アジア欧州会合第13回首脳会合における内閣総理大臣ビデオメッセージ

令和3年11月25日
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 フン・セン首相、御列席の皆様。まずは、今回の会合の開催に当たり、フン・セン首相の力強いリーダーシップに敬意を表します。外務大臣時代に外相会合に参加したことがある、このASEM(アジア欧州会合)の場に再び参加できることを嬉しく思います。

 本日は、今回のASEMのテーマである「共通の成長のための多国間主義の強化」の実現のため、私が重視している点について述べたいと思います。

 世界では、健全な民主主義の中核である中間層を守り、気候変動などの地球規模の危機に備え、企業と政府が大胆な投資をしていく。そうした新しい時代の資本主義経済を模索する動きが、進んでいます。

 我が国は、こうした世界的な資本主義のバージョンアップの流れを先導すべく、「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトとする新しい資本主義の実現を目指しています。

 このため、大型の経済対策の決定を手始めとして、予算、税、制度改革、インフラなど総合的に、「成長戦略」、「分配戦略」を積極的に講じてまいります。地域全体の成長と健全な中間層の形成に貢献していきます。

 こうした取組を進める上で、我々は、人間の安全保障の理念に基づき、SDGs(持続可能な開発目標)を羅針盤として、経済・社会・環境問題に包括的に取り組むことが重要です。こうした取組を前進させるため、我が国は、来月日本で開催予定の「東京栄養サミット」などを通じて、主導的役割を果たしてまいります。

 また、我が国は、新型コロナ対策として、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成も念頭に、総額39億ドル規模の総合的な支援を行っています。

 特にワクチンに関しては、我が国は、COVAX(コバックス)ファシリティに対する合計10億ドルの資金貢献に加え、これまでに3,000万回分のワクチンを各国・地域に供与してきており、今後も、合計6,000万回分をめどに供与を続けていく方針です。また、コールドチェーン整備を含む「ラスト・ワン・マイル支援」も進めていきます。

 次に、気候変動対策です。日本は、2050年までのカーボンニュートラルに向け、2030年度の温室効果ガスを、2013年度比で46パーセント削減することを目指し、さらに、50パーセントの高みに向け挑戦を続けていきます。

 そして、先進国全体で年間1,000億ドルという資金協力目標達成に貢献すべく、表明済みの向こう5年間で官民合わせて600億ドル規模の支援に加え、アジアなどの脱炭素化支援など、新たに今後5年間で官民合わせて最大100億ドルの追加支援を行う用意があることを改めて表明します。我が国は総力を挙げて気候変動対策に取り組んでまいります。

 我が国は、こうした取組を通じて、地球規模課題の解決に積極的に貢献するとともに、新型コロナからの「より良い回復」に向けた国際的な取組をリードしていく決意です。ありがとうございました。