日印首脳会談等についての会見

更新日:令和4年3月19日 総理の演説・記者会見など

(日印首脳会談について)

 モディ首相とは、ウクライナ情勢について、1対1の夕食会も含めてかなり長時間、非常に突っ込んだやり取りをしました。私からは、ロシアによる侵略は、アジアを含む国際社会の秩序の根幹を揺るがす暴挙であり、モディ首相に対して自由で開かれた国際秩序を維持するためにも、プーチン大統領に対する働き掛けを含め更なる協力を求めたということでありました。モディ首相とは、まず、力による現状変更はいかなる地域でも決して許してはならないということ、紛争の平和的解決を求める必要があること、戦闘の即時停止と事態の打開に向け、連携して対応していくということ、そして、ウクライナ及び周辺国に連携して支援をしていくことを確認しました。また、今回の侵略も踏まえ、国連安保理改革をなんとしても前進させなければならない、こうした認識を共有しました。両国が協力してそのためのモメンタムを作り出していく事で一致いたしました。また、インドはロシアと歴史的に緊密な関係を有していますが、今回の会談でウクライナ情勢をめぐり、モディ首相との間で一歩踏み込んだ連携を確認することができたと感じており、その意味で有意義な会合であったと考えています。

(東京で開催される日米豪印首脳会合に向けた協力や連携について)

 もちろんです。今回のウクライナ侵略のような一方的な現状変更を、インド太平洋地域で決して許してはならない、こういったことはモディ首相とも確認したわけですが、こうした状況だからこそ「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、具体的な取組を進めていかなければならない、そのために日米豪印4か国が一丸となって、様々な地域の課題に取り組んでいかなければならない、こうしたことを確認しました。地域の課題、新型コロナワクチンであったり、インフラであったり、気候であったり、技術であったり、そうした様々な分野で協力を更に前進させ、地域が直面する戦略的な課題にも4か国で緊密に連携していく、こうしたことをクアッドの会議に向けて確認をした、こうした事であります。今回、会談の中身ももちろんですが、モディ首相とも個人的な信頼関係、より深められたと感じています。こうしたことも基盤としながら「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、クアッドの首脳会談においてもインドと連携をしていきたいと思っています。

(来週ベルギーで開かれるG7について)

 まず、24日にG7首脳会談が開催されることが予定されています。事情が許せば、私も参加したいと思っています。ロシアによるウクライナ侵略に対するG7の結束を示すことがまず大事であると思います。そうした結束を示す機会とした上で、会議の中においてより突っ込んだ情報交換、意見交換ができればと思っています。いずれにしろまだ24日まで日にちがありますし、ウクライナをめぐる情勢も日々変化していますので、状況の変化に応じてG7首脳会談において、具体的なしっかりとしたやり取りをしていきたいと思っています。

(中国への対応ついてのモディ首相との関係について)

 世界のどこの地域にあっても、力による一方的な現状変更は許してはならない、こういった点では一致できたと思います。そしてクアッドの取組を通じて「自由で開かれたインド太平洋」を実現しようという取組を進めていこうとしているわけですから、インドとも、モディ首相ともこうした枠組みの中で、連携していく、協力していく、こうした議論はできると思っています。今日の会議もそれを感じさせてくれる会議であったと思っています。

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