介護現場の職員との車座対話等についての会見

更新日:令和4年5月19日 総理の演説・記者会見など

(本日の視察及び介護現場の職員との車座対話について)

 本日、官と民が協力して地域の皆さんに介護サービスを提供する施設を視察させていただき、あわせて介護の現場で御努力いただいている皆さんのお話を聞かせていただきました。その中で、皆さんからとりわけ介護人材の確保をめぐる厳しい状況をお伺いいたしました。あわせてコロナ禍においての御苦労など、現場の厳しい状況を聞かせていただきました。高齢化の進展により、今後、都市部を中心に介護を必要とされる方の増加が見込まれる中で、質の高い介護サービスを提供していくためには、介護現場で働く皆さんに生き生きと不安なく働いていただく、こうしたことが重要であると考えます。本年2月から介護職員の方々の収入を月9,000円相当引き上げる取組を実施しておりますが、今後も、人材の職場への定着、さらには経験・技能の高度化につながる処遇改善の在り方、これを引き続き検討し続けていきたいと考えています。
 また、本日視察した現場でも活用されていましたが、ICT(情報通信技術)を介護の現場の皆さんの負担軽減、さらには介護サービスの質の向上という観点からも活用する、これは大変重要な視点ではないか、こうしたことも感じました。このため、現場で大きな負担となっていますケアプランデータの共有については、クラウドを活用して電子的に行うことができる基盤を今年度中に整備し、早期の全国展開を目指してまいりたいと思っています。引き続き、現場の声に耳を傾けながら、介護の在り様についても、政治の立場から何をしていかなければならないのか、取組を検討していきたいと考えます。

(ウクライナへの新たな支援や国際社会との連携について)

 ウクライナにおいては、引き続き、大変厳しい状況が続いています。その中にあって、ロシアの侵略に伴う財政事情の悪化により、短期的な財政資金についてもウクライナ側より支援のニーズが寄せられています。こうしたニーズに応えるために、G7及び国際社会の一員として、日本としても対応していかなければならないと考えます。そして、日本としては、世銀と協調する形での財政支援としての資金協力、従来3億ドルを表明させていただいていましたが、これを倍増して6億ドル、財政支援を行うということといたします。我が国は、祖国のために奮闘するウクライナと共にあります。今後もG7、そして国際社会と連携しながら、ウクライナを強く支援していきたいと思います。こういった基本的な姿勢は、来週予定されております日米首脳会談、またクアッドの枠組みの中でも、日本の基本的な姿勢としてしっかりと強調していきたいと考えます。

(介護業界の人材確保に当たってのイメージの払しょくについて)

 そうですね。今日もありました。やはり介護は大切だけれど、大変だというイメージが強い。そのことが、なかなか人材が、気持ちはあっても現場に参加してもらえない、そうしたことになっているというお話も聞かせていただきました。やはりイメージは大事だと思います。そもそも介護が大事だということは多くの皆さんの努力によって、また社会の変化、社会のニーズの中で少しずつ理解が進んでいると思いますが、やはり大変だという部分については、まずは先ほど申し上げたように処遇をできるだけ他の分野との比較においても、遜色ないようなところまで引き上げるべく、今後とも努力をしていく、こうしたことは大事なのではないかと思います。そうしたことも合わせて、是非、全体としてイメージの改善につながって、より意欲のある人材に、介護の世界で活躍していただける、そうした社会を作っていきたいと思っています。

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