日EU共同記者会見

更新日:令和5年7月13日 総理の演説・記者会見など

【岸田総理冒頭発言】
 本日は、ブリュッセルを訪問し、ミシェル欧州理事会議長そしてフォン・デア・ライエン欧州委員会委員長と対面で日EU(欧州連合)定期首脳協議を実施でき、大変うれしく思っております。
 まず、EUが日本産食品輸入規制の撤廃を決定したことは、被災地の復興を大きく後押しするものであり、日本政府として高く評価し、そして歓迎いたします。
 G7広島サミットでも一致した、世界のどこであっても力による一方的な現状変更の試みは許されないこと、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて引き続き緊密に連携していくことについて、本日の協議で改めて確認することができました。
 特に、現下の厳しい安全保障環境の下、EUがインド太平洋への関与を強めていることを歓迎いたします。日EU間で外相レベルの戦略対話を立ち上げ、安全保障を含む幅広い分野で協力をより一層強化していきます。
 経済安全保障に関しても、日EU間の対話と協力を深めていくことで一致いたしました。EUが6月20日に公表した経済安全保障戦略は、我が国の経済安全保障に関する基本的な考え方と軌を一にしており、評価しています。また今回、日EU間で重要鉱物に関する協力取決めが作成されたことを歓迎いたします。こうした具体的な協力を積み重ねていくことが重要であると考えています。
 昨年の日EU定期首脳協議において立ち上げに合意したデジタル・パートナーシップの下で、7月3日に関係閣僚会合が開催され、7月4日に日EU間で半導体分野における取決めが作成されたことを歓迎いたします。
 また、人工知能(AI)、特に生成AIの急速な発展と普及は、EUとの間でも国際社会全体にとっても重要な課題です。私は、この秋にも生成AIを中心的な議題としてG7首脳テレビ会議を開催いたします。G7広島サミットで合意された「広島AIプロセス」を通じて、G7議長国として、生成AIに関する国際的な議論を主導してまいります。
 さらに、持続可能な連結性及び質の高いインフラに関する日EUパートナーシップに基づき、グローバル・サウスへの関与強化の観点からも、引き続きEUと連携していきます。
 そのほか、グリーン・アライアンスを含め、気候変動、エネルギー、さらには国際保健等の分野でも更に協力を強化していくことを確認いたしました。
 特に水素分野では、自動車分野での技術開発協力や、グリーン水素製造での協業など、数多くの協力プロジェクトが実施されています。この取組を強化すべく、産業・金融・技術を柱とする、首脳も関与する日EUの協力枠組みを立ち上げます。日EUは水素分野でのトップランナーであり、水素流通のルール形成や技術・製品のグローバル展開、大規模サプライチェーンの構築を進めていくことにより、カーボンニュートラル達成に向けた水素社会、これを実現していきます。
 地域や国際情勢に関しても、忌憚(きたん)のない意見交換を行いました。
 ロシアによるウクライナ侵略への対応に関しては、一日も早く侵略を終わらせるべく、厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を継続すること、国際社会として一致して対応すべく、グローバル・サウスを含む各国への関与を強化していくことを改めて確認いたしました。
 中国に関しては、我々共通の懸念を直接伝え、国際社会の責任ある一員としての行動を求めつつ、気候変動等のグローバルな課題や共通の関心分野については中国と協働し、対話を通じて建設的かつ安定的な関係を構築していくことが重要であることを確認いたしました。
 北朝鮮に関しては、昨12日のICBM(大陸間弾道ミサイル)級弾道ミサイル発射を始めとする核・ミサイル活動の活発化に深刻な懸念を共有するとともに、拉致問題を含む北朝鮮への対応において引き続きEUと緊密に連携していくことを確認いたしました。
 本日の協議の結果として、共同声明を発出できることは、地域及び国際社会に対する極めて有意義なメッセージになるものと確信しています。
 引き続き、ミシェル欧州理事会議長、フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長と緊密に連携してまいります。ありがとうございました。

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