鳥取県及び島根県訪問等についての会見

更新日:令和5年7月31日 総理の演説・記者会見など

(本日の視察の受け止め、2か所を視察先に選んだ狙い及びマイナンバーカードと保険証の一体化について)

 まず、本日は、こども・子育て支援の取組で全国的にも注目を集めている鳥取県や日吉津村から、施策について説明を受けた上で、複合型子育て拠点施設であるミライトひえづにお伺いし、そして地元の皆様や子育て支援を行っている皆様など、地元の皆様から直接、様々な考えや意見を聞かせていただく車座対話を行わせていただきました。私からは、政府として、こども未来戦略方針に基づいて、切れ目ない対策、妊娠期から切れ目なく、こども・子育てを応援していくことが重要である。こうした考え方を説明させていただいたわけですが、正に切れ目ない対策を実践している、これがこの日吉津村のミライトひえづであるということで視察先に選ばせていただいた、こうしたことでありました。実際、視察させていただいて、様々なニーズに応えるべく、切れ目なくワンストップで応える地域の拠点、これが身近にあるということ、そしてボランティアの協力など、地域ぐるみ、あるいは世代を超えて、子育て家庭を応援する意識が地域に根付いていること、こうしたことが、こども・子育てに優しい地域であるというメッセージを発信する。そして、それが住民の皆様にも伝わって、結婚して子供を持ちたいという若い世代の希望を叶(かな)えることを可能にしている、こういったことを感じてきました。
 政府として、若い世代の所得向上と併せて、こうした、こども未来戦略方針に掲げた施策、スピード感を持って取り組んでいかなければならないと感じています。そして、こうした拠点作りを通じて、切れ目ない支援の実効性を強化する、これが大事だと思いますし、そこに地域の温かみが加わることによって、こうした取組を全国に広げていくことも必要である、このように思いました。今日も子育てに関わっている皆様の多くの笑顔を見させていただきましたが、こうした全ての子育て家庭に、子供や子育てに優しい社会に日本の社会が変わっていくのだということを実感してもらうことによって、こうした様々な施策も大きな結果につながっていくというふうに思っています。そのためにも、こども未来戦略方針をスピーディーに進めながら、この施策に磨きをかけていかなければならない、こうした思いを新たにいたしました。
 そしてもう一点、ここ島根県において、産学連携の代表的な取組であります、島根大学の次世代たたら協創センター、そして新学部を創設して、地域の産業の変革をリードする、こうした人材養成を行っている材料エネルギー学部という新しい学部の視察を行わせていただきました。そもそも人材育成については、こども未来戦略方針、これを進めていくことは重要でありますが、それに加えて、教育の在り方が重要ですということを従来から申し上げてきました。この教育の在り方という観点から、2か所目の島根大学の視察を選ばせていただいた、こうしたことであります。大学が中核となって、より質の高い人材育成を進めていく、これは人への投資そのものでありますし、地域経済社会を支える基盤になるものであると考えています。本日の視察においては、島根県や地域産業の方々の期待、そしてたたら製鉄の伝統が息づく地で、地域特性に根ざしながらキラリと光る研究を進める島根大学の意欲、そして地域に役立つ気持ちを持ちながら起業に必要なことを学ぶ若者の熱意、こうしたものを感じることができました。大きな可能性を感じたところです。こうした産学連携の下に地域の潜在力を引き出していく、こうした人材育成をリードしている島根県や島根大学のこうした先駆的な取組、引き続き支援していきたいと思います。
 そしてもう一つのマイナンバーカードとマイナンバー保険証への一体化の話ですが、移行の在り方については、引き続き、関係者の声、また現場の声、こういったものを聴きながら考えていきたいと思っております。従来から申し上げているとおりであります。国民の皆様の不安への対応、これは丁寧な説明を尽くしていかなければならないと考えていますが、そしてその一環として、私も会見等で説明することを考えていますが、ただ具体的な会見の日時等については全く決まっておりません。以上です。

(本日の視察等を受けての率直な手応えについて)

 やはり、こども・子育てを通じて、あるいは、若い人たちの教育を通じて、地域の魅力を増していく、これは地域創生の観点からも重要な取組であると感じながら、話を聞かせていただいてきました。昨年12月に決定した、デジタル田園都市国家構想の総合戦略においても、人の流れをつくる、そして、結婚・出産・子育ての希望を叶える、これは大変重要な柱であると位置付けています。本日拝見した島根県・鳥取県の取組、これは子育てしやすい地域づくり、魅力的な地方大学や産学官連携の強化によって若年層を地域に引き付ける、こうした好事例であると感じながら、話を聞かせていただきました。先ほど申し上げた、こども未来戦略方針と併せて、デジタル田園都市国家構想、これをしっかりと進めることによって、子育てしやすく女性や若者に選ばれる地域作り、また、特定分野でキラリと光る地方大学を作っていく、大学の知を活用した、産学官連携による地域創生、そして雇用の創出、こうしたことの大切さ、また、地方移住に対する支援や、地方移転を進めることによって雇用を創出していく。こうした取組を総合的に進めることによって、地方の魅力を高めていく、それが地方の創生につながる、こうした流れを作っていくことを期待したいと思いますし、そのために国としても、しっかりバックアップをしていきたいと考えております。以上です。

(マイナンバー関連の関係閣僚会議の開催予定について)

 決まっていないと今申し上げたとおりであります。何も具体的なものは決まっておりません。

これまでの総理の演説・記者会見など