日米韓共同記者会見

更新日:令和5年8月18日 総理の演説・記者会見など

【岸田総理冒頭発言】
 まず始めに、山火事がハワイ州マウイ島にもたらした甚大な被害に関し、お見舞いを申し上げますとともに、犠牲になられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げます。我が国は、被災者救援のため、総額200万ドル規模の支援を行うことを決定いたしました。我が国としては、被災者の救援及び被災地の一日も早い復興に向けて、積極的に支援を行ってまいります。
 本日、キャンプ・デービッドを訪問し、我々3人で大変有意義な時間を過ごすことができました。御招待いただいたジョーに心から御礼申し上げます。ジョーや尹(ユン)大統領との信頼関係を、更に深める貴重な機会となりました。
 今回、史上初めて、マルチ会合の機会ではなく、単独で日米韓首脳会合を開催いたしました。ここ、キャンプ・デービッドでは、数多くの歴史的な会談が行われてきましたが、その歴史にこうして新たな1ページを刻むことを大変光栄に思っています。
 日米韓3か国の協力の礎となるのは、盤石な二国間関係です。そのことを我々3人は誰よりも理解し、実践してきました。本年1月に私自身が米国を訪問し、その後、尹大統領が3月に日本、4月に米国を訪問され、5月には私自身も韓国を訪問し、相互の関係を強化してきました。
 今、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序が危機に瀕(ひん)しています。ロシアによるウクライナ侵略により、国際社会は、その根幹が揺るがされています。東シナ海・南シナ海における力による一方的な現状変更の試みは続き、北朝鮮による核・ミサイルの脅威はますます増大しています。
 こうした状況において、今、日米韓3か国の戦略的連携の潜在性を開花させることは、我々にとっての必然であり、また時代の要請でもあります。本日、ここに我々3人は、「日米韓パートナーシップの新時代」を拓(ひら)いていく、という決意を示します。
 今後、我々3か国の協力をいかに展開していくのか。3つの観点からお話しさせていただきます。
 1点目として、日米同盟と米韓同盟の連携を強化し、日米韓3か国の安全保障協力を新たな高みへと引き上げます。今回の会合では、複数領域に及ぶ日米韓共同訓練を毎年実施することで一致いたしました。さらに、昨年11月に我々の間で合意した北朝鮮ミサイル警戒情報のリアルタイム共有に関しては、初期的措置を実施し、本年末までのメカニズムの始動に向けて重要な一歩を踏み出しました。
 また、北朝鮮の核・ミサイル開発の重要な資金源と目されるサイバー活動に関する日米韓ワーキンググループの立ち上げ等で一致いたしました。
 2点目は、日米韓の連携の推進と、その分野の拡大です。北朝鮮への対応については、地域の抑止力、対処力の強化に加えて、制裁についてその完全な履行に向けた連携の強化を確認するとともに、2024年に日米韓3か国が理事国として揃(そろ)う、国連安保理でも緊密に連携していくことで一致いたしました。同時に、北朝鮮との対話の道が開かれていることについても認識を共有いたしました。そして私から、拉致問題が、時間的制約のある人道問題である旨述べ、拉致問題の即時解決に向け、ジョーと尹大統領から力強い支持を改めて頂きました。
 また、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、「インド太平洋対話」や開発協力等を通じて連携し、その中で、特にASEAN(東南アジア諸国連合)及び太平洋島しょ国について、海洋安全保障分野での能力構築支援について協調していくことで一致いたしました。さらに、経済安全保障分野では、重要・新興技術協力や、サプライチェーン強靭(きょうじん)化に係る協力等を進めていくことで一致いたしました。
 3点目は、日米韓協力の枠組みを整備することです。それによって、3か国の連携を継続的かつ安定的に強化していく土台を創ります。日米韓3か国のあらゆるレベルで、重層的に連携を進めていくことを確認した上で、日米韓首脳会合を少なくとも年に1回開催することで一致いたしました。また、同時に、外務大臣、防衛大臣、国家安全保障局長も、それぞれ少なくとも年に1回会合を行うこととしました。さらに、財務大臣、商務産業大臣会合を行ってまいります。
 国際社会が歴史的な転換点にある中、本日発出される「キャンプ・デービッド原則」を日米韓協力の新たな羅針盤とし、日米韓首脳共同声明「キャンプ・デービッド精神」に記された具体的協力を今後力強く実行に移してまいります。ジョーそして尹大統領と共に、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くため、今後とも日米韓3か国の戦略的連携の一層の強化に取り組んでまいります。

関連リンク

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