日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議及びAZEC首脳会合等についての会見

更新日:令和5年12月18日 総理の演説・記者会見など

(日本ASEAN(東南アジア諸国連合)友好協力50周年特別首脳会議及びAZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)首脳会合の成果について、また、南シナ海などで進出を強める中国を念頭にASEAN各国とどのようなことを確認したのか)

「土曜日から三日間にわたりまして、ASEAN諸国のリーダー、そして東ティモールの首相も加えたメンバーで、マルチの会談、またバイ会談、さらに社交の機会も設けました。こうした機会を通じまして、率直な意見交換を行うことができました。  そして、この内容を整理しますと、今回、共同ビジョンステートメントを採択いたしました。この共同ビジョンの中身は大きく三つの柱がありました。一つは、世代を超えた心と心のパートナー、これはすなわち、人的交流、人と人との人間的なつながり、これをこれからも重視するということ。そして二つ目として、未来の経済社会を共創するパートナー、これはもう言うまでもなく、経済関係を通じて、ASEANと日本の関係をより深化させるということです。そして三つ目が、平和と安定のパートナー、これは正に法の支配とか安全保障、この分野においても、日本とASEANの関係を深化させる、こうしたものです。この三つの柱に基づいて、具体的な行動計画、これを確認した、これが特別首脳会談の大きな成果でありました。  そしてそれに加えて、今日は初めてのAZEC首脳会談を官邸で開くことができました。こちらのポイントは、脱炭素に向けて、多様な道筋を尊重するということ。2050年カーボンニュートラル(脱炭素)、こうした大きな目標は共有しますが、そこに向けては多様な道筋を尊重するということ。そしてもう一つは、脱炭素と経済成長と、そしてエネルギー安全保障、この三つを両立させることが重要であるという考え方、これを確認したことは重要であったと思っています。いずれにせよ、こうした会談の成果を基に、日本とASEANがそれぞれの強みを持ち寄って、成長していくということ、さらには、平和と繁栄に貢献していく、人間の尊厳を大切にしていく、こういった姿勢を確認した、このような会議であったと思っています。是非、こうした未来へのビジョンを明らかにすることによって、次の50年に向けて歩みを進めていきたいと思っています。以上です。」

(自民党の裏金疑惑を背景に世論調査で、内閣支持率が政権交代後、最低水準となっている結果への受け止めについて)

「従来から申し上げておりますが、世論調査の一つ一つの結果等について、申し上げることを控えますが、ただ、やはり国民の皆様から厳しい声を頂いているということ、これは謙虚に受け止めなければならないと思っています。そして、特に政策集団の政治資金に関して、国民の皆様の疑念の思いが広がっているということ、これは深刻に危機感を感じなければならない課題であると思います。国民の皆様の信頼回復のために、全力で取り組まなければならない、こうしたことは強く感じております。」

(政治資金規正法改正を検討する議論の実施について、またそのほかの具体的な対応策について)

「まず、今、政策集団の政治資金に関しては、当局の捜査が行われていると認識しておりますので、捜査に影響や予断を与える、こういったことは控えなければならないとは思いますが、ただ今後、捜査が進み、全容や原因、あるいは課題、こうしたものが明らかになっていくものと思います。こうした推移を見ながら、しかるべきタイミングで、党としても、国民の皆様の信頼回復のための新たな枠組みを立ち上げるなど、果断に対応を行っていくことは重要であると思っています。そして御質問は、政治資金の法律についての御指摘もありましたが、そういった選択肢も決して否定するものではありません。ただ、今申し上げたように、今後、全容や課題や原因、これが明らかになっていく、その推移をしっかり見た上で対応を考えていかなければならないと思っています。以上です。」

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