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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成25年10月3日日・スペイン共同記者会見

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【安倍総理冒頭発言】

 日本とスペインの交流400周年という記念すべき年、ラホイ首相を日本にお迎えすることができ、大変光栄でございます。
 日本にとってスペインは、最も古い欧州の友人の一人であります。また、今は共に経済再生を最優先課題としており、同じ方向に向かって協力できる国であります。今日は、こうした認識の下で、私からラホイ首相に大きく3点申し上げ、賛同を得ました。
 第一に、価値、歴史、文化を共有する国同士として、政治、安全保障、防衛分野での政策対話を強化し、また、特に若者を中心に人と人との交流を抜本的に拡大していこうということ。私が目指す積極的平和主義を実現するためにも、価値を共有し、海洋貿易立国としての長い歴史を持つスペインとの協力を大切にしたいと思います。
 第二に、活力あふれる新興地域である中南米について連携を深めていこうということ。スペインは歴史と言語でつながる中南米へのゲートウエーです。日本とスペインが連携し、アジア、欧州、中南米をつないで、地球を一周する協力の環をつくりたいと思います。
 第三に、イノベーションの力を発揮して、一緒に経済成長を実現していこうということ。再生可能エネルギー、医療、インフラといった分野はいずれも日本とスペイン双方が持ち味を発揮できる戦略的分野です。本日は互いに国家再生のため、頼れる友人として協力していこうということで合意ができました。私は、先週、ニューヨーク証券取引所で、Japan is backと明確に述べました。くしくもその翌日、ラホイ首相も同じニューヨーク市内で講演をされ、世界に向けて、Spain is backと力強く宣言されました。交流400周年という大切な年を契機に、日本とスペインが肩を並べて、We are back togetherと言えるような関係をつくっていきたいと思います。
 私からは以上であります。

(内閣広報官)
 続きまして、ラホイ首相、お願い申し上げます。

【ラホイ首相】

 こんにちは。
 今日、来日いたしまして、天皇陛下に御謁見いただきましたり、安倍首相の歓待をお受けしたりいたしまして、温かい受け入れをしていただいたことに対して感謝を申し上げます。
 安倍首相には、日程が許すときにスペインを訪問してくださいと御招待申し上げました。私の訪日は、1613年の仙台藩主による慶長使節団の派遣を記念した2013年から2014年の日本スペイン交流400周年を記念するものです。先の6月に皇太子殿下がスペインを御訪問された際には交流年開幕祝賀事業が行われ、また、スペイン皇太子が2014年の第1四半期に日本を訪れる機会には、様々な行事が行われることになります。交流年は、両国の関係を深め、強化する絶好の機会であり、交流年を通じて、スペインの現代的な新しいイメージを発信し、両国の新たな経済的チャンスを作り、また、学術、科学、技術、産業及び文化等の分野で両国の社会間の交流を促進していきたいと思います。
 安倍首相がおっしゃられたように、日本とスペインは価値と利益を共有しております。私と安倍首相との会談において、両国の様々な協力分野について協議しましたが、それは、「平和、成長とイノベーションのためのパートナーシップ」の合意により、具体化されることとなります。この合意は、野心的な文書であり、日本とスペインの関係強化のベースとなっていくことでしょう。私たちは政治レベル、また実務のレベルで、国際政治、安全保障上の課題についての定期的な対話を続けていきます。
 そこで言及されたのは、日本は、ラテンアメリカとのより緊密な協力関係を築いていくことに関心を有しており、これに対し、スペインは日本のイベロアメリカサミットへのオブザーバーとしての参加申請への支持を表明しました。日本からは、これに対し、アジアにおけるスペインのプレゼンスの強化を支援し、特に、アジア市場で展開するスペイン企業の活動に対する支援が表明されました。この合意においては、経済、技術、観光、食文化、それから、インフラ等の分野における協力の強化が想定されています。また、この合意は、スペインの企業と日本の企業の新興国市場での協力促進のメカニズムを提供し、言語教育の促進、査証発給の簡易化、また、文化、教育、スポーツ分野における交流の促進を通じて、日本の社会とスペインの社会の結びつきの強化を目指すものです。
 私は、安倍首相に対して2020年にオリンピックが東京で行われることになったことを祝福いたしました。この東京でのオリンピックは、必ずや成功すると信じております。
 この首脳間の合意文書に加えて、4つの文書が署名され、本日の式典の最初に紹介されました。また、続く夕食会の場で、その他の課題、すなわち、国際政治等のテーマについて取り上げていきます。今回の日本訪問、そしてこの会談の結果、二国間関係の全ての分野において大きな一歩を踏み出すことが出来ました。
 ありがとうございました。

【記念切手交換】

(内閣広報官)
 両首相、どうもありがとうございました。
 それでは、ここで日本スペイン交流400周年を記念いたしまして、両国で発行されました記念切手を両首相に交換をしていただきます。
 準備のほど、よろしくお願いします。

【質疑応答】

(内閣広報官)
 ありがとうございました。
 それでは、これから日本側、そしてスペイン側の記者の方それぞれから一問ずつの質問をお受けしたいと存じます。
 初めに、日本側の記者の方からお願いいたします。
 岩田さん、どうぞ。

(記者)
 NHKの岩田です。
 安倍総理大臣にお伺いいたします。今回の首脳会談は、ちょうど400年前に日本の使節団がスペインを訪問したことを受けて行われました。こうした歴史的な経緯を踏まえて、日本とスペインの関係をどのように発展させたいとお考えでしょうか。
 また、日本とスペインは財政再建という共通の課題を抱えていますけれども、今回の会談では、経済成長と財政再建の両立について、どのような意見交換をされ、どのような共通認識を持つに至ったのかお聞かせください。お願いします。

(安倍総理)
 東日本大震災のちょうど400年前、1611年にも巨大地震と津波が東北を襲いました。支倉常長の一行は、震災復興のため、メキシコとの貿易を開始しようと、はるばるスペインに向かい、太平洋と大西洋を横断した初の日本人となりました。このエピソードは、今また震災復興に取り組む東北、そして日本に大きな勇気を与えるものでありました。
 今回、ラホイ首相も大変忙しい訪日の日程の中において、被災地福島を訪問していただきました。ラホイ首相の訪日を機に、悲しい出来事ではありましたが、400年前の大震災の際に生まれた日本とスペインのきずなをさらに深めていきたいと思います。
 そして、日本とスペインが共に力強く成長し、国際社会で積極的に行動する国家として復活できるような協力関係をラホイ首相と共に築きたいと思います。
 経済政策についての議論は、この後のワーキングディナーにおいて深い議論をしていく予定にしておりますが、その際、私からは、次元の違う3本の矢の政策によって経済再生を目指しており、現在、景気は回復の兆しを見せているという点について説明をし、また、経済成長と財政再建を両立していくことは、日本を含め多くの国にとって重要な課題だと考えていること、我が国においても、経済成長と財政再建を両立をしていくため、10月1日に消費税率の引き上げと経済政策パッケージを決定したということ等についてお話をさせていただきたいと思っております。

(内閣広報官)
 それでは、続きまして、スペイン側のプレス、記者の代表の方からお願いいたします。
 どうぞ。

(記者)
 こんにちは。首相、ありがとうございます。3つ質問があるのですけれども、まず、最近、バレアレス州、バスク州、カタルーニャ州等において、デモが発生する等、こうした動きは、国に有利な領土モデルに逆行するものとも捉えられます。第3の(中間的な)策として、カタルーニャの独立等が言われていますが、それは解決策になるのでしょうか。
また、来年度予算についてのいくつかの自治州知事からの批判等不穏な状況をどのように沈静化させるのでしょうか。
最後に、今日は、スペイン国民から被災者に対する連帯の意を表するため、福島を訪問されましたけれども、スペインに新しい原子炉を開けることに賛成でしょうか。

(ラホイ首相)
 なるべく明確に回答したいと思いますが、予算に関しましては、目的は、去年も今年もですが、最も大きな国の目標に寄与するということを目的としています。それは、経済を成長させて雇用を創出するということです。
 予算というのは、単なる手段にすぎません。それは、財政赤字是正の手段でもあり、また、構造改革の手段であるし、金融業界の再構築もの手段でもあるのです。すなわち、国の予算はこうした目的に資する必要があるのです。私たちは、緩やかな経済成長の見通しの下で、均衡予算を策定しました。具体的には、0.7%の経済成長を設定しましたが、アナリストの予測はそれ以上になると思います。そのことによって、信用が高くなると思います。実際に、本日の消費者の信用を示すデータも、改善されています。また、今日、(国債の)入札がありましたが、価格も下がりました。5年物の国債(の利回り)は3.47%から3.12%になり、3年物(の国債の利回り)は3%から2.79%に、10年物の国債(の利回り)は4.5%から4.2%になりました。これらは非常にポジティブなデータであると思います。
 最終的には予算というのは承認されたとき、それが自治州のものであっても、国のものであっても議論が必ず出てきます。自治州でも予算が承認されると各県からいろいろな批判が必ず出てくるように、ここでも同じことが起こっているわけです。これまでもそうしてきたように、どのような問題でも解決出来ると確信しています。
 先ほど言われたコメントですが、私は自治州(制度)を支持しています。そして、まず、法律、対話を重視しており、関係者間での協力が大切だと思います。我々が直面している危機的状況において、自治州も中央政府も皆、国全体の目的、すなわち、財政赤字の削減を最優先に取り組んできており、大きな改善が見られているのは、全ての関係政府の努力によるものなのです。
 第3の道(中間的な策)が具体的に何を意味するのか分かりませんが、はっきりしているのは、スペインは1つの国であって、私たちはいつも一緒に生きてきました。この国はヨーロッパの中でも最も古い国であります。我々は、個人的、家族的、あるいは商業的なもの等、実に様々な結びつきで繋がっています。私たちはヨーロッパの一員となる大きなプロジェクトの過程にあり、それは、分断よりも、統合の方向にあり、国境、関税の垣根はますます低くなっていく流れにあります。そうした流れを私も支持しています。我々は、EU(統合)のプロセスにあり、また、太平洋同盟の仲間であり、日本の首相との間でもイベロアメリカのサミットの話も言及されました。このような流れは全てのほとんどの人たちが世界中で感じているものと思います。
 最後に、私は、日本の人々、福島の人々を支えるために来ました。私の原子力に関する立場は皆さんもよく知っていると思いますが、スペインは、他の多くの国々と同じように、原子力エネルギーを使用してきましたが、スペインのエネルギー・ミックスは様々な電源で構成されています。他国の例、例えば、隣国のフランスでは、大部分のエネルギー源を原子力に頼っています。もちろん彼らの決断を私も尊重していますが。私たちスペインでは、太陽光、太陽熱及び風力等の再生可能エネルギー、また、石炭、石油、ガス及び原子力等のエネルギー源もあり、そのミックスは非常にバランスがとれているというのが政府の考えです。過去30年間、再生可能エネルギーの率が非常にたくさんふえてきています。

(内閣広報官)
 どうもありがとうございました。
 以上をもちまして、日本国とスペインの間の協力文書交換式と共同記者会見を終了させていただきます。皆様、御協力ありがとうございました。

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