独立行政法人会計基準研究会

独立行政法人会計基準研究会

第十三回議事録

1 日 時:平成12年10月17日(火)15:00〜16:30
 
2 場 所:中央合同庁舎第4号館4階共用特別第3会議室
 
3 出席者:総務総括政務次官、研究会メンバー5名 他
 
4 議 題:
(1)スケジュール
(2)審議の対象と検討の進め方
(3)検討項目に関する意見交換

5 会議経過

(1)総括政務次官の挨拶の後、事務局より配布資料の説明があり、本年2月に取りまとめた独立行政法人会計基準及び注解に基づき、現在各省庁が個々の法人に適用する基準を準備中であるが、実際に、独立行政法人がこの基準に従って会計処理を行わなければ機能を果たすことはできず、その意味で、監査をいかに適正に行うかが重要であることから、この監査基準を検討いただくために、再度お集まりいただくことになったということ、さらに、研究会の座長及びメンバーについては従来のとおりお願いすることの2点が確認された。

(2)山口座長の挨拶の後、事務局から、スケジュールについては、独立行政法人の発足前である来年3月を目途に報告書を取りまとめる予定であること、審議の対象は、直接的には独立行政法人の会計監査人による監査基準とし、監事、評価委員会などの関連事項は、必要な範囲で取り上げること、検討の進め方としては、本日の議論を踏まえ、実務者を中心としたワーキンググループによる検討を行い、その報告が固まった時点で、再度研究会を開催することなどの説明があり、了承された。

(3)事務局から、検討項目について、資料に沿って説明があり、これを受けて概略、以下の議論が行われた。

 会計監査人による監査の対象に関して、有効性、効率性という業務監査は会計監査人の仕事の範囲を超えるだろうが、その線引きをすべきであり、会計監査人の監査は、企業の財務諸表の監査に準ずるということで良いのではないかという意見があった。公的部門では、合規性が大事であるが、財務諸表の監査の他、どこまでの合規性を見るのかという質問があった。
 会計監査人の監査報告の在り方に関して、報告先は誰になるのかという質問があり、報告の宛先は第1に独立行政法人で、第2に監事ではないかという意見があった。監査報告書には、最終的にどの程度の記載をするのか、民間企業のように簡潔なものにするのか、補足的内容まで期待するのかという質問があり、事務局から、独立行政法人の場合は、指導的内容も必要なので、マネジメントレターは出してほしいという要望があった。会計監査人が提出した資料も情報公開法の対象となるのかどうか整理する必要があるという意見があった。合規性の報告については、「見ることを義務付ける。ただし、義務付けの範囲は明確化する。」、「見つかったときに報告する。」、「報告をオプションにする。」という3つの選択肢があるという意見があった。
 会計監査人による監査に係るその他の事項に関して、監査基準はどのような形で制度化されるのかという質問があり、事務局から、すべてを制度化するというものではないだろうが、幅広く議論していくことにしたいという説明があった。利害関係の視点も重要であり、監査には経済的、精神的独立を保つための規範がいるという意見があった。

 会計監査人の責任に関して、民間の会計監査が重要性の原則に従うのに対し、税金が投入される独立行政法人の場合、監査の性格はどのようなものになるかを、まず第1に検討すべきではないかという意見があった。民間の場合は、重要性の原則により、細かい部分は捨象されるが、独立行政法人では、利益のうち経営努力分は使用可能となり、民間における配当制限のようなクッションがないので、どこまで監査人が責任を持てば良いのかがはっきりしなければ、監査対象が決まらないので、その整理が大事であるという意見があった。誰に対して、直接の責任を負うことになるのか、また、責任が生じたとき、どのような法的関係が生じるのかを明確に整理する必要があるという意見があった。有効性、効果性については会計監査としての職務の範囲の外にあるのではないか、そうでなければ、会計監査が無限責任になってしまうので、区分けすべきだという意見があった。
 会計監査人に係るその他の事項に関して、訴訟が提起された場合の相手方は誰になるのかなど、会計監査人の法的位置付けについても整理しておく必要があるという意見があった。

 監事との関係に関して、監事は、株式会社でいえば監査役に相当するイメージであるが、独立行政法人の場合、どのような機能を有するのかという質問、会計監査人のやるべきことを決め、そこから監事のやるべきことが決まってくるのではないか、会計監査人のやるべきことが決まらないと、会計監査人は困ってしまうという意見があり、事務局から、通則法上は、両者に商法上のような協力関係はなく、会計監査人が何をすべきかということを議論する中で、監事との関係も整理していきたいという説明があった。これに対し、独立行政法人の会計監査がどうあるべきかは、監事と分けずに一体として検討すべきであるという意見があった。
 内部監査の主体に関して、実際に監査というところに行くまでに、仕組みをチェックした上で実施することになろうが、内部統制にまで踏み込む必要はないだろうという意見があった。米国ではディスクロージャーのため、内部統制のチェックを毎年行っているという指摘があった。会計監査人の監査が「検査」になると、精査となり膨大であるので、重要性を考慮すべきであり、内部統制もその観点からとらえるべきだという意見があった。
 評価委員会に関して、独立行政法人の場合、財務諸表の他に決算報告書についても監査するが、評価委員会に出すものとして数字のチェックは、誰が、いつ行うのかという質問があった。

 監査実施手続きに関して、監査のスケジュールはどうなるのか、3月決算で6月中に承認ということになろうが、この間の段取りはどうなるのかという質問があり、事務局から、これからの議論で詰めていく問題である旨を回答した。

 監査の客体である独立行政法人に関して、独立行政法人は監査慣れしていないだろうが、これをどう整理するかという質問があり、これに対し、不慣れであるということはそのとおりであり、会計検査や行政監察によるチェックには慣れていても、会計監査の意味を説明する必要があるという意見があった。
 監査契約に関して、契約の発注形態はどのようになるのかという質問があり、事務局から、発注形態については、通則法上、主務大臣が会計監査人を選任した後、独立行政法人と会計監査人との間で監査契約が結ばれるという説明があった。財務諸表及び決算報告書の監査について、評価委員会に出すものとして数字のチェックは、監査契約の中で行うことになるのかという質問があった。内部統制、周辺業務について別途契約する場合、他の監査法人と契約することになるのか、選任された会計監査人がどこまで行うことができるのかという質問があった。

(4)以上の議論を経た後、次回会合は、監査基準に関するワーキンググループの議論が固まった段階で開催することとし、具体的な開催日については、後日調整することとされ、閉会した。

以 上
(文責 中央省庁等改革推進本部事務局)
−速報のため事後修正の可能性あり−