独立行政法人会計基準研究会

独立行政法人会計基準研究会

第十四回議事録


1 日 時:平成13年3月7日(水)15:00〜17:00
 
2 場 所:中央合同庁舎第2号館4階401会議室
 
3 出席者:遠藤総務副大臣、研究会メンバー5名 他
 
4 議 題:
(1)開会
(2)報告書取りまとめ
(3)その他
(4)閉会

5 会議経過

(1) 座長の開会宣言の後、独立行政法人に対する会計監査人の監査の基準に関する報告書案について、事務局から資料に沿って説明があり、概略以下のような議論が行われた。

 独立行政法人の制度趣旨の一つに業務の効率化があるが、報告書案は、監査の効率性についても言及しており、また、企業の監査における新しい問題点も踏まえて、タイムリーな内容になっていること等、短い検討期間であったにもかかわらず、よくまとめられているのではないかという意見があり、さらに、この報告書によって骨格は出来上がったので、今後の実務的指針の検討にも期待したいという発言があった。

 独立行政法人の監査に当たる立場から、報告書案の内容を踏まえて、監査契約において盛り込まなければならない事項に十分留意して実務に臨んでいきたいとの発言があった。また、報告書案第5章第4節の7の参考資料については、独立行政法人が有する公共的性格から要請される適切な情報開示のため、ここに列挙されている事項以外の内容も検討し、参考資料の提出時期についても、監査報告書の提出後、できるだけ速やかに行うよう心がけたい、また、会計監査人の独立性については、会計監査人が独立行政法人評価委員会の委員に就くことによって、外観的独立性の問題が生じる懸念もあるが、公正性、客観性に疑念を持たれることのないよう、必要なルールを早めにつくって対応していきたいとの発言があった。

 報告書案第5章第3節の10の独立行政法人の長による確認書の記載事項中、(5)で「内部統制を確立し、維持している旨」が含まれていることについて、適切な会計監査を実施するためには、独立行政法人の成立以後の初期の段階から、内部統制がしっかり機能しているかどうかを見ていく必要があるだろうという意見があり、これに対して、会計監査人は、違法行為等の発見に対する国民の重大な関心を考慮すべきではあるが、実務上、やはり限界があり、独立行政法人の内部統制の有効性にも期待したいことから、当該事項を明記することを提案したとの発言があった。
 関連して、この部分の記載ぶりをもう少し簡潔にできないかという意見があり、これを受けて、「適正な「財務諸表等」を作成するため、有効な内部統制を確立し、維持している旨」という表現に修正することとなった。

 報告書案第5章第4節の4の「意見の表明の差控」が実際にあったら、独立行政法人にはどのような影響があるのかという質問があり、独立行政法人通則法38条において、財務諸表を主務大臣に提出し、その承認を受ける場合には、会計監査人の意見を付けなければならないとされていることから、意見表明が差控えられたままの状態が解消される努力は当然なされるものと考えられるが、最終的には同71条により過料に処せられるとの説明があった。

 報告書案第5章第4節の6の(1)及び(2)で「監査証拠」という表現があるが、監査証拠が何を意味するかについては2つの考え方があり、現状では、はっきりと定義されていないことが指摘され、この言葉を削除しても実質的な意味が変わらないことから、(1)、(2)ともに削除修正することとなった。

 独立行政法人に対する会計監査人の監査と会計検査院の検査との関係はどう位置付けられるのか、両者で異なる結論が出るということもあり得るのかという質問があり、会計検査院は、財政監督の立場から、予算が適正かつ有効に執行されているかどうかという観点で独立行政法人に対して検査に入り、一方、会計監査人の監査は、独立行政法人の財務諸表等が、財政状態、運営状況等財務運営に関する真実の情報を正しく表示していることを担保する目的で実施され、財務諸表が全体として適正かどうかを判断するものであり、それぞれ異なる立場及び目的で実施されることから、理論上は、同一の事項についての結論が異なるという場合もあり得ないわけではないという説明があった。

 通則法40条の会計監査人の選任について、主務大臣が複数の会計監査人を選任して、独立行政法人がその中から選択して契約するということなのかという質問があり、基本的には、独立行政法人が提出する複数の候補の中から主務大臣が選任することになるという説明があった。

(2) 以上の議論を経た後、座長から、議論も十分深まっており、大筋で全員の賛同が得られると考えられるので、表現ぶり等の細部の詰めに関しては、座長預かりとして、必要な修正を行うこととさせてほしい旨の提案があり、了承された。
 座長から遠藤総務副大へ報告書が手渡され、遠藤副大臣から、研究会発足以来2年に及ぶ各メンバーの努力に対する感謝と、研究会が取りまとめた会計基準及び監査の基準は、極めて重要な意義を有しており、本年4月の57独立行政法人発足以降も専門的な立場から、制度の発展を見守っていただきたい旨の挨拶があった。

(3) 事務局から、報告書の取りまとめについて、本日指摘があった点を踏まえて文言を再確認することに加えて、内容の正確性を期するという観点から、法律専門家である弁護士のチェックを依頼することを検討しており、その結果、最終的に報告書の形となる際には、本日の報告書案の表現ぶりと若干異なる箇所が出てくることもあり得るが、その場合には、変更点について、後日、事務局から個別に説明する旨を補足し、了承された。
 最後に、座長から、この2年間の14回に及ぶ会合に加えて、この場には出席していないがワーキンググループにおいて熱心な検討をいただいた方々も含めた関係者の尽力に対する感謝、2年間の成果である会計基準と監査の基準によって、間もなく誕生する独立行政法人が国民の期待に応えられるものとなること及び研究会の議論が現在検討が進められている特殊法人等改革などの参考になることにも期待したい、今後も、研究会メンバーが必要に応じて、適切な指導をしていただくようお願いしたい旨の挨拶があり、閉会した。

以 上

(文責 中央省庁等改革推進本部事務局)
−速報のため事後修正の可能性あり−


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