文部科学省設置法要綱


第一 設置

一 文部科学省を設置すること。

二 文部科学省の長は、文部科学大臣とすること。

第二 任務

文部科学省は、教育の振興及び生涯学習の推進を中核とした豊かな人間性を備えた創造的な人材の育成、学術、スポーツ及び文化の振興並びに科学技術の総合的な振興を図るとともに、宗教に関する行政事務を適切に行うことを任務とすること。

第三 所掌事務

文部科学省は、第二の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどること。

一 豊かな人間性を備えた創造的な人材の育成のための教育改革に関すること。

二 生涯学習に係る機会の整備の推進に関すること。

三 地方教育行政に関する制度の企画及び立案並びに地方教育行政の組織及び一般的運営に関する指導、助言及び勧告に関すること。

四 地方教育費に関する企画に関すること。

五 地方公務員である教育関係職員の任免、給与その他の身分取扱いに関する制度の企画及び立案並びにこれらの制度の運営に関する指導、助言及び勧告に関すること。

六 地方公務員である教育関係職員の福利厚生に関すること。

七 初等中等教育(小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園における教育をいう。以下同じ。)の振興に関する企画及び立案並びに援助及び助言に関すること。

八 初等中等教育のための補助に関すること。

九 初等中等教育の基準の設定に関すること。

十 教科用図書の検定に関すること。

十一 教科用図書その他の教授上用いられる図書の発行及び義務教育諸学校(小学校、中学校、中等教育学校の前期課程並びに盲学校、聾学校及び養護学校の小学部及び中学部をいう。)において使用する教科用図書の無償措置に関すること。

十二 学校保健(学校における保健教育及び保健管理をいう。)、学校安全(学校における安全教育及び安全管理をいう。)、学校給食及び災害共済給付(学校の管理下における児童、生徒、学生及び幼児の負傷その他の災害に関する共済給付をいう。)に関すること。

十三 教育職員の養成並びに資質の保持及び向上に関すること。

十四 海外に在留する邦人の子女のための在外教育施設及び関係団体が行う教育、海外から帰国した児童及び生徒の教育並びに本邦に在留する外国人の児童及び生徒の学校生活への適応のための指導に関すること。

十五 大学及び高等専門学校における教育の振興に関する企画及び立案並びに援助及び助言に関すること。

十六 大学及び高等専門学校における教育のための補助に関すること。

十七 大学及び高等専門学校における教育の基準の設定に関すること。

十八 大学及び高等専門学校の設置、廃止、設置者の変更その他の事項の認可に関すること。

十九 大学の入学者の選抜及び学位の授与に関すること。

二十 学生及び生徒の奨学、厚生及び補導に関すること。

二十一 外国人留学生の受入れの連絡及び教育並びに海外への留学生の派遣に関すること。

二十二 政府開発援助のうち外国人留学生に係る技術協力に関すること(外交政策に係るものを除く。)。

二十三 専修学校及び各種学校における教育の振興に関する企画及び立案並びに援助及び助言に関すること。

二十四 専修学校及び各種学校における教育の基準の設定に関すること。

二十五 国立学校(国立学校設置法第二条第一項に規定する国立学校をいう。以下同じ。)における教育及び研究に関すること。

二十六 私立学校に関する行政の制度の企画及び立案並びにこれらの行政の組織及び一般的運営に関する指導、助言及び勧告に関すること。

二十七 文部科学大臣が所轄庁である学校法人についての認可及び認定並びにその経営に関する指導及び助言に関すること。

二十八 私立学校教育の振興のための学校法人その他の私立学校の設置者、地方公共団体及び関係団体に対する助成に関すること。

二十九 私立学校教職員の共済制度に関すること。

三十 社会教育の振興に関する企画及び立案並びに援助及び助言に関すること。

三十一 社会教育のための補助に関すること。

三十二 青少年教育に関する施設において行う青少年の団体宿泊訓練に関すること。

三十三 通信教育及び視聴覚教育に関すること。

三十四 外国人に対する日本語教育に関すること(外交政策に係るものを除く。)。

三十五 家庭教育の支援に関すること。

三十六 公立及び私立の文教施設の整備に関する指導及び助言に関すること。

三十七 公立の文教施設の整備のための補助に関すること。

三十八 学校施設及び教育用品の基準の設定に関すること。

三十九 学校環境の整備に関する指導及び助言に関すること。

四十 青少年の健全な育成の推進に関すること(内閣府の所掌に属するものを除く。)。

四十一 体力の保持及び増進の推進に関すること。

四十二 科学技術に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。

四十三 科学技術に関する研究及び開発(以下「研究開発」という。)に関する計画の作成及び推進に関すること。

四十四 科学技術に関する関係行政機関の事務の調整に関すること。

四十五 科学技術に関する関係行政機関の経費の見積りの方針の調整に関すること。

四十六 学術の振興に関すること。

四十七 研究者の養成及び資質の向上に関すること。

四十八 技術者の養成及び資質の向上に関すること(文部科学省に置かれる試験研究機関及び文部科学大臣が所管する法人において行うものに限る。)。

四十九 技術士に関すること。

五十 研究開発に必要な施設及び設備(関係行政機関に重複して設置することが多額の経費を要するため適当でないと認められるものに限る。)の整備(共用に供することを含む。)、研究開発に関する情報処理の高度化及び情報の流通の促進その他の科学技術に関する研究開発の基盤の整備に関すること。

五十一 科学技術に関する研究開発に係る交流の助成に関すること。

五十二 前二号に掲げるもののほか、科学技術に関する研究開発の推進のための環境の整備に関すること。

五十三 科学技術に関する研究開発の成果の普及及び成果の活用の促進に関すること。

五十四 発明及び実用新案の奨励並びにこれらの実施化の推進に関すること。

五十五 科学技術に関する知識の普及並びに国民の関心及び理解の増進に関すること。

五十六 科学技術に関する研究開発が経済社会及び国民生活に及ぼす影響に関し、評価を行うことその他の措置に関すること。

五十七 科学技術に関する基礎研究及び科学技術に関する共通的な研究開発(二以上の府省のそれぞれの所掌に係る研究開発に共通する研究開発をいう。)に関すること。

五十八 科学技術に関する研究開発で、関係行政機関に重複して設置することが多額の経費を要するため適当でないと認められる施設及び設備を必要とするものに関すること。

五十九 科学技術に関する研究開発で多数部門の協力を要する総合的なものに関すること(他の府省の所掌に属するものを除く。)。

六十 理化学研究所の行う科学技術に関する試験及び研究に関すること。

六十一 放射線の利用に関する研究開発に関すること。

六十二 宇宙の開発及び原子力に関する技術開発で科学技術の水準の向上を図るためのものに関すること。

六十三 宇宙の利用の推進に関すること。

六十四 放射性同位元素の利用の推進に関すること。

六十五 資源の総合的利用に関すること(他の府省の所掌に属するものを除く。)。

六十六 原子力政策のうち科学技術に関するものに関すること。

六十七 原子力に関する関係行政機関の試験及び研究に係る経費その他これに類する経費の配分計画に関すること。

六十八 原子力損害の賠償に関すること。

六十九 国際約束に基づく保障措置の実施のための規制その他の原子力の平和的利用の確保のための規制に関すること。

七十 試験研究の用に供する原子炉及び研究開発段階にある原子炉(発電の用に供するものを除く。)並びに核原料物質及び核燃料物質の使用に関する規制その他これらに関する安全の確保に関すること。

七十一 原子力の安全の確保のうち科学技術に関するものに関すること。

七十二 放射線による障害の防止に関すること。

七十三 放射能水準の把握のための監視及び測定に関すること。

七十四 スポーツの振興に関する企画及び立案並びに援助及び助言に関すること。

七十五 スポーツのための助成に関すること。

七十六 国際的又は全国的な規模において行われるスポーツ事業に関すること。

七十七 スポーツに関する競技水準の向上に関すること。

七十八 スポーツ振興投票に関すること。

七十九 文化(文化財(文化財保護法第二条第一項に規定する文化財をいう。第八十五号において同じ。)に係る事項を除く。次号及び第八十二号において同じ。)の振興に関する企画及び立案並びに援助及び助言に関すること。

八十 文化の振興のための助成に関すること。

八十一 劇場、音楽堂、美術館その他の文化施設に関すること。

八十二 文化に関する展示会、講習会その他の催しを主催すること。

八十三 国語の改善及びその普及に関すること。

八十四 著作者の権利、出版権及び著作隣接権の保護及び利用に関すること。

八十五 文化財の保存及び活用に関すること。

八十六 アイヌ文化の振興に関すること。

八十七 宗教法人の規則、規則の変更、合併及び任意解散の認証並びに宗教に関する情報資料の収集及び宗教団体との連絡に関すること。

八十八 国際文化交流の振興に関すること(外交政策に係るものを除く。)。

八十九 ユネスコ活動(ユネスコ活動に関する法律第二条に規定するユネスコ活動をいう。)の振興に関すること(外交政策に係るものを除く。)。

九十 文化功労者に関すること。

九十一 地方公共団体の機関、大学、高等専門学校、研究機関その他の関係機関に対し、教育、学術、スポーツ、文化及び宗教に係る専門的、技術的な指導及び助言を行うこと。

九十二 教育関係職員、研究者、社会教育に関する団体、社会教育指導者、スポーツの指導者その他の関係者に対し、教育、学術、スポーツ及び文化に係る専門的、技術的な指導及び助言を行うこと。

九十三 所掌事務に係る国際協力に関すること。

九十四 政令で定める文教研修施設において所掌事務に関する研修を行うこと。

九十五 前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき文部科学省に属させられた事務

第四 本省に置かれる職及び機関

一 特別な職

文部科学省に、文部科学審議官二人を置くこと。

二 審議会等

1 本省に、科学技術・学術審議会及び宇宙開発委員会を置くこと。
2 1に定めるもののほか、別に法律で定めるところにより文部科学省に置かれる審議会等で本省に置かれるものは、放射線審議会とすること。

三 施設等機関

別に法律で定めるところにより文部科学省に置かれる施設等機関で本省に置かれるものは、国立学校とすること。

四 特別の機関

1 本省に、日本学士院を置くこと。
2 1に定めるもののほか、別に法律で定めるところにより文部科学省に置かれる特別の機関で本省に置かれるものは、地震調査研究推進本部及び日本ユネスコ国内委員会とすること。

五 地方支分部局

文部科学省に、原子力事務所を置くこと。

第五 外局

一 設置

文部科学省に、文化庁を置くこと。

二 文化庁

1 長官
文化庁の長は、文化庁長官とすること。
2 任務
文化庁は、文化の振興及び国際文化交流の振興を図るとともに、宗教に関する行政事務を適切に行うことを任務とすること。
3 所掌事務
文化庁は、2の任務を達成するため、第三の第三号、第五号、第三十四号、第三十六号、第三十七号、第七十九号から第八十七号まで、第八十八号(学術及びスポーツの振興に係るものを除く。)、第八十九号及び第九十一号から第九十五号までに掲げる事務をつかさどること。
4 審議会等
(1) 文化庁に、文化審議会を置くこと。
(2) (1)に定めるもののほか、別に法律で定めるところにより文部科学省に置かれる審議会等で文化庁に置かれるものは、宗教法人審議会とすること。

5 特別の機関

文化庁に、日本芸術院を置くこと。

第六 附則  

一 この法律は、内閣法の一部を改正する法律の施行の日から施行すること。ただし、四の規定は、公布の日から施行すること。

二 文部科学省は、第二の任務を達成するため、第三の各号に掲げる事務のほか、当分の間、高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)の職業に関する教科の教科用図書並びに盲学校、聾学校及び養護学校の教科用図書の編修及び改訂に関する事務をつかさどること。

三 文化審議会は、本則に定める事務をつかさどるほか、当分の間、文化財保護法第百十六条第二項の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。

四 本則の規定による宇宙開発委員会の委員長及び委員の任命のために必要な行為は、この法律の施行前においても行うことができること。この場合において、当該必要な行為は、内閣総理大臣が行うものとすること。

五 文部科学大臣は、本則の規定にかかわらず、この法律の施行の日に、この法律の施行の日の前日において現に従前の総理府の宇宙開発委員会の委員である者のうちから、両議院の同意を得ることなく、文部科学省の宇宙開発委員会の委員を任命することができること。この場合において、その委員の任期は、本則の規定にかかわらず、この法律の施行の日において引き続き従前の総理府の宇宙開発委員会の委員であるとした場合の任期の残任期間と同一の期間とすること。