中央省庁等改革の推進に関する方針

平成11年4月27日
中央省庁等改革推進本部決定


中央省庁等改革推進本部は、中央省庁等改革基本法(以下「基本法」という。)に基づき、これまで、平成10年9月29日に「中央省庁等改革に係る立案方針」を、平成11年1月26日に「中央省庁等改革に係る大綱」を決定し、中央省庁等改革に向けての作業を進めてきたところである。今般、これらの本部決定を踏まえつつ必要に応じ所要の見直しを加え、「内閣法の一部を改正する法律案」ほか16件の中央省庁等改革関連法律案及び「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画」、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」、中央省庁等改革関連法律案の関連措置等を内容とする「中央省庁等改革の推進に関する方針」を取りまとめた。

今後、関連する作用法の改正作業、独立行政法人個別法案(仮称)の立案作業等を進めるとともに、新しい体制に対応する予算、組織等についての検討を進め、それぞれ必要な準備作業に鋭意取り組むこととする。


(目次)

T 国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画
U 審議会等の整理合理化に関する基本的計画
V 独立行政法人制度関連
W 内閣法改正法案関連
X 内閣府設置法案関連
Y 国家行政組織法改正法案関連
Z 各省等設置法案関連
[ その他
第1 今後の法案立案作業
第2 政策評価
第3 新たな省間調整システム
第4 国家公務員制度改革
第5 その他

T 国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画

中央省庁等改革を推進するため、国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画を以下のとおり定める。

第1 事務・事業合理化関連

以下の国の事務及び事業の減量、効率化等を進め、行政組織の減量、効率化を図る。

1.廃止、民営化、民間委託等

(1)次の事務及び事業については、それぞれ以下の方針により、廃止、民営化又は民間移譲の措置を講ずる。

@ 北海道開発庁の建設機械工作所については、特殊機械の一括購入等の事務を北海道開発局に移管するとともに、保有する機械等の整備、点検、検査業務の民間委託を推進する。また、災害対策用機械の管理・運用など防災業務等の実施体制を確保した上で府省編成時までに廃止する。

A 農林水産省の食糧事務のうち食糧検査については、民営検査への移行に向けて所要の法的措置を講じることとし、平成12年の通常国会を目途に所要の法案を提出する。

B アルコール専売を廃止し、NEDOに暫定措置として5年間を目途に一手購入機能を付与するとともに民営化のための準備を行い、当該期間終了後、NEDOの製造部門を暫定的な特殊会社とし、2年以内に民間への株式売却を開始し、できるだけ早期に完全売却を図る。このため、工業用アルコールに係る事業法制の整備、暫定措置期間、特殊会社に関する一体的な立法措置を速やかに講じる。
 通商産業省のアルコール担当部局について、以上に対応した見直しを行う。

C 通商産業省の工業技術院標準実施部門(標準部材料機械規格課、消費生活規格課、情報電気規格課)について、民間等では規格作成ができない等の理由から国が行わざるを得ない業務を除き規格作成業務の民間移譲を進める。これにより、平成11年7月までに一課に統合する等の見直しを行う。

D 郵政省の逓信診療所については、合理化と統廃合を進め、平成15年までにその箇所数(現在32箇所)を相当数削減することとし、本年9月末までに計画を明らかにする。

(注)上記のほか、農林水産省の真珠検査所については、平成11年1月に廃止した。

(2)次の業務については、従来から民間委託が進められてきたところであるが、民営化、独立行政法人化等を行うもののほか、今後も可能な限り民間委託を進めるとともに、一連のまとまりとして包括的に民間に委託する手法(以下「包括的民間委託」という。)の採用も検討することとする。

@ 社会資本整備(直轄事業の調査、建設、運営、管理業務等)
 5.公共事業(3)に従い、民間委託を徹底し、効率化を図る。

A 情報処理
 「行政情報化推進基本計画の改定について」(平成9年12月20日閣議決定)に基づき、情報システムについて、一括して民間に委託することを含め、民間委託を推進する。これを踏まえ、行政情報システム各省庁連絡会議を活用し平成11年度に効果的な民間委託を推進するためのガイドラインを策定する。

B 統計の処理等
統計事務(集計、データベースの作成・提供、実査等)については、包括的民間委託を含め、民間委託を進め、組織の減量化を図る。このため、各省庁は、本年中に民間委託に関する今後の推進方針を定め、民間委託を進めるものとする。総務庁は、各省庁の民間委託の推進方針及び推進状況をとりまとめて公表するとともに、その後の各省庁における民間委託の進捗状況を毎年とりまとめて、その結果を公表するものとする。

C 国有財産管理
 国有財産管理事務については、包括的民間委託を推進すべく、一般競争入札、価格公示売却、貸付事務等の普通財産の管理処分事務を中心に当該事務に係る民間委託を進め、その推進状況を大蔵省において適宜公表する。これに対応して組織の減量化を図ることとする。

D 営繕
 営繕については、設計・施工に関する業務について民間委託を一層推進するとともに、設計・施工に関する業務以外の業務についても、業務内容を精査の上、可能なものについて包括的民間委託の手法を含め民間委託を推進することとする。

E 設備・施設等の管理業務
 庁舎管理等設備・施設等の管理業務については、引き続き包括的民間委託の手法を含め、民間委託を推進することとする。

F 各種検査検定業務、各種国家資格・認定業務
 検査・認定・資格付与等各種検査検定、国家資格・認定業務については、「「公益法人の設立許可及び指導監督基準」及び「公益法人に対する検査等の委託等に関する基準」について」(平成8年9月20日閣議決定)にも配意しつつ、包括的民間委託の手法を含め、引き続き民間委託を推進することとする。

G 国際交流業務
 交流事業等の国際交流業務については、包括的民間委託の手法を含め、引き続き民間委託を推進することとする。

H 普及啓発業務・広告活動
 各種キャンペーン事業等の普及啓発業務・広告活動については、包括的民間委託の手法を含め、引き続き民間委託を推進することとする。

I 警察庁の地方機関の通信業務について、民間委託を推進し、平成13年度以降5
 年間で当該業務に携わる職員を100人程度縮減する。
 なお、運輸省の航空交通管制のメンテナンス部門については、点検・保守作業に高度の専門能力を要しない施設について、平成11年度から、航空交通に及ぼす影響が比較的少ない施設について障害発生時の対応等を考慮した上で点検・保守作業の民間委託に着手する。当面、4年から5年を目途に順次段階的に民間委託の対象施設を拡大し、その上で、航空交通に及ぼす影響が大きい施設についても対象とする。
 対象施設の拡大に当たっては、民間委託の実施状況の評価・検証など適切な手順を踏んで、可能な限り取り組むこととする。
 また、点検・保守作業に高度の専門能力を要する施設については、民間における対応体制の整備の進捗に応じ、上記の評価・検証の状況を踏まえて、点検・保守作業の民間委託を進める。

(3)上記D〜Hについては、本年中を目途に民間委託の推進状況及び今後の方針を中央省庁等改革推進本部事務局においてとりまとめ、公表する。また、今後更に、国の行政として直接実施する必要が失われ又は減少している業務、あるいは行政サービスとしての存在意義を失い又は存在意義が縮小している業務について、民営化・民間移譲、地方移管又はその廃止を図ることを検討するとともに、行政サービスとして存在意義を失っていない事務についても、当該業務を国家公務員が行う必要性に乏しく、民間に委託した方が効率的である事務・事業について、民間委託を推進することを検討する。

上記のほか、「緊急経済対策」(平成10年11月16日)にあるPFI(民間の技術力、経営力及び資金力を活用した新たな手法による社会資本整備)を推進するため、所要の措置を講ずる。

2.規制緩和

 規制の緩和、撤廃は、国の事務及び事業の減量、効率化にも資するものであり、積極的に実施する。規制緩和推進3か年計画(平成10年3月31日閣議決定(平成11年3月30日閣議決定により改定))に取り上げられた事項及び規制改革という視点を重視していくという考え方に立ち行政改革推進本部規制改革委員会での検討により今後同計画に追加される新たな事項について、関係する事務及び事業の減量、効率化を推進する。
 なお、同計画に定められたワンストップサービスについて、高度情報通信社会推進に向けた基本方針(アクション・プラン)を積極的に推進する。

3.地方分権

 地方分権の推進は、国の事務及び事業の減量、効率化にも資するものであり、積極的に実施する。地方分権推進計画(平成10年5月29日閣議決定)及び第2次地方分権推進計画(平成11年3月26日閣議決定)に取り上げられた事項について、関係する事務及び事業の減量、効率化を推進する。

4.補助金等の見直し

 行政による民間活動や地方行政への過度の関与を改め、効果が乏しい補助金等や少額な補助金等の原則廃止、補助金の総合化、手続の簡素化など、補助金等の見直しによる事務及び事業の減量、効率化を推進する。

5.公共事業

 公共事業については、次に掲げる方針により見直しを行い、事務及び事業の減量、効率化を図る。

(1)第2次地方分権推進計画(平成11年3月26日閣議決定)の着実な実施により、公共事業に関し、国が直接行うものは、全国的な政策・計画の企画立案及び全国的な見地から必要とされる基礎的又は広域的な事業の実施に限定し、その他の事業は、地方公共団体にゆだねていくことを基本とするとともに、国が個別に補助金等を交付する事業は、特に必要があるものに限定し、その他の事業に対する助成については、できる限り、個別の補助金等に代えて、適切な目的を付した統合的な補助金等を交付し、地方公共団体が裁量的に施行できるようにする。

(2)次に掲げるところにより、地方支分部局に公共事業に関する事務を主体的かつ一体的に処理させる。

@ 事業の決定及び執行に関する府省の長の権限について、明確な法令の規定によりできる限り地方支分部局の長に委任するため、各府省において、次の措置を講ずることとする。
ア 府省の長は、新府省編成後直ちに、国家行政組織法第14条第2項又は内閣府設置法第7条第6項に基づく訓令において、委任する権限の内容、対象となる事業の範囲等を定め、これを告示する。
イ 府省の長は、各事業の個別の作用法等に規定された権限について、これを精査の上地方支分部局の長へ委任するため必要となる作用法等の改正があれば、これを行う。

A 府省の長は、委任を受けた地方支分部局の長がその判断で事業の決定及び執行を行うことができるよう、各地方支分部局ごとに所要の予算額を一括して配分する。その具体的な手続は次のとおりとし、そのうち、府省内手続に係る部分について、訓令で定めた上で告示する。

ア 府省の長は、毎年度の予算の成立後、財務大臣と協議の上、地方支分部局ごとに、地方支分部局の長が自ら事業の内容の決定を行うものとして一括配分される予定の部分の予算の額を定めて、地方支分部局の長に通知するとともに、その額を公表する。

イ 地方支分部局の長は、通知された額の範囲内で、当該年度に実施する事業の内容を決定し、財政法第34条の2第1項に規定する支出負担行為の実施計画(以下「実施計画」という。)の一部となる計画に関する書類(以下「地方局事業計画」という。)を作製し、府省の長に送付する。

ウ 府省の長は、地方支分部局の長から送付された地方局事業計画を基に、財政法第34条の2第1項、予算決算及び会計令第18条の3の規定に沿って、実施計画に関する書類を作製し、財務大臣に送付する。その際、府省の長は、地方支分部局の長が作製した地方局事業計画の内容に、計数の処理に係る整合性の確保その他の別に定める技術的な事項に係るものを除き、変更を加えないものとする。

エ 財務大臣は、実施計画について、予算決算及び会計令第18条の4に基づき、法令又は予算に違反することがないか、積算の基礎が確実であるか等、実施計画の適否を審査し、承認する。

オ 府省の長は、実施計画の承認を受けたときは、その旨を地方支分部局の長に通知する。通知を受けた地方支分部局の長は、地方局事業計画の内容を公表する。

カ 府省の長は、実施計画の承認を受けたときは、速やかに歳出予算等を示達し(予算決算及び会計令第39条)、これに従って事業が執行される。

キ 地方支分部局の長が上記の承認を受けた地方局事業計画を変更しようとする場合には、イ〜カの手続に準じた取扱をするものとする。
 また、この場合又は府省の長が地方支分部局の長から地方局事業計画の進捗状況の報告を求めた場合において、一括配分した額の変更が必要であると認められるときは、ア〜カの手続に準じた取扱をするものとする。

B Aの手続によることとする事業について、事業の決定過程の透明化及び評価の適正化のため、(4)に従い、所要の措置を講ずる。

C 各事業間及び各地方支分部局間における年度途中での調整を円滑に行うため、所要の仕組みを設けることとして検討し、府省編成前までに結論を得る。

(3)直轄事業に関し、以下により施工監理を含め民間委託を徹底すること等により効率化を図ることとし、関係省庁において事業の性格等に応じその実施状況を適宜公表する。

@ 設計・施工の一括発注方式を、関係省庁において、いわゆる設計・施工の分離発注の原則の例外として、事業の性格等を考慮しながら可能な限り導入を開始する。このため、関係省庁において、導入に向けた試行を引き続き実施し、リスク分担ルールの明確化、請負業者の選定ルールとしての総合評価方式の採用等のための検討作業を進め、平成12年度中に導入のための結論を得るものとする。

A 設計・施工の一括発注方式の導入を行わない事業についても、事業の性格等を考慮しつつ、各種調査業務、設計業務を始めとして、民間委託を積極的に進めるものとする。

(4)社会資本の整備に関する計画等において主要な事業の実施場所等その具体的内容をできる限り明らかにすること、及び事業の実施の前後において、それぞれ、できる限り客観的な費用効果分析を行い、その結果を公表することにより、公共事業の決定過程の透明化及び評価の適正化を図る。
 このため、平成11年3月に関係省庁間において作成された事業実施前における費用対効果分析の共通的な運用方針を具体化することとし、関係省庁において、平成11年度中に各事業ごとの運用方針の作成を行った上でこれを公表する等所要の措置を講ずる。また、事業の完了後における費用効果分析を含む事業評価についても、その運用方針等の作成に向けて、関係省庁において、平成11年度より順次、評価の試行に着手する。

6.統計行政

 統計行政については、統計事務の民間委託のほか、重複の是正、調査結果の共有化、大規模統計調査(センサス)の実施の必要な一元化を、次のとおり推進することとする。

(1)事業所・企業を対象とする統計調査について、次により政府全体を通ずる改善を行う。

@ 総務省は、各府省の統計調査結果及び利用可能な行政記録を活用して「事業所・企業名簿情報データベース」による既往調査歴を含む母集団情報の一元的管理を実施し、各府省は、統計調査の対象選定を行うに際し同データベースを利用しつつ重複是正を行うこと。

A 各府省は、調査個票データについて、相互のデータリンケージが可能となるように処理を行い、調査事項の重複是正等の観点から共有化を図ること。

(2)各省庁は、単独又は共同で、集計結果のデータベース化を進め、霞が関WAN等を通じて調査結果の共有化を図る。

(3)大規模統計調査(センサス)については、(1)及び(2)のほか、商業統計調査など事業所・企業を対象とする統計調査の「事業所・企業統計調査」との同時実施の推進、農林業センサスなど国が自ら実査を行っている統計調査につき地方公共団体の協力を得て地方レベルでの一元的な実施を推進すること等により、その実施について必要な一元化を進める。

(4)以上の措置については、総務庁が、各省庁と密接な連携を取りつつ必要な調整を行いながら推進するものとする。

7.現業の改革

 現業については、事務及び事業の減量化を図りつつ、以下の取組を進める。

(1)郵政事業

 郵政事業については、次のとおりとする。

@ 郵政事業を合理的、能率的に経営するため、総務省に郵政企画管理局(仮称)及び郵政事業庁を置くこととし、その所掌事務の概要は別記のとおりとする。
 郵政省から総務省及び郵政事業庁への移行に際しては、郵政事業に係る制度の企画立案を総務省本省の所掌事務とし、郵政事業の実施を郵政事業庁の所掌事務とした上で、別記1(2)に掲げる経営の基本的事項は、総務省本省の所掌事務とする。
 なお、総務省本省が所掌することとなる郵政事業の経営の基本的事項については、郵政公社の制度設計にあわせて、基本法の基本方針を踏まえ必要な検討を行い、その結果に基づいて「政策の実施に関する機能」を郵政公社へ移管するために必要な措置を講ずるものとする。

A 郵政事業庁は、基本法の定めるところにより、郵政公社に移行することとする。

B 郵便貯金資金の、財政投融資制度の抜本的改革の実施に合わせた全額自主運用については、市場における運用を基本として必要な措置を早急に具体化し、平成12年の通常国会に向けて関係法案を提出するための準備を進める。郵便事業への民間参入の具体的条件の検討等を早急に具体化する。

C 逓信病院については、独立行政法人化を基本とする。この場合、郵政 事業の公社化との関連において、その関係を考慮することとする。
 企業会計原則に基づきその収支を明確にし、その運営についての基準を明確にして合理化を進めるものとし、民営化についても検討する。
 逓信診療所については、合理化と統廃合を進め、平成15年までにその箇所数(現在32箇所)を相当数削減することとし、本年9月末までに計画を明らかにする。

別記
1 総務省本省の所掌事務
(1)郵政事業に係る制度の企画及び立案、国際関係事務 等
(2)次に掲げる郵政事業の経営の基本的事項
  • 郵便切手等の発行、郵便貯金等の利率の決定、簡易生命保険約款の策定
  • 郵便貯金及び簡易生命保険の自主運用計画等の作成、郵便貯金資金等の資金運用部への預託、簡易生命保険特別会計の余裕金の運用
  • 郵便局の設置計画の作成及び所掌事務の範囲の方針の策定
  • 郵政事業の経営に関する基本的な計画の作成
2 郵政事業庁の所掌事務
(1)郵政事業の営業方針の策定
(2)郵便の運送計画及び集配計画の作成
(3)郵便貯金の金融自由化対策資金及び簡易生命保険の積立金の運用
(4)郵便局の設置又は廃止、所掌事務等の決定
(5)郵政大学校及び郵政研修所における職員研修
等 郵政事業の実施
(2)国有林野事業

 国有林野事業については、国有林野事業改革関連法に基づき、@森林の有する公益的機能の維持増進を旨とする管理経営への転換、民間事業者への業務の委託の推進等による業務運営の適正化、Aその職員数を業務に応じた必要最小限のものとするとともに、簡素かつ効率的な組織に再編することによる実施体制の効率化、B特定の債務を一般会計に帰属させること等による財務の健全化を図る。
 具体的には、組織については、本年3月1日に、@木材生産等の事業管理の拠点であった現行の14の営林(支)局を、公益的機能の維持増進に重点を置いた行政的な管理拠点へ転換させること等を勘案して、ブロック単位の7つの「森林管理局」に、A229の営林署については、流域を単位に森林管理を推進するとの考えの下に、国有林野の賦存状況等を勘案して、98の「森林管理署」に、それぞれ再編した。

(3)造幣事業及び印刷事業                           

@ 造幣事業及び印刷事業については、独立行政法人化(国家公務員の身分を与える法人)することとし、2事業の統合を含む今後のあり方について検討する。   
 独立行政法人化に当たっては、通貨の安定的かつ確実な供給、通貨に対する信認の保持など、通貨製造業務の特殊性を考慮し、その特殊性に基づく安定的な雇用関係に配慮しつつ、必要な措置を講ずることとする。              

A 通貨製造業務の特殊性に応じた制度の構築に要する期間等を考慮し、独立行政法人への移行の時期については、平成15年度前半とする。           

B 印刷局病院については、印刷事業が移行する法人と一体として独立行政法人化する。企業会計原則に基づきその収支を明確にし、その運営についての基準を明確にして合理化を進めるものとし、民営化又は他の医療機関(例えば共済病院)との統合についても検討する。                          

8.その他

次の事項をはじめ、上記以外の事務及び事業についても、減量、効率化の推進を検討する。

@ 公安調査庁の定員について、平成9年度末定員に対し200人以上削減することとし、平成12年度以降、計画的定員削減とは別に実施し、平成15年中をめどに完了するものとする。この削減分から、在外における情報収集活動の強化のために55〜58人程度、内閣における情報の収集、分析等の機能の充実のために40人の人員を充てることとする。

A 気象庁は、気象業務を行う民間事業者の負担軽減に努めるとともに、気象測器検定に関して、一定の能力を有する民間の機器検査を受けたものについては、国の検査を省略できる新制度を導入することによる減量、効率化を図る。

第2 独立行政法人化関連

1.

(1)次のものについては、平成13年4月に独立行政法人に移行することとする。

(内閣府)
国立公文書館

(総務省)
通信総合研究所、消防研究所

(財務省)
醸造研究所

(文部科学省)
航空宇宙技術研究所、金属材料技術研究所、放射線医学総合研究所、防災科学技術研究所、無機材質研究所、国立特殊教育総合研究所、国立科学博物館、国立国語研究所、国立文化財研究所、大学入試センター、国立オリンピック記念青少年総合センター、国立青年の家◎、国立少年自然の家◎、国立婦人教育会館、国立博物館、国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館

(厚生労働省)
国立健康・栄養研究所、産業安全研究所、産業医学総合研究所

(農林水産省)
農業研究センター、農業生物資源研究所、農業環境技術研究所、畜産試験場、草地試験場、果樹試験場、野菜・茶業試験場、農業工学研究所、農業試験場、蚕糸・昆虫農業技術研究所、家畜衛生試験場、食品総合研究所、国際農林水産業研究センター、森林総合研究所、水産研究所、養殖研究所、水産工学研究所、農業者大学校、水産大学校、肥飼料検査所、農薬検査所、農林水産消費技術センター、種苗管理センター、家畜改良センター、林木育種センター、さけ・ます資源管理センター

(経済産業省)
通商産業研究所◎、産業技術融合領域研究所*、計量研究所*及び計量教習所、機械技術研究所*、物質工学工業技術研究所*、大阪工業技術研究所*、名古屋工業技術研究所*、生命工学工業技術研究所*、地質調査所*、電子技術総合研究所*、資源環境技術総合研究所*、北海道工業技術研究所*、九州工業技術研究所*、四国工業技術研究所*、東北工業技術研究所*、中国工業技術研究所*、工業所有権総合情報館、製品評価技術センター、貿易保険◎
*は、工業技術院研究部門

(国土交通省)
開発土木研究所、船舶技術研究所、電子航法研究所、港湾技術研究所、交通安全公害研究所、土木研究所、建築研究所、海技大学校、航海訓練所、海員学校、航空大学校

(環境省)
国立環境研究所

(2)

@ 駐留軍等労務者の労務管理等事務については、平成14年4月に独立行政法人に移行することとする。

A 自動車検査(検査場における検査)については、遅くとも平成14年度前半までに独立行政法人に移行することとする。

B 統計センター(統計研修所を除く。)については、平成15年4月に独立行政法人に移行することとする。

C 造幣局及び印刷局(病院を含む。)については、平成15年度前半に独立行政法人に移行することとする。

D 国立病院・療養所については、平成16年度に独立行政法人に移行することとする。

(注)無印は、国家公務員の身分を与える法人とするもの。◎は、国家公務員の身分を与えない法人とするもの。

2.

(1)国立大学の独立行政法人化については、大学の自主性を尊重しつつ、大学改革の一環として検討し、平成15年までに結論を得る。
 1.に掲げた機関以外の大学共同利用機関等については、他の独立行政法人化機関との整合性の観点も踏まえて検討し、早急に結論を得る。

(2)食糧事務(食糧検査は民営化。)については、食糧検査の民営化の状況を見つつ、引き続き検討を進める。
 動物医薬品検査所については、薬事法体系の中での在り方等を考慮しつつ、引き続き検討を進める。
 船舶検査、航空機検査及び無線等検査については、民間能力の活用状況を見つつ、引き続き検討を進める。

(3)上記以外のその他の事務及び事業についても、引き続き検討を進める。

第3 組織整理等関連

1.官房及び局の整理

 官房及び局の整理については、事務及び事業の減量、効率化並びに府省の編成を推進し、府省編成時における各府省別の官房及び局の数は平成10年11月20日中央省庁等改革推進本部長決定「官房及び局の数の削減について」のとおり128を96とする。
 これらの官房及び局の名称については、概ね別紙のとおりとして、各府省等の設置法制定後、組織令の検討等の中で速やかに確定することとする。

2.府省内部部局の組織整理等

 新府省の内部部局については、1.による整理を行うほか、課・室について府省編成時に1,000程度に削減するとともに、その編成を可能な限り弾力的なものとするため、局長級、課長級等の分掌職制を活用することとして、各府省の内部組織の概要を早急に概定し、組織令の検討等の中で速やかに確定することとする。
 また、府省編成後の5年間において課等の総数をできる限り900に近い数とするよう努める。

3.施設等機関等の見直し

 施設等機関等については、事務事業合理化及び独立行政法人の活用等による見直しを行うほか、それぞれその性格に応じた再編成、統合、事務の民間委託の推進等の措置を次のとおり行う。

(1)国立大学

 事務組織の簡素化、合理化及び専門化を図る等の観点から、事務の一元化を引き続き推進するとともに、人事、会計・財務、組織編制等に係る弾力化、時代の変化に合わせた事務手続の簡素化、合理化、事務処理の効率化等を進める。  なお、大学審議会答申(平成10年10月26日)の指摘を踏まえ、大学改革のための法案を今次通常国会に提出したところである。

(2)国立病院及び国立療養所

 平成11年3月に見直しを行った国立病院・療養所の再編成計画に基づき、機関の民間若しくは地方公共団体への移譲、統合又は廃止を推進すること等により、その再編成を一層促進する。

(3)上記以外の各機関

@ 試験研究機関について、その業務を国として本来担うべき機能にふさわしいものとし、その規模を適切なものとするとともに、その組織及び人員の効率化及び重点化等を推進しつつ、国として総合的に取り組む必要のある重要な研究分野及び広範な行政目的に関係する横断的な研究分野を担う中核的な機関を育成する。

A 国立医療・病院管理研究所と国立公衆衛生院の統合、検査検定業務の外部への委託、研修業務の民間能力の活用などにより、効率化を進める。

B  特別の機関に関しても、その性格に応じた見直しを行う。

4.地方支分部局の整理合理化

(1)地方支分部局については、府省編成にあわせたブロック機関の総合化、ブロック機関の下にない府県単位機関の総合化、その他の地方支分部局の整理、効率化を進めることとし、種々の準備作業を行い、府省再編前に実施するものを含め、当面、次のとおり整理合理化を実施する。なお、その箇所数、管轄区域等につき現段階で確定していないものについては、引き続き検討を進め、組織令等の検討の中で確定させることとする。

@ ブロック機関
ア 地方建設局(8局)と港湾建設局(5局)を統合し、事務の効率化を図りつつ、地方整備局(8局)を設置する。(府省編成時)
イ 地方医務局(7局1支局)と地区麻薬取締官事務所(8事務所1支所)を統合し、事務の効率化を図りつつ、地方厚生局(7局、1支局、1支所)を設置する(府省編成時)。また、地方厚生局に、検疫所の管理業務、医療監視、薬事監視等本省事務等の一部を移管するとともに、都道府県社会保険関係業務の行政事務についても地方厚生局に一部事務を引き上げる。
ウ 営林局・営林支局(14箇所)を森林管理局(7箇所)に再編する(平成11年3月1日実施済み)。

A 府県単位機関
ア 公安調査事務所(43箇所)を14箇所に整理する。(平成13年1月1日から3年間をめどに実施。)
イ 都道府県労働基準局(47箇所)、都道府県女性少年室(47箇所)及び47都道府県の職業安定・雇用保険主管課を統合し、都道府県労働局(47箇所)を設置する。(地方分権の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案において所要の法的措置を講じ、平成12年4月1日に実施。)
ウ 都道府県社会保険関係業務について、地方事務官制度の廃止に伴い、社会保険庁の地方支分部局として現在の社会保険事務所のうち一部を地方社会保険事務局(47箇所)に再編する。(地方分権の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案において所要の法的措置を講じ、平成12年4月1日に実施。)

 なお、厚生労働省に置かれる地方支分部局のあり方については、(2)の検討の一環として今後引き続き検討する。

B その他
ア 営林署(229箇所)を森林管理署(98箇所)に再編する。(平成11年3月1日実施済み。)
イ 防衛施設事務所・出張所について、平成16年度末までに3箇所を整理統合し、28箇所を25箇所に再編する。
ウ 法務局及び地方法務局の支局・出張所については、平成7年の民事行政審議会答申の基準に則って整理統合を進め、平成17年度頃までに同答申時の箇所数(1,003箇所)の概ね半分程度までの縮減を図る。
エ 地方入国管理局出張所について、海型から内陸型への再編を進めるとともに、縮減を図る。
オ 税関支署については、平成11年度に2箇所につき再配置を実施する。
カ 海上保安庁航路標識事務所については、平成11年4月1日に3箇所を統合し、3箇所を廃止したところであるが、今後も引き続き統廃合を検討する。
キ 鉱山保安監督署については、平成11年度に2箇所を廃止する。
ク 通商事務所については、平成11年度中に1箇所につき再配置を実施する。

(2)今後さらに、府省の編成にあわせたブロック機関の総合化など、行政事務の効率的執行の観点から地方支分部局の整理合理化を推進することとし、引き続き検討を行うこととする。また、民営化、独立行政法人化等事務及び事業の減量、効率化を行う機関にあっては、その合理化に対応した整理を実施する。

5.特殊法人の整理合理化

 特殊法人について、累次の閣議決定等を踏まえつつ、徹底して見直し、民営化、事業の整理縮小・廃止等を進めるとともに、存続が必要なものについては、独立行政法人化等の可否を含めふさわしい組織形態及び業務内容となるよう検討する。

第4 定員削減関連

(1)国の行政機関の職員の定員について、10年間で少なくとも10分の1の削減を行うための新たな計画は、平成12年12月31日の定員をもとに、平成13年1月1日から平成22年度の間に実施するものとし、府省編成前の適切な時期に策定する。
 当該計画に沿った定員削減を進めつつ、郵政公社の設立、独立行政法人への移行により、一層の削減を図るものとする。
 国家公務員は、上記趣旨を踏まえ、早期に実現させるため前倒しし、平成12年度採用分から毎年新規採用を減らし、公務員数を10年間で25%削減する。

(2)新たな府省の編成に併せ、行政機関の職員の定員に関する法律を府省編成前に改正するための措置をとり、定員の総数について新たな枠組みを設定する。

(3)府省の編成までの間にあっても、基本法の趣旨を踏まえ、平成11年度以降、事務及び事業や組織の整理にも留意して、定員削減を強力に実施するとともに、増員の徹底した抑制を図る。

別紙
T 国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画
 第3 組織整理等関連
  1. 官房及び局の整理 関係
府省の官房及び局の名称について
 平成10年11月20日中央省庁等改革推進本部長決定「官房及び局の数の削減について」に基づき、府省再編時の内閣府、防衛庁及び各省の官房及び局の総数は96とすることとする。これらの官房及び局の名称については、(1)現時点での取りあえずの仮称であり、その名称を確定するものではないこと、(2)記載順は、現時点でのものであり、法令上の規定順を確定したものではないこと、を前提として、概ね以下のとおりとする。
内閣府大臣官房、賞勲局、男女共同参画局、国民生活局、沖縄振興局
防衛庁長官官房、防衛局、運用局、人事教育局、管理局
総務省大臣官房、人事・恩給局、行政管理局、行政評価局、自治行政局、自治財政局、自治税務局、情報通信政策局、総合通信基盤局、郵政企画管理局、統計局
法務省大臣官房、民事局、刑事局、矯正局、保護局、人権擁護局、入国管理局
外務省大臣官房、総合外交政策局、アジア太平洋局、北米局、中南米局、欧州局、中東アフリカ局、対外経済局、国際開発局、条約局、国際情報局
財務省大臣官房、主計局、主税局、関税局、理財局、国際局
文部科学省大臣官房、生涯学習政策局、初等中等教育局、高等教育局、科学技術・学術政策局、研究振興局、研究開発局、スポーツ青少年局
厚生労働省大臣官房、医政局、健康局、医薬局、労働基準局、職業安定局、職業能力開発局、雇用均等・家族局、社会・援護局、老健局、保険局、年金局
農林水産省大臣官房、総合食料局、生産局、経営局、農村振興局
経済産業省大臣官房、経済産業政策局、通商政策局、貿易経済協力局、産業技術環境局、製造産業局、商務情報政策局
国土交通省大臣官房、総合政策局、国土計画局、土地・水資源局、都市・地域整備局、河川局、道路局、住宅局、鉄道局、自動車交通局、海事局、港湾局、航空局、北海道局
環境省大臣官房、総合環境政策局、地球環境局、環境管理局、自然環境局

U 審議会等の整理合理化に関する基本的計画

 中央省庁等改革を推進するため、審議会等の整理合理化に関する基本的計画を以下のとおり定める。

1.審議会等の整理合理化

 審議会等(国家行政組織法第8条並びに内閣府設置法第37条及び第54条の審議会等をいう。以下同じ。)については、いわゆる隠れみのになっているのではとの批判を招いたり、縦割り行政を助長しているなどの弊害を指摘されているところである。
 こうした問題点を解決し、行政責任を明確にするため、基本法及び最終報告等に基づき、次のとおり整理合理化を行う。

(1)審議会等の整理

 審議会等の設置については、別紙1の「審議会等の設置に関する指針」によることとする。これに基づき既存の個々の審議会等について次の@からDの方針により整理を行った結果、府省の再編に際し設置する審議会等の名称は別表のとおりとする。
 これらにより存置される審議会等については、別紙2の「審議会等の組織に関する指針」に基づき、組織することとし、それぞれ必要な法律、政令等の整備を行う。

@ 活動不活発な審議会等
 基本的に廃止する。

A 法令上時限の付されている審議会等又は事実上時限のある審議会等
 時限の到来又は任務の終了をもって廃止する。

B 政策審議・基準作成機能
 原則として廃止する。
 ただし、
 ア 行政の執行過程における計画・基準の作成について、法律又は政令により、審議会等が決定若しくは同意機関とされている場合又は審議会等への必要的付議が定められている場合については、その必要性を見直した上で、必要最小限の機能に限って存置する。
 イ 基本的な政策について審議するものを数を限定して存置する。

C 行政処分関与・不服審査等の機能
 法律又は政令により、審議会等が決定若しくは同意機関とされている場合又は審議会等への必要的付議が定められている場合については、その必要性を見直した上で、必要最小限の機能に限って存置する。

D 存置されることとなった機能については、これらの機能を持つそれぞれの審議会等を審議分野の共通性に着目してできる限り統合することとする。

(2)審議会等の運営の改善
 審議会等の運営の改善については、別紙3の「審議会等の運営に関する指針」により行うものとする。

2.懇談会等行政運営上の会合の適正化

 懇談会等行政運営上の会合の適正化については、別紙4の「懇談会等行政運営上の会合の開催に関する指針」により行うものとする。

別紙1

審議会等の設置に関する指針

 審議会等の設置については、次の指針によるものとする。

1.国民や有識者の意見を聴くに当たっては、可能な限り、意見提出手続の活用、公聴会や聴聞の活用、関係団体の意見の聴取等によることとし、いたずらに審議会等を設置することを避けることとする。

2.基本的な政策の審議を行う審議会等は、原則として新設しないこととする。特段の必要性がある場合についても、設置に当たっては審議事項を限定し、可能な限り時限を付すこととする。
 また、審議会等において、基本的な政策に係る必要的付議の規定は、原則として置かないものとする。

3.不服審査、行政処分への関与、法令に基づく計画・基準の作成等については、法令の改正等により新たに審議会等の審議事項とすべきものが発生した場合も、審議分野の共通性等に着目して、可能な限り既存の審議会等において審議することとする。
 また、審議事項は、法律又は政令により、審議会等が決定若しくは同意機関とされるもの又は審議会等への必要的付議が定められているものに限ることとする。

4.社会情勢の変化により設置の必要性が低下した審議会等は、廃止することとする。

別紙2

審議会等の組織に関する指針

 審議会等の組織については、次の指針によるものとする。

1.委員数
 委員数については、原則として20名以内とし、これを上回る必要がある場合であっても、30名を超えないものとする。
 また、通常の委員のほか、必要に応じて臨時委員、特別委員、専門委員を置く場合、原則として次によることとする。

(1)臨時委員
 臨時委員とは、特別の事項を調査審議するために、通常の委員のほか、臨時の必要に応じて置かれる職員とする。臨時委員は、特別の事項に関する審議に関しては当該審議会等の意思決定に当たって議決権を有するものとする。
 臨時委員は当該特別の事項の調査審議が終了したときは解任されるものとし、その旨明定するものとする。

(2)特別委員
 特別委員とは、特別の事項を調査審議するために、通常の委員のほか、臨時の必要に応じて置かれる職員とする。特別委員は、審議会等の意思決定に当たっては議決権を有しないものとする。
 特別委員は当該特別の事項の調査審議が終了したときは解任されるものとし、その旨明定するものとする。

(3)専門委員
 専門委員とは、専門の事項を調査するために置かれる補助的職員とする。専門委員は、当該審議会等の意思決定に当たっては議決権を有しないものとする。
 専門委員は当該専門の事項の調査審議が終了したときは解任されるものとし、その旨明定するものとする。

2.勤務形態
 委員は原則として非常勤とする。
 ただし、審議会等の性格、機能、所掌事務の経常性、事務量等からみて、ほぼ常時活動を要請されるものであり、かつ、委員としての勤務態様上特段の必要がある場合には、常勤とすることができることとする。

3.委員、臨時委員、特別委員及び専門委員の資格要件
 委員等については、行政への民意の反映等の観点から、原則として民間有識者から選ぶものとする。国会議員、国務大臣、国の行政機関職員、地方公共団体又は地方議会の代表等は、当該審議会等の不可欠の構成要素である場合を除き委員等としないものとする。
 なお、国の行政機関職員、地方公共団体又は地方議会の代表等である者を、属人的な専門的知識及び経験に着目して委員等とすることは排除しないものとする。

4.会長等
 会長等は合議体の自立性を重視し、委員の互選により定めることを原則とする。

5.審議会等の下部機関

(1)専門的かつ詳細な調査又は討議を行った上で総合的な審議等を行う方法によることが適当な場合には、必要に応じて審議会等に下部機関(分科会、部会等)を設置して弾力的、機動的な運営を図るものとする。
 分科会、部会については、原則として、次によることとする。

@ 分科会
分科会は、審議事項のまとまりが大きく、独立性が高い場合において法令により直接設置するものとし、法令により数、名称及びその所掌事項を定めるものとする。
分科会は、委員、臨時委員、特別委員又は専門委員によって構成し、分科会の結論は、委員及び議事に関係のある臨時委員により決定するものとする。
A 部会
部会は、審議事項のまとまりが大きくない場合、あるいは独立性が高くない場合に設置するものとし、総会の決議により数、名称及びその所掌事項を定めるものとする。
部会は、委員、臨時委員、特別委員又は専門委員によって構成し、部会の結論は、委員及び議事に関係のある臨時委員により決定するものとする。
なお、分科会の下に更に部会を設けることもできることとする。

(2)分科会、部会において審議が行われた事項に係る審議会等としての意思決定は、原則として、総会における総合的な審議を経た上で、総会の議決により行うものとする。
 なお、審議事項によっては、分科会、部会の委員構成等にも配慮した上で、諮問権者の同意を得て、あらかじめ総会の定めにより、分科会、部会の結論をもって審議会等の意思決定とすることができるものとする。
 ただし、不服審査等の審議事項や決定又は同意機関とされる審議会等の審議事項については、法令により直接設置されず、その所掌事項が定められていない下部機関の結論をもって審議会等の意思決定とすることは認められない。

6.庶務
 所管府省内の既存の部局において行うことを原則とし、特段の必要性のある場合を除き、独自の事務局を設置しないものとする。

別紙3

審議会等の運営に関する指針

 審議会等の運営については、次の指針によるものとする。

1.委員構成
 委員の任命に当たっては、当該審議会等の設置の趣旨・目的に照らし、委員により代表される意見、学識、経験等が公正かつ均衡のとれた構成になるよう留意するものとする。
 審議事項に利害関係を有する者を委員に任命するときは、原則として、一方の利害を代表する委員の定数が総委員の定数の半ばを超えないものとする。

2.委員の選任

(1)委員の選任

@ 府省出身者
府省出身者の委員への任命は、厳に抑制する。
特に審議会等の所管府省出身者は、当該審議会等の不可欠の構成要素である場合、又は属人的な専門的知識経験から必要な場合を除き、委員に選任しない。
A 高齢者
委員がその職責を十分果たし得るよう、高齢者については、原則として委員に選任しない。
B 兼職
委員がその職責を十分果たし得るよう、一の者が就任することができる審議会等の委員の総数は原則として最高3とし、特段の事情がある場合でも4を上限とする。

(2)任期
 委員の任期については、原則として2年以内とする。
 再任は妨げないが、一の審議会等の委員に10年を超える期間継続して任命しない。

(3)女性委員
 委員に占める女性の比率を府省編成時からおよそ10年以内に30%に高めるよう努める。

3.議事

(1)規則の制定
 審議会等は、下部機関の設置、定足数、議決方法、議事の公開、その他会議の運営に関し必要な事項を規則の制定等により明定するものとする。

(2)基本的な政策の審議及び答申
 基本的な政策を審議する審議会等は、有識者等の高度かつ専門的な意見等を聴くため設置されるものであり、行政府としての最終的な政策決定は内閣又は国務大臣の責任で行うものであることを踏まえ、審議及び答申を行うに際しては、次の点に留意するものとする。

@ 諮問権者は諮問に当たっては、諮問事項に応じて、検討が必要な項目、問題点等をあわせ示すことにより、効率的な審議が行えるようにするとともに、諮問事項の内容により、必要に応じて、答申期限を設けることとし、審議会等はその期限内に答申を行うよう努めるものとする。
A 審議状況は適時諮問権者に報告することとし、必要に応じて、諮問権者は自らの意見を審議会等に述べることとする。
B 審議を尽くした上でなお委員の間において見解の分かれる事項については、全委員の一致した結論をあえて得る必要はなく、例えば複数の意見を並記するなど、審議の結果として委員の多様な意見が反映された答申とする。

(3)利害関係者の意見聴取等

@ 審議会等は、その調査審議に当たり、特に必要があると認めるときは、当該調査審議事項と密接に関連する利益を有する個人又は団体から意見を聴取する機会を設けるよう努めるものとする。この場合において、他の関係者の利益との公正な均衡の保持に留意するものとする。
 なお、公聴会の開催等、法令に別段の定めのあるときは、それによるものとする。
A 審議会等に対して、@の意見聴取に係る申出又は審議会等に関する苦情があったときは、各府省は、庶務担当当局としてこれらの整理等をした上で、その結果を適時に審議会等に報告するよう努めるものとする。
B 審議会等の運営に当たっては、広範な分野にまたがる行政課題についての総合的、整合的な取組を推進するため、相互に密接な関連を有する審議会等の連携確保等を図ることとする。

(4)公開

@ 審議会等の委員の氏名等については、あらかじめ又は事後速やかに公表する。
A 会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保する。なお、特段の理由により会議及び議事録を非公開とする場合には、その理由を明示するとともに、議事要旨を公開するものとする。
 ただし、行政処分、不服審査、試験等に関する事務を行う審議会等で、会議、議事録又は議事要旨を公開することにより当事者又は第三者の権利、利益や公共の利益を害するおそれがある場合は会議、議事録又は議事要旨の全部又は一部を非公開とすることができる。
B 議事録及び議事要旨の公開に当たっては、所管府省において一般の閲覧、複写が可能な一括窓口を設けるとともに、一般のアクセスが可能なデータベースやコンピュータ・ネットワークへの掲載に努めるものとする。

別紙4

懇談会等行政運営上の会合の開催に関する指針

 懇談会等行政運営上の会合(*)については、今後次のように扱うものとする。

1.運営の考え方
 懇談会等行政運営上の会合については、審議会等とは異なりあくまでも行政運営上の意見交換、懇談等の場として性格付けられるものであることに留意した上、審議会等の公開に係る措置に準ずるとともに、2.の基準により、その開催及び運営の適正を確保した上で、意見聴取の場として利用するものとする。

2.運営の原則
 1.の考え方に沿って、当該府省の施策に関する審議等を行う行政機関との誤解を避けるとともに自由活発な意見聴取を行うため、以下の点に留意して運営するものとする。

(1)開催根拠
 省令、訓令等を根拠としては開催しないものとする。
 また、懇談会等に関するいかなる文書においても、当該懇談会等を「設置する」等の恒常的な組織であるとの誤解を招く表現を用いないものとする。

(2)名称
 審議会、協議会、審査会、調査会又は委員会の名称を用いないものとする。

(3)会合の運営方法
 懇談会等の定員及び議決方法に関する議事手続を定めないものとする。
 また、聴取した意見については、答申、意見書等合議体としての結論と受け取られるような呼称を付さないものとする。

(*)行政運営上の参考に資するため、大臣等の決裁を経て、大臣等が行政機関職員以外の有識者等の参集を求める会合であって、同一名称の下に、同一者に、複数回、継続して参集を求めることを予定しているもの

別表 審議会等の整理合理化関係

(注)本表において「基本的政策型審議会」とは、行政の企画・立法過程における法案作成や法案作成につながる事項などの基本的な政策を審議事項に含む審議会等をいい、「法施行型審議会」とは、行政の執行過程における計画や基準の作成、不服審査、行政処分等に係る事項について、法律又は政令により、審議会等が決定若しくは同意機関とされている場合又は審議会等への必要的付議が定められている場合に、当該事項のみを審議事項とする審議会等をいう。

1.府省再編時において存置する審議会等(72審議会等。名称は現行のもの。( )内は中央省庁等改革関連法律案等にて名称を変更予定の審議会等の新名称案。)

(1)基本的政策型審議会(22審議会等)
 電気通信審議会、消防審議会、法制審議会、海外移住審議会、財政制度審議会(財政制度等審議会)、外国為替等審議会(関税・外国為替等審議会)、航空・電子等技術審議会(科学技術・学術審議会)、中央教育審議会、文化財保護審議会(文化審議会)、公衆衛生審議会(厚生科学審議会)、中央社会福祉審議会(社会保障審議会)、中央労働基準審議会(労働政策審議会)、農政審議会(食料・農業・農村政策審議会)、林政審議会、沿岸漁業等振興審議会、産業構造審議会、総合エネルギー調査会(総合資源エネルギー調査会)、中小企業政策審議会、国土審議会、運輸政策審議会(交通政策審議会)、都市計画中央審議会(社会資本整備審議会)、中央環境審議会

(2)法施行型審議会(42審議会等)
 恩給審査会、統計審議会、地方財政審議会、郵政審議会、電波監理審議会、検察官適格審査会、中央更生保護審査会、検察官特別考試審査会、公証人審査会、外務人事審議会、関税等不服審査会、税理士審査会(国税審議会)、宇宙開発委員会、放射線審議会、教科用図書検定調査審議会、大学設置・学校法人審議会、宗教法人審議会、原子爆弾被爆者医療審議会、医道審議会、中央薬事審議会(薬事・食品衛生審議会)、援護審査会、社会保険審査会、中央社会保険医療協議会、中央最低賃金審議会、労働保険審査会、農林漁業保険審査会、農業資材審議会、獣医事審議会、農林物資規格調査会、輸出入取引審議会、消費経済審議会、化学品審議会、計量行政審議会、工業所有権審議会、土地鑑定委員会、運輸審議会、航空事故調査委員会、国土開発幹線自動車道建設審議会(国土開発幹線自動車道建設会議)、中央建設業審議会、中央建設工事紛争審査会、中央建築士審査会、公害健康被害補償不服審査会

(3)時限存置又は任務終了時まで存置する審議会等(8審議会等)
 公務員制度調査会、人権擁護推進審議会、大規模小売店舗審議会、産炭地域振興審議会、石炭鉱業審議会、奄美群島振興開発審議会、小笠原諸島振興開発審議会、臨時水俣病認定審査会

2.府省再編時に内閣府に移管されることによって、国家行政組織法第8条の審議会等ではなくなる審議会等(18審議会等。名称は現行のもの。)

(1)基本的政策型審議会(7審議会等)
 税制調査会、原子力委員会、原子力安全委員会、地方制度調査会、選挙制度審議会、国民生活審議会、金融審議会

(2)法施行型審議会(7審議会等)
 衆議院議員選挙区画定審議会、公正審査会、防衛施設中央審議会、自動車損害賠償責任保険審議会、証券取引等監視委員会、公認会計士審査会、企業会計審議会

(3)時限存置又は任務終了時まで存置する審議会等(4審議会等)
 国会等移転審議会、経済戦略会議、沖縄振興開発審議会、株価算定委員会

3.廃止する審議会等(121審議会等。必要な機能が存置される審議会等に移管されるものを含む。)

(1)廃止する審議会等(119審議会等)
 港湾調整審議会、対外経済協力審議会、社会保障制度審議会、動物保護審議会、男女共同参画審議会、電源開発調整審議会、海洋開発審議会、科学技術会議、資金運用審議会、貿易会議、歴史的風土審議会、青少年問題審議会、北海道開発審議会、自衛隊離職者就職審査会、経済審議会、国民生活安定審議会、技術士審議会、資源調査会、自然環境保全審議会、瀬戸内海環境保全審議会、水資源開発審議会、土地政策審議会、民事行政審議会、矯正保護審議会、副検事選考審査会、国家公務員共済組合審議会、関税率審議会、たばこ事業等審議会、国有財産中央審議会、金利調整審議会、中央酒類審議会、国税審査会、理科教育及び産業教育審議会、教育課程審議会、教育職員養成審議会、学術審議会、測地学審議会、保健体育審議会、文化功労者選考審査会、生涯学習審議会、大学審議会、臨時大学問題審議会、国語審議会、著作権審議会、人口問題審議会、厚生科学審議会、厚生統計協議会、中央障害者施策推進協議会、身体障害者福祉審議会、医療審議会、医療関係者審議会、あん摩・マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復等審議会、生活環境審議会、中央環境衛生適正化審議会、食品衛生調査会、中央児童福祉審議会、医療保険福祉審議会、年金審議会、農林水産統計観測審議会、かんがい排水審議会、農業機械化審議会、果樹農業振興審議会、畜産振興審議会、中央生乳取引調停審議会、食品流通審議会、甘味資源審議会、米価審議会、中央森林審議会、中央漁業調整審議会、輸出水産業振興審議会、漁港審議会、高圧ガス及び火薬類保安審議会、工場立地及び工業用水審議会、情報処理振興審議会、航空機工業審議会、車両競技審議会、繊維産業審議会、産業技術審議会、貿易保険審議会、商品取引所審議会、割賦販売審議会、鉱山保安試験審査会、伝統的工芸品産業審議会、鉱業審議会、石油審議会、石油需給調整審議会、電気事業審議会、弁理士審査会、中小企業近代化審議会、中小企業安定審議会、中小企業分野等調整審議会、運輸技術審議会、新幹線鉄道審議会、海運造船合理化審議会、海上安全船員教育審議会、港湾審議会、航空審議会、観光政策審議会、自動車損害賠償責任再保険審査会、気象審議会、簡易生命保険審査会、電気通信技術審議会、雇用審議会、労働者災害補償保険審議会、中央職業安定審議会、中小企業退職金共済審議会、じん肺審議会、勤労者財産形成審議会、女性少年問題審議会、中央家内労働審議会、障害者雇用審議会、中央職業能力開発審議会、住宅宅地審議会、建築審議会、道路審議会、河川審議会、公共用地審議会、中央固定資産評価審議会、地方公務員共済組合審議会

(2)府省再編以前に設置期限の到来する審議会等(1審議会等)
 地方分権推進委員会

(3)府省再編時に特別の機関に置かれる合議制の機関となることによって、国家行政組織法第8条の審議会等ではなくなる審議会等(1審議会等)
 中央鉱山保安協議会

(備考)基本的計画策定時においては審議会等として設置されていないが、府省再編までに又は府省再編以降に審議会等として設置予定のもの

@ 新設予定のもの
 情報公開審査会、国地方係争処理委員会、政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)、その他独立行政法人評価委員会(当該独立行政法人を所管する内閣府又は各省ごとに1)

A 現在は特別の機関に置かれる合議制の機関であるが、府省再編に伴い、審議会等と位置づけられることとなるもの
 日本工業標準調査会

V 独立行政法人制度関連

 独立行政法人に係る制度に関しては、独立行政法人通則法案及び独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に定めるところによるほか、次のとおりとする。

1.独立行政法人制度の趣旨

 独立行政法人の制度を設けるに当たっては、事前関与・統制を極力排し、事後チェックへの重点の移行を図るため、主務大臣の監督、関与その他の国の関与を必要最小限のものとする。

(通則法案第1条、第3条等関係)

2.公表

(1)独立行政法人は、通則法案において公表すべきこととされている事項のほか、その独立行政法人の「業務の概要」に関する事項その他のできる限り多くの事項についても併せて積極的に公表することとする。

(2)公表の方法については、
@ 公表すべき事項の要旨の官報等による公告
A 公表すべき事項を記載した書面を事務所に備え置き、一定の期間一般の閲覧に供すること
に加え、電子媒体でアクセスすることが可能となるような方法等追加的に適切な方法も利用して、積極的に行うこととする。

(第3条等関係)

3.個別の独立行政法人の目的、業務等

(1)独立行政法人の名称、目的、業務の範囲、組織、運営、管理その他独立行政法人通則法を補う内容等を定め、独立行政法人を設立し運営するための個別の法令(注)(以下「個別法令」という。)を引き続き整備する。
 個別法令においても、独立行政法人の特性に応じた組織、運営が可能となるよう弾力的な仕組みとする。

(2)独立行政法人の業務等が国民のニーズとは無関係に自己増殖的に膨張することを防止するため、               
・ 独立行政法人が行う業務は、個別法令により定められる本来業務及びそれに附帯する業務に限られるものとする、      
・ 独立行政法人による出資等は、独立行政法人の本来業務及びそれに附帯する業務に係るもの以外には認めないものとし、個別法令に定めがある場合に限ることとする。

(3)個々の独立行政法人の名称については、独立行政法人以外の者が当該名称を使用することを制限し、その名称は、「国立」という文字を用いることを含め、個々の独立行政法人の事務及び事業の内容、独立行政法人化以前の名称等を総合的に勘案しつつ検討するものとする。

(第4条、第5条、第10条等関係)

(注)個別の法令(「個別法令」)の法制上の措置方法については、今後検討するものとする。以下同じ。

4.内部組織                          

(1)独立行政法人の役員に関するもの以外の内部組織(第7条第2項の従たる事務所を含む。以下同じ。)は、個別法令の業務の範囲で独立行政法人の長がその裁量により決定、変更又は改廃し、主務大臣に通知するものとする。         

(2)上記(1)の独立行政法人の役員に関するもの以外の内部組織についての独立行政法人の長による決定、変更又は改廃は、従来型の組織管理手法の対象外とする。

(第7条等関係)

5.財産的基礎等                  

(1)独立行政法人が出資を受ける場合は、第37条等に定める会計処理の方法に従い資本金として整理する。その場合、個別法令において資本金額に関する規定を置くものとする。

(注)出資を受けない独立行政法人は、資本金を持たないこととなる。 

(2)政府が独立行政法人に出資する場合には、個別法令において、政府出資額等出資の内容に関する規定を置くものとする。    

(3)個別法令においては、必要に応じて増資方法の規定を置くことができる。当該規定に基づいて具体的に増資を行う際には、中期計画の中で定めるものとする。

(注)減資は、個別法令その他の法律の定めにより行うものとする。

(4)個別法令の定めるところにより、政府は独立行政法人に対する金銭以外の土地・建物等の財産の現物出資を行うことができる。またその際は、資産評価委員会の設置など、出資財産の評価に関する規定を置く。現物出資された財産の評価は、出資時の時価を基準とすることを原則とする。             

(5)必要に応じ、独立行政法人は、個別法令の定めるところにより、国有財産を無償使用することができるものとする。
 なお、国が、地方税法上の非課税独立行政法人に対して固定資産を無償使用させ、当該独立行政法人自らがこれを使用する場合には、仮に当該資産を国自らが使用していたとしても国有資産等所在市町村交付金の交付対象とされるようなものを除き、同交付金の交付対象としないよう措置する。

(6)地方公共団体や民間企業など、政府以外の者の出資を受けるためには、個別法令において、その旨及びその他必要な事項を規定するものとする。

(7)改正後の地方税法第348条第6項に基づく政令は、現在、国有資産等所在市町村交付金の交付対象となる固定資産に対しては、交付金に替わって固定資産税が課税されることとなるよう定めるものとする。

(第8条等関係)

6.登記

 独立行政法人に係る登記令を整備するものとする。

(第9条等関係)

7.独立行政法人評価委員会

(1)主務省に置かれる合議制の機関である独立行政法人評価委員会は、主務省ごとに設置されるものであり、その委員は、外部有識者のうちから主務大臣が任命するものとする。                 

(2)独立行政法人評価委員会については、その事務局としての事務を行う部局を特定するものとする。

(第12条等関係)

8.設立                   

(1)独立行政法人の新設及び改廃に係る機構管理上の審査を行う場合におけるその審査手続については、独立行政法人制度の趣旨・目的にかんがみ、必要最小限の範囲(業務範囲等)とするとともに、その審査に当たっては、関係資料等を必要最小限とするなど、できる限り簡便なものとすることとする。

(2)事務及び事業の独立行政法人への移行に際しては、当該事務及び事業に係る権利義務等の承継や引継ぎについて適切な措置を講ずることとする。

(第13〜17条等関係)

9.役員

(1)独立行政法人の長は常勤とするものとする。

(2)監事は複数置くものとし、そのうち1名以上は外部の者を起用するものとする。

(3)第20条第1項第1号及び第2号は、経営に関して高い識見を有する者を含むものとする。

(4)独立行政法人の長等を公募する場合には、その選任手続は、公正性を担保しつつ適材を得るよう留意するものとする。    

(5)欠格条項については、各独立行政法人の業務の性質等に応じ、個別法令において付加又は軽減して定めることができるものとする。

(第18条〜第25条等関係)

10.業務方法書

 業務方法書には、業務の方法に関する事項のほか、業務の委託に関する基準、競争入札等の契約に関する基本的な事項等について定めることとする。

(第28条等関係)

11.中期目標

(1)独立行政法人の中期目標は、できる限り数値による等その達成状況が判断しやすいように定めることとする。また、その内容については、各独立行政法人の業務の内容、性格に応じた目標の設定となるよう特に配慮するものとする。        

(2)中期目標の変更は、特段の必要がある場合に限って行うこととし、恣意的な運用によって独立行政法人の自律性・自主性が損なわれないよう配慮するものとする。

(第29条等関係)

12.中期計画

(1)中期計画における「予算、収支計画及び資金計画」の「予算」に含むこととされている人件費の見積りは、その算定の基礎として、あらかじめ一定のルールにより見積りを行う方法か、又は計画期間中の人件費総額の見積りを行う方法のいずれかにより行うものとする。当該人件費の見積りは、役員報酬並びに職員基本給、職員諸手当、超過勤務手当、休職者給与及び国際機関派遣職員給与に相当する範囲の費用とするものとする。

(2)中期計画には、施設・設備に関する計画、人事に関する計画(人員及び人件費の効率化に関する目標を含む。)その他個別の独立行政法人の業務の性格に応じて定められる計画も含むものとする。

(3)「剰余金の使途」の具体的な考え方については、会計専門家を交えて検討を行うものとする。

(4)主務大臣による中期計画を変更すべきことの命令は、第30条第4項に定める要件の認定を厳格に行うとともに、その運用に当たっては、認可当時には予測できなかった事情の変化等により、中期計画を変更すべきことを命ずることが真にやむを得ないような特段の必要がある場合に限って行うこととし、恣意的な運用によって独立行政法人の自律性・自主性が損なわれないように特に配慮するものとする。

(第30条等関係)

13.年度計画

 年度計画においては、中期計画に定めた事項に関し、当該事業年度において実施すべき事項を含まなければならないものとする。

(第31条等関係)

14.各事業年度に係る業務の実績に関する評価/中期目標に係る事業報告書/中期目標期間に係る業務の実績に関する評価

(1)独立行政法人評価委員会による独立行政法人の業務の実績の評価は、同委員会が設定する客観的な評価(例えば、中期目標の達成度合に応じた数段階評価)基準によるものとする。

(第32条、第34条等関係)

(2)独立行政法人は、業務運営や役職員の処遇等に関して、独立行政法人評価委員会の評価結果を反映するように努めるものとする。また、年度計画や中期計画の作成に当たっては、独立行政法人評価委員会の評価結果を踏まえるものとする。

(3)主務大臣は、独立行政法人評価委員会の評価結果を踏まえて、中期目標の設定、中期計画の認可又は独立行政法人の長等の人事等を行うものとし、任期途中の独立行政法人の長の交代もあり得るものとする。

(第32条等関係)

(4)中期目標に係る事業報告書は、中期目標の達成状況が明らかになるような内容を含まなければならないものとする。

(第33条等関係)

15.独立行政法人の組織及び業務の全般の検討

 主務大臣は、組織及び業務の全般にわたる検討結果を、業務の継続(民営化、業務の改廃等を含む。)、業務運営の方法(中期目標の設定、中期計画の認可等)、組織の在り方、長等の人事等に反映させるよう所要の措置を講ずるものとする。 (第35条等関係)

16.総務省に置かれる政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)
 通則法に規定する政令で定める審議会として政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)を総務省に置くものとする。

(1)政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)の委員は外部有識者のうちから総務大臣が任命するものとする。

(2)政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)の事務局機能を果たす部局を特定するものとする。

(3)政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)は、独立行政法人に関する公表資料を取りまとめ、公表するものとする(独立行政法人に関する報告のためのブックレット等の定期的作成)。このため、独立行政法人の主務大臣は、公表資料を、政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)に対して提供するものとする。 

(4)政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、独立行政法人の主務大臣又は独立行政法人の長に対して、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができるものとする。

(5)政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)は、その所掌事務を遂行するため特に必要があると認めるときは、独立行政法人の主務大臣又は独立行政法人の長以外の者に対しても、必要な協力を依頼することができるものとする。

(6)政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)の意見及び勧告については、主務大臣及び独立行政法人は尊重するものとする。

(7)独立行政法人については、その制度の趣旨にかんがみ、独自の評価等を定期的に行う仕組みが設けられるため、行政評価等の機能との重複を防止するものとする。
 総務省が府省の政策を評価するために必要な範囲内で独立行政法人に対して関連する調査を行う場合においても、原則として公表資料又は総務大臣若しくは主務大臣が保有する資料等を活用することとし、これにより難い場合には、事前に主務大臣を通じて独立行政法人に連絡を行った上で調査を行う等調査が必要最小限のものとなるようにする。

(第32条、第35条等関係)

17.財務諸表等

(1)独立行政法人の会計については、適切に情報開示を行うために、独立行政法人の財政状態及び運営状況を明らかにすることを目的とし、発生主義の考え方を導入する。

(2)独立行政法人の会計については、その財政状態を明らかにするため、貸借対照表日におけるすべての資産、負債及び資本を記載し、正しく表示するものでなければならない。また、その運営状況を明らかにするため、すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、かつ、その発生した期間に正しく割り当てられるように処理しなければならない。

(3)独立行政法人の会計基準は企業会計原則によることを原則とするが、公共的な性格を有し、利益の獲得を目的とせず、独立採算制を前提としない等の独立行政法人の特殊性を考慮して必要な修正を加えるものとする。そのため、会計専門家を交えて細目について必要な研究を行うものとする。                 

(4)独立行政法人に共通に適用される包括的かつ詳細な規定や、各独立行政法人の多様性を考慮し、これを補う内容等の基準を、主務省令等で措置する。当該主務省令等においては、上記(3)の必要な修正を含むものとする。

(5)主務大臣は、財務諸表を承認後、添付書類とともに財務大臣に通知するものとする。

(第38条等関係)

18.会計監査人の監査               

(1)会計監査人による監査を義務付ける独立行政法人の規模については、例えば、資本金、運営費交付金の額等を勘案して定めるものとする。

(2)独立行政法人の長は、監事の同意を得た上で、会計監査人の候補者の名簿を主務大臣に提出し、その選任を求めるものとする。 

(3)会計監査人は、何時でも、独立行政法人の会計の帳簿及び書類の閲覧もしくは謄写をし、又は長その他の役員(監事を除く。)及び職員に対して会計に関する報告を求めることができる。

(第39条等関係)

19.利益及び損失の処理

(1)主務大臣の承認により中期計画に定めた剰余金の使途に充てることができる額は、独立行政法人の経営努力により生じた額とする。

(2)第44条における会計的な処理の細目については、会計専門家を交えて検討を行うものとする。                 

(3)個別法令においては、中期目標期間が終了する事業年度における積立金の処理に関して、例えば半分を国庫納付、半分を内部留保する等、個別の独立行政法人ごとに判断し、規定するものとする。

(第44条等関係)

20.借入金等

(1)独立行政法人が長期借入金及び債券発行する場合には、個別法令において、それらを可能とする旨の規定を置かなければならない。個別法令においては、必要に応じ、認可手続、償還計画等の所要事項について、定めるものとする。              

(2)独立行政法人の長期借入金及び債券発行に係る債務について政府が債務保証を行う場合には、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律第3条の規定にかかわらず、個別法令で定めるところによる。

(第45条等関係)

21.財源措置

(1)考え方
ア 独立行政法人は、一般的には独立採算制を前提とするものではない。独立行政法人への移行後は、国の予算において所要の財源措置を行うものとする。
イ なお、独立行政法人に対する移行時の予算措置に当たっては、移行前に必要とされた公費投入額を十分に踏まえ、当該事務及び事業が確実に実施されるように、十分に配慮するものとする。

(2)予算措置の手法
ア 独立行政法人に対する予算措置については、主務大臣が予算要求を行うものとする。
イ 独立行政法人に対する国の予算措置については、中期計画に定めるところに従い、運営費交付金及び施設費等を毎年度の予算編成の中で確実に手当てする。具体的には次のいずれかの方法によるものとする。                  
[手法1]中期計画において計画期間中の予算措置の総額を定め、国庫債務負担行為として予算に計上する。各年度予算においては、これを具体的に歳出化する。
[手法2]中期計画において計画期間中の予算額算定のためのルールや投資計画を定める。各年度の予算編成においては、ルールの具体的適用や投資計画の実現を図る。

(3)運営費交付金                      
ア 独立行政法人の事業の運営のため、国は運営費交付金を交付する。
イ 運営費交付金はいわば「渡し切りの交付金」として措置する。国の予算においては、独立行政法人ごとに、例えば一項一目を立て、使途の内訳は特定しない。
ウ したがって、運営費交付金を財源とする独立行政法人の支出予算については、その執行に当たり、国の事前の関与を受けることなく予定の使途以外の使途に充てることができるものとする。また、独立行政法人において年度内に遣い残しが生じた場合であっても翌年度に繰り越すことができるものとする。      

(4)施設費等                        
ア 独立行政法人の施設費等に係る経費であって、国の予算において公債発行対象経費であるものについては、運営費交付金とは別に措置する。(注)
イ 独立行政法人に対する施設費は、国の予算においては、必要に応じ繰越明許費として計上する。            
ウ 措置された施設費等は、上記の枠組みの中で、中期計画に定めた範囲内で弾力的に執行する。

(注)投資的経費であっても公債発行対象でない経費は、運営費交付金の中で措置する。               

(5)人件費等                         
ア 所要の予算措置は、運営費交付金の中で手当てする。   
イ 運営費交付金の算定の基礎として、人件費等相当額について、あらかじめ一定の ルールを定めることができる。      

(6)寄附金・受託収入・手数料等               
ア 独立行政法人に対する寄附金、外部からの受託収入、手数料収入、入場料収入等については、別段の定めのあるものを除き、独立行政法人の収入に直接計上することとし、国の会計の歳入・歳出外で扱う。
イ 独立行政法人に対する寄附金については、特定公益増進法人並みの扱いとする等の所要の措置を講ずる。
ウ 改正後の地方財政再建促進特別措置法第24条第2項の政令で定める独立行政法人とは、個々の独立行政法人ごとに、同項における既存の特殊法人の取扱いとの均衡を勘案しつつ、国の出資の割合、国の関与の度合い、国の財政資金への依存度、法人の業務内容等を考慮して定めるものとする。

(注) 同項の観点からは、出資の全額を国に依存している独立行政法人又は資本若しくは出資を有せずに国の出資に代えて国有財産を無償で使用する独立行政法人は、多くの場合、この対象になるとの推定が働く。
エ 現在の地方財政再建促進特別措置法施行令第12条の2各号の規定が独立行政法人に対しても適用されるよう措置するとともに、各号の規定との均衡にも留意しながら、一定の要件のもとでの地方公共団体からの独立行政法人に対する自主的な寄附等を可能とすることについて検討する。
オ 国は、独立行政法人を一の受託者として、委託金を支払うことを妨げない。
カ 独立行政法人においては、国の複数の会計からの収入がある場合など、必要に 応じて、区分経理を行うものとする。

(第46条等関係)

22.財産の処分等の制限

(1)認可の際には、処分の相手先、処分時期、処分理由は認可の内容としないことと し、また処分価格についても下限価格を認可するなど可能な限り独立行政法人の自 主性を尊重するものとする。  

(2)重要な財産の範囲は、当該財産の独立行政法人の業務運営における物的重要性及び当該財産処分の独立行政法人の財産基盤への影響度を勘案して定めるものとする。

(3)独立行政法人の重要な財産については、その業務目的のために第三者に使用させることができる。

(第48条等関係)

23.特定独立行政法人の役員の報酬等

(1)独立行政法人は、業務の実績を反映した報酬等の支給の状況についても公表するとともに、主務大臣に通知するものとする。主務大臣は、当該支給状況を独立行政法人評価委員会に通知するものとする。

(2)独立行政法人評価委員会は、各事業年度における業務の評価の一環として、業績を反映する報酬等の支給の基準に基づく報酬等の支給の状況が、第52条の趣旨に適合しているかどうかについても評価を行うものとし、必要があると認めるときは、当該独立行政法人に対し、勧告をすることができる。

(第52条等関係)

24.特定独立行政法人の職員の給与

(1)独立行政法人は、職員の給与について、当該独立行政法人及びその職員の業績が反映される給与の仕組みの導入を図るものとする。

(2)独立行政法人の業績については、独立行政法人評価委員会によって業務の達成目標が大幅に達成されたとの評価が得られたときや、業務の達成目標が全体として未達成との評価を受けたとき等において、これを考慮するものとすることが適当である。

(第57条等関係)

25.特定独立行政法人の職員の採用、服務等

(1)職員の採用
 職員の採用については、公正・中立性の確保に留意しつつ、従来の取扱いと比較して独立行政法人の長の判断により採用を行うことができる範囲を拡大するものとする。

(2)職員に対する服務及び懲戒

@ 特定独立行政法人の長は、勤務時間、休憩、休日及び休暇等に関する規程において、職務に関連のある一定の場合の休暇を設けることにより、職務専念義務(国家公務員法第101条)を免除することが可能である。

A 職員の兼業制限(国家公務員法第104条)について、独立行政法人の長が、関連法令の定める一般的基準に従い、兼業の許可を与えることができるものとする。

(3)勤務評定
 独立行政法人の長は、勤務評定を行い、その結果に応じた措置を講じる必要があるが、勤務評定の内容、手続等は、独立行政法人の長の定めるところによるものとする。

(第59条等関係)

26.国会への報告等

(1)定員については、行政機関の職員の定員に関する法律等の法定定員制度の対象外となる。

(2)政府が毎年国会に対して行う特定独立行政法人の常勤職員の数の報告に係る事務は、総務省が行うものとする。

(第60条等関係)

27.特定独立行政法人以外の独立行政法人の役員          

(1)業務の性質等に応じ一定の独立行政法人の役員に、秘密保持義務を個別法令で課すものとする。

(2)業務の性質等に応じ一定の独立行政法人の役員に、個別法令により刑法その他の罰則の適用についての「みなし公務員」規定等を置くものとする。          

(3)独立行政法人の役員の報酬等の支給の状況に関しては、上記23.(1)及び(2)と同様に取扱うものとする。

(4)独立行政法人の役員の報酬等は、独立行政法人の業績の評価を踏まえたものとするよう特に配慮することが適当である。

(第62条等関係)

28.特定独立行政法人以外の独立行政法人の職員

 特定独立行政法人以外の独立行政法人の職員の地位等については、次のとおりとする。

@ 職員に対する服務及び懲戒については、就業規則で定めるものとする。

A 職員の給与について、上記24.(1)及び(2)と同様に取扱うものとする。

B 業務の性質等に応じ一定の独立行政法人の職員に、秘密保持義務を個別法令で課すものとする。

C 業務の性質等に応じ一定の独立行政法人の職員に、個別法令により刑法その他の罰則の適用についての「みなし公務員」規定等を置くものとする。

D 国家公務員からの移行職員の退職手当については、国家公務員退職手当法により維持されていた水準を尊重(期間通算を含む。)して措置するものとする。

(第63条等関係)

29.人事交流の在り方

身分・処遇関係についての制度的取扱い(退職手当、共済給付、 災害補償、福利厚生等)については、人事交流の妨げとならないよう措置するものとする。

30.主務大臣の報告の聴取等

 主務大臣の関与できる事項については、法人監督に関する一般的な監督規定は置かず、個別に法令で限定的に規定する。また、必要がある場合に限り個別法令で、独立行政法人に対する公益侵害の是正要求、緊急時の主務大臣の指揮監督権等について定めるものとする。
 なお、主務大臣と独立行政法人との間で、業務に関して日常的な連絡調整等を行うことは可能である。

(第64条、第65条等関係)

31.主務大臣

 複数の府省が所管する独立行政法人については、各主務大臣の所管する事項について個別法令により定めるものとする。

(第68条等関係)

32.個別法令等の作業等

 今後は、政府において個別法令等の準備作業に着手するとともに、通則法令、個別法令等の法令事項以外についても、必要に応じ、適切な措置を講ずることを検討する。

33.労働関係への配慮

 政府は、それぞれの独立行政法人に行わせる業務及びその職員の身分等を決定するに当たっては、これまで維持されてきた良好な労働関係に配慮するものとするとされており、この点に十分配慮する必要がある。

(注)ここに引用している独立行政法人通則法案の条文は、それぞれの記述内容に関係の深い代表的なものを参照の便宜のため掲げているものであり、網羅的なものではない。


W 内閣法改正法案関連

 内閣法改正法案等に関連して、次の措置を講ずる。

1.内閣官房の機能強化を図るため、現在の内閣情報調査室の機能・体制の強化、内閣総理大臣補佐官の執務環境や補助者等の体制の整備、危機管理機能等を発揮し得る新官邸の整備・運用等を行うこととする。
 このうち、現在の内閣情報調査室については、関係省庁の協力の下、専門的かつ高度な情報分析を行うことにより内閣情報会議及び合同情報会議の充実強化等による情報の収集、分析等の機能の強化を図る。
 関係省庁においては、「情報コミュニティ」の考え方に立って、情報の共有と内閣への集約、分析・評価の相互検証に積極的に参画し、内閣の情報機能の強化に資するものとする。
 なお、公安調査庁については、組織の減量に伴う定員削減分から、内閣における情報の収集・分析等の機能の充実及び在外における情報収集活動の強化のために相当数の人員を充てるものとする。

2.内閣官房に行政組織の内外から人材を機動的に登用することができるようにするため、各省庁からの派遣・出向先の固定化及び各省の定例的人事への依存を排除するとともに、「公務員制度改革の基本方向に関する答申」(平成11年3月16日公務員制度調査会)等を踏まえ、新たに導入が予定される任期付任用制度の活用等について検討し、各省庁からの優れた人材の登用及び外部からの専門的知識を有する人材の登用を図るための措置を講ずる。

3.内閣官房の内部組織について、内閣の重要政策に関する基本的な方針に関する企画及び立案並びに総合調整に関する事務等については、現行の内閣内政審議室、内閣外政審議室及び内閣安全保障・危機管理室を廃止し、内閣法の改正により設置される内閣官房副長官補3人の統括の下、その時々の政策課題に応じ、柔軟かつ弾力的な要員配置が可能な仕組みとする方向で、必要な措置を講ずる。また、閣議に係る事務、広報に関する事務、情報の収集及び分析に関する事務については、これらの事務を各々専担的に処理する室を設置する。

4.内閣官房の定数管理に関し、行政機関の職員の定員に関する法律に基づく内閣の機関の定員、内閣に係る予算上の定数並びに内閣審議官及び内閣参事官の定数について、その時々の臨時的、突発的な政策課題に対応するために、暫定的な定数を政令で定めるとともに、その具体的な運用について内閣総理大臣が定めることができるものとするなど定数等の運用を柔軟化する方向で必要な措置を講ずる。

5.内閣官房は、内閣官房長官がその事務を統轄し服務を統督する内閣の補助機関であり、内閣の首長としての内閣総理大臣の職務を直接に補佐する機能を担うことから、内閣官房副長官、内閣総理大臣補佐官、内閣危機管理監、内閣官房副長官補、内閣広報官及び内閣情報官は、内閣総理大臣により直接に選任され、当該内閣にあって当該内閣総理大臣の下で職務を遂行するものとする。(内閣総辞職の場合は、新内閣において新たな手続がとられることとなる。)

6.国の行政機関の事務次官、局長その他の幹部職員の任免について、閣議決定により内閣の承認を要するものとする。


X 内閣府設置法案関連

 内閣府設置法案等に関連して、次の措置を講ずる。

1.内閣府に置かれる特別な職(内閣府設置法第8条から第15条までに規定するものをいう。)は、内閣総理大臣の統括の下、相互の連絡を図り、一体として職務を遂行するようにしなければならないものであり、特に、内閣官房長官と特命担当大臣の間にあっては、緊密な連絡を図る必要があるので、これに関連して、適切な措置を講ずる。

2.内閣府に置かれる副大臣、防衛庁に置かれる副長官、内閣府及び防衛庁に置かれる政務官の職務の在り方については、後述「Y 国家行政組織法改正法案関連 1.」と同様とする。

3.内閣府の内部部局については、その所掌事務を的確に処理できるよう、

(1)内閣府の所掌事務のうち、経済財政、科学技術、防災等の企画立案及び総合調整に関する事務を担当する組織については、局長級分掌職7人を置くことについて政令で定め、その事務の分担については、その時々の政策課題に応じ、機動的・弾力的に内閣総理大臣が定めるものとするとともに、

(2)(1)以外の事務を担当する内部部局の組織については、大臣官房(仮称)及び4局を置くことについて政令で定めるものとする。

4.経済企画庁の経済研究所は、調査機能の充実、経済財政政策その他の各省の事務に広範に関係する事項に関わる総合的な研究の充実等による政策研究機関としての機能強化を図るとともに、内部部局と連携して機能するようにし、必要な措置を講ずる。

5.内閣府内部部局の企画立案・総合調整部門において必要に応じ行政組織の内外から人材を登用することができるようにするため、「公務員制度改革の基本方向に関する答申」(平成11年3月16日公務員制度調査会)等を踏まえ、新たに導入される予定の人材の一括管理システム及び任期付任用制度の活用について検討し、各省庁からの優れた人材の登用及び外部からの専門的知識を有する人材の登用を図るための措置を講ずる。

6.合議制機関の運用等については、次の点に留意する。

(1)経済財政諮問会議

@ 原案作成方式
 ア 経済全般の運営の基本方針、財政運営の基本、予算編成の基本方針等経済財政政策に関する重要な事項については、経済財政諮問会議が作成するものとする。
 イ 全国総合開発計画その他の経済財政政策に関連する重要な事項については、原則として、関係省が原案を作成するが、政府全体としての政策の一貫性及び整合性を確保するため、原案作成段階から経済財政諮問会議が関与する。

A 事務局
 ア 内閣府の内部部局のうち、経済財政政策に関する総合調整を担当する部門が、その機能の一部として事務局機能を担う。
 イ 企画立案及び総合調整機能が有効に発揮されるよう、内閣府の総合調整を担当する部門に行政組織の内外から人材を登用するとともに、必要に応じ行政の内外から幅広い協力を得るものとする。
 ウ 経済財政諮問会議が有効に機能するためには、経済全般の運営の基本方針、財政運営の基本、予算編成の基本方針の企画立案機能を有する内閣官房と、内閣府が、経済財政諮問会議の下支えとなる事務レベルにおいても連携を図り、事務の調整を適切に行う必要がある。
  このため、内閣総理大臣の定めるところにより、内閣官房と内閣府の事務レベルの連絡調整の場を設ける。

B 任務が重複する既存の審議会の扱い
 経済財政諮問会議と任務が重複する経済審議会、社会保障制度審議会及び雇用審議会については、重複する部分の任務を、同会議に吸収するものとする。

(2)総合科学技術会議

@ 審議に当たっての留意事項
 総合科学技術会議においては、人文科学、社会科学及び自然科学を総合した科学技術は基礎から応用にわたる広範なものであること及び科学技術の研究開発等は大学、研究機関、産業等の幅広い分野で進められていることに留意しつつ、審議等が行えるようにする。

A 事務局
 ア 内閣府の内部部局のうち、総合科学技術政策に関する総合調整を担当する部門が、その機能の一部として事務局機能を担う。
 イ 企画立案及び総合調整機能が有効に発揮されるよう、内閣府の総合調整機能を担当する部門に行政組織の内外から人材を登用するとともに、必要に応じ行政の内外から幅広い協力を得るものとする。

B 会議の下部機関
 総合科学技術会議が審議等を行うべき事項は、
 ア 広範多岐、かつ、専門的なものであること
 イ 科学技術の進展に伴い、審議対象等も大きく変化し得ること
 を考慮し、総合科学技術会議の判断で、下部機関を機動的に設置できるよう配慮する。

C 科学技術振興調整費
 総合科学技術会議は、科学技術の基本的方向、重点分野の選定等の科学技術振興調整費の配分の基本方針を審議する。具体的な、調整費の配分事務は、文部科学省に行わせる。

(3)中央防災会議

@ 事務局
 ア 内閣府の内部部局のうち、防災に関する総合調整を担当する部門が、その機能の一部として事務局機能を担う。
 イ 企画立案及び総合調整機能が有効に発揮されるよう、内閣府の総合調整を担当する部門に行政組織の内外から人材を登用するとともに、必要に応じ行政の内外 から幅広い協力を得るものとする。
 ウ 中央防災会議が内閣官房の危機管理機能を助けることとされていることから、危機管理に関する基本方針の企画立案を含め危機管理機能を有する内閣官房と、 内閣府が、中央防災会議の下支えとなる事務レベルにおいても連携を図り、事務 の調整を適切に行う必要がある。
  このため、内閣総理大臣の定めるところにより、内閣官房と内閣府の事務レベルの連絡調整の場を設ける。

A 下部組織
 関係府省庁等間の連絡、調整及び中央防災会議決定の実施等のため、中央防災会議に幹事会(仮称)を設置し、会長、副会長その他の職員(関係府省庁等の職員をもって充てる。)により構成するとともに、幹事会の会長に意見を述べるため、顧問(仮称)(関係のある他の職を占める者をもって充てる。)を置く。

(4)男女共同参画会議

@ 内閣府の内部部局のうち、男女共同参画に関する総合調整を担当する部門が、その機能の一部として事務局機能を担う。なお、当該部門が、政府の「男女共同参画推進本部」の事務局としての機能も担う。

A 当該部門に行政組織の内外から人材を登用するとともに、必要に応じ、行政の内外から幅広い協力を得るものとする。

7.内閣府の外局である金融庁については、次の点に留意する。

(1)金融行政の重要性等から金融庁の事務を掌理させるために特命担当大臣を置くことにかんがみ、法律において官房及び局の数の上限を3と定めた上で、中央省庁等改革の趣旨を踏まえつつ、金融庁に3局を設置することとする。
 これらの局の名称については、概ね「総務企画局(仮称)」、「検査局(仮称)」、「監督局(仮称)」とし、他府省の官房及び局の名称の確定と併せ、各府省等の設置法制定後、組織令の検討等の中で速やかに確定することとする。

(2)金融に関する検査及び監督の業務については、金融庁は、その任務である金融の機能の安定の確保等の観点から、共管とされている他省は、それぞれに固有の行政目的を達成する観点から、これを行うとの考え方の下、金融庁による検査・監督の在り方を見直し、法令上も所要の措置を図ることとする。


Y 国家行政組織法改正法案関連

 国家行政組織法改正法案等に関連して、次の措置を講ずる。

1.副大臣及び政務官の職務の在り方

 副大臣は、政策及び企画を「つかさどる」こととされており、大臣の命を受けて、政策・企画について、自己の担任事項として、大臣に次ぐ立場から、関係部局を指揮監督し必要な政策的判断を行う職である。
 一方、政務官は、政策及び企画に「参画する」こととされており、大臣の指示に基づき特定の政策・企画について、大臣に対し助言等を行い大臣を助ける職である。
 副大臣及び政務官のこのような役割を踏まえ、その職務の在り方について政府として共通の対応ができるよう検討を進め、例えば各省の文書管理規則において明らかにするなど所要の措置を講ずる。

2.実施庁の業務の効率化等のための必要な措置

(1)実施庁の長に対する権限の委任等
 中央省庁等改革に関連する作用法の改正作業の一環として、実施庁の所掌事務に係る府省の長の権限のうち、法律により実施庁の長に委任されるべきものの選定作業を進め、それに基づき実施庁の長に権限を委任するために必要な措置を講ずることとする。
 併せて、委任される権限に関する事務の実施基準等の制定及び公表、実施庁が達成すべき目標の設定、目標に対する評価及びその公表の在り方並びに権限が委任された場合の府省の長の監督に範囲について必要な措置を講ずることとする。その具体化にあたっては、これら措置が実施庁の業務の効率性を図るとともに自律性を高めることを目的としていることを踏まえ、以下のとおりとする。

@ 実施基準等の制定及び公表については、実施庁の自律性を高める観点から、可能な限り具体的・客観的な基準とすることを基本とし、具体的内容は、個々の実施庁の担当する業務に応じて、今後さらに検討する。

A 目標の設定と目標に対する実績の評価・公表については、その目標は、より客観的な評価が可能となるよう設定することを基本とし、具体的内容は、個々の実施庁の担当する業務に応じて、今後さらに検討する。

(2)実施庁以外の庁の運営の効率化のための措置
 実施庁以外の庁が実施に関する事務を行う場合、実施庁に準じてその運営の効率化 を図ることとする。


Z 各省等設置法案関連

 各省等の編成に当たっては、

(1)総務省は、内閣及び内閣総理大臣を補佐し、支援する体制を強化する役割を担うものとして設置されるものであり、今後の行政改革については、今次中央省庁等改革の理念を踏まえ、総務省が行政機関の機構、定員及び運営に関し、行政の総合的かつ効率的な実施を確保するため必要な政府全体を通ずる総合的な調整機能を発揮し、これを継続的かつ強力に推進していくこと、

(2)総務省による独立行政法人の新設及び改廃の審査手続については、「V 独立行政法人制度関連」において述べたように、独立行政法人制度の趣旨・目的にかんがみ、必要最小限の範囲とすること、即ち、独立行政法人制度の趣旨、特に自主性の確保を旨として、特殊法人に係る審査より簡易かつ効率的なものとなるようにし、業務範囲、役員、特段の監督権等の重要事項に絞って審査を行うこと、また、審査資料等についても、必要最小限のものとすること、

(3)出入国管理機関、税関、検疫機関及び動植物検疫機関の密接な連携の確保に関し、各省が所管する手続の情報化を進め、必要に応じた相互の連携を通じてのワンストップ・サービス化を推進するとともに、各省の課長級連絡会による情報の交換、共有化や、各出先機関による会議の開催等による連携強化を今後も継続していくこととすること、

(4)国際文化交流に係る外務省及び文部科学省の連携緊密化に関し、両省間の政策面での連携・協力の場の設定、国際文化交流事業に関する関係実施機関等相互の間の実効性のある連携強化策等の具体的方策について、今後、検討を進めるものとすること、

(5)財務省は、健全な財政の確保、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保の任務を遂行する観点から行う金融破綻処理制度及び金融危機管理に関する企画及び立案を行うものとすること、金融企画局は廃止し、財務省の関係職員の数は必要最小限度とすること、
 また、国内金融に関する制度の企画及び立案、民間金融機関等の行う国際業務に関する制度の企画及び立案は、金融庁の所掌事務とすること、

(6)食品行政について、農林水産省が行う畜産振興等の観点からの施策と厚生労働省が行う公衆衛生の観点からの施策の緊密な連携を確保し、基本法第28条に基づく協議を円滑に行うため、国及び県段階のそれぞれに食肉・食鳥処理問題調整協議会(仮称)を創設し、以下の事項について、協議することとすること、

@ 国段階の協議会協議事項
 ア と畜
    ・ と畜場の運営及び再編整備・近代化に関すること
    ・ 検査のあり方に関すること
    ・ 構造設備基準の改正
    ・ と畜場の衛生保持基準の改正
    ・ と畜業者等の講ずべき衛生措置基準の改正等
 イ 食鳥処理
    ・ 食鳥処理場の運営及び再編整備・近代化に関すること
    ・ 検査のあり方に関すること
    ・ 構造設備基準の改正
    ・ 構造設備基準の軽微な変更の改正
    ・ 衛生管理等基準の改正等

A 県段階の協議会協議事項
 ア と畜
    ・ と畜場使用料及びと殺解体料の認可
    ・ 獣畜のと殺又は解体の検査時間、検査手数料
    ・ と畜場の再編整備・近代化等
 イ 食鳥処理
    ・ 食鳥検査時間、検査手数料
    ・ 食鳥処理場の再編整備・近代化等

(7)農業構造の改善に係る公共事業については、真に食料の安定供給の確保に資するものに限り、必要やむを得ず整備するものについては、国土交通省との相互協議を通じ、同省が所管する公共事業との整合的な実施を図ることとすること、        

(8)現在、国土庁地方振興局が所管している離島、奄美群島、豪雪、山村、半島、過疎及び特殊土じょうに関する地域振興制度は、国土交通省、農林水産省及び総務省が共同で所管する(従来、内閣総理大臣の名前で行っていた計画の承認等の事務を三大臣連名で行う)こととし、各制度ごとに次のように「とりまとめ窓口」を定めること、
   ・ 離島、奄美群島、豪雪、半島-----国土交通省
   ・ 山村、特殊土じょう-------------農林水産省
   ・ 過疎---------------------------総務省

 なお、地域振興制度については、地方分権の推進等の観点から必要な見直しを行うこと、

(9)地方整備局の設置に向けて、国土の整備及び管理に関する事務を主体的かつ一体的に処理できる組織及び体制の整備を行うこと、

(10)国土技術政策の総合的研究体制を整備するため、国土交通省の試験研究機関として「国土技術政策総合研究所」(仮称)を設置すること、

(11)専ら環境の保全を目的とする、又は目的及び機能の一部に環境の保全が含まれる現行の制度並びに事務及び事業の所掌については、別紙により環境省と関係府省との間で適切な措置を講ずるものとすること、                    

(12)各府省に置かれる組織上の職の名称については、その職の行政組織内の位置付けを国民の目にわかりやすいものとするとの観点から所要の整理を行うものとすること、
 その際、例えば、「審議官」より上位に位置付けられる職の名称として「参事官」(府省等名を冠した参事官を除く。)が用いられることがないようにするなど、行政組織内において同等に位置付けられている職については、できる限り共通の名称を用いることとすること

等のほか、各省等設置法等の法律案、国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画等及び基本法の編成方針によるものとする。

別紙

環境省に一元化・共管とする事務の概要

  基本法の列記 関係する制度 主な措置
一元化 大気・水質等の規制 大気汚染防止法、水質汚濁防止法等 電気・ガス・鉱山施設等について、基準超過時の改善命令の適用除外を解消等。
自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法 事業活動に係る自動車NOx排出抑制指針の策定について、環境大臣に協議。
環境の保全のための監視測定 (作用法なし。) 所掌する各事務の付随事務として実施。
公害健康被害の補償等 公害健康被害の補償等に関する法律 賦課金徴収、公害健康被害補償予防協会の監督に関する通産省との共管を解消。
廃棄物対策 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の諸法 厚生省の所管部分(業所管等に係る部分を除く。)を移管。
特定有害廃棄物等の輸出入規制 特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律 法の対象となる特定有害廃棄物等の指定に関する通産省との共管を解消。厚生省の所管部分を移管。
野生動植物の種の保存 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律 繁殖のための希少野生動植物の捕獲採取に関する農水省との共管を解消。
共管 化学物質の審査及び製造の規制 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 新規化学物質の審査・判定等、第1種特定化学物質の製造使用の技術基準の策定、新規に指定された物質に係る措置命令、第2種特定化学物質の取扱の技術指針策定及び勧告、製造輸入制限の必要性の認定等について、環境省が共管に加わる。
公害防止のための施設及び設備の整備 幹線道路の沿道の整備に関する法律 騒音の基準に関する省令の制定について、環境大臣に協議(政令レベル)。
環境事業団法 厚生省の所管部分を移管。
農用地の土壌の汚染防止等に関する法律 現在も共管である同法の所掌関係を変更せず引き継ぐ。
工場立地の規制 工場立地法 工場立地に伴う公害防止に関する調査・事業者の判断の基準等について、環境省が共管に加わる。
海洋汚染の防止 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律 海洋汚染防止のための薬剤の基準について、環境省が共管に加わる。
下水道等による排水の処理 下水道法 厚生省の所管部分を移管。流域別下水道整備総合計画のガイドラインの策定に共同で参画。
環境中の放射性物質に関する監視及び測定 (作用法なし。) 全国レベルの環境中の放射能調査に関する計画の共同策定。上記計画との整合及び文部科学省の経費の配分計画の下で、環境省も測定を実施し得る。
資源の循環的再利用の促進 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律等 厚生省の所管部分(業所管に係る部分を除く。)を移管。
再生資源の利用の促進に関する法律 再生資源の利用に係る事業者の判断の基準等について、環境大臣に協議。
オゾン層の保護 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律 現在も共管である同法の所掌関係を変更せず引き継ぐ。
温室効果ガスの排出の抑制 地球温暖化対策の推進に関する法律 同法は現在も環境庁所管であり、所掌関係を変更せず引き継ぐ。
森林及び緑地の保全 森林法 全国森林計画の策定に当たり協議すべき大臣として、環境大臣を明示するとともに、環境基本計画との調和の規定を追加。国有林の地域別の森林計画について、実務レベルの連絡調整を行う。
都市緑地保全法 「緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画」について環境基本計画との調和の規定を追加。同法に規定する緑地の考え方に関するガイドラインを共同策定。
首都圏近郊緑地保全法等 近郊緑地保全区域の指定に当たり協議すべき大臣として環境大臣を明示。
河川及び湖沼の保全 治山治水緊急措置法 治水事業7箇年計画の河川事業の実施の目標について環境大臣に協議。
河川法 河川整備基本方針について環境基本計画と、河川整備計画については公害防止計画と適合するよう配慮する旨の規定を追加。河川環境の保全に関するガイドラインを共同して作成。
環境影響評価 環境影響評価法 厚生省の所管部分を移管。
その他 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律 制度全体について、環境省が共管に加わる。
文化財保護法 自然保護の見地から価値の高い名勝・天然記念物について、指定に当たり環境省に協議するとともに、環境大臣は意見を述べることができることとする。


[ その他

第1 今後の法案立案作業

(1)関係作用法の整備法案、個別の独立行政法人の業務の範囲等を定める法案については、次回国会以降のできる限り早期の国会に提出することとし、これに向け、必要な立案作業を進めることとする。

(2)今回提出する法案及び関係作用法の整備法案は、基本的に、一括して平成13年1月に施行することを予定しており、関係作用法の整備法案立案に併せて、必要な法律上の措置を講ずることとする。
 なお、金融庁の設置は平成12年7月、金融再生委員会の廃止は関係作用法の整備法案等の施行と併せ平成13年1月を予定しており、関係作用法の整備法案の立案に併せて、必要な法律上の措置を講ずることとする。

第2 政策評価

 国民的視点に立ち、かつ、内外の社会経済情勢の変化を踏まえた客観的な政策評価機能の充実強化を図るとともに、評価の結果が政策に適切に反映されるようにするため、政策評価に関し、以下のとおり定めるものとする。

1.各府省の政策評価

 各府省は、所掌する政策について、その性質に応じ、主としてその必要性、優先性、有効性等の観点から改廃等の評価を行うこととする。
 評価の実施に当たっては、評価の実施体制、業務量、緊急性等を勘案しつつ、各年度ごとに次のような対象の中から実施するなど、重点的に行うものとする。

(1)新規に開始しようとするもの(事前の評価)

(2)一定期間経過して事業等が未着手又は未了のもの

(3)新規に開始した制度等で一定期間を経過したもの

(4)社会的状況の急激な変化等により見直しが必要とされるもの

 また、評価の実施に当たっては、計画的に行うものとし、中期的な計画に基づき実施するなど、効果的・効率的に実施していくこととする。ただし、急激な社会経済情勢の変化等により緊急に政策評価を実施する必要が生じた場合には、機動的に対応するものとする。

2.各府省の政策の評価手法

 各府省は、政策評価の客観性を確保するため、評価の対象とする政策の性質等に応じた合理的な評価手法により評価を行うこととする。このため、評価指標の体系化や評価の数値化・計量化など合理的で的確な評価手法の開発を進めることとする。
 また、政策の性質等により、具体的な指標・数値による定量的な評価手法を用いることが困難なものがある場合には、定性的な評価手法をも取り入れるなど、その具体的方策等について調査研究を進めていくこととする。

3.各府省の政策評価結果の政策への反映

 各府省は、政策評価の結果が予算要求等の企画立案作業に反映されるようにすることとする。このため、所掌する政策の性質等を踏まえつつ、例えば、政策評価担当組織による政策評価結果の取りまとめ、当該政策の企画立案部門への通知、政策への反映状況に関する報告の徴収などの措置を講ずるものとする。

4.各府省の政策評価の組織・方法

(1)各府省の内部部局に、政策評価を担当する明確な名称と位置付けを持った組織を置くこととし、当該組織については、原則として課と同等クラス以上となるよう検討し、必要な措置を講ずるものとする。また、必要に応じ、所管部局等に政策評価担当組織を置くことができるものとする。

(2)各府省の政策評価は、内部部局に置かれる政策評価担当組織、又はその総括の下に所管部局等の政策評価担当組織若しくは当該所管部局等が実施する。また、高度の専門性が必要な場合、実践的な知見が必要な場合等は、学識経験者、民間等の第三者の活用を図るものとする。

5.各府省の政策評価に係る実施要領等

 各府省は、体系的に継続して政策評価を実施していくため、所掌する政策の性質等を踏まえつつ、政策評価の方針及び実施、政策評価結果の処理、政策評価に関する情報の公表などの事項を盛り込んだ政策評価の実施要領等をあらかじめ策定して、これに従って実施するものとする。

6.総務省の政策評価

 総務省においては、政策評価の総合性及び厳格な客観性を担保するため、次の政策について、その性質に応じ、主としてその必要性、優先性、有効性等の観点から改廃等の評価を行うこととし、その運用に当たっては、民間有識者により構成される政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)を設置し、その十分な活用を図るものとする。

(1)全政府的見地から府省横断的に評価を行う必要があるもの

(2)複数の府省にまたがる政策で総合的に推進するために評価する必要があるもの

(3)府省の評価状況を踏まえ、厳格な客観性を担保するために評価する必要があるもの

(4)その他、政策を所掌する府省からの要請に基づき、当該府省と連携して評価を行う必要があるもの

 評価の実施に当たっては、評価の実施体制、業務量、緊急性等を勘案しつつ、上記の(1)から(4)までに該当する政策の中から各年度ごとに評価対象を重点化するなど、計画的に実施するものとする。その際、府省の実施状況に留意するものとする。
 また、評価の実施に当たっては、評価の実施に関する中期的な計画に基づき実施するなど、効果的・効率的に実施していくこととする。ただし、急激な社会経済情勢の変化等により緊急に政策評価を実施する必要が生じた場合には、機動的に対応するものとする。

7.総務省の政策評価結果の政策への反映

 総務省は、次のような措置を講ずることにより、政策評価の結果が各府省の政策に適時・的確に反映されるようにすることとする。

(1)政策評価の終了後、速やかに、評価した政策の概要、評価結果を取りまとめ、関係する府省に通知するとともに、公表するものとする。その際、必要があると認められる場合には総務大臣から関係する府省の大臣に勧告することとする。

(2)勧告の後、関係する府省に対し、政策評価の結果の政策への反映状況(講じた措置の内容、時期等又は措置を講じなかった場合その理由と今後の予定等)について適期に報告を求めるものとする。

(3)政策評価の結果、勧告事項のうち特に必要があると認められる場合には、内閣総理大臣に対し、意見を具申するものとする。

8.総務省の政策評価の組織・方法

 現在の総務庁行政監察局を改組し、府省の枠を超えた政策評価機能を含め行政評価・監視機能を担う行政評価局(仮称)とする。同部局は、府省と連携しつつ、府省が政策評価の実施要領、評価基準等を策定するための標準的ガイドラインを策定し、各府省に対し提示するものとする。
 また、政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)は、6.及び7.に基づき総務省が行う政策評価の計画、実施状況、主要な勧告等を審議することとする。

9.政策評価の結果等の公表

 各府省及び総務省において、次のような情報について、公表を進める。

(1)政策評価の実施に関する計画

(2)政策評価の実施要領、評価基準等

(3)政策評価の結果

(4)政策評価の結果の政策への反映状況

 また、総務省においては、政府全体の評価結果及び政策への反映状況について、白書等により公表する。

10.総務省の行政評価・監視

 現在の総務庁の行政監察の機能は、行政評価・監視の機能として総務省に引き継ぐものとする。この行政評価・監視機能のうち、政策評価機能を除いたものについては、各行政機関の業務の実施状況について、主として合規性、適正性、効率性等の観点から評価・監視し、改善を推進することとする。その際、特に、国民からの苦情、事故・災害、不祥事件等を契機として、早急に改善を要するものについて機動的に行うものとする。

11.その他

 総務省は、政策評価等の実施に当たり、効率的な運営に留意するとともに、次のような措置を講ずることにより、各府省等の関係部門との連携強化を図るものとする。

(1)政策評価担当組織相互間の連携を密にし、政策評価制度の円滑かつ効率的な実施を図るため、例えば次の事項について連絡・協議することを目的として、政策評価担当組織の長により構成される「政策評価関係機関連絡会議(仮称)」を開催する。

@ 政策評価の実施に係る調査研究
A 政策評価の実施要領、評価基準等の標準的ガイドラインの作成
B 政策評価を実施するに当たって参考となる情報の提供・交換

(2)各府省の協力を得て、各府省及び総務省の政策評価を担当する職員に対する研修、人事交流等の推進について検討し、具体化を図るものとする。 

第3 新たな省間調整システム

1.新たな省間調整システムの概要

 内閣による最高・最終の調整の下において、行政機関レベルにおける省間調整システムは、以下のとおりとする。(別添イメージ図参照)

(1)内閣の機関による総合調整

@ 内閣官房の総合調整
 内閣官房は、調整の対象分野を問わず、行政各部の施策に関するその統一保持上必要な企画及び立案並びに総合調整を行うものとし、内閣府の総合調整及び府省間相互の政策調整に対しイニシアティブを発揮し、及び協議が整わない場合の行政機関レベルにおける調整の最終処理を行うものとする。
(内閣法に、内閣官房の総合調整に関する規定を置くものとする。)

A 内閣府の総合調整
 内閣府は、内閣官房を助けて、経済財政政策、総合科学技術政策、防災、男女共同参画、沖縄対策、北方対策、青少年健全育成行政に関する事項その他の内閣の重要政策について、行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整を行うものとする。
 また、内閣府には、行政各部の施策の統一を図るため特に必要がある場合には、関係行政機関の長に対し措置の実施、変更又は中止等を求める勧告権その他の内閣が行う行政各部を統轄する高い立場からの強力な総合調整のための権限を有する特命担当大臣を置くものとする。
(内閣府設置法に、内閣府の総合調整に関する規定を置くものとする。)

(2)府省間相互の政策調整

 各府省は、一体的な行政機能の発揮を図るため、内閣の統轄の下に、その政策について、関係府省と相互に協議(必要な資料の提出及び説明を求め、相互に政策に関し意見を述べ合うこと)を行うこと等により、調整を図らなければならないものとする。
(国家行政組織法に、政策調整の基本原則及び政策についての協議を円滑に進めるために必要な権限に関する規定を置くものとする。)   

 政策調整においては、必要に応じ、特定の府省が調整の中核としての役割を果たすものとし、その府省は、関係府省の任務及び所掌事務に照らし、案件に応じて決まるものとする。
 なお、
・ 内閣官房又は内閣府が、総合調整の一環として、調整の中核となる府省を指定する場合には、当該府省が調整の中核としての役割を果たすものとする。
・ 基本法において、特定の案件に関し「調整の中核」と規定されている府省は、当該案件に関し調整の中核としての役割を果たすことができるものとする。

2.新たな省間調整システムの運用ルールの策定

 新たな省間調整システムが府省編成時から円滑に実施され、十分に機能するものとするために、以下に掲げるものを含め必要な運用ルールを策定することとする。
 具体的には、平成11年度中に案の作成作業を行い、平成12年度のできる限り早い時期にルールを策定するとともに、当該ルールを公式の文書等を通じて明らかにしていくこととする。

@ 内閣官房、内閣府及び特命担当大臣による総合調整並びに関係府省間の政策調整に関するルール
(省間調整システムにおける大臣間調整の手続を明らかにするなど、調整の主体、調整の期限、調整の手続等に関するルールの策定を行うこととする。)

A 関係府省の間において迅速かつ実質的な政策調整を行うための会議(インターエージェンシー)を機動的に開催するルール

B 政策調整の過程についてできる限り透明性の向上を図るためのルール

(注)ここで、「総合調整」とは、内閣が行う行政各部を統轄する高い立場からの調整をいい、府省間における相互の調整とは性格が異なる。
 また、「府省」とは内閣府及び各省並びにこれらに置かれる委員会及び庁のことをいい、「政策調整」とは府省間における政策についての相互の調整(内閣府が行う総合調整を含まない。)のことをいう。

第4 国家公務員制度改革

 中央省庁等改革に併せ、「公務員制度改革の基本方向に関する答申」(平成11年3月16日公務員制度調査会)等を踏まえ、以下の方針により国家公務員制度の改革を推進する。

1.新たな人材の一括管理システムの導入

 政府全体としての適材適所の人材活用を進めるため、本府省課長級以上の幹部職員及び課長に準ずる幹部要員の人材情報についての総合的な管理システムである人材情報 データベースを構築し、内閣官房及び各府省における人材登用、府省間人事交流の推進 などに活用する。その際、登録される人材情報の内容、利用の在り方、個人情報保護の 在り方等について十分検討する。
 また、新たな府省内における人材管理の一括化、内閣総理大臣が各府省幹部職員に対して行う内閣の重点政策等に関する研修等の措置について、その着実な推進を図る。

2.多様で質の高い人材の確保

 多様で質の高い新規学卒者等を適切に採用するとともに、行政課題の変化等に応じて必要な人材を弾力的かつ機動的に公務部内外から確保できるよう所要の措置を講ずる。

(1)採用試験の改革

 人物面を重視した評価の推進、理工系区分の大括り化等の採用試験の改革について、人事院に対し要請する。

(2)新たな任期付任用制度の整備等

 内閣官房及び各府省に行政の外部から特定分野に関する専門的知識等を有する人材を任期を限って採用し、給与等の適切な処遇を行えるよう、新たな任期付任用制度の整備を図る。また、専門的分野のスタッフ職等への公募など中途採用の拡大に資する仕組みの整備に努める。

(3)人事交流の推進

 新たな府省間における人事交流を積極的に推進することとし、そのための基準を策定する。また、国と地方の相互・対等の交流を促進することとし、各省庁は交流実績を公表する。さらに、官民人事交流について、その適切な促進に努める。

(4)移籍に関する仕組みの整備

 他府省への移籍(転籍)を可能とする仕組みを整備することとし、運用に当たっては、各府省人事担当部局による連絡協議の場を設ける。

(5)幅広い人材の採用、計画的・総合的な人材育成等

 各省庁は、試験区分の見直しを踏まえつつ、理工系の能力を有する人材を適切に幹部候補として確保するなど幅広い人材の採用に努めるとともに、職員の計画的・総合的な育成システムの構築を図る。
 また、大学院への進学等自己啓発を目的とする長期の休業制度の導入や専門資格取得支援の充実等により職員の自主的な能力開発を積極的に支援する。

3.能力、実績等に応じた処遇

(1)人事運用の弾力化

 各省庁は、年次の逆転を含め、採用試験の種類、事務系・技術系の別、性別等にとらわれない職員の意欲・能力・適性に応じた的確かつ柔軟な昇進管理に努め、以下のような弾力的な人事運用を推進することとし、推進状況についてフォローアップを行う。

@ U・V種試験採用者等について、各省庁の実情にあった選抜方法を整備し、積極的な登用を進める。

A 技官について、キャリアパスの柔軟化を検討し、事務官と技官の別によるポストの固定化をできるだけ排し、適材適所の人事運用を推進する。

B 男女共同参画の推進に向け、環境整備に取り組むとともに、女性の登用の促進を図る。

(2)能力・実績、職務・職責に応じた給与制度

 勤続年功的要素を縮小し、能力・実績をより的確に反映する方向での給与体系の見直しや、職務・職責をより的確に反映する給与制度の構築を図る。

(3)人事評価システムの整備

 勤務評定制度の見直しを進めること等により、客観性・公正性の高い人事評価システムの整備を図る。

(4)複線型人事管理への移行等

 職員の適性・志向等に配慮しつつ、スタッフ組織の人材確保にも重点を置いた複線型の人事管理への移行を推進する。このためスタッフ職の処遇等について所要の条件整備を図る。

4.高齢化への対応と退職管理の適正化

 公務部門における65歳までの雇用に積極的に取り組むとともに、再就職について、その公正性、透明性の確保を図る。

(1)在職期間の長期化等

 能力・実績重視型の人事管理、複線型人事管理の導入等の条件整備を行うことにより、在職期間の長期化を可能とする人事システムを構築し、早期退職慣行の是正を図る。
 また、「国家公務員法等の一部を改正する法律案」成立後、再任用制度の適切な運用に努めるとともに、人事システムの見直しを進めつつ、各職種の実情、民間企業における動向等を踏まえ、定年の延長について検討する。
 これらに併せ、自らの能力を活かした早期の転身の円滑化を図るなどにより退職パターンの多様化を進める。

(2)再就職状況の公表、人材バンクの導入等

 権限等を背景とした押し付け的な再就職あっせんは行わないこととし、再就職の公正性、透明性を確保するため、再就職状況の公表を進めるとともに、再就職後の行為規制等の導入の適否について検討する。また、透明な仕組みの一つとして、公務員の人材情報と、企業等からの求人情報を集め、両者の調整等を通じて再就職を支援する人材バンクの導入を図る。

(3)退職後所得の在り方の検討

 公務員制度改革の方向及び民間企業における退職金制度の見直しの動向等を踏まえ、退職手当制度の見直しに取り組むなど退職後所得の在り方を検討する。

5.中央人事行政機関の機能等人事行政の在り方

(1)人事管理に関する計画の策定など総合的・計画的な人事管理等の推進

 中央人事行政機関としての内閣総理大臣について、総合的かつ計画的な人事管理、政府全体について整合性のとれた人事行政等を推進するため、政府全体を通ずる人事管理に関する計画を策定する等により、その統一保持上必要な総合調整機能の充実を図る。

(2)規制の緩和等

 中央人事行政機関の人事管理上の規制について引き続きその緩和を行うこととし、以下の措置について人事院に要請する。

@ 内閣官房及び新たな府省において、指定職俸給表の適用を受ける職員の号俸について任命権者が責任をもって決定できることとする。

A 行政職俸給表(一)9級以上への昇格について、特別の事例を除き、人事院は一般的な基準を設定し、具体的な運用は任命権者が実施するなど各種協議事項の縮小、包括承認の拡大等により給与事務の簡素化を進める。

6.その他の改革方策

 以上のほか、政策の企画立案機能と実施機能の特性に応じた人事管理等について、公務員制度調査会の答申を踏まえつつ、所要の施策の具体化を図る。

7.今後の改革推進の在り方

 新たな行政システムに対応した公務員制度改革の着実な実行のため、人事院と緊密な連携を取りつつ、計画的な取組を進める。このため、政府全体としての検討・推進体制を整え、早期に成案を得て着実にその具体化を図る。さらに、今後の推進状況を踏まえつつ、新体制移行後も引き続き、政府全体として改革を総合的かつ計画的に推進する。 また、各省庁においても、人材活用の多様化、柔軟化等を始めとする人事運用の改善について、計画的に取り組み、着実に進めるものとする。

第5 その他

1.行政情報の公開

 現在国会に提出中の「行政機関の保有する情報の公開に関する法律案」の成立を待って、その適切な施行を図る。

2.意見提出手続[いわゆるパブリック・コメント手続]

 意見提出手続[いわゆるパブリック・コメント手続]の導入を図ることとし、「中央 省庁等改革に係る大綱」(平成11年1月26日中央省庁等改革推進本部決定)において、当面、行政上の措置として検討を進めることとした「規制の設定又は改廃に係る意見提出手続」については、平成11年3月23日閣議決定し、同4月1日から適用したところである。今後、同手続を適切に実施していくとともに、その執行状況を踏まえつつ、この仕組みの一層の活用及び整備を図るものとする。

3.司法機能の充実強化等

 21世紀の我が国社会において司法が果たすべき役割を明らかにし、司法制度の改革と基盤の整備に関し必要な基本的施策について調査審議する機関として、内閣に司法制度改革審議会を置くため、「司法制度改革審議会設置法案」を今国会に提出したところである。

4.地方行財政制度の改革

 地方分権の推進について、地方分権推進委員会の勧告を尊重するとともに、地方行財政制度の改革について更に本格的な検討を進める。