| 平成11年4月27日 中央省庁等改革推進本部決定 |
中央省庁等改革推進本部は、中央省庁等改革基本法(以下「基本法」という。)に基づき、これまで、平成10年9月29日に「中央省庁等改革に係る立案方針」を、平成11年1月26日に「中央省庁等改革に係る大綱」を決定し、中央省庁等改革に向けての作業を進めてきたところである。今般、これらの本部決定を踏まえつつ必要に応じ所要の見直しを加え、「内閣法の一部を改正する法律案」ほか16件の中央省庁等改革関連法律案及び「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画」、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」、中央省庁等改革関連法律案の関連措置等を内容とする「中央省庁等改革の推進に関する方針」を取りまとめた。
今後、関連する作用法の改正作業、独立行政法人個別法案(仮称)の立案作業等を進めるとともに、新しい体制に対応する予算、組織等についての検討を進め、それぞれ必要な準備作業に鋭意取り組むこととする。
(目次)
中央省庁等改革を推進するため、国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画を以下のとおり定める。
第1 事務・事業合理化関連
以下の国の事務及び事業の減量、効率化等を進め、行政組織の減量、効率化を図る。
1.廃止、民営化、民間委託等
(1)次の事務及び事業については、それぞれ以下の方針により、廃止、民営化又は民間移譲の措置を講ずる。
A 農林水産省の食糧事務のうち食糧検査については、民営検査への移行に向けて所要の法的措置を講じることとし、平成12年の通常国会を目途に所要の法案を提出する。
B アルコール専売を廃止し、NEDOに暫定措置として5年間を目途に一手購入機能を付与するとともに民営化のための準備を行い、当該期間終了後、NEDOの製造部門を暫定的な特殊会社とし、2年以内に民間への株式売却を開始し、できるだけ早期に完全売却を図る。このため、工業用アルコールに係る事業法制の整備、暫定措置期間、特殊会社に関する一体的な立法措置を速やかに講じる。
通商産業省のアルコール担当部局について、以上に対応した見直しを行う。
C 通商産業省の工業技術院標準実施部門(標準部材料機械規格課、消費生活規格課、情報電気規格課)について、民間等では規格作成ができない等の理由から国が行わざるを得ない業務を除き規格作成業務の民間移譲を進める。これにより、平成11年7月までに一課に統合する等の見直しを行う。
D 郵政省の逓信診療所については、合理化と統廃合を進め、平成15年までにその箇所数(現在32箇所)を相当数削減することとし、本年9月末までに計画を明らかにする。
(注)上記のほか、農林水産省の真珠検査所については、平成11年1月に廃止した。
(2)次の業務については、従来から民間委託が進められてきたところであるが、民営化、独立行政法人化等を行うもののほか、今後も可能な限り民間委託を進めるとともに、一連のまとまりとして包括的に民間に委託する手法(以下「包括的民間委託」という。)の採用も検討することとする。
@ 社会資本整備(直轄事業の調査、建設、運営、管理業務等)
5.公共事業(3)に従い、民間委託を徹底し、効率化を図る。
A 情報処理
「行政情報化推進基本計画の改定について」(平成9年12月20日閣議決定)に基づき、情報システムについて、一括して民間に委託することを含め、民間委託を推進する。これを踏まえ、行政情報システム各省庁連絡会議を活用し平成11年度に効果的な民間委託を推進するためのガイドラインを策定する。
B 統計の処理等
統計事務(集計、データベースの作成・提供、実査等)については、包括的民間委託を含め、民間委託を進め、組織の減量化を図る。このため、各省庁は、本年中に民間委託に関する今後の推進方針を定め、民間委託を進めるものとする。総務庁は、各省庁の民間委託の推進方針及び推進状況をとりまとめて公表するとともに、その後の各省庁における民間委託の進捗状況を毎年とりまとめて、その結果を公表するものとする。
C 国有財産管理
国有財産管理事務については、包括的民間委託を推進すべく、一般競争入札、価格公示売却、貸付事務等の普通財産の管理処分事務を中心に当該事務に係る民間委託を進め、その推進状況を大蔵省において適宜公表する。これに対応して組織の減量化を図ることとする。
D 営繕
営繕については、設計・施工に関する業務について民間委託を一層推進するとともに、設計・施工に関する業務以外の業務についても、業務内容を精査の上、可能なものについて包括的民間委託の手法を含め民間委託を推進することとする。
E 設備・施設等の管理業務
庁舎管理等設備・施設等の管理業務については、引き続き包括的民間委託の手法を含め、民間委託を推進することとする。
F 各種検査検定業務、各種国家資格・認定業務
検査・認定・資格付与等各種検査検定、国家資格・認定業務については、「「公益法人の設立許可及び指導監督基準」及び「公益法人に対する検査等の委託等に関する基準」について」(平成8年9月20日閣議決定)にも配意しつつ、包括的民間委託の手法を含め、引き続き民間委託を推進することとする。
G 国際交流業務
交流事業等の国際交流業務については、包括的民間委託の手法を含め、引き続き民間委託を推進することとする。
H 普及啓発業務・広告活動
各種キャンペーン事業等の普及啓発業務・広告活動については、包括的民間委託の手法を含め、引き続き民間委託を推進することとする。
I 警察庁の地方機関の通信業務について、民間委託を推進し、平成13年度以降5
年間で当該業務に携わる職員を100人程度縮減する。
なお、運輸省の航空交通管制のメンテナンス部門については、点検・保守作業に高度の専門能力を要しない施設について、平成11年度から、航空交通に及ぼす影響が比較的少ない施設について障害発生時の対応等を考慮した上で点検・保守作業の民間委託に着手する。当面、4年から5年を目途に順次段階的に民間委託の対象施設を拡大し、その上で、航空交通に及ぼす影響が大きい施設についても対象とする。
対象施設の拡大に当たっては、民間委託の実施状況の評価・検証など適切な手順を踏んで、可能な限り取り組むこととする。
また、点検・保守作業に高度の専門能力を要する施設については、民間における対応体制の整備の進捗に応じ、上記の評価・検証の状況を踏まえて、点検・保守作業の民間委託を進める。
(3)上記D〜Hについては、本年中を目途に民間委託の推進状況及び今後の方針を中央省庁等改革推進本部事務局においてとりまとめ、公表する。また、今後更に、国の行政として直接実施する必要が失われ又は減少している業務、あるいは行政サービスとしての存在意義を失い又は存在意義が縮小している業務について、民営化・民間移譲、地方移管又はその廃止を図ることを検討するとともに、行政サービスとして存在意義を失っていない事務についても、当該業務を国家公務員が行う必要性に乏しく、民間に委託した方が効率的である事務・事業について、民間委託を推進することを検討する。
上記のほか、「緊急経済対策」(平成10年11月16日)にあるPFI(民間の技術力、経営力及び資金力を活用した新たな手法による社会資本整備)を推進するため、所要の措置を講ずる。
2.規制緩和
規制の緩和、撤廃は、国の事務及び事業の減量、効率化にも資するものであり、積極的に実施する。規制緩和推進3か年計画(平成10年3月31日閣議決定(平成11年3月30日閣議決定により改定))に取り上げられた事項及び規制改革という視点を重視していくという考え方に立ち行政改革推進本部規制改革委員会での検討により今後同計画に追加される新たな事項について、関係する事務及び事業の減量、効率化を推進する。
なお、同計画に定められたワンストップサービスについて、高度情報通信社会推進に向けた基本方針(アクション・プラン)を積極的に推進する。
3.地方分権
地方分権の推進は、国の事務及び事業の減量、効率化にも資するものであり、積極的に実施する。地方分権推進計画(平成10年5月29日閣議決定)及び第2次地方分権推進計画(平成11年3月26日閣議決定)に取り上げられた事項について、関係する事務及び事業の減量、効率化を推進する。
4.補助金等の見直し
行政による民間活動や地方行政への過度の関与を改め、効果が乏しい補助金等や少額な補助金等の原則廃止、補助金の総合化、手続の簡素化など、補助金等の見直しによる事務及び事業の減量、効率化を推進する。
5.公共事業
公共事業については、次に掲げる方針により見直しを行い、事務及び事業の減量、効率化を図る。
(1)第2次地方分権推進計画(平成11年3月26日閣議決定)の着実な実施により、公共事業に関し、国が直接行うものは、全国的な政策・計画の企画立案及び全国的な見地から必要とされる基礎的又は広域的な事業の実施に限定し、その他の事業は、地方公共団体にゆだねていくことを基本とするとともに、国が個別に補助金等を交付する事業は、特に必要があるものに限定し、その他の事業に対する助成については、できる限り、個別の補助金等に代えて、適切な目的を付した統合的な補助金等を交付し、地方公共団体が裁量的に施行できるようにする。
(2)次に掲げるところにより、地方支分部局に公共事業に関する事務を主体的かつ一体的に処理させる。
C 各事業間及び各地方支分部局間における年度途中での調整を円滑に行うため、所要の仕組みを設けることとして検討し、府省編成前までに結論を得る。
(3)直轄事業に関し、以下により施工監理を含め民間委託を徹底すること等により効率化を図ることとし、関係省庁において事業の性格等に応じその実施状況を適宜公表する。
@ 設計・施工の一括発注方式を、関係省庁において、いわゆる設計・施工の分離発注の原則の例外として、事業の性格等を考慮しながら可能な限り導入を開始する。このため、関係省庁において、導入に向けた試行を引き続き実施し、リスク分担ルールの明確化、請負業者の選定ルールとしての総合評価方式の採用等のための検討作業を進め、平成12年度中に導入のための結論を得るものとする。
A 設計・施工の一括発注方式の導入を行わない事業についても、事業の性格等を考慮しつつ、各種調査業務、設計業務を始めとして、民間委託を積極的に進めるものとする。
(4)社会資本の整備に関する計画等において主要な事業の実施場所等その具体的内容をできる限り明らかにすること、及び事業の実施の前後において、それぞれ、できる限り客観的な費用効果分析を行い、その結果を公表することにより、公共事業の決定過程の透明化及び評価の適正化を図る。
このため、平成11年3月に関係省庁間において作成された事業実施前における費用対効果分析の共通的な運用方針を具体化することとし、関係省庁において、平成11年度中に各事業ごとの運用方針の作成を行った上でこれを公表する等所要の措置を講ずる。また、事業の完了後における費用効果分析を含む事業評価についても、その運用方針等の作成に向けて、関係省庁において、平成11年度より順次、評価の試行に着手する。
6.統計行政
統計行政については、統計事務の民間委託のほか、重複の是正、調査結果の共有化、大規模統計調査(センサス)の実施の必要な一元化を、次のとおり推進することとする。
(1)事業所・企業を対象とする統計調査について、次により政府全体を通ずる改善を行う。
@ 総務省は、各府省の統計調査結果及び利用可能な行政記録を活用して「事業所・企業名簿情報データベース」による既往調査歴を含む母集団情報の一元的管理を実施し、各府省は、統計調査の対象選定を行うに際し同データベースを利用しつつ重複是正を行うこと。
A 各府省は、調査個票データについて、相互のデータリンケージが可能となるように処理を行い、調査事項の重複是正等の観点から共有化を図ること。
(2)各省庁は、単独又は共同で、集計結果のデータベース化を進め、霞が関WAN等を通じて調査結果の共有化を図る。
(3)大規模統計調査(センサス)については、(1)及び(2)のほか、商業統計調査など事業所・企業を対象とする統計調査の「事業所・企業統計調査」との同時実施の推進、農林業センサスなど国が自ら実査を行っている統計調査につき地方公共団体の協力を得て地方レベルでの一元的な実施を推進すること等により、その実施について必要な一元化を進める。
(4)以上の措置については、総務庁が、各省庁と密接な連携を取りつつ必要な調整を行いながら推進するものとする。
7.現業の改革
現業については、事務及び事業の減量化を図りつつ、以下の取組を進める。
(1)郵政事業
郵政事業については、次のとおりとする。
@ 郵政事業を合理的、能率的に経営するため、総務省に郵政企画管理局(仮称)及び郵政事業庁を置くこととし、その所掌事務の概要は別記のとおりとする。
郵政省から総務省及び郵政事業庁への移行に際しては、郵政事業に係る制度の企画立案を総務省本省の所掌事務とし、郵政事業の実施を郵政事業庁の所掌事務とした上で、別記1(2)に掲げる経営の基本的事項は、総務省本省の所掌事務とする。
なお、総務省本省が所掌することとなる郵政事業の経営の基本的事項については、郵政公社の制度設計にあわせて、基本法の基本方針を踏まえ必要な検討を行い、その結果に基づいて「政策の実施に関する機能」を郵政公社へ移管するために必要な措置を講ずるものとする。
A 郵政事業庁は、基本法の定めるところにより、郵政公社に移行することとする。
B 郵便貯金資金の、財政投融資制度の抜本的改革の実施に合わせた全額自主運用については、市場における運用を基本として必要な措置を早急に具体化し、平成12年の通常国会に向けて関係法案を提出するための準備を進める。郵便事業への民間参入の具体的条件の検討等を早急に具体化する。
C 逓信病院については、独立行政法人化を基本とする。この場合、郵政 事業の公社化との関連において、その関係を考慮することとする。
企業会計原則に基づきその収支を明確にし、その運営についての基準を明確にして合理化を進めるものとし、民営化についても検討する。
逓信診療所については、合理化と統廃合を進め、平成15年までにその箇所数(現在32箇所)を相当数削減することとし、本年9月末までに計画を明らかにする。
別記(2)国有林野事業
- 1 総務省本省の所掌事務
- (1)郵政事業に係る制度の企画及び立案、国際関係事務 等
- (2)次に掲げる郵政事業の経営の基本的事項
- 郵便切手等の発行、郵便貯金等の利率の決定、簡易生命保険約款の策定
- 郵便貯金及び簡易生命保険の自主運用計画等の作成、郵便貯金資金等の資金運用部への預託、簡易生命保険特別会計の余裕金の運用
- 郵便局の設置計画の作成及び所掌事務の範囲の方針の策定
- 郵政事業の経営に関する基本的な計画の作成
- 2 郵政事業庁の所掌事務
- (1)郵政事業の営業方針の策定
- (2)郵便の運送計画及び集配計画の作成
- (3)郵便貯金の金融自由化対策資金及び簡易生命保険の積立金の運用
- (4)郵便局の設置又は廃止、所掌事務等の決定
- (5)郵政大学校及び郵政研修所における職員研修
- 等 郵政事業の実施
国有林野事業については、国有林野事業改革関連法に基づき、@森林の有する公益的機能の維持増進を旨とする管理経営への転換、民間事業者への業務の委託の推進等による業務運営の適正化、Aその職員数を業務に応じた必要最小限のものとするとともに、簡素かつ効率的な組織に再編することによる実施体制の効率化、B特定の債務を一般会計に帰属させること等による財務の健全化を図る。
具体的には、組織については、本年3月1日に、@木材生産等の事業管理の拠点であった現行の14の営林(支)局を、公益的機能の維持増進に重点を置いた行政的な管理拠点へ転換させること等を勘案して、ブロック単位の7つの「森林管理局」に、A229の営林署については、流域を単位に森林管理を推進するとの考えの下に、国有林野の賦存状況等を勘案して、98の「森林管理署」に、それぞれ再編した。
(3)造幣事業及び印刷事業
@ 造幣事業及び印刷事業については、独立行政法人化(国家公務員の身分を与える法人)することとし、2事業の統合を含む今後のあり方について検討する。
独立行政法人化に当たっては、通貨の安定的かつ確実な供給、通貨に対する信認の保持など、通貨製造業務の特殊性を考慮し、その特殊性に基づく安定的な雇用関係に配慮しつつ、必要な措置を講ずることとする。
A 通貨製造業務の特殊性に応じた制度の構築に要する期間等を考慮し、独立行政法人への移行の時期については、平成15年度前半とする。
B 印刷局病院については、印刷事業が移行する法人と一体として独立行政法人化する。企業会計原則に基づきその収支を明確にし、その運営についての基準を明確にして合理化を進めるものとし、民営化又は他の医療機関(例えば共済病院)との統合についても検討する。
8.その他
次の事項をはじめ、上記以外の事務及び事業についても、減量、効率化の推進を検討する。
@ 公安調査庁の定員について、平成9年度末定員に対し200人以上削減することとし、平成12年度以降、計画的定員削減とは別に実施し、平成15年中をめどに完了するものとする。この削減分から、在外における情報収集活動の強化のために55〜58人程度、内閣における情報の収集、分析等の機能の充実のために40人の人員を充てることとする。
A 気象庁は、気象業務を行う民間事業者の負担軽減に努めるとともに、気象測器検定に関して、一定の能力を有する民間の機器検査を受けたものについては、国の検査を省略できる新制度を導入することによる減量、効率化を図る。
第2 独立行政法人化関連
1.
(1)次のものについては、平成13年4月に独立行政法人に移行することとする。
(2)
@ 駐留軍等労務者の労務管理等事務については、平成14年4月に独立行政法人に移行することとする。
A 自動車検査(検査場における検査)については、遅くとも平成14年度前半までに独立行政法人に移行することとする。
B 統計センター(統計研修所を除く。)については、平成15年4月に独立行政法人に移行することとする。
C 造幣局及び印刷局(病院を含む。)については、平成15年度前半に独立行政法人に移行することとする。
D 国立病院・療養所については、平成16年度に独立行政法人に移行することとする。
(注)無印は、国家公務員の身分を与える法人とするもの。◎は、国家公務員の身分を与えない法人とするもの。
2.
(1)国立大学の独立行政法人化については、大学の自主性を尊重しつつ、大学改革の一環として検討し、平成15年までに結論を得る。
1.に掲げた機関以外の大学共同利用機関等については、他の独立行政法人化機関との整合性の観点も踏まえて検討し、早急に結論を得る。
(2)食糧事務(食糧検査は民営化。)については、食糧検査の民営化の状況を見つつ、引き続き検討を進める。
動物医薬品検査所については、薬事法体系の中での在り方等を考慮しつつ、引き続き検討を進める。
船舶検査、航空機検査及び無線等検査については、民間能力の活用状況を見つつ、引き続き検討を進める。
(3)上記以外のその他の事務及び事業についても、引き続き検討を進める。
第3 組織整理等関連
1.官房及び局の整理
官房及び局の整理については、事務及び事業の減量、効率化並びに府省の編成を推進し、府省編成時における各府省別の官房及び局の数は平成10年11月20日中央省庁等改革推進本部長決定「官房及び局の数の削減について」のとおり128を96とする。
これらの官房及び局の名称については、概ね別紙のとおりとして、各府省等の設置法制定後、組織令の検討等の中で速やかに確定することとする。
2.府省内部部局の組織整理等
新府省の内部部局については、1.による整理を行うほか、課・室について府省編成時に1,000程度に削減するとともに、その編成を可能な限り弾力的なものとするため、局長級、課長級等の分掌職制を活用することとして、各府省の内部組織の概要を早急に概定し、組織令の検討等の中で速やかに確定することとする。
また、府省編成後の5年間において課等の総数をできる限り900に近い数とするよう努める。
3.施設等機関等の見直し
施設等機関等については、事務事業合理化及び独立行政法人の活用等による見直しを行うほか、それぞれその性格に応じた再編成、統合、事務の民間委託の推進等の措置を次のとおり行う。
(1)国立大学
事務組織の簡素化、合理化及び専門化を図る等の観点から、事務の一元化を引き続き推進するとともに、人事、会計・財務、組織編制等に係る弾力化、時代の変化に合わせた事務手続の簡素化、合理化、事務処理の効率化等を進める。 なお、大学審議会答申(平成10年10月26日)の指摘を踏まえ、大学改革のための法案を今次通常国会に提出したところである。
(2)国立病院及び国立療養所
平成11年3月に見直しを行った国立病院・療養所の再編成計画に基づき、機関の民間若しくは地方公共団体への移譲、統合又は廃止を推進すること等により、その再編成を一層促進する。
(3)上記以外の各機関
@ 試験研究機関について、その業務を国として本来担うべき機能にふさわしいものとし、その規模を適切なものとするとともに、その組織及び人員の効率化及び重点化等を推進しつつ、国として総合的に取り組む必要のある重要な研究分野及び広範な行政目的に関係する横断的な研究分野を担う中核的な機関を育成する。
A 国立医療・病院管理研究所と国立公衆衛生院の統合、検査検定業務の外部への委託、研修業務の民間能力の活用などにより、効率化を進める。
B 特別の機関に関しても、その性格に応じた見直しを行う。
4.地方支分部局の整理合理化
(1)地方支分部局については、府省編成にあわせたブロック機関の総合化、ブロック機関の下にない府県単位機関の総合化、その他の地方支分部局の整理、効率化を進めることとし、種々の準備作業を行い、府省再編前に実施するものを含め、当面、次のとおり整理合理化を実施する。なお、その箇所数、管轄区域等につき現段階で確定していないものについては、引き続き検討を進め、組織令等の検討の中で確定させることとする。
(2)今後さらに、府省の編成にあわせたブロック機関の総合化など、行政事務の効率的執行の観点から地方支分部局の整理合理化を推進することとし、引き続き検討を行うこととする。また、民営化、独立行政法人化等事務及び事業の減量、効率化を行う機関にあっては、その合理化に対応した整理を実施する。
5.特殊法人の整理合理化
特殊法人について、累次の閣議決定等を踏まえつつ、徹底して見直し、民営化、事業の整理縮小・廃止等を進めるとともに、存続が必要なものについては、独立行政法人化等の可否を含めふさわしい組織形態及び業務内容となるよう検討する。
第4 定員削減関連
(1)国の行政機関の職員の定員について、10年間で少なくとも10分の1の削減を行うための新たな計画は、平成12年12月31日の定員をもとに、平成13年1月1日から平成22年度の間に実施するものとし、府省編成前の適切な時期に策定する。
当該計画に沿った定員削減を進めつつ、郵政公社の設立、独立行政法人への移行により、一層の削減を図るものとする。
国家公務員は、上記趣旨を踏まえ、早期に実現させるため前倒しし、平成12年度採用分から毎年新規採用を減らし、公務員数を10年間で25%削減する。
(2)新たな府省の編成に併せ、行政機関の職員の定員に関する法律を府省編成前に改正するための措置をとり、定員の総数について新たな枠組みを設定する。
(3)府省の編成までの間にあっても、基本法の趣旨を踏まえ、平成11年度以降、事務及び事業や組織の整理にも留意して、定員削減を強力に実施するとともに、増員の徹底した抑制を図る。
別紙
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| 基本法の列記 | 関係する制度 | 主な措置 | |
|---|---|---|---|
| 一元化 | 大気・水質等の規制 | 大気汚染防止法、水質汚濁防止法等 | 電気・ガス・鉱山施設等について、基準超過時の改善命令の適用除外を解消等。 |
| 自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法 | 事業活動に係る自動車NOx排出抑制指針の策定について、環境大臣に協議。 | ||
| 環境の保全のための監視測定 | (作用法なし。) | 所掌する各事務の付随事務として実施。 | |
| 公害健康被害の補償等 | 公害健康被害の補償等に関する法律 | 賦課金徴収、公害健康被害補償予防協会の監督に関する通産省との共管を解消。 | |
| 廃棄物対策 | 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の諸法 | 厚生省の所管部分(業所管等に係る部分を除く。)を移管。 | |
| 特定有害廃棄物等の輸出入規制 | 特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律 | 法の対象となる特定有害廃棄物等の指定に関する通産省との共管を解消。厚生省の所管部分を移管。 | |
| 野生動植物の種の保存 | 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律 | 繁殖のための希少野生動植物の捕獲採取に関する農水省との共管を解消。 | |
| 共管 | 化学物質の審査及び製造の規制 | 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 | 新規化学物質の審査・判定等、第1種特定化学物質の製造使用の技術基準の策定、新規に指定された物質に係る措置命令、第2種特定化学物質の取扱の技術指針策定及び勧告、製造輸入制限の必要性の認定等について、環境省が共管に加わる。 |
| 公害防止のための施設及び設備の整備 | 幹線道路の沿道の整備に関する法律 | 騒音の基準に関する省令の制定について、環境大臣に協議(政令レベル)。 | |
| 環境事業団法 | 厚生省の所管部分を移管。 | ||
| 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律 | 現在も共管である同法の所掌関係を変更せず引き継ぐ。 | ||
| 工場立地の規制 | 工場立地法 | 工場立地に伴う公害防止に関する調査・事業者の判断の基準等について、環境省が共管に加わる。 | |
| 海洋汚染の防止 | 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律 | 海洋汚染防止のための薬剤の基準について、環境省が共管に加わる。 | |
| 下水道等による排水の処理 | 下水道法 | 厚生省の所管部分を移管。流域別下水道整備総合計画のガイドラインの策定に共同で参画。 | |
| 環境中の放射性物質に関する監視及び測定 | (作用法なし。) | 全国レベルの環境中の放射能調査に関する計画の共同策定。上記計画との整合及び文部科学省の経費の配分計画の下で、環境省も測定を実施し得る。 | |
| 資源の循環的再利用の促進 | 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律等 | 厚生省の所管部分(業所管に係る部分を除く。)を移管。 | |
| 再生資源の利用の促進に関する法律 | 再生資源の利用に係る事業者の判断の基準等について、環境大臣に協議。 | ||
| オゾン層の保護 | 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律 | 現在も共管である同法の所掌関係を変更せず引き継ぐ。 | |
| 温室効果ガスの排出の抑制 | 地球温暖化対策の推進に関する法律 | 同法は現在も環境庁所管であり、所掌関係を変更せず引き継ぐ。 | |
| 森林及び緑地の保全 | 森林法 | 全国森林計画の策定に当たり協議すべき大臣として、環境大臣を明示するとともに、環境基本計画との調和の規定を追加。国有林の地域別の森林計画について、実務レベルの連絡調整を行う。 | |
| 都市緑地保全法 | 「緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画」について環境基本計画との調和の規定を追加。同法に規定する緑地の考え方に関するガイドラインを共同策定。 | ||
| 首都圏近郊緑地保全法等 | 近郊緑地保全区域の指定に当たり協議すべき大臣として環境大臣を明示。 | ||
| 河川及び湖沼の保全 | 治山治水緊急措置法 | 治水事業7箇年計画の河川事業の実施の目標について環境大臣に協議。 | |
| 河川法 | 河川整備基本方針について環境基本計画と、河川整備計画については公害防止計画と適合するよう配慮する旨の規定を追加。河川環境の保全に関するガイドラインを共同して作成。 | ||
| 環境影響評価 | 環境影響評価法 | 厚生省の所管部分を移管。 | |
| その他 | 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律 | 制度全体について、環境省が共管に加わる。 | |
| 文化財保護法 | 自然保護の見地から価値の高い名勝・天然記念物について、指定に当たり環境省に協議するとともに、環境大臣は意見を述べることができることとする。 |
第1 今後の法案立案作業
(1)関係作用法の整備法案、個別の独立行政法人の業務の範囲等を定める法案については、次回国会以降のできる限り早期の国会に提出することとし、これに向け、必要な立案作業を進めることとする。
(2)今回提出する法案及び関係作用法の整備法案は、基本的に、一括して平成13年1月に施行することを予定しており、関係作用法の整備法案立案に併せて、必要な法律上の措置を講ずることとする。
なお、金融庁の設置は平成12年7月、金融再生委員会の廃止は関係作用法の整備法案等の施行と併せ平成13年1月を予定しており、関係作用法の整備法案の立案に併せて、必要な法律上の措置を講ずることとする。
第2 政策評価
国民的視点に立ち、かつ、内外の社会経済情勢の変化を踏まえた客観的な政策評価機能の充実強化を図るとともに、評価の結果が政策に適切に反映されるようにするため、政策評価に関し、以下のとおり定めるものとする。
1.各府省の政策評価
各府省は、所掌する政策について、その性質に応じ、主としてその必要性、優先性、有効性等の観点から改廃等の評価を行うこととする。
評価の実施に当たっては、評価の実施体制、業務量、緊急性等を勘案しつつ、各年度ごとに次のような対象の中から実施するなど、重点的に行うものとする。
(1)新規に開始しようとするもの(事前の評価)
(2)一定期間経過して事業等が未着手又は未了のもの
(3)新規に開始した制度等で一定期間を経過したもの
(4)社会的状況の急激な変化等により見直しが必要とされるもの
また、評価の実施に当たっては、計画的に行うものとし、中期的な計画に基づき実施するなど、効果的・効率的に実施していくこととする。ただし、急激な社会経済情勢の変化等により緊急に政策評価を実施する必要が生じた場合には、機動的に対応するものとする。
2.各府省の政策の評価手法
各府省は、政策評価の客観性を確保するため、評価の対象とする政策の性質等に応じた合理的な評価手法により評価を行うこととする。このため、評価指標の体系化や評価の数値化・計量化など合理的で的確な評価手法の開発を進めることとする。
また、政策の性質等により、具体的な指標・数値による定量的な評価手法を用いることが困難なものがある場合には、定性的な評価手法をも取り入れるなど、その具体的方策等について調査研究を進めていくこととする。
3.各府省の政策評価結果の政策への反映
各府省は、政策評価の結果が予算要求等の企画立案作業に反映されるようにすることとする。このため、所掌する政策の性質等を踏まえつつ、例えば、政策評価担当組織による政策評価結果の取りまとめ、当該政策の企画立案部門への通知、政策への反映状況に関する報告の徴収などの措置を講ずるものとする。
4.各府省の政策評価の組織・方法
(1)各府省の内部部局に、政策評価を担当する明確な名称と位置付けを持った組織を置くこととし、当該組織については、原則として課と同等クラス以上となるよう検討し、必要な措置を講ずるものとする。また、必要に応じ、所管部局等に政策評価担当組織を置くことができるものとする。
(2)各府省の政策評価は、内部部局に置かれる政策評価担当組織、又はその総括の下に所管部局等の政策評価担当組織若しくは当該所管部局等が実施する。また、高度の専門性が必要な場合、実践的な知見が必要な場合等は、学識経験者、民間等の第三者の活用を図るものとする。
5.各府省の政策評価に係る実施要領等
各府省は、体系的に継続して政策評価を実施していくため、所掌する政策の性質等を踏まえつつ、政策評価の方針及び実施、政策評価結果の処理、政策評価に関する情報の公表などの事項を盛り込んだ政策評価の実施要領等をあらかじめ策定して、これに従って実施するものとする。
6.総務省の政策評価
総務省においては、政策評価の総合性及び厳格な客観性を担保するため、次の政策について、その性質に応じ、主としてその必要性、優先性、有効性等の観点から改廃等の評価を行うこととし、その運用に当たっては、民間有識者により構成される政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)を設置し、その十分な活用を図るものとする。
(1)全政府的見地から府省横断的に評価を行う必要があるもの
(2)複数の府省にまたがる政策で総合的に推進するために評価する必要があるもの
(3)府省の評価状況を踏まえ、厳格な客観性を担保するために評価する必要があるもの
(4)その他、政策を所掌する府省からの要請に基づき、当該府省と連携して評価を行う必要があるもの
評価の実施に当たっては、評価の実施体制、業務量、緊急性等を勘案しつつ、上記の(1)から(4)までに該当する政策の中から各年度ごとに評価対象を重点化するなど、計画的に実施するものとする。その際、府省の実施状況に留意するものとする。
また、評価の実施に当たっては、評価の実施に関する中期的な計画に基づき実施するなど、効果的・効率的に実施していくこととする。ただし、急激な社会経済情勢の変化等により緊急に政策評価を実施する必要が生じた場合には、機動的に対応するものとする。
7.総務省の政策評価結果の政策への反映
総務省は、次のような措置を講ずることにより、政策評価の結果が各府省の政策に適時・的確に反映されるようにすることとする。
(1)政策評価の終了後、速やかに、評価した政策の概要、評価結果を取りまとめ、関係する府省に通知するとともに、公表するものとする。その際、必要があると認められる場合には総務大臣から関係する府省の大臣に勧告することとする。
(2)勧告の後、関係する府省に対し、政策評価の結果の政策への反映状況(講じた措置の内容、時期等又は措置を講じなかった場合その理由と今後の予定等)について適期に報告を求めるものとする。
(3)政策評価の結果、勧告事項のうち特に必要があると認められる場合には、内閣総理大臣に対し、意見を具申するものとする。
8.総務省の政策評価の組織・方法
現在の総務庁行政監察局を改組し、府省の枠を超えた政策評価機能を含め行政評価・監視機能を担う行政評価局(仮称)とする。同部局は、府省と連携しつつ、府省が政策評価の実施要領、評価基準等を策定するための標準的ガイドラインを策定し、各府省に対し提示するものとする。
また、政策評価・独立行政法人評価委員会(仮称)は、6.及び7.に基づき総務省が行う政策評価の計画、実施状況、主要な勧告等を審議することとする。
9.政策評価の結果等の公表
各府省及び総務省において、次のような情報について、公表を進める。
(1)政策評価の実施に関する計画
(2)政策評価の実施要領、評価基準等
(3)政策評価の結果
(4)政策評価の結果の政策への反映状況
また、総務省においては、政府全体の評価結果及び政策への反映状況について、白書等により公表する。
10.総務省の行政評価・監視
現在の総務庁の行政監察の機能は、行政評価・監視の機能として総務省に引き継ぐものとする。この行政評価・監視機能のうち、政策評価機能を除いたものについては、各行政機関の業務の実施状況について、主として合規性、適正性、効率性等の観点から評価・監視し、改善を推進することとする。その際、特に、国民からの苦情、事故・災害、不祥事件等を契機として、早急に改善を要するものについて機動的に行うものとする。
11.その他
総務省は、政策評価等の実施に当たり、効率的な運営に留意するとともに、次のような措置を講ずることにより、各府省等の関係部門との連携強化を図るものとする。
(1)政策評価担当組織相互間の連携を密にし、政策評価制度の円滑かつ効率的な実施を図るため、例えば次の事項について連絡・協議することを目的として、政策評価担当組織の長により構成される「政策評価関係機関連絡会議(仮称)」を開催する。
@ 政策評価の実施に係る調査研究
A 政策評価の実施要領、評価基準等の標準的ガイドラインの作成
B 政策評価を実施するに当たって参考となる情報の提供・交換
(2)各府省の協力を得て、各府省及び総務省の政策評価を担当する職員に対する研修、人事交流等の推進について検討し、具体化を図るものとする。
第3 新たな省間調整システム
1.新たな省間調整システムの概要
内閣による最高・最終の調整の下において、行政機関レベルにおける省間調整システムは、以下のとおりとする。(別添イメージ図参照)
(1)内閣の機関による総合調整
@ 内閣官房の総合調整
内閣官房は、調整の対象分野を問わず、行政各部の施策に関するその統一保持上必要な企画及び立案並びに総合調整を行うものとし、内閣府の総合調整及び府省間相互の政策調整に対しイニシアティブを発揮し、及び協議が整わない場合の行政機関レベルにおける調整の最終処理を行うものとする。
(内閣法に、内閣官房の総合調整に関する規定を置くものとする。)
A 内閣府の総合調整
内閣府は、内閣官房を助けて、経済財政政策、総合科学技術政策、防災、男女共同参画、沖縄対策、北方対策、青少年健全育成行政に関する事項その他の内閣の重要政策について、行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整を行うものとする。
また、内閣府には、行政各部の施策の統一を図るため特に必要がある場合には、関係行政機関の長に対し措置の実施、変更又は中止等を求める勧告権その他の内閣が行う行政各部を統轄する高い立場からの強力な総合調整のための権限を有する特命担当大臣を置くものとする。
(内閣府設置法に、内閣府の総合調整に関する規定を置くものとする。)
(2)府省間相互の政策調整
各府省は、一体的な行政機能の発揮を図るため、内閣の統轄の下に、その政策について、関係府省と相互に協議(必要な資料の提出及び説明を求め、相互に政策に関し意見を述べ合うこと)を行うこと等により、調整を図らなければならないものとする。
(国家行政組織法に、政策調整の基本原則及び政策についての協議を円滑に進めるために必要な権限に関する規定を置くものとする。)
政策調整においては、必要に応じ、特定の府省が調整の中核としての役割を果たすものとし、その府省は、関係府省の任務及び所掌事務に照らし、案件に応じて決まるものとする。
なお、
・ 内閣官房又は内閣府が、総合調整の一環として、調整の中核となる府省を指定する場合には、当該府省が調整の中核としての役割を果たすものとする。
・ 基本法において、特定の案件に関し「調整の中核」と規定されている府省は、当該案件に関し調整の中核としての役割を果たすことができるものとする。
2.新たな省間調整システムの運用ルールの策定
新たな省間調整システムが府省編成時から円滑に実施され、十分に機能するものとするために、以下に掲げるものを含め必要な運用ルールを策定することとする。
具体的には、平成11年度中に案の作成作業を行い、平成12年度のできる限り早い時期にルールを策定するとともに、当該ルールを公式の文書等を通じて明らかにしていくこととする。
@ 内閣官房、内閣府及び特命担当大臣による総合調整並びに関係府省間の政策調整に関するルール
(省間調整システムにおける大臣間調整の手続を明らかにするなど、調整の主体、調整の期限、調整の手続等に関するルールの策定を行うこととする。)
A 関係府省の間において迅速かつ実質的な政策調整を行うための会議(インターエージェンシー)を機動的に開催するルール
B 政策調整の過程についてできる限り透明性の向上を図るためのルール
(注)ここで、「総合調整」とは、内閣が行う行政各部を統轄する高い立場からの調整をいい、府省間における相互の調整とは性格が異なる。
また、「府省」とは内閣府及び各省並びにこれらに置かれる委員会及び庁のことをいい、「政策調整」とは府省間における政策についての相互の調整(内閣府が行う総合調整を含まない。)のことをいう。


第4 国家公務員制度改革
中央省庁等改革に併せ、「公務員制度改革の基本方向に関する答申」(平成11年3月16日公務員制度調査会)等を踏まえ、以下の方針により国家公務員制度の改革を推進する。
1.新たな人材の一括管理システムの導入
政府全体としての適材適所の人材活用を進めるため、本府省課長級以上の幹部職員及び課長に準ずる幹部要員の人材情報についての総合的な管理システムである人材情報 データベースを構築し、内閣官房及び各府省における人材登用、府省間人事交流の推進 などに活用する。その際、登録される人材情報の内容、利用の在り方、個人情報保護の 在り方等について十分検討する。
また、新たな府省内における人材管理の一括化、内閣総理大臣が各府省幹部職員に対して行う内閣の重点政策等に関する研修等の措置について、その着実な推進を図る。
2.多様で質の高い人材の確保
多様で質の高い新規学卒者等を適切に採用するとともに、行政課題の変化等に応じて必要な人材を弾力的かつ機動的に公務部内外から確保できるよう所要の措置を講ずる。
(1)採用試験の改革
人物面を重視した評価の推進、理工系区分の大括り化等の採用試験の改革について、人事院に対し要請する。
(2)新たな任期付任用制度の整備等
内閣官房及び各府省に行政の外部から特定分野に関する専門的知識等を有する人材を任期を限って採用し、給与等の適切な処遇を行えるよう、新たな任期付任用制度の整備を図る。また、専門的分野のスタッフ職等への公募など中途採用の拡大に資する仕組みの整備に努める。
(3)人事交流の推進
新たな府省間における人事交流を積極的に推進することとし、そのための基準を策定する。また、国と地方の相互・対等の交流を促進することとし、各省庁は交流実績を公表する。さらに、官民人事交流について、その適切な促進に努める。
(4)移籍に関する仕組みの整備
他府省への移籍(転籍)を可能とする仕組みを整備することとし、運用に当たっては、各府省人事担当部局による連絡協議の場を設ける。
(5)幅広い人材の採用、計画的・総合的な人材育成等
各省庁は、試験区分の見直しを踏まえつつ、理工系の能力を有する人材を適切に幹部候補として確保するなど幅広い人材の採用に努めるとともに、職員の計画的・総合的な育成システムの構築を図る。
また、大学院への進学等自己啓発を目的とする長期の休業制度の導入や専門資格取得支援の充実等により職員の自主的な能力開発を積極的に支援する。
3.能力、実績等に応じた処遇
(1)人事運用の弾力化
各省庁は、年次の逆転を含め、採用試験の種類、事務系・技術系の別、性別等にとらわれない職員の意欲・能力・適性に応じた的確かつ柔軟な昇進管理に努め、以下のような弾力的な人事運用を推進することとし、推進状況についてフォローアップを行う。
@ U・V種試験採用者等について、各省庁の実情にあった選抜方法を整備し、積極的な登用を進める。
A 技官について、キャリアパスの柔軟化を検討し、事務官と技官の別によるポストの固定化をできるだけ排し、適材適所の人事運用を推進する。
B 男女共同参画の推進に向け、環境整備に取り組むとともに、女性の登用の促進を図る。
(2)能力・実績、職務・職責に応じた給与制度
勤続年功的要素を縮小し、能力・実績をより的確に反映する方向での給与体系の見直しや、職務・職責をより的確に反映する給与制度の構築を図る。
(3)人事評価システムの整備
勤務評定制度の見直しを進めること等により、客観性・公正性の高い人事評価システムの整備を図る。
(4)複線型人事管理への移行等
職員の適性・志向等に配慮しつつ、スタッフ組織の人材確保にも重点を置いた複線型の人事管理への移行を推進する。このためスタッフ職の処遇等について所要の条件整備を図る。
4.高齢化への対応と退職管理の適正化
公務部門における65歳までの雇用に積極的に取り組むとともに、再就職について、その公正性、透明性の確保を図る。
(1)在職期間の長期化等
能力・実績重視型の人事管理、複線型人事管理の導入等の条件整備を行うことにより、在職期間の長期化を可能とする人事システムを構築し、早期退職慣行の是正を図る。
また、「国家公務員法等の一部を改正する法律案」成立後、再任用制度の適切な運用に努めるとともに、人事システムの見直しを進めつつ、各職種の実情、民間企業における動向等を踏まえ、定年の延長について検討する。
これらに併せ、自らの能力を活かした早期の転身の円滑化を図るなどにより退職パターンの多様化を進める。
(2)再就職状況の公表、人材バンクの導入等
権限等を背景とした押し付け的な再就職あっせんは行わないこととし、再就職の公正性、透明性を確保するため、再就職状況の公表を進めるとともに、再就職後の行為規制等の導入の適否について検討する。また、透明な仕組みの一つとして、公務員の人材情報と、企業等からの求人情報を集め、両者の調整等を通じて再就職を支援する人材バンクの導入を図る。
(3)退職後所得の在り方の検討
公務員制度改革の方向及び民間企業における退職金制度の見直しの動向等を踏まえ、退職手当制度の見直しに取り組むなど退職後所得の在り方を検討する。
5.中央人事行政機関の機能等人事行政の在り方
(1)人事管理に関する計画の策定など総合的・計画的な人事管理等の推進
中央人事行政機関としての内閣総理大臣について、総合的かつ計画的な人事管理、政府全体について整合性のとれた人事行政等を推進するため、政府全体を通ずる人事管理に関する計画を策定する等により、その統一保持上必要な総合調整機能の充実を図る。
(2)規制の緩和等
中央人事行政機関の人事管理上の規制について引き続きその緩和を行うこととし、以下の措置について人事院に要請する。
@ 内閣官房及び新たな府省において、指定職俸給表の適用を受ける職員の号俸について任命権者が責任をもって決定できることとする。
A 行政職俸給表(一)9級以上への昇格について、特別の事例を除き、人事院は一般的な基準を設定し、具体的な運用は任命権者が実施するなど各種協議事項の縮小、包括承認の拡大等により給与事務の簡素化を進める。
6.その他の改革方策
以上のほか、政策の企画立案機能と実施機能の特性に応じた人事管理等について、公務員制度調査会の答申を踏まえつつ、所要の施策の具体化を図る。
7.今後の改革推進の在り方
新たな行政システムに対応した公務員制度改革の着実な実行のため、人事院と緊密な連携を取りつつ、計画的な取組を進める。このため、政府全体としての検討・推進体制を整え、早期に成案を得て着実にその具体化を図る。さらに、今後の推進状況を踏まえつつ、新体制移行後も引き続き、政府全体として改革を総合的かつ計画的に推進する。 また、各省庁においても、人材活用の多様化、柔軟化等を始めとする人事運用の改善について、計画的に取り組み、着実に進めるものとする。
第5 その他
1.行政情報の公開
現在国会に提出中の「行政機関の保有する情報の公開に関する法律案」の成立を待って、その適切な施行を図る。
2.意見提出手続[いわゆるパブリック・コメント手続]
意見提出手続[いわゆるパブリック・コメント手続]の導入を図ることとし、「中央 省庁等改革に係る大綱」(平成11年1月26日中央省庁等改革推進本部決定)において、当面、行政上の措置として検討を進めることとした「規制の設定又は改廃に係る意見提出手続」については、平成11年3月23日閣議決定し、同4月1日から適用したところである。今後、同手続を適切に実施していくとともに、その執行状況を踏まえつつ、この仕組みの一層の活用及び整備を図るものとする。
3.司法機能の充実強化等
21世紀の我が国社会において司法が果たすべき役割を明らかにし、司法制度の改革と基盤の整備に関し必要な基本的施策について調査審議する機関として、内閣に司法制度改革審議会を置くため、「司法制度改革審議会設置法案」を今国会に提出したところである。
4.地方行財政制度の改革
地方分権の推進について、地方分権推進委員会の勧告を尊重するとともに、地方行財政制度の改革について更に本格的な検討を進める。