総務省設置法要綱


第一 設置

総務省を設置すること。

第二 任務

総務省は、行政の基本的な制度の管理及び運営を通じた行政の総合的かつ効率的な実施の確保、地方自治の本旨の実現及び民主政治の基盤の確立、自立的な地域社会の形成、国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡協調、情報の電磁的方式による適正かつ円滑な流通の確保及び増進、電波の公平かつ能率的な利用の確保及び増進、郵政事業の合理的かつ能率的な経営、事業者間の公正かつ自由な競争の促進、公害に係る紛争の迅速かつ適正な解決、鉱業、採石業又は砂利採取業と一般公益又は各種の産業との調整並びに消防を通じた国民の生命、身体及び財産の保護を図り、並びに他の行政機関の所掌に属しない行政事務及び法律(法律に基づく命令を含む。)で総務省に属させられた行政事務を遂行することを任務とすること。

第三 所掌事務

総務省は、第二の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどること。

一 国家公務員に関する制度の企画及び立案に関すること。

二 国家公務員法第二章に規定する中央人事行政機関たる内閣総理大臣の所掌する事務について、内閣総理大臣を補佐すること。

三 国家公務員の退職手当制度に関すること。

四 特別職の国家公務員の給与制度に関すること。

五 前各号に掲げるもののほか、国家公務員の人事行政に関すること(他の行政機関の所掌に属するものを除く。)。

六 恩給制度に関する企画及び立案に関すること。

七 恩給を受ける権利の裁定並びに恩給の支給及び負担に関すること。

八 国会議員の互助年金及び互助一時金を受ける権利の裁定並びにこれらの支給及び負担に関すること。

九 行政制度一般に関する基本的事項の企画及び立案に関すること。

十 行政機関の機構、定員及び運営に関する企画及び立案並びに調整に関すること。

十一 各行政機関の機構の新設、改正及び廃止並びに定員の設置、増減及び廃止に関する審査を行うこと。

十二 行政機関が共用する情報システムの整備及び管理に関すること。

十三 独立行政法人(独立行政法人通則法第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)に関する共通的な制度の企画及び立案に関すること。

十四 独立行政法人の新設、目的の変更その他当該独立行政法人に係る個別法(独立行政法人通則法第一条第一項に規定する個別法をいう。)の定める制度の改正及び廃止に関する審査を行うこと。

十五 法律により直接に設立される法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立すべきものとされる法人(独立行政法人を除く。)の新設、目的の変更その他当該法律の定める制度の改正及び廃止に関する審査を行うこと。

十六 政策評価(国家行政組織法第二条第二項及び内閣府設置法第五条第二項の規定による評価をいう。以下この号及び次号において同じ。)に関する基本的事項の企画及び立案並びに政策評価に関する各府省の事務の総括に関すること。

十七 各府省の政策について、統一的若しくは総合的な評価を行い、又は政策評価の客観的かつ厳格な実施を担保するための評価を行うこと。

十八 各行政機関の業務の実施状況の評価(当該行政機関の政策についての評価を除く。)及び監視を行うこと。

十九 第十七号の規定による評価並びに前号の規定による評価及び監視(以下これらの評価及び監視を「行政評価等」という。)に関連して、次に掲げる業務の実施状況に関し必要な調査を行うこと。

1 独立行政法人の業務(第十七号の規定による評価に関連する場合に限る。)

2 第十五号に規定する法人の業務

3 特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政官庁の認可を要する法人(その資本金の二分の一以上が国からの出資による法人であって、国の補助に係る業務を行うものに限る。)の業務

4 国の委任又は補助に係る業務

二十 行政評価等に関連して、前号4の規定による調査に該当するもののほか、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務に該当する地方公共団体の業務(各行政機関の業務と一体として把握される必要があるものに限る。)の実施状況に関し調査を行うこと。

二十一 各行政機関の業務、第十九号に規定する業務及び前号に規定する地方公共団体の業務に関する苦情の申出についての必要なあっせんに関すること。

二十二 行政相談委員に関すること。

二十三 地方自治及び民主政治の普及徹底に関すること。

二十四 国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡調整に関すること。

二十五 地方公共団体の求めに応じて当該地方公共団体の行政及び財政に関する総合的な調査を行うこと。

二十六 地方自治に係る政策で地域の振興に関するものの企画及び立案並びに推進に関すること。

二十七 豪雪地帯(豪雪地帯対策特別措置法第二条第一項に規定する豪雪地帯をいう。)の雪害の防除及び振興に関する総合的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。

二十八 公有地の拡大の推進に関する法律の規定による土地開発公社及び土地の先買いに関する事務を行うこと。

二十九 地方自治に影響を及ぼす国の施策の企画及び立案並びに運営に関し、必要な意見を関係行政機関の長に述べること。

三十 地方公共団体の自主的かつ主体的な組織及び運営の合理化の推進について必要な助言その他の協力を行うこと。

三十一 地方自治に関する調査及び研究に関すること。

三十二 地方公共団体の組織及び運営に関する制度の企画及び立案に関すること。

三十三 市町村の合併、広域行政その他地方公共団体の機能の充実に関する政策の企画及び立案並びに推進に関すること。

三十四 住民基本台帳制度に関すること。

三十五 住居表示制度に関すること。

三十六 行政書士に関すること。

三十七 地方公務員に関する制度の企画及び立案に関すること。

三十八 地方公共団体の人事行政に対する協力及び技術的助言に関すること。

三十九 地方公務員の共済制度及び災害補償制度に関すること。

四十 公職選挙法及び同法の規定を準用する法律に基づく選挙に関する制度の企画及び立案に関すること。

四十一 最高裁判所裁判官の国民審査、一の地方公共団体のみに適用される特別法の制定のための投票、日本国憲法改正の国民の承認に係る投票及び地方公共団体の住民による各種の直接請求に基づく投票に関する制度の企画及び立案に関すること。

四十二 前二号に掲げる選挙、国民審査及び投票の施行の準備に関すること。

四十三 第四十号及び第四十一号に掲げる選挙、国民審査及び投票の普及及び宣伝に関すること。

四十四 政党その他の政治団体、政治資金及び政党助成に関すること。

四十五 地方公共団体の財政に関する制度の企画及び立案に関すること。

四十六 地方公共団体の負担を伴う法令案並びに国の歳入歳出及び国庫債務負担行為の見積りについて、関係各大臣に対して意見を述べること。

四十七 地方交付税法第七条に規定する翌年度の地方団体の歳入歳出総額の見込額に関すること。

四十八 後進地域その他の特定の地域に対する国の財政上の特別措置に関すること。

四十九 地方交付税に関すること。

五十 地方債に関すること。

五十一 地方公共団体の財政資金の調達に関するあっせん、助言その他の協力に関すること。

五十二 当せん金付証票に関すること。

五十三 地方競馬、自転車競走及びモーターボート競走を行うことができる市町村の指定に関すること。

五十四 地方公共団体の経営する企業に関すること。

五十五 地方公共団体の財務に関係のある事務に関する資料の提出の要求、調査及び助言に関すること。

五十六 財政収支が著しく不均衡な状況にある地方公共団体の財政の再建に関すること。

五十七 第四十五号から前号までに掲げるもののほか、地方財政に関すること。

五十八 地方税に関する制度の企画及び立案に関すること。

五十九 法定外普通税及び法定外目的税の新設又は変更に係る協議及び同意に関すること。

六十 前二号に掲げるもののほか、地方税に関すること。

六十一 地方道路譲与税、石油ガス譲与税、自動車重量譲与税、特別とん譲与税及び航空機燃料譲与税に関すること。

六十二 国有資産等所在市町村交付金及び国有提供施設等所在市町村助成交付金に関すること。

六十三 符号、音響、影像その他の情報の電磁的方式による発信、伝送又は受信(以下「情報の電磁的流通」という。)のための有線又は無線の施設の設置及び使用の規律並びにこれらの施設の整備の促進に関すること。

六十四 国際放送その他の本邦と外国との間の情報の電磁的流通の促進に関すること。

六十五 前二号に掲げるもののほか、情報の電磁的流通の規律及び振興に関すること。

六十六 電気通信業及び放送業(有線放送業を含む。)の発達、改善及び調整に関すること。

六十七 日本放送協会に関すること。

六十八 非常事態における重要通信の確保に関すること。

六十九 周波数の割当て及び電波の監督管理に関すること。

七十 電波の監視及び電波の質の是正並びに不法に開設された無線局及び不法に設置された高周波利用設備の探査に関すること。

七十一 電波が無線設備その他のものに及ぼす影響による被害の防止又は軽減に関すること。

七十二 電波の利用の促進に関すること。

七十三 周波数標準値の設定、標準電波の発射及び標準時の通報に関すること。

七十四 有線電気通信設備及び無線設備(高周波利用設備を含む。)に関する技術上の規格に関すること。

七十五 情報の電磁的流通及び電波の利用に関する技術の研究及び開発に関すること。

七十六 情報通信の高度化に関する事務のうち情報の電磁的流通に係るものに関すること。

七十七 宇宙の開発に関する大規模な技術開発であって、情報の電磁的流通及び電波の利用に係るものに関すること。

七十八 条約又は法律(法律に基づく命令を含む。)で定める範囲内において、情報の電磁的流通及び電波の利用に関する国際的取決めを協議し、及び締結すること並びに国際電気通信連合その他の機関と連絡すること。

七十九 郵政事業として国が一体的に経営する次に掲げる事業及び業務に関すること。

1 郵便事業

2 郵便貯金事業、郵便為替事業及び郵便振替事業

3 簡易生命保険事業

4 1から3までに掲げる事業に附帯する業務、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社、日本放送協会、国民生活金融公庫、沖縄振興開発金融公庫又は国家公務員共済組合連合会から委託された業務及び電気通信事業法附則第五条第一項に規定する国際電信電話株式会社から委託された電報の取扱いに関する業務、国民貯蓄債券の売りさばき、償還及び買上げ並びにその割増金の支払に関する業務、印紙の売りさばきに関する業務、年金及び恩給の支払その他の国庫金の受入れ払渡しに関する業務、国債、地方債又は政府が元本の償還及び利息の支払について保証している社債その他の債券の募集の取扱い、証券の保護預り及び元利金の支払に関する業務、本邦通貨と外国通貨の両替並びに本邦通貨を対価とする旅行小切手の受託販売及び買取りに関する業務、郵便貯金及び預金等の受払事務の委託及び受託に関する法律第四条第一項の規定により同法第二条第一項の金融機関から委託された金銭の受入れ又は払渡し等に関する業務並びに当せん金付証票法第六条第五項に規定する受託銀行等から再委託された当せん金付証票の売りさばき及び当せん金品の支払又は交付に関する業務

八十 条約又は法律(法律に基づく命令を含む。)で定める範囲内において、郵便、郵便為替及び郵便振替に関する国際的取決めを協議し、及び締結すること並びに万国郵便連合その他の機関と連絡すること。

八十一 統計及び統計制度の発達及び改善に関する基本的事項の企画及び立案に関すること。

八十二 統計を作成するための調査又は報告徴集(第八十五号において「統計調査」という。)の実施についての審査、基準の設定及び調整に関すること。

八十三 統計職員の養成の企画及び立案並びに資格の認定に関すること。

八十四 国際統計事務の統括に関すること。

八十五 国勢調査その他国勢の基本に関する統計調査の実施及び製表並びに国の行政機関又は地方公共団体の委託による統計調査の実施又は製表に関すること。

八十六 第八十一号から前号までに掲げるもののほか、統計技術の研究その他統計の発達及び改善に関すること(他の行政機関の所掌に属するものを除く。)。

八十七 公益法人及び公益信託の監督に関する関係行政機関の事務の調整に関すること。

八十八 平和祈念事業特別基金に関すること。

八十九 引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法律第三条第一項の規定による特別交付金に関すること。

九十 旧日本赤十字社救護看護婦及び旧陸海軍従軍看護婦に対する慰労の事務に関すること。

九十一 一般戦災死没者(今次の大戦による本邦における空襲その他の災害のため死亡した者をいう。)に対して追悼の意を表す事務に関すること(厚生労働省の所掌に属するものを除く。)。

九十二 国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域の静穏の保持に関する法律第三条第一項の規定による政党事務所周辺地域の指定に関すること。

九十三 科学に関する重要事項の審議及び研究の連絡に関すること。

九十四 所掌事務に係る一般消費者の利益の保護に関すること。

九十五 所掌事務に係る国際協力に関すること。

九十六 政令で定める文教研修施設において、所掌事務に関する研修を行うほか、次に掲げる研修を行うこと。

1 地方公務員に対する地方自治に関する高度の研修

2 国家公務員及び地方公務員に対する統計に関する研修

九十七 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第二十七条の二に規定する事務

九十八 公害等調整委員会設置法第四条に規定する事務

九十九 消防組織法第四条第二項に規定する事務

百 前各号に掲げるもののほか、他の行政機関の所掌に属しない事務及び法律(法律に基づく命令を含む。)で総務省に属させられた事務

第四 総務省の長

一 総務大臣

総務省の長は、総務大臣とすること。

二 勧告及び調査等

1 総務大臣は、総務省の所掌事務のうち、第三の第十号、第十七号及び第十八号に掲げる事務について必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し勧告をすることができること。

2 総務大臣は、行政評価等を行うため必要な範囲において、各行政機関の長に対し資料の提出及び説明を求め、又は各行政機関の業務について実地に調査することができること。

3 総務大臣は、行政評価等に関連して、第三の第十九号に規定する業務について、書面により又は実地に調査することができること。この場合において、調査を受けるものは、その調査を拒んではならないこと。

4 総務大臣は、行政評価等の目的を達成するために必要な最小限度において、第三の第二十号に規定する地方公共団体の業務について、書面により又は実地に調査することができること。この場合においては、あらかじめ、関係する地方公共団体の意見を聴くものとすること。

5 総務大臣は、行政評価等の実施上の必要により、公私の団体その他の関係者に対し、必要な資料の提出に関し、協力を求めることができること。

6 総務大臣は、行政評価等の結果関係行政機関の長に対し勧告をしたときは、当該行政機関の長に対し、その勧告に基づいてとった措置について報告を求めることができること。

7 総務大臣は、行政評価等の結果行政運営の改善を図るため特に必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、当該行政運営の改善について内閣法第六条の規定による措置がとられるよう意見を具申するものとすること。

8 総務大臣は、第三の第十八号の規定による評価又は監視の結果綱紀を維持するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、これに関し意見を述べることができること。

第五 本省に置かれる職及び機関

一 特別な職

総務省に、総務審議官三人を置くこと。

二 審議会等

1 本省に、地方財政審議会及び郵政審議会を置くこと。

2 1に定めるもののほか、別に法律で定めるところにより総務省に置かれる審議会等で本省に置かれるものは、国地方係争処理委員会及び電波監理審議会とすること。

三 特別の機関

1 本省に、中央選挙管理会を置くこと。

2 1に定めるもののほか、別に法律で定めるところにより総務省に置かれる特別の機関で本省に置かれるものは、日本学術会議とすること。

四 地方支分部局

1 本省に、管区行政評価局及び総合通信局を置くこと。

2 1に定めるもののほか、当分の間、本省に、沖縄行政評価事務所及び沖縄総合通信事務所を置くこと。

第六 外局

一 設置

総務省に置かれる外局は、公正取引委員会、公害等調整委員会、郵政事業庁及び消防庁とすること。

二 公正取引委員会

公正取引委員会については、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(これに基づく命令を含む。)の定めるところによること。

三 公害等調整委員会

公害等調整委員会については、公害等調整委員会設置法の定めるところによること。

四 郵政事業庁

郵政事業庁については、郵政事業庁設置法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによること。

五 消防庁

消防庁については、消防組織法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによること。

第七 附則

一 この法律は、内閣法の一部を改正する法律の施行の日から施行すること。

二 総務省は、第二の任務を達成するため、第三の各号に掲げる事務のほか、当分の間、次に掲げる事務をつかさどること。

1 地方特例交付金に関すること。

2 交通安全対策特別交付金の交付に関すること。

3 地方公共団体に交付すべき今次の大戦による不発弾その他の火薬類で陸上にあるものの処理に関する事業に係る交付金に関すること。

三 総務省は、第二の任務を達成するため、第三の各号及び二に掲げる事務のほか、次の表の上欄に掲げる日までの間、それぞれ同表の下欄に掲げる事務をつかさどること。

期    限 事       務
平成十四年三月三十一日 特殊土壌地帯(特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法第二条第一項に規定する特殊土じよう地帯をいう。)の災害の防除及び振興に関する総合的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
地域改善対策特定事業(地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律第二条第一項に規定する地域改善対策特定事業をいう。以下同じ。)に関する関係行政機関の事務の調整に関することその他地域改善対策特定事業に関すること(他省の所掌に属するものを除く。)。
平成十五年三月三十一日 離島振興対策実施地域(離島振興法第二条第一項に規定する離島振興対策実施地域をいう。)の振興に関する総合的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
平成十六年三月三十一日 奄美群島(奄美群島振興開発特別措置法第一条に規定する奄美群島をいう。)の振興及び開発に関する総合的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
平成十七年三月三十一日 振興山村(山村振興法第七条第一項に規定する振興山村をいう。)の振興に関する総合的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
半島振興対策実施地域(半島振興法第二条第一項に規定する半島振興対策実施地域をいう。)の振興に関する総合的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。

四 第五の一の総務審議官のうち一人は、当分の間、置かれるものとすること。

五 平成十四年三月三十一日までの間、本省に、公務員制度調査会を置くこと。