平成24年2月18日
「明日の安心」対話集会 in 長野~社会保障と税の一体改革を考える~

  • mixiチェック
  • このページをシェアする

【集会の模様】

映像を見る[外部サイト(YouTube)]
※一般参加者のお名前については、英文字に置き換えさせていただきました。

(寺田総理補佐官) 
 お待たせをいたしました。
 それでは、対話集会を始めさせていただきたいと思います。
 今回、司会をさせていただきます、衆議院議員で総理補佐官をやっております寺田学と申します。どうかよろしくお願いします。
 まずは、本当にお忙しい中、貴重なお時間を使ってこのように御参集いただきまして本当にありがとうございます。
 今日の対話集会は、社会保障と税の一体改革に関して、政府挙げて全国各地を回って、皆さんにその改革の中身をお伝えするとともに、皆さんから忌憚のない御意見をいただいて、しっかりとその改革に生かしていこうというような趣旨で行わせていただきました。
 本日から第1回目で、第1回目の場所としてこの長野を選ばせていただきました。
 1時間という限られた時間ではありますが、皆さんから忌憚のない御意見をいただき、そして、岡田副総理からもしっかりと説明をさせていただきたいと思っております。
 ひとつお断りをさせていただきますが、この対話集会自体を、どこでも、どなたでもご覧になられるように、録画をして政府のホームページで見れるようにさせていただきたいと思っております。その点だけは、是非とも御了承いただきたいと思います。
 最初に岡田副総理から15分程度皆さんに御説明をさせていただいて、その後は皆さんから御質問をいただいて、それにお答えをするという形で1時間の対話集会をさせていただきたいと思います。
 貴重な時間です。本当に皆さんと充実した対話集会になることを祈って、司会をさせていただきたいと思います。
 それでは、早速ではありますが、岡田副総理より皆さんにお話をさせていただきたいと思います。

(岡田副総理) 
 皆さん、こんにちは。
 今日はたくさん、皆さんありがとうございます。
 第1回「明日の安心」対話集会ということで、長野からスタートさせていただきました。なぜ長野かと、そういった御質問もあるかもしれません。
 先ほど佐久総合病院をお尋ねして、いろいろとお話も承ってまいりました。
 長野は、非常に長寿であり、健康である。しかし、1人当たりの医療費が全国で見ると少ない。非常に効率的ないい医療ができているというモデル的なところでございます。随分いろいろなお話も聞かせていただいて、その地域と密着した医療ができていることを、改めて実感をさせていただいたところでございます。そういった長野で、まずスタートしたいと考えたところです。
 15分~20分ぐらいお話しさせていただいた上で、皆様からいろいろ御意見もいただき、双方向で進めさせていただければありがたいと思います。
 まず、「明日の安心」ということで、キャッチフレーズを決めさせていただきました。中身に早速入ります。1枚めくってください。
 まず、入る前に、これは来年度の予算案の概要です。
 予算委員会で、今、来年度予算について議論をしております。1年間のものですが、全体をつかむためにごらんいただきたいと思います。
 これは何を意味しているかということです。全体で90兆円の予算ですけれども、一方で、収入の方は49%、半分が国債、つまり借金であるというのは、残念ながら現実であります。税収は42.3兆円ですから、税収より借金の方が多いという予算です。数年こういう傾向になっています。
 支出、歳出の方はどうかと言いますと、ずっと借金を続けてきたその利払い、借金の償還、そのための費用、つまり国債費が、実は90兆のうちの22兆円。借金の利払いに追われているということであります。
 そのほかに、地方に行くお金が16.6兆、その他の歳出が25.4兆、社会保障関係費が26.4兆ということで、実は90兆のうちの3割が社会保障費であります。
 その他歳出というのはいろいろなものが入っています。例えば、防衛費もあれば、教育費もあれば、中小企業対策もあれば、ODAといったものをひっくるめて実は25.4兆で、それよりも、年金・医療・介護といった社会保障関係費の方が多いということであります。そして、実はその半分は借金で賄われている、つまり、借金しながら介護や医療の予算を賄っていると言っても言い過ぎではありません。
 次のページ、どうぞ。
 先ほど一般会計ベースの予算でしたが、国・地方合わせた社会保障の給付費でいうと、もう100兆円を超えております。これは2011年度ですが、107.8兆円、大体毎年1兆円強支出が増えていく。なぜそうかというと、やはり基本的には高齢者の方の数が増えるということです。
 そうすると、やはり1人当たりの医療費にしても、当然のことなのですが高齢者の方の金額が多いわけですし、年金の支払いも、高齢者の方の数が増えれば増えますから、毎年1兆円強予算が増えていって、107兆が、今年は恐らく109兆とか、110兆、111兆というふうに増えていく。
 それは、2つのことで賄われていまして、保険料と税金、借金。先ほど一般会計を見ていただいたのですが、皆さんからお払いいただく年金や医療、介護の保険料、そして他方で税金、あるいは借金、こういった形でこの100兆円強の社会保障の支出が賄われているということであります。
 内訳は、年金が53兆、医療が33兆、介護・福祉その他が20兆。大体こういう感覚で、半分が年金、残りを3対2ぐらいで医療と介護に使われているということであります。次、お願いします。
 ちょっと暗い話が続いて恐縮ですが、これからも高齢化は進みます。これは2010年の数字で、65歳以上の方が2,948万人、それがこれから2050年にかけて3,600万人~3,700万人ぐらいに増えていくということであります。
 他方で、15歳~64歳、働く世代と言ってもいいと思いますが、8,000万人~6,700万人、そして5,000万人という形で減ってまいります。15歳未満の数もかなり減ると。ただし、15歳未満の数については、これから出生率が上がったりすれば変わってくる。しかし、それ以上の、特に65歳以上の方の数というのは、基本的には余り変わらない。この予想が外れることは余りないということになるわけであります。
 次、お願いします。
 そういう中で、毎年毎年の借金が重なっていくことで、経済の規模、GDPに占める借金の残高というのはとうとう2倍を超えるという状況にあります。
 今ヨーロッパがいろいろな財政危機ということが言われます。確かにフランスもドイツもイギリスも最近借金が増えていますが、その規模からいうと、大体経済、GDPと同じぐらいで100以下でありまして、イタリアがちょっと高いぐらい。日本は、ダントツに高くて、かつ90年代ぐらいから一貫して増えているという状況にあります。
 次、お願いします。
 そして、これから日本の社会保障をしっかりと意味あるものにしていくためにどうしたらいいかという中で出てきた答えが、消費税を5%引き上げさせていただきたいということでございます。
 つまり、これだけ借金をしながら社会保障を維持していくということが極めて厳しくなってきている。では、社会保障をぐっと圧縮するのかというと、恐らくそういう選択は多くの国民の皆さんの同意されるところではないと思います。実は、まだ効率化はやる余地はかなりあると思っていますが、それを思い切って下げるということは、多くの皆さんが望む選択ではないだろうと思います。
 他方で借金をこのままどんどん重ねていって、結局次の世代にどんどん借金を増やしていく。これはどこかで行き詰まってしまうわけで、しかも、それはやはり次の世代に対して我々は責任を果たしたと言えないのではないか。そういう中で、まず5%の引き上げということをお願いしているわけです。ただし、これは全額を社会保障の財源にするということです。
 特に国に来るお金については、制度的に社会保障以外に使えないということをしっかり担保したいと思います。地方に行くお金は勿論社会保障に使われるわけですが、これは国が強制できないという、地方自治ということとも関係があるのですが、基本的にそれは地方でも社会保障に使っていただくということであります。
 この5%を、1%と4%に分けました。1%は、今の制度を更に充実させるということであります。これは後から出てまいります。しかし、実態は5%のうちの4%は現状の維持に使わざるを得ない。先ほどの財政の状況を見ていただければ、それは御理解いただけることではないかと思います。
 10.8兆円、消費税収4%、維持と言うけれども何に使うのだということです。まずは基礎年金の国庫負担2分の1、これは基礎年金、あるいは国民年金。少し前までは3分の1が税金だったのです。3分の2は皆さんからいただく保険料。しかし、だんだん財政が厳しくなってきて半分税金を入れないと成り立たなくなってきたということで、これは政権交代前ですが、半分税金でやろうということを決めました。そのこと自身は正しい判断だったと私は思います。
 ただ、問題はそのための財源がきちんと準備されていないということです。毎年毎年埋蔵金を掘り出して、つまりいろいろなものを売り払ってやりくりしてまいりました。しかし、それも限界に近づいてきた。あるいは、これからのそういった埋蔵金的なものは、やはり復興のために使うべきだという議論もあります。そういう中で、やはり安定した財源として国庫負担2分の1、消費税を充てるべきだということであります。これは2.9兆円、約1%です。
 それから、「後代への負担のつけ回しの軽減
 7兆円」と書いてあります。これはいろいろなものが含まれますが、わかりやすく言いますと、毎年毎年1兆円ずつ増えていくわけです。例えば2010年から2011年に1兆円増えます、2012年には2兆円、3兆円、4兆円、5兆円と増えていくわけで、そういうふうに増えていくお金を賄うためにこの大半は使われてしまうということであります。
 そして、やや細かくなりますが、最後に0.8兆円。消費税が上がると当然物価が上がります。物価が上がれば医療費も増えるし、何より、それにスライドさせて年金は上げるということですから、そういう意味で、消費税引き上げに伴い、当然に社会保障が増える、年金や医療で増える、そのために0.8兆円ということであります。
 ですから、よく、消費税を上げると年金生活だから生活に困るという御意見があります。それはわかるのですけれども、消費税が入って物価が上がった分、年金は上がるとお考えいただければいいと思います。
 次です。
先ほどの2.7兆、社会保障の充実の方は、子ども・子育てに0.7兆円、医療・介護、年金制度ということで、こういう分け方になります。
 全体を通じて言えることは、やはり、主として所得の少ない方のためにこのお金を使っていこうということで、2.7兆のうちの1.4兆は、そういった対策に使っていきます。子ども・子育てにも、医療・介護にも、年金制度にもそれが入っております。
 次、お願いします。
 子ども・子育てですが、やはり日本は、残念ながらいまだに子育てと仕事が両立しない社会です。それを、この際思い切って変えていこうと。ここは、実は我々特に力を入れているところです。
 今まで社会保障というと3事業と言われまして、年金・医療・介護。主として高齢者の皆さんのためのものが多かったわけです。しかし、やはりそこに子育て世代に対してしっかりとした支援をしていこう。こういうことは、出生率が上がれば結果的には子どもさんの数も増えて、将来の社会保障の保険料の担い手を増やすことにもつながってくるわけです。
 この子ども・子育て支援には7,000億程度、消費税を上げさせていただく中から入れていこうと考えているわけですが、1つは待機児童の解消、そのための保育、あるいは放課後児童クラブの施設を充実させていくということを考えています。
 それから幼保一体化。幼稚園・保育園、今まで全く別物だということになっていましたが、双方のよさをあわせ持つ新たな施設に切り替えていこうということであります。地域によっては、幼稚園は定員が空いているけれども保育園は足らないというところもあります。そういったものを1つにすることで、有効に活用していこうと。
 そして、地域での子育ての支援策。これら全体を1つの法律にして国会に出していこうということを考えているわけです。
 次、どうぞ。
 医療・介護は、まさしく今日、佐久総合病院でもお話を聞かせていただいて意を強くしているわけです。
 1つは、緊急等の急性期医療を充実するということです。地域拠点病院などの緊急時の急性期医療、そういったところにきちんと対応できるような体制をつくっていく。
 しかし他方で、やはり日常的には在宅医療を充実する。そして、住み慣れた地域で医療や介護サービスを提供できる。そういう地域の包括ケアシステムというのをつくっていこうと。実は、このモデルの1つがこの長野県であるわけです。それを全国に広げていこうということであります。
 それから、保険という意味では、長期にわたって高額な医療を受ける患者さんの負担を軽減するための対策。それから、所得の少ない方が国保や介護保険の保険料も払えない。だから、何と言いますか、国保から離れてしまいますと、国民皆保険の医療のはずが、実際なかなか厳しくなっている部分があります。ですから、そういったところの保険料を軽減する。そして、国保そのものが、高齢化が進み、そういった所得の分化が進む中で、非常に厳しい財政状況を迎えていますから、その支援の強化。こういったことのために、一部のお金を充てていくということであります。
 次、お願いします。
 年金制度です。
 実は、私、今日も朝、テレビ番組で少しお話をしたのですが、これは2つあるのです。1つは抜本改革の話。所得に応じて保険料を御負担いただいて、払った保険料に応じて年金を受け取る所得比例年金。それから、所得の少ない方でもきちんと月額7万円程度を受けて取れる最低保障年金、この2つの年金制度に変えるべきだという考え方を我々は持っています。
 ただ、これはもう少し議論が必要です。与野党でも議論しないと、政権交代するたびに年金制度を変えるわけにはまいりません。国民的な議論も要ります。つまり、私たちの改革案というのは、いい話ばかりではありません。年金額が将来的に減る方も出てまいります。特に所得の多い方ほど、年金は減るということになります。ですから、そういうことについて、これはきちんと議論した上で組み立てていかなくてはならない問題です。一方で、自民党や公明党の皆さんは、今の年金制度を改善すればそれでいいではないかという御意見をお持ちです。我々は、今の年金制度ではなかなか難しいと思っているわけです。どちらがいいのかということはきちんと議論すべきで、これはこれできちんと議論していきますが、今回の5%の話とは切り離して考えています。
 今の制度の中でもできることはしっかりやっていこうということで、先ほどの基礎年金の国庫負担2分の1を恒久化することとか、最低保障機能の強化、特に所得の少ない方の基礎年金の加算をするということを考えています。
 他方で、所得の多い方の年金、先ほど言いましたように、税金が一部入っています。その税金が入っている部分だけでも、所得の多い方で余裕のある方からは少し削らせていただいて、むしろ所得の少ない方にそれを入れていくということができないかと考えているところであります。
 あとは、受給資格期間の短縮、短時間労働者への厚生年金・健康保険の適用拡大ということで、パートなどで働いておられる方は、一定時間以上働かないと厚生年金や健康保険に加入できない。これをもう少し範囲を拡大していこうと。パートで働いておられる短時間労働者の方々も、厚生年金や健康保険に加入できるようにする。そういう形で適用を拡大していくことも考えているわけです。
 次、どうぞ。
 そういったことで、我々消費税を引き上げさせていただきたいということを言っているわけですが、具体的には、2014年4月から今の5%を8%に。ただし、そのうち6.3%分が国、地方には1.7%。2015年10月から、つまり1年半後は10%にさせていただきたい。そしてそのうちの2.2%は地方に行きますということであります。
 「なぜ消費税?」とここに書いてあります。1つは、税収が安定している。それから、消費税ということになれば、消費に課税するわけですから、これは働く世代だけというよりは全世代が御負担いただくということになります。
 ただ、先ほど言いましたように年金で生活しておられる方の年金額は、消費税を入れたことによる物価の上昇というのはきちんと勘案して計算されるということになります。そういった形で、我々は消費税が一番望ましいと考えているわけです。
 次、お願いします。
 消費税以外に何を考えているかと言いますと、まず、所得税について、最高税率を少し上げさせていただきます。昔はすごく高かったです。ずっと下げてきました。だけれども、こういう状況の中で、やはり所得の多い方には少し我慢していただきたいということで、最高税率を少し上げさせていただく。そして、相続税や贈与税についても最高税率を引き上げさせていただくとともに、もう少し多くの方に相続税を払っていただけるようにしようと。
 今は相続税を払っていただいている人は4%ぐらいです。つまり、お亡くなりになったときに、100人のうち4人ぐらいがこの相続税の対象なのです。あとの方は相続税はかかりません。もう少しこの範囲を広げさせていただくということ。その代わり、子どもや孫に贈与するということについては、もう少し容易にしようと。今だと相続税は、例えば、平均85歳で亡くなると相続する方ももう60歳を超えていたりするわけで、ずっとお金をためたまま行ってしまう。それをむしろ使っていただくことが経済を成長させることになりますので、そういう仕掛けとして相続税を上げる。しかし贈与は下げてやりやすくする。
 法人税は、いろいろ御意見あると思いますが、やはり世界の中で競争している以上、実効税率を5%引き下げる。ただし、課税ベースは拡大するということを考えているわけでございます。
 最後、お願いします。
 そういうことはわかったけれども、まず、やるべきことをちゃんとやりなさいというのが国民の皆さんの声だと思います。これは、私の担当でもあるわけですけれども、行政改革・政治改革です。
 政治改革というのは、国会での話で、私が言うと怒られるものですから余り言いませんが、ただ、国会議員の数を減らすということについては与野党で今、話し合いをしています。例えば、民主党は衆議院の比例を80減らす、選挙区は5つ減らすということを提案しています。少数政党は比例を減らすことには否定的ですから、まだいろいろな話をしているところですが、この政治改革を必ずやる。
 同時に行政改革です。まず、昨日、自民・公明・民主の3党の政調会長間で一定の合意に達しました。つまり、国家公務員の給与を7.8%引き下げるということを決めました。2年間ですが、これから法案を出していくということになります。
 それ以外に、独立行政法人や特別会計についての改革は閣議決定を既にいたしまして、これからそれぞれ法案の形で国会に出してまいります。例えば、特別会計は「母家でおかゆ、離れですき焼き」などと言われましたが、今やそういうことはなくなりました。特別会計で一番強いと言われた道路特別会計というのは、もうなくなりました。今は一般会計の中に全部入っています。
 そういう意味で、特別会計や独立行政法人の改革はかなり進んでおります。数も随分減らしました。
 それから、国家公務員宿舎を5年で25%削減するということは決めたところですが、それ以外の政府の資産もでき得る限り使っていないものは売却する。
 国家公務員の総人件費。先ほどは1人当たりを申し上げたのですが、数も減らすことで総人件費も減らしていくということも、今、政府の中でいろいろ議論をしているところであります。
 こういうことをしっかり並行して車の両輪としてやりながら、しかし、これを全部やったって今の借金依存体質が変わるかというと、それは非常に限界がありますので、他方で消費税の引き上げも認めさせていただきたいということで、お願いしているところでございます。
 最後、もう一枚ありました。善光寺を出そうとしたのですが、これは南アルプスですか。
 以上です。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございました。
 それでは、質疑応答の方に移りたいと思います。
 今日のお話自体、非常に多岐に渡ります。例えば、子育ての問題、年金の問題、財政の問題、そして最後に行政改革の問題、さまざまありますので、できればジャンルでまとめながら質問いただいて、副総理からお答えをするという形にしたいと思います。
 それでは、御質問のある方、挙手をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
 では、順番に当ててまいります。

(質問者) 
 千曲市から参りましたAでございます。羽田孜さんのおひざ元でございます。先ほど岡田副総理から、消費税が上がりますと年金も上げるとお話がありました。現在年金7万円というお話がありましたが、7万円で人が1か月生活できるでしょうか。これはもっと上げてもらわないと生活が成り立たないと思います。いかがでしょうか。

(寺田総理補佐官) 
 では、年金のことにおついて、ほかに御質問ある方、挙手をいただければと思います。
 では、順番に当てていきますので、ちょっとお待ちください。
 こちらから、後でお三方に回ります。

(質問者) 
 年金について、御要望と言いますか、質問です。
 今度、第3号の保険者、サラリーマンや公務員の奥さん、その人たちも厚生年金や共済年金に加入していただこうとなっていますけれども、国民年金に全員加入していただいて、もし年金を受け取るようになってから年金額が少ないと思われる方は、国民年金基金という制度がありますので、そちらの方を利用していただく。パートの人たちもこの国民年金に加入していただくようなことがいいのではないかと思います。
 パートの人で一番反対があるのは企業主、企業の方から半額負担しなければいけないというのがありますので、そこで随分議論になっていると思います。なので、国民年金に入っていただいて、余裕のある方は今の国民年金基金に入っていただくようにすれば、国の税負担、企業の負担も少なくなると思うのですが、もしお願いできれば、それがいいのではないかと思うのですが、よろしくお願いします。

(寺田総理補佐官) 
 それでは、先ほど手を挙げていただいていたお三方、では、前の方から順番に3人続けてということでお願いします。

(質問者) 
 私、Bと申します。
 年金について御質問申し上げます。
 かつて、物価が引き下がりましたときに年金を引き下げるということの法律ができておるにもかかわらず、年金を下げない。これからようやく2年だか3年経ってから下げる。こういうことをやっているようでは、政治はだめだと思います。
 皆さん方が嫌いであるとか、嫌なことでも、やるべきことはきちんとやる。こういうことを、是非ひとつ実行してほしい。
 もう一つ関連することは、公務員関係についても、給料の削減などの問題について甘くなってくる。こういう波及効果があるわけです。政治については、特にはっきり決まってやるべきことはやるということを、私の親類ではございませんが、是非、岡田総理にお願いいたしたい。以上でございます。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 では、後ろの方。

(質問者) 
 Cと申します。
 年金の財源ということで、消費税というお話が出ていますが、その前に、かなり報道等でありましたように、過去に年金の積立金が、むだ遣いという感じで、あるべきはずだった積立金がかなりなくなっているというお話を聞きますので、過去の話ですけれども、二度とそういうことがないようにということで、過去の責任を明確に追及していただきたいということ。次に、消費税ということになった場合に、先ほどもお話がありましたように、チェック体制は厳しくやるということだったのですが、ほかにどのような使い方がされているかわからないというようなことがないように、必ずそういうことをよく見ていただきたいということで要望します。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 では、もう一人後ろで手を挙げられていた方。

(質問者) 
 先ほどの3号のことで、私は非常に問題意識がありまして、まず、3号の方の制度をつくったのはいつだったか御存じでしょうか。昭和だったと思います。プラザ合意の次の年ではなかったかと思います。
 3号というものをつくって、男女共同参画社会と言っているのですけれども、今はどういうことになっているか。1号にすればいいではないでしょうか。18万円負担すれば。
 月収10万円で120万円の暮らしを私はしていて、世間で言うオーバードクターです。総務省とかいろいろ見ますと20万円必要です。7万円との差額は13万円で、これだけ足りないではないですか。今でだって私は非常に苦しい生活をしています。アルバイトを休んでここに来ました。以上です。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 ほかに年金のことで。
 では、真ん中の列の後ろの方に座られている男性の方。

(質問者) 
 年金生活者のDです。
 年金の話が出ているので、1点だけお願いです。
 今の若い人が国民年金をかけていない。かけていない人が40%ぐらいあるというような、話が、テレビでこの間報道されたような気がしますが、この数字は間違っていたらお許しをいただきたいと思います。先ほど額が少ないという話もありましたが、我々年金生活者としてはもらっているありがたさというのは今になってしみじみ思うわけなんで、今の若い人たちは、働いて給料をもらっているのでそういうことがわからない。是非、無年金者などがないようにしていただきたい。
 若いときに、かけないでいいのだ、貯金しておくからいいのだという人が、今、私の知り合いでおるのですが、その人は貯金などはとてもする余裕はないということで、無年金者で非常に不幸な状態です。それを見ているので、是非、全員がそういうことのないような税の方式を一日も早く確立していただきたい。そのためには、消費税増税には賛成です。
 以上でございます。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 では、真ん中で手を挙げられている。

(岡田副総理) 
 余り増えますと、だんだんフォローできなくなってきます。

(寺田総理補佐官) 
 わかりました。
 年金のことに関しては、大体このぐらいでよろしいでしょうか。では、最後に年金のことで。

(質問者) 
 Eと申します。
 社会保障の充実のところで、年金制度の改善と貧困格差対策の強化という問題が出ていましたので、この問題でお聞きしたいと思います。
 1つは、貧困格差の拡大がなぜ起こったかについて聞きたい。私としては、どうしてなったかというのは、憲法で保障された最低限度の生活ができる程度に最低賃金を引き上げないできたことが、格差を助長させて、日雇派遣、有期雇用、非正規雇用を拡大してきたことにあると思っています。
 非正規の労働者は今、全労働者の中で34.2%になっていることについては御存じだと思います。200万円以下の労働者が1,000万人以上もいるということも明らかになっています。この人たちが厚生年金に入ってということになれば、相当な負担になって、支えられることにならないと思います。
 そこで私は、こういう問題の前に、どうしてこのような格差社会になったのかということについて認識をお伺いして、それを改善して貧困格差対策をして、年金制度を生活できる年金にしていっていただきたいと思って質問しました。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 7名の方から御質問いただきました。
 では、副総理から。

(岡田副総理) 
 3名か、4名ずつごとに切っていただいた方が、いいのではないかと思います。

(寺田総理補佐官) 
 改めます。済みません。

(岡田副総理) 
 まず、7万円では十分な生活はできないというのはそのとおりで、今の国民年金も同じような問題を抱えています。
 ただ、たくさん出せれば出せるほどいいのですが、それをどうやって財源を賄うかということと裏腹の問題です。我々は、最低限の生活を営むための金額、7万円、夫婦で14万という数字を設定させていただきました。それでも、消費税でそれを賄うとすれば消費税の引き上げが必要になってまいります。そういうこととのバランスの中で7万という数字が出てきたということであります。
 それで十分かと言われれば十分ではありませんが、先ほど来の話にありますように、無限にお金が出てくるわけでもない。皆さんの税金の中でそれを賄っていくということであります。
 3号被保険者の話はお2人の方から出たのですが、配偶者が厚生年金に入っている。その相手、例えば、御主人が会社勤めをしておられる専業主婦の方は、自らの保険料負担はないのですが年金は受け取れるという構造に対して、どうするのかという議論は実は残ったままなのです。
 やはり保険料を御負担いただくべきではないかという声も当然あります。これは、これからどうするかについてしっかり議論が必要な部分だと思います。ただ、今回のこの改革の中ではそこまでは踏み込んでいないということであります。
 先ほどのパートの方の場合も、例えば、30時間以上働く方について、厚生年金の加入が義務づけられている。それを更に、例えば、20時間とか下げることで厚生年金の加入を増やしていこうと。それは、何と言いますか、今まで厚生年金に加入できなかったのができるようになるというメリットはあるのですが、今おっしゃったように、反対の声も上がってくる。それは事業主の方が半分負担しなければいけない、とてもそれではやっていけなくなるという意見はあるわけです。
 まさしく、どこで線を引くのかということを、今いろいろ議論をしているところですが、そうは言っても、基本的に厚生年金の適用範囲が拡大していくということは望ましいことだと考えているわけであります。
 お1人、非常に貴重な御意見をいただいたのですが、物価が下がったときに年金を下げてこなかったではないかと。それは、そのとおりなのです。今は、物価が上がれば年金はスライドして上げます、物価が下がれば下げますというルールになっているわけです。しばらくデフレで物価が下がっていますから、年金を下げなければいけなかった。しかしそれを下げずにまいりました。政治的に非常に難しかったということもあると思いますけれども、結局下げられないまま来た。
 今回、それを物価が下がった累積分を上げさせていただきたいということをお願いしているところです。
 当時の与党、今の野党の皆さんの中には反対の声もあります。しかし、結局、ではその差額はだれが負担するかと言ったら、今、保険料を負担している人たちがその分負担させられているわけですから、やはりここはルールどおり、上がった分は上げる、下がった分は下げるということで、しかし、一遍にそれをやりますと負担も大きいですから、少し時間をかけてやっていきたいと考えているところです。
 積立金のむだ遣い。例えば、年金でいろいろな施設をつくりました。そういうものがほとんど採算に合っていなくて、二束三文で売却せざるを得なかったという苦い歴史があります。どうしてそういうことになったのかというのは、いろいろな事情があると思います。有力な政治家が一生懸命そういうものをつくった方がいいと言って進めたということもあったかもしれませんし、あるいはお役所側、当時の厚生省側に問題があったかもしれません。今はそういうことは、もうなくしたわけであります。
 大体、役所が建物を建てて商売みたいなことをして、うまくいくはずがないわけでありまして、せっかく皆さんからお預かりした年金の保険料の一部がそういう形で消えてしまったことは、誠に申し訳ないことだと思います。そういうことは絶対繰り返してはいけないと思います。
 先ほど言いましたように、今後は、消費税を上げた分は全部社会保障のために使うということを制度的にきちんと担保いたしますので、ほかに流用されるというようなことはない。年金の積立金というものは皆さんからお預かりしている大事なお金ですから、その運用というものについても、きちんとたがをはめてやっていくと。
 そうは言っても、株が下がったりいろいろなことがしますと、単年度では損したり、得したりということはありますが、きちんと一定のルールの下で運用していくという形に、今やなっているところであります。
 それから、国民年金に入っていない人が確かに随分いるのです。まず、今の制度でも、先ほど言いましたように2分の1は税金なので、そういう意味では倍返しなのです。だから入った方が得なのです。でも、残念ながら将来どうなるかわからないではないかということで、若い人の中に入らない方が増えている。
 もっと言えば、最悪それは生活保護で行けばいいので、年金の保険料を負担せずに、年取って生活が成り立たなくなったら生活保護でやっていけばいいじゃないかという割り切り方も一部にないわけではありません。そういうことにならないようにしなければいけない。
 そういう中で我々が提案しているのは、税方式による最低保障年金ということであります。制度の詳細をこれから詰めていかなければいけませんが、国民年金というのは、もともと自営業者の方を対象にしたものなのです。前提としては、自営業者の方はある程度資産もあるし、蓄えもある。もっと言えば定年もない。そういった1つの自営業者の方のモデル。しかし、今やそんなものは全く変わってしまっているので、自営業者の方が貯えがあるということも一概には言えないというか、かなり厳しい自営業者の方は多いわけですし、そもそも国民年金の加入者の半分以上は自営業者の方ではなくて、それこそ、非正規で働いておられる方が国民年金に入っておられるわけですから、制度が前提にしてきたモデルが変わってきているわけです。
 そういうことも踏まえて、我々は最低保障年金、そして国民年金、厚生年金、共済年金と3つに分かれている年金制度を1本にすべきだという、年金の抜本改革を提案しているところであります。
 いずれにしても、国民年金も半分税金ですから決して損はないので、今の制度の下でも是非お入りいただきたいということは申し上げておきたいと思います。

(寺田総理補佐官) 
 最後に質問された方、格差を生んだことに対する認識。

(岡田副総理) 
 なぜ今、所得の格差が生まれたかというのは、いろいろな議論があると思います。経済のグローバル化ということが1つ。つまり、これは日本だけではなくて、今のEUでもそういったことは言えるし、アメリカでもあるということです。
 経済のグローバル化の中で、特に新興国との競争という中で、企業の方は正規雇用よりは非正規雇用、そして、賃金も新興国の安い賃金と競争していくためになるべく下げるという中で生まれてきていることではないかと一方では思います。
 それは大変残念なことですが、とめる手だてがあるかというと、なかなか難しいところもあります。ですから私は、だからこそ社会保障なのだと申し上げたいわけです。
 今までの社会保障というのは、企業とか、地域社会とか、あるいは大家族とか、そういう中で補われてきた部分があります。しかし、そういうものが弱くなってきているというのが現代で、そういう中で最低限のところは国がしっかり前に出てやらなければいけない。そういうことも、実は我々が社会保障と税の一体改革を申し上げていることの背景にあるわけです。
 ですから、最低保障機能、これは年金だけではありません。医療にしても、介護にしてもそうです。所得の少ない方に対して、最低限のそういった社会保障というのは国が責任を持ってやる。そのためには、比較的余裕のある方には、申し訳ないけれども、御負担いただくということがこの背景にある。
 ですから、最後にもう一回申し上げますと、今回の社会保障と税の一体改革で、1つは世代間で余裕のある方は、申し訳ないが少し我慢して負担していただきたい。
 もう一つは、世代間で、やはり若い世代というのは人口が減っていく中でどんどん負担は増える、給付はそれに応じて増えないということになっていますから、やはり、高齢者の方で余裕のある方々に対しては、申し訳ないですけれども、もう少しお願いさせていただいて、若い世代のために少し御負担いただけないかということでございます。

(寺田総理補佐官) 
 それでは、年金以外のことに関して御質問があれば。
 たくさんありますね。では、2~3問ずつまとめて、同じ分野で行きたいと思います。
 順番に行きますので、前に座られている、今、後ろを向かれた方からよろしくお願いします。

(質問者) 
 私、Fと申します。
 消費税の税率の値上げの話でございます。
 今、副総理の方からお話いただいて、私も必要だとは感じています。これからの議論になると思うのですけれども、対象がどうなっていくかということだと思います。実は、ある閣僚から、マイホームが非常に高いものだからというお話のときに、何とか考慮すべきだろうというような発言があったと思います。そういうことの中でも、今、非常に業界の方でマイホームの駆け込み、今、建築すれば消費税が今のままだから、2~3年すれば上がりますよ、今のうちにつくるのですよというお話がうんとあります。だから、何と言うのですか、この辺きちんと示してもらえば、そうしたことがなくなると思うのです。
 この間も隣組の公会堂を計画を前倒してつくれば、消費税の分が幾ら得するという議論が新聞でも報道されていましたけれども、そういう点について、どんなふうにお考えかお願いしたいと思います。
 以上です。

(寺田総理補佐官) 
 消費税とか、税制などに関してまとめてお受けしたいと思います。
 できる限り多くの方にお話ししていただきたいと思いますので、コンパクトにいただければと思います。
 では、私から見て、奥になりますが。

(質問者) 
 Gと言います。
 消費税を上げても上げても法人税が下げられるだけで、実際社会保障に使われていないという現実があることと、1997年に消費税を5%に上げたら、結果的に景気が悪くなって税収が14兆円以上も落ち込んだという事実もあります。今回もそのような事態になるのではないかと考えるのが普通かと思うのですが、どうでしょうか。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 ほかに、消費税、税制のことに関して。
 では、真ん中の方。

(質問者) 
 大胆な政策をしないと財政再建はできないと思います。まず、徹底的な市町村合併をするべきだと思います。
 長野県の場合は、長野市と上田市と松本市ともう一つの市の4つの市に大合併をする。すると全国では150の政令都市ができ、16兆の地方交付税も要らないし、財源と権限を地方に移してもらえば、県庁も要らないし、県議会も要らないし、町村議会も要りません。地方公務員を大幅に減らすことができます。中央官庁も減らすこともできるし、国家公務員も減らすこともできます。各市から1人ずつ国会議員を出せば150人で済みます。参議院議員は要りません。そのぐらいの大胆なことをしないと、日本は借金大国になって滅びてしまいます。
 副総理、御検討ください。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 行革の話は後でまとめてさせていただくことにします。
 先ほどの一番後ろの方。
 大体、税制・消費税のことは、とりあえずひとまとめにさせていただきたいと思います。

(質問者) 
 長野市に住んでいるHと申します。
 今、消費税についてという中でお話をさせていただくのですけれども、行政改革について若干絡んでしまうのですがよろしいでしょうか。
 私、今、2010年のときのマニフェストを持ってきています。この中を見ていると、国家公務員の総人件費を2割削減すると、まず記載されています。
 先ほど副総理おっしゃったとおり、2012年、2013年は人事院勧告の7.8%ずつ減るとなってきているのかと思います。この総人件費、2010年からして、いつぐらいのめどで2割削減するのか。2014年にもう消費税は上がってしまうわけです。ここをしっかりとまずお示しいただきたいというのが1点。
 もう一点が、政治改革がありますけれども、副総理の方でお話があったとおり、衆議院の方で80人削減、並びに5人削減というようなことはお話がございましたけれども、こちらの方にあと参議院の定数40人削減すると明言されています。並びに、国会議員の経費を2割削減すると、こちらも我々国民に対してマニフェストを通じて約束をされているわけでございます。
 野田総理は、最近よく、身を切る改革、自らの身を切って消費税増税を国民に訴えかけたいとおっしゃっているわけですから、これはもう最低限守っていただきたい。
 今、参議院を廃止するというような橋下市長の話もありますけれども、それはまた先として、必ずこれは守っていただきたい。両方ともいつごろをめどに、しっかりこれを守った中で2014年4月の増税に向けてやろうとしておるのか、進捗並びに約束を、ここの皆さんにしていただきたいと思います。
 以上です。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 では、税と行革も併せてになりますが。

(岡田副総理) 
 まず、消費税について。
 マイホームは非常に高いものですから、同じ10%と言っても、2,000万のマイホームならそれだけで200万になってしまいます。そういったことについて、少し考えなければいけないということは財務大臣も発言しているとおりであります。
 どういう形でそれを補っていくのかという具体的なことは、これから議論をしていかなければならないと。現時点ではまだ決まったものはございません。
 それから、消費税を上げても法人税を下げるだけではないかと。金額からいうと全く違います。法人税は、先ほど言いましたように少し下げざるを得ないと思っているのですが、日本の周りを見ると、みんな法人税は日本よりずっと安いのです。そういう中で、放っておくと海外にどんどん企業が移転してしまう。あるいは、少なくとも日本に外国の企業が来ないという事態で、雇用もなかなか維持できなくなってしまう。
 私は、本当はこれは余り望ましいことではないと思うのです。お互いが引き下げ競争をしていて足の引っ張り合いをしているみたいなもので、できればよく相談をして、法人税を余り下げっこしないようにできればいいのですが、現実は難しいという中で、ある程度は日本も下げざるを得ないということであります。
 前回、消費税を上げたときに景気が悪くなって税収が減ったではないかと。それは確かにそうです。我々もそのことについて、当時の橋本総理をいろいろ批判したりしました。なぜ下がったか。当時は9兆円の負担増という議論をしたのです。つまり、消費税の引き上げだけではなくて、一時的に減税していたのをやめたり、トータルでそれだけの負担増になったということと、あの後大手の金融機関の破綻とかアジア経済危機があって、世界の経済全体がシュリンクしたということも、大変不幸なことですが同じタイミングで起きたということであります。
 ですから、今回消費税を8%、10%にするときに、例えば、リーマンショックのような非常に大きな経済変化があったときには上げられない場合も出てまいります。そういうことについては、一定の歯止めは法案の中に入れるということですが、基本的にはそういった歯止めを入れつつ、しかし上げざるを得ないと。上げたことによるショックというのは多少はありますが、その前の駆け込みもありますから、そのことが、そう致命的なことにはならないだろうと思っているわけであります。
 それから、行革の話をいろいろいただきました。
 合併の話、参議院要らないという話、何か大阪の橋下市長の話を思い出してしまうのですが、いろいろな行革は国・地方を通じて求められると思います。ただ、合併するかしないかということは基本的には地方がお決めいただくことで、国が何か上から目線でものを言う話ではないのです。ですから、それは有権者の皆さんがそれぞれ、地方でむだ遣いがあれば地方議会の中で議論していただいて、必要があれば直していただくというのが物事の筋だろうと思います。
 国会の改革も当然必要なのですが。参議院をなくすと言うとすごく悪い表現なので、せめて衆議院・参議院をなくして1院制にするということなのですが、そういうことは憲法を変えないとできませんので、すぐそれができるとは思えないわけであります。いずれにしても、そういうことも含めて議論していくことは非常に意味のあることだと思います。
 公務員人件費2割削減というのは、我々マニフェストでお約束したことであります。それがどこまでできるかということは、これから残された1年半の中で更に努力をしていかなければいけません。
 大体1人当たりの給与で見ると、今回のことも含めて1割ぐらい下がっています。つまり、今回の7.8%の前もありますから、国家公務員の給与が、2年間ということですが1割下がったということはかなり大変なことです。人事院というのがあります。給与の引き下げ、引き上げについて勧告するところですが、人事院の総裁は、憲法違反の疑いがあるといって国会でも答弁しているわけです。そのぐらいの思い切ったことを実はやったということは、まず理解していただきたいと思います。
 国家公務員にとっては、給与が1割下がってしまうということですから、これは大変なことであることは間違いないわけです。それは復興のために使うということで下げさせていただきました。しかし、まだ2割には届いていない。すると、それ以外のところで、例えば、数をどうやって減らしていけるかということがあります。
 それは、今いろいろ議論を政府の中でもやっています。単純に1割減らせばいいということではありません。本当に必要なところはきちんと残しながら、必要性の薄いところを減らすということを、きちんと絵を描いてやっていかなければいけない。
 今、民主党と相談して行政改革の法律を国会に出そうということで準備していますが、その中でも2割を目標とするということはきちんと書いて、そのために手順を踏んでやっていこうと考えているところです。
 これから、マニフェストの期間の4年内に全部できるかというと、それはなかなか簡単なことではありません。公務員の場合、企業のリストラをすると、簡単にはそういうことは言えませんし、できませんので、しかし、きちんと道筋は書きたいと思っているところであります。
 国会議員の経費2割削減もそのとおりで、そういうことも含めて、これは民主党だけではできないことなので、与野党でしっかりとした議論が必要だと思います。
 ただ、これ以上私が言うと余りよくないことのようなので、というのは、閣僚が国会のことに口を出すのはなるべく控えた方がいいということですので、まさしくそれは、国会の中で、各党で御議論いただくことだということを申し上げておきたいと思います。

(寺田総理補佐官) 
 予定の時間を延長して御質問を受けたいと思いますので、できる限りコンパクトにいただければと思います。
 今、消費税・税制と行革もありましたけれども、一番奥の列の白い方。

(質問者) 
 何でもいいですか。

(寺田総理補佐官) 
 消費税及び行革に関して御質問ある方、いらっしゃいますか。
 山ほどいらっしゃいますね。とりあえず是非コンパクトにお願いします。

(質問者) 
 山ノ内から来ましたIと言います。
 貴重な時間をいただいて、いい説明を受けました。大変ありがとうございました。今、聞く話だと2015年以降すばらしい日本ができるということで解釈しました。その前にお聞きしたいのですが、今年の11月にTPPの話があります。これからどうなるかわかりませんけれども、社会保障と税の一体改革と何か関係があるのでしょうか。その辺お聞きしたいのですが、よろしくお願いします。

(寺田総理補佐官) 
 もう2~3問、お受けしたいと思います。
 全部の御質問受けられないと思います。お手元にあるアンケート等でもお受けしたいと思いますので、そこら辺は是非御理解いただきたいと思います。
 真ん中の一番奥の、今、手を振っていただいた方。

(質問者) 
 私は長野市の小学5年生のJです。
 私の長野市の学校では、放課後の児童クラブが4年生以上は入れません。消費税が上がれば、小学生全員が放課後の児童クラブに入ることができますか。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 それ以外の方。
 では、一番声を上げていただいている方。

(質問者) 
 もう6時です。私、Kと言います。
 医療と介護の充実のところであります。私も介護の居宅をやっているのですけれども、今回の医療の改正、新聞をずっと見ていくと、要するに高齢になって自宅で亡くなっていこうというところに焦点が当たっている在宅医療の充実で、たしか11日の新聞報道、ニュースを見ていると、要するに根本は自宅で看取りをしていこうということだと思うのです。地域で介護の包括ケアのシステムも、根本的なことは結局看取りをしていこうということではないかと思うのです。
 法律をずっと見てみますと、やはり地域間格差は相当あると思います。これはオールジャパンの話だと思うのです。地域でそのように充実できるように、各地域ごとに本当にそういう看取りができるようにそこにお金を落としていくことが、これからの本当に安心した社会保障ではないかと思うのですけれども、いかがなものかと思うのです。
 今、岡田副総理が佐久総合病院を見てきたと。これは昭和の後、若月先生がやってきた。東京には東老研とかあります。でも、長野にはそんな研究所はどこにもない。だから、地域に合った看取りが充実できるような、そういうシステムができるように、保険点数や介護点数を何とかするような地域に合った点数制度にして、本当にそこに保障を持っていく。そういうシステムをやっていくことによって、これから高齢の方が地域で安心した暮らしができていくのではないかと私は思うのですけれども、ひとつ検討していただければと思います。
 以上です。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 お答えの時間を含めると、恐らく、もうお1人だと思います。
 できれば、女性の方の御発言をと思うのですが、真ん中の白いお召し物を着た方。
 これで最後にさせていただきたいと思います。済みません。

(質問者) 
 お願いします。Lと申します。
 私は、やはり少子化というのがとても大変な問題だと思っています。私も、子ども3人保育園に預けて共働きで働いてきましたけれども、安心して子どもを預けられる場所が必要であるということと、やはり安心して子どもが産めるような国にしなければいけないと思います。
 今、若い人たちを見ていると、子どもを産めないのではないでしょうか。非正規の人が多くて、お金がなくて結婚もできない、子どもも産めないということではいけないと思います。雇用の創出ということが、どうしても大事だと思うのです。今、国家公務員を削減するというお話もありましたけれども、むしろ発想を転換して、保育分野、介護分野、正規の雇用をどんどん創出して税金を納めてもらえばいいのではないかと思っています。
 質問の方は、子ども・子育て新システムについてです。
 書いてあることを見ると、とてもいいことばかり書いてありますけれども、待機児童解消はやはりしてほしいです。しかし、どうなのでしょうか。最低基準が緩和されるとかという話も聞いていて、今ある最低基準というのは戦後間もなくできたものですから余りいいとは思わないけれども、これが緩和されたら危険なのではないかとすごく思うのです。
 狭いところに子どもが押し込められたりしたら。
 ですから、内容というか、充実していただけるのか、あるいは本当に保育所とか増やしていただけるのか、予算をかけていただけるのかを御質問したいです。
 以上です。

(寺田総理補佐官) 
 ありがとうございます。
 では、副総理。

(岡田副総理) 
 TPPの話は今日のテーマではございませんので、余りお話はできないのですけれども、今まさしくTPPの交渉に参加するかどうかということをめぐって、議論を行っているということです。この社会保障と税の一体改革とは切り離して考えていただければと思います。
 放課後児童クラブに小学生全員が入れるようになるかという御質問がありました。是非そうしたいと思います。地域でお考えいただくことでもあると思いますが、そういったニーズにきちんと応えられるような、そういう仕組みをつくり上げたいと思っております。
 自宅での看取り、もう少し広く言うと、在宅の介護とか在宅の医療というもの。先ほど佐久総合病院の話をいたしましたが、昔からそういったことの実績を積み重ねてこられて今日があると。しかし、地域ごとにいろいろな事情の違いもあると思います。
 実は私、佐久総合病院で先生に、大都会で地域のつながりが薄かったり、そういうところでそういうことは果たしてできるのでしょうかという質問をしたのです。答えは、それはやり方によってはできるというお話でした。
 やはり、地域それぞれの事情がありますから、そういうものを踏まえながら、しかし、仕組みとしてそういったところもカバーできるようなものをつくり上げていくことが大事だと思います。すぐ簡単にはできません。つまり、積み重ねも必要です。しかし、そういう方向性を持って、しっかりやっていくということだと私は思います。
 安心して子どもを産める社会。私、余りここで申し上げることはないのですが、小児科医の数、それから産婦人科医もそうでしたか、2年前の診療報酬の改定によって少し増え始めた。緊急医療と小児科医療、産婦人科に厚めに点数をつけるということをやりました。その効果かどうかはまだ断言できませんが、小児科医になろう、あるいは産婦人科をやろうという方の数が、この1年ぐらいで全国ベースで増え始めたということはあります。
 勿論、まだまだ道は遠いと思いますが、しっかりそういう方向性を出していきたいと思います。
 それから、保育所と幼稚園を一体にした新しい総合こども園をつくる。そのときの最低基準が心配だという御指摘です。
 そういうものはきちんと維持をしながら、しかし、必要のない規制については思い切って取る。そこのあんばいが非常に難しいのですが、相当議論させていただいて、しっかりしたものができていると思います。
 一方で、そういった今の保育所がありながら、無認可とか、そもそも入れないとか、そういう方も特に都市部においてはたくさんいらっしゃいますので、そういう方がきちんと入れるように施設を増やしていく、そのことに是非力を入れたい。おっしゃるように、子どもにとって安全ということは非常に重要なことなので、そういうこともおざなりにならないようにしっかりやっていきたいと思います。

(寺田総理補佐官) 
 予定の時間をオーバーして御質問を受けさせていただきました。
 まだまだ御質問されたい方いらっしゃると思います。

(岡田副総理) 
 今回の反省は、やはり1時間半ぐらいやるべきでした。申し訳ないです。

(質問者) 
 もう1時間ぐらいやりましょう。

(岡田副総理) 
 私はやりたいのですが、この後の予定がありますので、大変申し訳なく思います。
 しかし今日、本当に皆さんからいろいろな御意見をいただいて、私も勉強させていただいた1時間15分だったと思います。
 こういう形で、各地域で皆さんの御意見を聞いていきたいと思いますし、今日、意見を言い足りなかったという方は、是非、いろいろな形でお知らせをいただければと思っております。
 今日は、本当にどうもありがとうございました。(拍手)

(寺田総理補佐官) 
 どうもありがとうございました。
 お手元にアンケート用紙を配らせていただいています。そこの自由記載の方にお言葉を書いていただければ、しっかりと政府として受け止めたいと思っておりますので、是非とも御指導のほど、よろしくお願いします。
 今日は、本当に貴重なお時間ありがとうございました。(拍手)

ページの先頭へ戻る