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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成24年11月20日岡田副総理記者会見要旨

発言要旨

 私から冒頭3点、第1点はお手元に資料も配布をされていると思いますが、規制・制度改革の一層の進捗を図るために、規制・制度改革委員会において、来週27日から29日までの3日間、「集中討議」を開催いたします。
 委員会の委員や事業者団体、規制省庁などが参加をして、農林漁業分野、それからライフ分野の討議を行うということにしております。
 テーマはここに書かれておりますので、繰り返しませんが、当日はインターネットで生中継を行うことにしており、広く国民の皆様にも御覧いただきたいというふうに考えております。私も「解散」ということで、いろいろとばたばたしておりますが、できるだけ参加をしたいというふうに考えております。これが1点です。
 第2点は、日米首脳会談、TPPについて申し上げたいと思います。
 本日、先ほどですが、13時30分まで日米首脳会談が行われました。この中で、野田総理はTPPについて、APECで表明した際の自分の基本的な考え方は変わっていない。その上で、課題を乗り越えるべく日米間の協議を加速していきたいと述べて、オバマ大統領も基本的に御理解されたというふうに承知をしております。
 この総理の発言は、既に前国会で国益の確保を大前提として守るべきものは守りながら、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定と日中韓FTA、東アジア地域包括的経済連携を同時並行的に推進するというふうに所信を表明しているところであります。
 したがって、本日の総理の御発言は先の所信表明を前提に、日米間に存在する具体的な問題を解決するために、交渉参加に向けた協議を更に加速させるという総理の強い決意が示されたものであるというふうに考えております。
 もう一言付言させていただければ、このEAS(東アジア首脳会議)において日中韓FTA、それから東アジア地域包括的経済連携(RCEP)のこの二つについては、今後と言いますか、間もなく交渉の立ち上げが確認をされることになるだろうというふうに思っております。この二つがそういう意味では、一歩進むわけですから、TPPについても基本的な考え方は所信の表明で述べられたとおりでありますが、そこでも同時並行的に推進するというふうに言っておりますので、そういう意味でもそういった二つのRCEPと日中韓FTAが進むことを念頭に置きながら、交渉参加に向けた協議を更に加速させるという総理の強い決意が示されたと、そういうふうに考えております。
 それから、3番目ですが、最近、安倍自民党総裁の金融を巡る様々な発言がなされております。私も非常に気になっているところですが、日銀の国債引き受け、建設国債ということを言われているのですが、建設国債であろうと赤字国債であろうと、日銀が直接引き受けるという意味でおっしゃったのであれば、これは明確な財政法(第)5条の違反であります。
 そして、見ていると、建設国債を日銀に引き受けさせながら、公共事業をどんどんやっていこうということであれば、財政規律も何もないわけでありまして、昔の土建国家に、古い土建国家に戻るだけというふうに受け取られても仕方がないというふうに思います。
 それから、日銀の独立性に対しても、十分な御理解がないのではないかというふうにも思われます。これは日銀の独立性というのは、今まで各国でハイパーインフレを招いた、我が国もそうなのですが、そういったことの反省に立って、いわゆるグローバル・スタンダードとして、その考え方が受け入れられているものでありまして、そういった中央銀行の独立性というものを真っ向から否定しかねないような御発言は、私は極めて問題があるというふうに考えております。
 マーケットが円安とか株高ということで、いい反応が出ているというふうに御本人は思っておられるかもしれませんが、私はこれはやはり野党の総裁だから許されるものかもしれません。もしこれが日本国総理大臣が同じような発言をすれば、それはたちまち国債の格下げ、あるいは国債の金利の高騰ということを招きかねない、極めて問題な発言であったということだと思います。是非そこは自覚を持って、慎重なる発言をしていただきたいと。永遠の野党の総裁ということであればいいと思いますが、政権交代を目指すというのであれば、慎重に発言していただいたらいかがかというふうに思っております。
 私からは以上3点申し上げたところです。


質疑応答

記者
 朝日新聞、田伏です。今、副総理がおっしゃった、総理のほうから加速的に進めていくという表現をされたということなのですが、従来の事前協議と次に控える交渉参加というステップの間ぐらいの表現なのかなと私は受け止めたのですが、党内で具体的には一方で議論はまだない状態なのですが、こういった今日踏み込んだ理由というのですか、その背景というのはどういう形になるのでしょうか。

岡田副総理
 総理が言われた課題を乗り越えるべく、日米間の協議を加速していきたいということですから、現に今協議に参加ということの前段階としてある日米間のその懸案について、これを解決するために加速化しようと、こういう提案をされたものであります。
 もちろんTPPの協議そのものへの参加ということで言われたわけではありません。しかし、ベクトルとしては、当然これは所信の表明でも明らかですが、推進するという前提の中で、その推進を妨げている日米間の具体的な懸案事項について、これは早く取り除こうという、そういう決意を示されたものだということであります。

記者
 読売新聞の有光です。TPPの関係なのですけれども、日米間で課題を乗り越えるのにかかる時間がどれぐらいだと見ていらっしゃるのかということが一つと、あと民主党内ではこの推進について、まだ根強い慎重論があるわけなのですけれども、党内に今回の総理の発言がどんな影響を与えると思われますでしょうか。

岡田副総理
 どのぐらいかかるかというのは、これは今いろいろな議論をしているところですから、やってみないと分からない。だから、それをとにかく急ごうということを今日総理が言われたということです。
 TPPそのものについては、だから所信の表明の中でも、TPPと日中韓FTAとRCEPを同時並行的に推進すると言っているわけですから、推進するというベクトルははっきりしていて、しかし現に問題になっている日米間の懸案について、これを取り除くと、それを加速しましょうと、こういうことですね。そういう方向性については、これは政府の考え方としては基本的にはっきりしているし、所信の表明でも述べられているということだと思います。

記者
 NHKの田村です。TPPに関しての今日の総理の発言の評価なのですけれども、強い決意を示されたというふうに副総理はおっしゃっていますが、従来の所信よりはやはり強い、一歩踏み込んだ発言をしたというふうに副総理も評価されているのでしょうか。

岡田副総理
 課題が取り除かれないと協議に参加できないわけですね。つまりアメリカがイエスと言わないわけですから、その協議に参加をですね。だから、しかし逆に言うと課題が取り除かれれば、日米間でその点について合意ができれば、これは協議に参加するということですから、その課題を乗り越えるべく加速しようというふうに言われたわけです。その加速しようというふうに強調されたところは、従来と比べれば一歩進んでいるということだと私は判断しております。

記者
 NHKの田村ですが、今回TPPを巡っては、衆議院選挙のマニフェストの中での党の議論で一つの大きなテーマになっているのですが、今後マニフェスト取りまとめに当たっては、今日総理がおっしゃられたような加速というような、要は従来より一歩踏み込んだ形でのマニフェストへの記載は必要、ふさわしいというふうにお考えでしょうか。

岡田副総理
 これは、党で議論していただく話なので、私が今ここで決定的なことを申し上げるつもりはありません。ただ、所信の表明に書かれた範囲は、これは当然だと思いますし、それから最終的にこれは内閣が決めるものであります。したがって、もちろん日米間の協議も国益を踏まえてしっかりとやらなければいけませんが、マニフェストにどういうふうに書こうと、いずれにしても、政府としての考え方は決まっているということだと思います。

記者
 最初の規制改革でよろしいですか。「じほう社」MEDIFAXの佐下橋と申します。最初の規制改革のことでもよろしいでしょうか。

岡田副総理
 ちょっと後にしていただいて。

記者
 失礼しました。「じほう社」MEDIFAXの佐下橋と申します。
 最初の規制・制度改革のところですけれども、「集中討議」してその後にどういうふうに施策に反映していくのか、分かりやすく教えてください。

岡田副総理
 ここで議論して、その中で決まったものについては、これももちろん各省庁これはやらなければいけません。これを議論して、そしてオープンの場で議論した結果として、各省庁に我々の考え方を伝え、交渉をし、そして決まったものから内閣の決定になっていくということです。

記者
 先日、財務省のほうで第二弾の経済対策をやるというふうにおっしゃっていて、その中にも規制改革の話が入っていましたけれども、そこにも盛り込みますか。

岡田副総理
 タイミング的になかなか難しいものがあると思います。それはそれで今作業を大車輪でやっているところです。

記者
 日本経済新聞の沼口です。民主党政権の3年間で官邸機能強化ということで、政治主導が進んだ部分と進まなかった部分というのをどう総括されるのかという御見解を教えてください。

岡田副総理
 あまり漠然とした質問なので、非常に答えにくいので、もうちょっと具体的に言っていただいたらというふうに思います。

記者
 例えば、政治主導ということで、総理が(行政)刷新会議であるトップを務められたりする反面、進まなかった部分として、いわゆる脱官僚ということで、言い方が非常に悪いですけれども、官僚をうまく使えなかったというか、そういう御批判もあるわけですけれども、そうした批判に対してどう総括されるのかということをお願いします。

岡田副総理
 それは大臣によりけりでしょう。別に民主党政権だから、自民党政権だからということではないと思います。大臣の力量ではないですかね。
 むしろ日経新聞さんには、さっきの金融の話なんか是非聞いていただきたかったのですけれどもね。

記者
 朝日新聞、田伏です。次期総選挙の公認に向けて、党のほうでは党で決めた方針について、しっかり従ってもらうという方針をより従来より厳格に求めるような動きが出ております。いわゆる「決められない政治」と言われてきたものの脱却に向けて、党内の手続として対策として、この公認手続を含めて、副総理としてはどのような具体的には対策が必要だというふうにお考えでしょうか。

岡田副総理
 いろいろ報道はありますが、あるいは発言もあったりしますが、具体的にどういうことなのかというのは、私は承知してないのですね。
 この前、私もサインしましたが、それは2009年はともかく2005年のときとあまり変わらない文書だったと思うのですね。あのときも党で決めたことはきちんと守るということは、確認を取って、全員にサインをしていただきました。
 それより更に踏み込んで、何か具体的なこういったことはやらないと公認しませんとか、そういうことになっているのかどうか、ちょっと私自身確認ができておりません。

記者
 信濃毎日新聞の鈴木と申します。参議院議員の羽田雄一郎さんの関係なのですが、一時は衆議院長野3区からの出馬が取りざたされましたが、断念しました。地元後援会の中には、自力で参議院議員を3期やって、大臣にもなったのだから、通常の世襲とは切り離してほしいという声が挙がっていましたけれども、この解釈について副総理のお考えをお聞かせいただければと思います。

岡田副総理
 断念されたかどうか、僕は確認してないのですが、記者会見か何かされて明言されましたか。

記者
 今日3時半から記者会見をされて(表明される)。

岡田副総理
 ですから、ちょっと私は確認しておりませんので、あまり明確には申し上げられないのですが、一般論として申し上げますが、なぜ世襲がだめかと。
 これは私の記憶に間違いなければ、2003年、私が菅(当時)代表の下で(当時)幹事長をしているときにできたルール、作ったルールだと思います。
 私がそのとき考えましたのは、やはり党として広く人材を求めていかないと、党の活力も出ない。特に小選挙区になりますと、かつての中選挙区であれば、無所属ででも出て、そして勝ち上がって、その後党所属になるということは、自民党などでよく行われていたことですが、小選挙区になると入り口が限られてしまうので、余計世襲というのは起こりやすいと、そのことがやはり党の将来にとって大きな問題を招きかねないと。
 当時、私も言っていたのですが、自民党がまさしくそうであると。結局若くして通って、そして階段を上っていくというのは、どうしても世襲候補になって、現に今でも代表選挙のメンバーを見ても、今の党五役を見ても世襲ばかりということになるわけであります。
 民主党はそういう党にはならないと、広く人材を求め、そして活力のある政党にしなければいけない、そういう思いで党の役員会、常任幹事会でも御議論いただいて、党のルールとして決めたもので、そのことは2009年のマニフェストに明記をされております。それは大臣を務めたからとか、参議院議員をやったからということとは関係ありません。そういうルールとして確認をしていただいているところであります。
 あと、私は自民党に申し上げているのは、にもかかわらず世襲をやるというのは、これは党が決めることですから、自民党がそういうふうにお決めになることは私は自由だというふうに思っています。自民党の最も根源的な「病」を克服できないといいますか、気がついてないのは非常に残念に思いますが、党としてそういう世襲を認めるという方針をとられることは、それは党の自民党の自由だと思います。
 ただ、私が申し上げているのは、2009年のマニフェストで、自民党も次の選挙からは世襲はやめるとはっきり明記されたわけなので、なぜマニフェストで約束したことを反故(ほご)にするのか、これは政策とは違って、野党だからできないとか、あるいはねじれだからできないということではなくて、自分で決めればできることですから、それをやっていないということについて、きちんと国民に説明する責任があると、そういうふうに私は申し上げているわけです。
 以前もここで安倍さんにちゃんと説明してもらいたいというふうに申し上げたのは、そういう趣旨です。

記者
 テレビ朝日の成田です。解散後、離党者が相次いでいまして、閣僚経験者も離党する事態となっていますけれども、この現状をどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

岡田副総理
 有権者が判断するでしょう。

記者
 NHKの田村です。衆議院選挙の争点についてお伺いしたいのですけれども、今この会見だけでも、副総理は、安倍さんの発言が野党の党首だというような、いわゆる党首対党首、総理を選ぶ選挙という側面ですとか、それ以外にも自民党と民主党の違いですと、先ほどおっしゃった脱世襲ですとか、そういったそれぞれ個性があると思うのですけれども、今回の選挙として、特に何が問われているというふうにお感じでしょうか。

岡田副総理
 それは、これから様々な議論が行われていきますから、そういう中で次第に論点は絞られてくるのだろうというふうに思います。まだそれはちょっと早いかなと。ただ、総理が、国会の会期末に会見で5点、確かおっしゃったと思うのですが、当面それが争点というか、我々の考える論点だというふうに思います。

記者
 朝日新聞、田伏と申します。選挙制度についてお伺いさせていただきたいのですが、現行の小選挙区制度は、もともと副総理、自民党を離党されたきっかけになった非常に思い入れのある制度だと思うのですが、当初想定された二大政党というものから離れて、今現状16党ですか、あとその政党政治というものも進めていこうということだったのですが、なかなか党としての方針が決まらない状態が続いたと思うのですが、今振り返って制度設計自体に問題があったのか、それともその運営なり、やり方に問題があったのか。現時点でどう評価されていますでしょうか。

岡田副総理
 いろいろな問題は確かにあったと思います。衆議院で小選挙区を中心にした制度をつくったものの、比例200(議席)、当初、今180(議席)ですか、ということが残ったということで、本当の意味での小選挙区制度ではないということが一つ。
 それから、より問題なのは、衆議院でそういう国民の意思の集約という、そういう制度、小選挙区制度を中心とした制度をとったにもかかわらず、参議院や、あるいは地方においては従来の中選挙区な考え方が残されたということで、「ねじれ」などもそういう中から起きてきているというふうに思います。そういう反省点は、あります。
 ただ、基本的に民意の集約という今の制度は、私は必要だというふうに思いますし、今たくさんの政党が乱立していますけれども、選挙を1回やれば小選挙区で勝ち上がれる政党というのは、そうたくさんはないというふうに思います。

記者
 フリーランスの安積です。世襲についてお伺いいたします。先ほど自民党の世襲について御批判されましたけれども、確かに、このたびの選挙で福田(康夫)さん、それから中川(秀直)さん、武部(勤)さんが御子息が出馬されるということが決まっておりまして、世襲議員ということになると思います。

岡田副総理
 ほかにも何人もいますよ。それだけではない。

記者
 はい。それと、いや、新たになのですけれども、それから先ほど自民党総裁選で出られた方々が皆世襲だったというふうにおっしゃいましたが、民主党の中も、例えば田中真紀子氏、それから奥田建氏も世襲だったと記憶しています。
 また、ちょっとインターバルありますけれども、実際地元の支持があって世襲議員とみなされるので、松本剛明氏、もしかしたらもっといらっしゃるかもしれないですけれども、過去に遡ったら結構やはりいるわけで、こういうふうな現状についてどういうふうにお考えでしょうか。

岡田副総理
 言葉の定義をきちんと明確にした上で議論しないと混乱すると思います。
 先ほど私は自民党の総裁選挙、全員世襲とは言っていないのですね。議事録見ていただければ分かりますが、そこは注意深く、私は「全員世襲である」という表現は避けております。
 つまり、町村(信孝)さんは世襲とは言えない、我々の定義で言うと。それから、何といいますか、安倍さんも小選挙区になる前、晋太郎さんは中選挙区で、晋三さんも最初に出たときは、まだ、中選挙区だったのですかね。そういう意味では世襲かもしれませんが、いずれにしても、私の言う世襲というのは3親等以内の親族が同じ選挙区から続いて出ると、これは民主党の定義でもあるのですが、そういった候補を世襲候補というふうに申し上げているわけです。
 そして、過去にそういう形で党がルールとして認めているときに出た人について、私はコメントするつもりはありません。今後は、そういうものは認めないということを決めて、それを2009年の選挙あるいは2005年の選挙では貫徹してきたということです。

記者
 日本経済新聞の沼口です。先ほど選挙制度の話のところで、勝ち上がれる党はそう多くはないというふうに副総理はおっしゃったのですけれども、今ちょっと政治状況を見てみると、新党がいろいろとできてきて、14でしたっけ、かなり多くできていますが、その現状というものをどう見るのかということを教えてください。

岡田副総理
 政党は結党の自由ですから、そのこと自身がだめだとか、そういうことを言うべきではないというふうに思います。あとは有権者の皆さんが判断されるということだと思いますが、先ほど言いましたように、小選挙区で勝ち上がれる、そういう政党はそう多くはないと思います。ただ、今の制度は比例もありますから、比例の部分で議席を得ようと、そういうことで考えておられる党もあるかもしれません。

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