−速報のため事後修正の可能性あり−
5 議事概要
(1)冒頭、委員長が互選されるまでの間議事進行を務める竹島内政審議室長より、新たに委員に委嘱された河北総合病院理事長の河北博文氏、日本電気特別顧問の鈴木祥弘氏の紹介があった。
続いて、委員長の互選が行われ、各委員の互選により、宮内義彦委員が委員長に就任した。
(2)「規制改革委員会運営要領(案)」について審議が行われ、原案のとおり決定した。(資料1)
(3)宮内委員長より、委員長代理として鈴木良男委員の指名がなされ、全会一致で了承された。
(4)委員長から、参与については、昨年度から継続してお願いする4名に加え、今年度新たに8名に依頼することとしたい旨報告があった。(委員会の委員・参与の一覧は資料2)
(5)本日出席の新委員2名及び新参与5名から、それぞれ就任のあいさつがあった。
(6)今後の進め方についての議論に先立ち、まず、さる3月31日の規制緩和推進3か年計画の再改定の閣議決定について、資料に基づき坂野審議官から説明があった。
(説明の主な内容)
○ 3月31日に規制緩和推進3か年計画の再改定を閣議決定した。閣議決定に先立ち開催された行政改革推進本部会合において、内閣総理大臣及び総務庁長官から発言があった。総理の発言は、1)抜本的な構造改革を進めていくため、聖域を設けず規制緩和を推進していくことが不可欠である、2)具体的には、再改定計画を着実に実施していくとともに引き続き規制緩和に取り組んでいく必要がある、3)規制改革委員会の精力的な審議に感謝するとともに、今後とも積極的に調査審議を行っていただきたい、旨を述べている。
○ 再改定案の取りまとめの過程で議論のあった酒類小売免許に係る需給調整の規制緩和については、平成12年3月23日、与党3党の政策責任者会議が開かれ、閣議決定事項の変更は求めないこととし、公正取引環境の整備と社会的規制の実施の方向を確認するよう政府に申し入れが行なわれて決着した。政府としては、関係省庁等の連絡協議会を早急に立ち上げ、対応を検討することとなるが、具体的な検討内容やスケジュールはまだ定まっていない。
(7)次に、これまでの議論を踏まえ、今年度の当面の審議の進め方、ワーキンググループ(WG)の編成等の案について事務室高野主任調査員、上田調査員より説明があり、意見交換を経て、今年度の当面の進め方や検討体制が決定・了承された。(WGの体制、今年度の作業イメージ等は資料3と4)
(説明の主な内容)
○ 今年度の審議課題については、委員会の3年間の活動成果として、総括的な記述が必要となろう。そのイメージを挙げれば、1)これまでの規制緩和の成果・結果、2)当面の規制緩和の具体的な方策、3)今後、中長期的に取り組むべき課題と方針、4)今後規制改革を進めていくための仕組みなどとなろう。
○ 当面、今年度の進め方としては、以下のとおり。
1)WG編制としては、従来の分野別を基本としつつ、一部についてはテーマの性格等を踏まえ統合した上で、本日発足させる。
2)「イシュー」の考え方については、1)情報化(IT化)と環境問題の二つの課題について、関心のある委員が複数参加するできる形で拡大タスクフォース(TF)を開催してテーマと論点の発掘を行い、関連のWGに引き継ぐとともに、2)論点公開や見解の総論案の審議に当たっても、イシューの考え方を反映させつつ、有効なプレゼンテーションに努める。
3)各WGにおいては、今年度の検討テーマの議論と並行して、当該分野におけるこれまでの規制改革の進捗状況を取りまとめるとともに、中長期的な規制改革の課題についても検討を行う。
(質疑応答の主な内容)(○:委員等の質疑・意見、→:事務局側の応答)
○ これまでは、各省庁とのやりとりを経てお互いの了解をした内容についてまとめてきたが、今年度の審議課題のイメージにある中長期的に取り組む課題などは誰がどのように取りまとめることになるのか
→ 当面の規制緩和の具体的な方策については、今までどおり各省庁と詰めていただく方法でよいと考える。これまでの規制緩和の成果、中長期的な課題・方針等については、当委員会が自主的に取りまとめ、政府に提言していくものとなる。そのうち今後の推進体制に関しては、最終的には内閣として決定いただく必要のある問題であることを踏まえる必要がある。
また、以前、今年の7月で地方分権推進委員会の設置期限が到来することに伴い、広義の行政改革の推進体制についての論議があり得るのではないかと申し上げたが、同委員会はあと1年間延長するという方針となり、現在延長法案の取りまとめ作業中であるので、報告申し上げる。
○ 「イシュー」に関しては、TFにおいて論点の探り出しを行うことに加え、対外的に分かりやすくプレゼンテーションをするとあるが、後者についてもTFで何らかの発表をすることとなるのか。
→ 総論自体及び論点公開をどのように整理するかという問題は、委員会で議論していただく必要がある。
○ 中長期的課題・方針や今後の推進体制については、3年目としての新しく取り組むものである。どういう形にするかについては、今後各委員の意見を採り入れながら方向性を決めていきたい。
(7)外務省齋木北米第二課長より、日米規制緩和対話の現状について説明があり、それに基づいて意見交換が行われた。
(説明の主な内容)
○ 日米規制緩和対話は、97年デンバー・サミットの際の日米首脳会談の合意に基づく。双方向性の原則の下、次官級会合及び5つの専門家会合(98年以降は6つ)が設けられている。第1回共同現状報告は98年5月のバーミンガム・サミットの際の日米首脳会談で、第2回共同現状報告は99年5月にワシントンで開催された日米首脳会談の際に発表した。本年3月末日を期限として第3回共同現状報告に向けた作業を行ってきたが、残念ながら現在話合いは平行線となっている。3月21〜23日に東京で次官級会合(米国フィッシャーUSTR次席代表、日本は野上外務審議官が議長)が開催されたが、NTT相互接続料問題についての立場の開きが大きく、共同報告を取りまとめるに至らなかった。ただし、電気通信以外の多くの分野では進展があり、米側は、住宅(木造4階建共同住宅等)、流通(大店立地法に関する自治体への情報提供等)、エネルギー(独占禁止法適用除外の廃止等)の進展を評価している。
○ 相互接続料問題については、第1回共同現状報告に、ユニバーサル・サービスを確保し既存の地域電話会社の利用者料金と経営に破壊的影響を与えないよう適切に配慮しつつ、できるだけ早期に長期増分算定方式を導入できるよう、2000年春の通常国会へ法案提出の意図を日本政府が有することを明記している。こうした経緯を踏まえて議論されてきているが、現在の日米の立場は、日本側は「4年間でケースC(22.5%引下げ)の水準を実現する」という枠組み内であれば、引下げの前倒しも検討可能という提案をし、米側は、ケースCを2年間で実施し、その後直ちにケースB(41.1%引下げ)へ移行するという提案を行っている。しかし、互いの主張の隔たりは大きく、現在話合いは平行線である。こうした中、3月30日、USTRは米国通商法1377条に基づく年次報告を発表した。この報告の中で、日本の相互接続料金がWTO上の約束に反している疑いがあること、7月28日までにWTOでの措置を含む追加的措置が適切かどうかを決定するという一方的な意見を表明した。他方、日本では、3月31日、長期増分費用方式を導入する電気通信事業法改正法案を閣議決定した。
○ 現在、電気通信分野など残されたいくつかの点をまとめるべく米国と作業を継続中である。電気通信分野以外で内容が詰まっていない分野は、金融サービス分野と競争政策分野である。金融サービス分野では、米国は簡易保険の拡大の抑制を求めているが、日米で一致するところに至っていない。競争政策分野では、省庁再編により、公正取引委員会が総務省の下に置かれるが、公正取引委員会の独立性が確保できるかという点に確約がほしいと主張している。
○ 今後の取り進め方については、相互接続料問題などについて日米の開きがあるものの、なるべく早期に取りまとめられるよう努力している。米側は、電気通信分野で進展がない以上、報告書をまとめる段階になっていないと主張している。
(質疑応答の主な内容)(○:委員等の質疑・意見、→:外務省の応答)
○ 米側は、固定費分を誰が負担すべきと主張しているのか。NTTが負担するとすれば何を根拠にそれを言っているのか。また、米側が電力の託送料金を評価しているというが本当にそうなのか。
→ 前者については、米側は、固定費は基本的には一般加入者が負担するものとしているが、NTTが負担することも可能であり、そうなれば一般加入者に負担は転嫁されないとしている。後者については、苦情処理のルールなどが出来ており、現時点で米側は評価しているということである。
○「自動二輪」の項目も議論されているようだが、これは高速道路における二輪の速度制限と二人乗りの問題であり、規制改革委員会としても指摘をしてきた。この問題についての議論はどうなっているのか。
→ 御指摘のとおり、2点の問題がある。速度制限の緩和については、パブリックコメント手続をすることとなっており、早ければ秋頃に措置されるだろう。二人乗りは、速度制限の緩和の経過を踏まえる必要があり、同時というわけにはいかないが、慎重に調査・検討をすることとなっている。
○ 米国側の問題について質問したい。グローバリゼーションが進むと、競争政策と貿易政策が必然的に一緒になってくる面がある。そこで、米国のアンチダンピング措置の行使ないし行使意図の表明が日本企業を拘束する有効な手段となっている。これを受けると企業は価格を引き上げる必要が出てくるが、そうなると国際カルテルだと摘発される。こうしたアンチダンピングの濫用について、日本側から主張を行ってはどうか。
→ アンチダンピングは、貿易制限的であってはいけないのだが、狙い撃ちができるということで活用されているケースもある。したがって、ウルグアイラウンド交渉などマルチの場において、アンチダンピングの精緻化、基準の明確化を主張してきた。2国間の場でも、この問題については常に発言をしてきているし、日米規制緩和対話においても指摘している。
(8)続総務庁長官及び持永総務総括政務次官より、新年度の規制改革委員会の初の会合に当たり、あいさつが行われた。
(9)経団連立花常務理事より、規制緩和推進3か年計画の再改定についての経団連としてのとりあえずの全体的な評価に加えて、最近取りまとめたIT化・情報通信に係る提言を中心に説明があり、意見交換が行われた。
(説明の主な内容)
○ 規制改革推進3か年計画(再改定)における経団連要望の実現状況について、経団連事務局で整理してみたところ、経団連要望のうち12%が完全またはほぼ完全に実現されたが、対応法策なしが62%に上る。今後の一層の規制改革委員会の努力をお願いしたい。
○ 本年3月28日、経団連では、「IT革命推進に向けた情報通信法制の再構築に関する第1次提言」及び「郵便事業への民間参入の速やかな実現を求める」を公表した。
○ 日米情報通信市場を比較すると、日本は、加入者回線数、年間通信利用時間、1回線・1日当たりの通話分数、国内通信市場、国際通信市場、インターネット普及率・ホスト数、電子商取引規模、インターネット利用人口、一週間のインターネット利用時間、情報化投資比率のいずれも、実績、伸びともに米国に劣る。わずかに、携帯通信通話装置についてのみ、実績、伸びが上回るに過ぎない。
○ 通信料金の動向としては、規制緩和のなされた長距離国内電話、携帯電話、国際電話の利用料金は対1985年比で低下しているが、国内電話、国内専用回線の利用料については、対1985年比で増加している。
○ IT革命推進に向けた情報通信法制の再構築には、1)インターネット時代への対応、2)通信・放送の融合への対応、3)通信市場における競争促進、がポイントになる。
○ 郵便事業への民間参入については、国際的な動向も踏まえ、戦略的な郵便政策の展開が望まれる。
(質疑応答の主な内容)(○:委員等の質疑・意見、→:経団連の応答)
○ IT革命についての第1次提言の内容や戦略的郵便政策を、経団連として具体化する方向をお持ちか。またITの競争促進へのモティベーションはどうすればよいと考えるか。
→ 戦略的郵便政策の展開については、中央省庁改革の流れの中での提言などもあるだろう。ITの競争促進については、NTT、NCC等とも合意に至っている。限界はあるが、経団連としても努力していきたい。
○「公」が官の独占物ではないという話があるが、そうならば経団連としても、例えば、IT革命推進に向けた議員立法を促すことを考えてはいかがか。そうすれば官も刺激を受けるだろう。
→ 御意見として拝聴するが、色々な所から声が上がってこそ、改革がなされると考えている。規制改革委員会としても御尽力いただきたい。
○ 通信事業者の公正競争を監視する機関についての具体案はあるのか。
→ 省庁再編後の新しい体制において資源の再配分も含めて考えてもらいたい。市場の動向を見ながらの迅速な対応も必要であろうから、公正取引委員会というよりは、欧米的なFCC的なITを所管する行政組織に役割を果たしてもらいたい。
○ 電子商取引において、事業者対事業者取引が増えないのは分かるが、事業者対消費者取引が増加しないことを産業界としてはいかに考えているのか。
→ 確かに、事業者側にも流通経路を既に構築しているなど事業者対消費者の商取引の普及を阻害する要因はある。
○ ITの競争はどのように導入する考えか、NTTについてどのように考えるか、また郵便事業の推進についてどのようにサポートするのか。
→ ITの競争は、価格の下がっていない市内通話に導入すべきである。また通信事業者の1種2種といった区分は設備の有無での規制であり、事業者の投資判断によるものでしかないという問題がある。NTTについては、経団連的には利用者の声を受け止めてもらいたいという希望を持っている。最後に郵便事業の推進については、今日お話した形で各方面にもアピールするつもりである。郵便事業については日本国内だけで考える時代は終わっている。欧米やアジアの事業者の合従連衡が出てくる時代だと思う。
○ 経団連の姿勢につき要望をしたい。資料の電気通信行政に関するアンケート結果の概要の中にあるが、許認可申請・届出等に関する行政の対応についての評価の中で、法的根拠の無い資料の提出要請とか申請・届出の受理拒否等の事態については、事業者としても行政側に堂々を文句を言って改善を求めることとしてもらいたい。行政ももちろんであるが、事業者の姿勢がただされないといつまでたっても規制改革は進まない。
(以上)
(文責 規制改革委員会事務室)
(資料1)
平成12年4月10日
1 委員会は、委員会の長(以下、「委員長」とする)が定める日に開催する。
2 委員長は、委員会を司会する。
3 委員長は、委員長に事故があるときその職務を代理させるため、委員長代理を指名することができる。
4 委員長は、参与として、有識者その他の者に参加を依頼し、必要な助言を求めることができる。
5 毎回、審議終了後、委員長又は委員長が指名する者が委員会の経過及び結果について発表する。
6 毎回、議事概要を作成し、公表する。
7 委員会は、原則として非公開とする。
(資料2)
(資料3)
(資料4)
(参 考)
規制改革委員会の開催予定日(平成12年4月〜7月)
| 4月10日(月) | 14時〜17時 |
| 17日(月) | 14時〜17時 |
| 5月19日(金) | 10時〜12時 |
| 6月 6日(火) | 14時〜17時 |
| 16日(金) | 10時〜12時 |
| 7月 4日(火) | 14時〜17時 |
| 21日(金) | 10時〜12時 |