規制改革委員会

−速報のため事後修正の可能性あり−

第3回規制改革委員会議事概要



1 日時 平成12年5月19日(金)10:00〜12:00
 
2 場所 中央合同庁舎第4号館共用第2特別会議室
 
3 出席者
(経済企画庁)永谷総合計画局審議官、田町調査局経済効果分析官
(委員会)宮内義彦委員長、鈴木良男委員長代理、石倉洋子、河北博文、川口順子、神田秀樹、後藤晃、鈴木祥弘、田中一昭、西村清彦、牧野昭次郎、八代尚宏の各委員、川渕孝一、永井信夫、宮村鐵夫の各参与
(事務局)坂野総務庁長官官房審議官、田部規制改革委員会事務室長、高野主任調査員、熊埜御堂主任調査員
 
4 議事次第
(1)経済企画庁からのヒアリング
(2)論点公開の進め方等について討議

5 議事概要

(1)経済企画庁より資料に基づき、「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」における規制改革の位置づけや経済企画庁が取りまとめた規制改革の経済や雇用面での効果分析について説明があり、それに基づいて意見交換が行われた。その主な内容は以下のとおり。

(経済企画庁の報告)

1)「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」(平成11年7月閣議決定)における規制改革の位置づけと実施状況について

ア)透明で公正な市場と消費者主権の確立

イ)魅力ある事業環境の整備

ウ)個人がより自由に選択したり挑戦できる環境の整備

2)「近年の規制改革の経済効果―利用者メリットの分析」(平成12年1月6日)について(別紙1参照)

3)「90年代の雇用政策が失業率に与えた効果について」(平成12年5月9日)について(別紙2参照)

(質疑応答)(○:委員、参与の意見、→:経済企画庁の応答)

○規制改革の経済効果分析は、規制改革を進めていく上で大変良い材料であり、評価できる。ただ、「消費者余剰」という指標は、一般には理解が難しい。もう少しミクロの分析を行い、時系列で、雇用や所得がどれくらい増え、どんな新しい技術が生まれたのか、といったことを表すことはできないか。そうすれば、もっと説得力のあるものになると思う。
→おっしゃるとおりであり、これからやっていきたい。これまで、産業構造審議会や経済審議会で経済ビジョンをまとめる際に、規制緩和の結果全要素生産性がこれぐらい上がると仮定してマクロの面での雇用創出効果等は出しているが、個別の規制緩和によってどれだけ雇用が生まれるか、などについてはデータの制約等もあり、算出はしていない。

○雇用政策のうち、マッチング強化策による効果は、規制改革の効果と理解してよいのか。そうであるなら、マッチング強化策は最近になって効果が出てきたということなのか。
→そうではない。マッチング強化策は90年代通じて効果があった。

○規制改革の経済効果分析は、個別の規制緩和事項の成果を積み上げて算出しているのか。
→この分析結果は、98年度時点において、対象の8分野について規制改革前と比べてどれくらい価格が下がったかを分析し、そのメリットを消費者余剰の増加で表している。

○規制改革のみの効果で価格が下がっていることが分かるのか。
→価格の変動要因分析により分かる。

○雇用政策のマッチング強化策による効果が、98年度に前年度に比し0.1%ポイント上がり0.3%ポイントになっているのは、ネガティブリスト化による効果なのか。そうであるなら、業種が看護婦や家政婦に限定されていても、0.2%ポイントの効果があったということなのか。
→これは、有料職業紹介のネガティブリスト化によりポイントが急激に増えたということを表しているのではなく、紹介事業所や紹介者数がじわじわ増えてきたことを表している。

○雇用維持政策の効果分析の中で、なぜ失業率がマイナスのタイムトレンドで説明されないといけないのか分からない。

○この経済企画庁が公表している規制改革の経済効果は、規制改革委員会の成果として外部にも言えるほとんど唯一の公式の数字である。アメリカでは規制緩和により1500万人の雇用を創出したという意見があるが、日本では、むしろ、規制緩和により失業が増えるというようなネガティブな考え方である。そうした状況下においては、規制緩和の進行と雇用への効果といった分析があれば、外部にインパクトの強い説明ができると考える。
→マクロ的には、規制緩和の結果全要素生産性がこの程度上がるという形で雇用面への影響を計算することになるが、規制緩和と生産性との因果関係についてどの程度確信があるのかという大きな問題である。なお現在、循環型社会に変革することによって、GDPや雇用がどうなるかについて調べている。この調査の中では、雇用は伸びるという結果が出ている。

○経済企画庁が行っている規制改革の経済効果分析は、過去の結果分析である。今後の取組として、規制改革の経済効果の予測分析を行ってみてはどうか。
→例えば携帯電話の規制緩和による需要拡大効果があれ程まで出ることが予測できなかったように、将来の規制改革による経済効果を予測することは、データに制約があり大変難しいと思う。

○ある1つの分野おける雇用の増減要因分析することで、リストラによるものなのか、あるいは規制改革によるものなのか、を明確にできるのではないか。
→雇用の増減と規制改革、あるいは景気やリストラといった他の要因との因果関係が明確でないので、難しいと思うが、今後、どういうことができるか検討していく。

○規制改革の経済効果は、供給サイドからの分析だけでなく、需要サイドからの分析も必要ではないか。
→この種の計算はもっぱら供給面から行われるのが常だが、需要面からのチェックも必要だと思う。特に、IT関連は現在ブームの感も呈しているが、その規制改革の効果については、需要サイドからの分析が必要ではないかと強く思っている。

○経済効果の予測については、EU統合時につくられた予測レポートの手法を参考にすればよいのではないか。
→勉強してみたい。

○この規制改革の経済効果は8分野の上限値になっているのか。他への波及効果は組み込まれているのか。逆に8分野を限定的に分析しているのなら、そうした前提を明確に記述すべきである。
→波及効果は計測していない。8分野を限定的に計測したものである。

(2)今年度の論点公開の進め方案及び見解の総論のまとめ方案について、事務局から討議素材の説明があった後、自由討議が行われた。その際、情報化(IT)タスクフォース及び環境問題タスクフォースの議論の状況について、それぞれの進行役を務める委員から報告があった。

(ITタスクフォースの状況)

(環境問題タスクフォースの状況)

(自由討議における主な発言)

(3)次回の委員会は、6月6日(火)に開催の予定である。

以上
(文責 規制改革委員会事務室)