−速報のため事後修正の可能性あり−

第5回規制改革委員会議事概要


1 日時 平成11年6月22日(木)14:00〜17:00
 
2 場所 中央合同庁舎第4号館共用第1特別会議室
 
3 出席者
(委員会)宮内義彦委員長、鈴木良男委員長代理、石倉洋子、川口順子、神田秀樹、後藤晃、田中一昭、野口敞也、浜田広、アンソニー・ミリントン、本間正義、牧野昭次郎、八代尚宏の各委員及び河北博文参与
(政府)太田総務庁長官、阿部総務政務次官
(事務局)大澤内閣審議官、西村総務庁長官官房審議官、江澤規制改革委員会事務室長、高野主任調査員
 
4 議事次第
(1)開会
(2)新委員・参与の紹介
(3)総務庁長官あいさつ
(4)新委員・参与あいさつ
(5)各ワーキンググループの検討状況及び進め方について
(6)ニュービジネス協議会からのヒアリング
(7)規制緩和を巡る動きについて
(8)その他
(9)閉会

5 議事概要

(1)冒頭、太田総務庁長官より、大要以下のようなあいさつがあった。

(2)新たに参加した委員及び参与のうち出席者からあいさつが行われるとともに、欠席者から書面で提出された所感等について紹介が行われた。その主な内容は以下のとおり。

(3)ワーキンググループの検討状況及び進め方について、各分野の主査等から報告が行われるとともに、それを受けて意見交換が行われた。(○は質問、意見、→はそれに対する回答等。以下同じ。)

<第1WGの検討状況報告>

(競争政策)この分野でも国際的なハーモナイゼーションを進める必要があること、公取の行う手続の透明化をどう進めるのか、国境を超えた企業結合などが増加する中でどう対応していくのか等の問題が、これまでのヒアリング等を通じて浮上してきた。また、既に計画にも記載されているが、地方規制や民民規制の領域もある。いずれにしても今後整理していく。

(法務)この分野には、司法制度、企業法制、入国管理関係という3つの柱があり得るところ、このうち司法制度については、司法制度改革審議会も出来た。法曹人口の大幅増大など従来からのテーマのフォローアップが一つの中心になるだろう。弁護士の周辺資格については横断資格制度で扱おうとしている。企業法制については、株式交換制度や分社化の法制度について現在立法化が進みつつあるが、ヒアリングを通じこれら以外に興味深い指摘を得たところであり、今後整理していく。入国管理関係では、外国人研修生の受入れについて要望があるものの、扱いについては、関連する他分野とも調整をしていきたい。

(金融・証券・保険)直接金融から間接金融への流れの中での規制緩和、イノベーションをサポートするための規制緩和という2つの柱を考えている。またこれまでのヒアリング等を通じ、いくつかのテーマ候補が浮かび上がっており、整理していきたい。

<第1WGの関する質疑・応答>

○司法制度については、司法制度改革審議会が何を課題として取り上げるかは現時点では分らないが、たとえテーマが重なっても当委員会としても積極的に取り上げていくべきだ。

○法曹人口の大幅拡大は全ての規制緩和の基礎となる大事なテーマであり、今後も鋭意検討していくことが必要だ。

○海外からの研修生の受入れについては、外国人労働者の雇用問題と表裏一体とはいえ、国際的な人的交流としては教育など他分野との関係もあるのではないか。

○海外からの留学生について1年の短期留学では留学生ビザが出ない等の問題も指摘されている。

<第2Gの検討状況>

(情報通信)WLL、CATVの活用など足回り回線部分における競争の促進、電波の有効利用などの観点から、情報通信事業者及びCATV事業者よりヒアリングをしているところ。今後、事業者からのヒアリング結果を基に論点となり得る項目を選び、関係省庁からヒアリングを行った上で論点を整理していきたい。

(エネルギー)昨年度は電力改革について精力を割いたが、もともとエネルギー分野の規制緩和の先鞭をつけたのはガスの分野であった。現在、ガス体エネルギー相互の競争促進に資するような規制緩和事項があるのかないのかについて検討しているほか、要望事項の対応についても検討中。

(運輸)自賠責の政府再保険は、保険会社に体力がなかったころに出来た制度であり、今日とは大きな変化があるところから、見直しが必要であろう。民間に任すところは民間に任す視点を基本としていきたいと考えている。フォローアップの課題を含め、その他についても今後整理していく。

(流通)大店立地法が施行準備段階にあるなど規制緩和が進んでいる面もあるが、これについても環境を理由に規制が強化される懸念はないかといった指摘もある。一部医薬品が医薬部外品に移し替えられスーパー等での販売も可能となったが、さらなる自由化に取り組むのかどうか、競争政策の観点から二重価格制の問題をどう考えるか、コンビニなど新しい流通形態の進展に必ずしも追い付いていない規制をどう見直すべきかなどについても話題に上っている。農産物検査制度の見直しについては引き続きフォローアップしていく。

<第2WGに関する質疑・応答>

○首都圏等での教室の新増設についての工場等制限法の規制に関し、大学院は規制対象外とされたが、昨今雇用対策等の観点から話題となっているとおり、中高年のホワイトカラーの再教育の促進する観点等から、大学についても必要な見直しを進めていく必要はないか。

○関連の業界からヒアリングをする場合等には、必要に応じ、業界内の幅広い意見を聞くことも心掛けるべきであろう。

○関係業界の中などにも、競争を望んでいる人もそうでない人もいるということも承知した上で、適切にヒアリングを進めていくことが必要だろう。

○医薬品の問題は、例えば薬価の観点から医療・福祉分野の重要分野でもあるが、それを含めて医薬品の流通の全体像を視野に入れ、考えていくことが必要ではないか。
→検討を要するが、薬品の中でも一般的なものとそうでない特殊なものとでは自ずから状況が違ってくるだろう。

○EUと米国から高速道路でのオートバイの二人乗りを認めてほしいという要望があるが、禁止しているのは日本だけであるという。二人乗りの方が気を付けるので、むしろ事故が少ないという話も聞く。これについてどう考えるべきか種々考えているところだ。

<第3WGの検討状況>

(医療・福祉)多くのものが今までのフォローアップだと理解しているが、今回新しい視点として少子化問題、介護保険等福祉分野に関する規制緩和を考えているところ。今後幅広いヒヤリングを行った上で、これまでの課題も含め整理をしていく。

(雇用・労働)改正労働基準法の施行関係の問題に加えて、職安法、派遣法の改正後は関係政省令についても重要なテーマ候補足りうると考えている。また、労働者のセーフティー・ネットの整備という観点から、非常用労働者の保護や解雇に関する法制度などについても検討の視野に入れていきたい。

(教育)検討の視点は、教育の国際化、教育の需要者側からのアクセスの問題、教育供給者の参入の自由化、教育の補助の効率化、産学連携の推進、学校から労働マーケットへの接続の問題の6つの柱。教育の国際化の問題についてはヒアリングを通じて、例えば、留学生の受入れにあたり日本語試験が年1回しかない等の指摘を受けている。現在こうした柱に沿った具体的なテーマについて問題点の整理を行っているところ。

<第3WGに関する質疑・応答>

○日本語試験の在り方については、各方面で興味関心が高いと聞いている。

○教育について、大学・大学院の公私の在り方の問題は議論しているのか。また日本は教育費が大変高いが、クーポンやバウチャーの導入についての検討という視点はあるか。
→クーポン、バウチャーについては昨年から議論しており、問題意識はある。国公立大学と私立大学の問題はいろいろな視点がある。設置認可については昨年も議論したが、一部については行政側措置の具体化を待っているところ。

○現実に国公立の教育が民業を圧迫する例が出てきているのではないか。国が行う必要のないものは民間に委ねていくことを基本とすべきである。また、学校の設置には広い土地が必要とされているが、学校の土地の債権化についても検討してはどうか。

<第4WGの検討状況>

(保安・環境ビジネス)保安については、個別基準・認証分野との役割分担の問題はあるが、昨年の経団連等からの要望から再度テーマ候補を洗い出しているところである。環境についてはリサイクル事業者からのヒアリングを予定している。

(個別基準・認証)昨年10月にだされた要望から約90テーマに絞り込んだ上、更に現在事務局が関係省庁、要望元にヒアリングを行っているところである。論点公開の仕方については、テーマの絞り込み検討と合わせて7月中旬にも審議をする予定。

(横断基準・認証)政府による検査・検定を民間移管できないかという観点から、約60数項目の検査・検定制度について検討中。最終的にはある程度重点をはっきりさせた上で取り組んでいきたい。各省のとりあえずの検討状況では、民間移管を否とする理由の中に耳を疑いたくなるものもあった。営利企業は悪いことをするという先入観があるのではないか。来週から各制度についてヒアリングを行う予定。

<第5WGの検討状況>

(横断資格制度)約100の業務独占資格について検討しているが、当面、日常生活になじみが深い事務系資格を手始めに、16項目の見直しの視点を基に鋭意ヒアリングを進めているところ。これら資格には団体への登録・加入が義務付けられているなどの特徴もある。なお、WGヒアリングと並行して事務局も資格者団体等から鋭意ヒアリングを行っている。

(4)ニュービジネス協議会からのヒアリングが行われた。主な内容は次のとおり。

(意見交換)

○ ナスダックの日本への進出をどう思うか。セカンドチャレンジのためにも、起業の結果が店頭公開か、倒産かではなく、株を買ってもらうなどの中間的なオプションが必要と思うが、どうか。情報通信関係の規制緩和の要望はないのか。協議会の参加者に有名な方が見えるが、若い人もいるのか。
→ナスダックの件を進めているソフトバンク社は当協議会の会員でもある。方向として良いことではないかと思う。セカンドチャレンジについては、日米の比較をしていきたい。財務状況が良いうちにギブアップできるようにという検討の動きは政府内でも行われていると承知している。情報通信については、証券会社を買収してインターネットを使った売買をしようとすると、あらゆる規制に当たると聞く。例えば残高証明を送付しなければならないが、ネットでみてもらえばいいのではないかといったことである。協議会の会員については、大小様々の会社があり、出来たばかりの会社もあり、新陳代謝がある。

○ 外資の会員はいないのか。医者、歯医者は、会員になっているのか。医者が車で巡回して医療をしようとしても規制があると聞くが、そうした要望はないか。
→外資の日本法人の会員はあるが、外資の会員はいない。医者、歯医者の会員は、わずかだがいる。アンケートのまとめはこれからだが、質問のような目でも掘り下げてみたい。

(5)浜田委員から、同委員が日経連で行った規制緩和についての説明について報告があった。主な内容は次のとおり。

(6)その他の規制緩和を巡る動きについて、江澤事務室長から説明が行われた。主な内容は次のとおり。

(7)前回の委員会の議論を受けて、地方公共団体と独禁法の関係について高野主任調査員から説明が行われ、質疑が行われた。主な内容は次のとおり。

(質疑)

○地元業者を保護のために、入札や介護サービスへの参加を制限したりすることが不公正な取引に当たるのか。地元業者が受注して下請けや上請けに出すことには適用になるのか。
→入札制度の問題と独禁法の問題との二面があると思われるが、更に調査してみたい。

(8)次回委員会は、7月13日(火)に開催される予定である。

(以上)
(文責 規制改革委員会事務室)