規制改革委員会議
−速報のため事後修正の可能性あり−

第17回規制改革委員会議事概要

1 日 時:平成11年11月30日(火)午後2時〜午後5時
 
2 場 所:中央合同庁舎第4号館共用第2特別会議室
 
3 出席者
(委員会)宮内義彦委員長、鈴木良男委員長代理、川口順子、神田秀樹、田中一昭、西村清彦、野口敞也、浜田広、本間正義、牧野昭次郎、八代尚宏の各委員、河北博文、宮村鐵夫の各参与
(事務局)齋藤内閣審議官、瀧上総務庁行政管理局長、坂野官房審議官、田部規制改革委員会事務室長、高野主任調査員
 
4 議事次第
(1)規制改革についての第2次見解素案の審議(各論)
(2)規制改革についての第2次見解素案の審議(総論)

5 議事概要

(1)規制改革に関する第2次見解の各論について、各担当主査等から進捗状況及び内容についての説明とそれに基づく審議が行われた。その主な内容は以下のとおり。

(雇用・労働分野)1)主として労働者派遣業法、職業安定法について論ずる「外部労働市場の効率化」、2)労働基準法を主に議論する「内部労働市場の効率化」、3)社会保険の見直しや労働者からの相談を効率的に行う方策等を検討する、「労働市場のセーフティーネットの整備」という3つの柱を考えている。

(法務分野)今年度は新たに企業法制の問題に取り組んでいる。これには、企業統治問題の重要な柱である株主総会制度の改善と、ストックオプション制度の改善の2点がある。また、法曹人口の増員及び関連問題は昨年度からの継続案件だが、外国法事務弁護士による日本人弁護士の雇用問題という残っていた論点を取り上げている。電子認証制度の基盤づくりは、規制改革という視点をも踏まえて電子商取引の基盤づくりの観点から取り上げている。

(金融・証券・保険分野)他業禁止の見直し、イノベーションの促進、事後チェック型行政への転換、機関投資家に係る規制緩和、店頭市場の活性化という5つの大項目テーマの下で、要望ヒアリング等から精査して取り上げた課題を整理している。また、可能な限り規制緩和の目標年限を入れるという方針で最終折衝をしている。

(競争政策等分野)今年度の新たなテーマとして、競争政策における透明性の確保があり、合併等の事前届出に係る事前相談の在り方、独占禁止法違反事件に係る警告・注意の在り方を取り上げている。また、著作物の再販制度問題、民事的救済制度の検討、消費者契約法(仮称)の問題など、引き続きの問題が多いが、電力、ガス、鉄道の事業に係る独占禁止法第21条の廃止問題は、当該分野における規制緩和の進展を踏まえ、特に取り上げたものである。

(エネルギー分野)電力及びガスを取り上げている。電力については、大口小売自由化を受けた託送ルールの問題、ガスについては、都市ガスの休眠区域の見直しと簡易ガスの参入許可基準の明確化、LPガスの取引・料金の透明化といった問題を取り上げている。

(情報通信分野)電気通信の接続や料金の問題、電気通信分野における電波の有効利用の促進、行政の情報化の推進という3つの大項目として整理している。このうち特に前二者については、DSLなど回線利用の新技術や電波を利用した新技術の利用の促進が、地域通信網の足回り回線のボトルネック状況を打破する観点からも重要であるという問題意識に立っている。

(運輸分野)自動車損害賠償責任保険の政府再保険、貨物運送取扱事業の料金規制、内航海運暫定措置事業、強制水先の範囲、混雑空港の発着枠、自動二輪車等の二人乗り、車両通行規制の問題などを扱っており、このうちいくつかについて引き続き調整中である。

(流通分野)消費者利便の向上と流通業の新たな形態への対応、卸売業の構造変化への対応、申請書類等の簡素合理化、大店立地法、農産物検査の5点を取り上げている。調整がほぼ完了したものもある一方、厳しい協議を継続中であるものもある。

(住宅・土地・公共工事分野)都心部等の土地の有効利用、都市郊外部における土地の計画的利用・保全、建築基準法の性能規定化の施行状況、PFI構想の具体化、その他の計5項目を取り上げている。すべてについてほぼまとまりつつあるが、都心部リノベーションの問題については、前提となる現在の地価に関する認識について当委員会と建設省との間に隔たりがある。

(医療・福祉分野)まず、医療については、医療分野における法人形態の在り方、病床規制、レセプト処理の電算化、保険者機能の強化、医療費体系の見直し、広告・広報や情報開示という6項目を取り上げている。今後の協議を要する課題も少なくないが、鋭意取り組んでいく。
 福祉のうち、高齢化への対応については、介護保険法の円滑な施行として、介護サービス事業への民間参入、特別養護老人ホーム、有料老人ホームの問題を取り上げている。少子化への対応については、需要に応える多様な保育サービスの提供とともに、保育所の設置・運営・利用に係る制度の見直しを取り上げている。

(教育分野)教育の国際化と教育へのアクセスの拡大、外国人留学生の受入れ、学校経営の自由化・弾力化、学校法人及び大学設置認可の弾力化・透明化、教育への補助の効率化、インターネットを利用した高等教育の促進、研究面における産学連携の推進等の課題を取り上げている。国立大学教官の兼業問題については政府の閣議了解で一定の決着を見たところだが、当委員会として今後に向けての問題意識を見解に盛り込むことについて、検討したい。

(保安・環境ビジネス分野)今年度は昨年来検討している保安四法関係の規制の見直しと廃棄物の再生利用認定制度の2件についてのフォローアップである。

(基準認証等に関する意見・要望等への対応の分野)現在、20余の項目のうち、調整中の事項は8件程度。また、20余の項目以外に、当分野で課題を発掘し結論を得た項目としては、住宅・土地、公共工事分野関連が7件、運輸分野関連が2件あり、これらについての見解は、それぞれの分野で記載することとしている。

(基準・規格及び検査・検定制度)計11省庁が所管する延べ66の検査検定制度について、横断的に調査検討した結果、9制度についての見解を作成している。これらのうち、いくつかについて引き続き最終調整を行っている。

(公的資格制度)業務独占資格等と必置資格等の見直しについて横断的な検討を行った。業務独占資格等については、101の資格のうち要望の強い事務系10資格について見解を作成している。必置資格については、15の見直しの基準・視点を打ち出し、年明けから、経団連等の協力を得ながら、業務独占資格と同様な見直しを行うこととしたいと考えている。

(2)規制改革についての第2次見解の総論の素案について、前回の委員会での意見等を踏まえ、再度審議が行われた。その主な内容は以下のとおり。
・委員会の果たすべきミッションを明確に記述すべきである。
・英文で海外にも公表されるとすれば、規制緩和と環境問題との関係等についても触れるべきである。
・全体として長過ぎるのではないか。簡潔に分かりやすく書き直す必要があるのではないか。
・委員会は規制緩和推進の核として動くべきである。したがって、いわゆる規制緩和の「痛み」については、余り触れる必要はないのではないか。

以上
(文責:規制改革委員会事務室)