5 議事概要
(1)冒頭、事務局より、討議の素材として、資料に沿って説明があった後、これを受けた新年度の委員会の審議の進め方等について意見交換が行われた。主な内容は以下のとおり。
<事務局説明の概要>
<事務局説明に関する主な質疑応答>(○:委員会、→:事務局)
○「骨太」というのはどのような提言をイメージしているものか。
→大幅な制度改正を伴うものや、政治的にも賛否が分かれるもの、かなり大きな目に見える効果が期待されるものなどという理解が一般的なではないか。
○どの程度まで手を広げれば「総花的」と言われることになるものか。
→例えば、提言を見た人が提言が大部に過ぎて消化できないということもあるかもしれない。提言の中でどれが目玉かと聞かれても答えるのは困難であるという点もある。政府の他の委員会は通常テーマは例えば多くとも5つ程度に絞っているとすると、これに比べて当委員会のテーマは非常に多い。
<意見交換の主な内容>
○「総花的」という批判の中には、場合により、本来やるべき大きな問題を横に置いたままで必ずしもそれには手を着けていないという意味合いが込められていることもあるのではないか。
○確かにある意味では総花的である。3年目でやり方を大きく変えるのは危険だが、ワーキンググループの編成を変えて、イッシュー(issue)別にすべきではないか。例えば「少子化」を取り上げてこれに関連するテーマを一気にそのワーキンググループでやることとしてはどうか。問題としては、所管省庁が多岐に分かれるので、折衝する省庁にとっては負担が増えるという点があるが。
○イッシュー(issue)として何を取り上げるという判断が難しいのではないか。
○確かに政府の他の審議会にはイッシュー(issue)別に検討課題を設定しているところがあるが、結論は非常に抽象的である。この委員会の長所は、抽象的に流れず個別具体的な問題の解決をしていくところである。ただし、政府に寄せられる規制緩和の意見・要望をベースにしているので総花的となりやすい面があることも確かである。他方、イッシュー別にワーキンググループや検討課題を設定したとしても、同じ問題がいろいろなイッシューに関わる場合にはかえって総花的になる可能性もある。
当委員会の今までの運営では、まず7月に論点公開があり、12月に見解が出され、3月に閣議決定という流れだが、むしろ3つともほとんど内容的に違いがない点こそが問題である。したがって、例えば、論点公開はほとんど各省庁とは折衝せずに委員会内部で作成し、実現困難なものも含め経済戦略会議のような提言的な内容として、次に見解、閣議決定と段階的に具体的な内容にブレークダウンしていくやり方を採用してはどうか。
○初めは実現困難なテーマも含めて提言をし、年度末の閣議決定までには実現可能なものだけにするというのは、積み残し方式をとるということか。
○むしろ将来の理想像への橋渡しという方が適切かもしれない。見解をまとめる場合のやり方は、見解の段階で各省と合意できたものとできなかったものを分けてどちらも提示する形とすることとしてはどうか。
○今は見解取りまとめの段階で各省との合意を急ぎ過ぎているので面がないとは言えないのではないか。どうしてもダメな場合は両論併記にするという方法もある。先程来イッシュー(issue)別のアプローチは具体性がないとの指摘もあったが、決してそんなことはなく、省庁の壁を取り払って問題点を明確にできるという利点がある。また現行のやり方ではどうしても実現可能性があるかないかという判断から入ってしまうきらいがあり、本来のあるべき姿をまず想定するためにもイッシュー別のアプローチは理想的な面があるのではないかと考える。
○新年度が節目の年だということを考えた場合、今のやり方だけであると、委員会が提言したものは全て閣議決定に盛り込まれるので、これで全て規制緩和は終わりだからもういいということになる可能性もある。したがって、余りきれいに終わるのも問題かもしれない。
○規制緩和推進3か年計画終了後の次の規制改革推進のためのスキームへのバトンタッチを確実にする必要がある。
○この委員会は3年で終わりということにはなっていないし、自動的に無くなるものではない。当委員会として新しい規制改革推進体制について提言をするならば政府もそれを考慮することになる。
○当委員会は広い分野を対象としているというが、規制に限定されていることからかえって狭くなっている部分もある。例えば地方公共団体の規制について扱おうとすると、ここは中央政府の規制を扱う場であるという。現状のように単なる省庁間の折衝に終らせてはいけないのではないか。また、財産権の保護など憲法問題に絡んで検討や提言が難しい問題にぶつかる場合もある。
○一般の人にとっては当委員会が何をやっているかがよく見えないだろう。他の審議会で出された答申の中には、当委員会が以前から提言していたものが少なくないが、そうした事情は、一般の人には分るものではない。したがってできれば過去10年くらい、せめて3年くらいは遡って、各省審議会の答申と当委員会(当委員会の前身の機関を含む。)の提言を比べる年表を作り、積極的に公表をすることとしてはどうか。
○組織として法的な権限を持った上で制度を変えていくということでないとなかなか実が上がらないのではないか。
○現在は行政改革推進本部の下部機構という位置付けだが、政治あるいは行政の中で、どこまで重きを置かれているか、伝わってこない。このような状況では、我々の活動も限定的にならざるを得ない。これまでの進め方はそれなりに大事だと考えているが、もう少し、各省大臣や官僚トップとの直接交渉も必要かと思う。また、3か年計画の最後の年度ということであれば、これまではできなかったことも整理して、従来の見解とは別に公表するということを検討してもよいのではないか。
○総花的、技術的という批判を気にする必要はない。規制自体が多岐の分野にわたっているからこそ総花的にならざるを得ないのであり、また、個々具体の規制を取り上げてそれを実際に変えていくためにはどうしても技術的なレベルに入っていく必要がある。地味ではあったとしても従来どおり着々とやっていくことこそが良いと思う。次の体制のことについて言えば、一国の規制問題の全般を検討していくというからには、何人かの方は本務を休職してこの問題にフルタイムで取り組むというコミットメントを行うことも是非必要なのではないか。外国ではそういう例が多い。
○従来のやり方が重要という意見に賛成である。それに加えて、これまで提案したことについてのフォローアップも必要だ。
○イッシュー指向のワーキンググループの編成という提案は、具体性を欠くということには直結しない。個々のテーマを認識する際に、所管省庁という観点から見るか、ある一つの問題意識に共通するグループ分けという切り口から見るか、の違いに過ぎない。個々のテーマにどう対処していくかはこれまでと変わらない。
○規制問題についてではないが、これまでの経験では、いくら口で言ってもなかなか変わらない。アメリカのSECなどの例のように、経済的誘因と結びつけたり強力な権限を付与した組織にしないと物事はなかなか効果的に動いてはいかないのではないか。
○調査レポート的なものも全く意味がないということはない。例えば制度に関する情報・知識を集約して公表することは他の組織での活動の参考にもなる。また憲法問題に絡む論議についても、何がどう憲法に結びついているのかを記録しておくことは意義がある。このように、論点整理を更にコメンタールして残しておくことも、貴重な貢献である。
○イッシュー指向のワーキンググループ編成という提案について考えているが、これをやると、「規制」を超えて「制度」に真正面から入っていくことになる。当然、省庁も正面から取り組んで来ることになり、そうした対峙の仕方であると、現在のようにたとえ少しずつだとしても着実かつ具体的に前進していくという手法が取れなくなるおそれもある。
○次の段階の議論としては、規制問題だけに必ずしも限定しない行財政改革を背負っていく組織が必要ではないか。
○イッシューオリエンティッドにしても最後に見えてくるものはこれまでと余り変わらない。筋から入っていくので抵抗は大きくなるとしても、新しいテーマの発掘や議論がし易くなり、結果が分かりやすいというメリットもあるはずである。
○タスクフォースを作って特定の問題に対し集中して取組むアメリカのGAO(会計検査院)のようなイメージならあり得るのではないか。しかし、ワーキンググループの編成原理自体を切り換えるのが効果的とは思えない。
○細部の規制の調査・審議を進めていくという当委員会の役割の一つを考えると、現行方式が適していると考える。
○具体的な「イッシュー」についてどのようなものが考えられるか、3つか4つ、具体案を作って議論してみる価値はあるのではないか。
○例えば「少子化」が具体的イッシューになったとしたら、それはテーマとしては大き過ぎ、多岐にわたる問題を一つのワーキンググループで取り扱うことには無理があると感じる。
○その場合でも、「少子化」に絡む「規制」に限定すれば良いのではないか。
○従来のやり方に加え、1つか2つトピックを取り上げて取り組むのは良いのではないかと思う。
○その際は、よく定義された明確なテーマが必要となろう。
○行政改革委員会の規制緩和小委員会からの経緯を振り返ると、現状は、規制緩和に対して政治が与えているウエイトが落ちていると言わざるを得ない。当委員会のような組織が今後ともslow but steadyに活動していくことすら必ずしも担保されているとは言えない状況だと言わざるを得ない。したがって、来年度は、1)過去の成果をまとめる、2)slow but steadyな活動を継続する、3)次の組織へのバトンタッチを見据えたエネルギーを作る、という3つの作業を大変ではあるが同時に進めていく必要があるのではないか。
(2)当面、年度内の委員会開催日程(別紙1)が確認されるとともに、改めて規制改革の重要性を訴える観点から、来る3月13日、東京において、規制改革委員会の主催により、「ミレニアム規制改革シンポジウム〜豊かな21世紀を目指して〜」を開催する(別紙2)ことが了承された。
(以上)
(文責 規制改革委員会事務室)
(別紙1)
| 平成12年2月15日 規制改革委員会事務室 |
| 2月8日 | (火) | 14時〜17時 | 第20回規制改革委員会 (団体ヒアリング) |
| 15日 | (火) | 14時〜17時 | 第21回規制改革委員会 (新年度の進め方についての意見交換@) |
| 〔以下予定〕 | |||
| 3月7日 | (火) | 14時〜17時 | 第22回規制改革委員会 (規制緩和推進3か年計画審議(総論)) |
| 13日 | (月) | 13時15分〜17時30分 | ミレニアム規制改革シンポジウム(予定) (於:経団連会館) |
| 14日 | (火) | 14時〜17時 | 第23回規制改革委員会 (規制緩和推進3か年計画審議(各論)) |
| 17日 | (金) | 14時〜17時 | 第24回規制改革委員会 (新年度の進め方についての意見交換A) |
| ( 28日 | (火) | 14時〜17時 | 委員会予備日 ) |
(別紙2)
平成12年2月15日
「ミレニアム規制改革シンポジウム」の開催について
規制改革委員会として、我が国の経済活性化、高コスト構造の是正、産業競争力強化、消費者利便の向上といった視点に立って大胆な規制緩和・規制改革を進めていく必要性を改めて訴えていくため、下記により、「ミレニアム規制改革シンポジウム〜豊かな21世紀を目指して〜」を開催する。
記
| <開催日時> | 平成12年3月13日(月) 13:15〜17:30 |
| <主催> | 行政改革推進本部規制改革委員会 |
| <協賛> | 経済団体連合会、経済同友会、日本経営者団体連盟、日本商工会議所、関西経済連合会、日本青年会議所他 |
| <場所> | 経団連ホール(経団連会館14F) |
<プログラム>
以上