−速報のため事後修正の可能性あり−
5 議事概要
(1)規制緩和推進3か年計画(以下「3か年計画」という。)再改定の閣議決定案の取りまとめに当たっている総務庁行政管理局から再改定案総論の案について説明があった後、質疑応答と審議が行われた。審議の結果、総論案についておおむね了解がなされるとともに、最終的な調整については、委員長と委員長代理に一任されることとなった。
(総務庁行政管理局からの説明)
3か年計画の再改定の総論については、全体を通じ、次の3点を踏まえて案を作成した。
1)今回の閣議決定は、現行の3か年計画の再改定であり、全く白紙から書き起こすものではないことから、これまでの継続性を踏まえつつ修正を加えるものであること。同時に、今回の再改定は、3か年計画の最後の改定であり、来年度自動的に次の計画等を想定することはできないため、それに伴い所要の修正を加えること。
2)昨年12月14日の政府行政改革推進本部の決定を踏まえ、規制改革委員会の規制改革についての第2次見解の総論の御指摘内容を最大限盛り込むこと。
3)政府としての具体的な行動、取るべき措置内容を簡潔に示すという閣議決定の性格にかんがみ、文体、書き方等の統一を図ること。
以上を踏まえ、具体的には、
1)「規制改革」という視点の重要性については、既に現行計画でも「規制緩和の推進に伴う諸方策」の1項目として掲げられているが、昨年4月の規制改革委員会への改称等をも踏まえ、計画全体との関係において明確に位置づけることとしてはどうか。また、このほか、第2次見解の総論中において特に力点を置いて御指摘をいただいた点については、再改定に当たってもできる限り内容に反映することとしたい。
2)行政分野横断的な見直しについては、第2次見解において、必置資格等についての具体的な見直しの基準・視点が列挙されるとともに、業務独占資格等の見直しの基準・視点に追加ないし補足追加すべき内容を指摘いただいた。また、既に政府において横断的な見直しが進行中である業務独占資格等と基準認証等の見直しについては、計画の再改定後速やかに各省庁における見直しの検討状況を中間的に公表すべきとの指摘も頂いている。これらの点については、きちんと再改定案の内容に盛り込むこととしたい。
3)他方、来年度は3か年計画の最終年度であり、来年度末における計画の更なる改定は自動的には想定できないため、現行計画のうち次年度の改定を想定している部分等については、削除するなど所要の修正を加える必要がある。
(質疑応答における主な意見)
○ 来年度も内外から引き続き多数の規制改革に関する意見・要望が提出されることとなると想像される。計画の更なる改定が自動的に想定されるわけではないということはそのとおりであるが、提出される多数の意見・要望について真摯な検討が行われるような受け付けや処理や処理の仕方を工夫することが重要であると考える。
○ 第2次見解では、規制のトータルコストの分析や把握に努めることの重要性を指摘したが、それを更に進めて分析作業や作業結果の公表や報告などについて何らかの義務付けを行うことができないか。
○ 規制の効果分析については、米国も導入すべきと深い関心を示し、日米間の規制緩和対話でも話題にしていると聞いている。確かに重要な問題であり、更に一歩を進めるとするならば、必要に応じ、来年度、この委員会でも議論を深める必要があるのではないか。
○ 将来的には、規制によってもたらされるメリットとそれに係るコストを各省が検討をして、それを公表していくべきであるということであろう。もちろん技術的に確立されていない面があるが、いろいろなデータを集約していくことは今からでも着手できるのではないか。
○ 規制の新設審査等に当たって、規制の新設抑制という視点が重要であることも分かるが、他方、規制の透明性、明確性、具体性をどのように確保するかという観点も重要であるので、明確性や具体性を犠牲にする形でとにかく数だけ増えなければよいといった運用にはならないよう注意をしてほしい。
○ 計画総論の話ではないが、いわゆるパブリック・コメント手続において原案を公表す手段が「広く」国民・事業者に案等を公表する実態になっておらず、一般の人に余り知られていないと強く感じるので、改善を検討すべきである。インターネットに掲載しているといっても、インターネット人口は現状では国民の極めて一部にすぎない。
○ 計画総論の話ではなく、中間公表の様式の問題であるが、中間公表では、規制改革委員会の見解が他の意見・要望等と全く同列に扱われている。当委員会の見解が要望扱いとされることには違和感があるので、見直すべきである。
○ 必置資格等の見直しの対象範囲について、狭義の必置資格と合せて検討の対象とすべきものは、それ自体が資格とは位置付けられないものに限られない。例えば、業務独占資格とされているものの中にも、現場から見て必置資格と同様に必置義務が掛かっているものもあり、それらについても、必要に応じ、見直しの検討の対象とし得るよう整理しておく必要がある。
(2)計画の再改定に反映させることを前提に、政府における閣議決定策定作業と並行して検討を進めている自由民主党行政改革推進本部の規制改革PTの検討状況など、規制緩和・規制改革に関連する与党内の動向について、事務局から説明があり、それを踏まえて意見交換が行われた。
(説明の主な内容)
○ 自由民主党行政改革推進本部の規制改革プロジェクトチーム(原田昇左右委員長)においては、例年どおり、計画の再改定に盛り込む観点から、規制改革を推進する立場から党として検討項目を設定し、関係の省庁及び団体等からヒアリングを行い、約20項目について政府に申し入れを行うため、取りまとめの段階を迎えつつあると承知している。
○ 「日本経済を活性化し中小企業を育てる会」は、自由民主党内のいわゆる議員連盟の一つであり、昨年11月に発足し、現在の会員数約180名と聞いている。4つの分科会があり、それぞれの会合が数回ずつ開かれている。そのうち許可等の基準緩和分科会において、緊急を要する案件として、酒類小売業免許、タクシー業の需給調整に関して3月1日に決議が行われた由である。その概要は、1)酒類販売については、未成年者の飲酒防止徹底のための措置、不当廉売防止の措置がなされるまで、距離基準・人口基準の廃止を延期すること、2)タクシー業の需給調整については、道路運送法の運用として、緊急調整措置を適時発動させること、であると聞いている。
同会決議については、その後、自由民主党内において検討の場が移り、同党政調の財政部会を中心に取扱いについては検討がなされているところと聞いている。
一方、政府においては、規制改革への取組について、総理及び総務庁長官が、予算委員会における国会答弁等において「規制緩和推進3か年計画を着実に実施していくなど、政府として規制緩和の取組にいささかの変更もない」旨を繰り返し表明しているところである。
なお、タクシー業の需給調整の問題については、現行計画の内容を踏まえて政府提案の改正法案が閣議決定される際に、担当の運輸分野ワーキンググループにおいて考え方を整理している。
(意見交換の主な内容)
○ タクシー業における緊急調整措置については、時間・地域を限って発動するための基準をきちんと作り、かつ、その決定に至る検討経過を透明化するなど行政のアカウンタビリティを徹底することが必要であると考える。
○ 需要が多いから安全性を阻害する可能性があるというだけでは、説明になっていないと言わざるを得ない。「カミカゼタクシー」という言葉の生きていた時代は大昔のことである。
○この委員会は内閣の下でやっている。行政改革推進本部長である総理、副本部長である総務庁長官とも、ゆるぎなく規制緩和に取り組んでいくとの決意を表明されており、我々としてもゆるぎなく進めていく。内容面については、機会があれば適切にこの委員会としての考えを述べていくことが必要だろう。
○ 酒類販売について、社会的規制の面に関しては、自販機の撤廃などの対応が進んでいる。社会的規制のために経済的な需給調整が必要と言っているが、距離基準・人口基準などの需給調整があったところで社会的規制が満たされることにはならないので、社会的規制の面で有効な対策にはなり得ない。極端なことを言うと、酒類の総量規制までしないと効果はないのではないか。他方、不当廉売などの不公正取引は独禁法の体系の問題であって、距離制限・人口制限によるべき問題ではない。
○ 事実の問題として、経済的規制である需給調整規制が今よりもっと厳しかった時代から、未成年者の飲酒防止などの問題はずっと指摘されてきている。
○ 例えば、米国では身分証明の提示を求めているが、これは中小小売でも大規模小売でも同様に掛かる規制である。酒に関する規制がすべて悪だと言っているのではなく、社会的目的の達成のためには、距離制限・人口制限は意味がないということである。
○ 欧州では、スウェーデンが酒類販売の規制が厳しかったが、EC委員会からルールの緩和を求められている。
○ 本来、消費者の利便の観点についてどのように考えるかという点が重要な点であるべきである。
(以上)
(文責 規制改革委員会事務室)