1 日時 平成9年2月26日(水)12:00−13:40
2 場所 名古屋市 名鉄グランドホテル
3 出席者
(名古屋)
小田桐勝巳日本労働組合総連合会愛知県連合会会長、神谷美智子愛知県女性団体連盟会長、塩澤君夫愛知県立大学学長、須田寛中部経済連合会副会長(東海旅客鉄道株式会社代表取締役会長)、谷口清太郎名古屋商工会議所会頭(名古屋鉄道株式会社取締役会長)、綱島裕明名古屋青年会議所理事長(中部運輸株式会社専務取締役)、西尾武喜名古屋市長、村岡兼幸日本青年会議所会頭、横内恭中日新聞社常務取締役
(委員)
有馬朗人、猪口邦子、豊田章一郎、水野清の各委員
(事務局)
水野局長(再掲)、八木次長、小山参事官
(中部管区行政監察局)
福永局長
4 次第
(1) 開会あいさつ
(2) 出席者紹介
(3) 懇談
(4) 閉会
5 会議経過
開会あいさつ、出席者の紹介及び昼食懇談に引き続き、以下のとおり意見交換が行われた。
・国民には消費税率引上げへの不満が強い、その最大の理由は行革をせずに負担増を強いているというものであるとの指摘に対し、委員より、アンケート調査をすると消費税率引き上げには反対が多くなるが、昨秋の総選挙では引上げが認められたとの意見があった。
・行革は総論賛成各論反対になりがちであり、これを打開するためには、国民に行革の効用を知らせ、受益と負担の関係を判断材料として提供することが肝要であるとの指摘があった。これに対し、規制緩和の効果を具体例をもってPRすることが重要であるとの発言があった。
・官民の労働者の間で行革の受け止め方が異なっているが、状況は改善されつつあるとの指摘に対し、委員より、労働組合も変化しつつあるが行革が雇用喪失につながるとの懸念を持っているように見受けられるとの発言があった。
・国民は、時間を浪費せず、すぐに行革を行うことを求めているとの指摘があった。
・行革は「できるかできないか」ではなく、"やるかやらないか#の問題である、また、聖域なしで取り組むべきであるとの意見があった。これに対し、委員より、橋本総理は本気であり政府与党などにおいても行革推進の動きを強めている、経済界も挙げて支援しているとの発言があった。
・中央省庁の再編、規制緩和、地方分権などは行革の結果にすぎない、基本は国と国民、国と地方の関係をどうするかである、これが一般によく見えていないことを懸念するとの指摘があった。これに関連して、省庁再編は家屋の建設と同じであり、土台となる国と地方、官と民の関係が重要で、これが揺らぐと柱が立てられない、工事の順序がよく見えるようにすべきであるとの指摘があった。
・行革は国民運動として行わなければ達成できないとの意見があった。
・規制の存続を前提とする規制緩和、中央の権限を分け与える地方分権といった考え方に懸念を覚えるとの指摘に対し、委員より、現在は官と民、国と地方が上下関係で捉えられているとの発言があった。これに関連して、委員より、経済的な規制は撤廃すべきであるが、社会的規制には必要なものがあるとの意見があった。
・費用効果分析を導入して、行政の重点化・効率化を行うべきであるとの指摘に対し、委員より、同感であり、行政改革委員会が提示した行政関与の在り方に関する基準が広まりつつあるので、今後は各政策が費用効果分析で計られようとの発言があった。
・何を、いつまでに、どこまでやるのかという(行革会議の使命終了後のフォローアップ体制も含めた)工程表を作り、しっかりしたスケジュール管理を行うべきであるとの指摘に対し、委員より、地方分権推進委員会や行政改革委員会の意見を含め、5〜6月が最初の山場となり、11月に行革会議の最後の山場を迎えようとの発言があった。
・官僚たたきの風潮を懸念する、官僚の良さを引き出せるような改革を望むとの発言があった。
・省庁再編は官僚のモラールを下げずに能力を発揮してもらうように行うべきであるとの指摘に対し、委員より、単純なスリム化や再編ではなく、行政の国際競争力を確保できる改革を行うべきである、エージェンシー制度を活用して拡大生産型の行政から脱却すべきであるとの発言があった。
・省庁再編にあたっては、NGO、NPOとの役割分担を考慮し、ボランティアを準公務員のような形で活用することを考えるべきであるとの意見があった。これに対し、委員より、あらゆる組織が国際競争力を問われており、日本のNPOも国際交流を深める等の手段で自らをスケールアップすべきであるとの発言があった。
・省庁再編は「国民へのサービス」という視点で検討すべきであるとの指摘があった。
・国民に分かりやすい省庁再編を望む、また、女性問題を一元的に扱う行政組織を作るべきであるとの意見があった。これに対し、委員より、組織の一本化よりも中枢に近いところ、たとえば総理府に女性担当の指令塔が位置していることがポイントであるとの指摘があった。これに関連して、委員より、今後の日本を考えると女性労働力の活用が重要になるとの指摘があった。
・行革は短期的には国民に厳しい面があるが先延ばしできない課題である、痛みはあるが将来は明るくなるという形にすべきであるとの意見があった。
・現在の行政は極めて複雑で国民がすべてを理解することは不可能である。こうした状況で改革を進めるには政治への信頼が必要だが、これが失われていることを懸念するとの指摘があった。
・今の教育では独創的な人材が育っておらず、思い切った教育改革が必要であるとの意見があった。これに対し、委員より、現在の制度でも教師の自立性を高めること等で画一的な教育を改善できるとの指摘があった。また、委員より、現在の教育が独創性、個性をなくしたことは企業にも責任はある、企業関係者が自らの問題として取り組んでいるとの紹介があった。
・エクセレント・カンパニーから賞賛される企業に変化することが求められているように、「賞賛される」国家を目指すべきであるとの意見があった。
・地方自治体で行革を進めるに際しては、仕事そのものを減らさないとできないとの意見があった。
・地方分権については、国から都道府県に権限を移すことが考えられているが、本来は市町村に移すべきであるとの意見があった。
・地方分権を正しく実行すれば国は変わるとの指摘があった。
・地方自治体が財政面で国から独立できるようにして、個性ある市町村を作り得るようにすべきであるとの意見があった。
・地方分権型の規制緩和で、自治体間で規制に強弱のある状況を想定してもよいはずであるとの指摘があった。
・国の出先機関の見直しをすべきであるとの指摘があった。
以上
(文責 行政改革会議事務局)