−速報のため事後修正の可能性あり−
1 日時 平成9年4月9日(木)14:00〜16:30
2 場所 福岡市 ホテル日航福岡 3階 都久志の間
3 出席者
(行政改革会議)
川口幹夫、塩野谷祐一、水野清、渡辺恒雄の各委員
(会場参加者)
約400名
(事務局)
水野事務局長(再掲)、八木事務局次長、小山参事官(司会)
議題
(1)基調説明
(2)会場参加者との意見交換
5 会議経過
(1) 麻生福岡県知事から開会のあいさつがあった。
(2) 水野行政改革会議委員から、開会のあいさつ及びこれまでの行政改革会議の活動状況について基調説明があった。
(3) 末吉興一北九州市長及び桑原敬一福岡市長から、それぞれ別紙1、2のとおり意見が述べられ、これに関連して以下の意見交換が行われた。
(渡辺委員)行政改革の背景の一つに財政赤字がある。景気調整や所得再分配の機能を財政が果たし得なくなり、規制緩和や地方分権が必要となっている。これらを実施するには現在の中央省庁は複雑怪奇であり、国民に不便となっている。私見だが、10省程度に大括りする必要があると考える。他方、分権を進めるには自治体側の改革も必要であ る。留意すべきは、今回の行革は首切りが目的ではなく、規制緩和についてもすべての規制を緩和するわけではない点である。米国のように多数の無保険車が走る状況にしてはいけない。また、金融ビッグバンが行われるが、金融恐慌は断固として起こしてはならな い。なお、官邸機能の強化については、内閣法第6条を改正して危機の際の総理の権限を強化しなければ、国民の安全を守れないと考える。
(川口委員)昔、サラリーマンは気楽な稼業、というフレーズが流行したが、この頃から無責任体制が横行するようになった。責任を取る人を誉めず、評価しなくなったため日本が良くなくなった。行革は、こうした時代を変革するために始まったと考える。地方分権についても、中央政府には地方不信があるが、地方にも然るべき人がおり、やればできる。権限、予算をもっと大胆に移管し、責任を明確にして各地域の実状にあった施策を実施すべきである。
会場参加者四島司氏、横溝隼一氏、善生喜八郎氏、堀田光子氏から、それぞれ別紙3〜6のとおり意見が述べられ、これに関連して以下の意見交換が行われた。
(塩野谷委員)行革は他の5改革と並ぶものではなく、これらをまとめ上げるものである。まず、官民の在り方等の観点から中央政府の活動領域を狭める。第2に、そうして政府に残った仕事を透明かつ効率的、総合的に実施するようにする。次が再編であり、最初に再編ありきではない。キー・コンポーネントは総合調整である。官邸がコントロールし、各省が分担する姿が望ましいが、現状は逆である。省あって国なしの状況を変え、政官の関係を変えなければならない。行革は総論賛成・各論反対になりがちであるが、特に無駄を無くすときに人員のカットが行われることが問題となる。地方分権や民営化はある意味で革命であり、既得権益の改革となることから抵抗がある。各論について国民合意をどうやって取り付けるかが課題である。政官財の鉄のトライアングルといわれるが、この関係も行革で変化する。地方も同様である。国民合意はきれいごとではできない。国民は地域のレベルで生活しており、行革を行うと地方に重い責任が生ずる。
(水野委員)情報公開については、現在法案化の作業中であり、中央省庁に大きな影響を与えるものとなろう。政府の規模の問題は、確かに見た目の日本政府の公務員数は少ないが、定員の規制を受けない公益法人が多数存在するし、地方の公務員数も多い。行政そのものの問題として、土建型浪費行政が挙げられよう。農道空港や一部の港湾など無駄な箱物をつくってきた。農水省について言えば、環境行政を行わなければ成り立たない。国有林野にしても、大きな借金を抱えているが、半分は環境林となっている。
会場参加者高原茂氏、坂本文比古氏、山崎孝徳氏から、それぞれ別紙7〜9のとおり意見が述べられ、これに関連して以下の意見交換が行われた。
(水野委員)都市近郊の農家は裕福である。農水省は全国一律の農政を行っているが、北海道や南九州などと他地域とを一律には論じられない。また、専業農家向けの政策を行っていないことも問題である。農水省の施策の大半は環境庁で実施できるものと考える。官民の人事交流の重要性については認識しており、いわゆるエージェンシーについても、その長に民間人の就任も考えている。このエージェンシーは行革の際に公務員の雇用を守るアイデアでもあり、首切りといった事態は生じないであろう。
(渡辺委員)法人税については、日本は極めて高く、空洞化の一因にもなっている。金融ビッグバンが行われる中で有価証券取引税の廃止や手数料の自由化が行われないと貯蓄が海外に流出する。現在は主税社会主義ともいえる状況である。所得税や相続税の引下げも必要である。オーストラリアでは相続税は廃止されている。旧国鉄の債務を考えに入れて、無利子の相続税非課税国債を発行してはどうかと思う。消費税については、欧州は15%水準で統一されようし、高いとは言えない。地価税は廃止すべきだろう。
なお、郵政省の通信放送3局と郵政3事業の局との間には同質性がないと考える。この分割ができなければ行革はできない。通信放送3局は新たにできるであろう産業省のようなところに移管し、現業3局は本来的には民営化して11〜12に地域分割し、貯蓄銀行化すべきであろう。少なくとも外庁化は必要である。こうした改革は郵便局にとっても将来の明るくなる改革であろう。
(川口委員)少子高齢化、技術進歩、大競争時代という中で、それぞれが悩みを抱えているが、特別な処方箋があるわけではない。こうした時代背景の中で行革に絡む問題があるということを認識して今後の審議に当たりたい。
(塩野谷委員)農業や医薬、金融などはこれまで保護された産業であった。日本の成功はこうした保護の対象とならず、国際競争をしてきた産業によってもたらされたが、今後は保護されてきた産業を活性化することが重要である。また、行革は国民を豊かにするためのものであるが、現状、国民負担率といった用語に象徴されるように国民の側に負担意識がある。政府にしかできない外交等の施策もあるので、今後は支払いと受取りを関連付けていくことが重要であろう。
6 参考事項
次回の一日行政改革会議は、平成9年4月23日、札幌市内において行われる予定。
以上
(文責 行政改革会議事務局)