−速報のため事後修正の可能性あり−

行政改革会議第20回議事概要

1 日時 平成9年7月2日(水) 14:00〜16:50
2 場所 内閣総理大臣官邸 大客間
3 出席者
(会議)
橋本龍太郎内閣総理大臣(会長)、武藤嘉文行政改革担当大臣・総務庁長官(会長代理)、芦田甚之助、飯田庸太郎、猪口邦子、河合隼雄、川口幹夫、佐藤幸治、塩野谷祐一、豊田章一郎、藤田宙靖、水野清、諸井虔、渡辺恒雄の各委員
(政府)
古川内閣官房副長官、田波内閣内政審議室長
(事務局)
水野事務局長(再掲)、八木事務局次長
4 議題
(1) 今後の自由討議の進め方について(討議)
(2) 改革の基本的考え方について(討議)
(3) 内閣機能の強化策について(討議)

5 会議経過

(1) 今後の自由討議の進め方について委員間で意見交換が行われた結果、次回以降の会議においては、事務局は、委員の意見の分散状況及び討議項目に関係するバックグラウンドを示した資料を中心として討議資料を作成し、会議に供することとなった。

・冒頭、事務局から、本日は一連の自由討議の初回でもあり、委員間の幅広い議論の呼び水としてあらかじめ事務局が討議資料を用意したが、今後もこのような資料を事務局が作成して提出するのがよいのか、中間整理をベースとした資料で委員間で議論し、その意見を踏まえて討議資料を作成するのがよいのかについて議論していただきたい旨諮った。これに対して、委員から述べられた主な意見は次のとおり。

・事務局作成の資料は、選択肢を提示するものであって、方向性を出すものであってはならないが、今回の資料を見ると、閣議決定を多数決で行うことについて消極の方向性が出されるなど、必ずしもそうなっていない。選択肢を示し、その利害得失を示す客観的なものであるべきである。また、内閣機能強化についての討議資料については、具体的内容が乏しすぎるものであり、幅広く選択肢を示した資料にすべきである。
 4月に各委員が開陳した意見の姿を出し、これをベースにして議論すべきであり、そうでないと事務局の誘導であるとの批判を免れない。

・今回の資料は方向性を示しており、これが1週間前に公開されて一人歩きしている感がある。事前に資料を出すのはよいが、出ている意見の取りまとめにとどめるべきで、方向性のあるものは控えてほしい。

・討議資料を素材として自由な議論を行うという趣旨は分かるが、手順として、事前に公開するのであれば、選択肢を示すものにすべきである。他方、何も資料がないところで議論をするのも難しいので、その兼ね合いを考えるべきである。

・これまでの各省ヒアリングでは、事前に資料を公開してもよかったが、これから本番の議論に入っていくのであるから、議論の前に方向性が出るのはまずい。議論の中身はできるだけオープンにすべきであるが、議論する前に方向性を出した形のものをオープンにすることは、委員の意見を制約することとなる。

・資料を事前に出すのはよいが、方向付けをしないことが重要である。

・委員が提出したメモ等を議論の素材にすべきである。

・委員が書面において意見を表明する場合には、できる限り事前に提出することが提案され、了承された。

(2) 行政改革の理念について、事務局作成の討議資料をも踏まえつつ、委員間で自由討議が行われ、企画・制度問題小委員会において更に議論を深めることとされた。述べられた主な意見は次のとおり。また、欠席の有馬委員から意見(別紙1)の提出があった。

・行政改革の理念については、それほど議論すべき事項がないように思われるが、何のための行革か、どのような理念で行革を行うのかを世間に示す必要がある。その意味で、資料はたくさんのことを書きすぎており、会議としての意見を簡単明瞭に表明することが必要である。また、状況認識については、不利な事実のみでなく、ポジティブな面も掲げる必要がある。
 重要なことは、何のための行政改革かということを簡単明瞭に示すことである。問題状況は、1)政府が肥大化し、民間に過度に介入する弊害が生じていること、2)政府の組織が縦割り、硬直化しており、弾力的、効率的な対応ができなくなっていることの2点であり、これに対する対応としては、1)簡素、効率的、透明な政府を作ること、2)弾力的にコーディネイトされた組織を作ることの2点であり、目標は「自由で公正な社会」ということに尽きるのではないか。

・討議資料に記載のある事項に加え、1)目的原理で行政が動くべきこと、2)EfficiencyとEmpowermentの二つのEにより、国際競争力のある行政を作るべきこと、3)冷戦後の国力の指標と考えられるようになったアジェンダセッティング能力が行政に求められており、日本の行政もこれを持つことが必要であること、4)危機管理について、人間の安全保障(Human Security)という概念を入れるべきこと、という4点を追加すべきである。

・討議資料では、財政悪化の問題が強調されていない。主張にアクセントをつける必要がある。

・討議資料は総花的で、何が大事なことが分からない。ポイントを明確化することが必要であり、その方がPR効果の点からも望ましい。
 今回の行革は、行政だけの問題ではなく、行政の役割の減少による市場の役割、司法の役割、政治の役割の増加があるなど、ひとり行政の問題でなく、すべての改革の中で行革をとらえる必要があり、こうした全体の中の位置付けをすべきである。

・六つの改革の中の一つという位置付けが重要である。

・討議資料は、国民の生活者としての視点が少ないのではないか。安全、安心が全ての国民に行き渡る必要があり、こうした視点から見ることが重要である。

・討議資料は網羅的であるが、より簡潔に、何のために何をするのかを分かりやすく示す必要がある。本日の議論を受けた企画・制度問題小委員会では、答申としてどのようなものを出すかを念頭におきつつ、どういう点をどういう切り口で考えるかを更に議論する必要がある。

(3) 内閣機能の強化について、事務局より事務局作成の討議資料について簡単な説明の後、猪口委員、水野委員、渡辺委員及び諸井委員より提出された意見(別紙2ないし5)についてそれぞれ説明があった。これらを受けて、以下のとおり意見交換があり、企画・制度問題小委員会において更に議論を深めることとされた。

・内閣の在り方については、政治主導の権限の強いものにするか、官僚のチェック機能の働くバランスの取れたものにするかであり、共に利害得失がある。内閣及び総理の権限は大きいに越した事はないが、チェック機能が必要となるのが政治主導型の問題で在り、少数精鋭でいく場合には実務を各省に委ねる傾向が強まる。危機管理について言えば強い内閣であるべきで、要は緊急事態想定で作るか平時想定で作るかの違いではないか、との意見があった。

・1)政府としての総合戦略を考える場がないという問題があり、例えば京都で開かれる第3回気候変動枠組み条約締約国会議(COP3)において、議長国として意義のなる議定書をいかに作り上げるかといった戦略的な企画立案をする場がない。2)内閣官房は、総合戦略についての企画立案力を持つ必要があり、予算についても重点をどこに置くべきかといった方向づけについては内閣が行なうべきである。内閣組織が各省庁と予算折衝することは避けるべきだが、年度予算の重点及び方向性を指示する権利を内閣府が持たなければならない。また、予算編成は単年度指向にならざるを得ないが、内閣としては経年的な考え方を持つことが必要であるとの意見があった。

・1)政治主導の内閣官房であっても、危機管理は別にして機動的な組織とすることによって平時は少数の組織とすることが可能であろう。2)現在の日本は内政・外政ともに危機にあると認識すべきであって、総理及び内閣が強い権限を持つべき状況にある。3)国民が困ったときに国が側にいてくれる政府でなければならなず、平時のみで危機に役立たない政府では意味がない。例えば、戦略的に重要な日米関係については、内閣官房の経済社会を所掌する室において官房副長官に準ずる職の者の主導の下で、総合的に戦略を立案するのがよいのではないかとの意見があった。

・総合的な対応を要する課題については、関係省庁等を糾合したチームを編成して対処することができるのではないかとの意見に対して、APEC大阪会議の際にはそうしたチームが編成されたが、こうしたテーマは随所にあり、例えば神戸で開催される予定の雇用サミットなどもその一例ではないかとの発言があった。

・内閣府構想については、内閣官房を膨らませたものを各省並びのものとするかどうかなど、組織の位置づけをどうするかという課題があるとの指摘があった。これに対して、各省並びではなく、総合戦略を立案・遂行する強力な権限を持った組織である必要があり、各省庁にまたがる例えば国際関係などの案件に総合戦略を立案する能力を持った組織とすることが必要であるとの意見があった。
さらに関連して、内閣官房は内閣官房として位置づけ、そうした機能は首相府において持つべきではないか、各省庁を指揮することが必要なので首相直轄の強い権限を持った組織でなければならないのではないかとの意見があった。これに対し、首相直轄の組織には2種類あるが、内閣府を内閣の機関と位置づけた場合には総理府の事務を取り込むことができるかという問題があるとの指摘があった。総理が分担管理大臣として所掌する事務を極力無くすことが必要であり、整理した結果それが極めて小さなものとなれば内閣府の一部局とすることも考えられるのではないかとの発言があった。

・第一次臨調で内閣府構想が練られており、これを勉強するのがよいのではないかとの意見に対し、当時とは時代環境が違うので参考にならないのではないかとの発言があった。

・1)現在の内閣官房では主務官庁を決められない事務を多く抱えており、事件が起こるとそうした事務が増えるメカニズムがあるが、こうした事務こそ整理すべきである、2)現在の総理府にある審議会を新しい内閣府で引き続き抱えるべきかどうか問題であるとの指摘があった。これに対し、内閣官房より、新しいことをやる場合の組織がないため、所掌を超えて内閣官房において処理しているものがある。問題はどの程度こなせるかである。審議会については、例えば税制調査会のように複数の省庁に関係する案件を諮問する場合に特定の省庁に置いてよいかという問題もある、との見解が示された。

・内閣府と内閣官房の両者を置く場合にそれぞれが担当する事務はどうなるのか、また主務大臣はどうなるのかとの発言があった。これに対し、内閣府ができた場合には、その官房組織においてルーティンの事務を行うこととなるのではないか、官房組織の内外は別にして戦略部門が必要なのではないか、内閣府の長は総理であるが複数の無任所大臣を置くのがよいのではないかとの意見があった。これに関連し、現在は外局の長と各省の長には立場の相異があるので、内閣府に外局を置くかどうかも課題であるとの発言があった。

・1)事務局の討議資料は現在の内閣官房の5室を前提にしているが、他方において効率的かつ弾力的に編成するとの指摘もあり、結局は時の総理が決めればよいということではないか。2)行政改革会議の任務は行政組織の在り方を議論することであって、内閣官房の組織を3室とするか5室とするか等は総理に委ねてよいのではないかとの発言があった。これに関連して、中曽根内閣時代に内閣外政審議室ができたが、当時中曽根総理は外部の人材の登用を考えていたものの、給与格差が著しく諦めざるをえなかった。次いで官僚OBを考えたが要職にあったため果たせず、結局現役官僚から登用した。中曽根総理は、各国首脳に対して自分の考え方を打診することなどに大変うまく室長を活用していたとの発言があった。

・情報について、内閣官房のほか、防衛庁も情報本部の発足で整理されるようになり、また外務省にも外交情報の蓄積がある。今必要なのはこうした情報の突き合わせであり、すべての省庁が共有する必要はないが、特定の関係省庁間では共有すべき情報もある。合同情報会議が開催されているが、大事な情報は出さない傾向があり意味がないので、情報漏れを起こさない範囲でどのようにすれば共有できるかを考えなければならないとの発言があった。これに関連し、合同情報会議は情報を隠しあう会議であって意味が無いのではないかとの意見があった。

・情報コミュニティを構築すべきであるが、米国では情報組織の長が長い年月に渡ってその職を占めたために弊害が生じたことからも、収集組織は単一であってはならず、複数の組織が緊張関係を保ちながら存続すべきと考える。問題は、どのようにコミュニティを構築するかであるとの意見があった。これに関連して、合同情報会議が機能しているかどうか不明であるが、コミュニティを構築するとともに、内閣官房に他国から認知され得る中央情報組織を作り、外務省、警察庁の情報組織も強化すべきである。その際、各情報組織に対する総理のアクセス権を規定することで、情報の一元化を図るべきであるとの意見があった。

・内閣官房の組織について、情報については専門官が必要としても他室は機能的に編成することが必要ではないかとの意見があった。これに対し、現在の内閣官房には総合戦略を企画立案する責任がないのが問題であるとの発言があった。

・阪神淡路大震災の際には、地元交番から官邸に情報が入っていたにもかかわらず、情報を総理に上げるルートにこだわったため総理に情報が入らず、失態を招いたとの指摘があった。これに対し、内閣官房より、先の大震災の経験を踏まえ、現在では誰でも総理に直接報告できるようにマニュアル化されているとの説明があった。

・内閣官房についても大括りの組織のほうがフレキシビリティーが高まるので細かに固定しない方がよいが、社会経済を扱う部局と危機管理を扱う部局は性格を異にするし、また、情報も別立てせざるを得ない。一方、現在の組織は内政と外政の担当を分けているが、今や世界は内外を分けていられない時代であるとの意見があった。これに関連して、内閣官房には総合戦略を企画立案する機能と各省庁の人材を徴用する権限が必要であり、現在の5室体制がベストというわけではない。事務局資料は5室前提だが、選択肢はいくつ出てきてもよいと考えるとの発言があった。

・政府広報については難しい課題だが、英国のグリーン・ペーパーが参考となる。グリーン・ペーパーは現状を記載し、一定の仮説の下に将来を推計し、政権党の政策を並べるものであるが、サッチャー政権はそれ以前の労働党のグリーン・ペーパーの現状分析を使って自らの政策を提示した。こうした使い方を考えるべきであるとの発言があった。これに関連し、1)現在の広報室は広報予算をマスコミ等に配分するのが主な仕事になっており、しかも誰も見ないような番組を制作しているとの意見、2)米国ではホワイトハウスにスポークスマンがおり、毎日プレスやTVに対して大統領の考えを示している。日本では内閣官房長官がこれを行っているが、そうであるならば官房長官と内閣広報室との距離を縮めるべきであるとの意見があった。他方、官房長官と広報室の距離を縮めても効果はないのではないかとの指摘があった。

・内閣官房が各省庁からの出向者で占められていることは、各省庁との連携を保つ上ではやむを得ないことかもしれないが、総理大臣補佐官が政治任用とされているように官僚以外の者が内閣官房入りすることが必要である。米国ではシンクタンクが人材の供給源となっており、日本でも、民間シンクタンクの活用等により内閣官房を政治主導の組織とする必要があるのではないかとの意見があった。これに関連して、そうした現状を変えることが必要だが、問題はどのように変えるかであり、例えば完全な民間人が担当になっても行革はできないし、官僚出身者が全て悪いわけでもなく、退官して2〜3年たつと伸び伸びと意見を言うようになる例もあるとの意見があった。

・事務次官会議を通らない案件は閣議にかけない、一省庁でも反対する案件は閣議を通らないという慣例には問題がある。また、閣議は形式的で議論は閣僚懇談会等で行うという方式自体に問題があるとの意見があった。

・事務次官会議は廃止すべきであるとの意見があった。これに対し、1)廃止までは必要ないが、全会一致をみない案件についても整理して閣議にあげればよい、2)それは現在の制度でもできるのであって、運用の問題ではないかとの発言があった。

・合議体としての内閣の活性化を図るためには、閣僚の数を減らすことが必要ではないかとの意見があり、15人程度が妥当ではないかとの発言があった。また、閣僚を減らすことが難しいのであれば、副大臣ではなくむしろ閣外相を創設することができないものかとの意見があった。他方、それは難しいのではないか、無任所相を置いて全閣僚会議と省庁閣僚会議とを開催する方式は考えうるとの意見があった。

・現在国家公安委員長は消防や地方財政を担当する自治大臣が兼ねており、大きな疑問も持たれていないが、1)大きな危機を想定すると消防と警察の両方を一人の大臣が所掌することが常に可能かどうか疑問である。2)また、大事件の際には県警レベルの経費が予算をオーバーする場合もあるが、地方財政担当大臣と国家公安委員長の兼務ではかえって手当てがしにくいと考えられる。こうしたことから、国家公安委員長に専念する大臣が必要ではないかとの発言があった。これに関連して、1)市町村単位の消防や都道府県単位の警察は相互に連絡が悪い。2)国家公安委員会は有名無実で隠れみのとなっている。地方公安委員会も機能しておらず、すべて廃止するならまだしも現状で専任の大臣を置く必要はない。3)一方、道州制を導入して管区警察単位とするのであれば専任大臣も意味があるであろうとの意見が述べられた。

・来週の企画・制度問題小委員会においては、内閣の在り方に関する構造的な問題について議論すべきではないか。総理の指揮監督権を規定する自衛隊法の問題については、議論するかどうかを検討すべきではないかとの発言があった。これに対して、自衛隊法の問題も議論してよいのではないか、機構論も議論すべきではないかとの意見が述べられた。

(4) 次回会議は、7月9日(水)午後2時より、中央省庁の在り方及び編成、国家機能の在り方(国の行政の果たすべき役割)について討議する。(なお、同日午前10時より、行政改革の理念及び内閣機能の強化を議題として企画・制度問題小委員会を開催する。)

以上
(文責 行政改革会議事務局)

連絡先:行政改革会議事務局   高野(電話03-3581-2641)  根本(電話03-3581-0270)

行政改革会議議事概要は、インターネット(官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp/)の「最近の話題」又は「審議会」の欄)及びパソコン通信ネットワーク(PC-VAN及びGサーチ)でも御覧になれます。


別紙1(有馬朗人委員意見)

科学技術立国について

1 科学技術基本法並びに科学技術基本計画に盛られた科学技術立国の精神を行政改革に反映することが必要である。
2 国立研究所や特殊法人の研究所の活力を高めなければならない。
3 先ず現存の研究所の役割と実情を調査検討する。
4 科学技術立国に向けて研究所群の統合を含め活力を高める最も有効な組織の構築を図る。


別紙2−1(猪口邦子委員)

内閣機能強化のための機構改革についてのメモ

I.内閣機能強化の必要性についての基本的考え方

すでに提出した、主要論点項目に関する意見(第1部)「内閣機能、とりわけ危機管理機能向上のための意見書」を参照。 基本的考え方のポイントは以下のとおりである。
1.内閣主導性を確立する
2.国務大臣の合議体としての内閣の活性化を図る
3.内閣の首長である内閣総理大臣のリーダーシップを強化する
4.国民的な重要課題や危機管理などの緊急課題における官邸のヴィジビリティーの向上を図る
5.内外情勢の変化に即応して素早く効果的な対応力を発揮できるようにする
6.冷戦後の人間社会の諸問題の解決のために、日本の官邸が提案力=アジェンダ・セッティング力を発揮できるようにする
7.機構的には:
1)関係閣僚会議や特命事項担当大臣の活用を図る
2)内閣総理大臣及び内閣の補佐機能を強化するための内閣官房と総理府の組織の見直しを図る

II.内閣機能強化のための具体的検討項目

1.内閣機能の活性化

(1)閣議
国会への内閣の連帯責任を定めた憲法の趣旨に照らし、閣議における全会一致の原則は維持するべきである。

(2)関係閣僚会議
国家として内外情勢の変化への機敏で効果的な対応力を発揮し、また国際社会における日本としての提案力を向上させていくために、主要な諸問題について閣僚間での実質的な討議や調整の促進を図ることが必要であり、閣議後の閣僚懇談会や事前の関係閣僚会議を一層活用する。

<注> 国力とは、伝統的には軍事力や経済力であったが、21世紀においては提案力= agenda setting の力であると欧米の国際政治学では最近論議されている。 関係閣僚会議の設置にあたっては、上記の目的原理の考え方に則り、明確な目標に沿って設置し、目標達成後は速やかに廃止する。長期にわたり廃止できない会議については目標達成の困難性がどこにあるのかを検討し、メンバーや組織運営を見直し、また目標への戦略を立て直し、この反省や改革のプロセスを国民に公開していく。課題への対応プロセスにおいて内閣として係わる重要なフェーズが終了したと判断され、かつ引き続きフォローアップが必要な事態については、必要に応じて関係閣僚会議を復活させる合意の下に、内容的に最も適切な中央省庁へ責任を移す。過渡的に後述の新総理府に移すことも考えられる。また関係閣僚会議に参加していた閣僚に代表される行政機関はいずれも当該課題について引き続き発言権を確保できるインターエージェンシー(米国)のような仕組みを導入する。なお、実効性や機動性を確保するためメンバーは目標や内容に関係の深い閣僚に限定していく。 <注> inter-agency とは米国の行政用語で、国家的な見地から複数省庁が発言すべき行政課題について、意思決定に参加する権限を確保する諸行政機関を特定した上でその諸機関間で合意形成を行う仕組みのこと。インターエージェンシーが必要な行政課題については、中核的行政機関が内部で結論を得ても、インターエージェンシーに付さない限り政府の決定にはならない。
(3)特命事項担当大臣
内閣としての統一的な見解を形成し、取り組みへのイニシアティブを発揮するために必要に応じて特命事項担当大臣を設置する。担当相は複数省に関連する課題に集中的かつ包括的に対応する機能を担うが、この場合も目的は、国家として内外情勢の変化への機敏で効果的な対応力を発揮し、また問題解決力や提案力を向上させていくことであることを明白にし、その目的原理に沿って設置する。担当相がその担務を効率的に遂行しうるよう、関係閣僚会議を主宰する場合もある。また補佐スタッフ組織を機動的に整備する。

(4)副大臣制度
中央省庁大括りの方針の中で、各閣僚が過大な責務と行政事務を集中的に担うことが予想される。またグローバリゼーションの進展の中で、国際的な総合調整が必要な行政課題が増え、そのための国際会議や国際協議がかつてない頻度で開催される時代の到来が予想される。わが国がそのような国際総合調整場裡において政治的イニシアティブを発揮していくためには各大臣が対外日程に積極的に取り組むことが必要であり、閣僚メンバーではない立場であるが、国内的に大臣を代理して責任をとることのできる副大臣の設置の必要性が予想される場合は、副大臣を置く。

2.内閣総理大臣のリーダーシップの強化

(1)基本方針の発議
内閣総理大臣の基本方針発議については、内閣法4条により総理大臣の基本方針発議権は法的に確保されていると考えられ、内閣法の改正は冗長になるため必要ではなく、むしろ内閣官房を再編して強化することにより、意思形成を行い、意思を発信する官邸を築くことができる。

(2)行政各部に対する指揮監督
内閣総理大臣の行政各部への指揮監督については、内閣法6条の下でも、予め閣議で了承を得た基本方針に従って総理大臣が個別的な行政処理をすることは可能である。
また総理大臣は内閣法6条下でも組閣直後の閣議において、緊急事態発生時に人命救助および重大環境破壊阻止の目的に限り、また緊急事態の内容を限定的に定めたうえで、行政各部を直接指揮監督することについての方針の決定を得ることにより、速やかに初動体制を立ち上げるための行政各部に対する指揮監督を行うことができる。

3.内閣官房と総理府の機構改革

(1)内閣官房の機構改革の必要性について
内閣官房は、閣議に係る重要事項に関する総合調整その他行政各部の施策に関するその統一保持上必要な総合調整等を行うことになっているが、合議体としての内閣の官房は理論的存在であって実際には内閣の首長としての総理大臣=官邸の官房として機能する立場にある。現在の内閣官房は、日本が基本的には小国であり、官邸に国際的な提案力や対外的リーダーシップが必ずしも期待されていない時代に構築され、さまざまな制約の下で十分な役割を果たしたと考えられるが、冷戦後世界の変容やわが国の国力の充実とともに総理大臣による個性的で創造的なリーダーシップが期待される今日では、行政権が属する内閣の首長たる総理大臣を知的に強力に支えて意思形成を行う官邸の姿が必要になる。また行政各部が行政改革を通じ大括りとなって新たな力量を備え、あるいは日本の国家と社会が転換期の選択を迫られる時代のなかで、総合調整のみならず重大な政策選択における内閣の政治的指導性は一層必要になると考えられる。総理大臣は優れた秘書官制度によりサポートされてきたが、今後はそれに加えて政策の企画・立案力と総合調整力を機構的かつ知的にパワーアップした新内閣官房が必要である。諸国家は議院内閣制や大統領制など異なる体制を有し、その理論的結果として各国の首脳の権限や指導力も異なるが、21世紀のG−8の時代を展望すれば、各首脳は、その国内体制の相違にもかかわらず、国際運営に直接的に互角でわたりあわなければならない。従って首脳サポート機構の強化を構造的に行うことは、G−8時代を有利に生きる日本の将来戦略にほかならない。各中央省庁の機能の中でも最も重要な中枢機能は、このような観点から場合によっては内閣官房及び総理直轄の新総理府に部分的に移管することも検討されるべきであろう。

(2)新内閣官房と新総理府の機構案
中央省庁大括りの行革理念を反映させ、内閣官房も大括りの機構改革を行い、1)危機・安保系、2)情報系、3)社会・経済系、の基本3室を設置する。危機安保系については、その長として官房副長官に準ずる危機管理専門官をおくことがすでに行革会議の意見集約として政府に提出され、実現される見通しとなったが、このことは内閣官房全体の機構改革と不可分な関係にあり、残りの機能・機構改革についてのビジョンが必要である。新内閣官房の3室については、いずれも官房副長官に準ずる職をおくべきであり、従って、責任体制のラインとしては官房副長官(政務・事務)の下に3つの特別職を設け、各特別職が各室を統括する。新特別職の名称は、〇×専門官のようなテクニカルな名称は適切ではなく、それが特別職であることがわかりやすく、またその地位の高さが他の先進国にも明白な英米行政語彙と連動した名称が好ましく、「官房副長官補」(Deputy Under Secretary-General of the Cabinet) という名称を提案したい。
従って、危機・安保系の事務体制は、危機安保室とし、「官房副長官補(危機・安保担当)」をおく。情報系の事務体制は中央情報室とし、「官房副長官補(情報担当)」をおく。社会・経済系の事務体制は社会経済室とし、「官房副長官補(社会・経済担当)」をおく。
危機安保室と中央情報室の設置に際しての理念や機能については、上記意見書の、〔I.冷戦後における危機管理の理念〕、〔II.危機管理機能向上のための提案〕、〔III.一般的な内閣機能高度化の方策〕の中の情報機能についての部分、を参照されたい。社会・経済系は、社会・経済分野等における総合調整や重大課題の政策選択を行い、また行政各部に横断的に係わる総務的な事項、及び広報についての企画立案の中枢も含む。
内閣官房3室は、最終的な総合調整と、重要事項の企画立案のみに特化し、実施は行わない。内閣官房で行う総合調整と企画立案に直結する中核的実施は新総理府で、それ以外は各省庁で行う。総理府外局については、新省庁構造に含まれる場合と、新総理府本府に取り込む部分とに分けて整理し、総理府本府は総理大臣自らが分担管理するにより相応しい機能(調整機能、行政管理機能、総理直轄機能)を結集して設置する。ただし国防機能については総理府外局の構造の維持が、わが国の特質に照らして望ましい。また国家公安委員会も総理府外局の構造を維持することが望ましい。
新内閣官房と新総理府の両機関は強力な連携により連続的に機能することが図られるべきであり、新総理府には上記3室に個別に対応する3系が含まれなければならない。従って、新総理府の企画立案・総合調整機能の検討は、内閣官房機能と一対のものとしての理解に基づきなされなければならない。しかし機構的には各系に含まれる各種の個別の内容に即して複数局を設置することも考えられる。たとえば危機・安保系では総理府危機管理局と総理府安全保障局に分けることも考えられる。社会・経済系の新総理府各局の機能には、たとえば行財政運営の重点化や経済政策の基本方針等に関する企画立案と総合調整が含まれる。また、社会・経済系の新総理府側の受皿には、男女共同参画室を発展させた総理府女性局ないし平等局(ジェンダー・イクオリティ局)が含まれなければならない。このほか、事務の性格上、内閣総理大臣が直轄することが適切な事務、たとえば皇室関係、栄典、国民の祝日などの公式制度は総理府において実施されるべきである。また総務庁が主として担っている管理機能(組織・運営・人事)は総理府総務局として統合する。
なお、現在のような内閣官房と総理府の二重看板の構造は廃止し、新総理府は内閣官房の中枢機能とは区別する。また個別政策事項であっても国政上重要な行政課題については総理府3系が、各行政機関への影響力を発揮できる構造を創成する。その結果、伝統的な積み上げ方式による国政の運営ではなく、当初から一定の方向性を政治的リーダーシップの下で明示し、政策のプライオリティを政権がより明確化できるようにする。
内閣官房は、後述のとおり、各系ごとに、副長官補の下に審議官クラスの室長をおくほかは、気鋭の調査員のみのコンパクトな中枢とし、官邸内部に事務体制を整備する。他方で新総理府は、各系の中核的実施のための事務を含み、また総理大臣自らが分担管理するに相応しい実質的機能(調整機能、行政管理機能、総理直轄機能)や緊急課題への対応機能を内包し、さらに政治の直接的な指導力で特定分野(たとえば女性施策)の遅れをとりもどすプライオリティ機能も含むため、大総理府と呼ぶべき規模になろう。なお、総理府側の情報系は総理府中央情報室とし、内閣官房の中央情報室との一体性をとりわけ強化し、対外的に情報機関として認められ、テロや危機管理等の非公然情報を提供してもらえるような存在とする。
総理秘書官の制度はそのまま残す。
なお、内閣府案については、これを内閣の補助部局としてとらえると、総理府で行われている個別行政事務までを内閣で所掌することとなり、憲法の予想するところではないであろう。憲法65条は、行政権は、内閣に属することを定めているが、個別の行政事務については内閣の統轄の下に主任の国務大臣が分担管理することを前提にしていると考えられ(72条、74条)、内閣の補助部局である内閣官房と、行政事務を分担管理する府及び省の一つである総理直属の機関は理論的には別のものとしてとらえるべきである。
総務省の考えも一部に報道されていたが、問題点としては、1)内閣の総合調整機能が総務省に代替されて内閣官房の位置づけがあいまいになり、官邸のリーダーシップが副総理格の総務大臣との綿密な関係という状況的要素に左右されがちになる可能性、2)総務大臣と官房長官との関係性が複雑になること、3)内務省復活のイメージが先行する懸念、等が問題としてある。
なお、専任の担当大臣については、自治財政機能を総理府に統合する場合には担当大臣が必要になろうが、自治財政機能及び選挙管理機能については、政治的影響力の大きくなる総理府からは独立させた方が事務的公正を維持しやすいのではないかと考える。

(3)内閣官房副長官補3職の人事
いずれも、事務次官経験者や次官相当者が適任である。ただし、同特別職を導入する場合には、別途論議されている次官年齢の引き上げは行わない。また、副長官補職は、各省次官に対する影響力と格の高さを確保できれば、次官相当者の方が年歴的には好ましい。どの省庁の事務次官経験者ないし相当者とするかは、各系の担当内容に則して複数省庁を候補のサーキットから選ぶ(サーキット方式)。たとえば第一室=危機・安保系であれば、当然ながら警察や防衛が含まれるが、今後の重大危機においては常に対米関係が実際には肝要であることを考えれば、外務もこの第一室のサーキットに入り、駐米大使経験は貴重である。また震災や難民などの危機状況での対処の直接の担い手は地方自治体であることを考えれば自治省も含まれるかもしれない。第二室=情報系では、少なくとも警察、外務、などがサーキットに含まれようが、大蔵、自治等も入りうる。第三室=社会・経済系では経済官庁をはじめ福祉、教育、科学、環境など幅広い分野に人事のサーキットを広げて考えるべきであろう。なお、各室には、各副長官補を支える室長をおくが、その人は副長官補と同一のサーキットから、かつ特別副長官とは異なる省庁から選ばれる。上記のいずれのポストも関係省庁の持ち回りや交代制には絶対にせずに、最適の人材を内閣で選択する。
なお事務体制の実質の担い手は、課長補佐クラスとする。この組織体の特質は、若い先鋭集団と、事務次官経験者・相当者の組み合わせにあり、両極の年齢のベスト・アンド・ブライテストから構成する。なお行革会議事務局の構成に因んで、内閣官房3室の事務体制の職員は調査員という名称にする。なお行革事務局と同様に調査員には民間の研究者や企業人も積極的に登用し、官邸の世論へのセンシティビティーを高める。大学人等を総理補佐官として登用する場合は同時に内閣官房において特別副長官補ないし特別室長の地位を与えることにより、執務環境が整い、また企画立案のラインにある程度統合されて力量が発揮されやすくなるのではないかと考える。

(4)新内閣官房案の含意とメリット
1)この案は、ポスト事務次官職ないし新事務次官職を官邸内の強力な機関に3職も築くことを提案していることから、官僚機構にとっての魅力は大きいはずであり、行革全体を推進する際のオッファーとして位置づけることが可能である。
2)この案では複数の省庁の事務次官ないし事務次官候補が最終的には総理直属の、官吏の中の官吏の地位を目指して競うことになるため、各省において事務次官や主要局長の人事が、他省庁の同格の人事との競争を意識してなされるようになる。従って、公務員倫理等に問題のありうる人材や特定省庁内部でのみに通用するであろう人材に注意する内部的なインセンティブが発生すると考えることもできる。また事務次官や局長は在任中も省益にのみ執着するより、次のポストを睨んで国政全般への識見を示す手腕を心掛けるインセンティブが生まれ、各省が総理の意向に敏感になって総理のリーダーシップが発揮されやすくなる。
3)このような強力な内閣官房を有することによって、官邸の意思形成が活発になり、内閣の首長としての総理大臣の役割が実質的に強くなることから、閣議一致の原則を盾に官邸と事実上対等の意識で中央省庁が大臣に省益を担わせること等は困難になり、世間のいう官僚支配の構図を改善できよう。
4)次官や局長は天下りを考えるより、官邸への天上がりを競うことになり、天下り批判に部分的にではあるが政府内で人材活用の道を開いて対応することになる。
5)内閣機能強化の方法として、予算編成権全般の内閣移管論も行革思想や世論の中には根強くある。予算編成の事務機能を省側に残すからには、機構的な改造によって政治のリーダーシップを発揮しやすくすることが必要があり、新内閣官房の創設は予算編成機能ないし自治財政機能の内閣移管に代わる手段であり、省くことはできないとの理解が必要である。なお、新内閣官房3室は相互に協力して、予算編成の重点化や重点項目についての内閣の意思を形成する役割は担う。


別紙2−2(猪口邦子委員)

行政改革会議における女性施策の取扱いについての提言

1.女性施策についての基本認識

1)〔省庁横断的に関与するナショナル・マシナリー〕
女性、子供、家族などに直接係わる狭義の女性施策を推進していくだけではなく、あらゆる政策分野を、ジェンダー・イクオリティ(両性の社会的平等)に敏感な視点から見直していくことが、活力ある公正な21世紀の日本社会を実現するには不可欠である。そのためには省庁横断的に諸政策に関与し、総合調整機能と関連施策の企画立案力を保有する強力なナショナル・マシナリー(国内本部機構)が必要であり、またあらゆる政策やサービスに潜むジェンダー・バイアスを是正していくという意味でのジェンダリングの問題に取り組む強い政治的指導性が必要である。

2)〔女性施策の周辺化の回避〕
女性施策を特定の担当行政機関にまとめて押し込めてしまう手法は、女性省の設立なども含め、多くの国ではむしろ女性施策の周辺化につながったという反省があり、近年では広く高い立場からすべての政策の企画立案と実施においてジェンダー・イクオリティの観点から介入できるナショナル・マシナリーの仕組みが有効的であると考えられている。その意味で現在の日本のナショナル・マシナリーは、後発ではあっても総理大臣と内閣官房長官の直轄分野として成立しているため、先端的な方向性を有しており、今後、途上国の女性施策などに対しても模範事例となりうるものである。

3)〔少子化との関連〕
高齢化・少子化で日本社会の活力が衰退することが懸念されているが、少子化現象は日本における平等政策の遅れゆえであり、高齢化より男女平等問題とセットで議論する方で適切である。どの先進国も産業化の過程において出生率の低下を経験したが、日本、ドイツ、スペイン、イタリアのみがその下落傾向から脱することができなかった。この四カ国の共通項は、近代におけるファッシズムの歴史であり、男尊女卑や家父長的な風土の残る社会で、育児休業制度は不十分であり、また半日就業のような育児就業制度はない。職場には保育園はなく、通常の保育園はパートタイム就労の保護者を前提としており、大都市でフルタイムで働くプロフェショナルな女性は二重保育など、想像を絶する苦労をして子育てをする。多くの志ある若い女性たちは、その苦労を目の当たりにして結婚や育児と両立する職業観を抱かなくなる。これは政府見解である女性の高学歴化とは無縁の現象である。同様に重要な要因は、日本における男性の職場拘束時間の長すぎる(セブン・イレブンとも言われる)点で、若い男性はゆえにその年齢に不相応な保守的な家庭観、すなわち家事育児は女性まかせるしかないという観念を抱くようになり、同時代の女性との共通の価値形成に失敗して結婚に至ることができない。従って、女性施策を女性問題としてのみ捉えるべきではなく、男女が共に社会的にも個人的にも多元的な自己を実現できる社会の課題として理解するべきである。

4)〔経済活力との関係〕
女性施策は社会全体や各事業所に特別の負担を課し、経済の競争力を削ぐという見方をする人もいる。しかし人類の才能の半分は女性の脳に宿っている。高度知識・情報社会の大競争時代に向かう世界の中で、半分の才能を家庭に封じ込めて走る日本経済は、それを活かして成長する経済には勝てないであろう。

5)〔先進国にみる女性有権者の政権決定力〕
昨年の米国大統領選挙ではクリントン候補とドール候補の勝敗を分けた属性に関する判別関数分析により、中年白人女性(家庭と仕事やボランティア両立タイプのミドルクラス女性)のカテゴリーが決定的な判別要因であったことが判明している。その他の男女の層においては半々に票が割れたのに対して、このカテゴリーの女性が決定的なクリントン優位の差異をもたらしたようであり、その分析結果に基づき、二期目の民主党政権はM・オルブライト女史を政権ナンバー3の国務長官に任命し(黒人層が判別要因であったなら黒人登用が言われていた)、勝利を決定したコホールト(属性層)への御礼メッセージを送った。欧州での最近の選挙で左派が相次いで勝利を治めたのも不況の影響を最先端において受ける女性労働者票の流れ方によったという見方がでている。21世紀日本においても、女性票は浮動票化して女性施策の満足度と連動して動く可能性があり、どのような政権も平等政策に真剣に取り組まざるを得なくなると予想されることから、政治の側から見ても、女性施策は政権直轄分野として政治的指導性の発揮できるところに位置づけることが望ましいと思われる。

2.女性施策に関する行政機関のあり方についての具体案

1)〔首相府平等局(男女共同参画室の発展形)を新設〕
女性施策の行政機関の中の位置づけとしては、特定省、たとえば国民生活省等に押し込めることは、上記2)で記した理由により好ましくない。広く高い立場からすべての政策の企画立案と実施においてジェンダー・イクオリティの観点から介入できるナショナル・マシナリーの仕組みを考えるならば、新総理府(6・25行革会議配付の「官邸機能・機構強化についてのメモ」参照)において男女共同参画室を維持し、できれば平等局(ジェンダー・イクオリティ局)へと強化することが望ましい。
今後の内閣官房と新総理府=首相府を考える場合、両機関は強力な連携関係により連続的に機能することが図られるべきだが、他方で現在のように同種の組織がウラオモテの関係で存在し、人的にも大部分が併任関係にある状況下では内閣官房に実質的に業務が集中する問題等があるため、今後は新総理府の機能を内閣官房と峻別し、明確な役割分担の上で双方の連携を図るべきであろう。そのような観点からみても、総理大臣官房に位置する男女共同参画室が総理直轄機関の総理府固有の業務として発展したきた経緯を評価し、先駆的な総理直轄のプライオリティ機能発揮の事例と捉えるべきである。先駆的であるだけに組織的な整備の強化と、総理府機構全体の中での理解と定着が今後の課題として残っており、行政改革を通じて新総理府の中で発展させていくことが重要である。
なお、新総理府は総理大臣が自ら分担管理するに相応しい機能(調整機能、行政管理機能、総理直轄機能)を結集して設置し、行政管理のみに収斂するような管理型の総理府に至るのではなく、個別政策事項であっても国政上重要行政課題については、各行政機関への影響力を発揮できる構造を創成するべきである。その結果、伝統的な積み上げ方式による国政の運営ではなく、当初から一定の方向性を政治的リーダーシップの下で明示し、政策のプライオリティを政権がより明確化できるようにすることが望ましい。女性施策の分野も、そのような新総理府の各省庁横断的な総理直轄のプライオリティ分野の拡充の中で捉え、理論化していくべきであろう。

2)〔首相府平等局を中枢とする各省庁の担当課のネットワーク型組織〕
各省庁側には、その省庁の担当する企画立案や実施内容に照らして平等施策を推進してチェックする推進機構を設けることが必要であり、これは担当局ないし、官房の中の担当課が適当であると思われるが、いずれにしても新中央省庁機構の中で明確に位置づけることが必要である。

3)〔平等推進本部〕
現在の男女共同参画推進本部と同様に、内閣総理大臣を本部長、内閣官房長官を副本部長、そして全閣僚が本部員である推進本部体制が必要である。現在の男女共同参画担当官の担当官会議型のネットワークも必要であり、各省庁側では担当局をもつところはその局長が、官房に担当課を設置する場合は官房長がそのメンバーであろうと考えられるが、今後、議論を深めたい。


別紙3(諸井虔委員意見)

内閣機能強化に関するメモ

l.内閣が一つの組織であり、且つ広汎にして膨大な事務を処理する役割を持つ以上、内閣の構成員たる各大臣が事務を分担・管理するのは当然である。
 しかし、事務を分担・管理するとは、その事務に係わるあらゆる問題について大臣(即ち各省庁)が拒否権を有するということではない。
内閣は国会・最高裁と並んで国の最も重要な機関であり、バラバラな各省の大臣の単なる集合体ではない。総理の指導の下に同じ方針を共有し、一体となって機動的に決定を下し、敏速に実施に移してゆくことが求められている。
もちろん閣僚懇・関係閣僚会議等により内閣内のコンセンサス作りに努めねばならぬが、内閣の方向が概ね一致する中でどうしても反対の閣僚は辞任すべきであるし、辞任せぬ場合総理は罷免し、内閣の一致を維持する責任がある。  
内閣の方針を覆すことができるのは国会の不信任決議であり、ひいては選挙による国民の審判のみである。

2.事務次官以下の官僚組織や個々の官僚が夫々の大臣や内閣、更に総理大臣をそれぞれの望む方向に誘導し説得し拘束し、あるいは公開の場で批判するなどは到底許されるところではない。官僚組織は政策の企画・立案と言っても本来選択肢を提示すべきであって、決定は総理の主宰する内閣に任せるべきであり、決定が下ったらたとい反対でもそれに従うべきである。
 官僚組織が組織エゴで自省利益を強硬に主張し、閣議不一致や関係団体のデモなどで脅しをかけるなど絶対あってはならない。
 事務次官会議を経由せざる案件は閣議に付議しないとの慣例がもし存在するなら、早急に廃止の手続きをとるべきである。

3.具体的な内閣機能強化策として以下を提案する。
(1)総理は内閣を主宰し、内閣が一つの方針の下で一体となって決定を下し敏速に実施に移すことについて首任を有することを内閣法に明記する。
(2)各大臣は分担する事務を内閣の方針に基づいて管理する費任を有することを内閣法に明記する。
(3)総理は大臣の任命に当たり、分担する事務について充分な知識・経験と見識を有する人材かどうかを責任を持ってチェックする。
(4)内閣の機能を強化するため内閣に複数の無任所大臣をおく。
(5)また各省次官、有力局長経験者、その他民間有識者多数を内閣補佐官に任命する。
(6)内閣の重要な事項について、政策の企画・立案を行なう複数の委員会を設置し、前記無任所大臣・内閣補佐官、場合によって民間人をその構成員とし、現在の官邸各室を編成替えしてその事務局とする。委員会の長は原則として無任所大臣とし、必要に応じ関係閣僚を加える。委員会の立案した方針は閣僚懇等でコンセンサスを得た上で閣議決定する。各省次官以下の意見を徴することはあるとしても拒否権は認めない。
(7)これら無任所大臣・内閣補佐官・委員会・その補助事務組織と現在の官邸を合わせて内閣府とする。
(8)担当大臣としての総理直轄事務を補助する機構は総理府本府でも良いが、他省庁に移管できるものは移管し、外庁等に移すものは移し、廃止するものは廃止し極力縮減した上で内閣府の一部室としても良い。
(9)総務庁の行政監察、組織人事管理は内閣府へ移す。
(10)採用・異動.昇進・退官・退官後処遇など公務員の人事制度は、タテワリの弊害を排除し政府が一体となって簡素・効率的且つ敏速に行政を実施できるよう根本的に改革するものとし、その管理は内閣府人事委員会が当たり、その事務は内閣府人事局が行なう。


別紙4(渡辺恒雄委員意見)

内閣の機能について

(1)内閣官房
△官房長官、政務・事務副長官、補佐官、参事官、秘書官
△危機管理局
△情報調査局
△経済調整局


※現在の内閣五室が効率的に機能し、総合力を発揮しているとは思えない。これらは本来、各分野に対する情報・調査機能が求められているのであるから、内政、外政、治安、軍事に関する四室は、新設される「情報調査局」に統合し、一元的に情報収集、調査、分析を行うものとする。広報室は官房長官の直轄でもよい。
※経済調整局は、経済企画庁調整局を吸収し、首相や官房長官にマクロ経済分析について報告し、必要ある時は意見を具申できるようにする。また現職官僚のほか、優秀なエコノミストを「内閣補佐官」「内閣調査官」「内閣参与」等の名称で登用することも考える。
※危機管理局の「局長」は、治安、防災、安保に関する実務に長じた官僚OBの中から、非常緊急の際に首相を補佐し、臨機応変な対応のできる能力ある人物を登用する。民間人は不適格と思われる。
※「室」とせず「局」としたのは、これまでの内閣五室のように、一般的に「室」とは小規模、無力で存在感のないものとのイメージを与えてきた。この重要な三機能を内閣に集中する以上、一般大衆、マスコミ等に存在感と信頼感を持たせるためには「局」、「局長」(必要ならば「局長官」)といった名称を用いるべきだと考える。

(2)首相の指導力の確保
 内閣法4条、6条の閣議による首相の行政権の拘束は、両条を改正し、緊急非常の際は首相が行政各部を直接指揮監督できるよう改正すべきである。特定の事項について首相に指揮権を委ねるよう、事前に閣議決定しておくというのは法を曲げる便法である。法改正は、憲法72条の首相は「内閣を代表して行政各部を指揮監督する」と矛盾しないし、憲法66条の内閣の国会に対する連帯責任に関しては、緊急非常の際の首相の指揮権行使について閣議が直ちに事後承認し、国会に内閣として連帯責任を負うこととすれば66条とも矛盾しない。首相の決定に反対する閣僚は憲法68条により直ちに罷免すれば連帯責任を妨げることにならない。
 事務局案に「ある分野における基本的方針が予め閣議決定されていれば、個別具体的な事項について、その都度閣議決定を経なくても」首相は行政各部を指揮できる、との旨が書かれているが、「ある分野」と「基本的方針」とはきわめてあいまいな言語であって、たとえば「安全保障に関する分野」「外交に関する分野」「通貨政策に関する分野」などという規定はあり得ない。かなり眼定した分野でなけれはその「基本的方針」など予め策定のしようがない。定義可能なのは「緊急な大規模自然災害」くらいのものであろう。
 憲法72条の「内閣を代表して」とは、必ずしも閣議決定の上でなければ行政各部を指揮監督できないことを示したものとは思えない。内閣法4条、6条は戦時独裁のアレルギー的後遺症により、首相の権力の独裁化の予防措置として、憲法66条(連帯責任制)、同72条の(内閣を代表して…)を拡大解釈し、緊急非常の事態を何ら考慮することなく制定した不完全なものであって、これを改正せずに首相のリーダーシップを確保することはできない。

(3)首相の自衛隊指揮権
 防衛庁を国防省に昇格すると、総理府の外局でなくなるので、首相の自衛隊に対する指揮権がなくなるとの説があるが、もともと、自衛隊法第7条は「首相は内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する」とあり、総理府外局の防衛庁が国防省となって主務大臣ができても同法第8条の「長官は首相の指揮監督を受け、自衛隊の隊務を統括する」のうち「長官」を「国防大臣」と書き改めればすむことであり、「自衛隊の最高の指揮監督権」は旧軍の軍令に該当するもので、仮に外国からの不当な攻撃を受けるというような緊急事態に、第7条に「内閣を代表する」とあるから、緊急・具体・個別の指揮権を発動するのに、いちいち閣議を開く必要もなく、また開くことは不可能である。また首相は「防衛出動」に関し、自衛隊法76条で「ただし、特に緊急の必要がある場合は、国会の承認を得ないで出動を命じることができる」とあり、また「治安出動」に関しては自衛隊法第8条で「間接侵略、その他の緊急事態に際して」国会の事後承認で出動を命じることができることになっている。これらの出動命令に対して、あらかじめの閣議決定を必要とすると、同法の防衛出動、治安出動の命令権者は「総理大臣」と明記されており、「内閣」とは書いていない。自衛隊法76条(防衛出動)も78条(治安出動)も同法7条に「内閣を代表して」とあるから、すべて閣議決定を経なければならないとされるのであろうか。そうは思わない。
安全保障会議設置法には、首相は「防衛出動の可否は安保会議に諮らねばならない」とあるが、もし閣議に諮らねばならないとするなら、閣議と安保会議の双方を開かねばならぬこととなる。また安保会議の承認があれば防衛出動命令を出せるというなら、閣議決定は必要ないことになる。結局どちらも事実上は不必要といえるのではないか。昭和61年に施行されたこの法律は、安保会議設置のために「防衛出動…」の条文を形式上入れたもので、内閣法4条、6条を不要とするためではなかったであろう。この安保会議も事実上機能していないから不要と思われ、少なくとも設置法は改正すべきであろう。
 また警察法71条、72条には、大規模な災害、騒乱、その他の緊急事態に際しては、「国家公安委員会の勧告に基づき」全国または一部地域に緊急事態を布告し、かつ「一時的に警察を統制する」、「長官を直接指揮監督できる」ものとしているが、国会の事後承認でよい。この重要な首相の指揮権については「内閣を代表して…」とか「閣議決定に基づいて」とは書かれていない。国家公安委員会の存在が、閣議の必要性を排除したのであろう。(但し、警察行政のシロウトである公安委員が国家非常緊急事態に臨機かつ機動的に対処できるか疑いがある)。またこの場合、国家公安委員会は閣議決定を不必要とする。つまり閣議以上の権限を持つことになって、憲法65条(内閣と行政権)違反の疑いが出てくる。
 このように、内閣の「危機管理機能」中、最大のものと思われる自衛隊法76条(防衛出動)、78条(治安出動)、警察法71条(緊急事態の布告)、同法72条(首相の統制)等と、内閣法4条、6条との関係は、真剣に審議する必要がある。
なお、災害対策基本法(昭和37年施行)は首相の危機管理能力に関係する重要な法律であるが、その105条、災害緊急事態の布告について、首相は「閣議にかけて」布告を発することができるとあるが、緊急大災害の生じたとき、閣議を開く余裕があるだろうか。首相は、即刻「災害緊急事態」の布告を発する必要があると思うのは、先の阪神大震災のときの村山富市首相のおかれた状態等から判断すると、閣議を開くための時間のロスは、人命被害に係わることであり、あくまでも内閣法4条、6条にこだわる人々は法匪というべきではないか。


別紙5(水野清委員意見)

内閣府構想について(追加)(7月2日)

本私案の目的は、(1)総理大臣のリーダーシップの発揮と(2)内閣の調整機能の強化を内閣法6条を改正しないで実現する方策について、委員各位から活発なご議論を頂くための素材を提供するところにあります。
結論から申しあげますと、内閣法4条(発議権)及び同12条(総合調整権)の検討が重要だと考えます。

(1)内閣法4条3項の発議権について
国政の重要課題に対して、内閣総理大臣は、より一層リーダーシップを発揮すべきであり、そのような視点から、内閣法に内閣総理大臣による基本方針の発議を、確認的に規定することが適当ではないか。

<備考> 現行内閣法4条でも、内閣総理大臣は、閣議の主宰者として、また、国務大臣として、案件の如何を問わず閣議への発議権を有していると解されるが、内閣が追求すべき基本政策については、内閣総理大臣がリーダーシップを発揮すべきと考えられるため、その趣旨を確認的に明文化すべきであろう。
(2)内閣法12条の総合調整機能について

(ア)基本的な考え方
・内閣の総合調整機能について、次の観点から充実し、かつ重点化する必要があるのではないか。
・行政の複雑化・困難化の進展に伴い増大する政府全体としての政策の総合調整の必要性
・内閣の企画立案機能の強化に伴い、自ら企画立案した基本方向を実現するための総合調整を確実に実施する能力の必要性
・省庁が政策目的別に大括り化されることに伴い増大する内閣における最終調整の重要性

(イ)総合調整機能の質的強化と重点化
国民の価値観・意識等の多様化、グローバリゼーションの進展に伴う国際的な社会・経済システムと国内諸制度と整合化の要請の高まり等に対応し、政府部内における調整が必要となる事案が質量ともに増大すると考えられることから、政府部内における調整システムを次に述べる形で重層構造とすることが必要ではないか。
(a)各省間の一次的な調整は、できる限り各省の間において行うこととすべきであるが、その円滑な実施の観点もふまえ、再編後の各省はそれぞれの政策目的を達成する観点から各省間の横断的な調整を行いうることとし、複数省にまたがる課題についても最も関連の深い政策目的を有する省が一次的な政府部内の調整を行うことを原則とする体制を確立すべきではないか。
(b)(a)と並び、省庁間の調整を超えて政府全体の立場から調整を行う必要があり、かつ最も関連の深い政策目的を有する省を定めることが著しく困難である事項については、再編後の内閣府において内閣総理大臣の直属機関にふさわしい調整を行うこととすることが適切ではないか。
(c)上記(a)、(b)を前提として、政府全体として重要度が極めて高いと認められる事項その他内閣官房が自ら必要と判断する事項の総合調整については、内閣官房が内閣総理大臣及び内閣を補佐して最終的な「積極的」総合調整を行うこととすることが適切ではないか。(これは、各省への指揮監督権ではない。)
この場合において、内閣官房が定常的に事務を抱え続けることがないように、方向の定まったものについては速やかに内閣府及び各省庁レベルの調整に移行することをルール化することが必要であろう。
この為、内閣法12条の総合調整の機能を強化することを目的とした内閣法の一部改正が必要であると考えられる。

今回の行革の基本精神である各省庁の大括り・統合を行うと、巨大で力の強い官庁ができあがり、その結果、総理大臣の権限は相対的に小さくなる。私は、事務局の“総理府構想”では、こうした大きな官庁に対抗して総理大臣がリーダーシップや強力な調整力を発揮することが難しいのではないかと懸念いたし、敢えて問題提起いたしました。

内閣府構想について(6月25日)

私は行革会議事務局長として会議をとりまとめる立場ではありますが、一委員として標記に係る私案を提出いたします。
こうした事態になりましたことは残念ではありますが、橋本総理からも本会議において幅広い議論をするようにとの指示があったこともあり、事務局案に加えて、本私案を作成した次第です。
この案の骨子は、(1)総理のリーダーシップの発揮と(2)内閣の調整機能の強化を念頭に置いて作られております。行革の基本精神である各省庁の大括り・統合を行いますと、巨大で力の強い官庁ができあがります。私は、“総理府構想”では、こうした大きな官庁に対抗して総理大臣が調整力を発揮することが難しいのではないかと懸念いたしております。

内閣府構想