−速報のため事後修正の可能性あり−
5 会議経過
(1) 企画・制度問題小委員会主査の佐藤委員から、本日行われた同小委員会の結果について報告があった。
(2) 諸井委員(地方分権推進委員会委員長)から、昨日提出された地方分権推進委員会の第2次勧告について紹介があり、これに関連して以下の質疑応答がなされた。
・1)地方分権推進委員会の勧告を見ると、中央政府性悪説、地方性善説に立っているように思えるが、地方自治体の汚職事件が相次いでおり、また、国益を損なうような住民投票を地方が行うなど、地方の腐敗、堕落が見られるのではないか、2)地方分権を進めるのはよいが、他方でこうした腐敗や堕落を防ぐ措置も必要ではないかとの意見が述べられた。これに対し、1)地方分権推進委員会の議論は、中央政府性悪説、地方性善説に立っているわけではない、2)ナショナルミニマムがある程度達成された現在、国による全国画一的な行政はかえって大きな無駄を生むとの認識に立って、国が行うべきことと地方が行うべきことを分類し、地方が行うべきことについては地方の自己決定に任せるべきという観点から議論しているものである。地方行政の体制に問題があることも承知しているが、住民により近いところに権限が移譲されることで、住民が監視して不正等を防止できる面もあるのではないかとの見解が示された。
・教育に関与する文部省と地方の役割の問題については、地方分権推進委員会でどのような議論がなされたのかとの質問があった。これに対して、教育については、国が定めるべき部分と、地方の実情に応じて地方に任せる部分があり、性質に応じて仕分をした。最大の問題は、私大の認可権をどうするかということであったが、文部省とも協議をしつつ決定した旨の紹介があった。
(3) 中央省庁の在り方に関連し、藤田委員(機構問題小委員会主査)から、今後の議論の進め方について意見が述べられた(別紙参照)。これに基づいて、以下の意見交換が行われた。
(「規制緩和」関係)
・「規制緩和が行われても、民間活動を対象とした国家機能の必要が全くなくなるわけではない」との記載については、事前規制から事後チェックへの移行という前提をおいて考えれば整理が可能ではないかとの意見が述べられた。
これに関連し、現在の裁判所や法曹人口の規模を前提として、事後チェックができないものについては行政が行うこととするのか、裁判所、法曹の在り方をも含めて司法への期待をどの程度議論するのかとの問題提起があった。これに対して、1)裁判所の在り方を含めて考えるべきである、2)現在の法曹は、質、量ともに不足している、3)諸外国に比べて法曹人口が少なく、三権のバランスが悪い。法曹の拡充が必要である、4)行政の専門家に法曹資格を付与すべきではないか、5)法曹人口の増加については日弁連が反対しているが、こうした業界エゴを許すべきでない、6)司法試験の合格者の増加については、日弁連も含めて既に動き出しており、これを後押しすることが必要である、等の意見が述べられた。
・市場の失敗の最たるものとして金融システムの崩壊があるが、このような場合も市場に任せ、事後チェックをすれば足りるとするのか、こうした事態が起こらないための装置が必要なのかとの問題提起があった。これに対し、金融システムの崩壊に伴うパニックへの対処は、行政ではなく、むしろ政治の問題ではないかとの意見が述べられた。
・「特定の産業の保護・育成を通じて一定の行政目的の達成を図るという構造になっている行政分野が存在する」との記載について、1)金融秩序の維持等例示されている目的や、社会資本については必要な政策分野であり、規制も撤廃できない。機能の整理の中で議論すべきではないか、2)経済的規制は基本的に撤廃すべきであるが、社会的規制については強化する必要がある場合もあり、どういう範囲で行うかについては、グローバルスタンダードに準拠して考えるべきである、3)これまでの規制は業界行政の立場からの規制であったが、これからは消費者、住民の立場からの規制が必要である、4)放送や新聞などでも、ある程度規制をしないと悪貨がはびこる結果となるような分野もある。これについては、言論の自由、知る権利とのバランスをとりつつ必要な規制を行う必要がある、等の意見が述べられた。
(「地方分権」関係)
・今次の分権では中央省庁の削減にはすぐには結びつかないが、権限の移譲、補助金の廃止によって中央政府の仕事が減ることは確実である。問題は、どのような早さでこれが進むかということであるが、中央省庁の予算、人員が削減される中で各省庁の施策も重点化せざるを得ず、早期に中央政府の事務の減少が起こる可能性もあるのではないかとの意見が述べられた。これに関連して、1)確かに地方分権によって中央政府の事務は減るであろうが、直ちに実現するわけではないので、そのタイミングの見極めが重要である、2)規制緩和にあっても需給調整の廃止について検討しているが、進捗の差はあるもの原則は廃止の方向で進んでおり、どのような年次計画に当てはめるかという問題であるとの発言があった。
また、国は現在の権限を離したがらないであろうが、省庁再編によって「家」が小さくなると権限を離さざるを得なくなるという面があり、中央省庁の再編によって地方分権が促進されるという面もあるとの意見が述べられた。
・地方分権の受皿整備に向けた準備は誰が責任を負っているのか、地方分権推進の促進、監視のメカニズムはどうなっているのか、との質問があった。これに関連して、現在自治省で検討を進めているが、市町村の合併には難しい面もあり、広域連合をいかに活用するかということが今後重要になる。その際、都道府県境を超える広域連合を認めるかということが一つの問題となろうとの発言があった。
(「アウトソーシング」関係)
・1)企画と実施の分離は、概念としては分かりやすいが、現実には分離のしやすいものとしにくいものがあるので、これを調査・分類すべきである、2)この点に関する各省庁ヒアリングの結果は分離が困難とするものが多いが、これについては真実困難であるかどうかの見極めが必要である、との意見が述べられた。
・1)企画と実施の分離といっても、実施部門に属せしめるべき企画立案的な機能が皆無というわけではない。企画部門と実施部門はある程度相互浸透的であって、両部門の人事交流、情報の交換の在り方が重要である、2)過日議論されたエージェンシーのモデルについて、人事異動、身分等の具体的な在り方についての議論が必要である、との意見が述べられた。これに関連し、事務局において、エージェンシーについての検討資料を用意することとなった。
・クリーム・スキミング(いいとこ取りして他を顧みないこと)について、これがあるからすべて官が行う必要があるということになるのか、可能な限り民営化し、残されたところをまとめて官が行うことになるのかとの問題提起がなされた。これに対し、事業によって異なるのであり、例えば基幹サービスについてクリーム・スキミングとなる可能性がある場合には行政が行う必要があるという理屈になろうが、差が生じても仕方ないと割り切るべき場合もあろうとの見解が示された。これに関連して、1)郵便料金は必ずしも全国一律である必要はないのではないか、2)情報は、同じ値段で入手できる必要があり、例えば、出版物の再販制度の関係では、地方の学生と都会の学生で参考書の値段が違うとすれば問題である、3)例えば民間が郵便事業を行う場合にクリーム・スキミングが起こる可能性があるのか、4)これについては、起こるという前提で考えるべきではないか、等の意見が述べられた。
・「独立行政法人」という名称は、特殊法人と同じであるようなイメージを与えるので、何かよいネーミングはないかとの問題の指摘があった。これに対し、1)むしろ特殊法人を独立行政法人に改組してはどうか、その場合、同じようなイメージを与える名称でもよいのではないか、2)独立行政法人構想は効率性向上のための取組みであり、現状の特殊法人とは大きく異なるのではないか等の意見が述べられた。
・独立行政法人の職員の身分についての選択肢の一つとして示されている「準公務員」とはどのような概念かとの質問があった。これに対し、特殊法人の役職員の場合、刑法等の適用に関しては公務員とみなされており、給与は人事院勧告に準じて定められている一方、政治運動は禁じられておらず、また、スト権もあるとの発言があった。
また、1)準公務員とするか、非公務員とするかは、守秘義務の有無が基準となるのではないか、2)エージェンシーの中でも職員に守秘義務を課すべきものとその必要がないものとを分けるべきではないかとの意見が述べられた。他方、非公務員であっても、医師、弁護士等も守秘義務を負っているとの発言があった。
関連して、現在公務員である者が準公務員になった場合に、一ランク落ちたという感じを持つのかとの問題点の指摘があった。これに対し、都市と地方とで意識が違うが、後者については、相当そうした感情を持つのではないかとの意見が述べられた。
・アウトソーシングの議論に関しては、郵政事業の話を避けて通れない。7月中にも一度議論を行うべきではないかとの意見が述べられた。これに対し、この段階ではまとめようとしないで議論すべきであるとの意見が述べられた。これに関連して、事務局に論議のための資料の提出が要請された。
・エージェンシーは、今特殊法人について議論されているように10年で廃止されるのではないかという意識があるが、時間の経過とともにどうなるものかはっきりさせることがエージェンシー構想に対する不安を払拭させるのではないかとの問題点の指摘があった。これに対し、業績次第で夢のある機関であることをアピールすべきではないかとの意見が述べられた。
(「省庁の大括り」関係)
・省庁の大括りの基本的な考え方について、現在の省をベースに大きく括っていくべきなのか、行政が行うべき機能を分野ごとに分け、大括りしていくべきなのかとの問題提起があった。これに対して、行政が行うべき事務を機能別に分類して大括りすべきであり、現存の省庁のつぎはぎではうまく行かないとの意見が述べられた。また、関連して、1)例えば文化という機能で一括りしようとしても、外国との文化交流の面で外務省、伝統工芸品の関係では通産省との関連もあり、整理が難しい面もある、2)機能別に分けていくと、すぐにまとまりができるものもあれば、接点の部分などで判断に迷うものも出てくる。こうした部分については、機能論だけではなく、政策の調整をどのレベルで行うかという問題を考慮することになろう、3)機能分類は一応の基準となるが、それだけでは決められないとの考え方は正しく、その場合別途組織論的に考える必要がある。内閣官房、総合調整機関、各省庁の三層構造をどう組むかという観点から、内閣の議論と整合的に考える必要がある、との意見が述べられた。
・1)「始めに大括りありき」とならぬようにとの指摘があるが、縦割りによっていかに行政が非効率となっているかは、経験的にも明らかで、機能別に分類して大括りすることにより縦割りの弊害が除去できるものと考えるとの意見、2)この問題は内閣機能の在り方とも関連しているが、「始めに大括りありき」ではないが、大括りそれ自体も重要であるとの意見が述べられた。
これに関連し、各省の事務の共管競合の状況について、それぞれの予算額や相互の比重等を含めてまとめた資料があれば有用であるとの意見が述べられ、事務局でこれを作成することとなった。
(「国家機能の分類、整理」関係)
・いわゆる橋本四分類では、民主主義や人権を守る機能はどのように考えるのかとの質問があった。これに対し、民主主義を守るとの点は行政の問題ではない、人権を守る機能は、国民生活の安全、安心の機能と考えられるとの意見が述べられた。これに関連して、人権については、行政が人権を守るという機能と同時に、人権を行政の侵害から守るという現在司法が果たしている機能があり、行政機能としてどのような範囲を考えるか検討が必要であるとの指摘があった。
さらに、関連して、男女共同参画のような機能も「国民生活の安全、安心」の機能と考えられるとの発言があった。
・国家機能の4分類を行うに際し、「防災」を「国家の存続」の項目に入れたり、「財政」を「金融」と共に「国富の確保・拡大」に入れることには疑問がある。特に、後者の点については、財政と金融を必ず分離しなければならないと考えているわけではないが、両者を切り離さないために無理に「国富の確保・拡大」に分類したのではないかと思ったところであるとの発言があった。関連して、「財政」、「金融」に加えて「マクロ経済政策」は「国家の存続」に、個々の産業政策等は「国府の確保・拡大」に分類すべきではないかとの意見が述べられた。
・「男女共同参画行政」について、女性問題を担当する特定の省庁を作るのではなく、関係省庁のすべてに担当の組織を設けるほか、内閣官房のような一段高いところに男女共同参画の総合司令塔を置くのが適切ではないかとの意見が述べられた。
(「省庁間の調整問題」関係)
・省庁を大括りとした場合でも、横軸の調整の問題は必ず出てくる。これをどう調整するかという問題があるとの指摘があった。これに関連し、一例としてCOP3に向けた総合調整の体制の整備状況について、内政審議室長から次の説明があった。
即ち、二酸化炭素の削減に関しては、国内の環境問題として環境庁、産業のコントロールの面から通産省、対外関係では外務省がそれぞれ所掌している。ところが、環境庁は二酸化炭素排出の削減率を高く設定しようとするのに対して、通産省は、我が国は比較的早くから省エネを図っており、これ以上の削減は困難であるとしている。また、対外的には削減困難とする米国と高い削減目標を掲げようとする欧州の主張が隔たり、また、発展途上国も別の態度をとるという難しい状況があり、本年12月の京都会議で我が国が議長国として取りまとめをする必要があるにもかかわらず、これに向けての関係省庁の調整が難航していた。そこで、内閣総理大臣の指示により、内閣官房が調整に当たることとなり、各省の立場の違いを整理し、京都会議に向けてのスケジュール及び対外戦略等の調整を行っている。
これに対し、二酸化炭素の問題は、産業政策に影響することであり、その基本姿勢を同時に調整すべきではないかとの意見が述べられ、これに対して、産業政策そのものは通産省が考えているが、そのすべてを調整するのは、国際会議の日程上困難である、また、民生や運輸関係の排出については通産省の所掌からも外れているとの説明があった。
これを受け、1)省庁の大括りをしてもこのような調整は残るので、内閣官房がこれを行う必要がある、2)そのため、内閣官房の改組に当たっては、総合戦略室を設け、トップダウンでこの種の積極的な調整に当たる体制を整えるべきである、等の意見が述べられた。
・大括りの省庁が局レベルで調整を行う場合、対外的に透明性を確保できないおそれがあるとの指摘は理解できるが、確かに問題はあるものの、情報公開によりそれほど隠されないようにできるのではないかとの意見が述べられた。
これに関連して、人事交流を行うことも透明性の確保にとって有用であり、特に技術系の職員が小さなセクションにこもることのないよう、採用制度を工夫する必要があるとの意見が述べられた。これに対して、1)技術系の職員は、事務系と異なり、特定の分野に使命感をもって求職する場合が多いので、一概に言えない、2)技術系職員よりも事務系の人事交流がより重要である等の意見が述べられた。
また、情報公開に関連して、情報公開法の法案化の進展状況について、総務庁に報告を求めることとされた。
・政策立案部門相互間の議論を活発化するための他省庁に対する意見申出の手続について、実効あらしめるためにはどうすればよいかとの問題提起がなされた。これに対して、1)各省設置法にその権限を明定することや、米国の「インターエージェンシー」のような運用面での工夫が考えられるのではないか、2)個別法で他省庁に協議すべき規定が設けられている例はあるが、制度がうまく機能しているかどうかは分からない、3)権限を法定しても、他省庁に対して意見を言いづらい雰囲気があるのではないか、4)権限を定めても必ずしも行使されず、実際には相手省庁の面識のある者に対して事実上働きかける方法がとられているのが現状ではないか、5)そのような方法については、情報公開法により解消されるのではないか、6)意見申出手続はよいが、これが省庁に拒否権を与えることになっては問題である等の意見が述べられた。
これを受けて、他省庁に対する意見申出の制度の実状等について、事務局で取りまとめることとなった。
・各省庁間のバランスについて、1)「内閣府」のようなものは別として、人員、規模、能力のバランスがとれていることが望ましい、2)社会資本整備の所管省庁が巨大化しすぎるのではないかとの心配がある、3)バランスの問題は、他省庁に対する意見の申出の制度、チェックアンドバランスがどの程度働くかという問題と絡んでくる、4)バランスの問題は、再編を考えた後で出てくる問題であり、あまり差が出るようであれば、そのとき議論すれば足りる、5)内閣総理大臣の権限拡大が重要になってくる。巨大省庁に対するチェック機能として、官邸機能と環境行政の充実が必要である、6)実施機能を外部化すれば、残った政策立案機能を基に省庁編成のバランスをとるのは容易ではないか、7)対外PR効果の観点からも、環境など21世紀をリードする思想を込めたところを強化する必要がある等の意見が述べられた。
・行政委員会について、現存する合議体の機関は機能していないものが多く、原則として行政委員会は活用すべきではないのではないかとの意見が述べられた。これに対し、今まで機能しなかったことのみをもって、今後とも活用すべきでないとの見解には異論があるとの意見が述べられた。
(4) 次回会議は、7月16日(水)午後2時より、今回に引き続き、中央省庁の在り方について討議する。(なお、同日午前10時より、同じ議題で機構問題小委員会を開催する。)
以上
(文責 行政改革会議事務局)
連絡先:行政改革会議事務局 高野(電話03-3581-2641) 杉山(電話03-3581-0272)
行政改革会議議事概要は、インターネット(官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp/)の「最近の話題」又は「審議会」の欄)及びパソコン通信ネットワーク(PC-VAN及びGサーチ)でも御覧になれます。
平9.7.9 藤田宙靖
一 基本的方針
○ 国内外の政治・経済・社会的情勢の変化に鑑み、21世紀において国が果たすべき機能は何かを改めて問い直し、従来の省庁の編成はこのような機能に適合したものかどうかを再点検した上で、今後あるべき姿を検討する(行政改革会議の検討課題T及びU)。
行政改革会議の検討結果を広く説得力を備えたものとするためには、具体的な再編案の検討(検討課題U)に入る前に、この意味での機能論を行うこと(検討課題T)が、不可欠である。
○ 国家機能論(検討課題T)については、二つの問題が区別されなければならない。
その第一は、国家が果たすべき機能の範囲に関わる問題であり(例えば、「官」「民」間での分担の在り方、地方分権の在り方)、第二は、こうして国に残された機能の在り方についての、捉え直しの問題(例えば、「所掌」を越えた「目的」、「縦割り」に代わる「横割り」等)である。
この第二の作業を踏まえること無しには、国家機能論と省庁再編論とは必ずしも適切に結びつかない。
二 国家機能論に関し今後行わるべき作業
○ 出発点として、行政改革会議では、これまで、以下の諸原則がおおむね了解されているものと理解する。
1.上記の第一の問題(国家が果たすべき機能の範囲)については、行政改革委員会の検討結果(規制緩和)並びに地方分権推進委員会の検討結果(地方分権)を踏まえる(水平的減量)ほか、「企画・立案機能」と「実施機能」とを原則的に区別し、後者については、アウトソーシング(外局化、独立行政法人化、民営化)を図る(垂直的減量)。
2.上記の第二の問題(国の機能の在り方についての捉え直し)については、「大括り」によって対処することを考える。
○ 但し、以上の出発点のそれぞれについては、なお残された、次のような問題がある。
○ 以上を踏まえ、「国家機能の在り方」に関して、具体的には、以下のような作業が必要となる。
1.現在各省庁が担っている機能を(恐らく、局レヴェルで)総点検し、今後国家機能として不必要なものと残さるべきものとを整理する。
2.残されるべき機能につき、共通性と相反性とを分析整理する。
三 現行国家行政組織法上各省庁が担うべきこととされている国家機能についての整理
○ さしあたり、事務局に作業を願う。
四 国家機能の分類に関しての具体的検討(橋本四分類をベースとして)
○ さしあたり、事務局により整理された、橋本四分類をベースとした国家行政機能の分類を手掛かりとするが、私なりの具体的な検討結果は、次回以降逐次提示して行きたい。
五 上記の国家機能を行わせるための、受け皿としての組織の在り方
○ 「機能」論と「組織」論の相互関係
以上に見たような機能分類は、組織の在り方についての、一応の基準とはなるが、それだけで、組織の在り方を一義的に決定し得るものではない。何故ならば、
1.例えば、「防衛」「治安」等のように、機能としては独立性を認めることができるにしても、この機能を担う組織がどのようなものであるべきかについては、専ら組織的な見地から(例えば、民主的なコントロールの確保、etc.)、別の考慮が必要となるケースがある(例えば、独立の「省」とするか、外局たる「庁」とするか、或いは、「行政委員会」とするか、等々)。
2.機能自体としてみた場合には、状況により「共通」もし、また「相反」もする、という関係にあるケースがしばしば存在する(例えば「財政」と「金融」の関係)。このようなケースにあっては、機能論に加え、次に見るような、組織間の調整システムの在り方という別の見地からも、問題を捉える必要がある。
3.どのような組織作りをしようとも、組織相互間での調整の必要は、必ず残る。その場合、
・「大括り」するということは、この調整作業を「局」以下の組織レヴェルで行うことを意味することになるが、その場合、調整の内容は微細にわたることができる反面、問題の所在・調整のプロセスの在り方等が、対外的に必ずしも十分な透明性を備えるものでないものになるおそれが生ずる。他面、「相反」性を重視して別々の「省」立てをすることは、相互間の調整が大臣レヴェルで初めて行われることを意味することになり、まさに上記と逆のことが妥当することになる。どちらを選択するかは、決断の問題である。
このような意味において、それぞれの機能につき、閣議での調整が必要なもの、大臣レヴェルでの相互調整が適当であるもの、局レヴェルでの内部的調整が適当であるもの、等々の整理をする必要がある。
・また、省庁間の調整の在り方について、他省庁に対する意見申し出の手続等を果たしてまたどの程度設けるか、組織的に、独立の「省」立てをせずに、機能別の各省間共同ネットワーク(タスクフォース)を設置する、といった解決は、果たしてまたどの程度可能であるか、等々を考える余地がある。
4.その他、組織論上の問題としては、各省庁間のバランスをどう考えるか(例えば、力の突出した組織を作らない)、国際的なバランス・対外的なPR効果をどう考えるか、といった問題が存在する。
○ 組織単位の在り方についての確認の必要
・府・省にはそれぞれ何を担当させるか。
・外局の在り方。
・いわゆる「エージェンシー」の在り方。
・行政委員会の在り方と位置付け。
六 上記を踏まえた上での、省庁の具体的再編案
○ 現段階では保留