別紙1

省庁再編案作成に向けての覚え書き(その三)

(平成9年7月23日 藤田宙靖委員)

五 上記の国家機能を行わせるための、受け皿としての組織の在り方(補遺)

〇 整理分類された各種の国家行政機能のそれぞれを、どのような組織単位によって行わせるかは、先に行った機能分類論とは一応別に検討されなければならない。その場合、今回の省庁再編の最も主要な目的が、「縦割り行政の弊害の排除」にあるとするならば、組織論においても、この観点、すなわち「調整の在り方」が、中心的な手掛かりとなる筈である。

〇「縦割り行政の弊害の排除」を目的とする「調整システム」の在り方としては、例えば次のような方式が考えられる。
1.内閣の強力な調整機能によるもの。
2.省庁の大括りによる、調整の省庁内部化によるもの。
3.特定機能についての省庁間での横断的調整システムを、恒常的に設置することによるもの。
4.省庁間での個別的な意見調整のためのプロセスを、一般ルール化することによるもの。

行政改革会議では、これまで、主として上記1.及び2.を頭に入れた議論がなされてきたが、7月16日の本会議で「横串」論が正面から議論されたように、上記の3.及び4.の可能性についても、十分な検討がなされなければならない。そして、このような「横串」の作り方によっては、後に見るように、省庁再編の在り方にも重要な影響が生じるものと思われる。

〇 まず、上記4.については、個別的には、現行法上でも、例えば、総務庁設置法・経済企画庁設置法・科学技術庁設置法・環境庁設置法・沖縄開発庁・国土庁設置法等にその例が見られるところであって、これらはいずれも、他省庁所管の事務であっても自省が所管する事務に関係のある事務については、当該他省庁に対し、必要な資料の提出及び説明を求め、また、勧告を行い、更に当該勧告に基づいて執った措置について報告を求めることができる、とするものである。また、これらのケースにおいては、最終的に内閣の調整を受けるべく、内閣総理大臣に対し、当該事項について内閣法6条の規定による措置が執られるよう意見を具申することができるものとされている。
 今後の問題として、例えば、こういった制度を一般化して、特定の省庁に限らず省庁一般につき適用されるものとすること、またその際、このような他省庁に対する資料の提出・説明の要求権限、勧告(ないし意見の申し出)に対する応答・説明義務、等を明示することの可能性及び妥当性等につき、検討がなされるべきである。また、こういった調整のプロセスが、対外的に公表されるシステムを設けることが重要である。

〇 多くの省庁に関係しており、それ故、相互間での調整の必要が始めから明らかであるような、典型的な事務(機能)については、調整を、より包括的・制度的なシステムによって行うことも考えられて然るべきである。これが、上記3.のパターンである。このような調整システムの中には、これまでにも数多く設定されてきた、各省庁間の合意による非公式ないし非定型的な「話し合いの場」のようなものも、当然考えられることとして、更に、より定型的・恒常的な制度、すなわち例えば、一定の行政機能につき、各省に受け皿となる部局(課・室等をも含む)を設け、これをベースとして、それら相互間の調整を図る横断的な組織としての「○○機構」ないし「○○会議」といった組織を、公式の組織として制度化する、といった方法も考えられよう。こういった公式の「横串」組織を恒常的に設けるについては、このような組織の在り方・人事・予算・意思形成の方法、等について、更に詳細に検討しなければならない点も数多く、また、国家行政組織法の改正等も射程に入れて考える必要があるものと思われるが、いずれにせよ、仮にこのような組織の設置が可能であるとすれば、上記四において整理分類された各機能の中でも、いくつかのもの(例えば、「防災」「情報通信」「男女共同参画社会の建設」等々が考えられようか?)については、必ずしも新たに編成される独立の省に委ねるのでなく、このような「横串」組織にこれを委ねることも可能となる筈である。

〇 行政改革会議の課題の一つとして、「内閣機能の強化」が挙げられているが、内閣機能の強化ということは、内閣の組織を徒らに膨張せしめ、調整機能をできるだけ広く内閣に委ねようとすることとは、同じではない。調整機能における内閣の負担を減らし、内閣が、真に必要な調整機能に専念することが可能であるようにするためには、省庁間での調整ができる限り進むようなシステムが整備されるのでなければならない。「省庁の大括り」と並び、上記3.及び4.のシステムの整備について検討することは、この意味においても、極めて重要なことである。


別紙2

<中央省庁再編案 >

(平成9年6月25日 渡辺恒雄委員)

(一)内閣の機能

@内閣官房
官房長官、政務、事務副長官、内閣補佐官、内閣参事官
危機管理局、情報調査局
*内政、外政、安保、情報調査、広報の五室を二局に統合
経済調整局
*経企庁のマクロ経済政策部門を移す
*内閣法4条、6条の閣議による首相の行政権の拘束は、両条を改正し、非常緊急の際は、首相が行政各部を指揮監督できるよう改正すべきである。特定の事項について首相に指揮権を委ねるよう、事前に閣議決定しておくというのは、法を曲げる便法である。これは、憲法72条の首相は「行政各部を指揮監督する」と矛盾しないし、憲法66条の内閣の国会に対する連帯責任に関しては、緊急非常の際の首相の指揮権行使について直ちに事後承認し、国会に内閣として連帯責任を負うこととすれば66条とも矛盾しない。首相の決定に反対する閣僚は憲法68条により直ちに罷免すれば連帯責任を妨げることにならない。

A総務省
 *総理府本府と内閣官房の二重行政をやめ総務庁を合併したうえ、外局に「国民安全」関係、自治省等を統合する
*名称は「内閣府」も検討する
大臣官房
人事局
*人事院との二重行政の簡素化も検討
行政管理局
行政監察局
*会計検査院との統合も検討
恩給局
*「国民生活省」に統合
統計局
*統計センターは他省庁の統計部門と統合して独立行政法人化も検討
賞勲局
地方局
*地方分権の推進を前提に自治省を縮小統合
選挙管理局
*中央選挙管理会は残す
防災局
*国土庁から移す

(外局)
宮内庁
内閣法制局
金融監督庁
公正取引委員会
警察庁
*国家公安委員会は存続、委員長は総務省大臣が兼任する
*公安調査庁の一部、厚生省の麻薬課、大蔵省関税局の密輸取締部門を統合し、銃器、麻薬の密輸入取締りを一元化する
消防庁
気象庁
海上保安庁
*注 警察庁を中心とする治安、防災関係を「国民安全省」として独立させる案もあるが、内閣の危機管理能力強化のため、総務大臣が一括管理し、内閣官房との連絡を強化することを考慮した。警察権については、国家公安委員会があるのだから、この再編による権力集中は起こらない。

(二) 国家の存続と国民の安全確保

B法務省

C外務省

D国防省(安全保障省)

(外局)防衛施設庁

(三) 経済の発展

E大蔵省
主計局
主税局
理財局
*財投を縮小し、国有財産管理が中心となる。
金融局(銀行、証券、国際金融の三局を統合)
関税局(密輸取締部門は警察に移管)
外局−国税庁・国税不服審判所
造幣局、印刷局はエージェンシー化または民営

F通産省
郵政省の通信政策局、電気通信局、放送行政局及び通産省の機械情報産業局を合併して通信産業局とする。通商政策局、貿易局、産政局、基礎産業局、生活産業局は残すが、環境立地局は「科学技術・環境省」への統合も検討。
(外局)中小企業庁
エネルギー庁
特許庁はエージェンシー化
工業技術院は科技省に統合

G国土・交通省
建設省
運輸省
国土庁(防災局を除く)
北海道開発庁
沖縄開発庁

   以上を統合し、国土計画及び陸・海・空の交通体系の総合調整にあたる。
   海上保安庁、気象庁は総務省に吸収する。

H農水省
(外局)水産庁
(外局)食糧庁
*将来縮小して内局化する。
(外局)林野庁
*抜本検討の要あり

(四)国民生活の保障と安定

I国民生活省
厚生省
労働省
経企庁の国民生活局と物価局
社会保険庁は独立行政法人化
郵便庁(郵便公社)
*郵便三事業は、「郵便庁」もしくは、「郵便公社」として外局もしくは独立行政法人化する。その長は、「長官」もしくは「総裁」として閣外相クラスをあてる
恩給局(総務庁より移管)

(五)教育・文化の継承と科学技術の振興及び環境の保全

J教育・文化省
文部省
外局・文化庁

K科学技術・環境省
 *科技庁と環境庁と統合する
*通産省の工業技術院及び資源エネルギー庁の公益事業部の中の原子力発電課、原子力発電安全企画審査課、原子力発電安全管理課を合併

<補足説明>

1)◎内閣の機能強化のため、「内閣官房」に危機管理、情報調査、マクロ経済政策の三機能を統合し少数精鋭だが指導力のある機関とする。

2)総理府、総務庁を合併し総務省とし、これに自治庁と警察庁を中心とする治安維持及び防災のための官庁を外局におく。総務省大臣がこれらを統括し、内閣官房と連動し易くする。

3)国家の存続、国民の安全の確保として法務、外務、国防(防衛庁を省に昇格、名称は「防衛省」でも「安全保障省」でもよい。)の三省は存続させる。

4)「経済の発展」のための官庁としては大蔵、通産、農水、三省はほぼ存続させるが建設、運輸、国土、北海道開発、沖縄開発の三省二庁を合併し「国土交通省」とする。環境庁はこれらの開発行政を規制する役割があるので別官庁とする。

5)国民生活省は厚生、労働両省と経企庁の一部を統合し、福祉、雇用、物価政策を一元化すると共に、郵政省を分割し、通信放送関係三局は通産省に合併し、郵政三事業は、国民生活に密着した業務を扱うのだから国民生活省の外局もしくは、独立行政法人として「郵便庁」もしくは「郵便公社」とする。郵政省及び族議員等の抵抗が強ければ通産省の機械情報産業局と合併して通産省の外局として「通信産業庁」を作るのも一案である。

6)文部省は当面存続させ教育と文化行政に特化させ、学術研究部門は科技庁に移すことも考えられる。

7)科技庁と環境庁は小規模な官庁であり技官が多いことでも共通するので「科学技術・環境省」とするのが適当である。

8)以上の案は内閣官房を除けば11省であり、首相を含めた国務大臣は13名となり、憲法改正後の第二次吉田内閣の国務大臣数とほぼ同数となる。

9)二つの案のうち、最も抵抗が予想されるのは、郵政省の分割である。しかし、放送、通信関係三局と郵便貯金、簡保、配達の三現業との共通性はなく、これが分割できなければ、他のいかなる省庁、部局も統廃合を強制する理由がなくなり、行革は挫折する。また、財投及び特殊法人の改革との連動のためにも三事業の独立と改革は必要である。しかし、現状では郵政三事業の地域分割と民営化という理想は、族議員の反対で恐らく実現不可能であろう。そこで当面は、三事業を「郵便庁」(長官)もしくは、「郵便公社」(総裁)とし事実上郵便局の運営は現況通りとし、職員の身分も国家公務員もしくはそれに準ずるものとし郵便局の窓口業務を広げ新たな収入源を作る。しかし、貯金、簡保の両資金は財投に回さず自主運用とし、また民間金融機関を不当に圧迫するような従来の高利貯金方式は改めさせる。どうしても民業と競争するというなら民営化させるしかない。

10)本案にたいして予想されるもうひとつの反対は「大臣」の数が減ることに対する国会議員の反発である。それに対しては、「副大臣制」は十分ではなく、「閣外大臣」制で検討すべきであろう。閣議のメンバーではないが首相の特命により、重要事項や重要な外局を担当させる。名称は「長官」でも「閣外相」でもよい。たとえば@外務、通産、農林等の共管となる通商交渉に通商担当長官A新設される「郵便庁」長官B巨大化する総務省の中、治安、防災部門の担当長官C「通信産業庁長官」 − その他重要な外局の長官とする。
内閣法及び行政組織法に規定される「20人以内の国務大臣」「主任の大臣」「各省大臣」に該当しない「閣外大臣」制を設けるのが困難であるなら、行政組織法第六条の中、「庁の長は長官とする」とあるのを「国会議員を庁の長官とするときは、認証官とする」として、官僚の長官と区別するのも一法であろう。

11)なお、参考までに新進党の日本再構築プラン(6月6日「明日の内閣」で採択)では、当面15省庁とし最終的には、10省に統合する計画を明示している。

すなわち第一段階では、
(イ)建設省、国土庁、沖縄及び北海道の両開発庁を統合して「国土建設省」を創設する。
(ロ)厚生省と経企庁の物価局等の統合による「国民生活省」を創設する。
(ハ)大蔵省に経企庁の調整局等を統合する。
(ニ)文部省と科技庁などを統合し「教育科学文化省」を創設する。
(ホ)総理府と総務庁を統合する。

  これによって
 @総理府、A防衛庁、B環境庁、C法務省、D外務省、E大蔵省、F教育科学文化省、G国民生活省、H農水省、I通産省、J運輸省、K郵政省、L労働省、M国土建設省、N自治省
 の15省庁制であるが、最終的には次の10府省制に再編成することとしている。

  すなわち
@総理府、A国際関係省、B国民生活省、C産業省、D国土・交通省、E財政・経済省、F教育科学文化省、G司法省、H国防省、I安全省
と整理統合されることになっている。

この最終案には、第一段階の15省庁中、環境、農水、運輸、郵政、労働、自治の6省庁が統廃合されることになる。
思うに運輸省と環境庁は、国土・交通省に、農水省は産業省に、労働省は国民生活省に、安全省には警察、防災、危機管理に関する各省外局や内部部局を統合し自治省は地方分権の推進を条件に総理府に吸収するのではないかと思われる。

最も重要なのは郵政省の廃止であるが、この「再構築プラン」の第7章「行財政構造改革」の章の第7節「特殊法人及び現業部門の改革」で『特殊法人は原則として三年後までに廃止もしくは民営化し、どうしても必要なものだけは、時限立法で存続させる。なお、郵政、林野、交通などの国、地方の現業部門は財政投融資制度の見直しと併せ、抜本的に改革する。』と書かれている。従って郵政省は分割し、放送、通信三局は産業省に統合、郵貯、簡保、郵務三局は民営化の方向を想定しているのではないかと思われる。

以上の1府9省案は基本的には「橋本ビジョン」と共通するものがあり、十分検討に値する案だと思われる。


別紙3

中央省庁再編の組織案についてのメモ

(平成9年7月23日 猪口邦子委員)

以下の考え方に基づき、中央省庁再編の組織案を考案しました。
1.中央省庁の役割を、所管原理から目的原理へと転換する。
2.橋本内閣総理大臣による国家機能の四分類(@国家の存続、A国富の確保・増大、B国民生活の保障・向上、C教育や国民生活の継承、醸成)をバランスよく実現する。
3.垂直的減量と水平的減量(藤田主査)を実現する。
4.21世紀の人間社会についての主張=政治思想を表現する省庁名とする。

<中央省庁再編についてのメモ>

1.首相府(5局)
      大臣官房
      @人事局
      A総合調整局
      B男女共同参画局
      C賞勲局
      D行政監察局
<注>
1)人事局と行政監察局は総務庁より移す。
2)総理府の動物の保護は環境省へ、古都保存は科学文化省へ移す。
3)総合調整局は内閣が正副官房長官及び内閣官房総合戦略室等を通じて担う総合調整機能を補完する。また経済企画庁の調整局等を吸収する。
4)首相府は首相の優越性を実現する機関として位置づける。
    ・首相府の外局または独立行政法人
    ア)宮内庁

    イ)統計・恩給庁
<注>
1)総務庁恩給局は、外局または独立行政法人に移す。
2)総務庁統計局は、外局または独立行政法人に移す。
    ウ)防衛庁(5局)
          長官官房
          @防衛局
          A運用局
          B人事教育局
          C経理局
          D装備局
        ・外局または独立行政法人
          防衛施設庁
<注>
1)外務省北米局日米安全保障条約課を防衛局に移す。
(提案理由:7月16日本会議にて総理大臣の安全保障行政を統合したい旨の発言の背景には、今般の日米ガイドライン策定などを通じて日米安保関連では条約のオペレーショナルな側面の重要性が増していることが考えられるため。なお外務省側には総合外交政策局安全保障政策課を残し、外交・政治面から安全保障政策を企画立案する機能を強化する。またこれは防衛政策における外務省の優越性と管理力を高めるように運用されるべき改革とする。この移行により、日米安保行政は、内閣官房の危機安保室とより直接的につながることにもなる。)
    エ)国家公安委員会・警察庁(5ないし6局)
          長官官房
          @生活安全局
          A交通局
          B刑事局
          C警備局
          D情報通信局
        ・外局または独立行政法人
          海上保安庁

<注>
1)民主主義の原理に基づき、国家公安委員会は堅持する。
2)委員会の人選の透明性を高め、運用面から機能を強化する。
3)委員会の事務局体制を改善して他の主要先進国の事情や水準に精通した人材を結集する。
4)交通局は開発省の交通機能行政との省庁間調整(インターエジェンシー)を重視する。
5)運輸省海上保安庁は警察庁に移す。
6)厚生省の麻薬取締は警察庁に移す。
7)法務省の公安調査庁を警察庁に移すべきかについては検討を要する。移す場合には、第6の局として「E公安調査局」を加えて6局体制とする。
8)全国単位の実力部隊を創設するべきか、また現在の警察権の地方分権状況を見直すべきかについては検討を要する。国内的にも広域犯罪が増加している。また海外でのテロ対応の場合等を想定し、自衛隊の海外派遣の不可能性を前提に考慮する。
    オ)金融監督庁

    カ)地方分権推進委員会
<注>
1)地方分権を推進する委員会を時限付きで設置する。分権の進展に伴い、自治省のあり方を不断に検証する。

<注>
1)北海道開発庁は地方分権の対象とする。
2)沖縄開発庁は地方分権の対象とする。
3)国土庁は発展的に解消する。計画・整備局、土地局は開発省に移すが、環境省にも移すべき部分があるか検討する。官房の水資源部は環境省に移す。大都市圏整備局と地方振興局は地方分権の対象とする部分と自治省(地方政策局)に移す部分に分ける。防災局は開発省に移す。
4)経済企画庁は発展的に解消する。調整局は首相府に移す。国民生活局と物価局は生活省に移す。調査局は経済省に移す。総合計画局のうち、長期経済計画策定は経済省に移す。電源開発に関する機能は経済省に移す。国力の測定は首相府の統計・恩給庁に移す。
5)環境庁機能は拡充して環境省を設置する。
6)科学技術庁は科学文化省に統合する。
7)公害等調整委員会は環境省に統合する。

2.司法省(5局)
      大臣官房
      @司法法制調査部
      A民事局
      B刑事局
      C擁護局
      D訟務局
    ・外局または独立行政法人
      入国管理庁
<注>
1)矯正局、保護局、人権擁護局は統合し、擁護局とする。
2)入国管理局は、外局または独立行政法人に移す。
3.外務省(9局)
      大臣官房
      @総合外交政策局
      Aアジア局
      B北米局
      C中南米局
      D欧亜局
      E中近東アフリカ局
      F内外調整局
      G条約局
      H国際情報局
    ・外局または独立行政法人
      経済協力庁
<注>
1)経済局は拡大し、内政の全領域に対するインターフェイスを確保する内外調整局とする。また外務省は同局ないし官房を通じて各種のインタアーエージェンシーに参画する権利を確保する。
2)経済協力局は外庁に移すが、官房に企画立案の課を残す。ODAの実施を効率化する観点から4省庁体制を廃止して一元化するが、ODA の企画立案については経済省(通商政策局)と共同する。また近年ではODAにおける環境保全や女性参画(WID)が世界的なアジェンダとなっていることから、環境省や生活省等と援助に関するインターエージェンシーを設置し、これを外務省が主宰することが望ましい。
3)日米安全保障条約課の移管については防衛庁 <注>1)を参照。
4.大蔵省(6局)
      大臣官房
      @主計局
      A主税局
      B関税局
      C理財局
      D行政管理局
      E金融局
    ・外局または独立行政法人
      国税庁
      造幣局
      印刷局
<注>
1)造幣局と印刷局は秘密保持の確保に配慮した形態とする。
2)財政と金融の関係については文末の「その他@」を参照。
5.開発省(x局)
      大臣官房
      @計画・整備局
      A土地局
      B防災局
      C交通政策局
          ・
          ・
    ・外局または独立行政法人
          ・
          ・
<注>
1)国土の開発と社会資本整備を目的とする開発省を設置する。
2)建設省と運輸省の業務は開発省に統合する。その際、内局(企画部門)は極力絞り込む。
3)外局または独立行政法人の候補としては、建設省道路局、河川局、運輸省鉄道局、港湾局などが考えられる。
4)防災については、緊急時における官邸の指揮監督権を強化することを前提に、平時における備えを万全とするための局を置く。なお、平時であっても官邸を中心とするインターエージェンッシーを設け、官邸と防災局との連携を図る。
6.経済省(7局)
      大臣官房
      @経済政策局
      A調査局
      B産業構造政策局
      C通商政策局
      D資源エネルギー局
      E工業技術政策局
      F中小企業政策局
    ・外局または独立行政法人
      公正取引委員会
      貿易管理庁
      特許庁
<注>
1)発展途上国型の産業振興を、市場原理を中心に据えた経済運営に転換した行政を行う省として、経済省を設置する。
2)通商産業省産業政策局を経済政策局に改組し、公正取引委員会の企画部門を統合する。
3)通商産業省の機械情報産業局、基礎産業局、生活産業局を整理・統合し、産業構造政策局とする。
4)通商産業省貿易局、環境立地局については今後検討する。
5)公正取引委員会については、内閣との責任関係を明確にするため、主任の大臣の下に置くこととする。国際的な視点からの競争政策の企画立案ということに鑑み経済省に置くが、生活省からの関与を認めることとする。
7.環境省(6局)
      大臣官房
      @総合環境局
      A地球環境局
      B廃棄物衛生局
      C自然保護局
      D公害対策局
      E健康医療局
    ・外局または独立行政法人
      公園管理庁
      林野管理庁
      国立病院庁
      環境基準策定委員会
      環境紛争処理委員会
      薬害・医療過誤防止委員会
<注>
1)環境庁と厚生省の事務の一部とを統合し、環境保全と健康の増進を目的とする省として環境省を設置する。
2)農林水産省林野庁は、環境省の外局または独立行政法人とする。
3)環境基準の設定、環境紛争の処理(現行の公害等調整委員会の事務)については、中立性が求められることから、委員会化する。
4)厚生省生活衛生局が担当している廃棄物処理、水道、埋葬等は、環境省に統合する。ただし、食品衛生については食糧省に移す。
5)厚生省には、健康関連部局として、健康政策局、保健医療局、薬務局、保険局が存在するが、健康政策局と保健医療局を健康医療局として統合し、医療と相反する可能性のある薬害防止については委員会化する。
6)厚生省保険局は生活省に置く。
8.生活省(7局)
      大臣官房
      @社会福祉局
      A保険局
      B年金局
      C消費者政策局
      D物価局
      E労働者政策局
      F女性局
    ・外局または独立行政法人
      社会保険庁
      職業庁
      労働基準委員会
      中央労働委員会
<注>
1)経済企画庁の国民生活局、物価局、厚生省の一部、労働省の一部を統合し、国民生活の福利向上を目的とする省として生活省を設置する。
2)厚生省の社会・援護局、老人健康福祉局、児童家庭局は地方分権の対象とし、残った業務を整理して社会福祉局を設置する。
3)消費者の視点から、社会保険、薬価、年金の抑制を目的とし、環境省(健康医療局)との対立関係に置く。特に社会保険診療報酬、薬価の決定に当たっては、生活省の下の委員会において決定することとし、これらの高騰を防ぐ
4)労働省の職業安定局、職業能力開発局は統合し、生活省の外局または独立行政法人(職業庁)とする。
5)労働基準策定は中立性を重視し、委員会化する。
6)労働省婦人局は生活省女性局として拡充し、女性の雇用と社会進出を引き続き促進するほか、生活全般にわたり女性の視点から政策を強化し、また首相府男女共同参画局と協力して日本社会におけるジェンダー・イクオリティを向上させる。農林水産婦人・生活課は生活省女性局に統合する。
9.自治省(4局)
      大臣官房
      @行政局
      A財政局
      B税務局
      C地方政策局
    ・外局または独立行政法人
      消防庁
10. 食糧省(5局)
      大臣官房
      @食糧政策局
      A食品安全局
      B農産園芸局
      C畜産局
      D水産局
<注>
1)国民の食糧の確保、および衛生の保全を目的とする食糧省を設置する。
2)厚生省生活衛生局の食品に係る部署を食糧省に移す。
3)農林水産省食糧庁、水産庁を内局とする。
4)農林水産省構造改善局を食糧省に移すか、開発省に移すかは、政治的に判断する問題として、慎重に検討する。
11. 教育省(6局)
      大臣官房
      @教育政策局
      A教育制度局
      B人間開発局
      C体育局
      D国際教育局
      E生涯学習局
<注>
1)人間の個性と能力をさまざまな年齢や段階を通じて引き出し、発展させることを目的とする教育省を設置する。
2)文部省文化庁は科学文化省に移す。
3)文部省の局体制を対象別から目的別に再編する。
4)人間開発=ヒューマン・デベッロプメントとは国連で教育を含む人間の総合的な発展を表現する用語だが、ここでは総合教育局という名称も考えられる。
12. 科学文化省(9局)
      大臣官房
      @総合科学政策局
      A研究開発局
      B原子力局
      C原子力安全局
      D自然科学振興局
      E社会科学振興局
      F人文科学振興局
      G芸術文化振興局
      H文化財保護局
<注>
1)科学、学術、文化の振興を目的とし、フロンティア突破力を重視する科学文化省を設置し、文化庁、科学技術庁の科学振興機能、文部省の研究振興機能を統合する。
2)科学と技術は分けて考え、各種の技術は関連の行政機関で取り扱う。
13. その他
      @財政と金融の関係については、政治的に判断すべき問題として慎重に検討する。
      A郵政省のあり方については、郵政3事業の扱い、放送規律の問題などを十分に検討し、政治的に判断する問題である。
      B農林水産省の土木関係を開発省に統合するかどうかについては、政治的に判断する問題であり、慎重な検討を要する。


議事概要別紙