−速報のため事後修正の可能性あり−

行政改革会議第27回議事概要

(集中審議第4日)

1 日時 平成9年8月21日(木) 10:00〜17:50
2 場所 キャピトル東急ホテル 竹の間
3 出席者
(会議)
橋本龍太郎内閣総理大臣(会長)、武藤嘉文行政改革担当大臣・総務庁長官(会長代理)、芦田甚之助、有馬朗人、飯田庸太郎、猪口邦子、河合隼雄、川口幹夫、佐藤幸治(企画・制度問題小委員会主査)、塩野谷祐一、豊田章一郎、藤田宙靖(機構問題小委員会主査)、水野清、諸井虔、渡辺恒雄の各委員
(政府)
与謝野内閣官房副長官、古川内閣官房副長官、田波内閣内政審議室長
(事務局)
水野事務局長(再掲)、八木事務局次長
4 議題
(1) 中央省庁の再編について(外局、独立行政法人等を含む。)(討議)
(2) 公務員制度等について(討議)
(3) その他
5 会議経過

(1) 8月19日、20日の論議の結果の整理について以下のとおり意見交換があった(別紙12及び13参照)。

・環境安全省の所掌については藤田委員(主査)の案のうち公衆・食品衛生、水道、医薬品安全の機能を含まないものとして理解しているとの意見があった。

・財政と金融については、大蔵当局も通達行政からの撤退を明言しており記載すべきではないかとの意見があった。これに対し、投信に対する大蔵省の指針は過渡的な措置を記載したものであり、また現実には国税通達がなければ政省令だけでは対応できないのであって通達すべてを否定することはできないのではないかとの意見があった。これに対し、通達行政からの撤退は単に大蔵省の問題にとどまらず、行政改革全体に影響する問題なので記述すべきであるとの意見があった。

・金融は基本的に市場機能に任せることとなるので、昨日の審議結果が誤解を招いていることもあり、大蔵省の所掌から金融に関する企画立案という言葉を外すべきではないかとの意見があった。関連して、大蔵省が行うべきは市場信用秩序の維持に関する企画立案であり、そうした機能は大蔵省に残るとの意見が述べられた。

・経済財政諮問会議事務局に移行するのは経済企画庁の関係機能であるとの記載があるが、これは経済企画庁を一体として移行させることで合意していたのではないかとの発言があった。これに対し、そのような合意はなく、物価局はまだしも国民生活局は該当しないとの意見があった。これに対し、国民生活局は製造物責任等を所掌しており、内閣において通産行政に対抗させるべき性格のものであるとの意見があったが、そうした機能はマクロ経済とは言えないとの指摘があった。

・内閣府と併せて機能する研究所は、経済のみを対象とするのではなく、総合戦略研究所のようなものを今後検討していくべきではないかとの意見があった。

・国立研究所等のあり方を今後検討することを記述すべきとの意見があった。

・原子力の安全についての二次的チェックが環境安全省の機能とされているが、原子力安全委員会の機能は内閣府に移管すべきであり、環境安全省の機能は一次チェックを行う産業省との事前連絡とすべきであるとの発言があった。これに対し、環境安全省による何らかのチェックは必要であり、一次的な審査・チェックは産業省が行うとして、放射能等の環境放出等は環境安全省でチェックできるようにするのが当然ではないかとの発言があった。

・科学技術庁の機能は文部省と統合するとの理解をしていたが、原子力関係は分離することとなるとの整理かとの質問があった。これに対し、核融合の研究等は今後整理が必要だが、エネルギーは産業省所管とすることが確認されているとの見解が示された。関連して、今回の整理は文部省に核融合の研究を引き受ける覚悟を促したものと理解しているとの発言があった。

・総務省の名称は自治・総務省とすべきであって、そうでなければ地方自治機能は内閣府の外局なあるのではないかとの意見があった。

・治山、治水との関係もあるので、森林行政のうち環境に統合されるのは原生林等であることを明示すべきであるとの発言があった。

・産業省の所掌について産業政策のみとの印象を受けるとの発言があり、市場原理中心の行政にする旨を書き込む案もあり得るとの提案があった。これに対し、産業、通商、エネルギー(原子力行政を含む)等とすべきではないかとの提案があり、賛意が示された。

・通信放送には規制ということだけでなく振興ということも含まれる、情報通信と交通を統合するという考え方もあるように情報通信には特段の配慮が必要だ、との意見が述べられた。

・情報通信に関する産業省の所掌は情報通信産業の振興に限られるものであることを明示すべきであるとの意見が述べられた。

・「横串」の担当大臣という言葉はおかしいので「横断的調整」の担当大臣等の別の適当な言葉に修正すべきであるとの指摘があった。

(2) 警察庁等の取扱い及び国民安全省を設立するか否かについて、以下のとおり意見交換があった。

・国民安全省とした場合、警察法の「緊急事態の特別措置」として定められている警察に対する内閣総理大臣の統制について改正が必要になる、という指摘があった。これを受けて、今回の行政改革では、国民安全省は設置せず、国家公安委員会及び事務局を改組し、警察、海上保安、麻薬取締を所管させるべきではないかとの意見があり、賛意が示された。

・国民安全省を設立しない場合には、消防庁は総務省の所管となるのではないか。また、総務省に整理されている人事管理機能等は内閣府の所掌とすべきではないかとの指摘があった。これに対し、総務省は相当強い組織になるので問題はないのではないか、公務員制度問題を議論する際に議論すればよいのではないかとの意見があった。

(3) 垂直的減量(アウトソーシング)と独立行政法人の制度設計について、以下のとおり意見交換があった。

・藤田委員(主査)より「垂直的減量(アウトソーシング)を巡る問題点」(別紙5参照)に沿って、アウトソーシングを巡る問題意識について説明があった。併せて、事務局より独立行政法人の制度設計について説明(別紙14の別紙1参照)があり、これらを受けて次のとおり意見交換があった。

・公共事業については地方建設局のような組織に任せるのか、それとも独立行政法人にするのか、という問題があり、地方分権するものと独立行政法人にするものの境がはっきりしない、との発言があった。これに対して、具体的な問題を検討する際、社会保険庁や気象庁等をどうするかという問題の他に、公共事業の問題(地方支分部局の問題)も検討する必要がある、との意見があった。

・独立行政法人の考え方は理解できる。行革の一番のねらいは簡素化、スリム化であり、企画・立案と実施を分離し、実施の部分を、民営化できるものは民営化し、民営化できないものは様々なタイプの法人を作って複雑にならないように整理していく必要がある、との意見があった。

・独立行政法人に破産の概念を入れるかどうか、との発言があった。これに関連して、現在の特殊法人には解散の自由がない旨の紹介があった。

・現在の特殊法人は独立行政法人化するとの考え方に賛成する。特殊法人の中には既に独立行政法人に近い運営をしているところがあり、研究機関の一部などは独立行政法人として運営していくことが可能である、との意見があった。

・独立行政法人の評価について、効果が表われるようにしていくためにはどのようにしていけばよいか、との発言があった。これに対して、何を基準にどのように評価していくかは難しい問題であり、具体的に何を独立行政法人としていくかを決めていく際にも、そこができていないと難しいとの意見があった。また、これに関連して、内閣府に「エージェンシー(仮称)経営改善会議」を設けて評価するのが良いとの意見があった。

・午後の冒頭、藤田委員より、独立行政法人の制度・設計について、何としても今日中に決めてもらいたいとの発言があり、午前中に引き続き独立行政法人についての論議が行われた。

・主査の説明はほぼ完璧であるので、独立行政法人については説明どおりで結論を出してもらいたい。また、各省庁に「運営評価運営委員会」を作り、内閣でも評価委員会を作ると、厳しすぎて自由闊達な事業ができないのではないか、との発言があった。これに対し、藤田委員より、評価をどう行うかは一番難しい問題であるので更に検討していくが、基本的には提案している方向でいきたいとの発言があった。

・各省庁が独立行政法人を直接監督するのは当然であるが、それだけでは馴れ合いになるとの批判がでるので、会計検査院を改組して評価ができるようにできないか、との意見があった。これに対し、会計検査院については憲法上の問題があるので、行政監察局を使ったらどうかとの意見があった。また、環境行政などは、国土保全とも関連するので、1省でなく2省ぐらいで評価をしてはどうかとの意見があった。

・独立行政法人の身分問題については今後検討となっているので、今後検討すればよいが、身分が、公務員もある、みなし公務員、民間もあるということをはっきりさせないと議論に入れないとの発言があった。これに対し、藤田委員より、形式的に国と別の法人格を持たせる以上、理論的・原則的には公務員ではないが、個別組織形態によっては更に検討したいとの発言があった。関連して、同一の組織類型について職員の身分関係が多種多様になるのは、理論的な問題があるので、組織としては、外庁や外局などに仕分けしてはどうか。また、職員が公務員身分である独立行政法人、公務員ではない独立行政法人もあるというような、選択制にしたらどうか、そうしないと独立行政法人になるものは少なくなるとの発言があった。これに対し、公務員にすると国家行政組織法上の問題もあるので、身分が重要ならば、外局や外庁に仕分けしないと制度設計は困難ではないか、との発言があった。

・独立行政法人の職員の身分は、公務員、民間の両者があってよいのではないか。また、現在の特殊法人(みなし公務員)はどうなるのかとの発言があった。

・最初は外局でスタートして、次に独立行政法人、民間と移行していくということはあると思うが、時系列的な変遷は当然として、制度設計としては、基本は押さえておくべきであるとの発言、また、現在の特殊法人は、独立行政法人か民間に行かざるを得ないとの発言があった。

・国家行政組織法や国家公務員法を改正して、公務員の身分で独立行政法人にすることは不可能なのか。仕上がりを考えると、これができなければ独立行政法人になる組織が極めて少なくなり、外局ばかりができてしまうとの発言があった。これに対して、全く不可能なことではないが、独立行政法人の制度設計が曖昧になるので原則的にはすべきでない。時の経過に伴い外庁から民間へ移行するという可能性は排除していないとの発言があった。関連して、初めから民間でスタートするものもあるだろし、そこがうまくいけば公務員でスタートしても、次に民間になるところも出てくるだろう。入口は、2〜3つの選択肢があってもいいのではないか、そうしないとエージェンシーになる組織はなくなるとの発言があった。これに対し、なり手がないと言うが、外局は厳しい定員削減や採用の半減等で定員管理を厳しくし、効率化・スリム化を徹底する、他方、エージェンシーは、結果で評価をするというようにすべきであるとの発言があった。

・エージェンシーは、論理的に見てきちんとした組織にすべきである。企画立案と執行部門を分離し、執行部門には、外局、独立行政法人、民間もあるということである。その際、公務員のままでスタートすることもあるし、民間でスタートするところもあるというように、いろいろな側面で条件をつけるべきではないかとの発言があった。関連して、身分問題は基本問題であり、様々な組織に仕分けして、入りやすくするということが重要であるとの意見があった。

・民間となれば労働三権の制約もなくなるとの発言があったところ、現在の特殊法人職員には交渉権があるものの、実態的には予算の制約があり労使交渉で決めるには限界があり、人事院勧告を後追いしており、自主交渉になっていないとの指摘があった。これに対し、独立行政法人においては業績向上による剰余は配分の対象となるのではないかとの発言があった。

・独立行政法人については公務員型と非公務員型が考えられるのではないかとの意見があった。これに対し、藤田委員より、公務員身分の問題は引き続き検討することとするとのまとめがあった。

・事務局より、「外局概念の整理について(参考メモ)」(別紙6参照)の説明が行われ、藤田委員より、事務局説明資料は外局一般について触れているが、本来独立行政法人の対象になるものではあるが、どうしても公務員である必要がある場合には、新外局となるものであると理解してもらいたいとの発言があった。これに対し、これでまとめるならば、仕方がないが、公務員として働いている人は、その身分にこだわりがあるし、公務員でなくなると人生が大きく変わるので、エージェンシーの身分には様々な選択があることが望ましい、との発言があった。

・国家公務員法を改正してでもできるだけ間口を広げ、例えば3年間は公務員のままエージェンシー職員であるということはできないのか、との発言があった。これに対し、その場合には、外局を3年間までとするなど期限を付すことになるのではないか。また、同類型の法人の中で身分を選べるというのは無理であるが、法人の組織形態を選ぶことはできる。外局が多くなると言うなら、独立採算的なことを強化する仕組みにすればよいであろう。見直し条項をしっかり入れて、外局であっても、なるべくエージェンシーになることを促す仕組みにすることが重要であるとの発言があった。

・藤田委員より、独立行政法人の制度設計の基本は崩さずに、外局となったときには3年から5年で見直すということでとりあえず整理したいとの発言があった(別紙14参照)。

(4) 郵政三事業について、以下のとおり意見交換があった(別紙14参照)。

・郵政三事業は、民営化すべきである。行革会議としては政治的な配慮なしで、筋の通った議論をすべきだ。戦後30年近く民営化が論じられてきて、実現しなかった問題である。今回の行革でも重要な位置を占めており、合理的な制度設計の問題である。「民間でできるものは民間で」の典型例であり、財投に組み込まれている郵便貯金は金融ビックバンとも両立しない。具体的には、1)ユニバーサル・サービスを保障しつつ、民間活動として効率化を入れながら一律料金をどう維持するのかという制度設計、及び2)公的金融を保障しながらビックバンとどう両立させるか、との問題であり、これは入口を民間と区別せず、民間資金から国が借りるという制度設計の問題である。郵政事業は、民営化に向けてどんな仕組みが可能かということを検討するプロジェクトチームを総理の下に作る提案をすべきである。したがって、理論的には民営化しかなく、独立行政法人や外庁を主張する理論的根拠はあるのか、との発言があった。

・郵政三事業の中でも、郵便は歴史的な経過もあり、他の二つの事業とは違うので国営として残すべきである。三事業一体はおかしいので、郵貯と簡保は民営化して、郵便局に委託料を払う形態とすべきであり、そうすることで三事業の会計がはっきり区分できるようになる。また、外部監査も入れるべきであるとの発言があった。

・三事業一体で考える必要はないが、郵便局のネットワークを活用して、ワンストップ・サービスを実現する行政の窓口機関として残すのも一つの考えである。簡保は民営化しても国民は困らない。しかし、郵便貯金は庶民の金融機関となっているので直ちに民営化はできない。民営化は、まず簡易保険、次に郵便貯金という順番ではないかとの発言があった。

・民営化の主張は、理論的には正しいが、実際問題としては立法化という問題もあり、実現できるのか問題がある。将来的には、民営化すべきであるが、行革会議としては実現できるもので取りまとめるべきである。ただし、簡易保険は民営化でよい。郵便貯金は、財投が廃止・縮小すれば自主運用せざるを得ないので民業圧迫はなくなる。また、郵便は、民間との競争にさらされれば効率化していくし、将来的には官も民も一緒になってくるだろう。全国の郵便局を活用して、住民票やパスポートが取れるような住民サービスを行うようにすることもできる。そのため、一気に改革を進めるよりは、時間を掛けて平和的に改革していくべき問題ではないかとの発言があった。これに対し、官の果たしている役割を民の立場から批判すると、効率化面などで官が民のまねをするようになり、官の業務が膨張する。官の役割を減らす方向で条件設定しないと永久に変化は起きないとの意見があった。

・第二次臨調の時の郵政三事業の議論は民営化による効率化という点だったが、官業による民業圧迫とはいっても現在は民間金融機関の方が効率が悪く、世論は郵便局に好意的である。民営化するとすれば、三事業別又は地域別に民営化することになろうが、大衆の支持があるものをにわかには改革できず、郵政三事業についての結論は「行き着く先は民営化だが、その条件が整備されるまでは暫定的に独立行政法人化」というたたき台と同じでよい。しかし、郵貯が国営のままなら国家保証の要素を維持することになるから、資金の集まり過ぎを避けるため金利を下げる必要があるし、資金運用部への流入資金量を減らす方向に条件付けすべきである。最終的に民間銀行の業務効率が上がってくれば銀行の評価も上がり、郵貯も民営化の方向が自然に出てくるのではないかとの意見があった。これに関し、国民の支持するものが急な民営化で倒れてはならないから、郵貯と簡保はそれと同様で結構だが、とりあえず外局化して民営化の段取りを考えていけばよいのではないか、山奥の郵便サービスに思いをいたせば都会の感覚だけで判断すべきではなく、外局化が適当であるとの意見があった。

・公務員身分の問題を考えれば、郵政関係の現在の本省組織は外局化せぜるを得ないとの意見があった。関連して、外局のままで効率化を進めるなら、報奨金制度を廃止する必要があるとの意見があった。

・郵貯事業で多額の資金の自主運用が果たして可能か疑問であるとの意見があった。これに対し、財投機関債を購入するような方法で自主運用は行うべきであるとの意見があった。関連して株式投資のようなリスクのある自主運用は避けるべきであるとの発言があった。関連して、郵貯は受信能力はあっても与信能力がなく、株式投資はしないはずである。財投機関債への運用のほかに、地方分権による道州制が実現した後は、道州単位で資金運用を地域の銀行に委託することによって効率的な人員で対応できるため、民営化と同じ効果が出るのではないかとの意見があった。さらに、国営のままで完全に自由な自主運用が考えられない以上、郵貯資金は圧縮されるべきであり、このため貯金金利は市場金利より意味のある程度低くなければならないとの意見があり、賛意が示された。また、印刷事業は国庫納付しており、林野も黒字の時代は同様だったことを考えれば、郵貯も国営であるならば国庫納付する必要があるとの意見があった。

・郵貯・簡保の資金で大きなホテルなどの施設を建築することはやめるべきだし、関連の公益法人での運用は廃止すべきだとの意見があった。

・日本の郵便料金は高すぎるので民間の郵便事業への参入を認めるべきであるとの意見があった。

・郵便事業及び郵便貯金事業を外局化する場合の所属は産業省と考えるべきとの意見があった。これに対し、ワンストップサービスが郵便局を拠点に広がれば、地方分権との関係も出てくることを思えば総務省に置くのが妥当であるとの意見があった。

・藤田委員(主査)から、ここまでの意見の大勢は、1)簡易保険事業については民営化、2)郵貯事業については早期に民営化を実施するための条件整備を行うとともに、国営事業である間は金利の引き下げ、報奨金制度の廃止等を行う、資金運用部への預託は廃止の方向とする、3)郵便事業については、郵便局を国民の利便向上のためのワンストップ行政サービスの拠点とするなどの変更を前提として国営事業とする、4)国営事業であるものについては、国庫納付金を納付させる、5)国営事業として残るものについては、総務省の外局として位置づけるとの取りまとめがあった。

・簡易保険事業は即時民営化かとの問題提起があり、これに対し、できる限り早く民営化すべきではあるが残務整理の期間が必要であろうとの発言があった。

・郵便貯金については民営化を検討するとの表現にすべきではないかとの問題提起があり、これに対し、早期に民営化を実施するための条件整備を行うべきであるとの意見が述べられ、賛意が示された。

(5) 国有林野事業については、藤田委員(主査)より、同委員の「垂直的減量(アウトソーシング)を巡る問題点」(別紙5参照)の7に記載の内容を了承したということでよいかとの確認があり、中間報告において整理して書くこととして了承された(別紙14参照)。

(6) 印刷・造幣事業について、以下のとおり意見交換が行なわれた(別紙14参照)。

・紙幣等の偽造防止等が民間でも可能であれば民営化してよいのではないかとの意見があり、行政機関でなくとも守秘義務をかけることは十分可能である以上、法制的にはそうした設計は可能であるとの見解が示された。これに対し、守秘義務も必要で、技術の問題もあるので外局とすべきであるとの意見があった。関連して、紙幣の印刷等は外局とするとしても、官報の印刷等は民営でよいのではないかとの発言があった。

・藤田委員(主査)より、民営化の意見が多いがどのように取り扱うべきかとの発言があったところ、外局化に賛成する複数の意見が述べられ、民営化又は外局とするとの両論併記とすることが確認された。

(7) 地方支分部局の在り方について以下のとおり意見交換があった(別紙14参照)。

・地方支分部局をスリム化することが必要であり、ブロック機関で総合化して統合していくと効果的であるとの意見があった。関連して、地方分権推進委員会の考え方に沿う方法であり賛成である、最終報告までに詰める作業となるのかとの発言があったところ、今後の検討の出発点であるとの見解が示された。

・ブロック機関で統合していくとしても、事務所等で残さなければならないものもあるとの指摘があった。

(8) 社会保険庁、気象庁等の取扱いについて、次のとおり意見交換があった。

・社会保険庁は強制徴収権を持つ機関であり、国税庁と同じ取扱いをすべきであって、エージェンシー化の対象にもならないとの発言があった。これに対し、強制徴収権は健康保険組合等にもあるのであって、強制徴収の権限があることをもって独立行政法人化の候補として検討することの制約要因にはならないとの見解が示された。

・藤田委員(主査)より、これら機関の扱いは最終報告に委ねることとしたいとの提案があり、了承された。

(9) 審議会等の在り方について以下のとおり意見交換があった(別紙15参照)。

・政策審議等を行う審議会を1省で原則1に限るのは、特に総務省等では無理ではないか、むしろ省庁大括りの結果、複数の省に関係する審議会が多くなるのではないかとの意見があり、賛意が示された。

(10)公務員制度に関連して、佐藤委員(主査)より説明(別紙16及び17参照)があり、これを受けて以下のとおり意見交換があった。

・人事院と総務庁人事局の業務には重複がある。昇任基準や級別定数の管理など、現在の人事院はその役割を超える業務を実施しており、これを是正すべきであるとの意見があった。また、そうした事務の重複排除は労働基本権制約の代償措置とは関係ないものであり、是正すべきであるとの意見があった。

・国際化に対応して、公務員に海外の学位取得者の採用を促進すべきであるとの意見があり、賛意が示された。

・人事管理を所掌する機関は総務省とせず、内閣府とすべきではないかとの意見があった。これに対し、総理直轄組織で扱う方が良いことは事実だが、総務省が所掌するとしても高度の人事方針等は内閣官房において立案されるのではないかとの発言があった。関連して、内閣官房において人事管理の基本方針等の立案が行われる場合には、総務省の事務との関係の整理が必要ではないかとの発言があり、最終報告までに整理することとされた。

・一括採用は大変な事務であり、課長レベル以上の一括管理を行うことがよいのではないかとの意見があった。これに対し、一括管理を行うとすると、内閣官房で基本を立案し、総務省で制度作りをすることになるのではないかとの発言があった。

・一括管理の場合には退職管理も重要であるが、公務員制度調査会の検討に含まれているのかとの発言があった。これに対し、定年制を含め検討中であるとの回答があった。

・現在の公務員給与体系は複雑すぎるので簡素化すべきである。この体系の中で人事院が関与し、例えば課長の任用においても人事院の了解が必要になっている事態は是正すべきであるとの意見があった。これに対し、行革の基本問題として、人事院と総務庁人事局の事務の切り分けが必要であるとの見解が示された。

(11)第24回会議での議論を踏まえて「行政改革の理念と目標」の修正について佐藤委員(主査)から説明があり、別紙9のとおり了承された。

(12)総務省について、以下のとおり意見交換があった。

・郵政事業庁を総務省の所管とすると外局が多くなりすぎるので見直しが必要ではないかとの問題提起があった。これに対し、その場合には人事等を内閣府に移管すればよいのではないかとの発言があったが、そうすると総務省は自治省にほかならなくなってしまうとの反論があった。

・銀行に対する免許権限は金融監督庁の設立で総理大臣の権限となるので、金融監督庁を内閣府に移管してもよいのではないかとの提案があり、賛意が示された。

・金融監督庁は当面郵政関係の監督を行うわけではないが、金融検査・監督を行う金融監督庁と資金を集めて運用するところとを同じ大臣の下に置くことには相反性もあるので、金融監督庁は総務省ではなく内閣府に置くことがよいのではないかとの発言があった。

(13)中間報告の取りまとめについては、会長より会長代理に全権委任の旨発言があり、藤田、佐藤両委員(主査)が起案し、会長代理、事務局長を含む4者において取りまとめのうえ、次回会議に諮ることとされた(別紙9〜17参照)。なお、中間報告の取りまとめの対象は、集中審議において議論されたことに限るものであるとの確認がなされた。

(14)内閣官房より、本年5月1日の「中間整理」において本会議が提言した内閣の危機管理機能の強化に関する意見集約に対応した概算要求の概要について説明があった。

(15)次回会議は、9月3日(水)午後2時より、官邸にて開催する。

以上
(文責  行政改革会議事務局)

連絡先:行政改革会議事務局   高野(電話03-3581-2641)  杉山(電話03-3581-0272)

行政改革会議議事概要は、インターネット(官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp/)の「最近の話題」又は「審議会」の欄)及びパソコン通信ネットワーク(PC−VAN及びGサーチ)でも御覧になれます。


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