−速報のため事後修正の可能性あり−

行政改革会議第33回会議議事概要

1 日時  平成9年10月22日(水)  17:05〜19:20
2 場所  内閣総理大臣官邸 大客間
3 出席者
(会議)
橋本龍太郎内閣総理大臣(会長)、小里貞利行政改革担当大臣・総務庁長官(会長代理)、芦田甚之助、有馬朗人、飯田庸太郎、猪口邦子、河合隼雄、佐藤幸治(企画・制度問題小委員会主査)、塩野谷祐一、豊田章一郎、藤田宙靖(機構問題小委員会主査)、水野清、諸井虔、渡辺恒雄の各委員
(政府)
古川内閣官房副長官、田波内閣内政審議室長
(事務局)
水野事務局長(再掲)、八木事務局次長
4 議題
(1) 第5回企画・制度問題及び機構問題合同小委員会について(報告)
(2) 国家公安委員会の行政機能等について(討議)
(3) 通信放送行政について(討議)
(4) 郵政事業について(討議)
(5) 総合科学技術会議、中央防災会議、男女共同参画推進会議について(討議)

5 会議経過

(1) 第5回企画・制度問題及び機構問題合同小委員会の模様について、藤田委員(機構問題小委員会主査)より報告があった。

(2) 国家公安委員会(仮称)の検討課題(別紙1参照)について事務局から説明があり、その後、以下のとおり意見交換があった。

・警察の地方組織は大きいが、中央組織である警察庁は比較的小さい。ただし上級職が400人位いる。これに対し、海上保安庁は海上保安大学校出身者が中心で、上級職は40人位しかいないので、海保側は警察が海保を支配する形になることを恐れている。国家公安委員会の下、事務局構成を公平なものとし、幹部人事も海上保安については運輸省を引き継ぐ国土開発省との交流を確保するなどの工夫をすべきである。ただ、まったくの並列では再編の実効が上がらないので、例えば海保の管区本部と県警あるいは管区警察局との横の連携の確保など何らかの工夫をすべきである、との意見があった。

・概念整理として、警察と海保の両者には陸上又は海上における法令の励行という任務の並列関係があり、この共通性が統合の理念であって合理性があるので、この点に配慮することが重要であるとの意見があった。

・海上保安庁は、国家公安委員会と並びの組織としてもよいレベルのものであり、その機能の特殊性を踏まえ国家公安委員会に直属すべきところであるが、資料のA案はそうではなく、新たな中央組織の下に置くものであり、警察組織との並列関係が失われる。B案でも、連絡調整部門が大きくなると、海上保安庁が国家公安委員会に直属しなくなり、適当でない。他方、麻薬取締は、警察に吸収すればよい。よって、麻取を警察に統合し、警察と海保を並列に位置づける修正B案を提案したいとの意見があった。

・資料中、他省事務との関係において海保について海事行政との連携云々とあるが、並列性の観点から、警察についても国土開発省との連携が必要であることから「陸上交通との連携確保」も記述すべきであるとの意見があった。

・資料中、通信施設の重複排除云々との記述があり、同じ場所に同種施設があって無駄だということかもしれないが、並列関係の観点から現在設置されているものは併存してよいともいえる。統合によってかえってコストがかかる可能性があるし、災害時のリスク分散という見方もあり得る。通信施設の合体を理由に統一的な中央組織が要るということにはならない、との意見があった。

・麻薬取締も含め、三者が一緒に仕事をすることは、今後ますます重要であり、単に並列に並べるのでは一緒にした意味がないとの意見があった。これに対し、B案を基本とすべきである。一般論として、A案を採ると強大な警察機能ができ、国民感情に反する。国家公安委員会に三機関から独立した強力な事務局を置きサポートさせることが必要である。また、個別論として、麻薬取締についても、警察に統合すると囮捜査等が一般犯罪に及ぶ恐れがある。アメリカでも連邦麻薬取締庁がFBIと連携しており、小さい組織だからといって、警察に吸収すべきでないとの意見があった。

・警察が大きくなり個人の権利を侵害するのではないかとの懸念については、別の仕組みで対処することができる。例えば事務局スタッフに弁護士、判事、検察官等を加えるなどにより中立的な事務局を作ればよい。現在の国家公安委員会が形骸化しているのは、警察庁官房総務課が事務局を兼ねているのも一因であり、事務局も独立させるべきである。ただ、A案のような中央機関がないと機動的に対応できないのではないかとの意見があった。

・B案では、なぜ三者を一緒にするのか理由が不明確であり、A案を採るべきではないか。警察に吸収されるとの懸念が海保側にあるようだが、A案の前提は、国家公安委員会の性格が変わるというものである。従来の国家公安委員会は、警察という実力組織を一般国民の常識で管理しようというものだが、海保の機能を所管することによりそれが変わる。その趣旨が、資料では、委員の人選の基準、委員の数、委員長権限などの問題として記載してあるのであり、これを前提としてのA案である。B案であると、国家公安委員会の性格はどうなるのか、警察との関係では従来どおりの管理機関、海保との関係では新たな機能、麻薬取締との関係は不明である。これでは訳が分からなくなるのであって、三者を一緒にするならA案ではないかとの意見があった。

・A案に言う委員会スタッフとB案の連絡調整部門の意味は同じかとの質問に対し、事務局より、A案では一体化した中央組織の一部が新国家公安委員会の事務局となるが、B案では各部門から独立して置かれる事務局が連絡調整部門として各部門間の連絡調整を行うことになるとの説明があった。関連して、1)B案でも事務局・連絡調整部門という要があり、統合の意味がなくなるということはないのではないか、2)A案の中央組織は三者の統合に重きを置くものであり、B案は事務局の調整機能である、3)A案の方がすっきりしているが、B案でも国家公安委員会の構成を工夫すべきであるとの意見があった。これに対し、B案で警察、海保、麻取が独立しているのであれば国家公安委員会はそれぞれに異なる意味を持つが、A案はこれとは異なるものであるとの発言があった。

・A案であれば、難民問題等を考えると出先機関の間の横の連携も必要となるし、中央での連携も重要となる。単なる並列関係ではそれぞれの縄張り意識が出るし、通信も二重になるとの意見があった。関連して、そうした事態は想定されるものであり、A案がよいとの意見があった。これに対し、そうした事態を想定しても、海保と警察はこれまで異なる大臣のもとで異なる機能を果たしてきたものである。これを治安という軸で一緒にするわけだが、海保の機能の大半は海上安全であり、これが治安行政に取り込まれ、制約を受けたり優先順位が下がったりしてはならない。また、中央組織の強大化については、人権の観点からも問題がある。絶対反対というわけではないが、注意喚起したいとの意見があった。

・警察法と海上保安庁法の任務規定はほとんど同じである。海保の組織には、水路、灯台のほか、警備救難、装備技術などの部があるが、警備救難が中心である。並列関係が重要であり、強大な警察が人権を侵す懸念を指摘する意見があるが、警察が海保と一緒になっても戦前の警察になるわけではない。両者は目的がほとんど同じであり、通信施設の重複の問題などの点からも、統合のメリットはある。他方、海保には自衛隊と同様、治安出動時の総理の統制権があるが、警察に対する緊急事態の統制は国家公安委員会の勧告が前提となっており、これをどのように統合するかについて検討が必要であるとの意見があった。関連して、その点の整理が必要であるとの発言があった。

・海上保安の任務で、法律上明示されていないが最も重要なものが領海警備である。管区の管轄や船舶の配置もこれを考慮して決めている面がある。これが、自衛隊法で直接総理が統制できるようにしている理由である。他方、水路部や灯台部の業務は、国際業務であり、国際的に統一されたルールでデータの交換をしている。この点で、海上保安庁は分割できない。これらの点を考慮する必要がある。また、麻薬取締も大臣に直属している。これらを考えると、A案では問題が生じるのではないか。他方、B案で事務局がバラバラでは問題であって、事務局同士が連絡調整をするというが、事務局は1つとして業務の二重性を排除することが必要である。その上で、領海警備に係る総理大臣の指揮権を国家公安委員会の事前承認などを要しない形で確保する方策を工夫する必要がある。国家公安委員会制度の特例の一つということかもしれない、との意見があった。これに対し、B案では事務局同士に連絡調整があるのでこれでよい。海保については総理大臣の指揮権を確保することが必要だが、その場合に、警察を含む全体に指揮権が及ばないような構造とする必要があり、是非別立てが必要である、との意見があった。

・総理大臣の指揮権は法律でそのように措置すればよいことであり、組織上の並列関係云々とは別の議論ではないかとの意見があった。

・1)A案には問題が多いとの方向で取りまとめるべきである、2)コスト削減についても別の要因を合わせ考えるべきである、3)B案をどのように修整できるかを考えるべきであるとの意見があった。

・海保については運輸省の機能を引き継ぐ国土開発省の外局としないことが前提であるとの発言があり、確認された。

・他省事務との関係につき、「陸上交通との連携を確保」を資料中に記述すべきとの意見があった。

・以上の議論を踏まえ、佐藤主査より以下の事項が確認されたとの取りまとめがあった。

1)警察、海上保安、麻薬取締の3機関を国家公安委員会の下に置くメリットを生かす方向が基本である、2)海上保安における領海警備など3機関の機能の特性に配慮する、3)委員会の組織・機能、事務局の在り方、委員長の権限、内閣総理大臣との関係等について引き続き検討する、4)他省事務との関係につき、海上とともに陸上の交通行政との連携を確保すべきとの指摘があった。

(3) 通信放送行政に関する検討課題(別紙2参照)及び川口委員より提出された意見(別紙3参照)について事務局から説明・紹介があり、その後、以下のとおり意見交換があった。

・課題は、1)通信放送行政の範囲と内容、2)通信放送行政の企画立案の位置づけ、3)通信放送委員会と産業省の分担関係の明確化ではないか、との問題提起があった。

・検討課題資料中「規制」に分類された事務が通信放送委員会の事務となり、「振興」に分類された事務が産業省の所掌と考える。企画立案については、現郵政省の企画部門が総務省の内局となるべきものではないか。なお、電波については周波数の利用帯域が拡大し、デジタル化の進行によって利用効率も向上しており、現在の電波部の業務のディスクロージャーが必要であって、全体の監理は通信放送委員会が行うべきであるとの意見があった。これに対し、通信放送委員会に企画立案機能を担わせるか否かについては、行政委員会であっても企画立案機能を担っている公正取引委員会との横並びを考えてよいのではないかとの発言があった。関連して、行政委員会が企画立案を行わないと整理した上で総務省に企画立案を行う内局を置くこととするか、現在の公正取引委員会と同じように企画立案も担わせることとするかの選択の問題ではないかとの発言があった。

・情報通信分野では研究が重要であり、通信放送委員会の下に国際対応を含む調査部門及び研究機関を置くかどうか、また、これとの関係で通信放送委員会の委員に技術者を選任することが必要ではないかとの発言があった。

・通信放送委員会は集中審議の際に総務省の外局としたが、その位置づけにはなお詰めるべき点があるので、他の論点を固めた上で結論を出すこととすべきではないかとの意見があった。これに対し、通信放送委員会の位置づけは中間報告でも確認されたところであるとの発言がなされたところ、総務省に企画立案の内局を置くにしても総務省自体の位置づけは再整理を要するとの発言があった。関連して、通信放送については中間報告の委員会制度を変えるべきではなく、企画立案、規制、振興の各機能を具体的に検討すれば足りるとの意見があった。

・情報通信分野はダイナミックに変化しており、合議体である委員会において対応できるかどうかも課題ではないかとの発言があった。これに対し、委員会方式は「規制」と「振興」を分け透明化するので望ましい。グローバル化に対応できる委員会とすればよいのであって、指摘の課題は運用の問題ではないか。また、情報通信は21世紀の産業のコメと呼ばれる重要分野であり、真に国際競争力を考えようとしている通産省の姿勢は望ましい。通信放送委員会は「規制」を分担すればよいが、「企画立案」については詳細をこの時点で詰めることはできないのではないかとの意見があった。さらに関連して、通信放送分野は技術論、国際的対応の問題があるので、この会議の場のみで決めることは必ずしも適当でない。研究を含め産業省に任せるべき部分もあるのではないかとの発言があった。

・情報通信は重要であって、内閣官房における総合戦略の一環でもとらえ得るのではないかとの発言があった。これに対し、そうしたとらえ方は当然の前提であるとの発言があった。

・検討課題資料中、現状の企画立案、規制、振興行政が整理されているが、規制緩和が進んだ後の行政機能はどうなるのかとの問題提起があった。これに対し、1)電波監理が残る、2)振興行政については点検の余地がある、3)有害画像について規制する機能も残るとの発言があった。

・割当て可能な周波数が次々と開発される状況下では電波監理も慎重審議を行う合議体で取り扱う必要はないとの見方もあり、専門家の意見を聞くべきではないかとの発言があった。これに対し、利用可能な周波数がいくらでもあるのならそうした議論も成り立とうが、通信と放送の境界領域に属するサービスを通信衛星を使って行うことは難しいのが現実である。郵政省は放送事業者としての免許を受ければサービス提供ができるとの見解を示しているが、各国で多チャンネル化できているのに、それが日本では難しい理由を考えなければならないとの指摘があった。

・情報通信の振興には個別の振興策は含まれないのであって、行うべきは市場ルールを整備しベンチャー企業が生まれる環境づくりをすることであるとの意見があった。

・以上の議論を踏まえ、佐藤委員より以下のとおり取りまとめがあった。

1)通信放送委員会を置くことを確認した、2)規制分野は通信放送委員会で担当する。企画・立案については、通信放送委員会にその機能を担当させるか、内局(総務省)に担当させるか更に検討する、3)産業省が担う振興の内容については、さらに検討する。

(4) 郵政事業改革をめぐる各界の論議等(別紙4参照)について事務局から説明があり、その後、以下のとおり意見交換があった。

(郵政三事業)

・行革会議としては、郵便事業は国営、郵貯は民営化の準備、簡保は民営化と決めた。これに対して三事業を分割すると郵便局の多くが潰れるとの反論がなされているが、本当に潰れるのかどうか、簡保が自立できるかどうかを検証することが必要である。また、1)現在郵便貯金特別会計、簡易保険特別会計から約2兆円が郵政事業特別会計に回っている、2)簡保は保険業としてみると生保上位3社の合計よりも大きいが、その事業費は3社で1兆8,000億円であるのに対して6,800億円となっており効率的である。民営化すれば更に効率的になろうし、現在のところ民間生保の加入率を下回っている郡部においても、さらに加入率を伸ばせるのではないか、3)簡保の職員一人当たり事業費は1,500万円であり、民間で同様の貯蓄性保険を扱っている社の572万円弱を上回っていることから、事業費の内容について郵政省から資料を提出させる必要がある、4)三事業一体論の論拠が不明である、との意見があった。

・行政改革の一番の基本は、民間でできることは民間で行うということである。この原則に立てば郵便は分からないとしても貯金と保険は民間で可能である。しかし、現実には極めて多くの職員と膨大な資金が存在し、それを一挙になくすことはできない。
郵貯、簡保を民間会社にしてしまうのが一つの方法であるが、国営で残した上で縮小させ、縮小した部分を民間が埋めるという方法もあるので、いずれがよいのかを議論すべきではないか。郵貯を民営化した場合には、資金量230兆円の銀行が誕生することになり、仮に10ブロックに割っても20兆円超となって金融市場に大きな影響を与える。また、運用も自由化され、貯金金利等の条件も自由になるので市場に大きな影響を与えることになる。現在は本省で運用に従事している人員はわずかであるが、民営化で運用が自由化されて外国投資顧問会社や信託銀行等を使ったりすれば良い仕事ができるかもしれない。これが郵貯の利用者、納税者あるいは財投にとってどういう意味を持つのかを考えなければならない。逆に、国営とする場合には金利も下げ、運用も確実なものに限定し、合理化措置も行い、国庫納付金も収めさせることになる。そうなれば事業の縮小は避けられない。国民全体からみて、どちらがよいのかを議論すべきである。他方、郵便に民間が参入すれば利益を上げて税を納めるかもしれない。この場合、過疎地が問題になるが、税でカバーすることになるのではないか。ただし、過疎地については自治体そのもの、教育、国土等々の分野を含めた総合対策が必要である。
このように、国民全体の立場に立った検討が必要であり、現時点で結論を出すのは早すぎるのではないかとの意見があった。関連して、官から民へという考えは行革の理念の問題である一方、現実も無視はできない。中間報告を更に良くする方向で考えるべきであるとの発言があった。

・郵政省が資金運用部への預託をやめる決断をしたことは評価できる。これによって、これまでは集めるだけでよかったものが、運用しなければならなくなる。本来、民営化した方が事業体にとっても得になるはずである。民営となれば自分で集めたものは自分で自由に運用できるが、国営ではリスクの高い運用はできないことになるので不自由になる。この点は、いずれ事業体も自覚することになろうとの発言があった。

・民間企業にとって民営化と国営のどちらがよいかという面もあるのではないかとの問題提起に対し、郵貯等の自主運用が報道された時点で信託銀行は郵政省の論に与するようになっているとの発言があった。

・以上の議論を踏まえ、佐藤委員より、郵政事業の在り方については、官から民へという行革の基本理念を維持しつつ、今後更に検討するとの取りまとめがあった。

(その他)

・本会議において最終的に意見が分かれた場合及び与党側と考えが一致しない場合においては、会長である総理に一任することを会議として決定すべきではないかとの発言があった。これに対し、できる限り意見の一致を目指して論議を尽くすべきであるとの発言があった。関連して、事務局より、与党においては、1)願わくは会議と同時軟着陸をしたいとの意向である、2)関心テーマについて順次検討されているが検討は遅れぎみである、3)自由民主党の検討は部会ヒアリングが2巡目に入っているが、ペーパー作りはされていない、4)同じく自民党においては6課題がいわゆるマル政事項となり、総裁の判断を仰ぎたいという状況になっているとの発言があった。

・相対的には行革会議の論議が軸になるが、与党行政改革協議会の進捗状況を視野に入れつつ進めることが重要である。自民党の検討も1週間から10日のうちに輪郭が出てくると思われるので、そうした状況を踏まえて審議を行うことが望ましいとの発言があった。

(5) 総合科学技術会議(別紙5参照)、中央防災会議(別紙6参照)、男女共同参画推進会議(別紙7参照)について事務局から説明があり、その後、以下のとおり意見交換があった。

(総合科学技術会議)

・総合科学技術会議(仮称)については、資料の内容をおおむね支持する。総合科学技術会議を強力なものとするとの観点から、1)会議メンバーのうち現在の科学技術会議では2名である常勤委員を増加すべきである、2)内閣総理大臣は多忙なため頻繁に会議を開催することは困難と思われるので、常勤委員から構成される委員会を会議の下に設置し、同委員会が常時種々の具体的検討作業を行うようにすべきであるとの意見があった。関連して、会議の常勤委員の増加については、会議の企画立案機能の発揮の観点からこれを支持する意見があった。また、会議構成員には人文・社会科学分野からの人材も含め、構成員の充実を図るべきとの意見があった。

・総合科学技術会議は、経済財政諮問会議と同様に高い立場から調整を行う機関と位置付けるべきであり、そのためには事務局に官民双方から幅広く適材を集めることが必要である。その意味で、現在の科学技術会議の事務局を務める科学技術庁科学技術政策局がそのまま横滑りして、総合科学技術会議の事務局を務めることは適当ではないとの意見があった。

・事務局に内外から優秀な人材を集めるとの考えを支持するとの意見があり、その関連で、事務局に大学の若手の教授、助教授などを参加させることも考えてよいのではないか、との意見があった。

・名称については、総合科学技術会議が適当との意見の一致があった。

・総合科学技術会議の任務・性格に関し、資料のとおり、同会議が内閣総理大臣の諮問に答えるのみでなく、自らが必要な意見を述べることとするとの考えに賛成であり、また、科学技術に関する予算、人材などの資源配分の基本方針を同会議の任務とすることを支持するとの意見があった。

・以上の議論を踏まえ、佐藤委員より以下のとおり取りまとめがあった。
総合科学技術会議については、次の事項を追加した上で、名称を含め、検討資料の内容が了承された。1)常勤の委員を現在の科学技術会議より増やすなど構成員を充実する、2)事務局に民間や学界を含め広く優秀な人材を集める。

(中央防災会議)

・中央防災会議(仮称)に関する資料の内容を支持するとの意見があった。

・名称については、中央防災会議が適当との意見の一致があった。

・中央防災会議の性格について、危機管理にあたって内閣官房を補佐する役割が重要であり、その関連で、資料が、現在内閣官房が予算要求中の内閣危機管理監(仮称)の任務を踏まえたものであることを支持するとの意見があった。

・中央防災会議の事務局の置き場所については、省の間で争奪戦が始まっているが、事務局を総務省に設置すると自治省が中心になってしまうので、内閣府に設置することが適当であるとの意見があった。

・以上の議論を踏まえ、佐藤委員より、中央防災会議については、名称を含め、検討資料の内容が了承されたとの取りまとめがあった。

(男女共同参画推進会議)

・資料には問題が多く、次のように修正すべきであるとの発言があった。1)会議の任務については、男女共同参画に関する総合戦略の具体化、各省の行政に横断的にまたがる男女共同参画に関する基本事項はもとより、個別省の関連施策についても、政府全体としてその方向づけが必要なもの等については審議の対象とすること、男女共同参画に関する予算、人材等の資源配分の基本方針や国際対応についての評価を会議の任務にすること、2)構成員について、内閣官房長官を担当大臣とすべきであること、3)事務局について、「内閣府の調整部局のうち」との文言を削除し、内閣府に内局として男女共同参画局を創設し、この内局が会議の事務局を兼ねることにすること。
これに対し、独立した局を作るとすると、各省の局と対等になってしまい、立場を強いものにできるかどうか、横断的調整がうまく働くかどうか疑問であり、独立した事務局を持つことのプラスマイナスをよく考えるべきであるとの指摘があった。これに関連し、さらに直轄事務を行う賞勲局が内閣府に存置されるが、それと並びで総合調整だけでなく同じく直轄事務を持つものとして男女共同参画局を設けることはできないものかとの発言があった。

・会議を如何に力のあるものにするかが問題であって、検討の順序として、まず会議にどのような任務を担わせるかが課題であり、現在の男女共同参画審議会に何が欠けていて、何を付け加えるかを議論すれば、必然的に構成員が決まり、事務局体制が決まって行くのではないかとの指摘があった。

・以上の議論を踏まえ、佐藤委員より、男女共同参画推進会議(仮称)については、現在の男女共同参画審議会の任務を超える新たな任務を担うべきとの意見、事務局の機能及びその組織の在り方についての意見があり、これを含め、猪口委員の意見提出を待って、更に検討するとの取りまとめがあった。

(6) 次回は、10月29日(水)午後2時から第6回企画・制度問題及び機構問題合同小委員会を、同日午後5時から第34回会議を、それぞれ官邸において開催する。

以上
(文責 行政改革会議事務局)

連絡先:行政改革会議事務局   高野(電話03-3581-2641)  根本(電話03-3581-0270)

行政改革会議議事概要は、インターネット(官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp/)の「最近の話題」又は「審議会」の欄)及びパソコン通信ネットワーク(PC-VAN及びGサーチ)でも御覧になれます。


別紙1

国家公安委員会(仮称)の検討課題
1.名称
○国家公安委員会としてよいか。
2.主たる任務・行政目的/行政機能
○以下のとおり、中間報告に従い、従来の警察事務のほか、海上保安及び麻薬取締に関する機能を担うこととしてよいか。(現行組織について、別紙1〜3参照:注添付略)
・個人の生命、身体及び財産の保護、公共の安全と秩序の維持
・法令の海上における励行、海難救助、海洋汚染防止、海上交通安全
・麻薬取締
3.行政機能の見直し
(1)政策の在り方の見直し
○外国人犯罪組織、銃器・薬物の蔓延、密入国などボーダレス化に起因する治安事象への的確な対処
○大量難民、沿岸・重要施設に係るテロ等の緊急事態に係る対応能力の向上と、大規模な災害、事故等に係る内閣の危機管理機能の支援
○内閣官房を中心とするインテリジェンス・コミュニティへの貢献
(2)組織の在り方の見直し
i) 国家公安委員会の権能・組織の見直し
○現在の国家公安委員会の権能は警察庁を管理することであるが、新たに海上保安及び麻薬取締の機能を担うこととすると、国家公安委員会は、警察庁の管理のほか、いかなる権能を有すべきか。
○現在の国家公安委員会が形骸化しているとの指摘があることにかんがみ、委員の専門性の確保、委員会の任務を支える委員会スタッフの強化などの措置は必要ないか。
○海上保安及び麻薬取締の機能を新たに担うことにかんがみ、委員の人選の基準及び委員の数について見直す必要はないか。
ii) 国務大臣たる国家公安委員会委員長の権能
○現在国務大臣をもって充てられている国家公安委員会委員長の権限は、法律上「会務を総理し、国家公安委員会を代表する」ことのみとされている(このことから、警察行政の遂行責任は、一義的には警察庁長官が負うこととなる。)。新たに、海上保安及び麻薬取締の機能を担うこととした場合、警察の機能とこれらの機能を併せ、内閣の行政責任の確保の見地から、委員長たる大臣の責任をどのように考えればよいか。
○たとえば、海上保安については、海上における行動について迅速な対応とその責任確保の仕組みが要請されるのではないか。この観点から、内閣の行政責任のより一層の確保が必要とならないか。
○たとえば、内閣の行政責任を確保するため、国務大臣たる国家公安委員会委員長は、国家公安委員会の定める基本方針の範囲内において、独自の権限を行使できるようにすることは考えられないか。(法令上、委員長権限を明定し、それについて独自に職権行使しうることなど。)
iii)国家公安委員会の下に置かれる機構の在り方
○国家公安委員会の事務局の在り方についてどう考えるか。
○三機関の行政の総合性を確保するに当たって、次のような論点を検討すべきではないか。
・政策の企画立案機能の在り方
・通信施設等の重複の排除
・情報の共有化(例えば、治安に係るインテリジェンスに関する連携の強化)
・共同して行う活動についての統一的指揮のシステム(例えば、集団密入国、大量難民、沿岸・重要施設に係るテロ等への対応)
○警察は国と地方で企画と実施を明確に分担しているのに対し、海上保安は企画及び実施を通じて国の機関であり、麻薬取締は国の機関が企画及び実施を担当するほか都道府県も実施を行うという違いをどう考えるか。
(3)他省事務との関係整理
○海事行政(国土開発省)との連携の確保
○薬事行政(雇用福祉省)との連携の確保
○税関、出入国管理等の水際行政(大蔵省、法務省)との連携の確保
○インテリジェンス・コミュニティ(内閣官房、防衛庁、法務省(公安調査)、外務省)との関係の整理
(4)実施事務の分離、効率化(外局化、独立行政法人化を含む)
○科学警察研究所
○警察大学校、管区警察学校
○海上保安大学校、海上保安学校

備考
中間報告に従い、警察、海上保安及び麻薬取締の三機関を国家公安委員会の下に置くこととした場合の組織のイメージ(試案)として、別添のようなものが考えられないか。

別添


別紙2

通信放送行政に関する検討課題
1 中間報告における整理
総務省の外局として通信放送委員会を置く。
通信放送委員会は、電波監理等を含む通信・放送行政を担当するものである。ただし、情報通信産業の振興に係る事務は、同委員会ではなく、産業省の所管となる。
2 検討課題
以上の中間報告における整理を踏まえ、その具体化を図っていく上で、よりその意味を明確にしていくためには、次のような点について、更に論議を深める必要があるのではないか。
(1) 通信放送行政の範囲および内容をどのように捉えるか。(別添2及び別添3参照)
●今後における通信放送行政をめぐる課題の例
・情報通信社会の環境整備
・情報通信利用の推進
・グローバルスタンダードの確立、国際調整
・ネットワークインフラの整備
・研究開発の推進
(2) 通信放送行政の企画立案機能について、どのように位置づけるか。(別添4参照)
●通信放送委員会の機能をどのようなものとするか。
(3) 通信放送委員会と産業省との分担について、具体的にはどのように考えるか。
●振興にかかる事務(産業省)について、産業行政の転換との関係をどのように考えるか。
●大幅な規制緩和が進む中、規制行政のあり方をどのように考えるか。

(別添1)

通信放送をめぐる各界の論議(中間報告後のマスコミ、党の議論から集約)

論 点 積 極 論 消 極 論
通信・放送行政を行政委員会が担当することについて ○政府から距離を置いた独立行政委員会や第三者機関が、中立的で公正な電波・放送行政を担うべきで、通信放送委員会の設置は正しい。
○郵政省は放送内容といったソフト面について発言すべきではなく、米国のFCCのような独立性を持つ第三者機関を設置すべき。
○情報通信は国家の戦略的分野であるのに対し、行政委員会は裁きを行うところであって、国としての戦略を機動的に立案する組織ではない。情報通信省か、交通通信省とすべき。
○戦後、電波監理委員会など行政委員会が広く導入されたが、責任の所在が不明確で非能率であったため、その多くが廃止された。
○他の規制はそのままで、情報通信業の規制のみを行政委員会で行わせるのはいかがか。
通信放送行政を通信放送委員会に、産業振興は産業省にとの点について ○情報化の推進は、あらゆる産業の生産性向上、高付加価値化に不可欠であり、我が国経済活力の維持・拡大のための重要な政策課題。中間報告で示された方向は国際的な流れから見て妥当。
○一体の場合は、国策に重きを置いた行政を遂行できるメリットもあるが、恣意的な行政に陥る可能性もある。民間事業者が最も重要視しているのは、行政機関としての透明性・公平性をどのように高めるかにある。
○情報通信は、もはや一産業を越えた、国家・社会の基軸をなす重要な分野であるにもかかわらず、情報通信行政をわざわざ分離し、さらにそれを旧来型の産業政策として把握するのは問題。
○振興と規制による分離は、結局は行政の肥大化と非効率化をもたらすにすぎない。振興はルール作りと一緒でないとできない。


(別添 2)

情報通信に関する行政の分担状況

  郵政省 通産省 その他各省庁
情報通信利用 「高度情報通信社会推進本部」(内閣)
◆本部長:総理大臣 ◆副本部長:官房長官・郵政大臣・通産大臣
○産業、中小企業の情報化推進(セキュリティ、プライバシー対策を含む)

○各利用分野にわたる先導的・汎用的アプリケーションの開発・普及
・行政の情報化 ・地域の情報化 ・研究分野の情報化 ・防災の情報化
・教育・医療・福祉の情報化 ・道路・交通・車両分野の情報化
・テレワークの振興 等

○電子商取引の推進
・取引慣行ルールの見直し ・アプリケーションの開発普及

○消費者保護問題への対応

○情報弱者対策

○情報化を担う人材の育成
・電気通信技術者、放送番組制作者等
・情報処理技術者試験等
○司法捜査における情報通信の活用 (警察)
○コンピュータネットワーク犯罪への対応(警察・法務)
○行政の情報化 (総務)
○研究分野の情報化 (科技等)
○地域の情報化 (国土・建設・自治等)
○防災の情報化 (国土等)
○電子商取引における民商法のあり方の検討 (法務)
○金融の情報化(電子マネー・電子決済を含む) (大蔵)
○情報化に伴う税制のあり方の検討 (大蔵)
○教育・学術・文化・スポーツの情報化 (文部)
○遠隔医療・地域福祉等の情報化 (厚生)
○農村の情報化 (農水)
○食品流通の情報化 (農水)
○道路・交通・車両分野の情報化(運輸・警察・建設)
○テレワークの振興 (労働)
○地理情報システム(GIS)の整備(建設等)
○セキュリティ対策(各省庁)
国際調整 ○電波資源確保、越境放送、ネットワーク標準化、通信市場制度等に関する国際調整・協力
○電子商取引に関する諸問題についての国際調整・協力
○半導体、コンピュータに関する通商問題等に関する国際調整・協力
○知的所有権(工業所有権等)制度に関する国際調整・協力
○電子商取引に関する諸問題についての国際調整・協力
○知的所有権(著作権)制度に関する国際調整・協力 (文部等)
研究開発・標準化 ○情報通信技術の研究開発・標準化 ○情報通信関連技術の研究開発・標準化 ○情報通信関連技術に関する学術研究(文部)
○科学技術情報流通・高度計算科学技術の推進(科技)
ネットワークインフラの整備 ○電波監理・電波資源開発
○放送のデジタル化の促進
○光ファイバー網整備支援、電線地中化推進等ネットワークの高度化
○地域格差是正
○安全性・信頼性向上、技術基準・認証
○郵便局ネットワークの整備
  ○電線共同溝等公共収容空間整備(建設)
サービスの確保・高度化 ○放送の多メディア・多チャンネル化の推進
○郵便サービスの向上
○電気通信サービスの市場環境(公正競争・料金・接続・番号制度等)整備
○ユニバーサルサービスの確保
○災害等の非常時の放送・通信の確保
○通信の秘密の保護
○通信機器産業・ソフトウェア産業・データベース産業の振興
○ベンチャー企業の振興
 
情報内容の規律・充実 ○放送番組等コンテンツの適正・向上、充実・多様化
○放送番組等コンテンツの権利処理の円滑化
○放送番組国際交流・国際命令放送
○インターネット等の情報のルール整備
○コンテンツ産業の振興
○有害コンテンツ問題への対応
○知的所有権(工業所有権等)の保護等
○知的所有権(著作権)の保護(文部)
○国際文化交流(外務・文部)

(別添3)

現状からみた通信放送行政の内容

通信放送行政の分類 具 体 的 内 容
競争環境の整備・促進 (電気通信市場の改革)
○規制緩和(需給調整の廃止、外資規制、料金規制の緩和等)、接続政策(ルールの見直し)等
(放送市場の改革)
○放送の多メディア・多チャンネル化の推進(デジタル化、マスメディア集中排除原則の見直し、柔軟な免許制度、ハード・ソフト分離等)
(通信・放送の融合)
○通信放送の融合に対応したルール作り
○ネットワーク、端末の共有化の推進
情報通信利用の推進 (各種アプリケーションの開発・普及)
○行政(ワンストップサービス)、労働(テレワーク)、教育、医療、福祉、地域、防災
○製造、流通、販売、金融、交通、建設等の情報化
(端末機器の開発・普及)
○ユーザーフレンドリーな端末機器の開発・普及
(コンテンツの高度化・多様化)
○コンテンツ制作環境(番組制作、人材育成)
○コンテンツビジネス環境(ベンチャー支援)
○コンテンツ流通環境(知的所有権保護)
情報通信社会の環境整備(社会問題への対応) (利用者・消費者保護)
○反社会的情報流通(有害コンテンツ)
○消費者問題(電子商取引等の環境整備)
○プライバシー保護(迷惑通信、ジャンクメール等)
○放送の多チャンネル化に伴う質の低い番組への対策
(セキュリティ対策)
○災害等からのネットワーク保護、重要通信確保
○ネットワーク利用の安全性・信頼性(暗号政策、認証制度、ハッカー、コンピュータウィルス、不正アクセスによる組織的犯罪、マネーロンダリング等)
(情報格差是正)
○情報弱者対策(障害者、高齢者対策)
○情報地域格差対策(ユニバーサルサービス確保)
(電磁環境・電波監視問題)
○電磁波の人体、各種機器への影響、不法電波監視
グローバル化の推進、対応(国際調整) (グローバルスタンダード確立)
○グローバルな競争環境整備(国際的自由化交渉等)
○国際標準化(ソフト・ハード)
○情報コンテンツの国際規準(知的所有権、インターネットによる反社会的情報、電子商取引、越境放送等)
(情報通信分野の国際的政策調整・協調)
○ナショナルセキュリティ(不正アクセス、暗号ソフト等)
○電気通信サービス等の国際交渉(バイ、マルチ)
○衛星軌道位置確保、電波資源確保 等
(国際的情報通信基盤整備への貢献)
○途上国基盤整備、人材育成、番組等の国際交流
ネットワークインフラの整備 (総合的ネットワークインフラの整備)
○有線、無線、移動、衛星、インターネット等のデジタル方式による、一体的、総合的ネットワークインフラの推進(通信、放送を含む)
(周波数管理、活用等)
○電波割当て計画、技術基準等の策定
研究開発の推進 (重点的・計画的な研究開発の推進)
○周波数資源開発、次世代移動通信、次世代インターネット、ヒューマンインターフェース技術等の研究開発
○産学官連携による基礎・学際領域の研究開発

(別添4)


別紙3

意見メモ

(10月22日 川口幹夫委員)

ソウルで開かれているABU・アジア放送連合の総会に出席する関係で、今日の会議を欠席せざるを得ませんので文書で若干の意見を述べたいと思います。

○文化行政について(略)

○情報通信について

・8月のペーパーで、21世紀を展望した場合、情報通信は単独で省を考えてもいいほどの戦略分野だと主張するとともに、あえて統合を考えた場合、ネットワークという点での親和性に着目して交通との一体化を提案した。これは集中審議で容れられるところとはならなかったが、なお議論を深めるべき点があると思われるので、それについて触れたい。

・中間報告では「電波監理等を含む通信・放送行政」が通信放送委員会、「情報通信産業の振興に係わる事務」は産業省とされた。産業行政の転換の必要が産業省設置の前提とされる中で、情報通信産業の振興とは具体的に何を指すのだろうか。

・通信放送委員会には規制だけでなく振興も含まれると集中審議で主張した。情報通信は日進月歩でグローバルな急展開を見せる優れて戦略的な分野である。企画立案が重要である。例えば免許の割当や電波監理といった実施機能が、ネットワークインフラの整備支援や放送のデジタル化などの、戦略的視点に立った企画立案と切り離してできるだろうか。国際調整も大きな課題である。そうした場合、合議制で内閣から独立性の高い行政委員会というやや特殊な仕組みが機動的、総合的に十分対応できるかどうかということも引き続き議論を要する。

・情報通信の分野が分断されれば放送事業者や通信事業者が対応しなければならない行政窓口が増えることが懸念される。

・行政委員会をめぐる議論が規制に傾きがちなのを危惧する。委員の選任にも課題は残る。市民的良識を代表する公安委員のような性格なのか、専門性も備えた委員なのか。委員の個性によっては介入の姿勢が強まる恐れもなしとしない。

・情報通信の分野を「行政の恣意」から護るためには、規制の緩和を進め、情報公開を徹底させ、そして裁量の余地を狭めていくことが重要ではないか。行政一般についてそうだ。

○郵政3事業について(略)
○独立行政法人について(略)
○自治省の機能について(略)
○内閣と総理補佐組織について(略)


別紙4

郵政事業改革をめぐる各界の論議(中間報告後のマスコミ、政党の議論から集約)

論点積極論消極論
郵政事業改革の位置付け ○「民間にできることは民間に委ねる」(官民の役割分担の明確化)という行革の基本理念に照らせば、肥大化して民間と競合する郵便貯金事業と簡易保険事業の民営化は当然。
○郵政事業改革は、行政、財政、金融制度改革の要である。後退させればこれら諸改革は土台から崩壊し、この国は衰退の道をたどる。こうした時代認識、大局観もなく、目先の選挙の都合しか見ない政治家には21世紀の国家を語る資格はない。
○民営化できるのに国営を維持するのは、行革の基本理念に真っ向から反し、肥大化した行政をスリムで効率的にするという行革の否定につながる。
○中間報告自体は絶対的なものではないが、郵政事業改革は、今回の行革の最大の焦点のはず。郵貯・簡保の民営化は行革の試金石。
○自民党内の抵抗は当初から予想されたもの。世論調査で民営化反対が賛成を上回ったのは、国民が不安、戸惑いを感じていることの現れ。
○国家、国民の利益の観点から、国営・三事業一体を堅持すべき。
○世論調査でも大方が民営化反対。地方議会の殆どが民営化反対の意見書を出している。総裁選の時の「民営化反対」の公約は生きているはず。
○中間報告では、なぜ民営化するのかという理由が曖昧である。国民が高く評価し、健全経営を維持している郵政事業の一体どこが悪いのか。
○加入審査の厳格化、金利の引下げ、自主運用への切り替え、国庫納付金の制度化、合理化の推進など、改善すべき点を改善すれば、民営化論者の反論にもこたえることができる。
三事業の一体性について ○郵政事業については、本来、三事業一体で民営化すべきだが、中間報告は妥協の産物。その中間報告さえ後退させようとしている動きがあることは大問題。 ○三事業が一体となることにより、事業が維持できていることを十分認識すべき。三事業一体の運営が国民の利益に適う。
○三事業を分離すると、とたんに郵政事業は崩壊してくる。2万4000の郵便局の約8割が閉鎖に追い込まれる。
○簡易保険は郵便局に委託するという議論があるが、民間が国に委託というのは例がない。そんなことをするなら、何のために民営化するのかということになる。
金融ビッグバンとの関係 ○国の信用を背景とする二つの事業が国民の金融資産の4分の1を吸収していたのでは、金融ビッグバンが目指す、自由で公正な金融市場は育たない。
○肥大化した郵貯は、「大きな政府」と「金融社会主義」を定着させてきた。今こそ、金融社会主義と決別するべき。
○民間金融機関がこれだけ問題を抱えている時に、国民は最後の預け先を求めている。当面は国営でいくしかない。
○金融ビッグバンに伴う混乱を乗り切るためにも郵貯の仕組みが必要。
財政投融資改革との関係 ○郵政事業の見直しを、非効率性と不透明性の目立つ財投の抜本的見直しのてこにする必要がある。
○預託廃止は当然。
○財投は改革が必要であり、義務預託は廃止すべき。
○財投には欠くべからざる部分もあるのではないか。急激な改革は、大変な資金不足や混乱を引き起こすので、まず、財投の在り方を議論する必要がある。
郵政改革の実施時期 ○郵貯民営化準備の具体的日程を明示すべき。
○郵貯は簡保と同時に民営化するのがむしろ筋。
○金利引下げ等改善すべき点を改善すれば、預金量は減少し、国営のままでも相当変わり、その結果、自ずから民間に移っていく。

郵便局の設置状況(平成7年度末)

区分郵便局数構成比
普通郵便局集配局1,2605.1%
無集配局530.2%
集中局20.01%
輸送郵便局10.004%
鉄道内郵便局
船内郵便局30.01%
小計1,3195.4%
特定郵便局集配局3,69215.0%
無集配局14,96260.9%
小計18,65475.9%
簡易郵便局4,61418.8%
合計24,587100.0%

【参考】 郵便局の種類等について
(郵政省監修「日本の郵政」平成9年版による)

・集配郵便局
郵便、為替貯金、簡易保険等の窓口事務を行うほか、郵便物をポストから取り集めたり、各戸別に配達したりする事務を行う郵便局。積立貯金や簡易保険料の集金事務も行う。
・無集配郵便局
郵便物の取集めや配達、貯金保険等の集金を行わず、専ら郵便、為替貯金、保険年金等の窓口事務のみを行う郵便局。
・簡易郵便局
郵便局の窓口で取り扱うべき事務を地方公共団体、農協等の団体及び一定の資格を有する者(個人又は法人)に契約により委託し、この受託者がその委託事務を取り扱うために設置する郵政窓口機関。

※ 郵政窓口機関としては、大都市又はその近郊発展地等利用が多数見込まれる地域には無集配特定郵便局を、辺地を中心に簡易郵便局を設置することを原則としている。

郵便貯金残高の推移

(単位;億円)
年度末郵便貯金残高(a)個人預貯金残高(b)個人預貯金残高に占める郵貯残高のシェア(a/b)個人貯蓄残高(c)個人貯蓄残高に占める郵貯残高のシェア(a/c)
75245,6611,064,71823.1%1,546,14515.9%
76305,2481,236,58824.7%1,805,80016.9%
77377,2641,429,53026.4%2,102,32917.9%
78449,9621,647,47427.3%2,419,82718.6%
79519,1181,855,06828.0%2,742,88518.9%
80619,5432,078,72429.8%3,078,25920.1%
81695,6762,314,11030.1%3,436,52320.2%
82781,0262,525,20530.9%3,808,79420.5%
83862,9822,722,41831.7%4,202,09920.5%
84940,4212,942,36032.0%4,374,06021.5%
851,029,9793,180,05432.4%4,791,11221.5%
861,103,9523,401,63632.5%5,274,12420.9%
871,173,9083,658,95032.1%5,820,05120.2%
881,258,6913,937,88532.0%6,415,74319.6%
891,345,7234,360,83530.9%7,105,06518.9%
901,362,8044,688,45429.1%7,592,07518.0%
911,556,0075,050,11430.8%8,009,17919.4%
921,700,9065,280,70432.2%8,421,97720.2%
931,835,3485,549,69033.1%8,845,12120.7%
941,975,9025,872,45933.6%9,278,31721.3%
952,134,3756,133,43534.8%9,733,69321.9%
962,248,8726,397,09835.2%10,071,27422.3%

主要国との比較

郵便貯金残高
(A)個人金融資産
残高(B) 個人金融資産に占めるシェア(A/B)
 日本英国ドイツフランス
 
197.6兆円
512億£
(8.0兆円)
535億DM
(3.4兆円)
3,156億F.Fr
(5.9兆円)

1130.9兆円
16,439億£
(256.8兆円)
42,998億DM
(276.8兆円)
129,352億F.Fr
(241.8兆円)
17.5%3.1%1.2%2.4%
(注)1994年末。英国は、国民貯蓄庁の貯蓄制度(郵便局が窓口になっているもの)。
個人金融資産残高は、個人貯蓄に株式、現金を加えたもの

都市銀行との比較
金融機関残高(億円)
郵便貯金2,248,872
東京三菱銀行
住友銀行
三和銀行
さくら銀行
冨士銀行
291,194
211,943
206,216
264,767
236,639

(注)1996年度末。都市銀行のデータは、銀行協会による。

定額貯金の金利設定ルール

・「短期金利<長期金利」の時に重視
3年定期預貯金金利×0.95程度
・「短期金利≧長期金利」の時に重視
10年国債表面利率−0.5%程度

民間金融機関の店舗のない市町村

○ 民間金融機関に農協等を含めない場合、民間金融機関の店舗が存在していない市町村は、全国で554あるが(下表@)、農協等を含めると全国で9ヶ所である(下表A)。

北海道青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県神奈川県山梨県東京都新潟県長野県富山県石川県福井県岐阜県静岡県愛知県三重県
都道府県市町村数店舗がない市町村数@店舗がない市町村数A都道府県市町村数店舗がない市町村数@店舗がない市町村数A
212110滋賀県5010
6790京都府4430
5980大阪府4420
71100兵庫県9150
69100奈良県4781
4450和歌山県50120
90250鳥取県3950
8590島根県59160
4931岡山県78240
7090広島県86180
92110山口県5660
80100徳島県50110
3710香川県4350
64160愛媛県70172
4062高知県53150
112240福岡県97120
120470佐賀県4920
3570長崎県7990
4130熊本県94340
3500大分県58170
99310宮崎県4480
7420鹿児島県96192
88111沖縄県53250
69120合計3,2325,5499

(注) 民間金融機関 : 都市銀行、地方銀行、信託銀行、長期信用銀行、第二地方銀行協会加盟銀行、信用金庫、商工中金、信用組合、(農協、漁協)


別紙5

総合科学技術会議について(検討資料)
1.名称
○「総合科学技術会議」でよいか。
2.任務
○総合科学技術会議の任務について、どのように考えるべきか。
1)科学技術に関する総合戦略の具体化(計画化、閣議決定化等)
・中間報告にあるとおり、人文・社会・自然科学を総合した科学技術を対象とするか。
・各省の行政に横断的にまたがる科学技術に関する基本事項はもとより、個別省のプロジェクトについても、国家的に重要であり政府全体としてその方向づけが必要なもの等については、審議の対象とするか。
2)あわせて、科学技術に関する予算、人材等の資源配分の基本方針や、国家的に重要なプロジェクト等についての評価も、会議の任務とするべきか。
※現行の科学技術会議の主な任務は次のとおり。
ア)以下の事項に関する関係行政機関の施策の総合調整を行う必要がある際に、総理の諮問を受けて答申。
・科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)一般に関する基本的かつ総合的な政策の樹立
・科学技術に関する長期的かつ総合的な研究目標の設定
・上記の研究目標を達成するために必要な研究で特に重要なものの推進方策の基本の策定
・日本学術会議への諮問及び同会議の答申又は勧告に関する重要事項
イ)科学技術基本法に基づく科学技術基本計画の審議
3.機関の性格
○経済財政諮問会議と同様に、内閣総理大臣又は内閣府におかれる担当大臣の諮問に応じ答申し、又は自ら必要な意見を述べる機関としてはどうか。
4.構成員
○経済財政諮問会議と同様に、内閣総理大臣、内閣府に置かれる担当大臣、その他任務に特に関係の深い閣僚の他、有識者、学識経験者を含めるという構成が適当ではないか。
※現在の科学技術会議は、総理を議長とし、大蔵、文部、経企、科技の各大臣の他、有識者6人で構成。
5.事務局
○内閣府の調整部局のうち科学技術を担当する部門が会議の事務局となることが適当ではないか。
○事務局は、案件の種類ごとに、関係省庁の協力を得つつ処理することが適当ではないか。
6.関係審議会との関係
○現行の科学技術会議は廃止し、新たに設けられる総合科学技術会議が必要な任務を遂行することとしてはどうか。
7.文部・科学技術省(仮称)との関係
○総合科学技術会議の策定する科学技術に関する総合戦略を踏まえ、文部・科学技術省は、より具体的な研究開発計画の策定・推進や、研究開発実施レベルにおける各省庁の調整(例:科学技術振興調整費の運用等)を行うという分担が考えられるのではないか。


別紙6

中央防災会議について(検討資料)
1.名称
○「中央防災会議」でよいか。
2.任務
○中央防災会議の任務について、どのように考えるべきか。
1)防災に関する総合的な計画を策定・推進するための中枢的機関として位置づけてはどうか。
2)防災に関する行政内外の知見を集約し、発災時において、内閣官房の危機管理機能を補佐する機能も担うべきではないか。
3)災害緊急事態の布告(災害対策基本法第105条)等に係る内閣の長としての内閣総理大臣の判断を補佐する機能も担うべきではないか。
○現行の中央防災会議の機能は継承することとしてはどうか。
※現行の中央防災会議の主な任務は次のとおり。
ア)防災基本計画を作成し、及びその実施を推進すること。
イ)非常災害に際し、緊急措置に関する計画を作成し、及びその実施を推進すること。
ウ)以下の事項に関し、内閣総理大臣の諮問を受けて答申。
・防災の基本方針
・防災に関する施策の総合調整で重要なもの
・非常災害に際し一時的に必要とする緊急措置の大綱
・災害緊急事態の布告
・その他内閣総理大臣が必要と認める防災に関する重要事項

※(参考)現在内閣官房が予算要求中の「内閣危機管理監(仮称)」の任務
「内閣危機管理監は、国民の生命、身体及び財産に重大な影響を及ぼすなど社会的影響の大きい災害、事故、事件等の緊急事態が発生した場合の対処、対処の準備及びその再発防止に関する事務を担当する。」
3.機関の性格
○内閣総理大臣又は内閣府におかれる担当大臣の諮問に応じ答申し、又は自ら必要な意見を述べるとともに、災害発生時において内閣官房の緊急事態対処を補佐する機関としてはどうか。
4.構成員
○内閣総理大臣、内閣府に置かれる担当大臣その他の関係閣僚のほか、学識経験者、防災に関係のある公共機関の長を含めるという構成が適当ではないか。
※現在の中央防災会議は総理を会長とし、全閣僚および防災に関係のある公共機関の長4人で構成。
5.事務局
○中央防災会議の任務が、発災時対応から予防までと広範に亘り、内閣官房の危機管理機能を補佐する機能や、災害緊急事態の布告に係る補佐機能を含むことなどから、内閣府の調整部局に防災を担当する部門を置いて会議の事務局とすることが適当か。
※現在の中央防災会議事務局は、国土庁防災局。


別紙7

男女共同参画推進会議(仮称)について(検討資料)
1.名称
○「男女共同参画推進会議」でよいか。(又は「男女共同参画審議会」とするか。)
2.任務
○男女共同参画に関する行政内外の知見を集約し、男女共同参画社会の形成に向けた総合的な計画の策定及び推進にあたることとしてはどうか。
○現行の男女共同参画審議会の任務を継承するものとしてはどうか。
※現行の男女共同参画審議会の主な任務は次のとおり。
ア)内閣総理大臣又は関係各大臣の諮問に応じ、男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的かつ総合的な政策及び重要事項を調査審議すること。
イ)上記諮問に関連する事項について、内閣総理大臣又は関係各大臣に意見をのべることができること。
3.機関の性格
○内閣総理大臣又は関係大臣の諮問に応じ答申し、又は自ら必要な意見を述べる機関としてはどうか。
4.構成員
○内閣総理大臣を会長とし、内閣府に置かれる担当大臣その他の関係閣僚のほか、学識経験者を含めるという構成が適当ではないか。 ※現在の男女共同参画審議会は内閣総理大臣の任命する25人の学識経験者で構成。
5.事務局
○内閣府の調整部局のうち男女共同参画社会形成の推進を担当する部門が、会議の事務局となることが適当ではないか。
※現在の男女共同参画審議会事務局は、総理府大臣官房の男女共同参画室(政令室)。
※現在の男女共同参画室の主な事務
ア)総合的推進
・男女共同参画審議会の庶務
・男女共同参画推進本部のサポート(内閣官房への協力)
・関係省庁との連絡会議等の開催 等
イ)男女共同参画2000年プランの推進
・予算、施策のとりまとめ
・白書のとりまとめ
・国の審議会等委員への女性の登用促進 等
ウ)啓発・広報関係
・広報紙・誌の発行
・各種イベントの開催
・インターネットホームページによる情報提供 等
エ)都道府県・指定都市及びNGOとの連携
・各種会議の開催
・地方自治体、NGOへの情報提供、意見交換 等
オ)国際関係
・国際会議、国際機関への対応
・海外広報 等
カ)その他
・男女共同参画社会の形成の促進に関する調査研究
・男女共同参画担当大臣(官房長官)のサポート 等
6.男女共同参画推進本部との関係
○現在、内閣に置かれる男女共同参画推進本部(閣議決定による設置)との関係をどのように考えるか。
また同本部事務局は、現在、内閣官房内政審議室が行うこととされているが、これの取り扱いをどのようにするか。
※現在の男女共同参画推進本部は内閣総理大臣を本部長、内閣官房長官を副本部長とし、全閣僚で構成。