−速報のため事後修正の可能性あり−
5 会議経過
(1) 水野事務局長より、9月25日及び同26日に開催された自由民主党行政組織・公務員制度委員会の模様について報告があった。
(2) 今後の小委員会及び本会議の各会議における審議テーマについて別紙1のとおり了承された。
(3) 第2回企画・制度問題及び機構問題合同小委員会の模様について、藤田委員(機構問題小委員会主査)より報告があった。
(4) 法務省(仮称)の検討課題(別紙2参照)について事務局から説明があり、その後、以下のとおり意見交換があった。なお、藤田委員(主査)より、1)新たな各省の機能等について順次議論するが、時間的制約もあるので議論を尽くせない部分については意見メモの提出を願うこととし、会議での議論と合わせ踏まえてたたき台を作成し、それを基に最終的な議論をしたい、2)行政審判については現在、手許において検討中であるので後日議論したいとの提案があり、了承された。
(公安調査庁)
・公安調査庁については破壊活動防止法の在り方が課題となるが、立法時の趣旨からみて時代にそぐわないものとなっており、人員も過剰ではないか。ペルー事件にみられたように外務省の情報収集能力には問題があり、公安調査庁の人員を300人程度割いて在外公館における情報収集活動に振り向けてはどうか。その際、特殊語学の訓練が必要になるのではないか。また、構築を想定している情報コミュニティとの連携方策も課題ではないか、との発言があった。
・憲法秩序の維持という観点からは団体規制を廃止してしまうことには問題があるが、調査部門を現在の規模のまま置いておく必要はないので人員を他に転用すべきとの論については、集中審議において在外公館での活用方策については工夫がいるとの意見があったとの指摘があった。
・公安調査庁の人員の活用については、情報コミュニティを強化し、内閣機能強化の一環として在外公館に派遣するとの考え方を採れば、一部は内閣情報調査室に、一部は外務省に配置することとなる。その際、通常の外交官とは異なり、情報コミュニティから派遣されるものであって、便宜上、外交官の資格を持つことを合意しておくべきではないかとの意見があった。
・組織の在り方は別として、公安調査庁の担っている機能は国として必要であるが、問題は状況が変化しており、庁の役割も変化していることである。人員の一部を他に転用するとの考え方で問題はないが、スパイ国家との批判を受けてはいけないので、政府において工夫が必要であるとの意見があった。
・公安調査庁は本来の対象団体が少なくなってきているにもかかわらず、大きな組織が残ったままとなっているが、新たな対応を求められる部分もある。しかし、その実態が不明なので、政府に対応を任せるべきではないかとの意見があった。
・現在の破壊活動防止法のままでよいとは思わないし、今日、同法がどのような意味を持つかについての検討は必要であるが、憲法秩序の維持のために団体規制は必要であるので、そのためにどのような組織が必要であるかを検討すべきである。こうした観点から公安調査庁についても考えるべきであって、単に人を減らせばよいという問題ではないとの指摘があった。
・公安調査庁は憲法秩序を守るために団体規制を行う機能の一部であるが、歴史的にはその対象は思想犯であった。戦後そして現在の対象は暴力的組織であって、刑事警察の範疇に含まれるものとなるのではないか。そうであるならば、破壊活動防止法の存在も疑問であり、公安調査庁も刑事警察機構の一部に改組する可能性もあるのではないかとの発言があった。これに対し、公安調査庁という組織が必要かどうか、また刑事警察か公安警察かは別にして、現在担われている機能は必要であるとの意見があった。
・憲法を否定する組織を抑制する機能は警察ではできないのであって、公安調査庁の規模は別にして、破壊活動防止法は抑止力として必要であるとの意見があった。これに対し、抑止力の観点から論ずると、それを保つためには現在の規模のスタッフが必要であるとの当事者の反論が生まれるとの指摘があった。
・現在の公安警察と公安調査庁の行っていることにどの程度違いがあるのか。ほぼ同一ならば統合できるのではないかとの発言があった。これに関連して、1)現実の調査手法としては、公安警察と公安調査庁は同様なことをしているのではないか、2)当事者は調査の目的が異なると説明するが、行っていることが異なるかどうか疑問であるとの発言があった。
・1)破壊活動防止法は完全ではないとしても、その機能は存置する必要がり、同法の機関が必要である、2)公安調査庁は情報組織となることを望んでいる面もある、3)当会議としては当該組織の実態に不案内であるので政府において公安調査庁の職員の活用方策について検討を願うとの発言があった。
・以上の議論を受け、現行の公安調査庁の在り方については、憲法秩序維持のための団体規制機能の必要性は認めつつ、政府における国際的情報収集機能の強化の観点も踏まえ、更に検討することとなった。
(出入国管理)
・外国に比べ、日本の税関、出入国、検疫等の手順は煩瑣であり、少なくとも大空港ではワンストップとする必要があるのではないかとの発言に対し、実施を共同してできないか、外国との比較は規制の強弱の問題ではないかとの指摘があった。これに対し、各省庁のコンピュータ・ネットワークが縦割りであることが問題であって、横につながれば問題の解消に寄与するのではないかとの発言があった。
・水際行政は横断的調整の問題であり、調整のコアをどこにするかが課題である。コアが法務省かどうか検討を要するが、調整なしに行われることには問題があるとの指摘があった。これに対し、事務局より、税関が関係機能を統合化してきた例が歴史的にあるが、その場合であっても入国管理は別となっているとの発言があった。
・出入国管理は外局とすべきか、独立行政法人とすべきかとの問題提起に対し、1)いずれとも現時点では言い切れない、2)出入国管理には独立した機能が必要ではないかとの発言があった。
・以上の議論を踏まえ、藤田委員より、出入国管理の機能については、他のボーダー・コントロール機関と統合しないとの取りまとめがあった。
(登記・供託)
・登記については年間1,500〜1,600億円の予算規模であるが、コンピュータ化経費を除くと、おおむね手数料収入に見合う700〜800億円の規模となるので、独立行政法人化しやすいのではないか。外局とすべきかもしれないが、少なくともアウトソーシングの対象ではないか、との発言があった。
・登記事務は国籍事務と切り離せないと法務省は説明するが意味不明であるとの発言があった。これに対し、人員のやりくりの問題ではないかとの指摘があった。
・登記は国家権力を背景としているので独立行政法人として分離できるかどうかが課題であるとの発言があった。これに対し、法務省は、公権力の行使であり、国の機関であるがゆえの信頼感がある、専門技術も必要なので国の機関とする必要があると主張する。しかし、公権力の行使といっても様々であり、例えば公証人は法令により地位を与えられているがまったく国の機関ではないように、公権力の行使であるから国家機関でなければならないという理屈は成立しない。また、登記と一口に言っても様々であるが、専門技術が必要なので国の機関という理屈には何らの根拠もない。結局は、登記事務が外に出ると他の事務の人員が確保できないということに尽きるのではないか、との発言があった。関連して、事務局より、約12,600名の定員のうち登記関係が約10,000名、供託、国籍、人権擁護、訟務等が2,600名となっており、登記を切り離すと地裁対応その他で現実の運用が難しくなる側面があるのではないかとの発言があった。さらに関連して、独立行政法人の職員が特別の国家公務員であれば問題はないのではないかとの発言があった。
・英国では登記事務をエージェンシーで行っているのではないか。我が国の登記制度との違いはどのようなものであるのかとの発言があった。
・供託事務を民間が実施するわけにはいかないのではないかとの発言があった。
・以上の議論を踏まえ、藤田委員より、登記・供託事務については、機能分離はできるが残される組織の維持の問題があるので、独立行政法人化を基本とし、訟務等他の事務の執行に与える影響についてさらに精査の上、結論を得ることとするとの取りまとめがなされた。
(その他)
・省の名称についてはどうかとの問題提起に対し、1)司法省では戦前のイメージがあるのでよくないのではないか、2)すべての省の名称を変更するなら別だが、そうでないならば法務省でよいのではないか、3)名称は変えられるなら変えた方がよいのではないか、等の意見・発言があった。結果、名称については、より適切な名称がある場合は別として、当面、法務省(仮称)とすることとなった。
・矯正収容施設についての独立行政法人化をどのように考えるべきかとの問題提起に対し、そうした施設の独立行政法人化は無理ではないかとの意見が複数述べられた。
(5) 外務省(仮称)の検討課題(別紙3参照)について事務局から説明があり、その後、以下のとおり意見交換があった。
(経済協力)
・1)円借款が4省庁、無償援助が外務省、技術協力は18省庁に分散している。特に技術協力の実施機関は各省傘下の公益法人となっており、これらはJICAに統合すべきである。2)円借款と国際機関を通じての協力の間での連携、国際機関を通じての協力の中でも、国連機関の関係と国際開発金融機関の関係での連携が必要である。3)円借款は要請ベースで行われているが、今後は必ずしもそうした受動的なものばかりでなく、能動的に行うべきものもあるのではないか。4)円借款については4省庁が拒否権を持っているのも問題である、との意見があった。
・仮にODA庁を設けたとしても、経済協力全体を取り込めるかどうか疑問である。実施はOECF、JICAに加え、輸銀の問題もある。新外局は企画立案事務を行わない整理となっており、ルールの企画立案をどうするかが課題であるとの発言があった。
・1)援助には2国間のものと多国間のものとがあるが、2国間の場合には、どのような援助のプロファイルで臨むかが重要であり、一元的に扱う必要がある。したがって、2国間の技術協力については、外務省・JICAに一元化すべきである。ただし、留学生の受入れについては唯一の例外として、文部省が関与できるようにする必要がある。2)多国間のものについては、例えば大蔵省が関与している開発金融関係はブレトン・ウッズ体制の流れを受けたものであり、基本的に大蔵省の役割が大きい。これを一元化することは無理なので、現状でよい。3)有償資金協力(円借款)は外務省が一元的に関与できるようにすることが必要と考える。この場合、必要であれば内閣に調整の組織があってもよい。輸銀とOECFが統合されるが、スキームは現在のまま続くのではないか、との意見があった。
・大学が関係する留学生の受入れについてJICAに一元化するのは困難ではないかとの意見や、留学生の受入れもJICAに一元化できるのではないか、との意見があった。
・1)留学生の受入れについては現在はODAの枠から予算が出ているが、それがよいかどうかという問題もあるので、一元化の例外とした方がよい。2)各省の企画・実施する他の技術協力は各省の調査が重複しており、小国にとっては調査団の受入れも負担になっているので一元化が必要であるとの発言があった。
・留学生問題は日本の将来を左右するものであり、関係省に相談するのは当然であるが、文部省にウェートを置くべきであるとの意見があった。
・土光臨調時代に私費留学生を扱う国際学友会が混乱し、どうにもならない状況であったが、所管を外務省から文部省に移し、ボーイスカウト経験者を長として立て直したことがある。こうした事例でもわかるように、留学生の受入れについてはODAに一元化するのは無理ではないかとの指摘があった。
・OECFでもJICAでも、実施プロジェクトの評価がしっかりしていないことが問題である。実施したプロジェクトについてフォローアップし、事後的に評価を行うべきであるとの意見があった。
・OECFと輸銀は統合しても勘定は別であり、大蔵省は輸銀を引き続き使う。アジア諸国の経済・通貨危機の際に大蔵省が機動的に対処できたのは輸銀があったからであり、輸銀までODAに含めるとなると危機対応に支障が生ずるとの指摘があった。
・技術協力の実施をJICAに一元化する場合、他で技術協力ができなくなるということかとの質問があった。これに対し、技術協力のノウハウは各省にあるので、JICAを通じて各省に委託することになるとの発言があった。関連して、技術協力の一元化については、一元化された組織がどこに相談するかというだけの問題ではないかとの発言があった。
・技術協力の実施の一元化をする場合に、各省庁にいる専門家をJICAに集めることになるのかとの発言があった。これに対し、外務省を含め各省で企画立案し、実施事務をJICAで行うということではないかとの発言があった。
・各省傘下で技術協力を実施している団体の事務は、JICAに統合することになるのかとの発言に対し、これまでにも各省が別々に行っていたために中央アジアで通信ネットワークの援助案件を逃したという悪例もあり、原則としてそうすべきではないかとの発言があった。これに対し、JICAに統合するのではなく、経済協力局にどれだけの調整権を持たせるかという問題ではないかとの指摘があった。これに対し、技術協力等の実施組織の整理統合は実務者が希望しているところであるとの発言があった。
・1)既に実施機関としてJICAとOECFがあり、新たな援助庁は必要ないが、JICAを強化する必要があるのではないか、2)無償援助と技術協力の企画立案は外務省経済協力局で行い、有償資金協力は大蔵省と外務省で企画立案するが、その際も外務省が大きな役割を担うべきではないか、3)国際機関を通じた協力については外務省に情報が伝達されずに困っている実態があるので、大蔵省が主管するとしても情報が外務省に渡るようにすべきではないか、また逆の情報の流れも必要ではないかとの意見があった。これに対し、そうした場合において特に金融関係では他に漏出しないように留意することも必要であるとの指摘があった。
・経済協力については企画立案事務を一組織にまとめきれないのではないか。問題は円借款について4省庁それぞれに拒否権もあって統一した戦略が立てられないところにある。国際機関を通じた協力にしても外務省と大蔵省の連絡が不十分であり、例えばアジア開銀に北朝鮮の加入を認めるかどうかは政治問題であって、大蔵省が単独で決める問題ではない。こうした事態を解決するためには、内閣府に経済協力調整会議のようなものを設ける必要があるのではないか、との意見があった。これに対し、そうした会議を設けるよりも、緊急時対応ができるようにしておくことが必要であり、大蔵省が機敏に動けるようにしておかなければならない。機動的な動きが必要な開発金融関係は外務省では無理なので、大蔵省所管としておくべきではないか。一方、アジア開銀の例は、外交政策そのものとして扱うべき課題であろうとの指摘があった。
・留学生の受入れの扱いを例外とするような事由が各省庁の行う技術協力についてもそれぞれあるのではないかとの発言があった。これに対し、実施についてはいずれにしても各省の協力が必要であり、JICAに統合するとしてもJICAが各省や傘下の団体に委託することになると思うが、現状では各省庁ごとの機能別の対応となっており、国別の援助デザインが描きにくい状況となっているので、企画立案を経済協力局に一元化すれば問題は解決するのではないかとの発言があった。関連して、JICAを絡ませるので問題が複雑化するが、技術協力も窓口を経済協力局とすればうまくいくのではないかとの指摘があった。
・技術協力の予算はJICAにまとめることが望ましいとの発言があった。これに関連して、一元化は企画部門だけでなく、実施についても行い、各省傘下の団体は関与させないということかとの問題提起があった。これに対し、1)実施部門も一元化すべきではないか、2)実施部門の一元的窓口としてJICAを位置づけるべきではないか、3)企画部門も実施部門も一元化したのではシステムが動かなくなるのではないか、との意見・発言があった。
・技術協力の企画は横断的調整により調整するとしても、実施についての調整はどうするのか。外務省は政策の一元化は望んでいるが、実施の一元化までは望んでいないのではないかとの発言があった。これに対し、1)実施の一元化は大変である、2)実施を一元化した場合には機能するかどうか疑問である、3)一元化後のJICAが他に相談せずに事業を行うと大変であるとの発言があった。
・政府開発援助の内実は経済であり、相手国の経済構造について知らなければならない。この観点からすると、外務省は経済の専門家から知恵をもらう立場にあり、援助を外交の視点のみで一元化するのは望ましくない。また、情報公開も課題であり、援助資源の配分についての基準も明示する必要があるとの意見があった。これに対し、現在でも情報公開は十分なされているとの発言があった。
・経済協力は横断的調整を及ぼす分野とし、全体的な企画立案は外務省が担うということではないか。その場合に外務省経済協力局がコアとなって総合調整が必要となるが、外務省が調整できない場合にはどうなるのかとの発言があった。これに対し、そうした事態は中間報告にいう省庁間調整システムによって、内閣による調整に委ねることになるのではないかとの指摘があった。
・技術協力の企画立案事務については外務省がコアとなって横断的総合調整を図ることとすることになるのではないかとの指摘に関連して、各省がバラバラにやることがないようにすることが肝要であるとの発言があった。関連して、そうした場合においても、JICAの拡充強化は自然な流れであり、検討できるのではないかとの発言があったところ、それでよいのかどうか今後検討すべきではないかとの意見が述べられた。
・国際機関を通じる協力についての企画立案も横断的調整となるのではないかとの問題提起があった。これに対し、IMFの増資などはすぐれて金融の問題であり、外交とは関係がない。何らかの緊急スキームが必要となった場合には各省の連絡会では間に合わなくなるので、金融の世界は別にしておく必要がある。現行の体制を基本としつつ、大蔵省等と外務省との連携を緊密化するということではないかとの意見があった。関連して、通貨マフィアと呼ばれる世界は特別であり、各国とも外交部局を国際会議に参加させていない状況にあるとの発言があった。
(対外経済及び外務公務員試験)
・外務省の経済局に関係各省から人材が集まるような仕組みとすれば、通産省、大蔵省等も異議を唱えないと聞いているとの発言があった。
・外務省は対外関係に責任を負っているので、通商関係は各省で対応するとしても、外務省がすべてに関与できるようにならなければならない。すなわち、チェック機能として関与すべきであるとの意見があった。これに対し、通商は通産省中心に行い、外務省がチェックするということかとの質問があった。これに対し、外務省が関与すべきは通商だけでなく、環境問題や治安問題など幅広いものである。それぞれの交渉は各省が責任を持つとしても、外交の観点から全体としての対外関係が崩れないようにする必要があるとの回答があった。さらに関連して、そうしたスキームは現状とどこが相異するのかとの発言があり、これに対して、外務省が外交に関係する内政課題に広く関与することを認める必要があるとの指摘がなされた。これに対して、外務省に過大な期待をしてはならない。牛場元駐米大使は経済が分かっていた希有な人材だが、現在ではこうした人材は望めない。在米大使館の外務省出身者では通商交渉はできないのであって、現実には内容を理解している通産省等が対応しているとの指摘があった。
・通商の扱いは外務公務員試験の在り方の問題と連動する。この試験を通った者だけが外交官となるので、経済を理解するものがいなくなる。国家公務員試験に一本化すれば機能は強化されよう。ただし、その場合には現在でも不足している特殊語学の要員がさらに不足する懸念があるとの指摘があった。これに関連して、特殊語学はスペシャリストの問題であって、通常の国家公務員試験とスペシャリストの組合せで対応できるのではないか、との発言があった。関連して、スペシャリストとゼネラリストの区分はどこかという問題はあるものの、例えばロシア語研修を受けた者の中から優れた外交官が生まれていることも視野に置くべきであるとの意見があった。
・外務省と各省の人事交流が重要であり、現在でも他省を経験した外務省の職員は話が分かるとの発言があった。
・外務公務員試験は廃止すべきである。現在でも同試験を通ったからといって語学ができるわけではなく、入省後に留学して学んでいるのが実態である。また、その際の専攻も国際関係論が多く、国際経済を学ぶ者が少ないので、条約や国際法には詳しいが実務が分からない状態となる。通常の国家公務員試験の合格者から採用しても、語学は入省後に勉強すれば間にあうとの意見があった。
・外務省については人員が不足しており、その増強が必要ではないかとの意見があった。
・一括採用については議論があるが、一括管理を行う場合には外交官も一緒に行うという理解をしていたのかとの問題提起があった。これに対し、一緒と考えていたとの発言、外務公務員試験の改革の帰趨次第と考えていたとの意見等があった。
・独自採用を行う理由の一つとして、外務省は、全世界のどこにでも赴任する必要があるので、その覚悟のある者を採用する必要があるとしている、との発言に対し、通常の公務員試験の合格者の中から覚悟を持つ者を採用すればすむとの指摘があった。
・文化交流については、文部省と外務省間の人事交流で状況が改善された実績もあるので、人事交流は重要であるとの発言があった。これに関連して、1)官庁は自ら交流しようとは思わない、2)何らかの制度化が必要である、3)現在、本省の課長になるには少なくとも2度他省に出向することが求められている、との意見・発言があった。
・外務省経済局は存続させるとしても、各省との交流を強化し、局長についても外務省出身者に限らないことにする必要があるとの発言があった。
・外務公務員試験は廃止となるのかとの問題提起があった。これに対し、1)残す理由は見当たらない、2)試験を残して一括管理する方法もあるのではないか、3)試験を無くし、修士、博士の学位取得者を採用するようにしてはどうかとの意見があった。関連して、学位取得者の採用は外務省のみの問題ではないとの指摘があった。さらに、外務公務員試験の在り方は公務員制度調査会で検討しているのではないかとの質問があり、本会議で基本を示すことは差し支えないとの回答があった。
・欧州では外交官は特別に養成されているのではないかとの指摘があった。これに対し、1)外務省はそのように主張する、2)時代が違う、3)外交官はお公家さんのようになっている、4)現在の外務省では思い切った人事はできない、等の意見・発言があった。
(文化交流)
・文化交流についてはうまくいっているので、現在の体制でよいのではないかとの発言があった。これに関連して、文化交流については組織をまとめたいと考えたこともあるが、その際の前提は外務省の文化交流を外交官のみが行うということであった。今後は、文化庁のウェートを高めたいと考えているとの発言があった。
・どういう人を相手国に送るべきか、どういう人物がいるか等の情報は文化庁が持っており、相手国の情報は外務省が持っていることに留意する必要があるとの発言があった。
(その他)
・地域担当局について、アジア局に豪州とニュージーランドを含め同局を分割するとともに、中近東とアフリカも分けることが必要ではないかとの意見があった。これに関連して、1)中近東とアフリカを分ける案に賛成だが、その際には旧ソ連諸国のうちイスラム圏を中近東局の担当とすべきではないか、2)欧亜局が豪州とNZを担当しているのはおかしい、3)アジア局を2つに分割する場合には、そのうち一つは中国、韓国、モンゴルの担当となるのではないか、との意見が述べられた。
・省庁組織を全体としてスリム化する必要はあるが、外務省は重要であり、局の数の増を考慮してもよいのではないかとの意見があった。
・大学から局長や部長クラスの行政官を派遣してもらうことが可能かとの問題提起があった。これに対し、1)日仏会館等では実例があるのでできるのではないか、2)そうした職務をこなせる教授がいるかどうかが問題であるとの発言があった。
・総合的な外交戦略が重要であるにもかかわらず、地域担当局が強いために、総合外交政策局はその機能を発揮しておらず、どうしたら全地球的な外交が強くなるかという課題があるが、これは、1)組織論の問題で、総合外交政策局を上位に位置づけることで済む事柄であるのか、2)運用の問題とも考えられる、との指摘があった。これに対して、内閣で外交の総合戦略を立案すべきではないかとの意見が述べられたところ、その場合には総合政策局が不要となるとの見解が述べられた。関連して、北米局が安保中心であって地域担当局としての機能が失われているとの懸念がある。これを地域担当局として強化すれば、総合外交政策局の強化にもつながるのではないかとの発言があった。
・総合外交政策局を作ったときには総合外交戦略を立案する部局とされたが、現在は必ずしもうまく機能していない。したがって地域局がよほどしっかりと連携しないといけなくなる。他方、地域担当局が課題を抱えると総合外交政策局がワークせず、総合外交政策局を他局の上位に位置づけると内閣官房と重複するという問題が生じるとの指摘があった。
(6) 上記議論の結果については、藤田委員において後日取りまとめることとされた。
(7) 次回は、10月8日(水)午後2時から第3回企画・制度問題及び機構問題合同小委員会を、同日午後5時から第31回会議を、それぞれ官邸において開催する。
以上
(文責 行政改革会議事務局)
連絡先:行政改革会議事務局 高野(電話03-3581-2641) 根本(電話03-3581-0270)
行政改革会議議事概要は、インターネット(官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp/)の「最近の話題」又は「審議会」の欄)及びパソコン通信ネットワーク(PC-VAN及びGサーチ)でも御覧になれます。
別紙1
(平成9年10月1日)
| 10月 1日(水) | 第2回合同小委員会 | ○ 独立行政法人、外局及び行政委員会 ○ NTT・JT労組との意見交換 |
| 同 | 第30回会議 | ○ 法務省 ○ 外務省 |
| 10月 8日(水) | 第3回合同小委員会 | ○ 産業省 ○ 内閣府・総務省 |
| 同 | 第31回会議 | ○ 大蔵省 ○ 内閣府・総務省(小委員会の審議の続き) |
| 10月 15日(水) | 第4回合同小委員会 | ○ 環境安全省 ○ 雇用福祉省 |
| 同 | 第32回会議 | ○ 国土開発省 ○ 国土保全省 |
| 10月 22日(水) | 第5回合同小委員会 | ○ 文部・科学技術省 (○ これまでの論議の補充) |
| 同 | 第33回会議 | ○ 内閣府・総務省 |
| 10月 29日(水) | 第6回合同小委員会 第34回会議 | ○ 省庁全般的検討 ○ その他の検討課題 |


別紙3


