−速報のため事後修正の可能性あり−
5 会議経過
(1) 財政と金融の分離問題及び最終報告後の政府の対応並びに中央省庁再編等基本法案(仮称)の準備状況について、坂野中央省庁再編等基本法案(仮称)準備室長より説明(別紙1から4参照)があり、以下のとおり質疑があった。
・財政と金融の3党合意については、行政改革会議の議論とだいだい同じ方向のようであるが、変わっているという感じもしないわけではない。行政改革会議の議論とどういう違いがあるのかとの質問に対し、最終報告では、財務省の任務・行政目的として「金融破綻処理制度ないし金融危機管理に関する企画立案については、今後検討」とされており、この企画立案がどういう内容であるのか、財務省の任務とするのかも含めて検討せよとの趣旨であると理解しており、この宿題に対して、回答を頂いたものと考えているとの回答があった。
・中央省庁再編等準備委員会の参与が十分活用されていないのではないかとの懸念が表明されたのに対し、原案を半日かけて説明し、意見を整理し、それを案に盛り込んだ上で、法制局への説明や各省との協議に持ち込んでいる。詳細な意見を頂いて感謝しているとの回答があった。
・中央省庁再編等推進本部の作業を民間の立場から客観的にチェックする仕組みを設けることができないかとの提案に対して、1)参与等の設置は、法律事項としなくとも、政令や本部決定で可能であるので、基本法案には盛り込んでいない、基本法の施行の後に、参与等を置くのか否かにつき政府において検討されるものと考える、2)法律で監視のための組織を設置することは、行政監視機関をどこに置くべきかという別途の議論を招くことにもなるので、余り賢明なやり方であるとは思えず、むしろ、実際に知恵を拝借できるような仕組みをつくる方がよいのではないかとの回答があった。
・新体制への移行目標時期について、2001年をできれば前倒ししてほしいと思っているのに「5年以内」と入ってしまったのは、どのような経緯かとの質問に対し、この文言は、一昨年末に行政改革プログラムとして正式に閣議決定され、また、昨年12月4日の政府声明の中で改めて確認されたものを、そのまま盛り込んだものであり、政府としては、従前どおりの方針を維持しているものであるとの回答があった。
・閣議における多数決の採用については、そのまま法文化するのは難しいのは分かるが、現在の各省の分担管理を崩すことが重要であり、何とか法案に盛り込めないかとの要望に対し、御指摘のとおり、多数決の採用をそのまま法文化することは困難であるが、閣議などの運営上の工夫を提言する趣旨の条文を設けたいと考えているとの回答があった。
・法案化する段階で、条文として載るものと、載りにくいものがあるのは分かるが、最終報告と基本法案は、一体のものであり、基本法案が出来た段階で、最終報告との表現上の違いを内容が変わったものと曲解されることが決してないようにする必要があることをここで確認したいとの意見があったのに対し、1)御指摘のとおりであり、仮に法令用語に置き換える段階で、表現が変わることがあるような場合でもその理解は統一して、国会対応等に遺漏なきようにしたい、2)内容が少しでも変わるようでは、与党や国会との関係で問題となる。最終報告から何も変えないという方針は押し通していかなければならないとの回答があった。
・基本法案の施行の後、国家行政組織法の改正や各省庁設置法案等の策定の作業に入れば、各省庁の抵抗も激しくなろうが、中央省庁再編等推進本部の事務局員には、基本法案準備室の職員が異動することになるのかとの質問に対し、少なくとも中核となる職員については、推進本部事務局に残ってほしいと思っているとの回答があった。
1)独立行政法人化する機関はいつ決めることになるのか、2)試験研究機関の統合や独立行政法人化などについては、どの段階で具体化するのか、総合科学技術会議が出来てからになるのかとの質問に対し、1)基本法案では、独立行政法人の制度設計を定めることとしており、個別の機関の決定は、推進本部が、各省庁設置法等について詰めるのと並行して行うことになる、2)基本法案は、改革のためのプログラム法案であると同時に、推進本部に対し仕事を命じるものであり、いつ具体化するのかは、推進本部が決めることであるが、そのための作業は、省庁再編の作業と並行して行われることになろうとの回答があった。
1)金融安全保障会議(仮称)の設置について、「安全保障」という用語をそのように使うことは、これまでの一般的な用例である「国家安全保障」という言葉の戦略的な意味合いが相対化されてしまうことになるので、「安全保障」という概念を今後政府としてどのように使っていくのかについて、どこかで議論していただきたい、2)最終報告を英訳し、アジア諸国を始めとして世界に向けてアピールしていただきたいとの要望があった。これに対し、事務局から、2)については、最終報告の概要等を既に英訳しているところであり(官邸ホームページ英語版掲載済み)、委員の御手元に至急お届けすることとしたいとの回答があった。
(2) 小里会長代理から、基本法案の策定にあたり、個別の省の名称について、一部に異論が出ているとの報道もされているが、1)最終報告の取りまとめや最大限尊重の閣議決定などに際して、与党3党間の協議や、党内手続、政府内での調整など、手続の面については、万全を期してきており、何ら遺漏のない旨、改めて与党3党の間でも確認しているところである、2)総理の指示もあり、最終報告を忠実に法案化すべく、最大限に努力する、3)政府としても、重要法案として今国会で成立を期すこととしている旨の発言があった。
(3) 古川内閣官房副長官から、新体制発足の前から、新たな大括り省庁の枠組みの中で、新規採用の共同実施、若手職員の人事交流、幹部ポストの交流など、中央省庁の再編に対応した各省庁人事を進めるべく、近々にも、各省庁の事務次官、官房長などと協議を始めたいとの報告があった。
(4) 次回会議については、おって調整することとなった。
以上
(文責 行政改革会議事務局)
連絡先:行政改革会議事務局 高野(電話03-3581-2641) 根本(電話03-3581-0270)
行政改革会議議事概要は、インターネット(官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp/)の「最近の話題」又は「審議会」の欄)及びパソコン通信ネットワーク(PC-VAN及びGサーチ)でも御覧になれます。
別紙1
平成10年1月20日
自由民主党
社会民主党
新党さきがけ
与党三党は、大蔵省改革抜きの行政改革はあり得ないとの認識のもと、財政と金融を分離すべきであるが、当面以下の通り措置することで合意した。
1.アジアを中心に金融システムの不安定な事態が続いていることを重視し、国際金融部門(通貨管理および為替管理等)については、当面、大蔵省に存置する。
2.平成10年4月〜6月に発足する金融監督庁は、検査監督部門の大蔵省からの分離移管という意味で、また平成10年4月1日の改正日銀法の施行は金融政策の独立性を高めたという意味で、財政金融分離の一環である。
3.金融破綻処理制度ないし金融危機管理への対応に限って大蔵省に担当させるという措置は、金融システム改革の進捗状況等を勘案し、当分の間とする。ただし、その措置は政府内部で調整を行い、金融破綻処理制度ないし金融危機管理に関する企画立案業務の内容を明らかにするとともに、その職員配置数は最小限にとどめることとする。
4.次の事項については、中央省庁再編の完了時までに法的措置を行うものとする。
@ 金融監督庁を金融庁に改める。その際、大臣を置くことを検討する。
A 金融破綻処理制度ないし金融危機管理に関するものを除き、国内金融に関するすべての企画立案を金融庁に移管する。
B 大規模かつ連鎖的な破綻など金融危機に対応するため、内閣府に金融安全保障会議(仮称)を設置する。この会議は、総理大臣が主宰し、大蔵大臣、金融庁長官、日本銀行総裁などによって構成する。
C 金融庁の地方機関のあり方や地方財務局との関係などについても検討する。
5.国際金融部門のあり方については、日本銀行の役割を含め、今後検討し結論を得る。
6. 平成10年度に発足する金融監督庁長官の選任にあたっては、同庁設立の趣旨に沿って厳正に選ぶこととする。
(参考1)財政・金融の取扱いについての議論の経緯 ○与党財政と金融の在り方に関する協議会
@平成9年12月25日
・協議会の運営等について議論
A平成9年12月26日
・山崎政調会長(自民)から与党協議の経緯について説明
B平成10年1月6日
各国における財政と金融のあり方について、伊藤隆敏教授(一橋大学)、中北徹教授(東洋大学)から聴取
C平成10年1月9日
・行革会議における議論の経緯について、八木行革会議次長から聴取
D平成10年1月16日
国際的視点から見た財政・金融のあり方について、フェルドマン氏(ソロモン・ブラザーズ証券)から聴取
E平成10年1月19日
・各党案について議論○与党行政改革協議会(10者協議) 平成10年1月19日夜から翌未明
・「大蔵省改革(財政と金融の分離)について(H10.1.20)」を合意○与党党首会談 平成10年1月21日
(参考2)
| 平成9年12月25日設置 | |
| 自由民主党 | 山 崎 拓 与謝野 馨 太 田 誠 一 杉 補 正 健 岡 野 格 青 木 幹 雄 |
| 社会民主党 | 及 川 一 夫 秋 葉 忠 利 清 水 澄 子 澄 田 健 一 |
| 新党さきがけ | 水 野 誠 一 武 村 正 義 |
別紙2
行政改革会議最終報告に関する対処方針(平成9年12月4日)
別紙3
政府声明(平成9年12月4日)