別紙17

公務員制度の改革について(審議参考資料)(要約)

T 基本的な考え方

1. 縦割り行政の弊害の是正
2. 公共的課題に取り組む能力の強化
3. 能力と実績に基づき評価される働きがいのある人事制度の確立

※当会議としては、公務員制度調査会での検討に関し、基本的な課題と検討の方向を提示

U 改革の視点と方向

1.中央省庁の機能再編に伴う公務員制度及び中央人事行政機関の在り方

(1) 政策立案部門、実施部門それぞれの特性を活かした人事制度の多様化を図る。なお、対等な立場で業務遂行に資するための人事交流及びその円滑・適正を確保するルールの整備が必要。

(2) 労働基本権の在り方について検討が必要。現行制度を前提とする限り、中立第三者機関としての人事院の役割は重要。また、内閣総理大臣の任務、権限の総合化も必要。人事院及び内閣総理大臣の機能分担については、それぞれの性格にふさわしく整理・見直しの必要。

2.採用及び管理の在り方

一括採用・一括管理の是非(論点)、外部からの人材登用の拡大、採用試験の見直し、人事交流の積極的推進等。

3.能力、実績等に応じた処遇の在り方

業務遂行意欲を高め、公務の活性化を図るため、専門性や能力等を的確に処遇に反映。このため、客観性の高い人事評価システムの確立、能力・実績重視の昇進管理の徹底、スタッフ職、専門職の位置づけの明確化及び処遇の見直し、技術系職員の活用、女性職員の機会均等の徹底。

4.適正な退職管理の在り方

年功序列型昇進体系等を根本的に見直すとともに高齢者の能力発揮を重視した人事管理システムを構築。また、各省庁単位でなく政府全体として再就職管理を統一的かつ公正に行う仕組みを導入。


公務員制度の改革について(審議参考資料)

T.公務員制度改革についての基本的考え方

(改革のねらい)
・ 国益より省益、省益より局益優先といわれる縦割り行政の弊害の是正
・ 政治の主導性を支え、公共的課題に公正に、かつ、高い客観性・専門性をもって取り組む能力の強化
・ 公務に従事する者が能力と実績に基づき評価される、働きがいのある公正な人事制度の確立

(検討のポイント)
組織改革に合わせ、以下を検討のポイントとして公務員制度を改革。
1) 中央省庁の機能再編に伴う公務員制度及び中央人事行政機関の在り方
2) 採用及び管理の在り方
3) 能力、実績等に応じた処遇の在り方
4) 適正な退職管理の在り方

(当会議における検討のスタンス)
公務員制度の改革については、関連制度を踏まえた幅広い検討が必要であり、専門的調査機関である公務員制度調査会で早期に具体的成果を得べき。当会議は、その検討に関し、基本的な課題と検討の方向を提示。

U.公務員制度改革の視点と方向

1.中央省庁の機能再編に伴う公務員制度及び中央人事行政機関の在り方

(1)公務員制度の在り方

○現行の中央省庁の機能を政策立案機能と実施機能とに分離することに伴い、政策立案部門と実施部門それぞれについて、機能の特質を踏まえた人事管理の在り方を検討。

○政策立案部門、実施部門は、上下関係に立つものではないが、その人事制度については、それぞれの特性を活かし、人材の確保・育成、処遇を多様化。この場合、実施部門については、人事管理の仕組みの弾力性、柔軟性を確保する制度的担保が必要。

○政策立案部門と実施部門の組織的分離がなされても、両部門が対等な立場で、お互いの業務遂行に資するために行う人事交流は必要であり、交流の円滑と適正を確保するルールの整備が必要。

○内閣官房等政府全体の立場から企画立案、総合調整を行う機関の職員については、各省から人物本位で優秀な人材を登用するルールの確立が必要。なお、その際、ポストの固定化は排除。

(2)中央人事行政機関の在り方

(労働基本権の制約と中央人事行政機関)

○公務員の労働基本権の在り方については、幅広く専門的な検討を行うことが重要。その際には、労働基本権制約の代償措置としての機能を有する人事院の在り方についても併せ検討する必要。

○現行の労働基本権制約の現状を前提とする限り、公正な人事行政の推進及び職員の利益保護の観点から、政府が行う人事管理に対し適切なチェック、勧告、意見具申を行うとともに、人事行政の公正性、中立性の確保のための基準の設定を行う中立第三者機関としての人事院の役割は重要。

○一方、中央人事行政機関としての内閣総理大臣の機能についても、その任務、権限をより総合的なものとし、内閣のリーダーシップの下で情勢の変化と国民の要請に応えた的確な人事行政の効果的な推進を可能とすることが必要。

(中央人事行政機関の機能分担)

○中央人事行政機関は、内閣総理大臣及び人事院の両者から成るが、両者の機能分担については、それぞれの性格にふさわしく整理し、見直すことが必要。

○この場合、人事院は、労働基本権の代償措置としての「人事行政の公正の確保及び職員の利益保護」のためにふさわしい機能に集中し、その充実した発揮を目指すことが必要。このため、本来、行政運営を担当する使用者側が果たすべき機能(個別の人事運用や組織運営に係わる事項など)との整理が必要。また、人事管理の弾力化等の観点から、人事院規則について見直し、規制の弾力化を進めることも必要。

○また、内閣総理大臣の補助部局については、公務員制度等に関する企画立案機能を充実させるとともに、政府部門全体を通ずる人事管理施策について必要な総合調整機能と行政運営に責任を負うにふさわしい機能を総合的に所掌することが必要。

○なお、人事院と内閣総理大臣の補助部局においていかなる機能を具体的に分担するかについては、公務員制度に関する全般的な検討の結果に密接に関連することから、公務員制度調査会の検討に委ねることが適当。

2.採用及び人事管理の在り方

(1)一括採用について[論点]

(肯定的意見)

○T種試験合格者、少なくとも事務系職員については、人事管理機関による一括採用・一括管理を行い、省益にとらわれない幅広い視野をもつ人材を育成すべきではないか。

○一括採用・一括管理により、セクショナリズムの解消が図れ、退職後の再就職における各省庁の縦割り的管理も是正できるのではないか。

○すべての要員についてではなく、一定の職種群については、共同・一括採用・ 管理をとることが可能でもあり、必要ではないか

(否定的意見)

○一括採用・一括管理には、的確な人事評価の困難さ、業務の執行責任と人事管理権限の乖離、行政の専門高度化に対応できる専門的人材育成の困難さ等の問題があるのではないか。職員の能力、実績のきめ細かい評価は、各省庁に委ねるほうが適切ではないか。

○中央省庁の再編は、縦割り行政の解消も目的の一つであり、行政機能に沿った大括りにより採用単位も現在より少なくなることから、問題点はかなり解消できるのではないか。また、職種等によっては、共同採用方式を取り入れることも可能ではないか。

○セクショナリズムの弊害は、採用から退職管理に至るまで各省庁が縦割り的に管理しているところに問題がある。退職管理の在り方をより公正、透明なものに改善するとともに、採用後の各省庁合同研修の拡充や人事交流の活性化等中間及び出口での管理の是正により、一括採用論の目的である省益にとらわれない幅広い視野に立って業務を遂行できる人材の育成は可能となるのではないか。

(2)一括管理について

○事務系、技術系を問わず、課長など一定の職以上の職員については、政府全体として一括管理を行うべきとの意見がある。これについても、一括採用と同様の論点がある。

(3)その他

○以下の点について検討が必要
・ 学界、民間等外部からの人材登用の拡大
・ 採用試験の種類、区分等の見直し(国際化対応のための試験区分の新設、技術系試験区分の見直し・統合等)
※なお、外務公務員試験の在り方について、その見直しが必要との問題提起がある。
・ T種試験合格者の採用数の適正化
・ 省庁間、地方公共団体、民間企業等との人事交流の積極的推進(この場合、相互性・対等性の確保、ポスト固定化の排除等が重要)

3.能力、実績等に応じた処遇の在り方

○職員の業務遂行意欲を高め、公務の活性化を図るため、能力主義を徹底し、各人の専門性や能力等を昇進や処遇に的確に反映させる仕組みを導入することが必要。

○そのため、以下のような項目について検討し、その実現を図ることが必要。

1) 客観性の高い人事評価システムの確立
2) 能力・実績重視の昇進管理
・ T種採用職員(幹部候補要員)については、能力・実績にもとづき、早い段階から昇進の節目で抜擢やスクリーニングを行うことにより、昇進と年次とが直接には結びつかない厳格な選抜制度を確立。
・ U・V種職員については、能力・実績評価により、幹部職員への積極的な登用を推進。このため、早い段階から昇進の節目での選抜、登用制度を導入。
・ 能力・実績を重視した給与制度の導入により、評価の結果を給与により的確に反映させる制度を確立。
3) スタッフ職及び専門職の位置づけの明確化と処遇の見直し
・ 特別の俸給表の導入など業務の実態に応じた処遇体系の導入
・ ライン職とスタッフ職・専門職の複線的人事制度の確立
4) 技術系職員の活用
・ 一般行政部門における事務系、技術系の人事の統合(事務系、技術系の別を超えた幅広い登用・人材の活用、登用年次の相違の解消など)
5) 女性職員の機会均等の徹底
4.適正な退職管理の在り方

○退職管理の適正化の前提として、これまでの人事慣行(年功序列型昇進体系、右肩上がりの給与体系、定年前の早期退職等)を根本的に見直すとともに、高齢者の能力発揮を重視した人事管理システムを構築することが必要。

○また、各省単位の再就職支援がセクショナリズムの弊害を生むとともに、「天下り」との批判を受けやすいことを踏まえ、公正・透明な再就職管理システムを導入することが必要。

○このため、以下のような項目について検討し、その実現を図ることが必要。

1) 高齢職員の能力・経験等を活かした処遇体系
・ 社会経済情勢を踏まえた定年年齢の見直し。
・ 定年まで公務部内で勤務できる条件・制度の整備(年功序列型人事管理体系の見直し、高齢職員の専門性、経験に着目した処遇体系の創設など)
・ 再雇用(継続雇用)システムの導入
2) 公正、透明な再就職管理体制の整備
・ 営利企業への再就職規制の強化。
・ 再就職管理を各省庁単位でなく政府全体として統一的かつ公正・透明に行うための仕組み(人材バンク等)の導入


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