別紙3
(平成9年8月18日 藤田宙靖委員)
一 各委員の意見の集約
○ 21世紀において国家行政が担うべき機能の内容及びその整理分類について、各委員の意見が前提するところは、おおむね、先の藤田メモ(「覚え書き」その二)において整理されたところと一致している。これを整理するならば、以下の通りである。
I. ア)(機能論)に関し、「共通」と「背反」(ないし「統合」と「分離」)についての理解が分かれるのは、とりわけ以下の諸機能についてである。
別紙「省庁再編案(座長試案 … 叩き台)」を参照されたいが、この試案の作成方針に関し、以下のことを断っておきたい。
1. この試案は、必ずしも、各委員の意見の最大公約数を表わしたものではなく、他意見の大勢と大きく離れることのないように留意はしながらも、先に提出した私の「覚え書き」に述べたところの発展線上に、私個人の意見を披瀝したものである。従って、委員間に意見の分かれる点についてそのいずれかの立場をとる場合、また、私独自の考え方をする場合には、それぞれその理由を明らかにするよう努めている。
座長として、各委員におかれては、できる限りでこの試案に歩み寄って頂けることを希望するが、しかしいうまでもなく、上記のような意味で、これはあくまでも議論の叩き台であるに過ぎない。
2. 省庁再編のベースとなる、各種機能の括り方については、「共通性」「相反性」の基準を用いる他、新たに編成される省庁が国民に対し何をしてくれるのか、が、可及的に明確になるような編成方針を採った。
3. この試案は、省庁編成と、各省庁が担うべき機能の例示を行っているが、局編成までには触れていない。これは、一つには、ここに例示されている諸機能について、今後、水平的減量・垂直的減量が行われて行く過程に応じて、具体的な局編成のあり方も、変遷して行く可能性があること、また、第二に、局編成は、現在でも法律事項ではなく政令事項とされており(国家行政組織法7条5項)、本来、時の政府が弾力的に決定すべき問題であることであって、行政改革会議としてそこまで立ち入るのは、必ずしも適当ではないと思われること、また第三に、局編成の具体的なあり方は、総局数の制限(国家行政組織法25条参照)をどう定めるかの問題とも関わること、等の理由によるものである。
4. 省庁再編の前提となる「水平的減量」については、現在各省が担っている局レヴェルでの諸機能を前提とした上で、減量についての、大まかな可能性ないし方向を示すに止まっている(付属資料参照)。これは、局単位の事務で見る限り、規制緩和や地方分権が推進されたとしても、いわば、事務の「厚み」は減るにしても「面積」ないし「広がり」はさして変わらない、という関係にあるものが多いからである。例えば、機関委任事務の廃止がなされても、地方分権推進委員会の報告を前提とする限りでは、当該事務に関し、一般的基準の策定については国がなお権限を持ち、また、様々の形での国からの関与の道が残されているケースが少なくない。また、規制緩和に関しても、事前規制は広範に廃止されても、その分野から行政庁が完全に撤退するケースは、むしろ多くないのではないかと思われる。しかし、このレヴェルでの減量のあり方の詳細は、上記のように、主として今後の局編成のあり方に影響を与える性質のものと思われ、省庁レヴェルでの再編成の大枠の決定については、減量の方向性が明らかとなることで、当面の作業は可能となるものと考えた。
5. また「垂直的減量」については、その受け皿となる(新)外局、独立行政法人、等の組織のあり方が明確にならなければ、その具体案を示すことができない。従って、この点についても、ここでは、ひとまず大まかな可能性ないし方向を示すに止まり、より具体的な案作りについては、今後の作業に委ねることとした。
なお、「垂直的減量」(アウトソーシング)の一般論については、別に座長メモを作成する予定である。
6. この試案は、省庁編成作業の到達点ないし目的地を示しているに止まり、この目的地まで、どのようにして辿り着くか、すなわち、現在の国家行政機構のどこをどういじって、このような編成を行うかについては、殆ど触れていない。これは、少なくとも中間報告の段階では、まず目的地を明確にすることこそが大切であって、行政改革会議として、具体的な切り張り作業にどこまで踏み込むかは、なお、今後検討すべき問題であると考えたからである。
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