平成10年2月5日
まず事実関係について御説明いたします。
金融証券検査官室長宮川宏一(みやがわこういち)に対する被疑事実の要旨は、金融検査部による検査に関し便宜な取り計らいを受けたいなどの趣旨の下に、
2.本件については、今後、捜査当局の捜査状況も踏まえつつ、徹底的に事実関係を明らかにし、被疑者に対する行政処分はもちろんのこと、関係監督者に対する処分についても、厳正に行わせます。
3.また、私は、これまで、いわゆる公務員倫理法が必要とならないように、公務員倫理規程によって公務員が自らの行動をきちんと律してくれるものと信じていましたが、今回の事件で、倫理規程だけでは完全に徹底できないことが明らかになったのは極めて残念であります。したがって、この際、公務員の不祥事を根絶するための抜本的な対策として、公務員倫理に関する法制化等の検討を官房副長官に指示したところであり、2月2日、政府部内に「公務員倫理問題に関する検討委員会」を設け、第1回会合を開催したところであります。早急に作業を進めてまいりたいと考えております。
公務員諸君には、今回のような事態に至った原因について深く思いをいたし、自らの行動を省みて襟を正し、国民全体の奉仕者として、使命感を持ってそれぞれの部署で勤務に全力を尽くすよう改めて強く求めたいと思います。
4.さらに、大蔵省出身の道路公団理事が逮捕された事件を契機として、退職した公務員のモラルのあり方や、いわゆる「天下り」問題について御批判があることも承知しております。そこで、先般、官房長官を通じ、「天下り」問題を含めた公務員制度の見直しについて、関係機関に対し速やかな検討を指示したところであります。
5.なお、大蔵省においては、今回の事件への反省を踏まえ、綱紀の保持を徹底するため、新たに金融服務監査官を大臣官房に設置したところでありますが、金融関連部局の職員と金融機関の関係について徹底した内部調査を実施させるよう指示いたしました。
金融服務監査官は、民間金融機関等の検査・監督に従事する職員について、綱紀の保持状況の監視・調査を行うほか、弁護士に顧問を委嘱し、助言を求めることとされており、この制度の活用により、綱紀の保持の一層の徹底が図られるものと期待しております。
内部調査については、できるだけ速やかに結果を取りまとめ、その結果、問題のある者及び関係監督者については厳正な処分を行わせます。
7.以上、概要を御報告いたしましたが、大蔵省の担当する業務は、国民の生活に多大な影響を与えるものであります。それだけに、国民の大蔵省に対する見方も大変厳しいものがあります。職員一人一人がそのことを深く自覚し、今回の事件を教訓として、自らを厳しく律していく必要があると考えます。
そして、松永新大臣の下、綱紀粛正の徹底を図るとともに、改革を大胆かつ速やかに実施し、国民の皆様に信頼される新しい大蔵省を作り上げるため、職員一同、死に物狂いで努力しなければなりません。
私としても、皆様の御協力も賜りながら、行政への信頼回復に全力を尽くしてまいりたいと考えております。