| 「基本方針」に示された3つの行動原則[民間主導、政府による環境整備、国際的な合意形成に向けたイニシアティブの発揮]に基づき、4つの当面の目標[電子商取引の本格的普及、公共分野の情報化、情報リテラシーの向上、高度な情報通信インフラの整備]を最優先課題としてその実現を目指す。
その際、例えばバーチャル・エージェンシーの活動が示すように、各省庁間の横の連携を重視し、政府が一体となって取組む。 |
| 4つの当面の目標 | 基本的考え方 | 中心的施策 | |
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| 電子商取引の本格的普及 | (1)電子認証 | 電子認証については、取引当事者が取引形態に応じて最適な手法が選択できるよう、民間の自主的取組みを促す。その際、我が国の認証手法が技術的・制度的に海外で通用するものとなるよう配慮しつつ、公正かつ中立的な国際標準の確立に積極的に関与していく。 | ○平成11年度中に、電子署名の効力に係る法的基盤の確立のための認証業務に関する制度整備に着手 ○電子商取引における電子認証ガイドラインの策定 ○商業登記制度に基礎を置く電子認証制度及び公証人制度に基礎を置く電子公証制度の整備 |
| (2)プライバシー保護 | 情報通信ネットワークの活用により、情報の流通が激増するなか、プライバシー保護の重要性は益々高まっている。国際的な整合性に配意しつつ、個人情報の種類別にガイドラインを整備する等、民間による自主的対応を促すとともに、法規制等の公的関与についても検討する。また、保護の実効性を高める技術の開発を促進する。 | ○個人信用情報及び個人医療情報の保護 ・利用の在り方に関する制度整備 ○平成11年夏頃を目途に本部の下に検討部会を設置 ○ガイドラインの策定 ○個人情報保護登録・マーク交付制度の運用 |
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| (3)違法・有害コンテンツ対策 | 情報通信ネットワークの普及により、情報の受発信が容易になったことに伴い、違法・有害コンテンツの流通が問題となっている。その対策として、法的規制のほか、民間の自主規制や技術的な防御策を図る。 | ○プロバイダーによる自主的なガイドライン策定促進 ○フィルタリング・システムの開発 (自動レイティング機能等、高機能のシステム) ○改正風営適正化法の適正な運用 |
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| (4)消費者保護 | 電子商取引の普及を図る観点から、取引に関する情報提供やトラブルの未然防止措置・救済措置を充実させていくことによって、消費者保護策を従来の商取引と同水準まで引き上げていく必要がある。その際、国際的な整合性には十分に配慮する。 | ○適正な取引を行う事業者にオンラインマークを付与する制度の整備 ○消費者保護の環境整備に向けた国際貢献(OECD消費者保護政策委員会におけるガイドライン作成等) ○民間によるガイドライン制定支援 |
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| (5)セキュリティ・犯罪対策 | 不正アクセス等の侵害行為の取締りにつき、法整備を含めて検討する。また、このような侵害行為に対する防御措置を技術・制度の両面から確立する。 | [後掲の「ハイテク犯罪・セキュリティ対策・プライバシー対策」における施策と同じ] | |
| (6)取引一般に関わる制度 | 未だ取引慣行が確立していない電子商取引の世界では、民法、商法等の現行法令を補完し、取引の不確実性の軽減に役立つモデル約款やガイドラインが重要な位置を占める。それらのルール作りに当たり、UNCITRAL電子商取引モデル法等の国際的な議論との整合性に配慮する。 | ○取引ルールの明確化 | |
| (7)電子決済・電子マネー | 電子決済・電子マネーについては、現在、試行錯誤の段階にあり、民間の創意工夫が大いに生かされなければならない。政府は、利用者保護、決済システムの安定性確保という観点からの必要最小限の法的環境整備について検討を行う。 | ○電子マネーの伝送に資する通信の安全・信頼性向上技術の研究開発 ○必要最小限の法的環境整備についての検討 |
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| (8)知的財産権 | 情報通信技術を活用することにより、電子商取引で売買の対象となりうるコンテンツを低コストで発信することが可能となる。しかし、その質的・量的な充実を図る上で、WIPOにおける議論等を踏まえ、著作権制度をはじめとした知的財産権制度の見直しを行うことが不可欠である。 | ○著作権法及び不正競争防止法の一部改正 ○国際的著作権制度の構築とそれへの適応 ○著作権権利情報の提供体制の整備 |
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| (9)ドメインネーム | インターネットの世界規模での爆発的普及に対応するため、ドメインネーム不足への対応、国際的な登録・管理体制の確立、ドメインネームを巡る紛争の解決等を図る。 | ○ドメインネームの新たな国際的管理体制のあり方に関する国際的議論への参加 ○国別トップレベルドメインを活用したドメインネーム不足への対応 ○紛争処理手続の明確化 |
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| (10)税 | 電子商取引が世界規模で行われることに鑑み、国際的に見て課税漏れや二重課税が生じないよう、OECD等における議論を踏まえ、国際的整合性の確保に努める。 | ○OECD租税委員会の作業計画に基づいた検討の実施 | |
| (11)関税 | 電子商取引における関税の取扱いについて、WTO協定との関係を整理し、国際的な取扱いの整合性を図る。 | ○電子商取引における関税の取扱いに関し、WTOの作業計画に基づきWTO協定との関係等につき検討 | |
| 公共分野の情報化 | (1)行政の情報化 | 情報通信技術の成果を積極的に活用し、国民サービスの質的向上、行政内部の効率化、行政と国民の間のコミュニケーションの活性化を目指す。 | ○バーチャル・エージェンシーにおける自動車保有関係手続のワンストップサービスの実現、政府調達手続の電子化、行政事務のペーパーレス化への取組 ○行政手続の案内、教示、様式のオンライン提供等の実施 |
| (2)文化・スポーツ分野の情報化 | 文化財、地域文化、スポーツ科学等に関する情報を流通させる手段として、積極的に情報通信関連技術を活用する。 | ○文化情報総合システムの整備(文化財、美術、地域文化等に関する情報システム) ○文化財情報のデジタル化の推進 ○国立スポーツ科学センターの建設(平成12年度中に完了) | |
| (3)研究分野の情報化 (学術の情報化を含む) |
科学技術や学術の振興にあたり、研究者等が最先端の研究情報に容易にアクセスできる環境の整備を積極的に推進する。研究機関、大学等におけるネットワークを、高度化させるとともに、国際レベルにまで拡大していく。 | ○生命・情報融合研究開発プログラム ○科学技術情報の流通促進 |
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| (4)保健・医療・福祉分野の情報化 | 情報通信関連技術を、保健・医療・福祉に関する情報の流通手段や、保健・医療・福祉サービスの向上に積極的に活用する。 | ○基盤技術応用保健医療情報システムの構築(医療画像の電子保存システム等) ○視聴覚障害者向け放送の充実(字幕番組・解説番組等) |
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| (5)道路・交通・車両分野の情報化 | 道路交通問題の解決、物流の効率化、新規産業の創出といった幅広い社会経済効果が期待される高度道路交通システム(ITS)の推進を図る。 | ○高度道路交通システム実現のための情報通信技術の研究開発 ○道路交通情報通信システム(VICS)の推進 ○スマートウェイの実用化(ノンストップ自動料金収受システムのサービス開始) |
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| (6)公共輸送分野の情報化 | 公共輸送の効率化や利用者の利便性及び安全性の向上を図るという観点から、情報通信関連技術を積極的に活用する。 | ○汎用電子乗車券の普及促進 ○移動制約者向け情報提供システムの開発 ○港湾諸手続のEDI化 ○航空衛星システムの整備による航空管制能力の向上(平成11年度中、運輸多目的衛星一号機打ち上げ) |
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| (7)防災・気象分野の情報化 | 災害のモニタリングに情報通信関連技術を活用するとともに、非常災害時にあっても国、地方公共団体、住民を結び付ける防災情報通信システムを構築する。 | ○非常災害時における通信回線を確保するための中央防災無線網の充実強化 ○防災無線の高度化 ○総合的な防災情報通信ネットワークの構築 |
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| (8)環境分野の情報化 | 情報通信関連技術を利用して、地球環境のモニタリングを行い、その結果をネットワーク上で的確に把握できるよう情報提供していく。 | ○環境情報提供システムの拡充(解りやすい情報提供、環境施策に対する国民からの意見の聴取など) ○衛星による地球環境観測 |
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| (9)労働・雇用分野の情報化 | 情報通信関連技術を活用して、タイムリーな求人・求職情報の提供、効果的且つ効率的な職業能力開発、労働関係情報の総合的な提供を行うほか、同技術を利用した新たな就業形態であるテレワークの普及促進を図る。 | ○テレワークセンター施設整備事業等の推進 ○インターネットによる雇用情報の提供 ○情報通信に関する職業能力開発の推進 ○労働関係情報の総合的な提供 |
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| (10)地理情報システム(GIS)の整備・相互利用の促進 | GISは、官民を問わず業務・サービスの効率化に資する。このGISの整備に向け、官民が連携して多様な地理データ、行政データ等へのアクセスを可能とする環境の整備、データ利用に当たっての技術基盤の確立に努める。 | ○国土空間データ基盤の整備 ○GISの普及 ○国土空間データ基盤の管理流通に関するルール等の検討 ○GISに関する技術開発 |
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| 情報リテラシーの向上 | (1)情報リテラシーの向上及び人材育成 | 高度情報通信社会の発展のためには、情報通信関連技術の向上だけではなく、その技術を使いこなす人的資源の開発を同時並行で進める必要がある。全ての人々が基礎的な情報活用能力を習得できる環境を整備することにより、情報リテラシーの向上を図るとともに、先端的研究開発の担い手となる人材の育成に努める。 | ○情報機器活用のためのモデル事業 ○3000人を対象とした教員研修の実施(平成11年度から3年間) ○社会教育主事、視聴覚教育関係者等の指導力向上 ○人材育成における高齢者等の知見の活用 ○企業内情報化リーダー等の情報活用能力向上に対する支援 |
| (2)教育の情報化 | 学校教育における情報環境について、コンピュータ、インターネット等の利用を可能とすることによりハード面から整備しつつ、それら設備を活用して子どもの創造力や思考力の養成に資するカリキュラムを策定するなど、ソフト面の充実にも努める。 | ○平成13年度までに全ての公立学校をインターネットに接続 ○情報教育のためのカリキュラムの整備 ○全国的な生涯学習情報を提供する体制(まなびねっとシステム)の整備を平成12年までに実施 ○高度ネットワーク利用教育実証事業の実施 |
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| ネットワークインフラの整備 | 目下の目標は、「トータルデジタルネットワーク」の構築である。その一環として、光ファイバ網全国整備のように、既存のデジタル技術の普及促進を図っていくとともに、次世代インターネットのように技術の高度化に資する施策を着実に推進していく。 | ○ギガビット衛星の研究開発 ○加入者系光ファイバ網の整備促進 ○公共施設管理用光ファイバ等の収容空間の整備・活用 ○地上放送のデジタル化の推進 ○超高速・大容量の次世代インターネットに関する研究開発 ○次世代携帯電話の導入 ○超高速マルチメディア移動体通信技術の研究 ○学校における複合アクセス網活用型インターネットに関する研究開発 |
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| その他の課題 | 基本的考え方 | 中心的施策 |
|---|---|---|
| 情報通信の高度化のための諸制度の見直し | 情報通信関連技術の飛躍的な発展に合わせて、ユーザーである国民の視点に立ち、諸制度の迅速な見直しを図る。 | ○共管法律の保存の電子化容認のための法令改正の促進 ○申告、申請手続きの電子化・ぺーパレス化 |
| 基礎的・先端的な研究開発 | 情報通信関連技術は応用範囲が広く、産業や国民生活への貢献度は高いことから、基礎的・先端的な研究開発を継続的に行い、フロンティアを切り開いていく必要がある。そのため、競争を促進するとともに、研究開発成果の事業化の円滑化、産学官連携や国際協力の促進等の環境整備に努める。 | ○ギガビットネットワーク技術の研究開発 ○超高度先端電子技術の開発 ○次世代情報技術開発費補助事業 ○産業・社会情報化基盤整備事業 ○次世代インターネット通信方式高度化に関する研究開発 ○情報通信分野における基礎研究推進制度の促進 |
| ハイテク犯罪・セキュリティ対策・プライバシー対策 | 情報通信技術を悪用したハイテク犯罪やプライバシー侵害によって、高度情報通信社会の健全な進展が阻害されることのないよう、法的規制も含む対策を取る。更に、対策の実効性を確実なものとするため、国際協力を強化していく。 | ○不正アクセス対策法制の整備(平成11年中) ○ハイテク犯罪対策強化のための体制整備(サイバーポリスの充実強化) ○不正アクセス発信源追跡技術の開発 ○ハイテク犯罪対策に関する産業界との連携の強化 ○暗号技術の不正利用対策に係る法的環境整備(平成12年中) |
| ソフトウェアの供給 | ハードウェアの性能向上に合わせて、ソフトウェアの高度化・多様化を図っていく必要がある。そのための環境整備を行う。 | ○特定プログラムの開発及び普及 ○債務保証制度の実施 ○汎用プログラム開発準備金(税制) |
| コンテンツの充実 | ネットワークインフラが着実に整備されていく中、その上を流通する情報資源(コンテンツ)を質的・量的に充実させていく必要がある。そのための環境整備を行う。 | ○マルチメディアコンテンツ市場環境整備事業 ○放送番組の二次利用の促進 ○映像情報化社会に対応した人材育成(インターンシップ制度の調査・検討) |
| 相互運用性・相互接続性の確保 | 多種多様な情報通信の機器・システムを業務効率化に最大限活用していくには、相互運用性・相互接続性が不可欠である。そのため、国内におけるデファクトスタンダードの迅速な公的標準化を図り、必要に応じ国際標準化を促進する。 | ○新世代ICカード共通システムの開発 ○ITUにおける相互運用性実験の推進 ○アジア・太平洋電気通信標準化機関の活動の推進 ○流通標準EDI普及促進調査研究事業 ○マルチメディア・プラットホーム技術の研究開発 |