1.日 時:平成13年3月29日(木) 8:30〜9:15
2.場 所:内閣総理大臣官邸大食堂
3.出席者:[別紙]
4.会議の模様
【麻生IT担当大臣】お手元のパブリックコメントの結果など、その後の調整を踏まえて「e−Japan重点計画」の最終案をお示ししている。本案のとおり、本部決定とさせていただきたいと考えているが、よろしいか。
特に異議がないようなので、この案で決定させていただく。
皆さんそれぞれ、いろいろ御不満なところはあると思っているので、これはなかなか完璧にはいかないということは私どもよく存じているが、新しい試みであるし、今後ともいろいろ修正をして、是非この案について今後ともいろいろフォローさせていただき、実効のあるものにさせていただきたいと思っている。
なお、電子政府の実現に関してはただいま御説明申し上げたスケジュールなどにより、今後2003年までの申請届出手続のオンライン化の早期実現を強力に進めてまいりたい。
【麻生IT担当大臣】最初に、本日御欠席である岸本部員から御意見をいただいているので、事務局の方から紹介をお願いする。
【事務局】岸本部員は本日御欠席である。本来ならば今日御発言を読み上げさせていただくところであるが、時間の都合があるのでポイントのみ申し上げて全文は配布をさせていただく。
ポイントであるが、「e−Japan重点計画」は評価できるという前提である。この上で、「e−Japan戦略」の具現化に向けて取り組むべき課題が残されていること、利用者利益の最大化の観点から自由な競争を促進するためには1種、2種の事業区分の撤廃など、事前規制の抜本的見直しが喫緊の課題であること、このような問題についてはIT戦略本部として主体的に検討し、改革の方向性を打ち出すべきであり、政治のリーダーシップを期待すること、こういったことが記述されている。
御意見については、議事録には全文を掲載させていただきたいのでよろしくお願い申し上げる。
(以下、岸会長の発言は、岸会長用意の発言用原稿による。)
【岸会長】重点計画が200を超える施策について、いつまでに、どの省庁が、何をやるのかを明示したことは、評価できるものと存じる。
しかし、IT推進の上で重要な施策であっても、所管官庁が実施時期を明示できていないもの等については、残念ながら重点計画には盛り込まれていない。このため、民間活力の最大限の発揮により日本を世界最先端のIT国家とするe−Japan戦略を具現化する上で、課題が残されているものと存じる。
例えば、超高速ネットワークインフラ整備については、e−Japan戦略では、「通信事業の展開に係る各種の規制を競争を促進する方向で大幅な見直しを進めるとともに、『利用者利益の最大化』と『公正な競争の促進』を基本理念とし、事前規制を透明なルールに基づく事後チェック型行政に改める」とされている。この観点から、回線調達方法などを制約している1種・2種の事業区分の見直しや機動的な新サービスの提供を妨げている規制の廃止など、事前規制の抜本的見直しを早急に行う必要があると存じる。
このため重点計画決定後も、日本を世界最先端のIT国家とする上で重要な事項については、総理を本部長とするIT戦略本部が主体的に検討し、改革の方向性を明確に打ち出すべきと存じる。総理、IT担当大臣をはじめとする政治のリーダーシップによって、日本の改革とIT革命を加速していただくよう、お願い申し上げる。
【竹中教授】前回、前々回と欠席させていただいて大変申し訳ありません。今回、昨年の経済戦略会議からの成果がこのような形になったことを大変うれしく思っている。同時に、今後の課題として3点あると考える。基本的にはここまでの作業で私たちのやるべきいわゆる遂行責任が明確化されたが、結果に対して責任が負えるようにするためには3つぐらい必要かと思う。
第1は、インフラ整備の中心になる競争促進政策の具体化である。これはいろいろなところで議論されているが、その具体化の中身は大変難しい問題を含んでいる。同時に大変重要であるので、この競争政策の具体化の話だと思う。
第2は、IT戦略会議等々でも十分議論し切れなかった国民の情報リテラシーをどのように高めるかという問題であるが、これについては更に多くのアイデア、知恵が必要ではないかと思う。
第3は、技術革新が早い中でどんどん出てくる新しい問題をどのようにインコーポレート、取り組んでいけるようにするかという問題ではないかと思う。まだ議論されていない問題としては、例えばピア・ツー・ピアの問題をどのように我々は考えていくのか。犯罪の問題、ディバイドの問題もあるが、統計の問題等、そういう3つの点についてはかなり踏み込んだ議論が今後必要なのではないかと思う。
【梶原知事】地方自治体の立場から御礼申し上げるが、いろいろな意見を取り上げていただき大変ありがたく思っている。ITの需要供給両サイドで実行上も地方あるいは中小企業について十分御配慮をお願いしたいと思う。
それからユーザーとして高齢者、障害者あるいは過疎地域の人々、公共的な配慮をこういう方たちに是非実行上もお願いしたい。民間活力はもちろん大切であるが、市場原理では強い者が勝ち残る。これは企業もそうだが、政治は弱い人のためにあると思っている。そういう点で、政治の上で弱い人に対して格別の御配慮、公共的な配慮をお願いしたいと思う。
市町村合併との関連でいろいろやっていると、電子政府の問題が絡んでくる。是非合併の問題と電子政府の問題を絡めていただき、弱小市町村も結構あるので、その点の御配慮をいただくと合併の促進にもなるのではないかと思うので、是非御配慮をお願いしたいと思う。
それからもう一つは家庭の主婦の問題であるが、地方紙、地元の新聞などではITと主婦というのは特集を組んだりしており、事務局にもお届けしている。事務局は、家庭の主婦を特別に取り上げるわけにはいかないということでなかなか取り上げていただけないが、私はいかがなものかと思う。育児、家事、介護あるいは環境問題、こういうものは主婦が非常に関心が高く、それとITとどう関連するのか、明確に提示した方がいいのではないか。地方の選挙でもそうだが、家庭の主婦の共感を得なければ落選する。本当に肌で感じているが、どうも中央政府のお役人は現場感覚に欠けるのではないか。家庭の主婦の共感を得て初めてIT戦略も国民のものになると私は思う。だから、政治的な御配慮で実行上、PR等で十分その点を御配慮いただきたい。これはお願いである。
【出井会長】このIT戦略をここまでまとめていただいたことは大変高く評価させていただきたいと思う。ただ、この目的、手段をもう少し整理しないと、何のために日本が高速インターネットをやるかということをややもすると忘れがちになると思う。今、日本はアメリカに関して絶好なチャンスにあると思う。アメリカは1995年からPCとインターネットというナローバンドのインターネットとPCをつないだだけであれだけの事業が出てきた。これは高速のインターネットを引いて、しかもワイヤレスが発達してくる中で、これを母体にいかに経済が発展するか、または日本がものすごい勢いで経済活力を取り戻すかというのがこのIT戦略の基本的な問題である。この95年から2000年までの間に日本はPCとインターネットの組合せにおける事業を活性化するということを逃してしまったので、このブロードバントとワイヤレスの組合せによって新しい事業を推進することが非常に必要だと思う。
この間、アメリカはかなり通信政策のリフォームや、州のタックスを例えばeコマースでは取らないとか、いろいろなインターネットに関する事業の推進をやってきた。それから、我々音楽業界を持っている者にとっては大変ショックなことであるが、インターネットにおける権利著作物の頒布などに関しても、不合理だとわかっていてもこれに目をつぶってインターネットを促進させる方が先だということでやってきた。日本はやはり今回の目的が日本が新しい事業をつくるというところに一番あるという視点を外すと、ややもするとNTTのドミナントの問題だとか、そういうことになるが、そういう問題ではなく、電話は垂直だから水平な産業基盤を提供するというところが一番ポイントだと思う。これで新しい事業がどんどん出てきて、2000年代は日本が一人勝ちにもう一遍なるというぐらいのパワーがここには必要だと思うので、IT戦略本部が、PCをいかに使うかとか、そういうレベルでもって論じられるということに関してはちょっと遺憾かなと思う。そのあたりを志高く麻生大臣には頑張っていただきたいと思うのでよろしくお願いする。
【鈴木社長】今の関連であるが、制度の見直し政策立案において、何となくアメリカにキャッチアップする、追いかけるという発想がどこかにまだ残っているのではないか。今、出井さんが指摘されているが、PCフリーのネットワーク社会が構築され始めると日本は強いのではないかと私は期待している。従来、アメリカが先導してつくってきたPCをベースにしたインターネットによる情報社会とは違った社会が形成されるのではないか。全く違ったベースの情報社会が、ブロードバンド化ということと、家電メーカーの非常に強い日本だからこそできていくのではないか。アメリカという先例にとらわれずに自分たちで考えて自分たちのインダストリーをつくるために何ができるかということが重要ではないか。
それと同時に、いろいろな制度は各国で変わるが、国際的な制度や、いろいろな政策は基本的に国益に準じている。国益に準じている限り、その都度その都度それぞれの国にとって一番いい制度をつくっていく。特に、通信という基幹産業の場合、ディフェンスリー・インダストリーという面が通信にはある。その上で日本としてのITのインフラ部分の政策が、どこまで日本独自のインダストリーをつくりながら日本を持っていくかというような視点を入れていかないと、アメリカがこうした、あるいはドイツがこうしたということになる。我が国の国益として何をやっていくのかというところを基本精神にしないと、将来的に難しい面がでてくるのではないかという危惧を持っている。
【村井教授】3点ある。1点目は何人かの方がおっしゃったが、グローバル・ネットワーク社会というのはグローバルな空間であるということを繰り返し申し上げているが、そのことでだいぶ国際協調とか、そういうことの方向は今回のものでも入ってきたが、やはりそのグローバル社会をつくっていくということを戦略的に考えることに関してかなり積極的に進めていく必要があると思う。それで、これは超高速インターネット、ネットワークというのは基本的には人、個人当たりのビット数がものすごく大きくなるということと、もう一つはさっき出井さんがおっしゃったようにコンピュータ以外がつながってくるということと、だれでもつなげるという、こういった辺りにIPバージョン6であるとか新しい技術が必要になる。基本的にはトラヒック、ビットの量というのが増えてくると、圧倒的に新しい世界ができ上がるというのがこのデジタルコミュニケーションの世界であり、それを目指しているということは、国際戦略の中でも基本的で具体的なことが考えられていけると思う。
私がちょっと心配しているのは、例えば環境の問題でデジタル・テクノロジーがどうやって使われるのか、あるいはインターネットの基盤がどう使われるのか、あるいは農業の分野でどう使われるのか、人材の分野でどう使われるのか。こういったことを総合的に見ていくとしたら、何かそういうアクションが必要になって、それはIT戦略本部がやるしかないと思う。そういった意味で、あるいはトラヒックが基本的に、もっと具体的に言うと日本発のビットの量、トラヒックの量がいかに増えるかというようなところが国際的な戦略には直接的には結び付いてくるところだと思う。そういったことも含めた国際的な戦略、グローバルネットワーク社会への貢献ということの裏は、これは非常に大きな国益へのテーマだと思うが、ここのところをきちんとやらなければいけないというのが1点目である。
2点目は、それを進めていくに当たって、やはりこれは民間が進めていくということ、それぞれの分野の専門家が進めていくということはとても大事であるので、国としてやるべきことの中にやはりこのレポジトリーというか、つまりその状態を全体的に総合的に把握をするという機能が必要だと思う。このことで特に私は必要だと思うのは、実は暗号化のテクノロジーだと思うが、これは知的所有権の問題であるとか、そういったことに関わってくると思う。そういった意味で、分野を横断して必要なことを有機的に具体的に把握するというレポジトリーをつくっていくというのが国としては是非やらなければいけないことだと思う。
3点目、これは多分他の方がおっしゃっていただけないのではないかと思って付け加えるが、グローバルな空間の中で日本が頑張っていくためには英語が必要だという議論が何度もあるが、逆に日本語をどのように世界に対して使いやすくするという教育を進め、日本語の利用を促進していくかという責任は日本しか持てない。これはインターネットが始まってコンピュータの上で日本語が自由に使えるようになったということで、世界中で日本語を勉強している人は、今までは全部漢字の書き方を覚えなければならなかったのがキーボードから入れられるようになったので、日本語の使い方はものすごく促進された。
一方で、今ドメイン名に多国語を入れようということがある。今コンピュータサイエンスは御存知のように、漢字をデジタル表現するのに我が国では4種類が混在している。このことがいろいろな混乱を生んでいるが、これを統一すればいいということではない。日本語がシンボルとして世界で通用していくためにどういうことをやっていけばいいかということを考えていく責任はあるが、問題はこのことを考えている主体がないということだと思う。そういった意味で、グローバルなデジタル社会の中での日本語の問題というのは、やはり日本が考えなければ他の人は考えてくれないので、今、中国などは相当このことを意識して動き始めて、中国と台湾がこのことはコラボレーションして進んでいるが、そういったところもこの国際的な社会の中で、あるいは人材を得ていくためにも必要なことではないかと思う。
【宮内会長】非常にいろいろなお考えがある中でこのようにまとめられた御努力に対して、まず敬意を表したいと思う。今後のことについて、気になる点を2点申し上げたいと思う。
1つ目は、やはり今まで御発言があった競争政策の問題であって、ドミナント規制あるいはインセンティブ活用型の規制という形は本当の意味の競争政策、市場経済という意味から言うと非常に中間的というか、これは一時のやり方ということではなかろうかと思う。こういう競争政策が正しいか正しくないかというのはユーザーの立場から見ると、安くて速くてと、世界で最も安く、世界で最も速いというものが実現できればこういう競争政策も正しかったということになろうかと思うし、それが実現しないということであればここのところをもう一度真剣に考えていく必要がある。中でも、国際競争力や通信主権という考えが入っているが、実はそういうことでなく、これはやはりユーザーの視点から見る。日本の国民が世界で最も便利で安くてスピードのあるものを使えるかどうかという観点が一番重要ではなかろうか。そういう面から、競争政策について今後もよくこれをウォッチしていくということは一番重要ではないかと思う。
2つ目は、今後更に積み残した重要な問題を取り上げていくというシステムは非常に結構だと思う。その中で、今日まで持ってこられたスピード感と熱意を引き続き是非御担当の大臣始め皆様方にお持ちいただくということは本当に日本を変えていくことになる。熱意をどう示すのかと言われると困るが、今までのスピード感は大変評価できるのではないかと思うので、引き続きお持ちいただくということをお願いしたいと思う。
それから、意見として、先ほど岸さんのお出しになったペーパーは、私はお書きになられたことは全面的に賛成だということを付け加えさせていただく。
【秋草社長 まず、この「e−Japan重点計画」をつくっていただいた関係者の皆様に本当に敬意を表する。よくできていると思う。
これを実行するときのフォローアップが必要だということであるが、やはり最大の受益者、カスタマーというのは国民であり、先ほど梶原本部員からもあったように、家庭から見て便利であるか、あるいは安いかどうか、安全かどうかというアセスメントが必要だろうと思っている。全般に国がやる、企業がやるということであるが、やはり受益者は一般国民だと思う。その視点で絶えずアセスメントが必要だろうと思っている。場合によってはモニターを入れて、そこから家庭から見て便利であるかどうか、どのぐらい行政のサービスが受けられるかというコメントをいただくという仕組みも必要だと思っている。どちらかというとITフロム・ザ・ホームという、家庭からの評価ということが一番重要だと思っている。
もう一つの問題は、だんだん進むとセキュリティの問題が非常に重要になってくる。これはサイバーテロというレベルから、あるいは個人のいろいろなセキュリティ保護のレベルまでも含めてである。国としては、やはり国を守るためのセキュリティという認識が必要だと思っている。そのときに防衛庁との関わりも必要だと思っており、非常に重要な課題だと認識している。
【松永エディター】この「e−Japan重点計画」は、いかに浸透させていくかということが重要だと思っており、最大の受益者は一般国民だと思う。最初にも申し上げたが、世界最高水準と言っても、なかなか私たち個人に届いてこないので、それを本当にうまく浸透させるための方法として、一時政府の方でコマーシャルをやっていたと思うが、そのコマーシャルはどう見ても余りセンスがよくないと思った。だから、その辺りも新しいことがいかに自分たちにとってわくわくして快適であるかということがきちんと伝わるような、そういうソフトに是非知恵とセンスを結集させていただければと思う。
【宮津社長】森総理が1年くらい前にIT革命、IT戦略と言われ、本当に動くようになったなあと思っている。IT戦略会議から今度のIT戦略本部までの一連の流れの中で私は生産者側の立場で物を言ってきているが、日本は変わり目にきているわけであり、関連する会社や国民全体がITを取り入れていかなければいけないというようなことが相当浸透してきていると思っている。
政府側は相当やることはやっており、ここまでくればあとは国民、生産者、各企業のそれぞれが自主的に努力することが非常に大事だというポイントにきており、私どもとしても、自主的に将来の計画を立てて、こういうものを取り入れて、またむしろこれを軸にして進めるようにしたいと思っている。そういうことが全国民的に広がっていくところまできたのではないかと思っており、大変力強い気がする。
【奥山社長】もう皆さんから出ているので繰り返さないが、やはり競争政策の貫徹性が非常に大きなテーマだろうと思う。具体的には検討すべき項目が非常に多岐にわたるので、5月の次回の際に改めて整理をして申し上げたいと思う。
今回まとめていただいたのは皆様方の御尽力の賜物と厚く御礼申し上げるが、先ほどから出ているように、技術論や方法論に終始しているので、何をねらうのかということをもう一度次回以降の最初に確定する必要があると思う。先ほど宮内委員長も、例えば通信主権ということでなくとおっしゃったが、まさにそうであり、通信主権という言葉が今回入ったが、それはそれとして私はそれを削除してくれというつもりは毛頭なく、そもそも通信主権というのは釈迦に説法であるが、もう半世紀以上も前もITU条約の前文に一言あるだけであり、今時アメリカがATTを論じ、あるいはイギリスがBTを論ずる際に通信主権という言葉を持ち出すことは皆無であるので、通信主権というものがNTTを含む今後の競争政策の議論をする際の伝家の宝刀として掲げられることについてはいかがかと思っている。
つまり、通信ももちろん安全保障に関わる問題であるし、これは国の行政すべてがそうなので、通信だけに主権を振りかざすことは今の世界の風潮からすると余り賢明ではないのではないかという気がする。恐らくこれは英語に訳したら外国から問題提起がされた場合に一々釈明しなければならないという気もするので、言うならば主権は在民であるので通信主権ということは、通信は国民のものと読めばいいのかと私は思ってそのように解釈した。この辺は次回以降もう少し検討させていただきたいと思っている。
【麻生IT担当大臣】それでは、時間の関係もあるので御異存がなければ当面先ほど事務局から御説明を申し上げたとおり、このIT戦略本部を今、申し上げた線で今後進めさせていただきたいと思う。
(「IT戦略本部の今後の進め方」について承認)
【橋本行革・沖縄北方担当大臣】私はここまで加えていただいてまだ2度目なので、この内容についてどうこう申し上げる資格はない。そして、私が知る限りにおいていい計画をつくってきていただいていると思う。
ただ、その上で、私は閣僚側の本部員の皆さんにひとつ確認をしたいことがある。これが進めば、まず1つに流通は大きく変わるが、同時に今、非常に地方で悩みが出てきている。中心市街地の再活性化には苦労をしているが、地方における中小零細の商店街はこれによって非常に大きなダメージを受ける。恐らく今までの形での中小都市における、あるいは町村における商店街は確実に衰微するであろう。その責任はお互いに取る覚悟はあるか。これだけは私は確認しておきたいと思う。
【麻生IT担当大臣】どなたもお答えにならないと思うので、私の方からそれでは申し上げる。
間違いなく影響は出る。影響は出るが、それはそれなりにまたそういった時代に合った商店街のつくり方が出てくるのであって、例を申し上げさせていただければ、フランスは日本の商店街というものを見てすべての商店街の3階以上は老人ホームに変えた。結果として、老人ホームができているがゆえに商店街に毎日毎日降りてくるから商店街は活性化し、そこには全部エレベータを付け、老人ホームは全部中心市街地に移したといった形で対応していった等々、そういった知恵もいろいろ出てきたということがある。確かに一時期そういった時期があることもこの種のことが起きれば確実におきてくることは事実である。かつて石炭革命をやったときには私どもの選挙区からほぼ40万人の人口が移動して、疲弊したことは事実である。それからまた立ち直ってくるまでに時間を要したことは確かであるが、いろいろな政策もやったので、選挙区に商店街をお持ちの方々はある程度覚悟していただかなければならない。失業を含め、この種の問題は必ず出るということだけは間違いないと思っている。
【平沼経済産業大臣】確かに中心市街地というのは影響を受ける、そういう観点から経済産業省としてもやはりIT講習会を開いて習熟度を増して、そしてその中でそれぞれの商店街が団結をしながらこの商売が拡大をしていくような、そういうインセンティブを与えるようなことも我々は取り組んでいるわけである。また地方の中心市街地に対してはコーディネーターを設定して、こういう時代の変革に対応することも今、取り組んでいる。確かに、御指摘の点があると思うので、更にそういう点を考慮しながら、関係閣僚のお力をいただきながら、その辺は遺漏なきように頑張っていきたいと思っている。
【片山総務大臣】今、何人かの本部員の先生方から競争政策促進についての御意見をいただいた。これは御承知のように年末に電気通信審議会、今、形が変わったが、その答申をいただき、基本的にはその答申を尊重してきているが、パブリックコメントの意見もあるし、またこの本部で何回か御議論も賜り、更に与党、自民党の中にいろいろな意見があり、昨日も一日かけてこの案文に入れたということでまとめたわけである。具体的には電気通信事業法の一部改正の中でしっかり対応したいと思っているが、いろいろな要請、いろいろな御意見があるのでなかなか大変である。
しかし、一生懸命やるので、その点はひとつお任せというわけにはいかないが、推移を十分ウォッチしていただければ大変ありがたいと思う。
(別紙)
第3回IT戦略本部メンバー一覧
森 喜 朗 内閣総理大臣 麻 生 太 郎 情報通信技術(IT)担当大臣・経済財政政策担当大臣 福 田 康 夫 内閣官房長官・男女共同参画担当大臣 片 山 虎之助 総務大臣 平 沼 赳 夫 経済産業大臣 高 村 正 彦 法務大臣 (欠) 河 野 洋 平 外務大臣
(※櫻田義孝 外務大臣政務官 代理出席)(欠) 宮 澤 喜 一 財務大臣
(※砂田圭祐 財務大臣政務官 代理出席)町 村 信 孝 文部科学大臣 坂 口 力 厚生労働大臣 谷 津 義 男 農林水産大臣 (欠) 扇 千 景 国土交通大臣
(※今村雅弘 国土交通大臣政務官 代理出席)川 口 順 子 環境大臣 伊 吹 文 明 国家公安委員会委員長・防災担当大臣 斉 藤 斗志ニ 防衛庁長官 橋 本 龍太郎 行政改革・沖縄及び北方対策担当大臣 柳 澤 伯 夫 金融担当大臣 笹 川 尭 科学技術政策担当大臣
秋 草 直 之 富士通株式会社社長 出 井 伸 之 ソニー株式会社会長兼CEO 奥 山 雄 材 株式会社ディーディーアイ社長 梶 原 拓 岐阜県知事 (欠) 岸 暁 株式会社東京三菱銀行会長 鈴 木 幸 一 株式会社インターネットイニシアティブ社長 竹 中 平 蔵 慶應義塾大学総合政策学部教授 松 永 真 理 エディター 宮 津 純一郎 日本電信電話株式会社社長 村 井 純 慶應義塾大学環境情報学部教授 上記の他、以下が出席。
安 倍 晋 三 内閣官房副長官(政務、衆) (欠) 上 野 公 成 内閣官房副長官(政務、参) 古 川 貞二郎 内閣官房副長官(事務) 根 來 泰 周 公正取引委員会委員長 宮 内 義 彦 規制改革委員会委員長