高度情報通信社会推進本部

(参考資料1)

高度情報通信社会推進本部の設置について

平成10年12月15日一部改正
平成6年8月2日閣議決定
  1. 我が国の高度情報通信社会の構築に向けた施策を総合的に推進するとともに、情報通信の高度化に関する国際的な取り組みに積極的に協力するため、内閣に「高度情報通信社会推進本部」(以下、「本部」という。)を置く。
  2. 本部の構成員は、次のとおりとする。
    本部長 :内閣総理大臣
    副本部長:内閣官房長官、郵政大臣、通商産業大臣
    本部員 :法務大臣、外務大臣、大蔵大臣、文部大臣、厚生大臣、農林水産大臣、運輸大臣、労働大臣、建設大臣、自治大臣、国家公安委員会委員長、金融再生委員会委員長、総務庁長官、北海道開発庁長官、防衛庁長官、経済企画庁長官、科学技術庁長官、環境庁長官、沖縄開発庁長官、国土庁長官
    (注)本部会合には、内閣官房副長官(政務及び事務)が出席する。
  3. 本部長は、高度情報通信社会推進に関し、意見を求めるため、有識者の参集を求めることとができる。なお、必要に応じて、本部と有識者の合同会議を開催することができる。
  4. 本部の庶務は郵政省、通商産業省等の関係省庁の協力を得て、内閣官房において処理する。
  5. その他、本部の運営に関する事項その他必要な事項は、本部長が定める。

(参考資料2)

高度情報通信社会推進に向けた基本方針(抜粋)

平成10年11月9日
高度情報通信社会推進本部決定

U.高度情報通信社会の実現に向けた課題と対応

 我が国として今後対応すべき具体的な政策課題と、講ずべき施策の基本的方向については、以下のとおりとする。

(1) 電子商取引等推進のための環境整備
本年6月に、高度情報通信社会推進本部電子商取引等検討部会報告書「電子商取引等の推進に向けた日本の取組み」が最終的に取りまとめられ、今般同本部に報告されたことを受けて、政府としては、この報告書の提示した方向性に沿って、電子商取引等の推進に向けて積極的に環境整備を行っていく必要がある。
A プライバシー保護
 情報通信関連技術の発展により、電子化された情報を情報通信ネットワークを介して大量かつ迅速に処理することが可能となっており、また、蓄積、検索、利用、改竄も容易であることから、プライバシー保護の必要性が以前にも増して急速に高まっている。電子商取引等の発展には自由な情報流通が不可欠であるが、その前提として、プライバシーについては確実な保護が図られなければならない。
 しかし、個人情報の内容や用途、収集の方法は、業種業態毎に異なるため、基本的には、業種業態別に民間によるガイドラインの整備、登録・マーク付与制度の実施等の自主的対応が早急に推進されるべきである。一方、個人信用情報や医療情報等、機密性が高く、かつ、漏洩の場合の被害の大きい分野については、法規制等の公的関与が十分検討されるべきである。
 政府としては、民間による自主的取組みを促進するとともに、法律による規制も視野に入れた検討を行っていく必要がある。また、プライバシーの侵害に対する消費者の不安感を除去するため、事業者に対し個人情報の保護内容について消費者に十分な情報を提供するよう促すとともに、消費者相談窓口の充実に努める。こうした取組みにおいては、1980年に既に合意を得ているOECDプライバシー保護ガイドラインや、昨今OECD等で行われている国際的議論との整合性にも十分配慮する必要がある。

(参考資料3)

確 認 書

 個人情報保護に関する法律については、自由民主党、自由党及び公明党・改革クラブ間で今国会中に検討会を設置の上、法制化の検討に着手し、年内に基本的枠組みの取りまとめを行い、3年以内に法制化を図る。

平成11年6月4日


(参考資料4)

平成11年6月28日(月)参議院本会議における小渕内閣総理大臣答弁(抄)
(「住民基本台帳法の一部を改正する法律案」に関する質疑)

照屋寛徳君(社会民主党・護憲連合): ・・・(略)・・・最後に、修正された附則第1条第2項の「所要の措置」の具体的内容と、総理が考えておられる個人情報保護法の理念、内容をお尋ねして、私の質問を終わります。

小渕内閣総理大臣: ・・・(略)・・・修正案附則第1条第2項の「所要の措置」の具体的内容についてお尋ねがありますが、この「所要の措置」とは、民間部門をも対象とした個人情報保護に関する法整備を含めたシステムを速やかに整えることなどを示すものと認識いたしております。
 個人情報保護法の理念・内容についてでありますが、急速に進む社会のネットワーク化の中で個人情報の適切な保護を図ることは、極めて重要なことと考えております。政府としては、個人情報保護のあり方について総合的に検討した上で、法整備を含めたシステムを速やかに整えていきたいと考えております。


(参考資料5)

個人情報保護検討部会について

平成11年7月14日
高度情報通信社会推進本部長決定
  1. 経済・社会の急激なネットワーク化が進展する中での個人情報保護の在り方を検討するため、高度情報通信社会推進に向けた基本方針(平成10年11月9日本部決定)のアクション・プラン(平成11年4月16日本部決定)に基づき、高度情報通信社会推進本部の下に個人情報保護検討部会(以下、「部会」という)を開催する。
  2. 部会は、ネットワーク化された社会における個人情報の保護に関し専門的かつ優れた見識を有する者若干名に依頼し、その参集と意見の開陳を求める。
  3. 部会の座長は、委員の互選による。
  4. 部会には、必要があると認める時は、参考人を招いて意見を聞くことができる。
  5. 部会の庶務は、関係省庁の協力を得て、内閣官房において処理する。
  6. その他、部会の運営に関する事項その他必要な事項は、座長が定める。

(参考資料6)

「個人情報保護検討部会」の設置について

平成11年7月23日
内閣官房内閣内政審議室
  1.  平成10年6月に「高度情報通信社会推進本部電子商取引等検討部会」において取りまとめられた報告書「電子商取引等の推進に向けた日本の取組み」の中で、「情報通信技術の発展により、電子化された情報をネットワークを介して大量かつ迅速に処理することが可能となっており、また、蓄積、検索、利用、改竄も容易であることから、プライバシー保護の必要性が以前にも増して急速に高まっている。」旨指摘されている。
     この報告書を受け、同年11月、高度情報通信社会推進本部はプライバシー保護に関する同報告書の記述をほぼ全て取り入れた上で「高度情報通信社会推進に向けた基本方針」を決定した。
     更に平成11年4月、この基本方針に基づき、具体的かつ明確な目標、スケジュールを示したアクション・プランを同本部において決定した。このアクション・プランにおいて「個人情報保護の在り方を検討するため、平成11年中に高度情報通信社会推進本部の下に検討部会を設置する。」旨が定められている。
  2.  6月15日に衆議院を通過した住民基本台帳法改正法案の審議過程においては、住民基本台帳ネットワークの実施に当たり、民間部門をも含めた個人情報保護に関する法整備を含めたシステムを速やかに整えていくことの必要性が強く認識されるに至り、自由民主党、自由党、公明党・改革クラブの三党間で、個人情報保護に関する法律について、「今国会中に検討会を設置の上、法制化の検討に着手し、年内に基本的枠組みの取りまとめを行い、3年以内に法制化を図る」旨の確認書が取り交わされた。
  3.  個人情報の適切な保護・利用を図るためには複数の省庁にまたがる検討が必要とされる場合が多く、各省庁による各々の取組みの間の整合性を確保する必要もある点などを踏まえ、今回、民間部門をも対象とした個人情報保護に関する法整備を含めたシステムを速やかに整えるとの観点から、政府全体として個人情報の保護・利用のあり方を総合的に検討するために個人情報保護検討部会を設置することと致したい。

(参考資料7)
個人情報保護検討部会名簿
 礒山 隆夫 東京海上火災保険株式会社 顧問
経済団体連合会 情報化部会長
 浦川道太郎 早稲田大学 法学部教授
早稲田大学 図書館長
 大橋 有弘 明星大学 人文学部 心理・教育学科
教育学専修 主任教授
 大山 永昭 東京工業大学 教授
 岡村 正 株式会社 東芝 取締役 上席常務
情報・社会システム社 社長
 開原 成允 国立大蔵病院 病院長
 加藤 真代 主婦連合会 副会長
 鈴木 文雄 株式会社 東海銀行 専務取締役
 須藤 修 東京大学 社会情報研究所 教授
 西垣 良三 第一生命保険相互会社 専務取締役
 原 早苗 消費科学連合会 事務局次長
 堀部 政男 中央大学 法学部 教授
 三宅 弘 弁護士
 安冨 潔 慶応大学 法学部 教授


(参考資料8)

三党連立政権 政治・政策課題合意書
(平成十一年十月四日 三党連立政権合意書別紙)
◎教育・環境その他の重要事項
三、人権擁護
 国民の人権をより一層守る見地から、個人情報保護のための法整備を含めた包括的なシステムの整備や犯罪被害者救済の仕組みの改善等を図る。

(参考資料9)

個人情報保護検討部会の検討経緯

8月6日(金)8月27日(金)9月7日(火)9月21日(火)10月6日(水)10月20日(水)11月9日(火)11月19日(金)
平成11年
7月23日(金)第1回 個人情報保護に関する国際的動向及び我が国の現状等
自由討議
第2回 当面の進め方について
論点整理
第3回 各省庁等ヒアリング
・警察庁(個人情報流出事例の現状)
・自治省、東京都、神奈川県(地方公共団体が保有する個人情報)
・郵政省(電気通信分野における個人情報)
・文部省(教育分野における個人情報)
第4回 各省庁等ヒアリング
・大蔵省、通商産業省、金融監督庁(個人信用情報)
・通商産業省(製造業・商業等における個人情報及びEUとの協議の状況)
・厚生省(医療分野における個人情報)
・総務庁(国の行政機関が保有する個人情報)
・運輸省(運輸分野における個人情報)
・経済企画庁(消費者の個人情報)
・労働省(労働分野における個人情報)
第5回 民間団体等ヒアリング
・医療関係(日本疫学会、日本医師会)
・信用情報関係(全国銀行協会、全国信用情報センター連合会、株式会社シー・アイ・シー)
・消費団体関係(加藤委員、全国消費生活相談員協会)
・経済団体関係(礒山委員、経済団体連合会)
・日本弁護士連合会
第6回 報道機関ヒアリング
・日本放送協会
・日本民間放送連盟
・日本雑誌協会
・日本新聞協会
第7回 報告の骨子・座長私案について
第8回 報告案について
第9回 中間報告案について


(参考資料10)

個人情報保護システムの基本的枠組みについて

平成11年11月30日
自由民主党
公明党・改革クラブ
自由党
個人情報保護システム検討会

 情報社会の進展に伴う個人情報の流出や漏洩などの社会問題への対応と国際社会への対応の観点から、我が国における民間部門をも対象とした個人情報保護システムの整備は喫緊の課題であり、その基本的枠組みについて以下のとおり取りまとめた。

  1. 個人情報保護の重要性と自由な経済活動における個人情報の利用・流通の有用性のバランスに配慮しつつ、豊かな国民生活の実現に向け民間部門をも対象とした包括的な個人情報保護システムを速やかに構築するものとする。
  2. このため、基本法の制定、個別法の整備及び自主規制等の促進の3項目を基本的枠組とし、理念や基本原則等を明らかにする基本法について、2年以内の法制化を図るものとする。
  3. さらに、個人情報の内容や利用の形態等は、分野によって様々であるのでその特性に応じて適切な保護を図るものとし、保護の必要性が高い分野(例えば、行政、信用、医療、電気通信等)については、個別法の速やかな整備を図るものとする。
     この場合において、「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」等既存の法律についても所要の見直しを行うものとする。
     その他の分野についても、ガイドラインの策定等により自主規制等の積極的な取組を促進するものとする。
  4. 他の法令においても、基本法及び個別法の趣旨等が生かされるような処分の基準等の設定など、個人情報の保護に適切に配慮した運用等を図るものとする。
  5. 個人情報保護システムの実効性を確保するため、国、地方公共団体、民間を含めた相談・救済・監視システムを確立するものとし、その具体化を検討するものとする。
  6. 国民意識の高まりや技術革新の進展等、今後の状況変化に応じて個人情報保護の一層の充実強化を図るものとする。

(参考資料11)

我が国における個人情報保護システムの確立について

平成11年12月3日
高度情報通信社会推進本部決定

 政府としては、本年11月に取りまとめられた「高度情報通信社会推進本部個人情報保護検討部会中間報告」を最大限尊重し、我が国における個人情報保護システムの中核となる基本的な法制の確立に向けた具体的検討を進める。


(参考資料12)

高度情報通信社会推進本部(平成11年12月3日)における小渕内閣総理大臣発言

  1. 堀部座長はじめ、個人情報保護検討部会の委員各位におかれましては、本年7月以来、精力的な御審議を行っていただき、「中間報告」をお取りまとめいただいたことに、感謝申し上げます。
  2. 我が国において、個人情報の保護の必要性と、利用・流通の有用性とのバランスに配慮しつつ、豊かな国民生活を実現するため、民間部門をも対象とした個人情報保護システムを整備することは、喫緊の課題であります。
  3. 本日御提出いただいた「中間報告」では、基本法の制定を中核として、実効性のある日本型の個人情報保護システムの構築を目指すべきであるとの御提言をいただいたところであり、政府といたしましても、只今決定いたしましたとおり、基本的な法制の確立に向けた具体的検討を進めることといたしますので、各閣僚におかれましても、格別のご協力をお願いいたします。
  4. また、保護の必要性が高い分野における個別法の速やかな整備、ガイドラインの策定等による自主規制等の積極的な促進など、個人情報保護システムの構築のため、政府全体として取り組む必要がありますので、各閣僚におかれましても、全力を挙げてご努力いただくようお願い申し上げ、私の挨拶といたします。

(参考資料13)

「OECD8原則」及び「EU指令」の概要

OECD8原則

1.背景

 国際的なデータ流通の本格化に伴い、国によって個人情報保護制度が異なることが、国際的な情報流通の阻害要因として認識されるようになった。

 その結果、1980年9月、OECD理事会は、プライバシーと情報の自由な流通という競合する価値を調和させることを目的として「プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドラインに関する理事会勧告」を採択した。

 勧告は加盟国に対し、8原則(ガイドライン)を各国国内法の中で考慮することを求める一方、個人情報の国際流通に対する不当な阻害の回避を求めている。

2.OECD8原則の概要

@収集制限の原則 適法・公正な手段により、かつ情報主体に通知または同意を得て収集されるべき
Aデータ内容の原則
利用目的に沿ったもので、かつ、正確、完全、最新であるべき
B目的明確化の原則
収集目的を明確にし、データ利用は収集目的に合致するべき
C利用制限の原則
データ主体の同意がある場合、法律の規定による場合以外は目的以外に利用使用してはならない
D安全保護の原則
合理的安全保護措置により、紛失・破壊・使用・修正・開示等から保護するべき
E公開の原則
データ収集の実施方針等を公開し、データの存在、利用目的、管理者等を明示するべき
F個人参加の原則
自己に関するデータの所在及び内容を確認させ、又は異議申立を保証するべき
G責任の原則
管理者は諸原則実施の責任を有する

EU指令

1.経緯

 1990年に最初の提案が出され、1995年10月に「EU個人情報保護指令」として採択された。

 指令は、直接適用されるものではないが、加盟国を拘束し、3年以内に個人情報保護に関する法律の制定、または改正を求めている。

2.EU指令の特徴

 OECD8原則を踏まえて個人データ処理の適法性に関する一般準則が定められているが、その他に以下の規定がある。

第9条 個人データ処理と表現の自由
 プライバシー権と表現の自由に関する準則を調和させる必要がある場合に限り、ジャーナリズム目的又は芸術上、文学上の表現目的のためにのみ行われる個人データの処理について適用除外を定めなければならない。
第25条 第三国への個人データの移転の原則
 個人データの第三国への移転は、この指令に従って採択された国内規定の順守を損なうことなく、当該第三国が十分なレベルの保護措置を確保している場合に限って行うことができることを定めなければならない。
第28条 監督機関
 公的機関が、この指令に従って採択した規定の範囲内で、その適用を関しする責任を負うことを定めなければならない。この機関は、委任された職権を遂行する上で、完全に独立して活動しなければならない。
 監督機関の権限として、調査権限、仲裁権限、法的手続を開始する権限又は司法機関に通知する権限が与えられなければならない。