個人情報保護法制化専門委員会

第17回個人情報保護法制化専門委員会議事録



1 日 時:平成12年6月2日(金)14時〜17時00分

2 場 所:総理府3階特別会議室

3 出席者:

園部逸夫委員長、小早川光郎委員長代理、上谷清委員、高芝利仁委員、高橋和之委員、遠山敦子委員、新美育文委員、西谷剛委員、藤原静雄委員、堀部政男個人情報保護検討部会座長

(事務局)

藤井昭夫内閣審議官、小川登美夫内閣審議官、松田学内閣審議官

4 議 題
(1)中間整理案について
(2)今後の進め方について
(3)その他

5 審議経過

【園部委員長】それでは、ただいまから個人情報保護法制化専門委員会、第17回の会合を開催いたします。
 本日は、中間整理案について3回目の審議を行いまして、できれば案文を確定して会議終了後に公表することとしたいと思います。また、中間整理公表後の進め方その他の委員会の運営について、合わせてお諮りする事項もございます。したがいまして、本日の会議は中間整理案については2時間程度をかけて御審議をいただいて、案文を確定して休憩をいたしまして、この休憩を挟んでその後は今後の運営について御相談することとします。できれば予定の時間よりも30分程度早目に終了することができるように進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力のほどをお願い申し上げます。
 それでは、前回の会議以降に委員の方々の御指摘などを前提にしまして、更に修正された箇所等について事務局から御説明を願います。どうぞ。

【小川副室長】それでは、私の方から前回から修正をいたしました箇所等につきまして御説明申し上げます。お手元の資料の1、大綱案の中間整理の案がございます。こちらをごらんいただきたいと思います。
 まず2ページでございます。「基本原則」の中の真ん中ほどの「(2)適正な内容の確保」のところでございますけれども、前回の議論で「個人情報は、正確な内容に保たれること」という大変端的なスリムな文章になっておりますけれども、委員の方々からOECD8原則が利用目的に必要な範囲内で正確な内容と書かれていることもあり、読まれ方として注記を付していた方がいいのではないかという御指摘もございました。したがいまして、そこにございますように、(注)といたしまして「『正確な内容に保たれること』とは、個人情報が(1)の原則に基づき利用目的に関連して必要な範囲で取り扱われる上で正確な内容で保たれることである」という解釈の中身を注記を付したところでございます。
 2つ目は、次の3ページでございます。語句訂正の細かいことも含めて申し上げます。3ページの真ん中ちょっと上ほどにございます4の「政府の措置及び施策」の「(1)の既存法令の見直し等」の3行目でございますけれども「政府は、基本原則に沿って」となっておりますが、前回の案では「政府は、本法の基本原則に沿って」と「本法の」という言葉がございました。本法でもないものですから、一応ここはその他の部分と平仄を合わせるため削除をさせていただきます。
 次にその下の(2)の「独立行政法人等に対する措置」のところでございますけれども、その2行目に「本基本法制の趣旨に沿って」という言葉がございます。ここも前回は「本法の趣旨に沿って」とあったわけでございますけれども、本法というよりもこの全体のここでつくろうとしている本基本法制という言葉の方がふさわしいのではないかと語句の訂正をいたしたところでございます。同様の訂正が、後ほども2か所ほど出てまいります。
 4つ目は、ページが飛びまして5ページでございます。4ページの最後から「事業者が遵守すべき事項」ということになっているわけでございますけれども、5ページの頭の柱書きでございますが、ここでは「自主的に必要な措置を講ずるものとすること。その場合においては、以下の事項が含まれるようにすること」という柱書きがあるわけでございます。ここの点について、前回の御議論で(1)から(11)の中で「努める」という言葉を入れていたり入れていなかったりという場所があったわけですけれども、それも一律に「行うこと」に修正したこともありまして、それぞれの規律ごとに今後、義務規定とすることも含め、いろいろ検討していく建前であるという、そこの論点がやや柱書きから十分読み取れなくなっているのではないかという御指摘がございました。したがいまして、この柱書きの下にごらんのように(注)を付記したところでございまして「以下の各事項に関しては、義務規程とすること等を含め、その法的強制の程度について、規律ごとに引き続き検討する」ということを加えております。
 その次に「(1)利用目的による制限」のところでございますけれども、ここも前回の御議論で「明確にする」という中身を「具体的に明確にし」という御議論でそう訂正したところでございますけれども、その「具体的に明確に」という点について、これが事業者に適用していくわけでございますから、どの程度具体的なのか、どの程度の具体化が必要なのか、ある程度その方向性なりを明確にしていく必要があるのではないかという御指摘がございましたので、この点につきましてはそこに(注)がございますように「『利用目的を具体的に明確にし』とは、個人が利用目的について、通常、認識し得る程度に明確にすることを意味している」という(注)を付記したところでございます。
 その次に「(2)第三者への提供」のところでございますけれども、2行目に「個人の権利利益を侵害するおそれの無い場合等を除き」という表現がございます。前回までは「個人の権利利益を侵害し、または侵害するおそれの無い場合」という表現だったわけでございますが、前回の案でございますと、読まれ方によっては、その個人の権利利益を侵害する場合のときという誤った読まれ方をするおそれもあるかなという御指摘がございました。端的に侵害するおそれのない場合としても、侵害する場合は当然含まれると考えられますので、こういうスリムな表現に改めさせていただいたところでございます。
 同様の箇所が、その次1つ飛びまして(4)の「適正な方法による取得」のところもございまして、5ページの最後から6ページの頭にかけまして「本人の権利利益を侵害するおそれのない場合等を除き」という具合に、ここも同様の修正を行っているところでございます。
 それから、少しページが飛びまして8ページをごらん賜りたいと思います。8ページの(11)のところで「国及び地方公共団体の施策への協力」でございますが、ここも先ほど出てまいりました「事業者は、本基本法制の趣旨に沿って」とございます。「本法の趣旨に沿って」という言葉をこのように語句の平仄を整えたところでございます。
 同様に、その下の6の「地方公共団体の措置」のうちの「(1)保有する個人情報に関する制度等、施策の整備充実」のところでございますけれども、1行目に「地方公共団体は、基本法制の趣旨に沿って」と、これも同様の語句の修正でございます。
 続きまして、8ページの一番下の「(2)区域内の事業者、住民に対する支援等」でございますが、9ページに入りまして、ここの点につきましては地方公共団体は「支援、苦情等の処理などの施策の実施に努めるものとする」という本文は変わらないわけでございますけれども、その支援等の中身としてさまざまな内容が予定されるわけでございますが、その内容等によっては国と地方公共団体の役割分担等を今後十分検討していく必要があるのではないかという御指摘がございました。また、これまでの当委員会の議論でもそこは余り触れられていない、議論されていないところでもあろうかという御指摘もありましたので、(注)としてそこにございますように「支援等に関し、国と地方公共団体の役割分担等について、引き続き検討する」ということを加えさせていただいております。以上が、前回の案からの修正個所でございます。

【園部委員長】今の事務局の説明について何か御質問、御意見ございますか。

【上谷委員】5ページの注を入れられた点は、私もこれで賛成で結構です。ただ、この注がわかりやすいかどうかというと、若干疑問があるような気がいたします。そのときに私は一昨日でしたか、具体的な表現までは申し上げずに、要するに普通の人が常識的に見てわかる程度に明確にという趣旨であればいいのではございませんかということを申し上げたのですが、いささか文章が硬い感じで「個人が利用目的について、通常、認識し得る」というのは一体どういう意味か、これもうひとつわかりにくいような気がします。
 私の案を申し上げますと例えば、「『明確にし』とは、通常人がその利用目的を容易に理解できる程度に明確にする」という表現の方がわかりやすいと思います。
 それからもう一つ、これは今ここへ来て読んでいて気がついたのですが、3ページの「政府の措置及び施策」の「既存法令の見直し等」の冒頭の2行ですけれども、後の方は問題なく、例えばその次のパラグラフですと「政府は」から始まって「必要な措置を講ずる」と結ばれてくるのですが、この最初のパラグラフを見ますと、政府はよることとすることとなりますね。少し文章が読みにくいような気がします。それから「政府は、その保有する個人情報に関して」はとなってますが、これは恐らく「政府の保有する個人情報に関しては」でいいのではないか。これは字句だけの問題、表現だけの問題です。ですから、「政府の保有する個人情報に関しては、別に法律で定めるところによることとすること」でいいのではないかということです。
 あとの部分は、例えばこういうようないわゆるテーマの「は」と私がこの前言いました、そういうものでそろえているところはそろえなければいけませんけれども、ここのところは必ずしもこれで全部そろえなくてもいいのではないかという気がしまして「政府は」でそろえている点を重視しておられるのかと思いますけれども、「政府は」でそろえるのならば何かもう少し整理しないと、「政府は、…よることとすること」と、こういう文書の骨組みになりますので、ちょっと変かなという、それだけです。

【園部委員長】まず修正箇所だけしたいと思います。それで、全体についてはまた最初からやっていきますので、今の修正箇所で注の部分については、上谷委員の御意見は傾聴すべきですが、通常人という言葉はこういう文書には少しなじみにくいですね。

【上谷委員】それは別の表現でもいいです。「認識しうる程度に」と言っても結局、何を認識するのかということがわかりませんので。

【園部委員長】その点はいかがですか。事務局、いかがですか。「個人が利用目的について通常人が」というのはちょっとわかりにくいので、「個人がその利用目的を容易に理解」と。

【上谷委員】それで結構です。

【園部委員長】もし今のようにもし今のようにあれするとしますと「個人がその利用目的を容易に理解できる程度に明確にできることを意味している」と、これでわかりますか。

【小早川委員長代理】特定の個人ではなくて標準的な個人ということですので「通常、個人が」ということではいかがでしょうか。

【園部委員長】「通常、個人がその利用目的を容易に理解できる程度に明確にすることを意味している」。一応それで、また後で御意見をいただきますが、ほかに修正箇所をどうぞ。

【小早川委員長代理】同じページの上の方の注で全く細かいことですけれども、「義務規程」はこの場合は「規定」の方がいいのではないか。

【上谷委員】これは変換ミスですね。

【園部委員長】ほかにございますか。今の事務局修正箇所ですが。また後ほども繰り返しおっしゃっていただいて結構ですが、それではこれからの御議論は項目ごとに区切って進めることといたします。それでは、事務局から順次読み上げをお願いいたします。

【事務局】読み上げさせていただきます。

(「(1)目的」朗読)

【園部委員長】それでは「目的」をお願いします。

【小早川委員長代理】前回の最初までありました「理念」というのがなくなったわけで、この目的規定でもってそれをある程度カバーするという趣旨だと思いますが、そのこととの関連で前回私が、「理念」に関してだったと思うのですけれども、個人の権利利益の保護ということの更に前提として、その場合の権利利益というのは結局は個人の人格の尊重ということから出発してどんな権利利益が問題になるのか決まってくるのだろうという趣旨で、それらしい一文を入れていただきたいという御提案をしました。
 ただ、それは理念規定自体をどうするかということもあり、前回はまだ言葉の中に入れていただくまでにはいっていなかったのですけれども、やはりこの大綱案の趣旨を対外的に説明する際に、何かそういうことはあってしかるべきではないかという気が依然としてしております。
 ただ、この目的規定だけになりましたので、ここに入れ込むことはちょっと難しいのかもしれない。大幅に長くするとか、そういうことでしたらまた別なのですが、ここに入れるのはちょっと難しいのかもしれないのですが、前回もたしかそういうお話もあったかと思いますけれども、目的規定以外の形ででも何かそういう考え方を示しておいてはいかがかと思うわけです。具体的にはわからないのですけれども、この目的規定に注でも付けておくとか、基本的に個人の人格の尊重ということが基本なのだというような趣旨のことをやはり入れておいてはいかがかと思います。

【園部委員長】これを注に入れるということは、将来本文に入れ込んでほしいということになるのか。そうなると、それはそれなりの位置づけを考えなければいけないわけですが、あるいは単なる説明の問題であるとすると、後ほどブリーフィングの際にそのことを含めて説明をするということになると思いますが、それだけでは安心できないということであればある程度入れ込まないと、説明はするけれどもいつの間にか小早川委員のおっしゃることが条文から抜けてしまうということになるので、その辺のところはどうしますか。もし入れるならば、「理念」だとこれは非常に入れやすいのですけれども「目的」のところにどこまで入れられるか。

【小早川委員長代理】「目的」のところですと、直接の目的ということになりますとこのような人格の尊重はどこまでかという議論になってしまいますので、どちらかと言えば「かんがみ」の前なのかもしれませんけれども、それも大幅に変えてしまうことになるかと思いましたので、私としては注ぐらいでお願いできないかなということです。

【藤井室長】小早川先生からそういうお話を事前にお聞きしていたので、注の案文を2通り準備しておりますが、いかがいたしましょうか。

【園部委員長】それでは、まず注の案文を出していただきますか。

【藤井室長】1点は委員長がブリーフィングされる文言に沿ったような物の考え方で、もう一つは小早川先生からメールをいただいていますけれども、その趣旨に沿ったもので事務局なりに整理してみたものでございます。権利利益の説明のような注になっております。

(案文配付)

【園部委員長】小早川委員はどちらがいいのですか。

【藤井室長】案の2が小早川先生のメールを参考にさせていただいたものです。

【園部委員長】これは、注というのはどういうことですか。これでもよろしいのですか。

【小早川委員長代理】目的規定の意味を更に敷衍して説明するということで、私は案1でも2でもどちらでも結構です。

【西谷委員】これは委員長がおっしゃるように、最後に入れるのか入れないかという議論をするよすがというか、それとして入れておくのかどうかがやはり別れ道なのですね。コメンタールに書く程度でよいのか。我々として将来そこを書き込むことについて議論しようという意味で書くのかということは決めておかなければいけないので、場合によっては最後に「その他」という検討事項もあるのですね。そもそもこれは人格権か、何なのだという、あの議論とまた正面からこれをやるというのも苦しい気もするのだけれども、どうですかね。私などの領域を超えてしまうのだけれども、ある意味の知る権利論とパラレルになっているような意味のキーワードを探そうという議論で、私は個人的には人格権を書いてしまったらどうか。知る権利とは違って、あれは最高裁までいっているというようなこともあるから思い切ってという感じがするから、私は注というよりはむしろ書くことについて、明記することについてなお検討するぐらいな感じかなという気はしていますけれども、専門外でもあり、はっきりと確信を持っているわけではありません。

【園部委員長】起草委員のほかの方、いかがですか。

【藤原委員】前回、小早川委員の修正案が出ましたときに「理念」に書くという方法もあるのではないかと申し上げたのですけれども、「理念」が消えたということで「目的」ということになるわけですが、そのときにまず注に書くということの意味をもう一度確認させていただきたいのですが、今、西谷委員が言われたように、将来的には入る可能性が高いけれども、この時点であるから注記にとどめるという意味なのか。あるいは純粋に、例えばこの大綱案の考え方等の中に入れ込むことで済むことも考える。つまり、開示請求権でありますとか、訂正権等のもろもろの権利の中身にも関係してくるかもしれないので、後に慎重に検討しろという意味で置いておくと理解するのか。そうであると、置いておくとなぜわざわざここにとどめたのかということで、結局書いた方がいいという結論に後でなるのかなという気がするのですが、それぐらいならばという西谷委員の御意見が非常によくわかるという気がするのですが、小早川先生はどちらの趣旨ですか。

【小早川委員長代理】私個人は、目的規定の中に書いた方がいいのだろうと思っていますが、ただ、その書き方はもう少し後に延ばしてもいいのかなと。特に中間整理案を公表した段階でいろいろな反応があると思いますので、それを踏まえて更に最終案を考えればいいのではないか。今、目的のところを書き直すというのは、やや効率的ではないのではないか。ですから、覚えのような意味で注ぐらいでいいのかなと思います。
 また、余りよけいなことを考える必要はないかもしれませんけれども、この中間整理案が公表されたときに、当然この点についてはいろいろな議論が出てくるはずです。そういうことを考えますと、何も書いていないよりは専門委員会でもこういう言葉は意識したということが、単に委員長の御説明の中で出てくるだけではなくて、文章上も出てきている方が議論の整理にもなるかと思います。

【堀部座長】質問してよろしいでしょうか。この権利利益という目的で書いているのと、個人の人格というのはどういう関係になるのでしょうか。憲法13条ですと、個人として尊重されるという言い方ですね。人格あるいは人格権というと民法上の権利概念のようにも思うのですけれども、こういう行政法規的な側面を持った基本法の場合の人格というとらえ方をどのようにしたらいいのか。この前も人格のことを言われていましたが。この前は落としましたからお聞きしなかったのですが、個人の人格の尊重の場合の人格というのをどうとらえたらいいのか。権利利益と重なり合う部分もあると思いますが…。

【小早川委員長代理】まさにそういう議論を今までもやってきましたけれども、もっとやらなければいかぬのではないか。ということは、この段階ではテンタティブな形で出しておくぐらいがいいのかなというのが一つです。
 それで、今の堀部座長の御指摘については、私よりもそれぞれの専門家がおられますのでそういう方の御意見を、今日なのかどうなのかわかりませんが、更に伺いたいと思うのです。私自身は、繰り返しになりますが、個人の権利利益を保護するという場合にその権利利益の中身と範囲は何なのかということはこの言葉自体からは表れてこないので、むしろ逆にこの基本法制でもって保護されているものがここで言う個人の権利利益だという逆の論理関係になるのだと思うのです。そうだとしますと、どういうものを保護するのかという方向性が元の案では十分出ていないのではないか。そこにはやはり何らかのもっと固有の価値を持った言葉が出てこないと、説明として足りないのではないか。それがもう一つです。
 それから、憲法上の個人の尊重と、それから民法解釈論で言う人格権という点につきましては恐らく憲法上、絶対的に自由権として保護されるべきいわゆるプライバシー的な部分よりは民法上の人格権の方が広いのだろうと思いますが、私自身は人格というのは個人がその社会関係をとり結んでいくときにどういう顔をして出ていくかという、パーソナリティーの問題に関わるものを広く考えていいのではないかと考えております。

【遠山委員】この段階で「目的」の文言を入れるのはなかなか難しいような気もいたしますが、議論を将来に残す契機とするためにこういうことは小早川委員の御意思とは違うのかどうかお伺いしたいのですが、「基本原則」の柱の文章がございますが、その注として、以下の原則については個人の人格は尊重されるべきであるとの社会的慣習を前提とするものであることとか何とか仮に入れておいて、それが将来うまく「目的」に入るか、あるいは議論の中でもそれは全体で表現されているので要らないのではないかとか、いろいろな議論のきっかけにするというのは一つの手ではないかと思います。

【高芝委員】ほとんど同じ意見になるかもしれないのですけれども、「理念」は消えたのですが、従前の「理念」のところに注がありまして、そこでは「プライバシーの権利は個人の権利利益の主要なものの一つである」ということで、これはずっと「理念」の方で個人の権利利益の主要なものとしてプライバシーの権利を挙げていたのですね。それとパラレルのイメージで、「目的」のところに注が付くこと自体、落着きの悪さがあるのですけれども、私は多分小早川委員の言われているのは個人の権利利益というのをもう少しわかりやすくされるというか、この部分は入っているのだという指摘をされたいという趣旨だと思うのですが、前は「プライバシーの権利は個人の権利利益の主要なものの一つである」という書き方だったのですけれども、それに近いイメージではないかと理解しているのですが、違いますでしょうか。

【小早川委員長代理】期待している機能、説得機能としてはそれに似ているかと思いますが、プライバシーという言葉だけを取り出すのがいいのかどうか。憲法解釈論と、それから民法なり何なりの、全法体系の中で憲法解釈論が余りぎらぎら出てくるのはどうかなという感じがします。

【園部委員長】大綱の最終案は、注が付かないのですね。

【小川副室長】大綱は基本的にそういう注とかは付けなくて、大綱案の考え方というのを別につくりたいと思っていますので、当然立法趣旨あるいは解釈の趣旨になるような文書を別途付けたいと思っております。

【園部委員長】要するに、各項目ごとに注を付けておいて、最後にそれを外しますから、そこで消えてなくなると、そこに付いていたのはどこにいってしまったのだということにかえってなるので、その辺は思い切って入れ込むかどうするか。

【上谷委員】私は、結論としては委員長の記者会見における説明でいいと考えます。つまり、注も付けない。それで、先ほどからの小早川委員等のお考えに全く反するつもりはございません。ただ、現実に立法作業をする過程で前文を置くという例は非常に少ないと思いますし、目的のほかに理念を書き込むという現行法もないわけではないようですけれども、非常に例外的なものになるということからそう申し上げたわけで、「目的」の中に書き込むということも短い文章では非常に難しい。結論としては、私は「個人の権利利益を保護すること」という、この中に万感の思いがこもっておるということでお許しいただけないかなという感じがいたします。それは、考え方の中では十分説明していただいて結構ですし、将来コンメンタールその他の解説ができるときにはそれをその中にお書きいただいてもちろん結構ですし、国会で議論される過程で政府提案として出されるならば、その答弁の過程でこういう理念の下につくられたものでございますという説明があることはもちろん何ら異存はございません。その際にはフルに小早川委員の御意見を参照していただいてお答えいただくということでどうかなと、結論としてはそういうことです。

【西谷委員】私は案の1に認識の上に立つものであり、目的規定の表現ぶりについてはなお検討するというようにこの注を付けて、かつこの注というのはコンメンタールではなくて将来検討すると。検討の結果、上谷先生が言われたように、最後はそれは出ないかもしれないけれども、入れる工夫だってあるという気はするものですから、要は非常に世論としてはある意味ではここは注目しているところだから、注を付けて、しかもその注というのは何だと問われるから、それは検討のよすがといいますか、それであるということが言えればいいのではないかと思うのです。今、結論を出してしまうことではないという方がいいのではないかと思います。案の1か案2かは大体同じですが、案の1で、つまり現在の利益ということとつなげて書いていますから、比較的理解しやすいので案の1でどうかと思います。

【園部委員長】ほかに御意見ございませんか。

【小早川委員長代理】仮に案の1が採択されるといたしますと、「個人の人格の尊厳」という言葉は少し憲法の人権論に引っ張られ過ぎているのではないか。私はそれを避ける意味で「尊重」の方が少し柔らかくてぼやけていていいのではないか。

【園部委員長】これを注に付けますか。注では困りますか。この案1です。

【上谷委員】それは皆さんでどうぞ。多数の御意見で結構ですが、私はそういう意見もあると言うだけ言っておかないと困りますので。

【園部委員長】この注がその後どういう扱いになるかについてはペンディングにさせていただいて、この際ここで一応まとめる意味で案の1を注として、これはやはり基本原則に付けるか、法制に付けるかという問題があって、遠山委員からは取扱い上、基本原則に付けてはどうだという意見も出ております。

【藤原委員】私も遠山委員の言われるように、「理念」を流し込んだ部分もありますので、もし付けるのであれば「基本原則」に付けておいた方がよろしいのかなと、今のところは思います。
 と申しますのは、目的規定に付けると、いずれ目的規定の文言を検討するのだということがここで確認され、この会議録に残れば必ず検討しなければならないわけですから、それでいいのではないかと思うのです。というのは、この目的規定のところに付くと書くか書かないか、今決めてしまわないとここに書きにくいなという気がするのですけれども、この法律の性格にも関わってきますし、かつ注に付けたという意味もあると思いますので、私としては個人的には遠山委員の御意見に賛成いたします。

【園部委員長】遠山委員及び藤原委員の位置づけということになると、注のところに「本基本原則は」と書けば大体よろしいのではないか。それで、人格の尊重ということで私のあいさつがここへ盛り込まれるということで「本基本原則は、個人情報がその取扱い次第で個人の人格の尊重に関わるような重要な国民の権利利益を侵す可能性を招きかねないことへの認識の上に立つものである」と。「認識の上に」というのはちょっと硬いけれども、何かいい方法はありますか。

【上谷委員】「尊厳に関わる」のはいいけれども「尊重に関わる」はちょっと変じゃないですか。

【園部委員長】この辺は文章を直してみてください。

【小早川委員長代理】私が申しましたのは、「尊重に関わる」というのだと尊重を妨げるのと、それから尊重を促進するのと両方入るのかなと、そういうつもりもございます。

【上谷委員】「関わる」というのは、尊厳に関わるという言葉の使い方とは意味が違う「関わる」になってしまいますね。

【小早川委員長代理】「尊厳に関わる」というのはちょっとリジッド過ぎないかなということも含めています。

【上谷委員】そういう使い方の「尊重に関わる」というのは余り一般的ではないように思います。ここの「関わる」はこけんにかかわるみたいなところの使いの「関わる」でしょう。

【小早川委員長代理】それと「個人情報は」「招きかね」という主語、述語もちょっと……。

【堀部座長】ここは個人情報の取扱い次第でということですかね。

【園部委員長】個人情報の取扱い次第で、個人の人格の尊重……。

【小早川委員長代理】言葉としては、もとの尊厳よりいい表現がなかなか出てこないということであれば、差し当たりはこれで。

【園部委員長】なかなか難しいものですね。前はどうなっていましたか。「尊重されるべきものである」でしたか。

【高芝委員】「個人の尊重原則」と「原則」を入れれば「関わる」にしても私は違和感はないと思います。

【園部委員長】個人の尊重の理念ですかね。でも、ここで理念を出すのはあれですが「本基本原則は、個人情報の取扱い次第で個人の人格の尊重の理念に関わる」……。

【小早川委員長代理】あるいは「個人の人格に関わるような」。そうすると逆に人格権ということに近くなり過ぎますか。

【園部委員長】ちょっと人格権につながりますね。

【新美委員】「個人の尊重」ということで「人格」を取ったらどうでしょう。

【園部委員長】でも、「人格」を入れたのだから「人格」を取ったらどうしようもないです。「取扱い次第で人格の尊重の理念に関わるような重要な国民の権利利益を侵す可能性を招きかねないことへの認識の上に立つ」ですか。余り好きじゃないですが、一応注だからいいでしょうか。事務局の方はわかりましたか。それで浄書しておいてみてください。なお、これは後回しにします。浄書してからで、そのように注を3の「基本原則」の柱書きのところへ付けます。

【上谷委員】最後のところですけれども、今やっと対案が浮かびましたが、「招きかねないとの認識に立つものである」でいけないですか。

【小早川委員長代理】更に、「可能性を招きかねない」というのも、ちょっともって回っていますか。

【園部委員長】「利益を侵しかねないとの認識に立つものである」ですか。それで一応やっておいてください。後でまた活字を見てあれします。「目的」はこれでよろしゅうございますか。このところは注は付けないと。
 もしよろしければ、次の「定義」を読み上げてください。

【事務局】(「2.定義」朗読)

【園部委員長】それでは、またこれは違う問題ですから(1)(2)ごとにいきましょう。
 「(1)『個人情報』とは、個人に関する情報であって、当該個人が識別可能な情報をいうものとすること」。これはどうですか。

【小早川委員長代理】どうでもいいのですが、「当該個人の識別が可能な」ではないでしょうか。これは63年法ではどうなっていますか。

【堀部座長】かなりいろいろあって「当該個人を識別できるもの」ですから、情報公開法でもこれにかなり近いものになっています。更にどう細かく規定するかということもあるのですが、この段階では……。

【小早川委員長代理】余り議論しても。

【園部委員長】これは大綱ですから条文ではないので、その点は。

【上谷委員】条文のときにはこの表現で「当該」という表現はおかしいと異議を言うことを予告してございます。今日は言いません。大綱ですから、これで結構です。

【園部委員長】そういう理解でひとつお願いします。(2)はどうでしょうか。

【堀部座長】感想ですが、よろしいでしょうか。「個人情報の処理等」というのと、その取扱いというのと2つの概念ができて、どちらに言い換えてもいいような気もするし、この使い方ですと「個人情報の処理等」というのはより広い概念で、その中に取扱いというのが含まれるという解釈でいいのでしょうか。
 例えば、「目的」の中でも2行目に「個人情報の取扱いに関し基本となる事項を定めることにより」とか、後の方でも取扱いがいろいろ使われています。この段階ではこれでいいかと思いますが、この言葉を見るとEUのディレクティブでいうプロセシングという言葉を連想します。OECDなどではコレクションとかユースとか段階を分けていますが、ここでは全体としてプロセシングと言っているということになります。
 一方、取扱いというのは英語で連想するとオーストラリアではハンドリングという言葉を使って全体を表すというのとダブってくるものですから、どのようにするかは今後の整理だと思います。それから1条の「目的」には流通、蓄積、利用とありまして、定義の(2)の「個人情報の処理等」の中に蓄積という概念が入っています。利用は後の方の利用目的による制限というかなり広い概念としてとらえているようにも思いますので、その辺りは整理が必要であると思います。しかし、今日の段階でということではありません。

【西谷委員】この間「または」と言って、どうもここは前段と後段の関係がはっきりしていないのです。元の案がその他とあったことをよく考えてみると、これはつまり取得、作成、加工、蓄積、維持管理、提供ということ以外の、または一連のというのは今、挙げられたものの組み合わせということだけであるとすれば、もう前段で実は読めているわけです。殊更「または」と書かなくてもいいというぎりぎりのところです。
 そうすると、多分ここに書き上げられたもの以外の何か行為も拾いたいぞと、この蓄積、維持管理、提供ということ以外にどんなものがあるのか、直ちに私は具体的にイメージできませんが、もしそうだとするとそれはその他なのですね。その他、必要な行為と、必要と仮に言っておきますが、もう少し丁寧に言うと、その他個人情報の取扱いに関する一連の行為を構成する行為を言う。つまり、一連の行為を構成する部分行為、だから一連の行為に何が出てくるかわからない。それは取得、作成、加工、蓄積、維持管理、提供以外の何かわかりませんけれども、そういうものが間にばっとあって、そういう一連の行為を構成する各行為を言うというようにむしろ考える。それで全部ふさげたということであるとすると、その他として、かつ一連の行為と限定するのではなくて構成する各行為の各までは要らないとすれば、構成する行為を言うというくらいにすることの方が、思想としてははっきりするなと思いますが、いかがでしょうか。

【上谷委員】法律の条文ならばそうしなければいけないですね。約束ごとから言えば「その他の」ではなくて「その他」ですね。

【西谷委員】のみ込むのだとすれば後段は要らないことになりますから、別のことを書いていると言わなければならないことに。

【園部委員長】「一連の」というのが非常にわかりにくいのだけれども、一連というのは順次という意味で一連なのか、どういうことなのですか。必ずしも一連にならなくてもいいわけでしょう。この次にこれがあって、その次にこれがあってと、そういう意味ではないのですか。

【西谷委員】私の考えでは、一連のものがある。間に挟まっているすべての行為ということです。

【園部委員長】関連するすべての行為を一連の行為と言うわけですか。

【西谷委員】一連の行為という概念は先にあって、最初に取得するときから最終目的を達するまで。

【園部委員長】それはずっと順次につながるという意味ですか。取得し、作成し、加工し、蓄積し、維持管理しというのはずっとつながっていくわけですね。

【西谷委員】そうです。例えば、分類するという行為をとらえてみるとして、それは取得ではない。作成に近いけれども作成ではないと仮に言いましょう。そして、加工でもないと言いましょう。蓄積でもない。維持管理でもない。提供でもない。そうすると、その分類するという行為はどこだというと、その他個人情報の取扱いに関する一連の行為を構成する行為であると言ってふさがなければならない。

【園部委員長】作成するときは分類すると思いますが、それはそれとしていろいろあるでしょう。今のように、多少法律の条文のようになりますと、「若しく」は「また」になるのですが、またはこれこれその他ということになって「個人情報の取扱いに関する一連の行為」というのが、そうすると一連の行為を構成する行為が個人情報の処理等になるのですか。処理は全く出てこないのだけれども、「処理等」というのは何なのですか。処理プラス何とかかんとかをまとめたものが処理等だけれども、ただ「処理等」と出てくるわけですね。

【西谷委員】処理と言えばいいのでしょうけれども。

【藤原委員】もしそういうことでしたら、たしか一連の行為と書いてある法律が何本かあると思いますので、それを参考に検討してみてもよろしいのではないかと思います。前回の西谷委員のお話はどちらかというとパーツパーツでスナップショット的に見るのではなくて、全体が一連だということでお話されていたのだと思うのです。しかし、今回はそれだとやはりこの書き方よりは前回の書き方に近い。それで、今回は入り口から出口まで切っていくというような御趣旨でその他一連のとおっしゃったのだと思うのですけれども、通常はどちらで使っているかということを確認しておけばよろしいのではないかと思います。

【園部委員長】余り条文にはこだわりませんけれども、この辺になると条文のごとくになっているものだから、それで気になるのです。

【小早川委員長代理】さっき西谷委員が御提案された案文ですけれども、もっと短くしてしまって「その他個人情報の取扱いに関する行為を言うものとすること」ではだめなのでしょうか。一連性を重視するのか、切るのかというのは、更に調査した上でもう一度文言を考えるとして、差し当たりのところは少し大ざっぱでもわかりやすい方がいいのかなと思います。

【西谷委員】よろしいのかもしれません。何か本当はこれはインプリケーションがあるのだとは思うのです。一連にやっていく過程における何かであって、単に個人情報に関する取扱い行為ではない。本当は何か意味があるのだとは思います。

【堀部座長】ここでは広くくくりますので、そういう場合にどのように表現していくのか、またどう行われているのかということを踏まえないと明確に書けないと思います。民間などでも一定の期間を過ぎれば消去するとか、廃棄するとか、地方公共団体でもそうしているところがありますので、そういうものなども含めるとどうなるか。この段階でそれを入れて議論していくかとなると大変だろうと思いますので、「一連の」というのはない方がわかりやすいかもしれないですね。

【新美委員】今の小早川先生の御意見ですと、廃棄するときなども今後問題になってきますから、それはこのままだと出てきませんので、どうしても入れるような表現は必要だと思います。

【堀部座長】それは廃棄しろということを言っているのですね。コンピュータ上で言うと消去なのでしょうか。例えば、負債があったという情報は5年経てば消去しているところがありますから、そういう行為もこの処理等の中に入ってくると思います。

【園部委員長】そうしますと、「『個人情報の処理等』とは、個人情報を取得し、作成し、加工し、蓄積し、維持管理し、または他人に提供することその他、個人情報の取扱いに関する行為を言うものとすること」でよろしゅうございますか。一応それで当てます。
 (3)の「事業者」についての定義はいかがでしょうか。「以外の」の次にポツが要るのですか。ちょっとぴんとこないけれども、いきなりポツが来て事業を営む者であると、それの方がわかりやすいのですか。「以外の」というのは何の以外なのでしょうか。

【新美委員】者にかかるわけですね。

【園部委員長】だから、国や地方公共団体は事業を営む者ではないのですね。

【小早川委員長代理】そこまで「以外」がかかるのだということを表したのがポツですね。

【園部委員長】これがないと、事業を営む者の中に国が入るおそれがあるのですか。

【上谷委員】以外の事業と読まれてしまうということですから、事業者とは事業を営む者であってとかけたいための、恐らく日本語のポツの頼りなさですね。つまり、読点の頼りなさがここに出てきてしまっているということです。論理読点がもう一つあれば、ここは論理読点を入れるとかですね。

【園部委員長】「当該事業の遂行に際し、個人情報の処理等を行う者をいうものとすること」。事業というのは当然わかるのですね。

【堀部座長】これも情報公開法では、個人で事業を営む者まで含めて純粋の個人と区別していますので、ここでもそういうとらえ方になっていると理解はしてみたのですが。

【園部委員長】個人でも事業者は事業者だと。

【堀部座長】個人情報の処理等を行うもので、純粋に個人を含む者としてとらえるのかどうかというのは今後出てくると思うのです。事業者という概念をつくっていきますとどこまでなのか。営利を目的として業として行う者は含みますが、前から言っています住所録をつくっているだけの個人の場合はここには入らないことになると思います。

【園部委員長】そういう個別の細かい規定はこの注のところに「引き続き検討する」とありますが、それは当委員会で検討するのですか。なかなか大変ですね。
 注には汎用データベースとか入っていますが、これはよろしゅうございますか。

【新美委員】(3)に関連してちょっと細かいのですが、「遂行に際し」というような表現ぶりでは漠とし過ぎるのではないかということもあると思うのです。使用者責任のところで「際し」と「ために」という議論で大議論があって、中間的に「について」という表現を使ったという立法経緯がありますので、この「際し」というのはかなり広い意味になります。それでよろしいかどうかというのは、今は決めなくても検討しておく必要があると思います。

【園部委員長】そうですね。一応ここでは一番広いものを取っていると。

【小早川委員長代理】「当たり」ぐらいがいいのではないですか。ちょっと「際し」は広過ぎますかね。

【園部委員長】「遂行に当たり」にしますか。

【新美委員】「につき」というのは民法であって国賠はどうでしたか。公権力の行使……。

【小早川委員長代理】「について」ですね。

【新美委員】やはり民法のときの議論をそのまま生かしているのですね。ですから、その意味で解釈論として確立していますから、ここも「事業の執行について」ぐらいに書いておいた方が、これまでの蓄積が使えるということにもなると思います。

【園部委員長】では「当該事業の遂行について」としておきます。
 それでは、少し時間が迫ってきましたので、基本原則を読み上げてください。

【事務局】(「3.基本原則」朗読)

【園部委員長】そうしたら、全部一度に御議論いただきます。上の方から一応やりますけれども「個人情報は、その利用目的が明確にされ、明確にされた利用目的に関連して必要な範囲で取り扱われること」というのは2の(2)の注のところに引かれていますので、ここが直された場合は注も直すとなります。

【高芝委員】(2)のところですけれども、「適正な内容」と「正確な内容」というのは同義なのですか。適正というときには以前、遠山委員の方から出た合法的なとか、そんなニュアンスも含んでくるのでしょうか。

【園部委員長】適正な手続とかと言うものですから合法も入るでしょうね。この見出しと中身はどうして違っているのですか。これは「正確な内容」でもいいのではないですか。「適正な内容」というのは何かぴんとこないような気がします。「正確な内容」ならばわかるけれども「適正な内容」というのは……。
 適正な方法はいいのですが、適正な内容はちょっと。

【藤井室長】今、確認しましたら、もともとは目的に必要な範囲でとかということで利用目的と照らして適正なという意識があって「適正な」になっていたようですが、それが落ちたものですから内容の正確性だけになったということです。

【堀部座長】行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律は、簡単にいえば、正確性ですが、広く世界的に見ますと、最新性とか、完全性とか、正確性とか、いろいろな概念が使われています。それを一言で、最新というのも正確の中に入るとか、完全というのも正確の中に入るとなれば正確でもいいかと思いますので、(2)の「適正な」を「内容の正確性の確保」としてはどうでしょうか。

【小早川委員長代理】今、堀部座長が言われた中で、特に完全性などというのはちょっと正確性とは違うかなという気がして、私は前回もそういうことを申し上げたのです。このことを書いてあるのにあのことを抜かしてあって、いかにもゆがんでしまったとか、そういうのがあると思うのです。そうすると、「適切」かなということを思ったのですが、でもこの段階では「内容の正確性の確保」でしょうか。

【園部委員長】そうですね。一応正確にしておきましょう。正確なのを書くというのも相当意味がありますから、「正確な内容の確保」ですか。

【堀部座長】「内容の正確性の確保」でしょうか。

【小早川委員長代理】後の方に「透明性の確保」というのが出てきますから、語呂合わせでは「内容の正確性の確保」でしょうかね。

【園部委員長】それにしますか。「内容の正確性の確保」ですね。
 「(3)適正な方法による取得」、これは「適正」でいいですね。
 それから、その次には「適切」という言葉も出てまいります。「(4)適切な安全保護措置を講じた上で取り扱われること」。
 (5)は透明性で「個人情報は、その取扱いに関し、個人が自己の情報の取扱い状況を把握しうる可能性、及び必要な関与をしうる可能性が確保されること」と、やはり確保ですね。これは透明ということは本文に出てまいりませんが、これがすなわち透明であると、そういう趣旨ですね。

【堀部座長】「基本原則」のところで、個人情報は以下のように取り扱われるべきであるというように、取り扱われるという動詞になっています。今度(5)は2か所名詞で出てきます。この段階で違いをどうこうするというのはないとは思いますが、「透明性の確保」のところでは「個人情報は、その取扱いに関し、個人が自己の情報の取扱い」と名詞で2か所、この文章の中には入っています。「3 基本原則」の最初のところは「取り扱われるべきこと」となっています。ここも先ほどの処理、取扱いとか、この概念の整理がどこかの段階で必要ではないかと思います。

【小早川委員長代理】主語を「個人情報は」でそろえてしまったから不自然なのですね。

【堀部座長】原則的に書くとなると「個人情報」というのを主語にした方がいいのでしょうね。内容的にはこういうことだと思います。

【園部委員長】それでは、言葉遣い等々はございますが、一応これで御了解いただいて、また後で何かございましたらと思います。
 それでは、4の「政府の措置及び施策」を読んでください。

【事務局(「4.政府の措置及び施策」朗読)

【園部委員長】これは「事業者」というのと「事業者等」というのがありますが、これは何か区別があるのですか。

【堀部座長】なくなりましたから、事業者団体を含む事業者等だったのですね。それを事業者としたところです。

【事務局】そこは、地方公共団体ですとか、そういったところまで含み得る余地があるかどうかというところを少し残しております。

【園部委員長】そうすると、地方公共団体が含まれるのは3ページの下から2行目、これはいいですね。これは地方公共団体が入ります。それから4ページの上から4行目の「事業者等」も地方公共団体、それから(5)の1行目は「事業者」、これは地方公共団体は含まれない。それから、4ページの注の下から5の「事業者等」は地方公共団体が含まれるということはこちらではわかるのですが、読む人はわからないですね。これは書かないと不親切ではないか。また、これは間違いではないですかなどと言われると困るので。

【新美委員】くどいかもしれませんけれども、入れて具体的に書いた方がいいですね。

【園部委員長】「事業者及び地方公共団体」とやりますか。地方公共団体は後でいいですね。そうすると、それを入れるのは今の「等」の入っている3ページの終わりから2行目、4ページの最初から4行目、それから4ページの注の下から5行目、これは全部「事業者及び地方公共団体」とします。

【西谷委員】特殊法人はどうですか。一応ガイドラインをつくる可能性はあるのでしょう。そうしたら「事業者、地方公共団体等」です。更に2つだけではないはずですから、わからないのだけれども、もう少しにじみ出してもらって。

【園部委員長】それでは「事業者及び地方公共団体等」とします。

【堀部座長】地方公共団体等と言うと、他にもいろいろ入ってきますが。

【園部委員長】それは地方公共団体等に独立行政法人、特殊法人その他公的団体は入れるということで。

【藤井室長】特殊法人、独立行政法人は行政機関並みに別途法律という可能性もありまして、若干それまでの間はガイドラインというのはあると思うのですが。

【西谷委員】一応「等」を付けておいた方がいいのではないですか。広がりを持って、最後は「等」がなくなるかもしれないがと。

【園部委員長】いいでしょう。これは「特殊法人等」などとやっていて、これはよくわからないのだけれども。

【藤井室長】この「特殊法人等」は認可法人をも念頭に置いている臨調用語なのです。

【園部委員長】そこはその程度にしておきましょう。

【堀部座長】それから、4ページの注のBの事業者等は「本法」でもいいのですか。

【園部委員長】「本基本法制」ですね。

【小早川委員長代理】3ページの(1)の冒頭ですね。これは先ほど上谷委員が御指摘になった部分で「政府の保有する個人情報」という御指摘だったのですね。

【上谷委員】ちょっと申しますと、もう一つ前の3の「基本原則」はまず前文があって「個人情報は、原則として」ということで「個人情報」でまとめていますので、あとは全部「個人情報は」を頭に置いていくことに意味があるのですが、この4の「政府の措置及び施策」はそれに当たるような前文もありませんし、早い話が(1)の第3パラグラフでは別のものが頭にきていますから、全部「政府は」でそろえる必要性は必ずしもない。「政府は…よることとする」というのは何とも読みにくいから、ここは「政府の保有する個人情報に関しては」でスタートしてはいかがでしょうかということです。

【小早川委員長代理】その限りでは結構なのですが、別のことで、「政府の保有する個人情報」だけではなく政府による個人情報の取得も。これは今の63年法では何も規定がないと思うのですが、今回の基本原則がかかるとすると問題が出てくるわけですね。

【西谷委員】「保有する情報に関しては」では。

【小早川委員長代理】保有していないわけですから。

【西谷委員】保有する情報に関する行為ではあると。

【小早川委員長代理】保有することとなるかもしれない情報に関してはということでしょうか。

【西谷委員】保有しない取得はないわけで、ありますか。

【堀部座長】保有という概念はここには余り出てこないのでは…。

【園部委員長】保有という言葉は情報公開に出てくるのですね。この保有がよくわからなくて、私もあるところで保有とは何だと言ったのですけれども、保管とか管理とか。

【堀部座長】行政機関の職員が職務上作成し、又は取得したものであって、組織的に用いるものとして行政機関が保有しているものという言い方をしています。その場合の保有は、現に持っているということで。

【園部委員長】その保有というのは何なのですか。

【藤井室長】私どもの理解では権利、例えば所有権とか占有権とか、そういう権利を有するわけではないのですが、事実上保有されていて、管理する権限はある。その情報自体に対する……。

【園部委員長】管理する権限があるだけではだめなのですか。保管だけではだめなのですか。保管のほかに保有という言葉を使う意味が、権利がないのに保有しているのはおかしいとか。

【藤井室長】権限はあるのですけれども、権利があるかどうかを問わないと言った方がいいかもしれません。

【園部委員長】そういう理屈ならば私もわかります。

【上谷委員】今、問題にされているのはどういう点なのですか。保有するでは困るというのは。

【藤原委員】その前の取得というのが入るかどうかです。

【新美委員】将来保有するかもしれないという。

【遠山委員】ちょっと拡張するかもしれませんが、「政府による個人情報等の処理に関しては」とやれば全部入ってくると思います。

【西谷委員】ただ、この法律というのは現存の法律のことを言っているのですね。そして、現存の法律は行政機関の保有する電子計算機の処理に係るだから、端的に保有でいいじゃないかと。保有することとなるものも、保有する個人情報に関してで読めていると私は思いますけれども。

【上谷委員】私もそう思います。

【藤井室長】混乱するかもしれませんが、行政機関個人情報保護法では4条で行政機関は個人情報ファイルを保有するとなっているのですが、それの定義規定として、「自らの事務の要に供するため個人情報ファイルを作成し、又は取得し、維持管理することをいい」ということで、一応取得段階から保有概念に入っているということなのです。

【上谷委員】未来のこと、将来のことをわざわざ2つに区別する必要はないように思います。現に所有していると言ってしまうと限定されますけれども、この「所有する」といういわゆる原形というのか、普通の連体形で「する」という言葉で形容している場合には、将来のものも含むと解して私もいいと思います。西谷意見と同じです。

【園部委員長】今の審議官のおっしゃったのは4条ですか。これがそういう言葉として使われているという前提で、私は保有ということでも……。

【小早川委員長代理】ただ、「ファイルを作成…」ですから、情報を取得することとは違う、とあえて申し上げます。

【園部委員長】取得も入っているのですか。ファイルを作成し、取得しですか。

【上谷委員】そこを非常に気にされるのならば、それこそ保有し、または保有すべきということになるのでしょうけれども、そこまで言わなくても私はこれは大綱ですし、わかるのではないかと思います。

【小早川委員長代理】そういう趣旨であるという了解がこの委員会でできれば、それで結構です。

【堀部座長】情報公開法も個人情報保護法も、行政機関の保有する情報の公開に関する法律とか、行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律と、いずれも題名自体に保有するという言い方が入って、広くそこはとらえているということもできるのですが…。

【小早川委員長代理】それは違うと思うのですけれども、結論としては結構です。

【園部委員長】そうすると、最後はどうしまうか。「政府の保有する個人情報に関しては、別に法律で定めるところによることとすること」。これは新聞記者などに聞かれるのですが、やはり(4)と(5)が「政府は」とやってあるものだから、政府と省庁というのは区別されていると理解されているものだから、政府の苦情処理というのは何か特別にやるのではないかという感じがしないことはないのです。その点で、政府は必要な調査をするというのはどういうことか、ものすごく大きく内閣が乗り出すとか、そのようにどうしても読まれてしまう。勧告権も入っているものですから、必要な勧告とか、下の方の注に出ておりますが、「勧告を行うという仕組みも考えられる」と、これはいよいよ公正取引委員会かということになってくるので、その点は誤解を招きやすい表現なのですが、この間、省庁でないことにしたのはそういうまた別の趣旨もあったものですから、少しやりにくい面ではあります。政府は行政府の意味であるとは説明しているのですけれども。

【堀部座長】その注はなくなったのですね。政府は行政府を言うというのは、どこかに残っていますか。

【園部委員長】それはなくなったのですか。行政府であることについては問題ないのですけれども、行政府も結構大きなものだから、省庁とは少し違うという感じで。したがって、裁判所、国会は当然含まれないという前提でやっているということを一応基本に置いているわけで、必ずそういう質問が出るのです。裁判所、国会はどうするのか。それは私どもは今のところ関知しません。しかし、将来そういうことになるとすれば、また別の問題でと。一応そこはよろしゅうございましょうか。
 それでは、5の「事業者が遵守すべき事項」、これが一番大事なものですからひとつお願いします。

【事務局】(「5.事業者が遵守すべき事項」朗読)

【園部委員長】いろいろあると思うのですが、私から最初にブリーフィングその他で必ず言われるので申し上げます。
 5ページの終わりから2行目、「第三者から取得することが合理的と認められる場合、本人の権利利益を侵害するおそれの無い場合等を除き」となっています。それで、この場合に第三者から取得することが合理的と認められる場合は本人の権利利益を侵害することになってもよろしいのかと読める。ここのところはどういう相関関係になっていたのでしたか。これは両方、場合においてということではないわけだから、合理的の中にはそういうものも入ると言われても少しわかりにくいですね。これはマスコミの場合は必ず合理的であればいいのではないかと。これはどうしますか。

【堀部座長】「第三者から取得することが合理的と認められる場合」というのはマスコミの取材で、第三者から取材する場合はここで読めるのではないかと見るのでしょうね。

【園部委員長】そうですね。だけど、これでいけるのであれば除外規定を余り設けなくてもいいということになるのですが、その場合に合理的であっても権利利益を侵害してはだめだよというようなことを言われてしまうと、ここで除外規定になってしまうということなので、そこの御了解だけ得ておきたいのですが、どうでしょうか。ある程度、合理性の判断というのは非常に常識的な判断もなければいけないのですが、あえて侵害してもいいよとは申しませんが、合理的であるということがはっきり認められればそれでいいという理解であればかなり楽なのですけれども、それでよろしゅうございますか。

【堀部座長】認められる場合であって本人の権利利益を侵害するおそれのない場合という趣旨なのですか。それとも2つの場合があって、等があって。

【園部委員長】そこは非常に大事なことで、それは言葉を変えなければいけないので、認められる場合もよろしい。権利利益を侵害しない場合であればそれもよろしいと。

【堀部座長】これを見てこういう趣旨の電話がありました。例えば名簿ですね、リストというのは普通第三者から取得する、それは特に権利利益を侵害するおそれのない場合というのでいいのかと聞いてきた人がいました。リストというのは一般に出回っている、公開されているという面はあります。どの程度公開されているかというのはまた問題なのですけれども。

【園部委員長】しかし、これは言われる場合もありますし。

【堀部座長】それを合理的の方で見るのか、権利利益を侵害するおそれのない場合と見るのか。

【上谷委員】今の議論に関連しては、「また」の次の「個人情報の性質、取得の際の状況等に照らし」がどこまでかかるかということにも関連しますね。だから、例えば紳士録などというのは、あなたの名前を載せたいのですけれども書いてくださいと言われて、はいと言って送りますね。そういうものは、別にそれを利用されても構わないという趣旨で送っているわけですから、そういうようなものだったら個人情報の取得の際の状況等から見て私の権利を侵害しないという形で読めると思うのですけれども、これがどこまでかかるかということもあるのですね。

【園部委員長】1つは「照らし」は両方にかかると普通は読むのでしょうが、逆に問い詰められたときに、合理的であれば侵害してもいいのですよとは言いませんが、そこは侵害してもいいのですかと言われてしまうと困る。

【上谷委員】ですから、私は実は合理的と認められている場合ならばそれでいいと思うのですけれども、合理的という書き方がやや軽いものですから。

【小早川委員長代理】多分これは事務局からの御説明があった方がいいのでしょうけれども、「照らし」は前者にだけかかるのではないかと私は思うのです。権利利益を侵害がするおそれがないというのは確かに余りできはよくないのですが、前の方は「認められる場合」、後の方は「おそれの無い場合」、ない場合というのは客観的な書き方なので、客観的なおそれがなければそれは構わないのだろうと思うのです。それで、「状況等に照らし」というのは「認める」ための判断材料という意味で上がっているのではないかと思うのです。これがないと合理的というのが一体何をもって合理的と判断するのか、まるっきり手掛かりのない言葉遣いということになります。ただ、これで本当にいいかどうかはまた別問題ですけれども、一応そう読むのではないか。それで、両方は多分かなり重なり合うのでしょうけれども、どちらかが言えれば第三者取得も可能ということかなと私は思っています。

【園部委員長】そうでないと、これはなかなか議論を呼びますね。

【上谷委員】今のように「照らし」が後ろへかからないのならば、「照らし」の次のポツがむしろ誤解を招く可能性がありますね。「状況等に照らし第三者から取得することが合理的と認められる場合、」としてあとをつなげてしまうと、これは2つの場合ということになるだろう。しかも、「照らし」は前にしかかからない。

【西谷委員】委員長がおっしゃるように、合理的というのは問い詰められますね。合理的いうのは広い概念だから、すべて合理的ならばいいということの概念ですね。合理的ならば何が悪いと言えるわけです。そういう考えに立てば、後ろは例示なのですね。本人の権利利益を侵害するおそれのない場合等、合理的と認められる場合という頭としてとりあえず整理して、合理的な例示の端的な場合である。その他、どんなものが合理的なのかというのは、これからどれだけ具体的にその例示を挙げ得るかということですとそこを構成しておくと、比較的頭はすっきりしますね。

【藤原委員】私もどちらかというと今の西谷委員のようなつもりで読んでいたのですけれども、外国のものなどですと合理的というのは、例えば出費が比例原則に反してしまうというような場合、本人のところでとっていると、比例原則を破るぐらいの著しい労力とかコストとか時間がかかってしまう場合でありますとか、あるいは本人の保護に値する権利利益が侵害される場合、それらを広く言っていますので、後ろは例示であるというのは言われればそのとおりかもしれません。

【西谷委員】それをトップに出して、そして性質、状況に照らし、その他ですね、侵害しないことその他云々に照らして合理的と認められる場合と書いてしまえば。

【園部委員長】それが一番説明はしやすいですね。「本人の権利利益を侵害するおそれの無い場合など、個人情報の性質、取得の際の状況等に照らし、第三者から取得」と。

【小早川委員長代理】これは、いきさつは、情報公開法の不開示情報の規定の文言を横目でにらんで書いているのですね。

【園部委員長】大体同じなのですか。

【小早川委員長代理】これは例の非公開特約のだから性質は違うのですけれども、その当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるものという文言があって、これが多分下敷きになった言葉だろうとは思います。

【西谷委員】それは例示はないのですか。それだけですか。

【小早川委員長代理】これは「その他の」ですね。その前に「任意に提供されたものであって、法人等における通例として公にしないものとされているもの、その他の」と。

【西谷委員】合理的と、それならばわかります。

【園部委員長】高橋委員はここのところには関心がありそうな場所ですけれども、何かいい案がありましたら。

【高橋委員】私は、この「第三者から取得することが合理的と認められる場合」というのは当然権利侵害はないということを意味していると思っていたものですから、それ以外にその後にもう一回権利侵害と出たものですから、合理的だけれども権利侵害があるというのはどういう場合を想定しているのか、さっきから考えていてよくわからなかったのですけれども、具体的にはどういう場合なのですか。

【園部委員長】ほとんどマスコミの情報というのはみんなある意味では侵害しているのです。だから、これを禁止してしまうとほとんど新聞記事は書けないことになってしまうのです。本人から取得しろと言われると、本人はそんなことはないと言うから、それはそれでいいということならばそれでいいけれども、ここは今度のヒアリングで聞かれるところであろうと思うものですから、少しなだらかな軟らかい表現していただけるとありがたいので、これは利益侵害したらだめと言われると、そうしたらこれは全部除外してくれと言ってくるわけだから、その辺はどうですか。

【堀部座長】恐らく「その他」のところにある適用範囲の問題になってきますと、開示訂正等についても問題になってきますし、事項の公表についても問題になってくるとか、いろいろ出てくるかと思うのです。

【高橋委員】(1)をきっとマスコミだと気にするのではないかなという気持ちが非常にしたのですけれども。

【堀部座長】全体にいろいろ出てくるのです。今まで主としては収集のところが問題になってきましたけれども、全体に関わってくると思います。

【藤原委員】もしマスコミへの適用除外だけを考えるのならば、ここに書いてある原則はそれぞれやはり吟味しなければなりませんので、いずれにせよ、例えばですけれども収集、取得のところではマスコミに規制をかけている国は多分ないわけで、個別に適用除外を考えればよい。逆に全部適用除外しろなどというのは私はおかしいと思うのですけれども、こういったところは普通、国際的なスタンダードから言えば外れるところだと思いますので、ここでマスコミのために緩めるというのはどうかと思います。もしほかに、他の事業者等との関係で合理的な理由があれば考えるべきであるとは思いますけれども。

【上谷委員】だから、例えばマスコミ以外の場合を考えてみますと、本人の病気等で本人は知らなくてお医者さんからしか得られらないといういわゆる医療情報とか、それから人の評価に関する情報というのは本人からは得られないということで、そういうものはここに入ってくると思います。
 ところが、先ほどちょっと例に挙げられたような、経済的に本人に聞いていては大変だから第三者から得た方が楽だというのは私は恐らく、個人情報の性質、取得の際の状況等に照らし、合理的と認められる場合じゃないと思うのです。ですから、そういうのは外れてくるだろう。金がかかるから人から聞いた、それでも合理的だというのは私はおかしいと思います。そちらの方は本人の権利を侵害しない場合でないと困るということで、やはり私は2つに分けること自体の解釈には別に反対はしないので、それで結構だと思うのでそれで読んでいたのですけれども、少なくとも「状況に照らし」にかかってきますから、お金がかかるからというのは合理的だという理由には入らないだろうと。

【高橋委員】私が非常に気になっているのは、本人の権利利益を侵害するおそれがあっても合理的ならばいいと言うことはできないだろうと思うのです。委員長はそうは言いませんと言われたからそれで安心しているのですけれども、やはり合理的ならば権利利益を侵害してもいいということは言えないと思うのです。そうすると、合理的になる場合にはマスコミ等についてはほかのところで何か例外で解除されていて権利侵害にはならないという形になっている必要があるかなと思って見ていたのです。
 それで、(1)にせよ(2)にせよ、いろいろなところでマスコミとの関係が問題になってくるという気がしたのですけれども、その場合に一つの考えとしては、これはまだ基本原則を出しているだけで細かい詰めはやっていないという説明の仕方はあると思うのですが、もう一つ非常に政治的な考慮をすると、これを出してマスコミにたたかれると非常に困ってしまうと思うのです。やはりマスコミが安心して何かいい方向で考えてくれているというような報道をしてくれないと困るような気がするものですから、そのためにはどこをどうしたらいいか、うまいアイデアはないのですが、もう少し考えたいと思います。

【園部委員長】1つは適用除外、適用対象範囲をいずれはこの委員会で考えていかなければならないものですから、それとの絡みでこれをどうしても考えなければならない。それで、そういう収益の保護と同時に表現の自由というようなことを一方でマスコミ等に言ってくるわけで、そういう憲法上の自由がぶつかり合う場面について特定の除外規定というものを、よほど慎重ではあるけれどもそういう形で設けていくということを前提にした上で、ここの部分は……。

【新美委員】今のところですけれども、法律専門的な議論をするとその前半の方が結果無価値と行為無価値の両方を判断しましょうということを言っていて、後段の方は結果無価値だけで考えようということなのでしょうか。後段の方も、権利の侵害があるかないかもやはり行為無価値とにらんでやっているのではないかという気もするのですけれども、その辺がはっきりしていないのかなと思います。
 それで、民法的な発想でいくと結局、合理的かどうかというのは社会的相当性の議論をするでしょうし、利益侵害があったかどうかというのも不当な侵害かどうか、違法な侵害があったかどうかという議論をするのだと思うのです。そういう議論になるのかならないのか。ですから、園部委員長がおっしゃられたように、マスコミが第三者から取っている、これはまさに結果無価値だけを見ていれば権利侵害があることは事実なのですけれども、しかし行為の対応を見た場合にはそれは違法とは言えない。トータルで権利侵害はないよというものの言い方はあり得ると思います。そういう表現をとるのか、とらないのか。

【西谷委員】結局、合理的という最後のワードを我々としてはできるだけ具体的に書くように、我々といいますか、法文の段階では例示を幾つも挙げてその他という締めくくりをする。
 ただ、一方で自主的となっているところとの兼合いがあって、余りそこを具体的に書くというのもまた問題です。だから、それはどの程度合理性ということを具体化するかについては今後の問題なりと言っておくべき話ではないか。そして、ただし、本人の権利侵害がない場合という、この一つはだれからも疑いのない事実だからここに挙げたのである。自説にこだわるようですが、やはりそれがあってその他という構造が一番無難ではないかと思います。

【園部委員長】それでいきましょうか。最初にこれを挙げて、そうすれば高橋委員もよろしいのではないでしょうか。

【上谷委員】私は先ほども少し申し上げましたけれども、合理的という言葉が少し軽過ぎる感じがするのです。本当を言えば、私はむしろ第三者の状況に照らし、第三者から取得することが合法である、適法であると認められる場合に考えていたのですけれども、先ほどのような少なくとも経済的な金がかかるからこちらでやるのだなどというのは入らない。それは金をかけろということなのです。金がかかるからいいのだと言ったら、大量なものをやればやるほど勝手に第三者から取得していいということになってきますから、それは私は合理的な中に入らないと思います。
 しかし、合理的という言葉がそのようなものも含めてしまう可能性があることが問題なので、ここが例えば適法と認められる場合であるとすれば、それは違法性阻却自由があるような場合なのですから、本人の権利侵害ということがあってもそれはやむを得ない。ですから、そういう意味でマスコミなどの取材で、公益に関することであって必要な場合はここに入って構わないと思うのですけれども、その合理的が余り広がっていくと困るので、そこで私はそういうようなことになるのだったら後ろの権利侵害がない場合とダブらなければいけないだろうという感じです。ですから、言葉として合理的というのがマスコミに受け取られた場合にも安易に受け取られては困るという気持ちはございます。

【西谷委員】ただ、適法という言葉は非常にある意味で法律概念として難しいものを含んでいて、それこそこの適法とは何であって、何法に適していることを言うのだと迫られた場合は、非常に答弁に窮する面が率直に言ってある。現行法が明記されている場合は問題はありませんが、広く規定がない場合の世界があるわけであって、その規定がない場合に、適法と言うのか、沈黙なのか、そういう部分というのはなかなか率直に言って解き難い。だから、私は合理的というごまかしかもしれませんが、こちらの方でとりあえずは逃げるといいますか、締めくくる方が賢明ではないかという気がいたします。

【上谷委員】ですから、修文はそれでもいいかもしれませんけれども、私はここに含まれているのはそう軽いものではないということだけははっきりしていただきたいと思います。

【新美委員】情報公開法はまさに政府で持っている情報ですから合理的と言ってもそれなりに縛りがかかっているのですが、社会一般の行動で合理的というといろいろな局面が出てくるので、もう少し絞りをかけるといいと思います。私は上谷先生のおっしゃることには賛成します。

【藤原委員】コストと申し上げたので誤解があるかもしれませんので申し上げておくと、念頭に置いていたのは社会福祉事業とか医療事業といったもので、相手を救うために時間等が余りとれない場合によく引かれるという意味ですので、念のために申し上げておきます。

【小早川委員長代理】修正案だけ申しますが、今まで御議論があったように前後逆にするというのが1つです。それで、かつ後の方は権利利益を侵害しない、してはならぬというのは当たり前のことで今更書いてもしようがないので、むしろ本人の権利利益を侵害するおそれが明らかにないと認められる場合と限定をして、それを前に持ってくる。それで、「その他」になるのでしょうか、「または」になるのでしょうか、そこはわかりませんが、「個人情報の性質、取得の際の状況等に照らし、第三者から取得することが」、これも上谷委員の言われる意味での適法ということはわかりますし、その御趣旨は賛成ですが「必要かつ合理的と認められる場合」ぐらいにしておいて、あとは「原則として」とか「適正な方法」という不確定概念で全部くくってありますので、事業者に対する行為規範としてはその程度でわかりやすいのではないかと思います。

【園部委員長】「法令に違反してはならず」と書いてありますのと「適正な方法」と書いてありますから、何とかこの2つでかなり厳しいものはあるということを前提にした上で、「また、本人の権利、利益を侵害するおそれがないことが明らかである」と。

【小早川委員長代理】先ほどの本人のためにやっているのだというようなことはそこで読んでもいいのかなと。

【園部委員長】「事業者は、個人情報の取得に際しては法令に違反してはならず、また本人の権利利益を侵害するおそれのないことが明らかと認められる場合、その他個人情報の性質、取得の際の状況等に照らし第三者から取得することが必要かつ合理的と認められる場合を除き、原則として本人から取得するなど、適正な方法で行う」。事務局の方はわかりましたか。

【西谷委員】あとは「個人」と「本人」とを使い分けていますが、これは統一した方がいいでしょう。本当は情報主体という定義を置くのがあれだけれども、それは法文作成のときとして、第2のところは「個人」に使うとして、今の第4などは「本人」としていますから、「個人」も「本人」でいいのではないですか。

【堀部座長】その次の(8)も「本人」です。

【園部委員長】そうすると、「個人」を「本人」に直すのはどこですか。

【新美委員】(2)の最後とその上の行ですね。

【堀部座長】「本人の同意」だけでしょう。「個人の権利利益」は一般的ですから。

【西谷委員】(1)の注は。

【上谷委員】これは「個人」でしょう。これは「個人」でないとおかしい。

【小早川委員長代理】特定の本人ではないですね。

【園部委員長】そのほかはどうでしょうか。

【小川副室長】(3)の表題はよろしゅうございますか。

【園部委員長】先ほどと同じですね。

【堀部座長】「基本原則」との整合性がありますので。

【園部委員長】では、「内容の正確性の確保」。

【小早川委員長代理】たまたまそれと同じことですが、6ページの(5)の注のAのそのまた括弧内に「データ内容の必要な真実性の確保を含む」とありますが、これは今の正確性の確保という意味だったと思うのですが。

【園部委員長】それでは、「必要な正確性の確保」。

【上谷委員】全然別の点で、ひとつばかみたいな話をします。6ページの上から5行目の「適切な技術的な措置」というのは少しあれで、これは「適切な技術的措置」でわかりませんか。

【堀部座長】それでいいのではないでしょうか。

【園部委員長】それでは「適切な技術的措置」。

【上谷委員】それからもう一か所は7ページの注1のCですが「開示、訂正等の請求及び苦情申し出の窓口(「個人情報安全管理者」)が置かれている場合は本窓口となる」と書いていますね。その安全管理者がこの窓口になるのですよという趣旨でしょう。「置かれている場合は本窓口となる」というのが少しわかりにくいかなという感じがします。

【新美委員】当該管理者がこの窓口となると主語を入れておいた方がいいですね。

【上谷委員】そんなことにしたらどうかというつまらない話です。

【園部委員長】「当該管理者が」を入れるわけですね。

【上谷委員】当該管理者ならば本窓口でもわかると思います。

【園部委員長】それは「『個人情報安全管理者』が置かれている場合は、当該管理者がこの窓口となる」と。

【上谷委員】あとは私は別にございません。

【園部委員長】大体これでよろしいですか。それでは「地方公共団体の措置」をやってください。

【事務局】(「6.地方公共団体の措置」「7.国民の役割」朗読)

【園部委員長】それでは、6と7をお願いします。

【小早川委員長代理】7の「国民の役割」の確認ですけれども、事業者について5で言われていることのほかという意味でよろしいのでしょうか。

【園部委員長】事業者のことがここにかかるということですか。この国民というのは何ですか。事業者以外の私人ですか。そうすると、事業者以外の私人が全部事業者の方にかかるとなると大変なことになりますか。「国民の役割」は、事業者についてはこの考え方はここには直接はかかってこないのでしょう。そうすると「他人の個人情報の保護及び自己に関する個人情報の適切な管理」……。
 なかなか一般国民には難しいですね。

【新美委員】これは漠として全体の精神訓示規定みたいになっていますので。

【小川副室長】これは地方公共団体のこととか、そこもですから事業者の措置の中だけは柱書きで注も付けてありますので一つひとつこれから吟味します。地方公共団体のところと国民のところは努めるというような書き分けでございます。

【小早川委員長代理】ただ、この両者の「努める」度合というのは相当違うのでしょう。だから、表現がいいのかどうか。

【園部委員長】それでは、一応8の「その他」も読んでください。

【事務局】(「8.その他」朗読)

【堀部座長】最後は「基本法」ですか、「本基本法制」ですか。

【園部委員長】「本基本法制」ですか。

【西谷委員】(1)で、この場合表現の自由、学問の自由について十分留意するというようなコメントを書くことはどうかという御検討、当然そういうことではあるわけですが、先ほど高橋先生が言われたように回りから見られていて、しかも前向きにこちらとしては取り組んでいくことを考えたとき、今のようなことはいかがかなという気がします。当然ではあるのですけれども。

【園部委員長】当然ではありますが、私は非常に賛成です。

【堀部座長】中間報告でも例示していますので、入れておくと明確になります。公衆衛生などの場合になると、憲法25条を挙げています。それとの関係でもあって、例示だということを言っているのですけれども、宗教団体の場合はどうか、政党も個人情報を集めます。中間報告でも「など」で説明はしましたけれども、憲法21条と23条に例示はとどめました。

【西谷委員】表現と学問だけではだめですかね。

【堀部座長】とりあえずはそれでいいのではないですか。

【西谷委員】しかし、2つだけだと。

【園部委員長】「表現の自由、学問の自由等」、これはどこへ付けるのですか。

【新美委員】(1)が第2文になるわけです。

【園部委員長】その場合、表現の自由、学問の自由等の憲法上の自由を、何ですか。

【西谷委員】「表現の自由、学問の自由について十分留意する」と申し上げたのですが、「等、憲法上の権利について」ですか。かなりぎりぎりとしますね。

【新美委員】憲法と言うと、一般法でなぜ憲法をやるのかと言われますね。

【園部委員長】「適用対象範囲について、規律ごとに情報の性格等に即して検討する。この場合、表現の自由、学問の自由等に十分留意する」。そのほか、いかがでございますか。

【上谷委員】(2)の「事業者の開示、訂正等」というのが何かはしょり過ぎた感じがしませんか。これは事業者のところの(8)の「開示、訂正等」を受けたものですか。何となしに事業者の開示みたいな感じで、事業者によるですか。

【園部委員長】「事業者による開示、訂正等の法律上の位置づけについて」と、これは請求権の問題ですか。「実効的救済措置の在り方を含め検討する」。

【上谷委員】事業者の開示とか事業者の訂正というより、事業者が行うとか、事業者によるか、どちらかでしょうね。

【園部委員長】「事業者による開示、訂正等の法律上の位置づけについて」と。

【上谷委員】私はあとはありません。

【園部委員長】ほかは何かございますか。

【堀部座長】全体として「など」と「等」の使い分けはこれでいいですか。

【園部委員長】それはあるのですけれどもね。気持ちとして「などと」と書いてほしいものもあるのですが、例えば6ページの上から2行目で、さっきの大きな問題で「取得するなど」を「等」にするとどうかなということと、それから逆に9ページの上から2行目で「苦情等の処理など」、ここはわざわざこうされたのですか。

【堀部座長】「苦情等の処理」で統一しているからですね。

【小川副室長】事業者のところの表題が「苦情等の処理」、8ページの(9)ですね。

【園部委員長】この「など」は支援も含むから「など」という意味ですか。むしろ複数的な意味があって。

【小川副室長】支援、苦情等の処理などと。

【園部委員長】これはどちらでも結構ですが、条文だと余りこういうことは……。

【堀部座長】この段階ではよろしいかと思います。

【小川副室長】「基本原則」のところの注をワープロで打ってみていますので。

(「基本原則(注)」配付)

【小川副室長】今お手元に配りましたAというのが、先ほどこの場でこんな感じかなということで事務局で筆記したものでございます。ただ、これですと「侵しかねない」にかかってくる副詞句の中での主語がもう一つ明快でないのかなということで、事務局サイドでBという案で「個人情報の取扱い次第で」というのを「個人情報の取扱いが、その態様次第で」と改めておりますので、比較検討していただければと思います。
 Bをもう一度読みますと、「本基本原則は、個人情報の取扱いが、その態様次第で、人格の尊重の理念に関わるような重要な国民の権利利益を侵しかねないとの認識に立つものである」。

【園部委員長】では、B案にしましょう。

【小川副室長】それでは、修正箇所をさっともう一度確認させていただいてよろしいでしょうか。

【園部委員長】どうぞ。

【小川副室長】では、大急ぎで申し上げます。漏れがありましたらその都度、御指摘をお願いしたいと思います。
 まず1ページは2の「定義」のところで(1)で「当該個人の識別が可能な」と修正するということでよろしゅうございますか。
 それから(2)の2行目で「維持管理し、」の後ですけれども、「又は他人に提供すること、その他個人情報の取扱いに関する行為をいうものとすること」で「一連の」を取る。
 (3)は「遂行について、」ですね。
 2ページにまいりまして「基本原則」の柱書きの2行の後ろに先ほどの注を入れます。 それから、(2)の表題は「内容の正確性の確保」。そのページは、あとはなかったと思います。
 3ページにまいりまして「政府の措置及び施策」でございますが、(1)の「既存法令の見直し等」の出だしですけれども、「政府の保有する」とする。
 それから、そのページの下ほどの(3)の「政府は事業者等」を「事業者及び地方公共団体等による」とします。
 4ページにまいりまして(4)のところですが、まず1行目の「事業者等」も同じように「事業者及び地方公共団体等による」とします。
 それから2行目、「処理等について本法」というところを「処理等について本基本法制に沿った取組」とします。
 それから、そのページの(5)の苦情処理の注でございますが、Bの「事業者等」を「事業者及び地方公共団体等が」と修正します。それから「本法に基づく」を「本基本法制に基づく」とします。
 5ページにまいりまして、一番上の辺りにあります注でございますけれども「義務規程」を「規定」と直します。
 それから(1)の注でございますが、「『利用目的を具体的に明確にし』とは、通常、」を挿入する。それで「個人がその利用目的」の後に「を容易に理解できる程度に明確にする」と修正いたします。
 それから(2)でございますけれども、一番最後の行の3行目、「個人の同意」を「本人の同意」とします。
 (3)の表題を「内容の正確性の確保」に改めます。
 (4)のところでございますけれども、2行目の「また」以下でございますが「また、本人の権利利益を侵害するおそれの無いことが明らかと認められる場合、その他個人情報の性質、取得の際の状況等に照らし第三者から取得することが必要かつ合理的と認められる場合を除き」ということです。

【西谷委員】「その他」の前にはポツがない方がいいのではないですか。

【小川副室長】わかりました。それでは、「その他」の前のポツは取ります。
 (5)ですが、2行目の「適切な技術的な措置」の「な」を取り「技術措置」とします。それから、注のAでございますが、括弧の中で「データ内容の必要な正確性の確保」と、「真実」を「正確」に直します。
 それから7ページで注の1のCの括弧の中でございますが、「置かれている場合は、当該管理者がこの窓口となる。」とします。あとは7ページはございません。8ページもなかったように思います。
 9ページにまいりまして、8の「その他」の(1)で「検討する」の後に続けまして、「この場合、表現の自由、学問の自由等に十分留意する。」とします。
 (2)は「事業者による開示」と「の」を「による」に直します。
 それから最後に10ページの(5)でございますけれども、最後の「基本法」を「本基本法制との整合を図る観点から」とします。以上です。

【事務局】5ページの(2)の「第三者への提供」の2行目で、ここは「個人の権利利益を侵害するおそれ」でいいのでしょうか。その次は「本人」に直しましたが。

【小川副室長】同意は「本人」で、権利利益は「個人」ですか。

【事務局】(4)で直したところは「本人の権利利益」にしていますが、そこはむしろ「本人」ではなくて「個人」に直した方がいいということでしょうか。

【堀部座長】「個人」の方がいいですね。一般的なことですから。

【園部委員長】それでは、5ページの最後の「本人」は「個人」とすると。

【小川副室長】それと、「侵害するおそれ」が「ことが明らかと認められる」と、「第三者への提供」のところは「おそれの無い場合」と言い回しが変わりますけれども、それはよろしゅうございますか。修正案ですと、小早川先生のおっしゃったように「おそれの無いことが明らかと認められる場合、その他」といくわけですが、(2)の方は「侵害するおそれの無い場合」です。

【小早川委員長代理】ですから、どちらが厳しいかということですね。

【上谷委員】(2)もやはり「明らかな場合」なのでしょうね。

【園部委員長】それでは、どちらも付けておいたらどうでしょうか。

【小川副室長】では、とりあえずというのは失礼ですけれども、両方とも付けておきます。それでは、(2)の「第三者への提供」は「個人の権利利益を侵害するおそれの無いことが明らかと認められる場合」。

【小早川委員長代理】さっきから「明らかと認められる」とありますが、どうでしょうか。よくわかりませんが、「明らかな場合」でも、明らかなというのは明らかと認められるという意味でしょう。

【園部委員長】両方とも「明らかな場合」の方が簡潔でいいですね。
 それでは、とりあえずここで浄書してもらいますので、それを会議中に配ってもらいますが、時間が押せ押せになりましたので、とりあえずここで10分ほど休憩しましょう。あとは意見聴取の方法とか、ヒアリングの対象については休憩の後にしまして、10分ほど休憩させていただきます。

(休憩)

【園部委員長】それでは、随分大げさですが、国民からの意見聴取の方法について事務局から説明がございます。

【小川副室長】お手元に資料の2という1枚紙をお配りをいたしております。ごらんいただきたいと思います。
 「個人情報保護基本法制に関する大綱案(中間整理について)」ということで、このような委員会の名前で国民の皆様から御意見等を幅広く求めることとしましたということで新聞等に対してお渡しをし、具体的には官邸のホームページに意見を出せるような仕掛けをしている。それで、そこのメールでもいいし、また別途郵便とかファックスでも結構ですよということで、期間はそこにございますようにおおむね1か月ということで、7月1日まで国民の意見を求めるということにさせていただきたいと思います。
 それで、なお書きが2行ございますけれども、場合によりこんな意見がございましたということを公表させていただくことがありますということを念のため注記をしております。それで、この寄せられた意見等につきましては事務局で取りまとめて、適宜この委員会には当然御報告をさせていただくということになろうかと思います。以上でございます。

【園部委員長】これは中間報告に対する意見聴取同様に、中間報告というのは検討部会ですが、事務局では寄せられた意見を整理の上、適宜当委員会に報告していただくことになります。
 それで、これから今後の進め方についてお諮りをいたします。これについて、事務局の資料説明をお願いします。

【小川副室長】お手元の資料の3をごらんいただきたいと存じます。「今後の進め方について(案)」ということでございまして、ここにございますように今日は第17回でございますけれども、来週は検討部会を開催するということでお休み。それで、再来週も事務局の引っ越し等もございますので一度お休みをいただきまして、第18回を6月23日金曜日に再開をさせていただきたいと思っております。以降、関係省庁のヒアリングを先にやり、関係団体等のヒアリングを3回、合計5回程度を想定しております。ヒアリング省庁、ヒアリング団体等につきましては2月から3月に実施をいたしましたヒアリング先を中心に、また各委員の御意見等も承りながら事務局で調整をさせていただければと思っているところでございます。
 それで、第23回の7月28日にその後の取りまとめ方針等の御審議を賜りまして、8月は一応夏休みということで開催をしないということでございます。ただ、8月の下旬ぐらいからは最終取りまとめに向けました起草委員会の方をお願いしたいと考えておりまして、起草委員会の先生方には夏休み中で大変恐縮なのですが8月21日の週以降、また日程調整を早目にさせていただきまして、この間、回数が何回ぐらいになるか、これから御相談を申し上げますけれども、数回はお願いをして、再開は第24回9月8日金曜日ということにさせていただきたいと思っております。それで、4回ほどの審議でまとまれば、9月29日の金曜日に最終報告案を取りまとめて公表をするという運びにさせていただきたいと考えているところでございます。以上でございます。

【園部委員長】ただいまの説明につきまして、全体の進め方、日程等について御意見ございますでしょうか。夏休みにかかる方もおられますし、なかなか大変な日程ですので、ある程度は替わり合って進めたいと思いますが、ヒアリングが一応5回ございますし、これも全部2時から5時の3時間ですが、これがまたきちんと3時間で終わるかどうかが問題で非常に危惧しておりますけれども、何しろだんだん暑くなりますし、この冷房はだんだんきつくなるでしょうね。日射病になりますので、よろしくどうぞお願いをいたします。
 9月の審議は、皆さんが早くやっていただければあっという間に終わるわけですけれども、そこは諸先生の進め方次第でございます。それでは、日程の調整等をよろしくお願いをいたします。
 次にヒアリング関係省庁、関係団体、あるいは刑法、民法等の分野の学識経験者についてヒアリングを行った方がよいと思われるものがございましたら御提案をお願いいたします。今この場で御提案いただいても結構ですし、来週中ぐらいまでに事務局まで御連絡いただいても結構でございます。ヒアリングの対象について、今この場で何か御意見がございましたら伺います。これは、この間のヒアリングと大体同じところが基本的には出てくるのですか。

【藤井室長】前回お願いしたところを再度お願いしてみて、断られれば出てこられないし、それプラスアルファーで少し追加してみたらどうかということと、あとは先ほど来請求権をどうするかとか、あるいは罰則をどうするかというようなことについては、それぞれ専門の学者の方の御意見もお聞きになったらどうかということを考えております。

【園部委員長】それでは、それは事務局の方で考えていただきます。よろしくお願いをいたします。
 それでは、ヒアリング対象とする関係省庁、関係団体、学識経験者につきましては各委員の御要望や先方の都合等も検討いたしまして、事務局を通じて調整することとし、具体的なヒアリング先や日程等は委員長代理と相談して決めさせていただきます。ヒアリングにおきましては、中間整理に対する全般的な意見はもとより、特に中間整理において引き続き検討することとされた事項や、中間整理では触れられていない事項で今後議論すべきもの等を中心に関係省庁、関係団体等の意見をお聞きすることとなるわけですが、審議を効率的に進めるために、あらかじめ委員の関心事項等を事務局が整理して先方に伝えることとしてはいかがかと考えます。具体的なヒアリング先等は決まり次第、速やかに事務局から御連絡することといたしますので、各委員におかれましてはヒアリングを行う省庁や団体に対して、特に質問すべき事項がございましたら適宜事務局にお伝えくださいますようお願いいたします。
 次に、委員会の審議の公開に関連してお諮りいたします。この関係では、議事録における発言者名の取扱いと、会議における傍聴の取扱いの2点についてお決めいただきたいと思います。
 まず、議事録における発言者名の取扱いについてはいかがでございましょうか。御意見がありますか。つまり、発言者名は削ってほしいと特に希望される方、あるいは全体も削ってほしいと希望される方がありましたら、その理由等も含めて御発言いただきます。特段発言者名を削除しなくてもよろしゅうございますか。
 それでは、そういうことにさせていただきます。
 次に、今後の会議における傍聴についてお諮りをいたします。これについては、新聞記者その他には前々から中間整理ができた段階でそろそろ公開するという約束等もしておりますので、どういう形でするかについて事務局から関連して発言がございます。どうぞ。

【小川副室長】今、委員長からお話がございましたように、ヒアリングの際にどうするか。それからもう一つは、場合によっては審議の方と分けて考えるということもあり得るかと思いますけれども、ただ、一点御留意をお願いしたいと思いますのは、資料の3を見ていただきたいと存じますけれども、ヒアリングについて場所がこの3階の特別会議室ないし前回行いました5階の特別会議室を予定しておりまして、余り多数の傍聴者は入れられないという物理的な制約がございます。
 それで、傍聴につきましては検討部会の例を申しますと大きく分けて3つの皆さんが傍聴されておりました。1つ目は官邸クラブに登録されている記者証をお持ちの新聞記者の方、それから2つ目が各省庁の担当者、3つ目は検討部会では各検討部会の委員の方の推薦を得て座長が適当と認めた人、これは各界各層の御出身、出身母体のある方が多いものですから、その母体の団体の方などが結構来ておられるということでございます。それで、傍聴を認めるにしても検討部会と同じような傍聴はまず会場の都合上、不可能ということでございまして、認めるにしても多少絞っていただく必要があろうかと思っております。したがいまして、まずヒアリングとその後を分けるのかどうか。仮に認めるとしても、どの範囲まで認めるかという点について御論議いただければということでございます。

【園部委員長】ヒアリングについてはもし認めるとしても事実上、記者程度しか入れられません。記者クラブは、いつもブリーフィングしているぐらいの記者ですか。

【小川副室長】そうです。10名ちょっとぐらいです。

【園部委員長】ヒアリングはその程度でよろしゅうございますか。
 どうもありがとうございます。
 それからいよいよ9月ですが、7月28日はどうしますか。7月28日から9月8日、この週は何かの日があるものですから金曜日がだめなので金曜日までの日、それから9月22日、9月29日の5回についてどの範囲で認めるか。特段の御異議がございましたら別ですけれども、よろしゅうございますか。
 本日はどうもありがとうございました。