高度情報通信社会推進本部

第2回個人情報保護法制化専門委員会議事要旨


1.日 時:平成12年2月7日(月)10:00〜12:00
 
2.場 所:総理府3階特別会議室
 
3.出席者:
(委員)園部逸男委員長、小早川光郎委員長代理、上谷清委員、高芝利仁委員、高橋和之委員、遠山敦子委員、新美育文委員、西谷剛委員、藤原静雄委員
(政府側)藤井昭夫内閣審議官、小川登美夫内閣審議官、松田学内閣審議官
 
4.議 題:
(1)個人情報保護に係るOECD、EU等の動向について
(2)諸外国における関係法制等の現状について
(3)我が国における関係法令等の現状について
(4)今後の検討の進め方について
 
5.審議経過:
(1)個人情報保護に係るOECD、EU等の動向について
(2)諸外国における関係法制等の現状について
 藤原委員より、個人情報保護に係るOECD・EU等の動向、及び諸外国における関係法制等の現状について説明があったのち、質疑応答があった。
 質疑応答の概要は以下のとおり。(→は質問に対する回答。以下同じ。)
○ アメリカの子どもオンラインプライバシー法では、プライバシー保護ポリシーの掲載を義務付けているが、この作成に対しては、例えば消費者取引情報の扱いのように、連邦取引委員会はコミットしているのか。
→ 同様に関与していると思う。
○ 説明中にあった個人情報保護法の5つのモデル(@自主規制、Aデータ主体によるコントロール、B許可制、Cデータ保護コミッショナー制、D登録制)とは、どういう視点からの分析か。
→ 個人情報の保護形式による分類である。誰が保護のイニシアチブを取るかの問題ということもできる。たとえばアメリカの場合は自主規制による部分が大きく、国が積極的には介入しない態度ということと考えられる。
○ 個人情報保護の対象として、当初は政府が保有する個人情報の保護が念頭におかれていたが、近年になり民間部門も対象とされるようになってきたということか。また、各国では民間に対する規制まで立法化しているのか。
→ 政府保有情報から民間保有情報に比重が移ってきたことは確かであるが、民間部門を対象とすることは、第一世代の法制においても念頭におかれており、国によっては当初から民間部門をも規制している。
○ 個人情報保護の相として3つの相(@人格権、A政治形態、B道具性)が挙げられているが、各国では人格権とはどのようなものとしてとらえているのか。
→ プライバシーとは何かという観点から言えば、人格権やプライバシー権の概念が諸外国の法制において明確に規定されているとは言い難い。
○ 人格権について、権利と考える必要があるのか。不法行為の理論では、もともと「権利」の侵害という考え方から出発したが、今日では権利性の有無よりも、むしろ法益侵害の違法性という観点から議論されるようになっている。例えばいわゆる環境権についてもそうだが、権利があるか否かということより、救済する利益は何かを考えるという考え方はないのか。
→ 救済の際の保護法益という観点からのアプローチもあると思うが、プライバシーの権利につては、基本権とまでは言えなくとも基本権に近いものとの認識があるようである。
○ 罰則の有無や自己情報の開示・修正権などについては、各国の制度はばらつきがあるのか。
→ 出発時には各国でばらつきがあったが、ヨーロッパ諸国においてはEU指令により統一が図られる方向にある。
○ 今後もOECD勧告やEU指令が国際ルールということになるのか、又はより新しい国際ルールを作っていこうという動きがあるのか。
→ 少なくとも当面は、EU諸国ではEU指令の枠組みで推移することとなると考える。
○ これから作る我が国の制度は、先進国として諸外国に一致させなければならないのか、それとも日本独自の考え方でよいのかを考える必要がある。
○ 個人情報に関する権利を人格権と主張することにより、保護が一層深くなるということになるのか、それとももっと軽い意味のものなのか。
→ データ保護という言葉の語感が権利性から目をそらせる結果となっているのではないかという批判もあるところであるが、人格権という主張はデータ主体の権利の内容に係わってくるのではないか。
 
(3)我が国における関係法令等の現状について
 事務局より、我が国における関係法令等の現状について説明があったのち、質疑応答があった。質疑応答の概要は以下のとおり。
○ 不法行為との関係などで、どのような意味で権利なのか権利ではないのかを検討する機会があるといいのではないか。
 
(4)今後の検討の進め方について
 今後の進め方について、次回以降、関係省庁及び関係団体からのヒアリングを行うことについて事務局より提案があり、了承された。
 
(次回の予定)
 第3回会合は2月16日(水)10時から12時まで、総理府5階特別会議室で開催し、関係省庁ヒアリング@(大蔵省、通産省、金融監督庁、厚生省、郵政省)を行う予定。

*文責事務局
*本議事要旨の内容については、事後に変更の可能性があります。


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