配付資料

 資料3

個人情報保護基本法制に関する大綱案(中間整理)に対する意見(要約)

平成12年7月14日
全 国 銀 行 協 会

1.基本的な考え方

(1)利用面の有用性と保護とのバランスの確保
 健全な高度情報通信社会の発展のため、個人情報の利用面の有用性が損なわれることのないよう、十分配慮すべき

(2)事業者の自主的な取組みの尊重
 事業者や業界ごとの個人情報の利用形態や利用の程度の違い、さらには技術進歩や事業形態の変化を反映させることができる柔軟なシステムを構築するには、法規制や政府による関与は最小限にとどめ、事業者や業界ごとの自主的な取組みを尊重すべき。

(3)国際協調
 EU、米国等の諸制度および運用の実態に配慮し、国際協調を図ることが重要。

2.大綱案の各項目に関する意見・要望

(1)保護すべき個人情報の範囲
 「営業上の目的以外で保有する内部管理情報」、「評価情報」、「マニュアル処理の情報」は、本基本法制の対象に含めないこととするか、少なくとも公開・開示・訂正等の対象には含めないものとすべき。

(2)第三者提供・利用目的の変更等
 企業グループ(金融持株会社傘下の企業グループや連結対象会社等)間での情報の共有や合併・分社化等に伴う情報の提供や結合は、総合金融サービスの提供やグループ全体のリスク管理等を目的としたものであり、@情報交流が消費者の予見の範囲内である金融関連分野に限られること、A当該事業者間において必要な安全保護措置が講じられていること、等を条件に、個人の同意取得を不要とするなどの弾力的対応を業界ごとのガイドライン等で定められるようにすべき。

(3)特定分野に関する措置
 個人信用情報の取扱いに関する個別法を制定する場合には、多重債務や過剰貸付の防止といった目的に鑑み、円滑な情報交流が確保されるよう十分配慮すべき。

(4)政府の措置および施策 政府による「個人情報の保護の推進に関する方針」の策定にあたっては、事業者や業界ごとに、個人情報の利用形態や利用の程度に応じて柔軟な対応が図れるよう考慮すべき。
 苦情処理等についても、政府が直接受け付けるよりも、事業者や業界ごとに窓口を設けた方がより実態に即した対応が可能。
 政府が調査や勧告を行なう場合においても、明らかに個人の権利利益を侵害しているなど特に悪質なケースに限定するべき。

(5)事業者が遵守すべき事項の法律上の位置づけ
 事業者等が自主的に明確かつ適正なルール作りを行ない、情報の利用や管理方法を公表するなど透明性を確保することにより、個人の権利利益の保護に関する法の実効性を担保でき、かつ消費者の不安感を相当程度払拭できると考えられることから、事業者が遵守すべき諸事項は努力規定と位置づけられるべき。
 開示・訂正等への対応について法的強制が課せられた場合、事業者の事務負担が増加し、結果としてそれらの負担が消費者に及ぶ懸念があることにも考慮すべき。

(6)利用目的の明確化 事業者や業界ごとの個人情報の利用・保有形態の特性によって、求められる明確性の度合いが異なるものと考えられることから、具体的な運用については、業界ごとの自主ルール等に委ね、実態に即した弾力的な対応が図れるようにすべき。

(7)内容の正確性の確保
 銀行における個人情報の収集や変更は、本人からの申告や申し出によっているため、情報の正確性を完全に担保することは実務上困難であり、利用目的に関連して必要な範囲で取扱ううえで、正確性の確保に努めることとすることが望ましい。

(8)適正な方法による取得
 第三者から情報を取得することが必要かつ合理的と認められる範囲は、個別の状況に依存するため、具体的な運用については業界ごとの自主ルール等に委ねるべき。

(9)第三者への委託
 一律に委託者の責任に重きを置いた規定とせず、委託者が一定の監督責任等を果たしている場合は免責されるようにすべき。

(10)公表・開示・訂正等
 事業者の規模、情報の保有量・保有形態によって運用内容等が異なることから、基本法制で一律に要件を定めても実効性を確保できない懸念があり、各業界の実情に応じた自主ルール等に委ねることが望ましい。 開示・訂正等に関しては、事業者の円滑な業務運営に支障をきたすことにならないよう、消費者にも開示請求理由の明示や適正なコスト負担を求めるなど、濫用を防ぐ措置を加えることが望ましい。

(11)業界ベースでの取組み
 ガイドラインの策定や苦情・紛争処理は、従来どおり業界ベースでの自主的な取組みに委ねられるべき。

(12)罰則
 事業者の通常の業務運営に支障をきたすことのないよう、罰則は極めて悪質なケースに限定すべき。

(13)条例との整合性
 地域ごとに個人情報保護に関する責務が異なると、その対応に莫大な実務負担やコストがかかることとなる。高度情報通信社会の健全な発展には、全国的な統一ルール化が必要。

以上