個人情報保護法制化専門委員会

第26回個人情報保護法制化専門委員会議事録



1 日 時:平成12年9月22日(金)14時〜17時

2 場 所:総理府3階特別会議室

3 出席者:

園部逸夫委員長、小早川光郎委員長代理、上谷清委員、高芝利仁委員、高橋和之委員、遠山敦子委員、新美育文委員、西谷剛委員、藤原静雄委員、堀部政男個人情報保護検討部会座長

(事務局)
藤井昭夫内閣審議官、小川登美夫内閣審議官

4 議 題
個人情報保護基本法制に関する大綱案(素案修正版)について

5 審議経過

【園部委員長】それでは時間になりましたので、個人情報保護法制化専門委員会第26回の会合を開催いたします。
 本日は、前回と前々回の一巡目の検討を基礎にしまして修正した案文が出ております。これを基に、二巡目の検討を行います。
 議論に入ります前に、まず今週の月曜日に行われました個人情報保護検討部会の模様と、本日提出されている資料について事務局から報告を願います。

【藤井室長】それでは、私の方から申し上げます。
 資料1は、本日御討議いただく大綱案の素案修正版でございます。
 資料2、資料3は、前回論点となっていたことについて1枚紙で整理したものでございます。
 資料4は、苦情処理体制についてイメージ図をお配りしてございます。
 資料5は、今ほど委員長から御紹介がありましたこの18日、月曜日に行われました第11回個人情報保護検討部会における意見に係る部分のごく要点でございます。この詳細はまた追って議事録等でお配りしたいと思っておりますし、私の方からすぐ御説明いたしますが、足りない部分はまた堀部座長の方に補っていただければと思います。
 合わせまして、11回個人情報保護検討部会に御欠席であった委員の方々からの紙で出された意見についてお配りしてございます。また必要に応じてごらんいただければと思います。
 早速でございますが、この月曜日に開かれました第11回個人情報保護検討部会における御意見等の要点について御説明いたしたいと思います。
 まず、私の方から当日の部会では当委員会の素案の段階のものでございますが、その素案の段階のものをベースに趣旨等を御説明いたしました。これに対して部会の各委員の方々からは、当委員会の素案の全体的な法制などについては特段の御異論もなく、また一部の消費者側の委員の方からはいろいろ意見を踏まえて取り入れていただいているとか、あるいはめり張りが効いているという趣旨の御意見もあったところでございます。加えて、いろいろな細かい質疑的な部分は省略させていただきますが、当委員会に対する御意見ということで出されたものをごく箇条書き的にお示ししてあるのが資料5でございます。この資料に沿って御説明いたします。
 まず「目的、定義、基本原則関係」でございますが、要は今の素案という辺りが非常に一般的、抽象的に書かれているものですから、もっとその趣旨を明確にしていただきたいという趣旨の御意見かと思いますが、例えば個人情報取扱事業者がどの程度のものかなかなかわかりにくい形になっているのですが、これをできるだけ幅広く認めるような方向で明確にしていただきたいとか、あるいは「基本原則」などは特に一般的な書かれ方をしているのですが、従来OECD8原則などでいろいろ議論されてきていた、例えば不要になった個人情報については排除する等、そういった趣旨を明確にしてほしいとか、あるいは取得に当たっての本人同意、センシティブ情報の収集の問題とか、開示、訂正請求権の問題とか、こういったものをわかるようにしてほしいというような御意見がございました。
 それから、2番目の「個人情報取扱事業者の義務等関係」でございます。義務化により厳しい制度ということになっているわけですが、これは事業者側からの御意見でございましたが、事業者の正当な活動に支障がないようにしていただきたい、義務化自体に反対の御意見とは理解されないで、むしろ義務化はいいのだけれども、事業者の正当な活動に支障がないようにしてほしいというようなこと、例えば「正確かつ最新の内容」というのはどういう場合にどの程度直せばいいのかとか、あるいは「第三者提供」原則禁止となっているのですが、その対象範囲を明確にしてほしいとか、それから「利用目的」を明確にする場合にもその具体性をどこまで明確にすればいいのかとか、あるいは「利用停止等」という結構強力なことになっているのですが、それが業務全体の停止というようなことにならないようにしてほしいというような御意見でございました。
 それから、個人情報の取扱いなどについても内部監査的な仕組みというものを制度上の問題ということなのか、運用上の問題ということなのか、その辺の御論議もございましたが、そういうものを導入してはどうかというような御意見もございました。
 また、「正当な利益」とか「業務の適正な実施」という言葉が使われているわけですが、これは事業者の実情を御存じの委員の方々と逆に消費者の実情を承知しておられるような委員の方々、それぞれの方々からどういう意味かというような御質問なり御意見があったということです。例えば医療情報などの場合、患者に知らせるということが医療上の観点から都合の悪いときもあるけれども、それでも開示しろということになるのかどうかとか、あるいは「正当な利益」ということで事業者側の正当な利益だけではなしに消費者の立場からも正当な利益なり理由があるというような場合はやはり評価されるべきではないかというような御指摘もあったということです。いずれにしても、その「正当な利益」とか「業務の適正な実施」ということの判断が事業者が恣意的に行うということではなくて客観的にというような御趣旨かと思います。
 それから「政府の措置及び施策関係」についての御意見でございます。1つは行政機関個人情報保護法の問題でございますが、基本法の制定となっております御発言の趣旨は、基本法が国会で御審議いただいているようなときにはもう既に行政機関が個人情報保護法の改正作業をやっているというぐらいの段取りでやるべきではないかというような御指摘があったということと、行政機関個人情報保護法の改正は別途委員会等を設けてそこで全体的に見直すなり、検討すべきではないかというような御意見があったということでございます。
 それから、主務大臣が報告徴収とか改善指示できるようになっているわけですが、単にそういう改善指示にとどまるのではなくて公表もできるようにとか、あるいは場合によっては改善中止命令のような処分もできるようにすべきではないかというような御意見がございました。
 次の○は、この基本法というものはやはり端的に申しますと多分統括官庁ということなのだろうと思うのですが、全体として統括して所管する。その全体の法律の運用状況などを把握して国会への報告とか、国民への説明をするというような機能について触れられていないが、そういったものも重要ではないかというような御指摘がございました。
 それから最後になりますが、「その他」といたしまして、これはむしろ企業側の実情を御存じの委員の方からなのですが、この法律施行前に既に個人情報を持っておられるわけですが、多分御心配になっているのはそういったものをすべて個人、個人に通知しなければいかぬということになるのかどうかという不安からだろうと思いますけれども、そういったものについて経過的な取扱いができるように配慮してほしいというような御意見と申しますか、御要望があったということでございます。簡単でございますが、以上でございます。

【園部委員長】どうもありがとうございました。それでは、堀部座長から補足してコメントをお願いします。

【堀部座長】今、藤井審議官から大変よくまとめて報告していただきましたが、若干補足的に会議の経過等を含めて申し上げたいと思います。
 資料5というところでその趣旨が出ている中で、例えば中ほどの内部監査の仕組みを導入してはどうかというような御意見もありました。これは、ドイツに比較的詳しい研究者の発言でしたが、実際にドイツでもこういう議論が行われていて、日本でも既にJISでは監査制度を取り入れていることもありまして、法律に入れるというより、自主的に既に対応しているのでそういうことでいいのではないかと説明し、特にそれ以上議論はありませんでした。
 「その他」のところに出ているのは、この法律ができて義務等の規定がそれ以前の現行の個人情報システムに及ぶのか、そこまで及ぶとなると大変であるから遡及しないようにしていただきたいという意見でした。ここではそういう議論はなかったのではないかと思います。
 ペーパーとして出ていますもののうち、礒山委員のペーパーは、礒山委員が当日は所用で欠席でしたので、紹介いたしました。特に3ページ目の(4)で事業者の義務等の中で事業者側のノウハウとか評価情報などは、企業秘密に属するものもあるので、そういうものについては開示を求められると、事業に死活的な影響などという言葉を使っていますが、そういうことがあるというような指摘をしています。これに対しまして消費者側からは、消費者の情報なのだから全部出すようにすべきであるという御意見などもありました。
 出されましたペーパーについてはそれぞれ見ていただくことにしてありますが、岡村委員のものでは「罰則」について故意の違反に対してのみ適用されることもお願いしたいということが出ています。
 それから、三宅委員は報道の自由のところを何らかの形で適用除外にすべきことを述べていますが、この部分は他のペーパーに比べて特徴的かと思います。三宅委員は自分で書かれた論文も一緒に付けて出しておられます。
 安冨委員は、刑事法学者でもありまして、これまで検討部会でも「罰則」について発言していただいてきましたが、結論部分は3枚目の「結論」のところに出ていますけれども、「本法制において罰則を設けるのであれば、行政命令を介した間接罰によるのが合理的と考えます」と、言っております。
 以上のようなことで、9月18日の模様はご理解いただけたかと思います。

【園部委員長】どうもありがとうございました。今の御報告について何か御質問ございますか。
 それでは、また後からでも何かございましたらと思います。
 それでは、今の御議論も踏まえまして大綱案、これは資料の1でございますが、二巡目の検討に入ります。来週の最終審議にはやむを得ない事情で欠席される方もおられまして、今日は実質的な意味で最終的な御意見を承ることになるのではないかと思っております。来週にできるだけ先延ばしをしないようにして、来週はもう最終案について逐条討議をするという形に持っていきたいと、このように私は思っております。
 なお、まだ非常に細かい調整事項等もございますから、その点はまた項目ごとに検討をいたさなければなりませんが、時間的な制約が厳しくなっておりますので、制度の基本に関わる部分はどうしても今日御意見を賜りたい。それから、立法技術の問題その他、政治的調整等につきましては、政府の検討をゆだねるということにどうしてもなるわけでございますので、できるだけその部分は少なくしたいと思いますが、それにしてもなかなか難しい問題が残るかもしれません。しかし、そういう具合に制度の基本に関わる部分と、それから立法化段階で政府に検討をゆだねる部分ということを意識しながら、各項目の趣旨や考え方をできるだけ明らかにするように検討を進めてまいりたいと存じます。
 そういうわけで、今日は逐条審議ということはいたしませんが、時間の都合上、大体順を追って資料1の素案修正案を検討していきたいと思いますが、御案内のとおりこの四角い囲みの部分だけでなく、それ以外の部分も一応大綱の中に盛り込まれますので、この四角の部分を基本にして、それ以外の部分もこういうような言葉遣い等でいいかどうか、かなり最終的な部分として御理解をいただきたいと思います。それで、一通り最初からまいりますので、余りあちこちで行ったり来たりするといけませんから、まず1の「目的」のところで御意見がございましたら、どうぞ御自由に御発言をいただきたいと思います。

【藤井室長】事務局からよろしければ、説明をさせていただきます。
 1についてでございますが、まずおわび申し上げなければいけないのは、本来であれば起草グループの先生方に見ていただいた上で事前にお渡しすべきところを、時間と事務局の能力の問題がございまして、今回お出しするものは初めてのものということでございます。今、委員長の御指摘があったのですが、そういう意味では枠書き以外の部分は事務局の作文にとどまるものだと認識しております。あえてお出ししたのは、むしろこういったイメージでどうかというぐらいのつもりだということで御理解いただければと思います。全体の構成は、これに端書きのようなものを付けていただければと思っております。
 「はじめに」にかかる部分は大体背景経過とか、あるいは当委員会としての個人情報をめぐる現状認識、あるいはこの大綱案のポイントとか、それから通例委員会として政府に対する要請のポイントのようなものを大体書いていただいているようですが、これも事務局でまず原案をおつくりして事前にお配りした上で、次回にでも御審議いただければと思っております。
 そこで、資料1の方に移らせていただきます。資料1の「目的」の箱の中、いわば大綱案の部分については前回と同様でございます。考え方の部分はイメージということでございますが、基本的に事務局としてはここに書く部分というのは枠書きの中の考え方というか、理由と、あとは枠書きでは不明確なようなところを補足的にむしろ指摘していただくというようなことでいかがかと思っております。そういう意味で、目的にかかる考え方の部分はお読みいただければ拙文ではございますが御理解いただけると思いますので中身は省略いたしますが、要は現状認識、それから特に個人情報保護をめぐる問題、そういうものを踏まえてこういう目的規定にしているのだというような趣旨の内容になってございます。以上でございます。

【園部委員長】それでは、どうぞ御自由に御発言ください。この「1.目的」のところに限って、枠内も枠外もどうぞ。
 ここは大体よろしゅうございますか。それでは、「目的」についてはそういうことで一応終わらせていただきます。
 それでは、「定義」は枠内だけでございまして、(1)(2)(3)(4)とありますが、これは事務局の方で説明は何かございますか。

【藤井室長】これは基本的に前回から直しておりませんが、ただ、既に御指摘のあった、例えば(1)のアンダーラインのところは「特定」となっていますが、これは前に「者」がないのに「当該」というような使い方をしていたのを「当該」を「特定」にしたとか、あとは(4)の「個人情報取扱事業者」で括弧で「特定事業者」というような言い方もしていたのですが、いずれにしても今の段階では仮称でしかないのであればむしろ「仮称」とさせていただいたらどうかというところを直した程度でございます。あとは特段ございません。

【園部委員長】それでは「定義」について、これは枠内だけですが、何かございますか。

【堀部座長】これを見ましたら説明部分がないのですが、この「定義」をどうするかというのは前からいろいろ議論をしていてなかなか難しいところで、実際に法律に書くとなるとまた更に変わってくると思います。そうしますと、この中でも「定義」として明確になっている部分はあるかと思いますが、そうでないものもまだありますので、「定義」としてこういうものを掲げるということと、枠外に出して説明的にしてみてもこの段階ではいいという印象を持ちました。

【園部委員長】その枠外に出す部分というのは。

【堀部座長】かなりの部分がまだ説明的で、法制化専門委員会としてこうであるべきだとはまだまだ言い切れないところですし、趣旨が法律案をつくる段階で具体的には定義していくということでいいのではないか。前の行政機関個人情報保護法のときも研究会で随分議論しましたけれどもなかなかうまく定義ができなくて、後で法律案を見てみますと随分変わってきていました。そういう作業が必要ですので、この段階で正確に定義するのは難しいのではないか。
 例えば、そういう中でも個人情報とは、として、生存する個人というのを行政機関個人情報保護法の定義で使っていますが、イギリスの1984年のリビング・インディビジュアルという概念を当時持ってきまして、これを使いました。その後、地方公共団体の条例などでもこれを使うものがかなり出てきています。個人情報に過去のものまで含めますと非常に膨大なものになりますし、個人情報の一つの重要な側面として自己情報の開示請求というものがあります。生存する者でないと開示請求というのはあり得ないということです。しかしその後、死者の場合をどうするかということなども議論になってきて、地方公共団体で実際に問題が起こってきたものですからそれについて議論をし、解釈で対応しています。生存するということで私はいいと思いますが、そこまで書く必要がないのではないかという意見もあると思います。定義すべきものはこれとこれというようにして、考え方を示しておけば、この段階では足りると思います。

【藤井室長】差し出がましいようですが、そういう御趣旨であれば、例えば最初にその言葉が出てきたとき、以下何々と言うというような書き方で付けて、とりあえずそこにむしろ今の定義規定と同様な趣旨のことを考え方のところで明記していただくと、事務的には「定義」という言い方よりもその言葉遣いの趣旨が明確であれば、それは今後の制度設計に際して活用させていただけると思いますので、そういうやり方もあるということです。

【園部委員長】そうですね。この部分だけ何か条文のような書き方になっているからそういうようにされないで、そういう定義をするものとするというような形にして考え方を付けた方がいいかもしれませんね。

【堀部座長】もう一つ、「取扱い」というものですが、前は「処理等」と言っていたものを起草グループの会議に出たときにそのことが話題になりまして小早川代理の下で「取扱い」としていますけれども、非常に幅の広い概念ですね。これで法律上、本当にその範囲が確定できるのかというのはもう少しほかのいろいろな状況を踏まえてみないとはっきりしないなという感じは持っています。今、委員長が言われたような形でまとめていただいた方がいいのかなという印象を持っております。

【園部委員長】「取扱い」も最終的には変わる可能性があるという含みを持たせるということですね。それはひとつ、大綱ですからそういう書き方で書いてもらうことにしましょう。「仮称」というのはずっと仮称なのですか。

【藤井室長】そうではありませんで、法律になって立案するときには……。

【園部委員長】それは大綱では「仮称」ということですね。

【上谷委員】別のことですが、要検討となっている※がありますね。これなどはどういう趣旨ですか。この委員会で今日と次回で要検討という意味なのですか。それとも、大綱案の中で法律をつくるまでに要検討ということですか。これは、どちらの意味ですか。

【藤井室長】それは、この資料の段階では要検討の段階でありまして、非常にずるい言い方になりますけれども、委員会で結論が出ればそれは決まるのでしょうが、もし立法技術的な問題ということで政府側にゆだねていただけるのであれば、それはそれで結構かと思っております。

【上谷委員】そこを書き分けておいていただきませんと。今、私に意見を言えと言われるとすれば、ここの除くことについて要検討というところは、除くことで私はいいのですが、皆さんが御異論がなければそうなるわけだし…。つまり、ここで意見を述べるべきなのか、先に譲っておいていいということなのかということです。

【遠山委員】私も、小規模の個人情報データベース等を取り扱う者というのはどうするかというのは今まで論じていなかったわけですね。やはり取扱事業者というかなり高度の、しかも大規模な情報を機械的に扱う業者とは違うと思っていまして、そういう概念に含めない方がいいと思いますが、ただ、この全体法制の中で小規模のこういう取り扱う者をどうしていくかというのは、全体法制の網の中にはかぶせた方がいいと思います。その意味で、これは要検討というのは確かに読んでいるとおかしいので、むしろそこを議論した上で追って取扱事業者のところで議論をしてまとめていただいた方がいいと思います。

【園部委員長】それでは、(4)の※の上の方は一応保留ということにしておきましょう。全体との兼合いで外へ出すという考え方の方へ持っていくか、あるいは中へ入れ込むか、なお検討いたしましょう。
 独立行政法人については、よろしゅうございますか。

【小早川委員長代理】独立行政法人のところは表現の問題ですけれども、別途の法的措置が講じられた段階でというのは行政機関個人情報保護法の見直しのことを指しているのであれば一層わかりやすく書いた方がいいと思います。

【藤井室長】これは14ページの(2)の「独立行政法人等に対する措置」というところで、独立行政法人、特殊法人等について政府が法制上の措置を講じろということになっておりまして、その法制上の措置がとられるまでのタイムラグがあるのですが、そのタイムラグのある間は、実はこれはややこしい話はあるのですが、行政機関個人情報保護法で特殊法人と独立行政法人には別途努力義務規定がかかっていながら、この基本法のいわば取扱事業者になり得る立場にあると、そこは技術的にどうするのかというのはまだ詰めてはいないのですが、いずれにしてもそういう経過措置の間は基本的にはこの基本法とか一般法の部分はかかりますよと。かかるのですが、独立行政法人等についての別途の法的措置が講じられて、その中身が十分なものであればこの取扱事業者からは除かれる可能性があるという意味で検討と書いているところでございます。

【園部委員長】これをどこに置くかですね。独立行政法人のところに置いてもいいのですね。独立行政法人にかかるのか、この部分だけでは少しわかりにくいですね。

【堀部座長】これは行政改革推進本部の特殊法人情報公開検討委員会でも随分議論があったところで、一般の事業者と違います。そうすると、別に法律をつくるのか。現行の行政機関個人情報保護法の27条で特殊法人について規定しています。これは特殊法人を主語にしていますが、情報公開法では政府を主語にして、政府が法制上の措置その他の必要な措置を講ずるというようにしましたので、それをまずこの説明で書くのか、あるいは政府の措置の方にも入っていますのでそこに入れて、別途できるだけ早い時期に設けるということに恐らくなるのではないかと思います。
 独立行政法人は一つまとまった概念で通則法もできていますのでまとまりやすいと思いますが、特殊法人になりますとその範囲をどうするのか。例えば日本放送協会は特殊法人ですが、言論機関との関係で情報公開のときも大分議論になって、結局対象外にしたという経緯もありますので、そういう議論がまた別途なされなければならないという問題を含んでいるかと思います。説明としては必要ですけれども、どこか後ろの方できちんと位置づける必要があると思います。

【園部委員長】「独立行政法人等」の「等」も少しわかりにくいですね。そういう意味で今、堀部座長のおっしゃったように少し別の場所に持っていってまとめられた方がいいかなという感じもします。

【堀部座長】情報公開の方ではもともと特殊法人から始めたのですが、独立行政法人ができることになりましてそれも対象にし、更に認可法人まで含めるというようなことになりましたし、更に指定法人はどうするのか問題になります。個人情報保護では民間の方でカバーできる面もあります。その辺をどうするかという切り分けもあると思います。別途その辺りを検討していかなければならないのではないかと思います。

【園部委員長】法人についてはそのようにひとつまとめていきたいと思いますが、ほかによろしいでしょうか。この「マニュアル情報については」という真ん中の※はどうしますか。こういう※で出しますか。

【藤井室長】これは考え方の部分で書かせていただくということであれば※かどうか区別する必要はなくなると思いますので、それを前提としてつなげたような形で文章を考工夫させていただければと思います。

【園部委員長】わかりました。それでは、※はすべて外で考え方ということでもう一度それこそ考えてもらうということにします。とりあえず「定義」の点はよろしゅうございますは。
 それではいよいよ「基本原則」でございますが、この「基本原則」以下につきましては資料の3の「報道分野等との調整について(論点メモ)」というのがございまして、その辺との関わり具合でございますね。そういうことを頭に入れながら考えていかなければなりません。そこで、この点を事務局の方でこの「基本原則」の枠と枠外の部分、いわゆる前書きというのか、最初の枠とその下の考え方、それからまた枠となっておりますが、3ページの部分の説明はございますか。

【藤井室長】1点は大綱案の方の枠書きの部分でございますが、前回の議論で「何人も」ということになっているのに対して何人かの先生方から御意見があって、幾つかの案を比較してみたらということで事務局に宿題になっていたわけですが、ここでは「何人も」という言い方と「個人情報を取り扱う者は」と言えば情報主体はどう書かれて、保有者ではないのですけれども、取り扱う者だけがかかるような書き方もありますという案をつくってございます。
 それから、別案となっておりますのは、実は堀部先生から全体の構成についての御意見もあったのですが、「責務規定」を復活させてはどうかというような御指摘もございまして、それをヒントにしてこういう書き方もあるということで別案をおつくりしておるわけです。1つは、「個人の人格の尊重の理念の下に慎重に」云々は責務である。しかも、何人にも対する責務である。何人もということになれば、情報主体に5原則が全部かかるのかどうかは別ですが、情報主体側も責務、いわば国民の責務みたいなものが読みにくいところもございますけれどもかかるというような一つの考え方で、もう一つは「個人情報を取り扱う者」云々は適切な取扱いに努めなければならないという努力と書き分ける書き方もありますということでございます。
 それで、考え方の方ではこれも本当に拙文なのですが、要は第2文の「また」以下をごらんいただきたいと思います。これも一つの試みの案ということでございますが、個人情報の種類、個人情報の取扱いの方法は多様である。また、取り扱う人たちも広範である。それで、ここでは限外にはこういうことから一律の原則といっても一律の基準ということではなくて、それぞれにうまく適合するように政府がまずこの制度施策を推進する目標としてこういう基準が実現されるように努力するという、いわば基本法の総合施策の共通目標のような意味がありますよということを一つ言っているということと、あとはこの基本法制はもう一つの性格としては、取り扱う者すべてが努力すべき原則であるというような書き方で、若干2つの意味があるということを書き分けているということでございます。
 「基本原則」の中身については、5原則の中身については前回とは変更はございません。
 それから、もしあれでしたら今、委員長の御指摘になった資料3のところの御説明に移らせていただきたいと思います。これは前回、前々回を含めて報道分野その他いろいろな憲法上の自由との調整の問題について御論議があったわけですが、このメモはそのときお出しいただいた御論議の整理を目的につくってみたものでございます。
 1つは、第3章と申し上げていいのかもしれませんが「基本原則」のうち5原則の中に特に利用目的制限とか透明性確保、これをどう取り扱うかというのが論点になっていたかと思います。この「基本原則」についても、それぞれの個別の原則ごとに適用、検討をするべきではないかという御意見と、Bに書いてございますが、まとまって適用除外するということもできるのではないかという御意見があったかと思うのですが、そのバックになっている考え方として、基本原則の法的な拘束力というか、法的性格にも違いの御認識があるのかなということで、各条文ごとに適用を検討する場合という御意見のバックには、「基本原則」と言ってもそれは単なる努力の対象ではないので、何らかの法的拘束力があるのだと。だから、法的拘束力がある以上はそれになじまない行為については適用除外する必要があるというお考えになる。
 他方、まとまりで適用除外してもいいというお考え方の裏には、基本原則というのは万民の個人情報の取扱いに当たってのいわば自主的な努力義務であって、それぞれの状況状況で適切な範囲で努力すべきものだということの認識に立てば、それは法的に調整する必要はないのではないかという考え方かと思います。
 それから、2番目に第4章と言っていいかもしれませんが、「個人情報取扱事業者の義務等」のところでございます。この中で問題になったのは「適正な管理の実現」等の規定の取扱いだったかと思うのですが、それ以外については基本的には適用除外でいいのではないかという前提でございますが、これも各条文ごとに適用を検討するという場合、適正管理等の管理の実現等以外の規定、これは報道分野等に適用することは適当ではないので明確に適用除外をする必要があるというお考えかと思うのですが、Bのまとまりで適用除外していいのではないかという考え方、これもそのバックにあるのはむしろ主務大臣の指示というのが義務といわば裏腹、あるいは本人参加という部分も裏腹と言っていいのかもしれませんが、それを適用除外とするならば「適正な管理の実現」等の規定は、結局は自主的な努力の部分だけが残るわけなので、そうすることであれば「基本原則」の適用のみとなって自らの努力義務の対象となるわけであって、全く適用除外されるわけではないという考え方かと思います。
 また、3番目に書いてございますのは立法技術上いろいろ難しい問題があるという御論議でございます。報道機関という概念が法律上確定できるかとか、あるいはデータベース等といった場合は区分されているかとか、あるいは個人情報の取扱いについては報道用とそれ以外、これは行為に関する違いが実務上個別にできるかという点でございました。
 その他の御意見として、報道分野等を除外する場合においても「基本原則」その他本基本法制の趣旨にのっとって自主的な紛争処理機関の整備を含め、自立的な保護措置を講ずる努力義務を本基本法制の上において明確にしておいた方がいいのではないかという考え方、あるいは「主務大臣の指示等」の留意事項として憲法上の権利の尊重を規定するという考え方もお示しいただいているところでございます。以上でございます。

【園部委員長】これは「基本原則」と、それから「個人情報取扱事業者(仮称)の義務等」との比較をしてごらんになりますとわかるのですが、「基本原則」の方は何々されることとか、取り扱われることとか、保たれることとか、そういうような表現をしておりましたが、義務の方は何々をしなければならないものと、何々をしなければならないと、これが割合多いのです。つまり、こちらの義務の方は比較的法令の法的拘束性の強い言葉で、比較的というか、そういう義務を課するような文言で規定することを予定しておりますが、少なくともこの「基本原則」の今の枠内で次の4ページのところをごらんになる限りは、この前文の言葉だけで法的拘束性がはっきり出てくるのかどうか。その辺のところはわからないのですが、もし法的拘束性があるとすればどういうような表現で法的拘束性を規定することを求めることになるのですか。その点はどうでしょうか。ですから、努力義務というだけであれば法的拘束性はないと見ると、どうも本案と別案に分けられているというのは要するに分けられているというだけで、結局は努力義務であり、かつ責務を規定して、責務というのは非常に基本原則的な責務でございまして、具体的な義務というところまではなかなか理解し難い面がある。ですから、法的拘束性ありと考えることがこの表現でできるかどうかという点が問題だと思います。その点は皆様の御意見も承りながら検討したいと思いますので、どうぞ御自由に御発言ください。

【藤原委員】今、委員長が言われた議論の前提ですけれども、その場合の法的拘束性という言葉で何を考えておられるか。一応統一というか、共通認識を形成しておいた方がよろしいかと思うのですけれども、行為規範的なところから出発して法的拘束性と言っておられるのか。それとも、民事の場合の救済まで念頭に置いて法的拘束性と言っておられるのか。これまでの各委員の御議論を拝聴しておりますと微妙にニュアンスが違うような気がするのですけれども、そこのところはいかがなのでしょうか。

【園部委員長】その点はどうなのですか。

【小早川委員長代理】私もそこを整理しないと議論は混乱するに違いないと思います。委員会としてどういうことであったかということを整理するのは委員長にお任せしますが、私個人が前回言ったことは法的拘束性について、今日の資料3の整理で言いますと1のAとBの両方にまた裂きになってしまうような整理をされているのでこの整理についても少し問題があると思っているのですけれども、私自身は、具体的に報道機関の問題で言いますと、「基本原則」が努力義務なのだから報道機関としては場合によっては「基本原則」に拘束されなくていいのだというような考え方はおかしいだろう、努力義務だから守らなくていいのだという場合があるというのはおかしいということを申し上げたわけです。それがある意味で法的拘束ということに言い換えられるのかもしれませんけれども、私はそういう理解です。

【園部委員長】そうすると、これは法的には適用範囲という意味でもあるのですか。かぶるかかぶらないか、カバーするかどうか。

【西谷委員】法律に「努めなければならない」と書いてあるのですから、努めなければ違法ですね。その結果が罰則で担保されるのか、裁判所で担保されるのかということについては何もない、あるいは全く判例形成で努めていないことによる損害賠償はどうなのだなどということが起こり得る可能性はあるが、少なくとも明文では何も言っていない。しかしながら、「努めなければならない」と書かれた以上、努めないことは違法であることは間違いないのです。法律の精神に反しているから。
 ですから、私はそういう意味において法的な力を持っているのであって、単に憲章といいますか、心構えとか、そういうものとは違う。はっきり法律に命じられたことであると、国会から命ぜられたことであると理解しているわけです。そういう理解の上に立った上で努めることが適当であるようなものと、例えば報道ならば報道で努めることが適当であるような条項原則と、それからそれは努めることはもともと無理というか、適当でないものとの仕分けをするという、そういう頭を私は持つのですけれども、その限りにおいてそれを法的拘束力と読んでももちろんよろしいと思うのです。

【上谷委員】私も、小早川委員が先ほどおっしゃった意見にも賛成ですし、それからもう少し細かい議論では今、西谷委員のおっしゃった議論に賛成です。
 その前に、別案を取るか、本案を取るか、これはどちらでも構わないのですが、別案を取りますと責務と努力がどう違うのだという議論が出てきますので、そういう点を考えましても私は本案の方がいいのではないかと思っています。法的拘束力は法律に書く以上はある意味での法的拘束力があるのは当然なので、それに違反すれば違法ですね。刑罰を伴うか、何らかの行政罰が伴うか、あるいは損害賠償義務が伴うかということは、別問題でしょう。そういうものが伴わないと法的拘束力がないというものではない、と私は思っています。そのように考えていきますと、やはり初めから努力をするつもりがないというか、はっきり努力しませんということを表明するのは違法ですから、そういう意味でそれが極端な場合であれば、場合によれば民法に言う不法行為に当たる場合があるかもしれないという気がします。それは裁判所の最終的な判断で、やはり違法性の強度の違いというのは当然出てくると思います。
 そのような観点から見ますと、先ほどおっしゃった西谷委員の御意見につながっていくわけですけれども、例えば適法に入手しなければならないとか、適正に取得するという部分については、報道機関を例に取りますと、報道機関であっても当然努めていただいていいことだと思います。ただ、例えば「適切な関与が認められる」というこの「適切」ということで、不適切なものを除いていくのだから、情報開示しなくていい場合が当然あるのだ、と読めば別ですけれども、やはり情報開示をしろとか、そういうようなことになってきますと、報道機関の場合は透明性の確保に努力義務を課されては困るという場面が出てくるかもしれませんので、前回と同じ結論ですけれども、場合によればこのようなものについては適用除外を考える必要があるし、それから1番の「利用目的による制限」の方も「明確にされるとともに」という部分が引っ掛かってくる可能性があると思います。

【高橋委員】皆さんの御議論とほぼ同じではありますけれども、若干ニュアンスが違う感じを持っています。私は「基本原則」というのは法的拘束力はないと考えていまして、それは特に強いサンクションがない。場合によっては不法行為の基礎にはなり得るかもしれない。これはずっと以前のここでの議論の中で、宣言的なものでも書いてある以上はそれは考慮され得るということを聞きました。そういう意味ではこういう意味があるのだけれども、それ以上の強いサンクションがあるわけではないと思っておりまして、そういう目で見ておりましたので、こういう「基本原則」、(1)と(5)が特に問題になったわけですけれども、私自身はたとえメディアを頭に置いて読んでも、メディアの方もこれを適用されるということになれば、この下に自主的にガイドラン等をつくっていかなければいけないということであり、その場合にこの適用の下でどこまで誠実に努力できるのか、そういう内容の自主的なガイドラインをつくるということを求められている。
 そういう意味での努力義務が課されているということであって、そういう目で読めば(1)と(5)は何も問題ないというか、むしろこういった義務の下に最大限努力していただいて、どうしてもだめだというところは、ここはこういう理由でガイドラインの中ではここまで努力しますという説明になるのだろうと思うのです。最初から除外してしまってここはいいよとするのはかえってまずいのではないか。むしろその点はメディアの自主的な判断にゆだね、4.で義務を除外するというような方向でありましたから、そうすれば3.ではこのまま例外規定を書かないで適用して、その上でこの原則の下で自分たちが真摯に努力するとどこまでできるかという問題だと私は理解していますので、(1)と(5)については若干ほかの方の出ていた御議論とは違った印象を持っております。

【小早川委員長代理】私も結論としては今の高橋委員の結論と大体同じだと思うのですが、前回申しましたことの繰り返しを申しますと、5の「透明性の確保」については先ほど上谷委員はこれを適用することは問題があるから適用除外を考える余地があるだろうとおっしゃいましたが、私は前回はやはり適用はした方がいいので、そうであれば報道機関に対して迷惑のかからないような形に修文をする必要があるだろうということで公益上の必要とかというようなことを付け加えてはどうかということを申しましたので、それをもう一度繰り返させていただきます。
 それで、1の方については多分その必要はないのではないかという気がしておりまして、そのことに関連して今日の資料3の「4.その他」というところに、除外するにしても自主的な措置を講ぜよということを明確にせよということが書いてありますが、ここは先ほど高橋委員がおっしゃられたように、この「基本原則」の特に(5)をかぶせておけば解釈上はこの「基本原則」に沿った対応をとにかくせよということなので、それは具体的に言えばこういうことになるのかなということで、「4.その他」のような文章を別に置くことはむしろ適当ではないのではないかというところにつながるわけです。

【藤原委員】今の点なのですけれども、まず結論を申し上げると、私はどちらかと言うと上谷委員や西谷委員のように条文ごとに「基本原則」も含めて条文を念頭に置いて適用除外を一つひとつ考えていった方がいいのではないかという立場なのです。ただ、今、小早川委員が最後に言われた(5)の透明性について、何らかの修正をするというときには、この「基本原則」は一応何人にもかかるものであるという前提で、そこのところは動かさない。しかしながら、それが報道機関に適用されてもいいような形で修正するのか。それとも(5)の透明性云々の関与のところは報道機関について別建ての何か違法性でモディファイしたものを書くという御趣旨なのか。多分前者だと思うのですけれども、念のためにそこのところをお聞かせいただきたいと思います。

【小早川委員長代理】前者だと思います。報道機関の正当な報道活動も救うような、しかしそれだけをねらったのではない、学術研究も入るかもしれませんし公衆衛生も入るかもしれない、そういう意味で、例えば公益上の必要というようなことを申し上げたわけです。

【高芝委員】これは私の理解ですけれども、努力義務といったときにはやはり直接的な民事効果とはつながってこないのではないかと私自身は考えておりました。それで、この法的拘束力という言葉は私自身としては、努力義務があることによって何らかの解釈基準というのでしょうか、一定の条文を解釈するときの基準として間接的な形で影響があり得るかと、そういう意味では論点になるのかなという理解でいました。
 その観点からしますと、3の「基本原則」のところで本案と別案を今日御提示いただいたのですが、「責務」と「努めなければならない」という、ここが少しわかりにくくなってくる。逆に言えば、「責務」と言うと何らかの解釈基準としての価値といいますか、意味合いが強くなってくるのではないかという気がするものですから、その意味では上谷委員が言われた本案の方が私もいいと考えています。

【堀部座長】この辺りは難しいところで、前回も申し上げましたように個人情報保護検討部会以来の大きな懸案であったわけです。
 そこで、これは事務局の検討用にと思って条文の構成案みたいなものを事務局に渡していますので、それを配っていただいて、こういうこともあり得るのではないかという一つの考え方として説明させていただきたいと思います。

(堀部座長作成ペーパー配布)

【堀部座長】簡単に今の関連でとりあえず説明させていただきたいのですが、個人情報保護検討部会では基本法を提案したものですから、それ以来、基本法というのが念頭にあります。従来の基本法は前にも成田先生が書かれた基本法の目的などを配っていただいたりもしていますし、いろいろな基本法も見まして、共通するのは「国の責務」とか「事業者の責務」とか「国民の責務」、あるいは地方公共団体も入ってまいりますが、そういうものです。「国の責務」とするとまず法律の目的にのっとって個人情報保護に関する基本的、総合的な施策を策定、実施するという趣旨の規定になります。その次に5として「事業者の責務」で、事業者が個人情報を取り扱う場合には個人情報保護の重要性を認識して自主的な取り組みを推進すべきである、以前「自主規制」という言葉に替えて「自主的な取り組み」という言葉などもありましたし、中間報告でも「自主規制」というタイトルの下で「自主的な取り組み」という概念を使ってまいりましたので、それを使い、また、「事業者の責務」の一つとして、前回、委員長が最後にまとめられた苦情処理も「事業者の責務」として入れてみています。
 それから次に「国民の責務」としましたが、これは前回も申し上げましたように、5つの「基本原則」を国民にすべて適用するというのは無理ではないか。努力義務であってもそうである。ヨーロッパの立法例などでも特にドメスティック・ユースといいましょうか、プライベート・ユースのものについては適用除外するということもありますので「国民の責務」にとどめておく。今、議論した3ページの別案の「何人も」というのはこれに非常に近いのではないかと思いました。
 5の「事業者の責務」のところを事業者とすると、定義いかんにもよりますが、広くかかって、例えば個人営業を営む事業者も含む。これは情報公開法でも個人情報と法人等情報とを分ける場合に、個人事業者につきましては法人等情報に入れる、そういう分類の仕方などもしてきていますので、事業者は広く含むことにします。
 しかし、その「事業者の責務」はそこに3つ書いたものにとどめました。そうすると報道機関など問題になっているようなところも、私のメモの5は全部関わりますが、7の取扱事業者からは除くという形で5だけにとどまります。
 あとは「基本原則」をどうするかは非常に難しいところで、中間報告でも基本原則を5つ掲げましたが、今の「基本原則」という形で非常にきれいに整理されているものは7の「個人情報取扱事業者の義務等」のところに、いろいろな形で入っていますので、従来議論してきた「基本原則」は7で義務として課していけば目的を達するのではないか、そのように考えてみました。

【園部委員長】事業者と個人情報取扱事業者を分けることによって今、問題になっているどこまで「基本原則」をかぶせるか、義務をかぶせるかという問題をある程度最初からはっきりさせてしまうということで、大変それとしては非常にまとまった案だと思いますが、これまで議論してきた柱と少し違うので、その点もいろいろ御異論のある方もおありかと思いますが、それではせっかく堀部座長からこういう方向での、「国民の責務」とか、そういうタイトルは別としまして、こういうように考え方を分けていくということについてはどうでしょうか。
 私も、どうもこの「基本原則」と具体的な「個人情報取扱事業者の義務等」という、この2つに分けることのどうもはっきりしないもやもやが前々からございまして、その点を少し気にはしていたのですが、一つの解決案としてこういうものが提示されたということで御理解いただきたいと思います。何か御意見がございましたらどうぞ。

【新美委員】今の堀部先生の御意見を伺っていて、確かにそういうロジックを立てるのはすっきりしそうなのですが、1つ心配なのは国民、事業者、取扱事業者と3つに分けるということの具体的な可能性ですね。特に情報を扱う分野というのは事業者の概念区分というのはそう簡単にはいかないように思うのですが、何かそれをつかまえるようなアイデアはあるのでしょうか。

【堀部座長】事業者は広く、先ほど言いましたように個人事業者であっても事業者に全部含める、個人事業者でも、個人情報を取り扱うに当たっては事業者の責務は守っていただく。この前も少し申し上げたのですが、例えば個人事業者でも人を雇っていれば従業員に関する情報というのを持つわけですね。非常に多くの何万人という従業員を持っているところもありまして、その何万人という割でデータベース化していれば義務の方で読むということも可能かと思うのですが、これも藤井審議官の今までの御説明を伺っているとIT革命との関係で7の辺りをとらえるとなると、どうも従業員の個人情報というのは7の義務の方では読めなくなってくるのではないか。
 しかし、一方でILOの勧告、それからILOの条約もありまして、労使関係における個人情報の保護というのは非常に重要な課題になってきています。そうすると、人を雇っていれば個人情報を扱いますので、そういうものも5でとにかく全部適用するということで、5は個々人の事業を営まない個人以外すべて含むと言ってもいいかと思います。個人情報取扱事業者は先ほど議論のありました定義のところでいきましてもかなり狭いことになると思いますので、そこはきちんと義務で保護を図っていただくと、このように思っています。

【新美委員】わかりました。質問した趣旨は、消費者契約法をつくるときに消費者と事業者の区分をどうするかということで大議論がありまして、消費者契約法のときには消費するというところで一応歯止めがかかったわけですが、この情報の場合には消費するということではなくてドメスティック・ユースという形で区切っていかざるを得ないわけですね。そうであるか、そうでないか。これはドメスティック・ユースだけではなくていろいろな形で外にも出ていく可能性が、逆にどんどん高度情報社会になっていきますと出てきますので、区分の仕方としては非常に難しいのかなという疑問があったものですから。

【西谷委員】この案は公私を問わず共通する情報の取扱いということから見ると、公の部分はどこへいってしまったことになるのですか。

【堀部座長】公は8の「政府の措置及び施策」の方です。

【西谷委員】そうでありますが、両方を通づる個人情報というものの原則というものを探そうと言ってこの5つにしてきて、そして政府、民間と並べたことからこれは今日残っているわけですね。そして、政府は後ろの方へはいきましたが、当然この原則は情報を扱う以上は各論だという前提で、ただし、詳細は別法でと、こういう構造になっている。そこの部分が、ここの案ですと専ら私人たる事業者の方にきているから、政府が持っている個人情報については働かないといいますか……。

【堀部座長】政府の持っているものは、後の方で法的に措置するということになっていますので、それは「基本原則」にのっとりと言っても、言ってみればこの「基本原則」は既に今までの現行法にもある原則なのです。そうすると、むしろ1の「目的」を踏まえて政府は措置すれば、既存のものの改正をより一般的な個人情報保護の考え方にのっとってやっていくということで足りるのではないかと考えました。

【西谷委員】OECD8原則というのは、公私を通ずる原則ではあるのですね。ここではもう私人のものに整理してしまって。

【堀部座長】この法律はですね。

【上谷委員】座長の御提案も大変興味深いものだと思いますけれども、私もやはり今、西谷委員のおっしゃったような点から見ると「基本原則」でまとめている今までの素案でいいのではないかという感じがいたします。
 それから、時間節約の意味もございまして、先ほどの議論に誤解のないようにということで申し上げておきます。例の除外規定との関係ですが、先ほど小早川委員がおっしゃった公益上の必要というようなものを(5)の透明性にもし書き入れていただけるのならば、私もそこで例えば学術、報道、そういうようなものを除外するという意識で読めると思います。1の方はそれほどでもなさそうですから、努力義務ならば別に構わないということで全体を除外規定を設けないという小早川委員の案に、結論として、5に何らかの限定を入れていただくことを前提に、賛成します。
 あともう一つ考えるならば、「透明性」という表現がやや文学的表現なものだから少し引っ掛かるのかなという気がしていますので、その辺を更に工夫できればいいかと思いますけれども、結論として私は小早川委員と同じように公益上の必要という何らかの限定を入れていただければ、この「基本原則」全体として適用除外を特に設けなくてもいいという御意見に賛成します。立法的な美学から言っても、その方がいいかなという感じがします。

【西谷委員】私も若干補完します。私はこの5つを見て、例えば1で言えば利用目的が明確にということ自体を静的に、スタティックにとらえれば、それは何がしかできるわけなのです。それから、5の透明性もできる限りはできるよということになるわけですけれども、ここで書かれたことはそういう意味ではなくてやはり動的に、例えば利用目的のところでいけば、これはできる限り詳細にという方向へ動く、そういう規範として理解されるべきである。適正な方も「適正な」と書いてあるけれども、できる限り適正なという方へ理解され、動かされていくべき規範だと。内容の正確性もそうでしょう、安全もそうでしょう。そして透明性もそのように、つまりできる限りで適当にやればいいというのではないのです。どんどん細かくやっていく。そして、一般事業者がまさに何人もというか、一般人がそういう方向へ向かって、方向をこれは示しているのだと思うのです。
 そのように考えたときに、報道でも学問でも2、3、4というのはまさにその方向へ一緒にいけるのだろうと思うのです。学問の情報だって、安全というのは徹底する方向へ徹底する方向へいくという、それはわかるけれども、1と5に関してはベクトルが逆になるのではないかと思うから、これは適用除外にするという意味なのですね。その適用除外の工夫をして5に公益上というようなことを入れれば結果は同じになるかもしれないが、しかしそれはまた別の議論です。つまり、ここで今、憲法上の基本権を抜くということだけでは足りなくて、それ以外にも抜くべきものはあるではないかという議論なのであって、それはそれでまた別途する必要があります。抜き方の技術は今のように書いてもいいわけですけれども、つまり報道目的の情報を除きと書くか、もっと広く公益上の何とかを除くと書くかというのは単に技法の問題なのですが、それはどこまで除外を広げるかという問題を論じた上での話だと思います。
 私の言っているのは、その方向が逆向きであるようなものは外しておいた方がいいのではないかというつもりだったものですから、補完をしておきます。

【藤原委員】今の御意見について、座長の御意見も含めてですけれども、恐らく今、報道機関の適用除外との関係でこの「基本原則」の法的拘束力という議論が始まったと思うのですけれども、ただ、「基本原則」にはもう一つの側面があると思うのです。
 と申しますのは、座長がおっしゃったように、ここのところが一般の事業者の責務規定にもなる。その場合、私が座長の御理解と少し違いますのは、私の理解では取扱事業者という名称がいいかどうかはともかくとして、かなり広い範囲の事業者が、今日の個人情報保護の技術の進展の下では事業者の相当の部分が入ってくるのではないか。だから、ここは行政法的に言えばある意味では控除説と申しますか、特定のものが含まれるのではなくて一定のものがかなり限定したドメスティック・ユース的なもの、あるいは小規模なものが除かれる。それで、あとのものはかなり入ってくるのではないかという認識があるわけです。
 しかし、それにしてもその範囲がまだ確定していない。あるいは、その範囲に若干議論がある。恐らく座長のおっしゃるのは一般事業者の部分がどうなるのか。それから、一般事業者を考えたときに、事業者というのは顧客情報のほかに従業員情報も持っているはずである。従業員情報というのは、例えば報道機関の方々であってもILO原則で逆に保護を自分たちがされるべきだとおっしゃるような情報であると思うのです。そこのところがカバーできないのではないかという御懸念があるのかなと思ったのです。もしそうだとしますと、やはりそこは先ほど小早川委員が言われた5原則の理解ですが、単なる従来の解釈運用基準というよりは努力義務ではあるけれども、なお努力しなければ違法なのだと。そこはいろいろな拘束力というのを念頭に置くだろうけれども、やはり努力しないのは困るのだという点がポイントだと思うのです。自主的に頑張ってもらわなければ困るのだという理解で、ここのところは一般事業者にもかかるのであると。そこのところがどこか考え方、あるいは解説のところでも表され、そしてその場合には従業員のデータ等のことも念頭には置いているのだということがあれば、構成としてはずっとここまでやってきましたので、今のようなところが明確にできれば入れられるのかなというのが私の、折衷案というわけではありませんけれども考えているところです。
 それで、そのときには先ほど公益上ということで上谷委員がおっしゃったように全部かぶせた方が、今度は安定するかなという気がいたします。以上です。

【藤井室長】若干関連するお話かということで御紹介だけさせていただきたいのですが、労務管理あるいは人事管理情報、こういったものは相当センシティブな情報が入っている可能性があると思います。それで、今の素案の15ページの(3)の「法制上の措置等」で、これは今回の基本法あるいは一般法の部分というのは、これも拙文であれなのですが、一般的なとらえ方しかしていない。基盤的な、いわば最低限な仕組みであって、残る部分は各個別法でやはり進めていく必要があるというような個別法の制定を政府に求めるという構成になってございます。「したがって」以下の最後の第3段落の考え方でございますが、個別に当該個人情報の性格とか利用方法、取扱いの実態等に即して罰則の創設等を含む法制上の措置あるいはそれぞれ独自の制度が要るものは別途にやりなさいというような書き方になっていて、これは今日の御討議資料の資料2で最後に御論議いただく予定だったのですが、罰則をどうするかという問題で、罰則は基本的には一般法としては行政罰程度で、それ以外のものについては個別法でというような考え方をお示ししてあるわけですが、1の(2)の「他方、既存の秘密保護に関する多数の法律については」云々で「例えば、個人の病歴、資産状況等」の中には多分労務管理情報的なものも入り得ると思うのですが、そういった個別にやはり特段のものが要るものについては別途政府はきちんとやりなさいというような一つの考え方を、今回初めて御紹介する部分もございますけれども、資料として提供させていただくということを御説明させていただきました。

【堀部座長】今の藤井審議官の説明で、この法制上の措置等、これは大変重要な意味を持つということで、中間報告でも個別法ということで3分野挙げておきました。3分野というのは信用情報分野、医療情報分野、電気通信分野であります。それ以外のものもいろいろ今後考えていかなければならないところでありますけれども、ILOの方も条約で定めたのは求職のところなものですから、職安法を改正するということで既に何回かここでも紹介しましたが、職安法は昨年の国会で改正法が成立しています。
 一般の労使のところにつきましては労働省で現在ガイドラインを策定中でありまして、ILOの方もガイドライン、コーズ・オブ・コンダクトとして定めたもので、法的に措置するというところまでは求めていないものと理解しております。逆に労使の問題になりますと非常に多くのセンシティブ情報を持っているわけですが、一般的には内部で利用するというところなものですから、データベースとして個人情報を取り扱う事業者と別の考え方もとれるという面もあるのではないか等々、ここをどうするかというのは今後政府で是非考えていただきたいところですけれども、そういう側面もありまして、現にそういう形で進めているということをとりあえず申し上げました。

【遠山委員】大分議論が進んでいる段階で考えますと、今の議論の発端となりました「基本原則」が努力義務か、つまりかなり強い法的拘束力ありかという議論で、単なる憲章的なものではなくてやはり努力するべきであると読むべし、とのこと。
 ただ、法的拘束力が強いものがあるわけではない、とのことなのでありますが、その努力義務は守られるべしという形でかなり強く解釈されるべきとすれば、何らか担保が要ると思うのです。その意味では、今の原案では担保は何もないわけです。したがって、最終段階までにやはり著しく努力義務を欠いて、そして個人の権利が侵された場合には苦情処理のところへ持っていける、あるいは行政罰を受け得るという傘の中に入り得る何らかのつながりが欲しいかと思うのです。
 藤原委員が言われたように、取扱業者の方の概念から外れるけれども、かなり影響力を持つ一般事業者及び個人であってかなり悪徳の個人がインターネットを使ったりして行うようなものについても、あるサンクションが与えられるということが明確になってくれば、今回の法律、基本法制の目的というのは達しやすくなるのではないかと思います。
 その意味では、ここのところをもう一度クリアに解釈をいただきたいと思います。それから個人情報取扱事業者の枠の中には現在の高度情報社会の技術を使ったような情報処理を行っているものは大体入る。したがって、観念的には報道機関なり学術研究機関なりは入る。ただ、それの取扱いをどうするかということとの絡みにおいて、この「基本原則」の性格づけが決まってくると思うのです。そういう意味では、少し御議論を進めていただけたらと思います。

【堀部座長】先ほど西谷委員の言われたことで、OECDの理事会勧告は原則を法律に定めるということではなくて、それぞれ各国の法律、国内法で考慮することとなっています。行政機関個人情報保護法もそれを踏まえて、国内法の中で考慮したことになっています。
 ですから、OECDの原則は原則として掲げなければならないというものではなくて、それぞれの措置の中にきちんと入っているということがむしろ必要なものということになりますので、私はその辺りは政府の措置はこれからむしろ既にあるものを更に見直すというようなこと、それから新たなところについても措置する、そこに入っていけばいいと思います。民間についても個人情報取扱事業者のところでそれが全部含まれていますので、それで足りると考えています。

【園部委員長】それでは、この辺で15分休憩して更に議論を詰めたいと思います。それでは、3時45分から再開します。

(午後3時30分休憩)
(午後3時45分再開)

【園部委員長】それでは、再開いたします。堀部座長の御提案につきまして、私の率直な感想を申し上げますと、この「基本原則」というものの書き方いかんではありますが、なるべくこの基本法というのは全部にかかるのだと。いわゆる日本の個人情報保護の本当の基本法であるということですから、でき得べくんばいろいろな対象があるわけで、全部に「基本原則」はかけたいけれども、そこで余り法的拘束性とか、将来の担保とか、いろいろなことをおっしゃっていただくと、これは非常に厳しい「基本原則」になってくるわけです。そうすると、これを全部にかけるという形でいくのがなかなか難しくなってくるわけなのです。
 そこで、でき得べくんば少し柔らかく、かつ多少の修正はありましてもこの5項目が日本の個人情報を取り扱う人たちのみならず、それこそ日本国民全部こういうものについての認識を深めてもらうという意味での「基本原則」として私は理解しておりますが、これがその法的規定として充実することになってくると、やはりこの適用除外の問題とか対象除外の問題というのは出てまいります。その点はひとつ何とか御協力いただきたいということと、具体的に個人情報取扱事業者がどういうものになるかということは非常に難しい問題でございますのと、それから仮に「個人情報取扱事業者の義務等」について適用除外を認めるということになった場合、資料2に書いてありますような除外の仕方に関する立法技術上の問題というのがございます。一口で報道と言いましても、これはなかなか解釈上難しい問題がございまして、最高裁判所の判例では報道の自由というのは類似の判例で非常に高く評価しておりますけれども、同時に報道の自由に関連して取材の自由というのはそれほど憲法上の自由として野放図に認めるわけにもいかないというような姿勢の変化も、姿勢の違いもあるわけでございまして、一口に報道機関と言ってもその内容、報道の仕方、取材の仕方等々いろいろございます。
 しかし、これは正直言って私の感想では、この専門委員会でそこをまた細かく報道機関であるとか学術機関であるとか公衆衛生であるとかという細かい定義をする時間はないのではないか。しかし、非常に大ざっぱに言って報道機関等々というような形で適用除外を認めていかざるを得ないという感じはいたします。ですから、この点が報道用ということだけではございませんで、それは医療であれ、公衆衛生であれ、いろいろな問題がほかにもございまして、細かく言うと切りはございません。しかし、これは大綱ですから何とか「個人情報取扱事業者の義務等」についてはできるだけ学問の自由、報道の自由等に関連して適用除外を認めていくという形をとりたいと私は思いますけれども、しかし、この適正な管理という問題と、それから苦情処理の問題はやはりきちんとしてもらわなければならないわけでございまして、事前的な規制はございませんけれどもやはり最終的に裁判所によって国民の権利が救済されるという組織ないし手続というものは広くすべての事業者に認められなければならない問題ではないかと考えている次第でございまして、その辺のところを少し頭に入れていただきながら、更に「基本原則」の大綱で示すべき言葉といいますか、条文ではございませんけれども、項目の内容について、それから更に進んで個人情報取扱事業者(仮称)の義務内容について、とりあえず今日は一通り検討をするということで御意見がございましたら是非おっしゃっていただきたいと思います。それから、同時にこの適用除外、対象除外の問題についてもそれぞれ御意見がございましたら、この際、御発言をいただきたいと思います。それでは、どうぞどなたからでも。

【新美委員】私は先回欠席していましたので、かなり複雑な議論にフォローしていけませんで、今お休みのときにまさに取材をしていろいろ穴埋めをさせていただきました。それを踏まえた上での意見ですが、原則について法的拘束力があるかないかという御議論だったのですけれども、西谷先生がおっしゃられるように、あるいは上谷先生もおっしゃられるように、法律に書いてある以上はそれに違反しておれば違法であるというのは形式論理として当たり前だと思うのです。
 ただ、問題はその違反しているという認定が現実にできるかどうか。ほとんど不可能なわけですね。ですから、そういう意味では法的拘束力はあるけれども発動の可能性はほとんどない。せいぜいあるとしたら、こんな「目的」については、あるいは「基本原則」については真っ向から反対しますと言って行動する場合くらいしかないのではないかと思うのです。ですから、そういう意味ではこういった規定を置くことによって先ほど来御懸念されているような報道の自由とか、そういうところに直ちに悪影響を及ぼすということは私はちょっと考えられないと思います。
 そういう意味で、委員長がおっしゃられたようにこの「基本原則」についてはこのまま除外規定を設けずに進めていくということでよろしいのではないかと考えております。

【藤井室長】もしよろしければ今の「基本原則」の話との関連で、既に取扱事業者の話にも相当議論が及んでおりますし、もう一点、罰則についての問題などもあるものですから、一通りざっと資料の御説明をさせていただけますでしょうか。

【園部委員長】どうぞ。

【藤井室長】それでは、素案の4ページをお開きいただきたいと思います。4ページの一番下の方に4の「個人情報取扱事業者(仮称)の義務等」というのがございますが、これは考え方をイメージとして付け加えてみたという程度のことでございます。ここの考え方で強調しているのは、特に情報通信技術を活用して個人情報の事業の用に供している一定の事業者に対する基盤的な制度であるということで、また後ほど申し上げますが、個別法の必要性というものを前提としているというような物の書き方にしてございます。
 それから(1)の「利用目的による制限」及び「適正な取得」でございますが、ここは少し並べ方を変えているということと、あとは若干字句修正、または公表ということで簡単にしたぐらいの修正を付け加えたぐらいでございます。むしろ6ページの「適正な管理」のところをごらんいただきたいのですが、従来これまで個人情報事業者はその保有する個人情報データベース等を構成する個人情報というような言い方をしていたのですが、ここで読替えで、これもなれていない仮称段階ですが、とりあえずデータベースの中の個人情報、これを個人データというような概念でまとめて以下は使っているということでございます。以下は、大体データベース等の中の個人情報を対象とした制度になっていますので、こういう読替規定をつくらせていただいているということです。
 それから、7ページをごらんいただいて(3)の「第三者提供の制限」のところでございます。これは、前回別紙で個人データを相互利用するような場合とか、第三者提供を目的として提供しているような事業者、それの正当なものについては認めるというような別紙の案をお付けしていたところですが、それをこの※の中にドッキングさせていただいたということでございます。それで、それに対する理由みたいなものをとりあえず説明書きのような形でお付けしてございます。
 それから(4)の8ページです。ここはアンダーラインにたくさん書いてございますが、これは従来※で書いていたもののうち、本文に入れられるものは入れてみたというところでございます。イも同様でございます。
 開示データのところも同様でございますが、ただ、ここで修正をしているのは1つは従来、開示の申出があった場合というような言い方をしていましたが、私人間の場合、申出というのも奇異かということで、「申出」を「求め」にしているということでございます。開示等のアンダーラインの長いところも、従来※にしていたもので中に入れられるものは中に入れたというぐらいの話です。
 「訂正等」のところも同様に「申出」を「求め」にしているということと、あとは「当該」が「その」になったり、「正当と認めるとき」というのはどちらにしても御論議でも第一義的には事業者が判断されるのですが、その正当性が客観的であるかどうかというような御論議がありましたけれども、とりあえずは「認める」ではなくて「認められる」というところで修正し、より客観的なイメージが出るように見直しているというところでございます。あとのアンダーラインは、同様に下にあったものを上へ上げている。
 「利用停止等」の方も「訂正等」と同じですので説明は省略いたします。
 1点書き加えているのは、不開示の場合とか「訂正等」の場合もそうですが、求めがあって応じない場合ですね。それは、やはり応じないということを言う義務を課しているということでございます。訂正等の申出があって訂正等を行う場合はいいのですが、訂正等を行う場合も事業者に行わないということを明らかにする義務を書き加えたということでございます。
 それから「苦情の処理」のところは若干その趣旨的なことを説明してみたということで、それで先ほど委員長から御指摘があった資料4をお手元にお配りしてあると思いますのでごらんいただけますでしょうか。苦情処理体制については堀部部会報告でも複層的な処理の仕組みというような御指摘があったのですが、今回の素案に基づく苦情処理のイメージ図をとりあえずつくってみたということです。一番下の真ん中の国民(情報主体)の方から見ていただきたいのですが、国民主体はまず一番上の個人情報取扱事業者に苦情の申出ができますし、認定団体がある場合はそこに申出ができるということになります。それから、あとは主務大臣にも直接申し出たりできるということです。それから、既に地方公共団体、都道府県とか市区町村でも個人情報の関連の苦情の処理をやっておられるわけですが、当然引き続きそういったところを通じて、あとは今ちょっと考えているのは苦情統括官庁というものを国ベースでも取りまとめる。一方、事業者に対する監督責任のある主務大臣と、そういう苦情統括官庁が連携協力し合いながら苦情処理に努めるというラインをひとつつくってございます。それプラス個人情報でも人権差別のような問題の絡むような人権絡みの事案ということになりますと、別途法務省における人権擁護員、それから人権擁護局、それから今、新たなシステムというものも検討しておられるようですが、そういったところの処理に係る部分、そういったものはそちらに申し出たり、あるいは地方公共団体からもそういう問題があったらそちらの方にいくというようなルートもあるということです。
 それから、一番下の右の方で裁判所ですが、開示請求とか訂正とか、そういう権利義務侵害に係るようなものについては当然裁判所ができますし、あとは直接この基本法なり一般法の部分の問題でないのかもしれませんが、裏に債務不履行とか、不法行為とか、そういう問題がある個人情報に関連するような問題については裁判所があって訴えることができるという形になってございます。資料4の御説明はその程度にさせていただきます。
 それから、1枚おめくりいただいて13ページでございますが、「政府の措置及び施策」については、これも全くおわびばかりしているのですが、恐縮ですが検討中ということになっております。その趣旨は、1つは西谷委員の方から御意見をいただいているということと、あとは先ほどの堀部部会でのいわば消費者側の委員からも、むしろこの行政機関の問題については別途議論すべきではないかという御意見があったり、あとはお手元に配布してある堀部部会の委員の三宅委員の方からも、余り限定的にここの委員会で議論するよりは別途議論してほしいというような御意見もあったということも踏まえながら、恐縮でございますがまだ事務局で整理中のところです。
 ちなみに、三宅委員の御意見をお手元でおめくりいただければ、三宅委員の2ページの5.のところでございます。少し気になる表現もございますが、2の(1)のその主たる内容については法制化専門委員会や個人情報保護検討部会では必ずしも十分に審議されているわけではない云々がありまして、この段落の末尾で理由として、本大綱は公的部門の個人情報保護の具体的制度の検討のための制約とならないよう記述上の工夫をお願いしますというような御意見もあったということで、恐縮ですが、今回は前回お出ししてあるものに手を加えていないものをお出ししてございます。
 それから、独法等に対する措置については文章上は変えておりませんで、説明を付け加えたという程度でございます。同様に「(3)法制上の措置等」も同様でございまして、むしろ説明を加えて趣旨とかを明らかにしたということでございます。
 あとは、特段付け加えるとすると16ページの「(5)主務大臣の指示等」でございます。主務大臣は云々で、これは4章の施行であるという趣旨は前も書いていたのですが明記しているということと、加えて個人情報取扱事業者に対する監督権限だけではなく、次のページの17ページにございますが、認定苦情処理機関に対する監督権限も定めることとしてはどうかということで追加しております。
 それプラス従来※の検討中ということで書いていたのですが改善中止命令、より強い行政処分としての条項を入れたらどうかということでございます。なお、ここはもしお時間がおありでしたらこの改善中止命令、従来事務局の説明では第三者提供の制限の違反だけに限っていたのですが、それプラスそんなに幅を広げる必要があるかどうかというのはまた御論議かと思うのですが、それ以外の規制についてもこういう改善中止命令処分をかけるということについて少し御意見をいただければということで、その部分はこの考え方のところで書いているところでございます。その後、地方公共団体の関係は特段変わっておりません。
 最後に「その他」で「罰則」でございます。これは前回も検討中ということであったのですが、今回資料の2をごらんいただけますでしょうか。これは、相当上谷委員からの御指導もいただきながら事務局の責任で整理させていただいておるものでございます。この関係については文章を読み上げて若干詳細に御説明させていただきたいと思います。
 「問題の所在」ということでございますが、(1)でいわば本法制というのは個人情報とか、個人情報の取扱いという内容には相当さまざまなものがあるにもかかわらず、できるだけこれを広くとらえるというつくり方になってございます。そして、いわば個人の権利利益侵害が実際に起きたか、あるいは緊要性が高いというような評価は一切せずに、むしろ事前の段階で防止するという予防型の制度として構築されているという関係で秘密というような、いわば個人情報の「質」を入れるかどうかという御論議もあったのですが、なかなか「質」とか、あるいは個々の具体的な「侵害の態様」、こういう重視せざるを得ないような刑事罰の規定というのはなかなかなじみにくい面があるということでございます。
 (2)では、一方では既存の多くの秘密保護に関する法律を見ましても、例えば個人の病歴とか資産状況等々のある法律では秘密になっているにもかかわらず、同じようなものはほかにあるにもかかわらず秘密になっていないとか、あるいは資格者で見ていっても同様なことをやっている人がいるにもかかわらず守秘義務法制がカバーされていないというような、必ずしも同種の刑罰規定が網羅されていないというような状況もあるわけでございます。
 3番目には、本法制においては今ほど申し上げましたところですが、第三者提供等について行政上の観点から行政処分的な規律をすることと考えられているわけですが、やはりこれを確実に守らせるための罰則という考え方もあるわけでございます。
 そこで、一つの今後の「考え方」ということでございますが、本法制といたしましては個人情報の第三者提供について必要な場合には主務大臣が改善命令等を発し、それが守られない場合は罰則が適用される仕組みを考えてはどうかということ。それから、他方、1の(2)で申し上げました各法律の守秘義務規定を中心に個人情報の「質」とか、侵害の態様とか、そういう個人情報保護の観点から早期に見直して規定の整備を図るとか、あるいは基本の法制の趣旨に沿って各法律を整備するに当たっても同様の観点から罰則規定を整備するというようなことをこの大綱の一つの柱として明記することはどうかということでございます。
 ちょっとこれは漏れておりますが、それ以外にも当委員会では既に本人開示を偽って請求したような場合の罰則みたいなものをつくってはどうかということがございましたが、それは事務局として失念しているわけではなくて、当然それも視野に入れているということを付け加えさせていただきます。
 ずらっとひとわたり御説明はそれで終わらせていただきます。

【園部委員長】まず今、事務局から御説明のあった事柄について何か御質問なり御意見がありましたら、それを伺います。

【藤原委員】苦情処理についてですけれども、このイメージ図で随分整理されて結構だと思うのですが、その際、今まで何回かADR的なものの議論が出たと思うのですが、この認定団体等に関して苦情処理機関といっても、さまざまな態様のさまざまな質のものが出てもいけませんので、この分野に関しても国際水準的なものが形成されつつあるようですので、それには留意するという方向でやっていただきたいと思います。

【藤井室長】それは考え方か何かのところで。

【藤原委員】そこまでいかなくても、その趣旨でということで結構ですが。

【園部委員長】これまで苦情統括官庁となっているのですけれども、これは政府の組織の中でこういうものが現在あるものを利用するか、新しくつくるかは別として、一応少しばかり第三者的な機関なのですか。

【藤井室長】恐縮でございますが、政府部内でまだ相談中のところでございまして明確に申し上げられませんが、端的に言ってふさわしい官庁は幾つかあるのですが、できるだけ格の高いようなところで整理されればということで今、調整しているところでございます。

【園部委員長】その場合に、行政官庁なり、そういう苦情処理機関の判断に対して裁判所で争っていくというようなことはできるわけですか。

【藤井室長】苦情処理の場合はなかなか処分とか、そういう行為に至らないと思います。単なる情報提供とか、せいぜいあっせんと言えるのかどうか、そういう対応でやっていく話になりますので、この苦情の処理の仕方自体が訴訟の対象とはなりにくいかと思っています。もちろん元の事案そのものが法律に違反しているということであれば、それはそれで訴訟にいくのだろうと思うのですが、ただこういう苦情処理を一回クリアすると争点等が明確になって、訴訟効率の面でもよくなるということは一般的には言えるかと思います。

【園部委員長】除外規定の対象になるような組織ついても認定団体というか、そういう苦情処理機関を設けるような仕組みになるのですか。

【藤井室長】これはやはり単なるあっせん的なものにとどまるのだろうと思います。

【園部委員長】そうではなくて、そういうのをおよそ事業者はこういうものを何でも設けることが勧められているということですか。そうすると、そういう場合は認定のしようがないのです。認定する機関がない場合があるわけですね。

【藤井室長】制度的にはこれは奨励型の行政になりますので申告主義のような形になると思いますが、ただ、そこはやはり監督官庁はソフトな誘導型の行政になるかと思うのですが、重要な業界などについては緩やかな形ではあっても推奨していくということは望ましいと思っております。

【小早川委員長代理】今の関連ですが、適用除外との関係は別にして、その適用対象たる業の中で監督官庁のないものというのはあり得るのでしょうね。その場合には、この図ではどのようになりますか。

【藤井室長】従来、規制をしていなかったり、ある業界に対して行政施策として何もやっていない場合は主務官庁というのは明確でない場合があるわけなのですが、いずれにしても何か行政が必要であるということになれば今の内閣法なり、内閣法というよりは国家行政組織法あるいは憲法の物の考え方から言っても、一応各大臣は全ての行政を網羅しているという考え方に立っておりますので、必要があれば調整をして決めていかなければならなくなるということかと思います。

【小早川委員長代理】そうすると、立法措置が取られなければ、現在で言うと総理府、来年からは総務省が最後は引き受けるということになるわけですか。

【藤井室長】総務省はその他行政機関に属せざる事務ですからそこで直接民間に対する規制まで読めるのかどうか、そこは即答しかねます。多分、一番なじみやすいところがまず主務大臣として対象になってくると思うのですが、そことの調整結果次第というところはあろうかと思います。一番広い意味での産業と言ったら、通産省が全部所管すると所掌事務を読もうと思えば読めるわけですけれども。

【西谷委員】小さいところからいきます。9ページの※ですが、公表等をいたしますね。公表等の措置を事業所が講ずるよう義務づけられますが、この※の最初の※で、利用目的について既に通知、公表している場合には本項の適用がないと書いてありますが、これはどうしてでしょうか。前者は利用目的についてだけの通知、公表ですね。こちらの公表というのは開示に必要な手続きであるとか、その他の事項も入れた公表、通知ですよね。入り口の利用目的のところだけ通知したらこちらは要らないよとこの文章だと読めるのですが、それはおかしいと思いますが、どのようなことでしょうか。

【藤井室長】文章の正確性を欠くのだろうと思いますので、精査させていただきます。

【西谷委員】どちらにせよ、こちらのようなことを既に前段でやっていれば除くよと、それは当然のことですから、もしそういう趣旨ならば文章表現が少しまずいかと思います。
 あとは全般にわたるのですけれども、政府の措置以下はどういうことなのでしょうか。ここの枠に書いたことを基本法という法律に書くということなのか、それとも精神訓話といいますか、こういうような精神でもって適宜臨めということを言っている趣旨なのか。例えば「罰則」のところもさっきそうなのですが、罰則規定を整備すべき旨を大綱の一つの柱として明記してはどうかと書いてありますけれども、これはこういう観点で罰則規定を整備すべしということを基本法に書くということを言っているのか。それとも、それは番外のいわば委員会としての発言であって、それを受けて政府が適宜どういう措置をとるかはお任せするということなのかということなのです。今、罰則をいきなり出しましたが、さっき検討中と言われました政府の保有する個人情報の保護のところも、これは別法で定めるということは仮に法律で、基本法で多分書くのだと思いますが、その主たる内容は次のとおりとすることと書いた、この4つを、その主たる内容は次のとおりとするという旨を基本法の中に書くという意味なのか。それとも、別法で定めるということだけが書かれて、あとは委員会としてこういう内容はその別法のときに書いてくれよという委員会としての政府に対する注文にとどまっているのかという部分が全般にわからないのです。つまり、法制上の措置を講ずるものとするなどという(3)もそうですし、基本方針の策定というのも基本法の中に基本方針の策定についての規定を設けるという趣旨でこれは書いているのか。主務大臣の指示などというのは、明らかにこれは法律根拠がなければいけないから、多分書くのだろうなと推定されるのですけれども、その辺が少し全体としてあいまいで、4章までは絶対法律に書くという意味で書かれてきているのだと思うのですけれども、5章以下になると若干そこの部分が、私などは全部法律で四角の中は書くのだというつもりで読んでいましたが、やや怪しいところがあるので、その辺の感じを聞きたいなと思います。

【藤井室長】事務局からお答えするのもおかしい問題なのかもしれませんけれども、原案の原案を書いた事務局の認識ということでお聞きいただきたいのですが、基本的には要綱案よりは大綱案はもっと法律の趣旨を要約したものというイメージで、基本的には私どもとしては各委員の先生方も今度できる法律のいわば骨格としてこういうことが盛り込まれるのだろうというような御認識の下に御論議いただいていたと思います。
 ただ、全てが実際法律に盛り込まれることになるかどうかということについては、若干法制的、技術的な精査を経る必要があるものもあると思いますので、事務局としてはすべてが法律事項と言っていいのかどうかということについてまで精査して原案をつくったということではないということを申し上げておきたいと思います。

【遠山委員】5ページから13ページまでの4章の中身で、技術的なことだけ申し上げます。(1)から(9)まで、大体法文に書かれるであろうということを前提として骨子、骨格として書かれたということで今の御説明ではありますので、それでいいと思います。それで、※のものはできるだけ外側に出して立法の趣旨みたいな、あるいはねらいといいますか、敷衍した中身としてお書きになった方がいいのではないかと思うわけです。それで、6ページの※の2つ目、3つ目の適用除外はむしろ適用除外として、おそれがあるところですね。あるいは同意とか、緊急に必要とか、これは本文の中に書き込んで枠内にとどめる。それ以外のものは説明的に書く。(2)についても最後のコメント、※分を含めて趣旨をお書きになった方がいいかと思います。(3)については既に書かれておりますし、(4)、9ページについても3つの※はやはり外側で扱われたと、そのような形で整理していただけば、かなり立法の趣旨は読む人にわかりやすくなって非常に改良されることになると思います。
 細かいことで恐縮ですが、9ページのAに「個人情報の保有に責任を有する事業者名及び責任を有する者の氏名」とございますけれども、氏名まで書くのか。これはまたしょっちゅう変わりますので、担当の職の名称とか、あるいは内部組織とか、そういうものでもいいかと思います。細かいことではありますが、「公表等」のアのAで「責任を有する者の氏名」というところです。以上です。

【藤井室長】整理の仕方は、そういうことで整理させていただきたいと思います。ただ、適用除外の問題については実は非常にまだいろいろの分野で、これは法律上のきつい義務になっているものですから、やはり検討で漏れているものがあるのではないか。事務局でまだまだ精査していないものですから、例えば疫学調査の問題とか、あるいは統計、公衆衛生と、委員長からありましたけれども、そこは引き続き検討させていただくということの部分をお認めいただきたいと思います。
 それと公表のところですが、先ほどの説明で飛ばしてしまったのですが、ここはむしろ各委員の御論議もいただいた方がいいかと思うのは、Aの「個人情報の保有に責任を有する事業者及び責任を有する者の氏名」となっているのですが、事業者名というのは当然公表する人ですから書くまでもなく知れ渡るのですが、問題はその責任を有する者という概念でございます。これは、早い段階からアカウンタビリティーのあるものというイメージと、もう一つは現場の管理監督責任を有する者というイメージがあって、そのままこの文章になっている感じがあります。ただ、今回の制度をもう一回見直してみた場合、責任を有する者というのは一体何をやるのかというのが非常にはっきりしなくなってきております。そこを、事務局の中での検討では責任を有する者というのは意味がなくなっているなという感じがしていたものですから、もしよろしければ日本の企業等を考えれば透明性の原則で責任を有する者は事業者そのものであるというような御認識にお立ちいただけるのであれば、責任者の氏名というのは不要という考え方もあるかと思いますが、そこはもしあれだったらまた御意見をいただければと思います。

【高芝委員】個人情報の取扱事業者の点に関して2点、お伺いしたいことと、それと意見と1点、1点です。
 1ページの最後の2行で「個人情報を情報通信技術を用いて取り扱う事業者」と、言葉として情報通信技術を用いて取り扱うと、これが限定に読めるような気もするのと、それから5ページの上から6行目の「このため」というところも「情報通信技術を活用し個人情報を事業の用に供し」と、これは書き方の問題だとは思うのですけれども、マニュアル情報なども入って含めてという前提で議論がきていると思いますので、この表現はもう一度検討しておく必要があるかなと思っているのが1点です。
 それから、いま一つ4ページから5ページの「個人情報取扱事業者の義務等」の前文のところになるのですけれども、9月8日付のペーパーでは必要最小限度の規律を設けるのだと。それで、自主的な努力を前提としていくということが書いてあって、その必要最小限度の規律であるということは私は非常に重要なポイントだろうと思ったものですから、その表現をもう一度入れられないかどうか御検討いただきたいというお願いです。
 それから、5ページの7行目、8行目ぐらいの「したがって」というところの文脈があるわけですけれども、ここに定めた以上のことを事業者がやることを「妨げるものではなく」という表現になっているのですが、これはどちらかというと消極的な表現で、「むしろ」以下の方がやはり重要で、そちらにウェートを置いた書き方をしていただけないか。現在、事業者なり事業者団体では非常に自主規制としても一生懸命やっておられるところがあるわけですので、ここで規定するのは必要最小限度であって、事業者が実際にやってもっと頑張っておられるところが、逆にこの程度でいいのかと思われることがないようにお願いしたいという意見です。

【藤井室長】御指摘のように、今度書くときは改めさせていただきたいと思います。

【小早川委員長代理】私も気の付いたところを2、3お話しします。
 1つは5ページの(1)の枠内のイの利用目的の変更のところなのですが、これは前の8日のペーパーのときから変わっていないのでもっと早く言うべきだったかもしれませんが、「一般に合理的と考えられる範囲」というのがこの文章だと結局不測不当な権利利益の侵害が生ずるおそれがないということに帰着するような感じなのですけれども、やはりそれは結果だけから見るのではなくて、変更それ自体が合理的かどうかというのが何かあるのだろうと思うのです。そういう意味では、当初の目的との関連性ということも独自の要件なのではないか。だから、この「から」という辺りをもう少し切って、2つの要件で両方クリアした場合というような書き方の方がいいのではないかというのが1つです。
 それから、7ページの第三者提供の場合です。これは、今回新たに本文として書き起こされた部分のBのところなのですが、特定の者との間で相互に利用する場合で、その利用目的、提供先等があらかじめ明確にされている場合とあります。実体的にはそうだと思うのですが、これはほかのところでも、明確にするということと、本人に通知しまたは公表するということとは書き分けていますので、ここも両方を求めるのが筋ではないか。あらかじめ明確にされていて、それを通知、または公表等をする場合ということにすべきではないかという意見です。
 あとは、8ページの(4)の「公表等」というところで、これは前は「通知、公表等」というのが今回「公表等」ということになっているのですが、この変更の趣旨は事業者の負担を軽減するということになるのでしょうか。これは質問です。

【事務局】ここは、要は前回、9月8日からの案は「公表等」という形で定義してありまして、ただ、考え方としては透明性の原則というのは一義的には本人に対する透明性を中心に考えていくのだろうというところもありまして、その「公表等」の中で本人に通知する場合等を除き本人に公表等をし、ということだったわけですけれども、その適用除外等を書いた中で、そこはやはり「公表等」が筋なのか、通知、公表で通知か公表等ということで透明性が担保されるということで整理するかということは、最終的にどちらかに整理した方がいいのではないかということで「公表等」として、別案としては「通知、公表等」というとらえ方もあるということを並べてあるというところでございます。

【小早川委員長代理】通知と公表等というのを同価値に並べるということですね。前の案は公表等を原則とすると。

【事務局】それをべースに、通知の場合は除くということだったのですけれども。

【上谷委員】馬鹿みたいなところから、だんだん大事な方に3点だけ申し上げます。
 11ページの冒頭1行目、これはミスプリントですか。「本人に対し」と。これが1つです。
 それからその次、これは何か所かに出てきます。冒頭に出てくるのはここでしたか、9ページの最下段、下線を引いた場所です。「生命、財産その他の正当な利益」という表現がありますが、何かもうひとつしっくりしない。普通は生命、身体、財産ときそうなものですね。それに、「その他の正当な利益」というと前を受けて、前が例示になりますから、「生命、身体、財産その他の正当な利益」というと、「生命、身体」も利益の一つに聞こえますね。「法益」とか、何か表現が工夫できませんかということです。「財産その他」とするか、その他の例示としてはどうも生命、身体、財産が余り適当ではないような感じがするので、何か文章上の工夫をお願いできませんかという。これも本筋に関することではありません。
 これから申し上げるのが大事な問題といいますか、前回、前々回余り議論されなかったことです。御説明はあったのですが、5ページから6ページに及ぶところの「(1)利用目的による制限及び適正な取得」、大きな柱が2つありますが、この適正な取得の問題としてエの「適法かつ適正な方法によって個人情報を取得しなければならないものとすること」ということで、中間整理で示した「原則本人から取得」という表現が抜けているのですけれども、これは実は適用除外とも関連してきますので、一度是非皆さんで議論していただいた方がいいのではないかと思ってもう一度申し上げます。私としては適正な方法という表示の仕方で原則本人からという中身は恐らく読み取りにくいのではないかという気がします。一方、原則本人ということを書きますと、第三者から取得の場合にいろいろな例外規定を書かなければいけないというので、これは大綱案の中間案では大変苦労したところなので、この辺の修文の嫌らしさもあるものですから、すっきりした形で書くなら「適法かつ適正」という方がすっきりしているとは思いますけれども、「適正」の中に「原則本人から」というのが入っていて、それが適正の中身だよ、と理解してもらうのは少し難しいかなという感じがします。できればその表現を整理しつつ復活できないものか。実は、前回は例の罰則とか何とかで専らそちらに議論がいってしまってこちらを言いそびれてしまったのですが、これはやはり内容としてはかなり大事な問題ではないかと思いますので、ここで申し上げておきます。

【堀部座長】先ほどの苦情処理体制についてのイメージで資料4で、左上に苦情統括官庁と出てきたのは初めてですね。中間報告でそれをにおわせるような表現は使っていましたが、こういう形で明確にされたということの意味は大きいと思います。それとともに、先ほどの私が出した案で最後に、これは議論していないから括弧で入れておいた審議会のようなものというのが何か必要なのではないか。これは行政改革の流れの中で大変難しいということはよくわかっているわけですが、委員長がしばしば言われた独立行政委員会的なもの、それは恐らく国家行政組織法で三条機関というのは大変難しいだろうと思うのですけれども、八条機関を何か設けられないか。そこで統一的に議論をしていきませんと、先ほどの政府のいろいろな基本方針を定めたりするに当たっても、それぞれの主務官庁を束ねてというだけではどうも基本的な方針などは生まれにくいのではないか。かなり大所高所からグローバルな視点を踏まえて議論をしていかなければならない、そういう場があっていいのではないか。中間報告ではそこは遠慮がちに書いてというか、そこまで本当は書きたかったのですけれども、難しいのではないかという感触もありましてそこまでいかなかったのですが、今回園部委員長がその辺りを触れられたこともありまして、何か是非考えていただきたいと思います。
 特に欧州から見ますと、欧州ではそれぞれ独立のさまざまな委員会がありまして、監視機関でもあるのですが、そういうことについては中間報告でも日本の現状に合わないということで、そこまで設けるということは言いませんでした。しかし、私の項目の中で「国際協調(協力)」と書いたこととも関連してくるのですけれども、今OECDはもとよりですが、例えばプライバシー・データ保護コミッショナーの会議というのが今年は22回目が開かれます。総務庁から多くの場合出ていますが、今年は行かないのですか。私だけが出ていることもあったりしますが、実は来週開かれます。スピーチを頼まれましたがこの会議との関係でお断りしているような状況があります。
 そういうところで、日本として対応するためには政府のそういう組織が必要です。それがないと、外国から見て日本の取り組みは不十分だろうということになります。せっかく個人情報保護の基本法制ができることになりましたので、是非そこは御検討いただきたいと思いまして項目を入れておきました。いろいろな困難な問題があることは十分承知しておりますが、苦情処理等も関連づけて申し上げました。

【藤井室長】実は、従来から御論議の対象になっていた問題の中で重要な問題として、この基本法全体の統括官庁をどこが持つのかとか、あるいはいわば国民の立場からの苦情処理について官庁としてどこが責任を持つかというような問題があったかと思うのですが、行政機関の任務とか所掌事務をどう解釈するかというような政府部内で調整の問題があって今、私ども政府部内でいろいろ検討しているところでございます。私どもとしてはできるだけ立派にこの基本法制を育てていただくようなところにやっていきたいということでやっていきたいと思っておりますが、その中で今おっしゃった審議会なども何とか実現するような形で調整を進めていきたいと思っております。
 それから別論になるのですが、現在素案修正版としてお出ししているのはごく一部分にしか説明部分はございません。そういうことで、先日の堀部部会などでも趣旨がよくわからないというような御指摘があったわけですが、その辺は余り時間もないのですけれども、できるだけこの枠内の趣旨がどういうことかというようなことはもっと書き加えていくような形で進めたいと思います。そういう意味でも、是非どういう趣旨なのかというようなことも御論議いただければ、それを受けて書かせていただきたいと思っております。以上でございます。

【園部委員長】時間も大分迫ってまいりましたけれども、一応適用除外の問題について何か自分はこう考える。それから、事務局の方から案も出ておりますが、この席でとりあえず伺っておかないと、来週は適用除外の具体的な事柄について一応明文化したものを事務局から出してもらわないと前に進まないのです。それで、いろいろ御意見もおありになると思いますけれども、たたき台を是非つくってもらいたいと思っておりますので、そのたたき台をつくるための材料として今日御意見を承れれば大変ありがたいと思いますので、どうぞおっしゃってください。
 今のところ、適用除外は非常に細かいいろいろな問題がありまして、別に報道とか医学とか、それだけに限らない問題もあるわけですが、とりあえずは一番問題になっている報道、疫学、公衆衛生、その他についてこの際御意見を承っておきたいと思います。その原案としては、資料3の「基本原則」については@A、それから「個人情報取扱事業者の義務等」についてはこれもまた2のところで@Aとございます。それぞれどういうことになるかは別としまして、それから除外の仕方に関して何か御意見がございましたらその点も、そこまでとりあえず伺っておきたいと思います。

【高橋委員】余り参考になるかどうか自信がないのですけれども、前回の議論で報道機関等を頭に置いて考えた場合に、4.との関連で主務大臣が関与するような形になることは従来の原則的な在り方を修正することになって非常に重要な問題になるから、これは避けた方がよいという意見が出されまして、私もどちらかというと原則論を好むたちなものですから非常に説得力があると感じて、そういう方向で考えたらどうかと思いました。
 ただ、その場合にどういう形で除外するのだろうかということを考えてみましたけれども、なかなか難しくていい考えが思い浮かばないのが実情なのですが、1つは政府の関与というのが非常に問題だとすれば、政府の関与のところで除外することを考える。これが1つあり得る考え方だろうと思うのです。しかし、前回むしろ多くの方のニュアンスとしては、事業者のところから目的とか活動というような観点で除外することを考えたらどうかというような議論もありました。どちらがいいのか、どちらも非常に難しいなという感じを持っているのですけれども、前回配っていただいた報道という言葉を使った法律の参考例を見ていて、公職選挙法の選挙放送の番組編集の自由に関する規定の151 条の3を多少参考にして除外することを考えられないのかという感じを持ちました。つまり、日本放送協会または一般放送事業者が行う選挙に関する報道または評論について、放送番組を編集する自由を妨げるものではないのだという書き方ですね。こういう書き方を参考にして、例えば報道機関については取材の自由を妨げるものではないのだとか、どのように書いたらいいか、そこまでなかなか考えていなかったので全く思い付き的で参考になるかどうかわからないのですけれども、そのような方向でひとつ考えることができないだろうかと思いましたので、参考になればと思いまして。

【堀部座長】今の御発言に関連してですが、前回、遠山委員が適用除外は制限的であるべきだというような御発言をされて、恐らく報道の場合の外国での適用除外の状況はどうなっているのかという趣旨のことを言われたかと思います。
 アメリカの場合にはこういう包括的な法律はありませんので、個別の分野では議員立法であるということもあって、それぞれ問題が起こったときに議員がプライバシー保護の法案を出しますので非常に個別的な、この中間報告で言いますと個別法がたくさんできているという状況で、メディアについては特にまとまったもの、全体をまとめる個人情報保護法、プライバシー保護法はありませんので、メディアは全くその適用を受けていません。
 ただ、州レベルで言いますと最近パパラッチの問題なども出てきて、カリフォルニア州が最近パパラッチを規制するような法律をつくったとか、そのように個別にアメリカでは対応しています。何かありますとすぐ合衆国憲法修正第1条との関係で問題が出てくるというようなことがあって、アメリカの場合には報道機関は、修正第1条の表現の自由、言論表現の自由を保障したものの下で自主的に対応しているという状況にあります。
 それに対しましてヨーロッパでは、法の考え方からしましても、伝統的に日本の六法の基本になっているものはヨーロッパにありますように体系的に物を考えるというところがありまして、60年代から議論がありますが、70年代に入りますと非常に体系的に個人情報保護法をつくっていく。そうなりますと、どうしてもメディア、報道機関との関係が出てまいりますので、そこで何らかの適用除外を規定していくという形になります。各国でいろいろな形で対応をしていますが、1995年に採択されましたEU指令、恐らくこういう説明をするのは今回で最後かと思いますので、ファイルの2回目のところに資料の1の(5)をご覧下さい。そこの3ページに第9条というのがありまして、個人データの処理と表現の自由ということで、構成国はプライバシー権と表現の自由に関する準則を調和する必要がある場合に限り、ジャーナリズム目的または芸術上、文学上の表現の自由のためにのみ行われる個人データの処理について、本章といいますのは前をめくっていただきますと2ページに四角で囲ってありますが、個人データの処理の適法性に関する一般準則ということで、いわば基本原則的なところも適用しない。
 6ページにある第3章は適用します。6ページの一番下の段の第3章の司法的救済ですか、裁判所による救済というのは当然適用を受けます。
 それから、7ページの一番上の段に第三国への個人データの移転というのがありまして、これが25条で第三国、例えば日本がアデクエート・レベル・オブ・プロテクションをとっていないとすると、そういうところに情報に出してはいけないということですが、これも除外しますので、EU法的に言いますと今ヨーロッパから報道に関わる個人情報も日本に自由に送られてきているというのはこの規定によります。
 第5章は適用を受けますが、この第5章はコーズ・オブ・コンダクトだったかと思いますが、行為基準と訳しましたけれども自主規制のルールです。それは適用になります。
 次の8ページの第6章の監督機関及び個人データの処理に関する個人の保護に関する作業部会、これは監視機関を設ける、中間報告でもここまではということで、設けることは提案いたしませんでしたが、これを設けているというのはヨーロッパの特徴でありますけれども、この適用も受けない。
 それから、第7章は適用を受けます共同体の実施措置でして一般的なことでして、こういう形でかなり適用除外しております。
 これを受けて、イギリスの場合も1998年に法律をつくりましてかなりの部分を適用いたしますが、自主的にメディアが対応することになっていまして、その内容についてイギリスの場合ですと今度はデータ保護コミッショナーという名前に3月1日で変わりましたが、何らかの形で関与をするとなっています。
 先ほど少し触れました来週の27日から30日にかけてベニスで開かれます第22回のプライバシー・データ保護コミッショナー国際会議でも、1つのセッションでメディアとの関係が議論になります。昨年香港で開かれましたときにもそこが1つの大きな問題として議論になっていまして、こういう法のつくり方をしますとどうしてもその除外はどうするのかというのはむしろ国際的にも相当大きな議論になっているという状況があります。

【園部委員長】どうもありがとうございました。
 この委員会は来週の金曜日で一応最後を迎えるという予定になっておりまして、実質的な審議はそれを前提にしてそれ以上に延ばすつもりはございません。ただ、最終的な字句の修正、数字上の問題などいろいろございますし、なおいろいろな他の機関との調整等もありますので、10月になって非常に短い時間ですけれども、30分なり1時間ぐらいの最終的な成案の確認という機会を設ける可能性が出てまいりました。
 しかしながら、来週の審議はそういう意味で実質的な内容については全く最終になるということです。来週の審議の後で、全てでき上がったから全部公表してメディアに流すというところまでは、あるいはこないかもしれません。その点はまず前提にしていただきたいと思います。各委員もそのことは御了承いただいているように伺っております。そういう趣旨で、実質的には来週で終わりでございますので、とにかく次回の会合までにでもお気付きの点がございましたら、今日御発言いただけなかった事柄についてメモあるいは口答でも結構ですので、できるだけ早く事務局まで御連絡いただきますようにお願いをいたします。事務局は本日の議論や各委員からの御指摘、それからその後の御通知等々を適宜整理の上、考え方を示す部分を含めて速やかに全体の案文を整理して次回の会合までに各委員にお届けする。次回の会合は実質的な検討を行う、先ほど申し上げしましたように最後の会合となりますので、各委員におかれましては事務局から大綱案の案文が届けられましたらあらかじめお目通しの上、次回会合に御参集いただきますようお願いをいたします。
 以上をもちまして本日の会合は終了させていただきます。次回会合は9月29日金曜日午後2時から5時までこの部屋、3階の特別会議室で開催をいたします。先ほど申しましたとおり、次回会合では最終成案に基づいて実質的に最終の検討を行いたいと思います。本日はどうもありがとうございました。