資料1−1
■1 大阪府個人情保護条例について
(1)制定までの経緯
(2)条例の概要
@基本理念
「個人の尊厳と基本的人権の尊重は、私たちの社会の基礎をなすものであり、この見地から、個人のプライバシーを最大限に保護することが重要である。
とりわけ、情報・通信技術の飛躍的発展がもたらす高度情報化社会においては、個人が自己に関する情報を自ら実効的にコントロールできるようにすることが必要である。
このような理解のもとに、広く個人情報の保護を図り、個人の尊厳を基調とする高度情報化社会の実現を目指し、この条例を制定する。」(条例前文)
A対象とする個人情報
特定個人が識別され、又は識別され得る情報
電子計算機によって処理される情報だけでなく、手作業で処理される情報も対象とする。
B実施機関の責務に関わるもの(2章)
a)個人情報の収集の制限(第7条)
・本人収集の原則
・センシティブ情報は原則として収集禁止
b)個人情報の利用及び提供の制限(第8条)
・目的外の利用提供は原則禁止
・オンライン結合を用いた個人情報の外部提供の原則禁止
c)個人情報の適正管理(第9条・第10条)
・漏えい、滅失等に対する防止措置等
d)保有する個人情報に対する開示請求等の権利保障(第2章第2節)
・開示請求、訂正請求、削除請求→ 本人及び法定代理人からの請求
・異議申立てがあった場合は、個人情報保護審議会に諮問し、その答申を尊重して速やかに決定する。
・口頭開示請求
・是正の申出
C事業者の責務に関わるもの(第3章)
a)責務の明確化
・個人情報の取扱いにあたり、個人の権利利益を侵害しないよう必要な措置を講じる責務と個人情報の保護に関する府の施策に協力する責務を課す。
・センシティブ情報は特に慎重に取扱う責務を課す
・府が出資する法人で実施機関が定めるものには、府の定める準則により、民間事業者に求める以上の保護措置を講ずる責務を課す。
b)事業者の自主的措置のための指導・助言(第35条)
・知事は、審議会の意見を聴いて、事業者が個人情報を取り扱う際に準拠すべき指針を策定し、指導、助言を行う。
c)府の指導・助言(第35条〜第38条)
・事業者が個人情報を不適正に取り扱っている疑いがあると認めるとき
→説明又は資料の提出を要求する。
・事業者が個人情報を著しく不適正に取り扱っていると認めるとき
→審議会の意見を聴いた上で勧告を行う。
・事業者が府の説明要求や資料提出に理由なく応じないとき
→審議会の意見を聴いた上で、その事実を公表する。
(3)府条例の特色
@実施機関のセンシティブ情報の取扱いについて(第7条第4項)
「思想、信仰、信条、その他の心身に関する基本的な個人情報」
「社会的差別の原因となるおそれのある個人情報」
・「心身」に関する規定を設けたこと
A請求権の一身専属性を厳格にしたこと
B事業者に対して、センシティブ情報の取扱いに、より厳しい責務を課したこと
Cその他
(4)大阪府個人情報保護審議会
@委員 7名
Aこれまでの調査・審議
・実施機関の個人情報の取扱いに係る事案(第7条・第8条関係)
・非開示決定等に対する異議申立てに係る事案(第30条関係)
・条例の運用に係る事案(第42条関係)
(5)条例の運用状況
| 平成8年度 | 平成9年度 | 平成10年度 | 平成11年度* | |
| 開示請求 訂正請求 削除請求 |
件 28 0 0 |
件 23 0 0 |
件 20 0 0 |
件 14 0 0 |
| 異議申立て | 1 | 1 | 1 | 2 |
| 口頭開示 | 366 | 1068 | 1231 | 920 |
(6)その他
■2 条例運用を通じて生じてきた課題
(1)個人情報保護制度全般
@開示等請求権を有する者の範囲
a)死者情報の取扱い
b)代理請求の取扱い
c)未成年者の取扱い
A実施機関の範囲
知事、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、地方労働委員会、収用委員会、海区漁業調整委員会、内水面漁場管理委員会及び水道企業管理者、
B条例施行後のインターネット等の情報化の進展との調整
・条例規制の限界
(2)事業者に対する有効な指導・啓発
・実効性の確保の問題
※これまでの指導例 A百貨店、B通信社等
大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例違反事件(平成10年)