資料5
○ 基本原則が基本法として法制化され放送事業に適用されると、取材・制作活動に規制が加わり、表現の自由に由来する報道の自由、取材の自由や編集権を損なう恐れがある。
例
「個人情報の収集」原則
⇒ 周辺取材や裏付け取材が規制され、事実の正確な報道・放送という最も基本的な要請に応えられなくなる恐れが生じる。
「個人情報の利用」原則
⇒ 本来伝えるべき情報であっても、第三者が収集した情報の場合、本人の承諾がないと報道・放送が困難となる懸念がある。
本人の身柄が拘束されているケースでは承諾を得ることも不可能となる等、報道活動そのものが成り立たなくなる恐れがある。
「本人情報の開示」原則
⇒ 放送前のニュースや番組に対する試写などの請求も考えられ、取材・制作・編集過程への不当な干渉・介入を許すことにもつながる。また、取材源の秘匿という報道機関にとっての基本線が脅かされる恐れがある。
○ 中間報告では、表現の自由や報道の自由の視点が弱い。表現の自由とのかかわりや、保護すべき個人情報の範囲などについて、議論をつくす必要がある。
○ 表現の自由に由来する報道の自由と人格権・プライバシーの保護という二つの価値は、どちらか一方が他方に対して常に絶対的に優越する関係にはない。その調和と均衡は、原則として国民とマスメディア自身によって自律的に実現することが望ましい。両者の価値が衝突した場合の比較衡量は、あくまで個々の事案に即して判断し、第一義的には放送事業者が真摯に受け止めて対応すべき。
紛争処理のための第三者的な窓口を、国に置き、マスメディアも対象とすることは、行政の介入を許すことにつながる恐れがある。
○ NHKとしては、放送に対する視聴者国民の信頼を得るために、何者にも侵されない自主的・自律的な姿勢を堅持し、取材・制作・編集過程を適正に保つことにこれまでどおり努めていく。
(添付の平成12年1月20日提出の中間報告に対する意見もご参照ください)
情報の適正な収集、利用、管理、安全確保を主要なポイントとした自主的なガイドラインを昭和62年に策定。平成元年に施行された「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」の趣旨を踏まえて改定。さらに電磁的記録媒体の普及やネットワーク化など、その後の情報化の進展に対応して昨年再改定した。
このガイドラインによって、公共放送としての責任と自覚を明確にし、視聴者・国民の信頼に応える活動を行っている。営業システムに対するアクセスは、専用端末に限定している。また、利用可能者は、受信契約・受信料収納業務従事者を主に、登録した者に限定している。
受信契約に関する個人情報の漏洩や、プラバシーの侵害が問題となったことはない。
いずれも専用端末でのアクセスに限定。利用可能者も限定している。
上記に挙げたシステム化された情報は補助的な情報である。ニュースや番組の核心となる情報は、通常、システム化になじまず、個人ないしは限られた人数で管理されるのが実情である。
ニュースや番組のあるべき姿の指針として、NHK「国内番組基準」や「放送倫理の確立に向けて」がある。また、それにもとづく取材や制作の実践的な手引き「NHK放送ガイドライン」等も作成している。これらによって公正公平な立場の堅持、プライバシーへの配慮の徹底、品位の保持などを指導している。
調査相手一覧表と調査票は1年後に廃棄処理している。
インターネットのメールで寄せられる意見や要望等からの個人情報の外部流出防止を目的としたガイドラインを現在策定している。