橋本内閣が進める六つの改革について、ホームページをご覧いただきありがとうございます。
戦後五十年の間、わが国は、国民や地域の平等性を求めながら、豊かな国民生活を手に入れることを目標とし、大きな成果を手に入れることができました。この間、もろもろの規制をはじめとする行財政システム、社会保障・福祉や教育のあり方、国と地方との関係などは、この目標に合った形で作られ、うまく機能し、今や社会全体に深く根を下ろしています。
しかしながら、少子高齢化と世界の一体化が急速に進む中で、現在の仕組みを根本から見直し、改革しなければ、わが国の活力ある発展が遂げられないことは明らかです。だからこそ、私は、世界の潮流を先取りする経済社会システムを一日も早く創り上げたい、そのために、行政、財政、社会保障、経済、金融システム、教育の六つの改革を断行したい、と申し上げています。
私が目指す社会は、国民の一人一人、とくに二十一世紀を担う子供たちが、将来に夢や目標を抱き、努力次第でそれを実現できる社会、言いかえれば創造性とチャレンジ精神を存分に発揮できる社会、そして世界の人々と分かち合える価値を創り出すことのできる社会です。現在の社会を個人の選択の自由と自己責任を基礎とする社会に改革していくためには、抜本的な規制の撤廃・緩和と財政構造改革を断行し、民間活力を牽引車とする経済の活性化を進めなければなりません。これに対応して行政のスリム化を進めることも必要です。また、年金受給者が毎年百万人以上増加する状況の下で、医療・年金・福祉を通じた社会保障全体の構造改革を進めなければなりませんし、次の世代を育てる教育についても大胆な見直しが必要です。
六つの改革は相互に密接に関連し合っており、一体的に、かつ、一気呵成に進めることが必要ですが、社会に深く根を下ろしている慣行や仕組みを変えることは、容易ではありません。財政や政府の保護に頼って現状に甘んじ、衰退の道を歩むのか、それとも、しばらくの苦しさを我慢しながら、将来を見据えて新しい仕組みを築いていくか、選択の大きな分かれ目です。
私は後者の道を進みます。その目標に向かって、自ら方向性を示し、皆様からいただくご意見、ご提案に謙虚に耳を傾け、真剣に議論し、決断し、実行したい。心から願います。
皆様のご支援とご協力をお願いいたします。
平成九年五月
内閣総理大臣 橋 本 龍太郎