閣議決定・施策の解説等

平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法案の提案理由説明

平成13年10月10日

 十月八日未明、米軍は英国軍と共にアフガニスタンに所在するタリバンの軍事訓練施設等に対する爆撃を開始しました。政府としては、テロリズムと戦う米国等の今回の行動を強く支持しております。

 このような政府の立場を申し述べた上で、ただいま議題となりました平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。

 この法律案は、平成十三年九月十一日にアメリカ合衆国において発生したテロ攻撃が国際連合安全保障理事会決議第千三百六十八号において国際の平和及び安全に対する脅威と認められたことを踏まえ、あわせて、同理事会決議第千二百六十七号、第千二百六十九号、第千三百三十三号その他の同理事会決議が、国際的なテロリズムの行為を非難し、国際連合のすべての加盟国に対しその防止等のために適切な措置をとることを求めていることにかんがみ、我が国が国際的なテロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取組に積極的に寄与するため、我が国が実施する措置、その実施の手続その他の必要な事項を定めることを内容としております。

 当該テロ攻撃は、アメリカ合衆国のみならず人類全体に対する、極めて卑劣かつ許しがたい攻撃であります。我が国としては、国際的なテロリズムに対して断固としてこれに立ち向かっていくとの決意をもって、このようなテロリズムとの闘いに我が国自身の問題として主体的に取り組み、世界の国々と一致結束して、テロリズム根絶のための努力を行わなければなりません。本法律案は、かかる観点から、テロ攻撃によってもたらされている脅威の除去に努めることにより国際連合憲章の目的の達成に寄与する諸外国の軍隊等の活動に対して我が国が実施する措置、その実施の手続その他の必要な事項及び国際連合の決議又は国際連合等が行う要請に基づき、我が国が人道的精神に基づいて実施する措置、その実施の手続その他の必要な事項を定め、国際テロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取組に積極的に寄与し、もって我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に資することを目的として提出するものであります。

 以上がこの法律案の提案理由であります。

 次に、この法律案の内容についてその概要を御説明いたします。

 第一に、政府が対応措置を適切かつ迅速に実施すること、対応措置の実施は武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならないこと、対応措置は戦闘行為が行われることのない地域等で行うこと等の基本原則を定めております。

 第二に、協力支援活動、捜索救助活動又は被災民救援活動を実施することが必要な場合には閣議の決定により基本計画を定めることとしております。

 第三に、自衛隊による協力支援活動としての物品及び役務の提供の実施、捜索救助活動の実施等、自衛隊による被災民救援活動の実施並びに関係行政機関による対応措置の実施を定めております。

 第四に、内閣総理大臣及び各省大臣等は、諸外国の軍隊等又は国際連合等から申出があった場合においてその活動の円滑な実施に必要な物品を無償で貸し付け、又は譲与することができることとしております。

 第五に、内閣総理大臣は、基本計画の決定又は変更があったときは、その内容を、また、基本計画に定める対応措置が終了したときは、その結果を、遅滞なく、国会に報告しなければならないこととしております。

 第六に、協力支援活動、捜索救助活動又は被災民救援活動を行っている自衛官は、自己、自己と共に現場に所在する他の自衛隊員、同じく自己と共に現場に所在する者であってその職務を行うに伴い自己の管理の下に入ったものの生命、身体を防護するために一定の要件に従って武器の使用ができることとしております。

 なお、この法律案は、施行の日から起算して二年を経過した日に、その効力を失うこととしておりますが、必要がある場合、別に法律で定めるところにより、二年以内の期間を定めて効力を延長することができることとしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。

 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。