閣議決定・施策の解説等

大規模テロ等のおそれがある場合の政府の対処について

平成13年11月2日
閣議決定

 政府は、平成13年9月11日に米国において発生した同時多発テロに見るような極めて大規模な被害をもたらすテロ、小銃、機関銃、砲、化学兵器、生物兵器等の殺傷力の強い武器を所持した武装工作員等による破壊活動、その他これらに類する事案(以下「大規模テロ等」という。)が我が国において発生するおそれがあり、一般の警察力では対応できない事態が生じる可能性がある場合、下記により、事態を的確に把握するとともに、国民の安全を確保するため、必要に応じ総合的かつ強力な対処を行うこととする。

  1. 事態の的確な把握
     我が国において大規模テロ等が発生するおそれがある場合、事態を把握した別紙に掲げる関係省庁(以下「関係省庁」という。)は、内閣情報調査室を通じて内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣官房副長官及び内閣危機管理監(以下「内閣総理大臣等」という。)への報告連絡を迅速に行うとともに、相互に協力して更なる事態の把握に努める。
     なお、上記報告ルートに加え、関係省庁による内閣総理大臣等への報告がそれぞれのルートで行われることを妨げるものではない。

  2. 対策本部の設置等
     政府は、大規模テロ等が発生するおそれが強く、政府としての対処を総合的かつ強力に推進する必要がある場合には、内閣総理大臣の判断により、内閣に、内閣総理大臣を本部長とし、内閣官房長官その他必要により本部員のうち国務大臣である者の中から本部長が指定する者を副本部長とする対策本部を速やかに設置する。対策本部の構成員及び運用については、「重大テロ等発生時の政府の初動措置について」(平成10年4月10日閣議決定)による対策本部に準ずるものとする。

  3. 事態緊迫時の対処
     事態が緊迫し、治安出動命令の発出が予測される場合には、対策本部の下、内閣官房、警察庁、海上保安庁及び防衛庁を中心に、あらかじめ、治安出動命令の発出に係る、対処方針の検討、自衛隊と警察等との間の役割分担及び連携の確認、必要な情報の共有等について、相互に最大限の協力を行い、内閣総理大臣が治安出動を命じた際には速やかに強力な対処を行うことができる態勢を整える。

  4. 迅速な閣議手続
     事態が緊迫し治安出動命令の発出が予測される場合における防衛庁長官が発する治安出動待機命令及び武器を携行する自衛隊の部隊が行う情報収集命令に対する内閣総理大臣による承認、一般の警察力をもっては治安を維持することができないと認められる事態が生じた場合における内閣総理大臣による治安出動命令の発出等のために閣議を開催する必要がある場合において、特に緊急な判断を必要とし、かつ、国務大臣全員が参集しての速やかな臨時閣議の開催が困難であるときには、内閣総理大臣の主宰により、電話等により各国務大臣の了解を得て閣議決定を行う。この場合、連絡を取ることができなかった国務大臣に対しては、事後速やかに連絡を行う。

別紙

<関係省庁>
警察庁
防衛庁
消防庁
法務省
外務省
厚生労働省
国土交通省
海上保安庁
その他本部長が必要と認める省庁