改革加速プログラム平成14年12月12日
経済対策閣僚会議 |
| T.基本的考え方 |
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政府は、10月30日に「改革加速のための総合対応策」をとりまとめ、既存予算を活用すること等により、これを着実に実施している。一方、景気の持ち直しに向けた動きは更に緩やかとなり、景気の先行きを巡る環境は不透明さを増している。また、今後、「金融再生プログラム」に基づき、不良債権処理を加速する過程における影響には、万全の対応を講ずる必要がある。
こうした中、現下の金融・経済情勢に応じ構造改革の取組への更なる政策強化を行うことが必要であるとの認識の下、総合対応策を補完・強化するため、「改革加速プログラム」を策定し、これに基づき、財政規律を守りつつ、平成14年度補正予算を編成し、年度を通じた切れ目のない対応を図ることとした。
政府は、これらの取組を通じ、構造改革を更に加速し、民間需要主導の持続的な経済成長の実現を目指す。また、今後とも、経済動向を注意深く見守りつつ、適切な経済財政運営に努める。 |
| U.施策の概要 |
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1.経済・社会構造の変革に備えたセーフティ・ネットの構築
(1)雇用対策の強化 |
| 不良債権処理を加速する過程における影響に対応し、早期再就職を強力に促進するとともに、これまでのハローワークを中心とした取組に加え、民間活力を最大限に活用した再就職支援や市場のニーズに沿った能力開発など、失業の実態と転職可能性に応じたきめ細かい対応を行いながら、労働市場の構造改革を進める雇用対策の新たな枠組みを構築する。 |
| (1) | 「雇用再生集中支援事業(仮称)」の創設 |
| 不良債権処理の加速に伴う雇用不安を払拭するため、「緊急雇用創出特別基金」の増額により、以下の施策を推進する。 |
| ・ | 民間事業者への委託を通じ、そのノウハウを活用した効率的・効果的な再就職支援を行う。 |
| ・ | 早期再就職に向けた離職者の能力開発・転換を集中的に支援するため、企業への委託による職場体験講習、専門学校、大学、企業等の民間を活用した座学と企業実習からなる実践的な職業訓練を実施する。 |
| ・ | 「不良債権処理就業支援特別奨励金」を抜本的に拡充し、離職者の直接雇用やトライアル雇用、起業に対する支援を行う。 |
| (2) | 「早期再就職者支援基金事業(仮称)」の創設 |
| 不良債権処理の加速による影響への対応として、失業期間の短縮化を図るため、離職者の早期再就職を強力に促進する事業を実施する。 |
| (3) | 市場のニーズに沿ったキャリア形成の支援やマッチング機能の強化 |
| ・ | 効率的かつ効果的な職業訓練の委託先の開拓、求人の能力要件の明確化、訓練コースのコーディネイトや訓練受講者の能力習得に関する評価を行うなど、民間活力を活かした多様な能力開発の実施体制を強化する。 |
| ・ | 早期就職の緊要度が高い求職者の状況に対応し、早期再就職を実現するため、民間の人材を活用しつつ、ハローワークに専任の支援員(就職支援ナビゲーター)を配置し、個々人ごとのきめ細かな就職支援を実施する。 |
| ・ | ハローワークインターネットサービスの求人企業名の公開、しごと情報ネットの拡充、求人自己検索パソコンの増設など、ITを活用した雇用関係情報を提供するとともに、キャリア・コンサルティングの充実を図る。 |
| ・ | 高度なIT技術を活用しうる人材を育成する高度IT人材育成センターの開設を支援する。 |
| (4) | 新たな雇用の創出及び雇用の安定確保 |
| ・ | 「地域雇用受皿事業特別奨励金(仮称)」を創設し、地域でのサービス分野における新設法人が3人以上の者を常用雇用した場合に支援を行う。 |
| ・ | 雇用保険の受給資格者の自立を促すため、自らが事業を開始した場合に助成を行う「受給資格者創業支援助成金(仮称)」を創設する。 |
| ・ | 新公共サービス雇用のための「緊急地域雇用創出特別交付金事業」を拡充し、推奨事例や更新要件の見直し等の運用改善を行うとともに、中小企業の雇用の安定や雇用機会の創出を目的とした小規模企業への事業委託を推進する。 |
| ・ | 緑の雇用担い手育成対策として、緊急雇用対策による森林作業員の本格的雇用を促進する。また、自然や社会状況に熟知した地元住民を雇用し、国立公園等の管理を行うグリーンワーカー事業を実施する。 |
| ・ | 建設業の成長分野進出を円滑化するための人材育成に対する支援を行う。 |
| ・ | 新たな雇用機会の創出の促進を図るため、緊急対応型ワークシェアリングを導入する企業が新たに労働者を雇い入れる場合の助成要件の見直し、助成額の増額を行う。 |
| (5) | 雇用環境が特に厳しい層のための就職支援の強化 |
| ・ | 若年者を巡る厳しい雇用情勢に対応するため、未内定者に対するきめ細かい就職支援、学卒早期離職者やフリーターに対するセミナーやカウンセリング等の能力開発支援、若年者向けの適職選択支援のための体制整備等を行う。 |
| ・ | 高年齢者、障害者、母子家庭の母に対する就業支援等を行う。 |
| ・ | 雇用情勢の特に厳しい沖縄において、地域特性に根ざした就業支援等を行う。 |
| (6) | 離職者に対するきめ細かい対応 |
| リストラにより破産状態に陥った者に対する法的救済援助を行うため、民事法律扶助事業を拡充する。また、住宅金融公庫等のローン返済困難者対策を改善し実施するほか、保護者の失業などの家計悪化等により奨学金の貸与が必要となった者を支援するため、育英奨学事業を充実する。 |
| (2)中小企業等対策の充実 |
| やる気と能力のある中小企業者の破綻を回避するとともに、創造力、柔軟性、意欲に富んだ中小企業者の事業再生、新分野進出等を積極的に支援するため、金融面を中心として施策を充実する。また、厳しい経営環境にある中小・中堅建設業者や農林漁業者に対する資金供給の円滑化を図る。 |
| (1) | やる気と能力のある中小企業者に対する資金供給の円滑化 |
| ・ |
政策金融の活用 経済・社会的に有用であり、再建が望ましいとされる事業の再建を確実なものとするため、セーフティ・ネット貸付、DIPファイナンスの充実・強化、再建に取り組む中小企業者に対する貸付制度の創設等を行う。 また、女性・中高年者の新規開業やITを活用した新規開業等を支援するため、新創業融資制度の拡充を行う。 |
| ・ |
信用保証の充実・強化 先般、対象事業者の追加を行ったセーフティ・ネット保証について、更なる制度充実を行う。また、信用保険制度について、利用条件の見直し等により、財政基盤を強化し、制度の安定的運営を確保するほか、資金繰りを支援する保証制度の創設など、一層の利用促進を図ることを通じ、中小企業のセーフティ・ネットに万全を期す。 |
| ・ |
中小企業金融等に関するモニタリング体制の整備 金融機関による不当な「貸し剥がし」等が発生しないよう、金融機関に対するモニタリング体制を強化する。 |
| ・ |
中小企業の事業再生の支援 中小企業の事業再生に関する各種施策を総動員できる体制を整備する「中小企業地域再生協議会(仮称)」を設置する。 |
| (2) | 中小ベンチャー企業の育成施設(インキュベータ)の整備等 |
| ・ |
大学連携型の中小ベンチャー企業育成施設の整備 大学の隣接地又はキャンパス内に大学連携型のインキュベータを整備し、大学の技術シーズや知見を活用した、大学発ベンチャーの起業や中小企業の新分野進出を促進する。 |
| ・ |
中小企業者の新分野進出等に対する支援 公設試験研究機関等の技術指導、研究施設の開放、産学官連携の推進により、事業化に直結する研究開発を行う中小企業者を支援する。また、起業家による交流の場を設けるなど、創業、企業経営刷新のための環境を整備する。 |
| (3) | 中小・中堅建設業者や農林漁業者に対する資金供給の円滑化 |
| ・ | 厳しい経営環境の中、懸命な経営努力を行う中小・中堅建設業者の資金繰り悪化や連鎖倒産を防止する観点から、下請セーフティネット債務保証事業を拡充する。 |
| ・ | グローバル化の進展に対応し、意欲と個性を発揮する農林漁業者等に対する融資を円滑化するため、信用保証保険の基盤強化等を行う。 |
| (3)創業・新規開業の支援等(新産業育成) |
| 経済の新陳代謝を活発化し、裾野の広い起業活動、事業再生・産業再編を活性化するとともに、新産業・新規事業や新たな雇用機会を創出するため、産学官連携による研究開発等を積極的に推進するほか、起業や新産業を担う人材の育成、IT活用の円滑化など、創業・新規開業、事業再生等を促進する環境を整備する。 |
| (1) | 産学官連携による研究開発の促進 |
| 科学技術担当大臣及び総合科学技術会議有識者議員による「優先順位付け」(平成14年10月18日公表)も踏まえ、ライフサイエンス、情報通信、環境及びナノテクノロジー・材料の分野を中心として、新産業・付加価値の創出に繋がる産学官連携による研究開発プロジェクトを積極的に推進するとともに、大学、研究機関等の研究施設・設備の整備を行う。また、研究成果の移転、実用化、事業化等の支援を促進するとともに、拠点施設や環境の整備を行う。 |
| (2) | 創業・新規開業に資する人材の育成、ITを活用した起業の促進等 |
| ・ | ベンチャー・キャピタリスト、事業再生人材など、創業・新産業育成に資する高度専門人材の育成等を支援する。 |
| ・ | 我が国企業に適した共通基盤として活用できる「高度情報通信プラットフォーム」の構築等を通じ、ITを活用した起業促進のための環境整備等を行う。 |
| ・ | 「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」(平成14年6月25日閣議決定)に基づく「経済活性化戦略」として実施している医療・健康関連産業、観光の振興など、「生活産業創出」等のプロジェクトについて、広く啓発普及に努める。 |
| ・ | 廃棄物処理やリサイクル分野における先進的・先駆的な取組を行う事業者に対する支援を充実し、環境ビジネスの育成を図る。また、地域でのサービス分野における創業を支援する。 |
| ・ | 日本政策投資銀行の企業再生のための投資ファンドに対する出資制度の拡充・出資枠の拡大により、事業再生・産業再編に対する支援を充実する。 |
| ・ | 日本政策投資銀行による事業再構築支援のための超低利融資枠を拡大する。 |
| (4)少子・高齢化の進展に備えた公平で安心な社会の確立 |
| 少子・高齢化の進展に伴う社会・経済構造の変革に対応するため、次世代を担う人材育成のための基盤整備を行うとともに、安心して働き、暮らせる社会環境を整備する。 |
| (1) | 次世代を担う人材育成のための教育基盤の整備 |
| ・ | 情報化社会を担う次世代の人材を育成するため、校内LANの整備やIT教育設備の導入、ブロードバンド化に対応した学校内外のネットワーク利用環境の構築に必要な地域センター(教育センター等)と学校間のネットワーク設備の整備等を通じ、安全で快適なネットワーク利用環境の整備、学校施設等の情報化を推進する。 |
| ・ | 地域に密着した映像情報の提供及び高速インターネット接続サービス等を提供する新世代ケーブルテレビ施設の整備、地上デジタル放送への円滑な移行に向けた環境整備を行う。 |
| ・ | 学校施設等の安全性の確保を図るため、補強事業や改築事業などによる公立学校施設等の耐震化や老朽化対策を推進する。 |
| ・ | 高度な人材育成や独創的・先端的な学術研究の推進等を図るため、その活動拠点となる国立大学等において、情報ネットワーク環境の高度化を始めとする教育研究環境等の整備を行う。 |
| (2) | 安心して働き、暮らせる社会環境の整備 |
| ・ |
保育所、特別養護老人ホームなど社会基盤の整備促進 保育所待機児童ゼロ作戦を積極的に推進するため、公設民営方式も活用しつつ、保育所の緊急整備を行い、仕事と子育ての両立を支援する。 介護サービスの提供体制を充実するため、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、痴呆性高齢者グループホーム等の介護関連施設等の緊急整備を行う。 小児救急の充実、医療の情報化の推進など、質の高い医療提供体制の整備を行う。 |
| ・ | 子供や高齢者、身体障害者等が安全かつ円滑に公共施設を利用できるよう、学校施設等のバリアフリー化等を図る。 |
| ・ | 子供や高齢者等を交通事故、犯罪、災害等から守るため、交通安全施設、警察広域捜査システム、消防防災設備・救急救命体制、被災者救援体制の整備など、安全・安心な社会のための基盤整備を行う。 |
| ・ | BSE問題や残留農薬問題の発生等を契機とした「食」の安全・安心に対する不安を解消し、国民の信頼を回復するため、残留農薬基準の策定等の促進、食品の残留農薬の調査分析施設等の整備、農薬の流通・使用の監視・指導体制の強化、「食育」推進のための環境整備等を行う。 |
| ・ | 地域の教育・福祉サービス基盤の強化に資する市町村合併を促進する。 |
| ・ | 社会の防災機能を強化するため、地震ハザードマップの作成による耐震化の推進等を図る。 |
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2.構造改革推進型の公共投資の促進
(1)都市再生及びこれを促進する都市機能高度化の推進 |
| 金融面での支援や、民間単独では困難な土地の集約・整形化、基盤整備等の環境整備を行うことにより、民間主導の都市再生を促すとともに、土地の流動化・有効利用を通じて、土地を含む不動産市場の活性化を図る。また、都市再生を促進する、大都市を中心とした交通・物流機能を強化することにより、国際競争力のある都市を構築する。 |
| (1) | 民間部門の都市開発投資の促進 |
| ・ | 日本政策投資銀行及び民間都市開発推進機構が、「都市再生ファンド(仮称)」その他の投資ファンドに出資を行い、民間投資家等の資金を活用しつつ、都市再生特別措置法の認定都市再生事業を中心とした民間都市再生事業に対して、金融面での支援を行う。 |
| ・ | 都市基盤整備公団が、民間単独では事業化が困難な低未利用地を取得し、集約・整形化及び基盤整備等を行い、民間事業者等に譲渡する土地有効利用事業等を促進することにより、民間都市開発事業を支援する。 |
| ・ | 住宅金融公庫の都市居住再生融資(マンション建替建築物)における空地要件を緩和することにより、マンションの建替えを円滑化する。 |
| ・ | 民間投資誘発効果の高い地域における都市計画道路の整備や市街地における土地区画整理事業等を行うことにより、民間都市開発事業を誘発する。 |
| (2) | 大都市圏拠点空港や中枢国際港湾等における物流拠点等の整備推進 |
| ・ | 大都市圏拠点空港の整備、中枢国際港湾等の物流拠点の機能強化を推進するとともに、これらの拠点を接続する道路や鉄道を整備することにより、都市の国際競争力及び物流機能の強化を図る。 |
| ・ | 首都圏中央連絡自動車道など、三大都市圏環状道路等の整備を推進することにより、交通の円滑化、環境負荷の軽減、都市構造の再編を図る。 |
| (2)魅力ある都市と地方の再生に向けた基盤整備 |
| 多様な資源を活かしつつ、都市と地方の再生を図る。都市の魅力向上及び個性ある地方の自立した発展と活性化を促進するため、産業、生活、交通、文化等の基盤整備を行う。 |
| (1) | 地域のIT化・技術開発拠点の整備 |
| ・ | 市役所、学校等の公共施設などを高速で接続する地域公共ネットワークの整備を支援することにより、地域の教育、行政、福祉、医療、防災等の高度化を図る。 |
| ・ | 移動通信用鉄塔施設の整備を促進することにより、地域のIT化を支援するとともに、地域間の情報通信格差を是正する。 |
| ・ | 地域共同テクノセンターなど、地域の核となる技術開発拠点の整備を推進することにより、地域の技術力の強化や地域産業の育成に向けた基盤整備を行う。 |
| (2) | 公共空間における電線類地中化、バリアフリー化、連続立体交差、水辺都市再生など、豊かな生活空間の形成促進 |
| ・ | 電線類の地中化等を促進することにより、安全で快適な交通環境、都市景観の向上を図る。 |
| ・ | 公共交通機関、道路、都市公園、官庁施設、公営住宅等の公共空間におけるバリアフリー化を促進する。 |
| ・ | 連続立体交差事業等による踏切道の除却・改良、交差点の立体化等によるボトルネックの解消、道路の機能を補完・代替する公共交通機関の利用促進、交通結節点の機能強化、ITS関連施設の整備等により、渋滞の解消・緩和を通じ、円滑な都市活動を実現する。 |
| ・ | 良好な水辺環境の整備等とまちづくりを一体的に行う水辺都市再生、海の再生等を推進することにより、豊かな生活空間や自然と共生する都市の形成を促進する。 |
| (3) | 地域産業の競争力強化に資する交通・生産基盤の強化 |
| ・ | 「全国都市再生のための緊急措置」による地域の取組等への支援を行うことにより、人が集まる交通結節点の整備など、地域の実情に即した公共施設の整備を行い、地域経済・社会の活性化を図る。 |
| ・ | 国内生産拠点の近辺に立地する港湾、大都市と地域又は地域間の連携を強化する道路、鉄道、空港の整備等を推進することにより、物流コストの低減等を図る。 |
| ・ | 農林水産物の生産基盤の整備等を促進することにより、競争力を備えた特色ある産地づくりや意欲ある経営体の育成を進め、安全で安心な農林水産物の安定供給を図る。また、「人・もの・情報」が都市と共生・交流するむらづくりを推進する。 |
| (4) | 統合補助金を活用した中心市街地活性化、地域の魅力・活力を高める文化施設等の整備 |
| ・ | まちづくり事業計画に基づき事業主体に一括交付するまちづくり総合支援事業など、地方公共団体が自主性を最大限発揮し、地域の実情に即して裁量的に事業を行う統合補助金等を活用することにより、中心市街地の活性化等を図る。 |
| ・ | 文化の発信拠点となる美術館、博物館等の文化施設、観光施設等の整備を推進することにより、国際的にも魅力ある都市の再生や豊かな地域社会の形成を図る。 |
| (3)環境問題等緊急課題への対応 |
| 廃棄物処理・リサイクルや多様で健全な森林の育成など、環境問題への対応により、持続的な経済成長に向けた基盤を整備する。また、防災、治安対策等に積極的に取り組み、地域生活の維持・向上を図る。 |
| (1) | 循環型社会の構築・地球環境問題への対応 |
| ・ |
廃棄物処理、リサイクルの着実な実施、バイオマスの利活用等の促進 リサイクル施設、ごみ焼却施設など、廃棄物処理施設等の整備を促進するほか、バイオマスの総合的な利活用等を促進し、環境負荷の少ない循環型社会の構築を図る。 |
| ・ |
多様で健全な森林の育成等を通じた地球温暖化の防止やヒートアイランド現象緩和 植栽、間伐等の森林整備や治山事業による森林保全対策を行うことにより、二酸化炭素吸収源としての森林の生育基盤保全と健全な森林の造成・整備を進めるなど、地球温暖化防止やヒートアイランド現象の緩和に貢献する。 |
| ・ |
指定湖沼・水道水源地域等における水質改善事業の推進 指定湖沼や水道水源水域等に関係する地域において、下水道や高度処理施設の整備等を推進する。 |
| (2) | 地域生活の安全の維持・向上に資する環境整備 |
| ・ |
防災対策の強化、基幹的広域防災拠点の整備 ITの活用等により観測・危機管理体制や救急救命体制を拡充するとともに、堤防や防波堤、病院施設等の耐震化、地域防災拠点施設の整備等を推進し、防災対策の強化を図る。また、基幹的広域防災拠点や防災公園等を整備することにより、南関東地域直下の地震や東海・東南海・南海地震など単独の地方公共団体では対応不可能な広域的な災害への対応能力を高める。 |
| ・ |
災害への対応力の強化 地震、火災等に対して脆弱な都市を災害に強い都市として再生させるため、避難地、消防防災施設等の整備を図るとともに、老朽建築物の除却・建替え、道路、都市公園等の整備など、密集市街地の整備による市街地の防災性の向上・居住環境の改善に努めるほか、都市型水害に対応するため、雨水排水対策等を進める。 |
| ・ |
地域生活の安全性の維持・向上に資する刑務所等施設の緊急整備 刑務所等施設を緊急に整備し、深刻な過剰収容状態を緩和することにより、被収容者の更生教育及び職業訓練に適切に対応するとともに、社会復帰の円滑化・再犯防止等を推進し、地域生活の安全の維持・向上を図る。 |
| V.改革加速プログラムの規模及び効果 |
| 1.事業規模等 |
| 1.経済・社会構造の変革に備えたセーフティ・ネットの構築 国費1.5兆円 | |
| (1)雇用対策の強化 (a) | 国費0.5兆円程度 〔事業規模0.5兆円程度〕 |
| (2)中小企業等対策の充実 (b) |
国費0.5兆円程度 〔事業規模0.5兆円程度〕 〔融資・保証規模を含めた事業規模等10.9兆円程度〕 |
| (3)創業・新規開業の支援等(新産業育成) | 国費0.3兆円程度 〔事業規模0.3兆円程度〕 |
| (4)少子・高齢化の進展に備えた公平で安心な社会の確立 | 国費0.2兆円程度 〔事業規模0.5兆円程度〕 |
| 2.構造改革推進型の公共投資の促進 国費1.5兆円 | |
| (1)都市再生及びこれを促進する都市機能高度化の推進 | 国費0.3兆円程度 〔事業規模0.6兆円程度〕 |
| (2)魅力ある都市と地方の再生に向けた基盤整備 | 国費0.6兆円程度 〔事業規模1.0兆円程度〕 |
| (3)環境問題等緊急課題への対応 | 国費0.6兆円程度 〔事業規模1.0兆円程度〕 |
| 合 計 | 国 費 3兆円〔事業規模4.4兆円程度〕 〔融資・保証規模を含めた事業規模等14.8兆円程度〕 |
| (a) | この他、「改革加速のための総合対応策」における既存予算の活用分:0.4兆円程度(事業規模) |
| (b) | この他、「改革加速のための総合対応策」における既存予算の活用分:3.7兆円程度(融資・保証規模) |
| (備考) 上記の他、日本政策投資銀行の出資枠拡大等による以下のような施策を実施。 | |
| (1) | 日本政策投資銀行の企業再生ファンドへの出資枠拡大等により、事業再生・産業再編への支援を充実(今後、ファンドの規模として2.0兆円程度)。 |
| (2) | 日本政策投資銀行の都市再生ファンド(仮称)、その他の投資ファンドへの出資により、民間都市再生事業への金融支援を創設(事業規模として0.1兆円程度)。 |
| 2.公共投資による効果試算(参考) |
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(1)公共投資による今後1年間のGDPへの効果 名目 : 1.0%程度 実質 : 0.7%程度
(2)公共投資による今後1年間の雇用への効果 | |
| (注) | 改革加速プログラムにおける公共投資等について、内閣府「短期日本経済マクロ計量モデル(2001年暫定版,推定期間1985〜2000年)」における乗数を用いて試算。 |
参 考 |
「改革加速のための総合対応策」(平成14年10月30日)の進捗状況(平成14年12月9日現在)
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| T.金融・産業の再生 |
| <不良債権処理の加速策> |
| ○ | 決済機能の安定確保について、「預金保険法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案」を決定(10月25日閣議決定)。 |
| ○ | 資産査定の厳格化 |
| ・ | 引当に関するDCF的手法の採用、引当金算定における期間の見直しについて、日本会計士協会に検討を要請(11月12日)。現在、日本公認会計士協会において検討中。 |
| ・ | 主要行及び日本公認会計士協会に対し、取引の時期を問わずデット・エクイティ・スワップの時価評価の適用を要請(11月12日)。 |
| ○ | 自己資本の充実 |
| 繰延税金資産算入に関して、主要行に対し厳正な評価を要請し(11月11日)、日本公認会計士協会に対しては厳正な監査を要請(11月12日)。 |
| ○ | ガバナンスの強化 |
| 日本公認会計士協会に対し、外部監査人による厳正な監査を要請(11月12日)。 |
| <産業・企業再生への早期対応> |
| ○ | 整理回収機構(RCC)の一層の活用と企業再生 |
| ・ | 中小企業再生信託型スキームを含むRCCの企業再生機能の強化を公表(11月22日)。 |
| ・ | 貸出債権取引市場の創設について、全国銀行協会に対し検討を要請(11月22日)。 |
| ○ | 産業再生・雇用対策戦略本部を設置(11月12日)。 |
| ・ | 第一回11月12日、第二回11月28日に開催。 |
| ・ | 第二回において、「企業・産業再生に係る基本指針(素案の骨格)」について検討。「当面の雇用・中小企業対策の検討項目」を決定。 |
| ○ | 「産業再生機構(仮称)」の創設について、「産業再生機構(仮称)設立準備室」を設置(11月8日)。「産業再生機構(仮称)」の設立に係る法案を次期通常国会に提出するべく、現在鋭意準備中。 |
| ○ | 日本政策投資銀行による事業再生・産業再編に係る支援機能の充実 |
| ・ | 再建企業の資産を買収・承継する第三者企業に対する融資制度の充実等について、財務省告示「日本政策投資銀行法第20条第1項第1号ロの規定に基づき財務大臣が定める資金を定める件の一部を改正する件(財務省告示第422号)」を告示、投融資指針を改正(11月22日)。 |
| ・ | ローン担保証券を含むクレジット・デリバティブの活用など金融上の仕組みの整備に対する支援について、財務省告示「日本政策投資銀行法第20条第1項第1号ロの規定に基づき財務省が定める資金を定める件の一部を改正する件(財務省告示第423号)」を告示、投融資指針を改正(11月22日)。 |
| ○ | 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律の成立等(12月6日公布、平成15年4月1日施行予定)。 |
| ○ | 会社更生法等を改正(12月13日公布予定、施行は公布から6月以内の政令で定める日)。 |
| ○ | 会社設立に係る最低資本金の特例等について、新事業創出促進法を改正(11月22日公布、平成15年2月1日施行予定)。 |
| ○ | 中小企業等投資事業有限責任組合による投資対象の拡大等について、中小企業等投資事業有限責任組合法を改正(11月22日公布、12月16日一部施行)。 |
| ○ | 企業組合における組合員資格要件の緩和について、中小企業等協同組合法を改正(11月22日公布、平成15年2月1日施行予定)。 |
| ○ | 独創的な技術、アイディア等により新たな事業分野を創造する中小企業者に対する無担保融資制度の創設について、11月7日付けで中小企業庁長官及び財務省大臣官房総括審議官の連名で商工中金に対し要請文書を発出。同月11日から、「起業挑戦支援無担保貸出制度」を実施。 |
| ○ | 産学官連携の強化・推進に向け、「第2回産学官連携サミット」を開催し、研究開発型ベンチャー創出への集中的支援等を盛り込んだ共同宣言を決議(11月18日)。 |
| U.経済活性化に向けた構造改革加速策 |
| <資産デフレの克服にも寄与する証券・不動産市場の活性化> |
| ○ | 日本政策投資銀行による民間金融機関と連携した証券化手法の活用について、財務省告示「日本政策投資銀行法第20条第1項第1号ロの規定に基づき財務大臣が定める資金を定める件の一部を改正する件(財務省告示第423号)」を告示、投融資指針を改正(11月22日)。 |
| ○ | 不動産証券化の推進 |
| ・ | 本年11月から平成15年6月までをJ−REIT市場活性化キャンペーン期間と位置付け、特別キャンペーンを推進中(例えば、不動産シンジケーション協議会が、11月中旬に新聞主要3紙の朝夕刊にJ−REITの普及・啓発に関する広告を掲載)。 |
| ・ | 不動産証券化商品に関する普及・啓発活動等を行う(社)不動産証券化協会の設立を12月4日に許可。 |
| ・ | 投資家がJ−REITへの投資を検討するために必要なインデックスやそれらの基となるデータベース等の整備に向け、民間団体((社)不動産証券化協会)が作業に着手。 |
| ○ | マンションの建替え実施の円滑化について、建物の区分所有等に関する法律及びマンションの建替えの円滑化等に関する法律を改正(12月11日公布予定、施行は公布から6月以内の政令で定める日)。 |
| <民間投資・消費を誘発する都市再生の促進> |
| ○ | 日本政策投資銀行の都市再生関連融資の拡充について、投融資指針を改正(11月22日)。 |
| ○ | 国際物流拠点の形成 |
| ・ | 現在施設毎に短期間の使用許可を与えている港湾施設について、構造改革特区制度の活用により、例えば、30年間の貸付が可能となる、「スーパー中枢港湾(構造改革モデル港湾)」の指定対象を、12月11日に公募開始予定。 |
| ・ | 東京湾において湾内ノンストップ航行を可能にする海上ハイウェイネットワークについて、AIS(船舶自動識別装置)を活用した次世代型航行支援システムのための実証試験を実施(12月2日〜17日)。 |
| <潜在需要を喚起する規制改革の加速> |
| ○ |
構造改革特区の早期具体化・実現 「構造改革特別区域法案」を決定(11月5日閣議決定)。構造改革特区の第2次提案募集を11月7日から開始。締め切りは、平成15年1月15日。 |
| ○ | 大学設置認可の弾力化等について、学校教育法を改正(11月29日公布、平成15年4月1日施行)。 |
| ○ | 国有施設使用要件の柔軟化について、「構造改革特別区域法案」における研究交流促進法の特例措置として規定(11月5日閣議決定)。 |
| ○ | 地方公共団体から国立大学等に対する寄附金等の支出制限の緩和について、地方財政再建促進特別措置法施行令を改正(11月1日公布、同日施行)。 |
| ○ | 科学技術振興事業団の委託開発事業に係る文部科学大臣の認可等の廃止について、「独立行政法人科学技術振興機構法案」を決定(10月18日閣議決定)。 |
| V.セーフティ・ネットの拡充 |
| <雇用対策の推進> |
| ○ | 不良債権処理就業支援特別奨励金の創設、労働移動支援助成金等の支給要件の緩和、雇用調整助成金の適用の特例措置の実施について、通達を発出(12月中旬に発出予定)。 |
| ○ | ハローワーク等におけるキャリア・コンサルティング、職員等による出張相談等、離職予定者に対する在職中からの無料職業訓練について、通達を発出(12月中旬に発出予定)。 |
| ○ | 新たに設立した法人が、再就職を希望する中高年齢者を受け入れて、地域に貢献する事業を実施した場合に支援を行う「地域中高年雇用受皿事業特別奨励金」の創設について、通達を発出(12月16日に発出予定)。 |
| ○ | 高年齢者共同就業機会創出助成金の年齢要件の緩和、労働移動支援助成金の支給要件の緩和等について、省令(雇用保険法施行規則及び高年齢者等の雇用の安定等に関する法律施行規則)を改正(11月29日公布、12月16日施行。ただし、高年齢者共同就業機会創出助成金については本年10月1日以降に設立登記した事業主で、「登記から6ヶ月経過」が条件となるため、平成15年度からの申請受付となる)。 |
| ○ | 職業紹介事業、労働者派遣事業、有期労働契約、裁量労働制に係る規制改革 |
| ・ | 職業紹介事業、労働者派遣事業について、平成13年8月31日から、労働政策審議会職業安定分科会民間労働力需給制度部会において検討を開始。本年12月5日に、「民間労働力需給制度部会 報告たたき台」を議論。12月中を目途にとりまとめを行う予定。 |
| ・ | 有期労働契約、裁量労働制について、平成13年9月19日から、労働政策審議会労働条件分科会において検討を開始。本年7月23日に、「今後の労働条件に係る制度の在り方に関する議論の整理」をとりまとめ。12月3日に、「今後の労働条件に係る制度の在り方について(報告)(案)」を議論。12月中を目途に最終とりまとめを行う予定。 |
| <中小企業対策の推進> |
| ○ | 「貸し渋り・貸し剥がしホットライン」を設置(10月25日)。 |
| ○ | 貸し渋り無担保融資制度の限度額の引き上げ、事業再生支援貸付制度(DIPファイナンス)における対象事業者の追加、貸付債権がRCCに譲渡された中小企業者のうち再生可能な者等に対し融資を行う制度の創設について、11月7日及び28日付けで、中小企業庁長官及び財務省大臣官房総括審議官の連名で中小公庫及び商工中金に対し要請文書を発出。同月11日及び29日に実施。 |
| ○ | 中小公庫、商工中金、信用保証協会連合会、預金保険機構、RCC、金融庁、経済産業省等による「中小企業再生支援協議会」を設置(11月28日)。 |
| ○ | 小規模事業者の融資に係る第三者保証人要件の緩和については、国民公庫及び沖縄公庫において、規模(限度額、上乗せ金利)等について検討中。平成15年3月より実施予定。 |
| ○ | 中小公庫、商工中金、国民公庫、沖縄公庫の各支店に「貸し渋り・貸し剥がし特別相談窓口」を設置(11月5日)。 |
| ○ | セーフティ・ネット保証の拡充・DIP保証の創設について、中小企業信用保険法を改正(11月22日公布、12月16日施行)。 |
| ○ | 売掛債権担保融資保証制度の改善について、11月8日付けで、中小企業庁長官名で全国信用保証協会連合会会長に対し指示文書を発出。同月11日より、契約の成立した段階から借り入れが受けられるよう、制度改善を実施。 |
| ○ | 中小・中堅建設業者に対する下請セーフティネット債務保証事業について、完成工事代金債権等についても制度の対象とするよう準備中。 |
| ○ | 下請中小企業者に対する配慮 |
| ・ | 下請代金支払遅延等防止法の遵守の徹底等について、親事業者等に対する公正取引委員会委員長及び経済産業大臣連名通達「下請取引の適正化について」を発出(11月29日)。 |
| ・ | 公正取引委員会(事務総局、地方事務所等)及び経済産業省(中小企業庁、経済産業局等)に、下請代金支払遅延等防止法に係る苦情・相談等の特別窓口を設置(11月1日)。 |