第2次地方分権推進計画


第1 第2次地方分権推進計画の基本的考え方

 政府は、地方分権推進委員会の第1次から第4次までの勧告を最大限尊重し、地方分権の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、平成10年5月29日に作成した地方分権推進計画を着実に実施し、必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じてきた。特に、平成11年の通常国会に所要の法律案を提出することとした事項について、「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案」としてとりまとめ、国会に提出することとしているところである。

 一方、政府は、中央省庁等改革について、中央省庁等改革基本法(平成10年法律第103号、以下「基本法」という。)に基づき、現在中央省庁等改革推進本部による検討作業を進めているところであるが、先般、地方分権推進委員会から、地方分権の観点から、この検討作業に関連する国の行政組織や事務事業の減量化等に関して、第5次勧告(平成10年11月19日)がなされたところである。

 政府は、地方分権推進法(平成7年法律第96号)に定める基本方針に即しつつ、第5次勧告を最大限尊重して、新たに第2次地方分権推進計画を定め、先の計画とあわせ、地方分権の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進していくこととし、以下のとおり必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講ずるほか、関係地方公共団体に対し必要な要請を行うものとする。併せて、これを中央省庁等改革にも適切に反映させることとする。

第2 公共事業の在り方の見直し

1 公共事業の在り方の見直しの基本的考え方

 公共事業については、基本法における、国の行政組織や事務事業の減量化及びその運営の効率化の考え方に沿って、国と地方の役割分担の明確化と国の役割の重点化を図る観点から、国の役割を見直した上で、国の事務事業のうち地方公共団体にゆだねることが可能なものはできる限りゆだねることが必要である。

 このような公共事業の見直しは、効率的な公共事業の推進という国民経済的視点や地方公共団体の自主性及び自立性を高め、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を図るという地方分権推進の基本理念にも沿うものである。

 なお、公共事業に関して地方公共団体の役割を拡大するに当たっては、公共事業に関する行政の透明・公平の確保の観点から、地方公共団体に対し、公共事業に係る契約について、指名基準の策定・公表等入札・契約手続の透明性・公平性の確保を図るための措置をこれまで以上に徹底するよう要請する。

2 直轄事業等の見直し

(1) 直轄事業等の見直しの基本的考え方
 地方分権推進計画及び基本法第46条第1号を踏まえ、公共事業に係る国の直轄事業(以下「直轄事業」という。)及び公共事業に係る国が直接管理する公物(以下「直轄公物」という。)については、国と地方の役割分担の明確化と国の役割の重点化の観点から、また、中央省庁等のスリム化にも資するように、全国的な見地から必要とされる基礎的又は広域的事業に限定し、それ以外は地方公共団体にゆだねる。
 この場合、直轄事業及び直轄公物の範囲について、客観的な基準などにより、明確化を図るとともに、当該基準に基づき、基本法第46条第1号の規定を踏まえ、中央省庁等のスリム化の観点からも、その範囲の見直しを行う。
 なお、北海道及び沖縄県の区域については、その特殊事情にかんがみ、直轄事業についての特例措置が設けられているところであるので、その在り方については、別途検討することとする。

(2) 個別の直轄事業等の基準の明確化、範囲の見直し等
 上記(1)に示した考え方に沿って、個別の事業に関し、直轄事業及び直轄公物の基準の明確化、範囲の見直し等については、以下のとおりとする。
 政府においては、今回示した基準及びそれを具体化したものに基づき、基本法第46条第1号の趣旨を踏まえ、直轄事業及び直轄公物の一層の縮減を図ることとする。
 なお、直轄事業及び直轄公物の範囲の見直しの具体的な内容については、今回の計画を踏まえ、関係審議会等において早急に検討し、結論を得ることとする。
 また、直轄事業及び直轄公物の範囲の基準の基本的事項等については、法令に明示する措置を講ずることとする。

ア 河川
(ア) 一級水系の指定の基準
 一級水系の指定は、「国土保全上又は国民経済上特に重要な水系」との河川法の規定に基づき行われてきたが、今後は、この考え方をより具体化する。
 この場合、一級水系を、下記a又はbに限定することを基本的方針とし、この判断を行うために必要な要件についての検討を含め、できる限り客観的な基準を具体化するよう検討し、できる限り早急に結論を得ることとする。

【平成11年度措置予定】


 なお、bに係る水系については、災害等を契機として一級水系の指定が行われるとともに、水系全体の整備が相当程度進捗する等の状況に応じ改めて国が管理する必要性について検討し、特段の事情のない限り、一級水系から二級水系に変更される性格のものとする。
 a 洪水等により氾濫した場合の被害の程度、安定的な水利用の確保、河川環境の保全、都府県間の利害調整等の観点から特に重要な水系
 b 激甚な洪水、頻発する渇水等による被害を契機としてこれらを早急に解消することが必要とされており、技術的又は財政的な観点から国が管理を行うことが適当な水系

(イ) 直轄管理区間の基準
 一級河川のうち特に重要な区間に限定して直轄管理を行うことを基本的方針とし、この判断を行うために必要な要件についての検討を含め、できる限り客観的な基準を具体化するよう検討し、できる限り早急に結論を得ることとする。

【平成11年度措置予定】

(ウ) 一級水系及び直轄管理区間の点検と見直し
 (ア)及び(イ)により具体化された基準に照らし、改めて、個々に現在の一級水系及び直轄管理区間を点検する。
 その場合、基本法第46条第1号の趣旨を踏まえ、特に下記の事項に留意し、廃止又は新たな指定などの見直しを行う。また、あわせて、定期的に直轄管理区間等の見直しを行うシステムを導入する。

【平成11年度に点検を行った上で、平成12年度中を目途に関係地方公共団体との調整を進める。】


 a (ア)bに係る水系及びそれに係る直轄管理区間については、水系全体の整備が相当程度進捗する等の状況に応じ、改めて、国が管理する必要性について検討し、特段の事情のない限り、関係都道府県の意見を聴くなどの手続を経た上で、一級水系から二級水系への変更等を行うこと。
 b また、新たに一級水系及びそれに係る直轄管理区間の指定を行う場合にも、同様の手続きを経ること。

(エ) 直轄公物の管理に関しての市町村等の参画の拡大
 直轄公物の管理であっても、地域に密着している下記の分野に関しては、できるだけ地元市町村等の主体性が尊重されるよう、市町村等が参画できる範囲を拡大するための措置を講ずる。
 また、都道府県が管理する公物についても、同様の考え方から、市町村等が参画できる範囲を拡大するための措置を講ずる。
 ○ 河川敷の利用等の分野
 ・ 地元市町村が地先の河川敷の利用等について主体的に判断できるようにするための包括占用許可等の実施、市町村が河川管理者とともにする地先の河川空間の利用のための計画の策定、市町村が施行主体となって河川工事等を行う制度の活用等により、地先の河川敷の利用等についての地元市町村の参画をさらに拡充し、周辺の地域整備と一体となった川づくりを推進する。また、これらに併せて、NPO等の参画についても検討する。

【平成11年度措置予定】

イ 道路
(ア) 直轄管理区間の基準
 高規格幹線道路の整備・管理を国の責務とするほか、一般国道のうち直轄管理区間として指定すべきものは、交通上、国土管理上重要性が高い中枢的・根幹的なネットワークに係る区間とするが、その考え方を具体化し、今後は、現在の一般国道の指定要件である道路法第5条第1項各号のうち第1号及び第4号を基本として、原則として下記a又はbの区間に限って直轄管理することとし、その旨を明確にする。
 この判断を行うために必要な要件についての検討を含め、できる限り客観的な基準を具体化するよう検討し、できる限り早急に結論を得ることとする。

【平成11年度措置予定】


 a 国土の骨格を成し、国土を縦断、横断、循環する都道府県庁所在地等の拠点を連絡する枢要な区間(大都市圏における広域にわたる環状道路を形成している区間を含む。)
 b 重要な空港、港湾等と高規格幹線道路又はaの路線を連絡する区間

(イ) 直轄管理区間の点検と見直し
 (ア)により具体化された基準に照らし、改めて、個々に現在の直轄管理区間を点検する。
 その場合、基本法第46条第1号の趣旨を踏まえ、特に下記の事項に留意し、廃止又は新たな指定などの見直しを行う。また、あわせて、定期的に直轄管理区間の見直しを行うシステムを導入する。

【平成11年度に点検を行った上で、平成12年度中を目途に関係地方公共団体との調整を進める。】


 a 社会経済情勢の変化により直轄管理の重要性が低下したと認められる区間については、関係都道府県の意見を聴くなどの手続を経た上で、直轄管理区間の指定を外すこと。
 b また、新たに直轄管理区間の指定を行う場合にも、同様の手続を経ること。
 c いわゆるバイパス整備後の現道等については、直轄事業が施行中であるなど特別な場合を除き、地元地方公共団体と調整を経た上で、当該地方公共団体に引き継ぐこと。

(ウ) 指定区間の指定及び廃止に際しての地方公共団体の意見の反映
  一般国道の指定区間の指定及び廃止に当たり、関係地方公共団体の意見を聴取することを明確にする。

【平成11年度措置予定】

(エ) 直轄公物の管理に際しての市町村の参画の拡大
 直轄公物の管理であっても、地域に密着している下記の分野に関しては、できるだけ地元市町村の主体性が尊重されるよう、市町村が参画できる範囲を拡大するための措置を講ずる。
 また、都道府県が管理する公物についても、同様の考え方から、市町村が参画できる範囲を拡大するための措置を講ずる。
 ○ 歩道の植樹、照明の管理等の分野
 ・ 地元市町村が一定の範囲内の地先の歩道の植樹及び照明の管理等を自ら実施できる旨を関係機関に周知する。なお、地元市町村による管理等に当たっては、管理の範囲や費用の支出等について国と協定を結ぶこととし、国は負担すべき費用を支出する。

【平成11年度措置予定】

ウ 砂防
(ア) 直轄事業の基準
 砂防法第6条に直轄事業の要件が規定されているほか、別途、事業費の額等による採択基準が予算制度上定められているところであるが、採択基準の引上げを行い、直轄事業の重点化を進める。(5億円以上→100億円以上)

【平成12年度措置予定】

(イ) 直轄事業の点検と見直し
 (ア)により引き上げられた基準に照らし、改めて、個々に現在の直轄事業を点検する。
 その場合、基本法第46条第1号の趣旨を踏まえ、特に下記の事項に留意し、廃止又は新たな直轄化などの見直しを行う。

【平成12年度措置予定】


 ○ 災害等を契機とする直轄箇所については、整備が概成した場合には、関係地方公共団体の意見を聴くなどの手続を経た上で、当該地方公共団体に引き継ぐこと。
 ○ また、新たな直轄化を行う場合にも、同様の手続を経ること。

(ウ) 直轄事業範囲の指定及び引継ぎに際しての地方公共団体の意見の反映
 砂防事業の直轄範囲の指定及び引継ぎに当たり、関係地方公共団体の意見を聴取することを明確にする。

【平成11年度措置予定】

エ 海岸
(ア) 直轄事業の基準
 海岸法第6条に直轄事業の要件が規定されているほか、別途、事業費の額等による採択基準が予算制度上定められているところであるが、採択基準の引上げを行い、直轄事業の重点化を進める。(10億円以上→50億円以上)

【平成12年度措置予定】

(イ) 直轄事業の点検と見直し
 (ア)により引き上げられた基準に照らし、改めて、個々に現在の直轄事業を点検する。
 その場合、基本法第46条第1号の趣旨を踏まえ、特に下記の事項に留意し、廃止又は新たな直轄化などの見直しを行う。

【平成12年度措置予定】


 ○ 災害等を契機とする直轄箇所については、整備が概成した場合には、関係地方公共団体の意見を聴くなどの手続を経た上で、当該地方公共団体に引き継ぐこと。
 ○ また、新たな直轄化を行う場合にも、同様の手続を経ること。

オ 港湾
(ア) 直轄事業の実施基準
 港湾法第52条の国と港湾管理者との協議が調い実施される直轄事業は、下記a又はbの事業に限定することを基本とし、この判断を行うために必要な要件についての検討を含め、できる限り客観的な基準を具体化するよう検討する。

【平成11年度措置予定】


 a 国際・国内の基幹的海上交通ネットワーク形成のために必要な根幹的な港湾施設(港湾の骨格を形成する防波堤、主航路、大型外貿ターミナル、複合一貫輸送に対応した内貿ターミナル、幹線臨港道路等)の整備
 b 全国的な視点に立って配置整備する必要性が高い避難港及び当該施設の効用が一の港湾管理者の範囲を超えて広域に及ぶ港湾公害防止施設・廃棄物埋立護岸等の整備並びに技術的観点等から港湾管理者が自ら実施することが困難な事業

(イ) 直轄事業の点検と見直し
 (ア)により具体化された基準に照らし、また、基本法第46条第1号の趣旨を踏まえ、改めて、個々に現在の直轄事業を点検するとともに、見直しを行う。

【平成12年度措置予定】

カ 農業農村整備
 直轄事業は、土地改良法及び同法施行令の規定に基づき行われているが、社会経済情勢の変化等に応じ、次のとおり、必要な見直しを行う。
 a 国営農地再編整備事業の一般型について、平成11年度において地区調査を実施している地区についての新規地区採択を最後に、事業制度を廃止する。
 b 国営農地開発事業について、現在の事業計画に定められている造成農地面積の拡大を行わず、平成15年度までの5年間で継続中の事業をすべて完了させる。

キ 治山
(ア) 直轄事業の基準
 直轄事業について、事業費の額等による採択基準が予算制度上定められているところであるが、民有林直轄治山事業の範囲について客観的な基準を明確にするとともに、採択基準の引上げを行い、直轄事業の重点化を進める。(20億円以上→50億円以上)

【平成12年度措置予定】

(イ) 直轄事業の点検と見直し
 (ア)により引き上げられた採択基準に照らし、改めて、個々に現在の直轄事業を点検する。
 その場合、基本法第46条第1号の趣旨を踏まえ、特に下記の事項に留意し、廃止又は新たな直轄化などの見直しを行う。

【平成12年度措置予定】


 ○ 災害等を契機とする直轄箇所については、整備が概成した場合には、関係地方公共団体の意見を聴くなどの手続を経た上で、当該地方公共団体に引き継ぐこと。
 ○ また、新たな直轄化を行う場合にも、同様の手続を経ること。

(ウ) 直轄事業範囲の指定及び引継ぎに際しての地方公共団体の意見の反映
 民有林治山事業の直轄範囲の指定及び引継ぎに当たり、関係地方公共団体の意見を聴取することを明確にする。

【平成11年度措置予定】

(3) 直轄事業負担金の見直し
 維持管理費に係る直轄事業負担金については、地方分権推進計画に基づき、段階的縮減を含め見直しを行う。

(4) 直轄事業等の見直しに伴う財源の確保
 直轄事業及び直轄公物の見直しに伴い、地方公共団体が担う事務事業が増大する場合、地方財政計画の策定等を通じて所要財源を明確にし、これに必要な地方税・地方交付税等の地方一般財源を確保する。

3 補助事業の見直し

(1) 補助事業の見直しの基本的考え方
 補助事業については、地方分権推進計画を踏まえ、国庫負担金と国庫補助金の区分に応じて、積極的に整理合理化を進めるとともに、基本法の趣旨を踏まえ、中央省庁等のスリム化にも資するよう、今後さらに一層の見直しを行う。

(2) 統合補助金の創設

ア 基本法第46条第2号において、公共事業の補助事業については、
(ア) 同号に規定する個別の補助金等(以下「個別補助金」という。)を交付する事業は、国の直轄事業に関連する事業、国家的な事業に関連する事業、先導的な施策に係る事業、短期間に集中的に施行する必要がある事業等特に必要があるものに限定する。
(イ) その他の事業に対する助成については、できる限り、個別補助金に代えて、適切な目的を付した統合的な補助金等(以下「統合補助金」という。)を交付し、地方公共団体に裁量的に施行させる。

こととしており、この規定に基づき、「統合補助金」を創設する。
 
イ この統合補助金の基本的な性格及び仕組みは、次のとおりとする。
(ア) 基本法第46条第2号の「地方公共団体に裁量的に施行させる」ことの要件としては、「国が箇所付けをしない」ことを基本とする。
(イ) 具体の事業箇所・内容について地方公共団体が主体的に定められるよう、次のような基本的な仕組みとする。
 a 国が策定する公共事業に係る長期計画に対応して地方公共団体が策定する中期の事業計画等を基に、国がその年度における地方公共団体毎の配分枠(金額等のみ。具体の事業箇所・内容は示さない。)を定める。
 b aの配分枠の範囲内で、地方公共団体が当該年度において実施すべき具体の事業箇所・内容等を定めた上で、補助金を申請する(国は、申請に基づき、補助金を交付決定)。
 c 交付決定後の事業箇所・内容等の変更は、事業計画等に適合している限り、国の関与を極力要しないものとする。

(ウ) (イ)のタイプの統合補助金とは別に、一定の政策目的を実現するために複数の事業を一体的にかつ主体的に実施することができるような類型の統合補助金を創設する。

ウ イを踏まえ、エ及びオのような「統合補助金」を創設する。また、基本法第46条第2号の趣旨を踏まえ、今後さらに統合補助金の対象事業の拡充を図るとともに、イ(ア)の趣旨に沿った運用の徹底を図る。
 
エ イ(イ)のタイプの統合補助金
(ア) 二級河川(個別補助金の対象となるものを除く。)

【平成12年度措置予定】


 a 概ね五か年間の事業計画(都道府県が作成し、国が同意)及びその時点における整備状況を基に、国が当該年度の都道府県ごとの配分枠(金額のみ、具体の箇所等については示さない。)を定める。
 b aの配分枠の範囲内で、都道府県が当該年度において実施すべき具体の事業箇所・内容等を定めた上で、補助金を交付申請する(国は、申請に基づき、補助金を交付)。
 c 交付決定後の事業箇所・内容等の変更は、事業計画に適合している限り、申請どおり認める(統合補助金の趣旨を踏まえ、変更手続が極力不要となるよう、「軽微な変更」の範囲を拡大する。)。

(イ) 公営住宅等

【平成12年度措置予定】


 a 都道府県の策定する建設計画(国の住宅建設五箇年計画に対応)に基づく年間供給戸数を基本として、国が当該年度の都道府県ごとの配分枠(金額、戸数のみ、事業主体及び団地別の内訳は示さない。)を定める。
 b aの配分枠の範囲内で、都道府県が市町村と調整の上、事業主体・事業箇所(団地)・事業内容等を定めた上で、それに基づき各事業主体が補助金を交付申請する(国は、申請に基づき、当該事業主体ごとに補助金を交付)。
 c 交付決定後の事業箇所・内容等の変更は、aの配分枠の範囲内である限り、申請どおり認める(統合補助金の趣旨を踏まえ、変更手続が極力不要となるよう、「軽微な変更」の範囲を拡大する。)。

(ウ) 公共下水道(大規模な事業、水質保全等に広域的影響を及ぼす事業、終末処理場又はポンプ場に係るものを除く。)

【平成12年度措置予定】


 a 下水道管渠について、市町村が策定する事業計画を基に、国が市町村ごとの配分枠(金額のみ、具体の箇所等については示さない。)を定める。
 b aの配分枠の範囲内で、市町村が管渠の敷設箇所・内容等を定めた上で、補助金を交付申請する(国は、申請に基づき、補助金を交付)。
 c 交付決定後の敷設箇所・内容等の変更は、事業計画に適合している限り、申請どおり認める(統合補助金の趣旨を踏まえ、変更手続が極力不要となるよう、「軽微な変更」の範囲を拡大する。)。

(エ) 都市公園(防災公園、大規模公園、国家的事業関連公園を除く。)

【平成12年度措置予定】


 a 市町村が策定する都市公園整備に関する事業計画を基に、国が市町村ごとの配分枠(金額のみ、具体の箇所等については示さない。)を定める。
 b aの配分枠の範囲内で、市町村が具体の事業箇所、内容等を定めた上で、補助金を交付申請する(国は、申請に基づき、補助金を交付)。
 c 交付決定後の事業箇所・内容等の変更は、事業計画に適合している限り、申請どおり認める(統合補助金の趣旨を踏まえ、変更手続が極力不要となるよう、「軽微な変更」の範囲を拡大する。)。

(オ) 港湾の既存施設の有効活用(港湾利用高度化促進事業(大規模なものを除く。)、局部改良事業及び補修事業を統合)

【平成12年度措置予定】


 a 概ね五か年間の事業計画(港湾管理者(一の地方公共団体が複数の港湾の港湾管理者となっている場合にあっては、当該地方公共団体。以下aにおいて同じ。)が港湾ごとに作成し、国が同意)及びその時点における整備状況を基に、国が当該年度の港湾管理者ごとの配分枠(金額のみ、具体の箇所等については示さない。)を定める。
 b aの配分枠の範囲内で、港湾管理者が当該年度において実施すべき具体の事業箇所・内容等を定めた上で、補助金を交付申請する(国は、申請に基づき、補助金を交付)。
 c 交付決定後の事業箇所・内容等の変更は、事業計画に適合している限り、申請どおり認める(統合補助金の趣旨を踏まえ、変更手続が極力不要となるよう、「軽微な変更」の範囲を拡大する。)。

(カ) 農業農村整備事業
 農村総合整備事業(団体営のものに限る。)及び集落地域整備事業(団体営のものに限る。)を対象として、統合補助金を創設することとし、その基本的仕組みは以下のとおりとする。

【平成12年度措置予定】


 a 複数年度にわたる全体事業計画(市町村等が作成し、国が同意)のうち当該年度における要望額、残事業費、残工期等の客観的要素を基礎として、国が都道府県ごとの配分枠(金額のみ、具体の箇所等については示さない。)を定める。
 b aの配分枠の範囲内で、都道府県は、自らの裁量により地区別配分を行う。
 c 地区別配分を行ったあとの事業内容・金額等の変更に伴う地区間の流用については、配分された統合補助金・全体事業計画の範囲内で、都道府県が行う(国の関与はない。)。

(キ) 漁港漁村整備事業
 漁港環境整備事業(市町村営のものに限る。)及び漁港漁村総合整備事業(市町村営のものに限る。)を対象として、統合補助金を創設することとし、その基本的な仕組みは、次のとおりとする。

【平成12年度措置予定】


 a 複数年度にわたる全体事業計画(市町村が作成し、国が同意)のうち当該年度における要望額、残事業費、残工期等の客観的要素を基礎として、国が都道府県ごとの配分枠(金額のみ、具体の箇所等については示さない。)を定める。
 b aの配分枠の範囲内で、都道府県は、自らの裁量により地区別配分を行う。
 c 地区別配分を行ったあとの事業内容・金額等の変更に伴う地区間の流用については、配分された統合補助金・全体事業計画の範囲内で、都道府県が行う(国の関与はない。)。

オ イ(ウ)のタイプの統合補助金
(ア) まちづくりに係る新たな統合補助金
 中心市街地の活性化等一定の目的実現のために行われる各種補助事業について、市町村が創意工夫に基づいてまちづくり等を進めることができるよう、複数事業に係る統合補助金を創設する。

【平成12年度措置予定】


 a 市町村が策定する各種補助事業に係る一定の計画に基づき、当該市町村が行う各種事業を一括して採択する。
 b 内示額を確定するため、一定の積み上げは行うが、補助金交付は総額で行い、その後の事業内容の変更についても極力弾力化する。
(イ) 住宅宅地関連公共施設等整備促進事業費補助
 現在個別の事業ごとに目細区分されている「住宅宅地関連公共施設等整備促進事業費補助」制度について、目細区分を廃止し、団地ごとの関連公共施設の計画全体を対象として一括交付する仕組みに改める。

【平成12年度措置予定】

(3) 地方道路整備臨時交付金の運用改善
 地方道路整備臨時交付金については、地方分権推進計画を踏まえ、「国が箇所付けをしない」ことを基本とし、次のとおり、運用の改善を図る。

ア 法の趣旨に従い、地方公共団体が自主的に策定する整備計画に基づいて交付する。国の関与は計画全体の緊急性等の判断に限定する。

【平成11年度措置予定】

イ 交付決定後の個別箇所間の流用は、整備計画の範囲内であれば、申請どおり認める(地方道路整備臨時交付金の趣旨を踏まえ、変更手続が極力不要となるよう、「軽微な変更」の範囲を拡大する。)。

【平成12年度措置予定】

(4) 補助金の廃止
 地方分権推進計画を踏まえ、公共事業に係る国庫補助負担金のうち、以下に掲げるものについて、廃止する。これに伴い地方公共団体において引き続き実施が必要であり、そのために増加する負担については、地方財政計画の策定等を通じて所要財源を明確にし、必要な地方税・地方交付税等の地方一般財源を確保する。
 また、地方分権推進計画に基づく国庫補助金及び国庫負担金の区分に応じた整理合理化の方策に沿って、今後さらに積極的に補助事業の見直しを図る。

ア 河川、道路、砂防、海岸、港湾、治山及び漁港漁村整備に係る小規模な補修・修繕・局部改良等に係る補助金について
(ア) 河川
 a 河川修繕費補助の採択基準の引上げによる重点化を進め、小規模な修繕に係る補助金を廃止する。(1,500万円→1,800万円)

【平成11年度措置予定】


 b 河川の局部改良に係る補助金を廃止する。

【平成11年度(継続事業については平成14年度)に措置予定】

(イ) 道路
 地方道(建設省所管)の特殊改良に係る補助金を廃止する。

【平成11年度(継続事業については平成12年度)に措置予定】

(ウ) 砂防
 a 砂防設備修繕費補助の採択基準の引上げによる重点化を進め、小規模な修繕に係る補助金を廃止する。(1,500万円→1,800万円)

【平成11年度措置予定】


 b 地すべり防止施設修繕費補助の採択基準の引上げによる重点化を進め、小規模な修繕に係る補助金を廃止する。(1,500万円→1,800万円)

【平成11年度措置予定】

(エ) 海岸
 海岸保全施設整備事業費補助(補修費補助)の採択基準の引上げによる重点化を進め、小規模な補修に係る補助金を廃止する。(都道府県:3,000万円以上→3,500万円以上)

【平成11年度措置予定】

(オ) 港湾
 a 港湾改修費補助(局部改良事業)の採択基準の引上げによる重点化を進め、小規模な局部改良に係る補助金を廃止する。(都道府県:1.5億円→2億円)(市町村:1,500万円→2,000万円)

【平成11年度措置予定】


 b 港湾改修費補助(補修事業)の採択基準の引上げによる重点化を進め、小規模な補修に係る補助金を廃止する。(都道府県:7,500万円→2億円)(市町村:750万円→2,000万円)

【平成11年度措置予定】

(カ) 治山
 治山事業費補助(治山施設修繕)の採択基準の引上げによる重点化を進め、小規模な修繕に係る補助金を廃止する。(1,500万円以上→1,700万円以上)

【平成11年度措置予定】

(キ) 漁港漁村整備

 漁港修築事業費補助(漁港局部改良費補助)の採択基準の引上げによる重点化を進め、小規模な局部改良に係る補助金を廃止する。(市町村営:3,000万円以上→5,000万円以上)

【平成11年度措置予定】

イ 港湾における小規模な緑地整備に係る補助金(防災上等重要なものを除く。)
 港湾環境整備事業費補助(緑地等施設)のうち、防災上等重要なものを除き、1ha未満(特定重要港湾以外の港湾については

 0.5ha未満)のものに係る補助金は、廃止する。

【平成11年度措置予定】

ウ 市町村道に対する個別補助金(以下のものを除く。)

【平成12年度措置予定】

 a 幹線道路ネットワーク形成上枢要な直轄等関連事業及び地域高規格道路に係るもの
 b 橋梁、トンネル、立体交差等大規模なもの
 c 電線類地中化等特別の観点から行われるもの

エ 二級河川に対する個別補助金(以下のものを除く。)

【平成12年度措置予定】

 a 甚大な水害の発生が想定されるなど、一級水系に準じて整備・管理する必要がある水系における基幹的河川事業
 b ダム、放水路等大規模又は技術的困難性を有するもの
 c 激甚な災害の再発防止対策等緊急かつ確実に実施すべきもの

(5) 地方財政法16条の補助金の見直し
 地方分権推進計画に基づき、負担金としての性格を有する国庫補助金については、地方財政法10条、10条の2又は10条の3への位置づけを図ることとし、そのための検討を速やかに行う。このことは、次の第3において取り上げる非公共事業の見直しに当たっても同様である。

第3 非公共事業等の在り方の見直し

 第2における公共事業の在り方の検討に加え、基本法等を踏まえ、以下について、国と地方の役割分担の明確化、国の役割の重点化の観点から、見直しを行う。

 また、地方分権推進計画に基づく国庫補助金及び国庫負担金の区分に応じた整理合理化の方策に沿って、今後さらに積極的に補助事業の見直し等を図る。

1 農業構造改善事業等に関する国庫補助負担金等の見直し
 基本法第23条第2号は、農業生産、流通加工、農村及び中山間地域対策等における地方公共団体の役割について、その拡大及び地方分権の徹底を図ることとしている。この規定を踏まえ、農業構造改善事業等について、国と地方の役割分担の明確化、国の役割の重点化の観点から、以下のような見直しを行う。

(1) 農業構造改善事業に関する国庫補助金の廃止
 「地域農業基盤確立農業構造改善事業費補助金」のうち、農用地改良、農作業管理休養施設及び低温貯蔵施設に係るものについては、ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策期間の終了する平成12年度限りで廃止する。

(2) 上記(1)のほか、「食料・農業・農村基本問題調査会答申」(平成10年9月)をも踏まえつつ、食料の安定供給の確保、地域の自主性と創意工夫の発揮等の観点から、国と地方の役割分担を明確にするなど、地方分権を推進する方向での検討を行う。

2 文教予算に関する国庫補助負担金等の見直し
 基本法第26条第5号は、地方の自主性の尊重等の観点から、初等中等教育行政の改革を行うこととしており、この規定を踏まえ、国と地方の役割分担の明確化、国の役割の重点化の観点から、「今後の地方教育行政の在り方について」(平成10年9月中央教育審議会答申)をも踏まえつつ、国庫補助負担金の統合・メニュー化、対象事業の範囲や基準等の柔軟な設定、事務手続の簡素・合理化を進めるなど、地方分権を推進する方向での以下の見直しを行う。

(1) 国庫補助負担金の廃止等

【平成11年度措置予定】


 ア 公立看護大学等経常費等補助金のうち公立看護大学等経常費を廃止する。
 イ 地方生涯学習振興費補助金を廃止する。
 ウ 児童生徒健康増進特別事業を廃止する。
 エ 公立諸学校危険建物等改築費のうち高等学校危険建物改築事業(全日制)を廃止する。
 オ 特定市町村公立小中学校規模適正化特別整備事業費(学校用地取得費補助事業)を廃止する。
 カ 社会体育施設整備費補助金のうち体育施設整備費について、水泳プール上屋建設事業及び水泳プール耐震補強事業を廃止する。

(2) 国庫補助負担金の統合・メニュー化

【平成11年度措置予定】


 ア 学校体育諸施設整備費のうちクラブハウス整備事業を地域・学校連携施設整備事業に再編整理する。
 イ 公立看護大学等経常費等補助金のうち公立大学等教育設備整備費及び芸術大学学生特別経費の都道府県分及び市町村分をそれぞれ統合する。なお、公立看護大学等経常費の廃止に伴い、補助金名称を公立大学等設備整備費等補助金とする。

(3) 補助対象の重点化
 社会体育施設整備費補助金のうち体育施設整備費について、地域スポーツセンターの補助対象を重点化する。

【平成11年度措置予定】

(4) 事務手続の簡素・合理化
 公立学校施設整備費補助金等の執行事務の一部について電子化を実施する。

【平成11年度措置予定】

3 中小企業対策に関する国庫補助負担金等の見直し
 基本法第21条第4号は、中小企業対策について地域の役割を強化することとしており、この規定を踏まえ、国と地方の役割分担の明確化、国の役割の重点化の観点から、以下のような見直しを行う。

(1) 補助対象の重点化等
 「技術指導施設費補助金」については、現在補助対象となっている「建設費」を除外するとともに、地域ニーズを考慮しつつ、近県にはない先進的・モデル的設備を補助対象とし、「技術指導支援設備費補助金」と名称を変更する。また、その重点化を図るため、指導支援設備のうち、指導施設及び開放試験室について、現在設定している一自治体当たりの下限額を引き上げる方向で、交付要綱を改正し、見直しを図ることとする。

【平成11年度措置予定】

(2) 中小企業支援策における地域の役割
 中小企業支援策については、中小企業近代化促進法及び中小企業新分野進出等円滑化法を廃止して、中小企業経営革新支援法に発展的に統合することとしたところであり、この法律においては、中小企業者等が作成する経営革新計画が一定の要件を満たすときに、行政庁が当該計画を承認して支援措置を講ずることとしているが、当該計画が地域性の高いものであるときは、その承認を都道府県知事が行うこととしている。

【平成11年度措置予定】

4 農林水産統計調査関係事務の見直し
 統計調査の実施において、地方公共団体及び民間の能力の大幅な活用を図ることとした基本法第23条第8号の規定の趣旨を踏まえ、農林水産統計調査については、農林業センサス等について引き続き地方公共団体に委託して実施するとともに、調査項目の整理を進め、民間委託の対象を拡大することにより、業務の効率化を図る。このため、当面、畜産基本調査(乳用牛、肉用牛)、園芸作物統計調査(野菜、果樹)、花き生産出荷量統計調査について、平成11年度以降14年度までに、調査項目の整理を進め、調査員調査化を順次実施するなど、農林水産統計調査関係事務の見直しを進める。

第4 国が策定又は関与する各種開発・整備計画の見直し

 以下の事項について、今後、国土計画体系の見直しを行う中で、国土審議会等において速やかに検討を行い、結論を得て、その結論に基づいて必要な措置を講ずる。
 なお、北海道及び沖縄県の区域においては、その特殊事情にかんがみ、様々な特例制度が設けられているところであるので、北海道総合開発計画及び沖縄振興開発計画の在り方については、別途検討することとする。

1 国土総合開発計画及び国土利用計画の見直し

(1) 次の事項については、現在国土審議会において今後概ね2年を目途に進められている21世紀の国土計画の在り方についての調査審議の中で検討し、その結果を踏まえ、結論を得ることとする。

ア 全国総合開発計画は、国土づくりの基本的な将来構想・理念及びそれを実現するための課題や施策を示すとともに、その計画内容については、地方公共団体の計画機能を阻害することのないよう、国が本来果たすべき役割に係る事項に重点化すること。
 また、全国総合開発計画は、地方公共団体が行う施策との関係では、地方公共団体が主体的に地域づくりを進める上での指針を示すものであるとの位置付けを法制上明確にすること。
 
イ 全国総合開発計画の策定過程において地方公共団体の意見を聴取する仕組みを法令上設けること。
 
ウ 国土の利用に関して、全国総合開発計画と国土利用計画の連関性をより実効あるものとするため、国土総合開発法及び国土利用計画法の在り方について、総合的かつ抜本的に見直すこと。
 

(2) 今後の課題として、都道府県及び市町村が各種土地利用の調整や規制の基本となる土地利用に関する総合計画を策定できるよう、土地利用に関する諸制度に関し、個別法に基づく土地利用に係る要件が比較的緩い地域(いわゆる「計画白地地域」)における土地利用整序の確保等をはじめとした総合的な観点からの見直しについて検討することとする。

2 大都市圏整備計画及び地方開発促進計画の見直し

 2の1 大都市圏整備計画の見直し

(1) 首都圏基本計画及び首都圏整備計画並びに近畿圏基本整備計画については、1(1)

 における検討状況等をも踏まえ、三大都市圏それぞれの位置付けの明確化を図りつつ、関係都府県が、その協議により計画に盛り込む内容の案を作成し、内閣総理大臣がこの案に基づいて必要な追加及び修正を行い、決定する仕組みとする。

(2) 首都圏事業計画、近畿圏事業計画及び中部圏事業計画の作成に係る事務の合理化を平成11年中に図る。特に、地方公共団体が行う施策に係る部分については、そのフォローアップ機能を果たすための必要最小限の事務に限定することとし、地方公共団体の事務負担の軽減を図る。

【平成11年中措置予定】

 2の2 地方開発促進計画の見直し
 地方開発促進計画については、1(1)における検討状況等をも踏まえ、関係県が、その協議により計画に盛り込む内容の案を作成し、内閣総理大臣がこの案に基づいて必要な追加及び修正を行い、作成する仕組みとする。

※ 地方開発促進計画とは、東北開発促進計画、北陸地方開発促進計画、中国地方開発促進計画、四国地方開発促進計画及び九州地方開発促進計画をいう。

3 条件不利地域振興計画の見直し

(1) 条件不利地域振興計画(離島振興計画、過疎地域活性化計画、山村振興計画等(奄美群島振興開発計画及び小笠原諸島振興開発計画を除く。))については、過疎化や少子高齢化等の進行により、地域によっては地方公共団体としての存立自体が危うくなっている状況がみられ、不利な条件を緩和・克服するために国が特別の助成、支援を行う仕組みそのものは引き続き必要であるが、地方分権を推進する観点から、現行の方式も含め、地域の総合的な行政主体である地方公共団体の自主的・主体的な取組みを更に促進していく方策についても検討を進めていくこととする。

(2) 当面、現行の方式を継続する場合であっても、旧市町村の区域を単位として作成される山村振興計画については、計画の作成は市町村が行い、この計画に対する同意を要する協議は都道府県が行う方向で検討することとし、その他の条件不利地域振興計画(法)についても、順次できる限り市町村(又はその広域連合等)が計画の作成を行う仕組みを基本とする方向に改めていくこととする。

【各計画(法)の終期に際し検討予定】

(3) 例外的に計画に対する事前協議等の関与を国が行う場合においては、本省レベルと地方支分部局レベルにおける手続が重複しないよう留意する。

(4) 計画に対する事前協議等の国の関与が複数の省庁にまたがる場合には、上記(3)とあわせ、地方公共団体の事務負担の軽減のため、事務手続の簡素化に十分留意する。例えば、地方公共団体からのヒアリングは、地方支分部局と本省のレベルを問わず、主務省庁が合同で実施することとする。また、計画についての各省庁別の通達等を計画法に基づく基本指針等に一元化する。

(5) 地域振興において到達すべき目標や期限をより明らかにするため、今後は、原則として条件不利地域振興計画(法)について期限を設けることとする。また、条件不利地域振興計画(法)の終期に際しては、目標の達成度等を確認し、その時点での社会経済環境の変化に対応して、当該立法の意義・必要性について再検討を行い、その結果を踏まえた見直しを行うこととする。

【各計画(法)の終期に際し検討予定】

4 モデル型地域振興計画の見直し

(1) モデル型地域振興計画(法)については、施策の開始後一定の期間を経過した後に当該施策の在り方を再検討し、特に継続する必要があるものを除き、地域独自の振興策にゆだねることとして廃止する。このうち、新産業都市建設促進法及び工業整備特別地域整備促進法については、これまで国土の均衡ある発展と国民経済の発達に相応の成果を挙げてきたものの、制度創設以来30年余りを経過し、この間の我が国を巡る社会経済環境の大きな変化にかんがみ、平成12年度末の現行計画終了後の在り方について、廃止を含めた抜本的見直しを行うこととする。

【平成12年末を目途に結論予定】


 また、計画(法)の途中段階にあるものであっても、所期の目的が概ね達成されたと判断される場合には、当該地方公共団体の判断により、当該団体の策定に係る計画を終了することが可能となるよう制度上の手当を講ずることを原則とし、既に制度上可能な計画(法)にあってはその旨を関係地方公共団体に対して周知する。

(2) 地方公共団体が作成する計画等について、その同意を得るために国に協議する等の場合においては、本省レベル及び地方支分部局がそれぞれ行う手続が重複しないよう留意する。

(3) 計画に対する事前協議等の国の関与が複数の省庁にまたがる場合には、上記(2)とあわせ、地方公共団体の事務負担の軽減のため、事務手続の簡素化に十分留意する。例えば、地方公共団体からのヒアリングは、地方支分部局と本省のレベルを問わず、主務省庁が合同で実施する。また、計画についての各省庁別の通達等を計画法に基づく基本方針等に一元化する。

(4) 一の地域において複数の計画法に基づく計画が重複している場合には、計画対象、計画目的等が類似している法間で計画の策定事項、時期等を統一し、一本化した計画を共用できる仕組みについて検討するとともに、順次できる限り法律そのものを一本化する方向に改めていく。
 高度技術工業集積地域開発促進法(テクノポリス法)、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律(頭脳立地法)については、一の地域において両法に基づく計画が重複している場合が見られること、及びこれらの法律に基づく施策展開等により各地域において形成された研究産業集積が、地域における新事業の創出の苗床として果たす役割が大きいこと等にかんがみ、平成11年2月、これらの法律を廃止し、新事業創出促進法に発展的に統合することとして、これら研究産業集積の機能の一層の維持・強化を図るとともに、地域プラットフォーム施策等他の施策との一体的な推進を図ることとした。
 なお、地方分権推進委員会第5次勧告の趣旨も踏まえ、同法の施行後10年以内に、同法の実施状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることを明記することとした。さらに、地域の自主性を重視するため、同法に基づき国の同意を得た高度技術産業集積活性化計画について、都道府県等が自らの意思で廃止できるよう法律に明記することとした。

【平成11年2月措置済】