▽文部科学白書のあらまし……………………………………文部科学省
▽消費動向調査(平成十三年十二月実施調査結果)………内 閣 府
▽消費者物価指数の動向(一月)……………………………総 務 省
文部科学白書のあらまし
第一部 二十一世紀の教育改革
序章 戦後の教育改革を振り返って
戦後の教育改革を、@新憲法制定、教育基本法の制定、学校教育法の制定などの戦後教育改革の時期、A戦後復興期から高度成長期にかけての教育の量的拡大、大衆化と制度の整備拡充の時期、B追いつき型高度成長期の終了と成熟化社会への移行、新しい教育問題への対応の時期、C臨時教育審議会の設置以降、教育改革国民会議の設置とその報告に至るまでに分け、教育改革の取組について概観しています。
第一章 二十一世紀の教育改革の基本的な考え方
我が国の教育は、第二次大戦後、機会均等の理念を実現し、国民の教育水準を高め、経済社会の発展の原動力となるなど、様々な成果を挙げてきました。しかし現在、いじめ、不登校、青少年犯罪などの問題や、青少年の間での「公」を軽視する傾向、行き過ぎた平等主義による子どもの個性・能力に応じた教育の軽視、教育システムが時代や社会の進展から取り残されつつあることなどの問題が指摘されるなど、教育に対する信頼が大きく揺らいでいます。
このような状況に対応するため、文部科学省では、教育改革国民会議の提案を踏まえ、@人間性豊かな日本人を育成する、A一人ひとりの才能を伸ばし、創造性に富んだリーダーを育てる、B新しい時代にふさわしい学校づくり、という三つの視点から教育改革を進めています。
こうした教育改革の視点に共通する基本的考え方は、臨時教育審議会で示された、「個性重視」、「生涯学習体系への移行」、「国際化、情報化等の変化への対応」などの基本的な方向を充実・深化させるものであり、さらに「地方分権の推進」、「情報公開と説明責任の発揮」、「適切な評価の推進」などを通じて、教育システム全体を、国民の希望や要望、社会の変化を敏感に察知し機敏に対応していくよう変革するものです。
文部科学省では、今後の教育改革の取組の全体像を提示し、具体的な主要施策やタイムスケジュールを明らかにする「二十一世紀教育新生プラン」を取りまとめ、平成十三年の通常国会で教育改革関連六法を成立させるなど、その推進を図っています。
さらに、二十一世紀において、これからの教育の目標を明確に示し、必要とされる施策を計画的に進めることができるよう教育振興基本計画を策定し、すべての教育法令の根本法である教育基本法の新しい時代にふさわしい在り方について、総合的に検討するため、平成十三年十一月に、「教育振興基本計画の策定」と「新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方」について中央教育審議会に対する諮問を行い、今後中央教育審議会において検討が進められることとなりました。
第二章 「豊かな人間性の育成」を目指して
現在の我が国の子どもたちは、昔の我が国の子どもと比べて、また、諸外国の子どもと比べて、生活体験、社会体験がやや不足しており、また、「生活の孤化」ともいうべき傾向がみられます。また、暴力行為、いじめ、少年非行等の問題についても、憂慮すべき状況となっています。
文部科学省では、このような状況に対して、学校、家庭、地域が連携して子どもの豊かな人間性をはぐくむ施策を展開していく必要があると考えています。特に、子どもの心を育てる鍵になる体験活動の機会を充実させるために、学校、家庭、地域を挙げて意図的、計画的に取り組んでいく必要があります。
このため、文部科学省を中心に関係省庁が連携協力し、体験活動の機会を充実するための施策を展開するとともに、学校内外において子どもの様々な体験活動を促進していくための法的枠組みを整備するなどの施策を講じています。
また、教育の原点である家庭の教育力や、学校や家庭を支える地域の教育力を高めていくために、親が自信を持って子育てが行えるよう、地域での子育て支援ネットワークの充実や子育てに関する学習機会の整備など子育てや家庭教育を支援する施策を講じるとともに、大人が子どもとともに様々な活動に参加し交流する機会の提供に取り組んでいます。
学校教育については、学校が地域と家庭を結ぶ結節点であり、子どもの教育の拠点であることを踏まえ、学校内外での多様な体験活動の促進を図るとともに、体験を生かした道徳教育の充実や、子どもの問題行動等の現状を踏まえたカウンセリング等による、心のケアの充実のための施策に取り組んでいます。
さらに、有害情報などから子どもを守る取組を推進しています。
第三章 「才能の伸長や創造性の育成」を目指して
子どもの学習の現状の調査結果をみると、我が国の子どもたちの知識・技能及びそれらを活用する能力は、国際的にも上位に位置していますが、学ぶ意欲や勉強時間などが国際的にみて低いレベルにあること、また、授業の理解度・満足度が学年が上昇するに従って低下するなどの課題がみられます。このため、これからの教育には、基礎、基本を徹底し、それを基に自ら学び、自ら考え、判断する力などをはぐくむことが必要であると思われます。
新しい学習指導要領は、(1)授業時数の縮減と教育内容の厳選、(2)総合的な学習の時間の創設、(3)選択学習の幅の拡大、(4)個に応じた指導を充実させること、(5)体験的、問題解決的な学習活動を重視すること、等の措置を講じるとともに、新しい学習指導要領のねらいを実現するために、@各学校において児童生徒の学習状況や教育課程の実施状況を適切に評価するための体制の整備、A少人数指導や習熟度別学習など個に応じた指導を推進するために、これを可能とする教職員定数の改善や施設の整備等、教育条件の整備を行っています。
また、一人ひとりの資質や才能を生かす教育システムに転換していくため、中高一貫教育の推進、高等学校教育と大学教育の接続の改善、リーダー養成のための大学の教育・研究機能の強化、大学での学習を促すシステムづくり等に取り組んでいます。
さらに「科学技術創造立国」を実現していくためには、青少年をはじめ国民の科学技術や理科に対する興味・関心を培い、将来の科学技術の担い手である人材を幅広く育成することが必要です。そのため、初等中等教育における科学技術・理科教育の充実、高等教育における理工系人材の育成に努めるとともに、広く国民の科学技術への理解を増進させるための施策も講じています。
第四章 新しい時代に対応した学校づくり
教育に対する国民の信頼に応えるためには、国民の要望や社会の変化に適切に対応する教育体制を整備することや、教育システムに携わる関係者の意識改革を行い、新しい時代にふさわしい教育システムを実現する必要があります。
このため、文部科学省においては、@教育委員会が、地域住民の多様な要望に的確に対応した主体的な教育行政を展開し、学校の創意工夫ある取組を支えるため、教育行政の地方分権を進め、教育委員会の活性化を図ること、A学校運営に地域の意見を反映させる仕組みである学校評議員制度の導入など、開かれた学校づくりを推進するとともに、学校の自己評価システムを確立すること、B校長のリーダーシップのもと、特色ある学校づくりを主体的に行うことができるようにするため、人事や予算に関して学校の裁量を拡大すること、C教員がその能力を適切に評価され、処遇がなされるような評価システムを整備すること、D教員が学校の目標の実現に向かって社会性を磨き、絶えず切磋琢磨(せっさたくま)し、資質を向上することができるような研修システムや競争的環境を整備することを進めていくために必要な施策を進めています。
第五章 知の時代の個性輝く大学づくり
大学については、活力ある経済社会形成のための知的基盤として、世界水準の大学づくりを推進していく必要があります。特に第三者による評価システムを確立しこれに基づく適切な資金配分を行うこと、教育研究活動を競争的環境の中で活発化させるため、教員・研究者の大学間の流動性を高めていくための施策が喫緊の課題となっています。
このため、今後の改革の方向を示すものとして、平成十三年六月に、「大学(国立大学)の構造改革の方針」を定め、@国立大学の再編・統合を大胆に進める、A国立大学に民間的発想の経営手法を導入する、B大学に第三者評価による競争原理を導入する、という三つの方針を示しました。
文部科学省では、さらに、「大学を起点とする日本経済活性化のための構造改革プラン」を併せて策定し、世界最高水準の大学づくり、人材大国の創造などの観点から、今後の改革の方向性及び具体的プランを明らかにするとともに、@大学の組織運営の改善、A大学評価システムの構築、B教員の流動性の向上、等のための様々な施策を講じています。
第六章 生涯学習社会の構築
人々が生涯のいつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価されるような「生涯学習社会」の構築は、臨時教育審議会においても、教育改革の基本理念の一つとして掲げられており、今日においても、教育改革全体を貫く重要な課題と位置づけられています。
中でも、経済のグローバル化、産業構造改革の進展、就業意識の多様化などにより、社会人の再教育のニーズは、今後ますます高まることが予想され、大学・大学院や専修学校等の高等教育機関が果たす役割に対する期待も高まっていることから、社会人のキャリアアップのための施策の推進のために様々な取組を行っています。
さらに、学習成果を適切に評価し、ボランティア活動等に活用すること等に対する需要も高まっており、地方公共団体においては、魅力あるまちづくりなど、地域社会の発展につながる学習成果の評価・活用の仕組みづくりが進んでいます。
また、近年の情報通信技術の飛躍的発展は、生涯学習の可能性を大きく拡大させ、また、教育の内容を豊かにし、教育機会の提供の方法を変えるものです。文部科学省では、現在、教育分野におけるIT革命を進めるための様々な施策を講じています。
第七章 地域発の教育改革の新たな動き
教育は、国民の意識の問題と密接に関わる問題です。また、教育改革を実現していくためには、国による制度改革や施策の実施にとどまらず、国民一人ひとりが教育を自らの問題としてとらえ、教育の問題に参画していくことによって、学校、家庭、地域を通じた社会全体の取組としていくことが不可欠です。
このため、国においては「教育改革フォーラム」等の様々な機会を通じて、国が進める教育改革の考え方を国民に分かりやすく説明するとともに、幅広い意見交換を通じて、国民の教育改革に対する理解と協力を求めています。
また、地方においても地方自治体が中心となり、民間団体等とも連携を図りながら、国の教育改革の動きに呼応して、また、国に先駆けて様々な積極的な取組が行われており、地域発の教育改革の新たな動きを積極的に紹介しています。
第八章 諸外国における教育改革
諸外国においても「知識社会」は人材競争の時代であるという認識の下、「国家戦略としての教育改革」が進められています。
諸外国の改革は、各国の教育の歴史や伝統等の相違により、必ずしも同じ方向とは言えないものもありますが、おおむね、@学力の向上、A社会性の涵養(かんよう)、B高等教育の規模拡大と質の維持向上、C生涯学習社会の構築、を目標にしていると言えます。
その具体的方策として、(1)生涯学習社会を構築するための成人の学習機会の保証、情報通信技術(IT)を利用した遠隔教育の振興、(2)学力の向上、社会性の涵養のための初等中等教育における教育内容に関する全国的な基準の設定、学校選択の拡大、学校の裁量権拡大と説明責任の重視などの取組の推進、(3)高等教育の規模拡大と質の維持向上のための予算の効果的配分、民間資金の活用、教育研究の活性化・高度化と説明責任の重視などの取組の推進を進めています。
【教育改革Q&A】
教育改革Q&Aでは、教育改革の最近の動きや特色ある取組について、分かりやすく紹介しています。
具体的には、完全学校週五日制、青少年のボランティア活動・自然体験活動の促進、家庭の教育力の向上、科学技術・理科離れ、教育の情報化、二十人授業、児童生徒の出席停止制度、学力低下、教員の資質の向上、教育委員会の活性化、大学入試の多様化、大学への飛び入学制度、社会人の再教育、大学の構造改革、産学連携などの各項目について取り上げています。
第二部 文教・科学技術施策の動向と展開
第一章 生涯学習時代の社会教育の活性化に向けて
文部科学省は、多様な学習活動を総合的に推進し、生涯学習社会を構築するため、様々な生涯学習に資する施策を実施するとともに、関係省庁との連携・協力に努めています。
公民館や図書館など地域における学習施設の整備や学習機会の提供は、各地域の実情に応じて地方公共団体が行っており、民間においても社会通信教育やカルチャーセンターなどの民間教育事業・団体が大きな役割を果たしています。
このような地方公共団体や民間の活動の一層の促進を図るため、文部科学省では、@生涯学習の振興に関する制度の整備、A地方公共団体や民間では実施困難な全国的規模の学習基盤の整備、B地方公共団体や民間の支援、などの取組を行っています。
具体的には、平成十四年度の完全学校週五日制の実施に向けた、「全国子どもプラン(緊急三か年戦略)」の推進、放送大学の整備・充実、専修学校の振興、高等教育機関へのアクセスの拡大など多様で総合的な学習機会の拡充、学習活動の成果に対する適切な評価と活用、生涯学習とボランティア活動の支援・推進などを行っています。
また、家庭教育についても、家庭教育に関する学習機会や情報の提供、相談体制の整備、地域で子育てを支援する体制の整備などに取り組んでいます。さらに、男女共同参画社会の形成に向け、女性の学習活動の充実、女性教育施設における活動の推進を図っています。
第二章 初等中等教育の一層の充実に向けて
文部科学省においては、「ゆとり」のある学習活動の中で子どもたちに自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動する能力、自らを律しつつ他人を思いやる心などの豊かな人間性といった「生きる力」を培うことを目指して、初等中等教育の改革を推進しています。
このような考え方に立ち、平成十四年度から実施される完全週五日制に向けて、「総合的な学習の時間」の創設、教育内容の厳選、選択学習の幅の拡大、授業時数の縮減等を内容とする学習指導要領の改訂を行いました。
また、学校の自主性・自律性を確立し、子どもや地域の実情に応じた創意工夫ある教育活動が展開されるようにするため、校長、教頭の資格要件の緩和、職員会議の位置付けの明確化、学校評議員制度の導入等を行うとともに、魅力ある高等学校づくりを進めるために、総合学科や単位制高等学校の設置、入学者選抜の改善などを進めるとともに、中高一貫教育の整備を進めています。
さらに、道徳教育・ボランティア教育の充実、環境教育の推進、ゆとりと潤いのある学校施設と教材の整備、学校図書館の充実、国旗・国歌の指導、科学的素養の育成の一層の促進、教育の情報化や暴力行為、いじめ・不登校などの解消を目指した問題行動等への取組の強化、進路指導の改善、幼児教育、障害のある児童生徒のニーズに応じた教育、人権教育の推進、より良い教科書のための制度の充実・改善、教員の資質能力の向上のための免許制度・教員採用の改善、教員研修の見直し、教員定数の改善を進めるなど、初等中等教育の一層の充実のための様々な取組を進めています。
第三章 高等教育の多様な発展のために
社会・経済の更なる高度化・複雑化や国際社会の進展に伴い、大学など高等教育機関に対しては、教育研究の質の高度化及び人材育成に対する要請などへの適切な対応が一層求められています。
このため、文部科学省では、平成十年の大学審議会答申「二十一世紀の大学像と今後の改革方策について―競争的環境の中で個性が輝く大学―」や、十二年の同審議会答申「グローバル化時代に求められる高等教育の在り方について」で示された提言を受け、大学設置基準の改正や、学校教育法の改正を行い、また、十三年六月に「大学(国立大学)の構造改革の方針」及び「大学を起点とする日本経済活性化のための構造改革プラン」を策定するなど、大学改革に取り組んでいるところです。
さらに、大学院についても、質・量両面の充実を図り、また、大学の生涯学習機関としての機能の強化、地域社会や産業界との連携・交流の促進などにも取り組んでいます。
このほか、大学入学者選抜の改善、高等教育機関の整備・充実、人材育成を支える育英奨学事業の充実、就職指導の充実など、高等教育の多様な発展のための様々な取組を進めています。
第四章 私立学校の振興のために
私立学校は、我が国の学校教育の普及発展にとって極めて重要な役割を果たしています。
このため国は、私立学校の振興を重要な政策課題として位置づけ、@経常費補助を中心とする私学助成事業、A日本私立学校振興・共済事業団における資金貸付事業、B税制上の特例措置などの振興方策を講じてきました。
特に、私立学校の特色ある教育研究に対する補助の重点化、私立学校のIT化に対応した補助の充実、新しい教育内容に即応した補助の推進などを実施し、私立学校の教育研究条件の維持向上及び私立学校に在学する学生生徒等の修学上の経済的負担の軽減を図り、私立学校の健全な発展に資することとしています。
第五章 科学技術・学術の一体的振興のための取組
我が国が国際的な競争環境の中で持続的に発展していくためには、我が国のもっとも貴重な資源である頭脳によって、世界をリードする「科学技術創造立国」を目指していくことが必要です。
そのため、文部科学省においては、「科学技術基本計画」に基づき、政府における研究開発の主体を担うという立場から、科学技術と学術の調和と融合を図りつつ、創造性に富んだ世界最高水準の成果を生み出すための研究開発を総合的に推進するために、様々な取組を行っています。
第六章 科学技術の戦略的重点化
研究者の自由な発想と旺盛な好奇心に基づいて展開される基礎研究は、人類の未来を切り開くものとして重要です。
文部科学省では、科学研究費補助金等の研究費を充実するとともに、大学等における独創的・先駆的な研究を推進するなど、基礎研究の推進に取り組んでおり、数多くの独創的・革新的な知見を生み出し、新しい研究領域を開拓するなど、大きな成果を挙げています。
一方、国家的・社会的課題に対応した研究開発分野として、@生物が営む生命現象の複雑かつ精緻なメカニズムを解明する科学であるとともに、その成果を医療、環境、農林水産業等の種々の分野に応用できる科学技術であるライフサイエンス分野をはじめ、A産業のみならず、日常生活までの幅広い社会経済活動に大きな変革をもたらし、国民が安心して安全な生活を送るための重要な基盤となりつつある情報分野、B地球温暖化等の解明に向け、観測から予測・解明までを有機的・体系的に結びつけた研究開発を推進している環境分野、C広範な科学技術分野の飛躍的な発展の基盤を支える重要分野として期待されるナノテクノロジー・材料分野など、その発展が国民生活の向上に大きく寄与する各分野について、戦略的に研究開発を進め、それぞれの分野で大きな成果を挙げています。
また、@経済性・供給安定性・地球環境保全等に優れたエネルギー源であるとともに、基礎科学分野から二十一世紀の人類の知的フロンティアと我が国の新産業の創出に貢献する科学技術である原子力分野、A人類の知的資産の拡大に寄与するだけでなく、社会経済基盤の拡充や先端技術の開拓にも大きく貢献し、研究・開発・利用を推進する宇宙分野、B全地球規模での海洋調査・観測を行うとともに、海洋・極限環境の有用資源を利用するための研究を推進する海洋分野、C社会の抱えているリスクを軽減する研究開発や国民の利便性を向上させ、質の高い生活を実現するための研究開発である社会基盤等の分野についても、研究開発を進めています。
第七章 研究開発システム改革の推進
第二期科学技術基本計画においては、社会の理解と合意を前提に資源を投入し、人材養成及び基盤整備がなされ、研究開発活動が行われ、その成果が還元される仕組みである科学技術システムを改革することを、重要施策の一つとして掲げています。
このため、競争的資金の改革と拡充や研究者の流動性の向上等による競争的かつ流動的な研究開発システムの構築、評価における公正さと透明性の確保や評価結果の資源配分への反映などの評価システムの改革、大学共同利用機関・附置研究所等の整備・充実、戦略的な研究拠点の育成などによる創造的な研究機関・拠点の整備、優れた若手研究者・技術者の養成・確保、研究開発基盤の整備等の施策の推進に努めています。
また、我が国の国際社会における役割を果たすとともに、我が国の科学技術の一層の発展に資するため、科学技術活動を国際的・積極的に展開し、また、産学官連携の強化や大学等の研究成果を革新的かつ実用的な技術に育成するなど、研究開発成果の社会還元の推進に取り組んでいます。
また、地域においても、大学等の公的研究機関を核とした研究開発能力の拠点である「知的クラスター」の創成をはじめ、科学技術振興に資する研究開発の推進や科学技術振興策を審議する審議会等の設置や大綱・指針の策定などが行われており、独自の科学技術振興策のための環境整備が行われています。
また、「日本科学未来館」の整備・運用や、研究機関等の最新の研究開発の成果等を活用した先進的科学技術・理科研究用デジタル教材の研究開発等、次代の科学技術活動を担う青少年をはじめとした国民の科学技術への理解増進活動にも、積極的に取り組んでいます。
第八章 スポーツの振興と青少年の健全育成に向けて
スポーツは、人生をより豊かにし、充実したものとするとともに、体を動かすという人間の身体的・精神的な欲求にこたえる世界共通の人類の文化の一つであり、その振興を図り、明るく豊かで活力に満ちた社会を形成することは極めて重要です。
このため、文部科学省では、平成十二年に策定したスポーツ振興基本計画に基づき、国民の誰もが身近にスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会を実現するため、地域におけるスポーツ環境の整備を図り、また、我が国の国際競争力の向上を図るためトップレベルの競技者の育成・強化等に取り組むとともに、運動部活動の改善・充実など、学校体育・スポーツの振興に努めています。
また、十三年より全国販売が開始されたスポーツ振興くじ(toto)といったスポーツ振興のための新たな財源確保を図っています。
また、児童生徒の心身の健康の保持増進を図り、薬物乱用、性の逸脱行動、生活習慣病の兆候などといった健康に関する課題に対処するため、健康教育の充実に向けた様々な取組を進めています。さらに、十三年六月に発生した大阪教育大学附属池田小学校における事件を重く受け止め、学校の安全管理の徹底を図っています。
また、子どもたちの社会性や豊かな人間性をはぐくむため、学校の内外を通じた子どもの体験活動の機会を充実させるための各種施策の実施、子どもの読書活動の推進、さらに、子どもの健全な育成を目的とする民間の諸活動に対する支援を行うため、「子どもゆめ基金」を創設し、十三年度から助成事業を実施しています。
また、メディア上の有害情報などから青少年を守る取組なども推進しています。
第九章 文化による心豊かな社会の実現に向けて
個々人が自立し、心豊かな質の高い生活を送り、創造性に富んだ活力ある社会を築いていくために、人々の心のよりどころであり、社会を支える基盤でもある文化の果たす役割は重要です。
このため、文化庁では、芸術創造推進事業(アーツプラン21)、芸術文化振興基金による支援、メディア芸術の振興、芸術祭の開催等の芸術創造活動の推進を行うとともに、地方公共団体や地域の芸術団体が行う文化活動への支援や子どもの文化活動の推進、美術館等の文化施設の運営の充実等を行っています。
また、国宝・重要文化財をはじめとする文化財の保存と活用や、国立文化施設の充実、著作権制度の充実、国語施策など、総合的な文化振興施策を推進しています。
さらに、文化の振興に関する基本的な法律として、平成十三年十一月に議員立法により「文化芸術振興基本法」が成立しました。
第十章 国際化・情報化への対応
近年の国際会議などにおいては、教育が主要議題として取り上げられ、その重要性が確認されています。
このような国際的な動向を踏まえ、二十一世紀の国際社会の中で主体的に生きる日本人を育成していくための諸施策を充実すること、諸外国の人々とお互いの文化、習慣、価値観などを理解し合い、信頼関係を築いていくために、国際交流を一層推進すること、人づくりなどに貢献する開発途上国援助を積極的に推進していくこと、科学技術創造立国を目指す我が国が、国際的な交流を通じて科学技術の発展を図るとともに、国際社会が共通して取り組むべき問題の解決に貢献していくこと、などの課題への取組を強化することが必要です。
文部科学省では、国際理解教育、外国語教育、海外子女教育や、海外から帰国した児童生徒に対する教育など、国際社会に生きる日本人の育成、学生・教員・青少年の交流、日本語教育、スポーツ・文化交流など相互理解を進める国際交流、ユネスコなどの国際機関を通じた協力などを行っています。
IT革命が進む中、文部科学省においては、教育、科学技術・学術、スポーツ、文化の各分野において、IT革命を積極的に推進するため、様々な施策を講じています。中でも、学校教育において子どもたちに必要な資質を養うために、平成十四年度からの新しい学習指導要領では情報教育の一層の充実を図ることとしており、そのために、教育用コンピュータの配置、校内LANの整備、教員研修の実施、教育用コンテンツの開発などを行うこととしています。同時に、高等教育機関における高度な情報技術者・研究者の養成にも努めています。
さらに、生涯学習社会の構築に向けて、社会教育施設等のパソコンを整備し、IT講習を実施したり、「エル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)」を活用し、子ども放送局、オープンカレッジ(大学等公開講座)などの番組等の情報発信を行っています。
また、科学技術・学術研究分野の情報化と情報通信分野における創造性ある研究開発の推進に取り組んでいます。
第十一章 新たな時代の文教施設を目指して
文教施設は、小・中学校や図書館、スポーツ・文化施設などの地域のコミュニティの拠点となるものから、最先端の学術研究や高度な人材養成を担う大学・研究機関の施設など、文教施策を展開する基盤として重要な役割を果たすものです。
文部科学省では、特色ある文教施設づくりを目指し、コミュニティの拠点としての整備、環境を考慮した学校施設(エコスクール)の推進、学校施設整備指針などの策定、余裕教室の活用などの取組を進めています。
また、大学等の施設についても、知的創造活動や知的資産の継承の場であるとの認識から、整備・充実に積極的に取り組んでいます。とりわけ、国立大学等の施設は、科学技術創造立国を目指す我が国にとって不可欠な基盤であることから、世界水準の教育研究成果の確保を目指して「国立大学等施設緊急整備五か年計画」を策定し、整備・充実に積極的に取り組んでいます。
第十二章 防災対策の充実
自然的条件により発生する地震災害、火山災害、風水害など、また、社会・産業の高度化、複雑化、多様化に伴う海上災害、原子力災害などの事故災害など、あらゆる災害に対し適切に対処するため、防災行政を総合的・計画的に推進することは、極めて重要です。
このため、文部科学省においては、@学校等における児童生徒等の生命、身体の安全を図ること、A教育研究活動の実施を確保すること、B文教施設及び設備並びに研究開発機関等の施設及び設備の防護・復旧に万全を期すること、C防災に関する研究開発等の効率化と強化を図ること、D原子力災害の発生及び拡大を防止し、原子力災害の復旧を図ること、E被災者の救援活動に関し、的確な連携、協力を行うこと、という観点を基本として、防災対策の充実に努めています。
付章 行政改革等の推進
特殊法人等改革、公益法人改革、規制改革、情報公開、政策評価などの行政改革や構造改革については、文部科学省としても教育改革等との密接な関連の下、積極的に推進しています。
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消費動向調査
一 調査世帯の特性
平成十三年十二月の調査世帯の世帯主の平均年齢は五二・八歳(全世帯、以下同じ)、平均世帯人員は三・四人、うち就業者数は一・七人、平均持家率は七五・二%となっている。また、有効回答率は九九・九%(有効回答世帯数は五千三十九世帯)となっている。
二 消費者の意識
(1) 消費者態度指数(季節調整値)の調査結果
消費者意識指標七項目中五項目を総合した消費者態度指数は「物価の上がり方」に関する意識が改善したものの、「収入の増え方」、「雇用環境」、「耐久消費財の買い時判断」及び「暮らし向き」に関する意識が悪化し、前期差横ばいの三六・九となった(第1図参照)。
(2) 各調査項目ごとの消費者意識指標(季節調整値)の調査結果
各消費者意識指標について平成十三年十二月の動向を前期差でみると、「物価の上がり方」に関する意識(二・八ポイント上昇)が改善したものの、「収入の増え方」に関する意識(一・三ポイント低下)、「雇用環境」に関する意識(〇・五ポイント低下)、「耐久消費財の買い時判断」に関する意識(〇・五ポイント低下)及び「暮らし向き」に関する意識(〇・一ポイント低下)が悪化を示した(第1表参照)。
三 サービス等の支出予定(季節調整値)
平成十四年一〜三月期のサービス等の支出予定八項目の動きを「今より増やす予定と回答した世帯割合」から「今より減らす予定と回答した世帯割合」を控除した数値(サービス支出DI)でみると、以下のとおりである(第2図参照)。
@ 高額ファッション関連支出DIは、マイナスが続いており、前期がマイナス九・九%のところ、今期はマイナス一〇・六%となっている。
A 学習塾等補習教育費DIは、他の支出DIと比較して高い水準にあり、前期が四・三%のところ、今期は五・一%となっている。
B けいこ事等の月謝類DIは、他の支出DIと比較して高い水準にあり、前期が〇・四%のところ、今期は一・三%となっている。
C スポーツ活動費DIは、このところマイナスとなっており、前期がマイナス二・九%のところ、今期はマイナス一・三%となっている。
D コンサート等の入場料DIは、このところプラスが続いていたが、前期がマイナス一・九%のところ、今期もマイナス一・七%となっている。
E 遊園地等娯楽費DIは、マイナスが続いており、前期がマイナス一四・七%のところ、今期はマイナス一四・一%となっている。
F レストラン等外食費DIは、マイナスが続いており、前期がマイナス二四・〇%のところ、今期はマイナス二五・五%となっている。
G 家事代行サービスDIは、おおむね安定した動きが続いており、前期がマイナス二・二%のところ、今期はマイナス二・七%となっている。
四 旅行の実績・予定(季節調整値)
(1) 国内旅行
平成十三年十〜十二月期に国内旅行(日帰り旅行を含む)をした世帯割合は、前期差で一・五ポイント上昇し三五・七%となった。旅行をした世帯あたりの平均人数は、前期差で〇・二人増加し三・〇人となった。
十四年一〜三月期に国内旅行をする予定の世帯割合は、十三年十〜十二月期計画(以下「前期計画」)差で〇・二ポイント上昇し三一・七%、その平均人数は、前期計画差で〇・一人増加し三・〇人となっている。
(2) 海外旅行
平成十三年十〜十二月期に海外旅行をした世帯割合は、前期差で二・四ポイント低下し二・八%となった。その平均人数は、前期差で〇・三人増加し一・八人となった。
十四年一〜三月期に海外旅行をする予定の世帯割合は、前期計画差で一・九ポイント低下し三・〇%、その平均人数は、前期計画差で横ばいの一・九人となっている。
(参 考)
一 消費者意識指標(季節調整値)(レジャー時間、資産価値)
平成十三年十二月の「レジャー時間」に関する意識は、前期差で〇・三ポイント低下し四〇・三となった。
「資産価値」に関する意識は、前期差で〇・四ポイント上昇し三五・〇となった。
二 主要耐久消費財等の購入状況品目別購入世帯割合の動き(現数値)
平成十三年十〜十二月期実績は、二十七品目中十二品目の構成世帯割合が前年同期に比べて増加し、十一品目が減少した。なお、四品目が横ばいとなった。
十四年一〜三月期実績見込みは、二十七品目中六品目の購入世帯割合が前年同期に比べて増加し、十六品目が減少している。なお、五品目が横ばいとなっている(第2表参照)。
三 主要耐久消費財の買替え状況
平成十三年十〜十二月期に買替えをした世帯について買替え前に使用していたものの平均使用年数をみると、普及率の高い電気冷蔵庫、電気洗たく機などは九〜十二年となっており、その理由については故障が多い。
また、「上位品目への移行」による買替えが多いものとしてはパソコン、携帯電話、「住居の変更」による買替えが多いものとしては、ルームエアコンがあげられる。
宮内庁
◇平成十五年歌会始のお題
「町」と定められました(「街」の字を用いてもよく、これらの文字の入った熟語を使用しても構いません)。
◇詠進歌の詠進要領
@詠進歌は、お題を詠み込んだ自作の短歌で一人一首とし、未発表のものに限ります。
A用紙は半紙(習字用の半紙)とし、毛筆で自書してください。ただし、海外から詠進する場合は用紙は随意とし、毛筆でなくても差し支えありません。
B病気または身体障害のため自筆することができない場合は、代筆もしくはワープロなどの機器で印字して詠進することができます。その際、理由(代筆の場合は代筆者の住所氏名も記入願います)を別の紙に書いて詠進歌に添えてください。
なお、視覚障害の方は点字で詠進しても差し支えありません。
C書式は、半紙を横長に用い、右半分にお題と短歌、左半分に郵便番号、住所、電話番号、氏名(本名・ふりがなつき)、生年月日および職業(なるべく具体的に)を縦書きで書いてください(書式図参照)。無職の場合は「無職」と書いてください(以前に職業に就いたことがある場合には、なるべくもとの職業を書いてください)。なお、主婦の場合は、単に「主婦」と書いても差し支えありません。
◇注意事項
次の場合には、詠進歌は失格となります。
@お題を詠み込んでいない場合
A一人で二首以上詠進した場合
B詠進歌が既に発表された短歌と同一、または著しく類似した短歌である場合
C詠進歌を歌会始の行われる以前に、新聞、雑誌その他の出版物、年賀状などにより発表した場合
D詠進歌の詠進要領Bに記した代筆の理由書を添えた場合を除き、同筆と認められるすべての詠進歌
E住所、氏名、生年月日、職業を書いてないものその他この詠進要領によらない場合
◇詠進の期間
お題発表の日から九月三十日までとし、郵送の場合は、消印が九月三十日までのものを有効とします。
◇郵便のあて先
「〒100―8111 宮内庁」とし、封筒に「詠進歌」と書き添えてください。詠進歌は小さく折って封入して差し支えありません。
詠進歌についてのお問い合わせは宮内庁式部職あてに、郵便番号、住所、氏名を書き、返信用切手をはった封筒を添えて九月二十日までに問い合わせください。
宮内庁ホームページ
http://www.kunaicho.go.jp/
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消費者物価指数の動向
◇一月の東京都区部消費者物価指数の動向
一 概 況
(1) 総合指数は平成十二年を一〇〇として九七・八となり、前月比は〇・三%の下落。前年同月比は一・七%の下落となった。
なお、総合指数は、平成十一年九月以降二十九か月連続で前年同月の水準を下回っている。
(2) 生鮮食品を除く総合指数は九七・八となり、前月比は〇・七%の下落。前年同月比は一・二%の下落となった。
なお、生鮮食品を除く総合指数は、平成十一年十月以降二十八か月連続で前年同月の水準を下回っている。
二 前月からの動き
(1) 食料は九八・八となり、前月に比べ一・五%の上昇。
生鮮魚介は五・〇%の上昇。
<値上がり> いか、さけなど
<値下がり> ぶり、ほたて貝など
生鮮野菜は一五・四%の上昇。
<値上がり> ほうれんそう、レタスなど
<値下がり> かぼちゃ、ばれいしょなど
生鮮果物は七・八%の上昇。
<値上がり> みかん、バナナなど
<値下がり> いちご、りんごなど
(2) 家具・家事用品は九三・六となり、前月に比べ〇・六%の下落。
家庭用耐久財が一・〇%の下落。
<値下がり> ルームエアコンなど
(3) 被服及び履物は九三・二となり、前月に比べ七・〇%の下落。
衣料が一一・二%の下落。
<値下がり> 背広服(冬物)など
(4) 交通・通信は九八・五となり、前月に比べ〇・二%の下落。
交通が〇・三%の下落。
<値下がり> 航空運賃
(5) 教養娯楽は九四・二となり、前月に比べ一・九%の下落。
教養娯楽サービスが二・八%の下落。
<値下がり> 外国パック旅行など
三 前年同月との比較
○下落に寄与している主な項目
生鮮野菜(一五・三%下落)、教養娯楽用耐久財(一九・七%下落)、生鮮果物(一六・四%下落)、衣料(六・三%下落)、家賃(〇・六%下落)、通信(三・九%下落)、生鮮魚介(六・一%下落)、家庭用耐久財(九・〇%下落)、シャツ・セーター・下着類(四・八%下落)
(注) 下落又は上昇している主な項目は、総合指数の前年同月比に対する影響度(寄与度)の大きいものから順に配列した。
◇十二月の全国消費者物価指数の動向
一 概 況
(1) 総合指数は平成十二年を一〇〇として九八・六となり、前月比は〇・一%の下落。前年同月比は一・二%の下落となった。
なお、総合指数は、平成十一年九月以降二十八か月連続で前年同月の水準を下回っている。
(2) 生鮮食品を除く総合指数は九八・九となり、前月比は〇・一%の下落。前年同月比は〇・九%の下落となった。
なお、生鮮食品を除く総合指数は、平成十一年十月以降二十七か月連続で前年同月の水準を下回っている。
二 前月からの動き
(1) 食料は九七・四となり、前月に比べ〇・二%の下落。
生鮮魚介は二・〇%の上昇。
<値上がり> いか、ぶりなど
<値下がり> かき、えびなど
生鮮野菜は二・七%の下落。
<値上がり> キャベツ、アスパラガスなど
<値下がり> はくさい、ほうれんそうなど
生鮮果物は三・七%の下落。
<値上がり> かき、オレンジなど
<値下がり> みかん、りんごなど
(2) 住居は一〇〇・四となり、前月に比べ〇・一%の上昇。
家賃が〇・一%の上昇。
<値上がり> 民営家賃(木造中住宅)など
(3) 被服及び履物は九九・三となり、前月に比べ〇・八%の下落。
衣料が一・四%の下落。
<値下がり> 婦人コートなど
(4) 教養娯楽は九五・七となり、前月に比べ〇・五%の上昇。
教養娯楽サービスが一・一%の上昇。
<値上がり> 外国パック旅行
三 前年同月との比較
○下落に寄与している主な項目
生鮮野菜(一四・二%下落)、教養娯楽用耐久財(一八・二%下落)、生鮮果物(一四・五%下落)、通信(五・二%下落)、衣料(三・六%下落)
(注) 下落又は上昇している主な項目は、総合指数の前年同月比に対する影響度(寄与度)の大きいものから順に配列した。
◎旅館・ホテル等を利用される宿泊者の方は、次の事項に注意して下さい。
1 避難経路の確認
旅館・ホテル等で火災が発生した場合、宿泊者が施設に不案内なため避難経路が分からず、逃げ場を失って犠牲となる事例が多くあります。宿泊室から二方向以上の避難経路を実際に歩くなどして確認するとともに、非常用の懐中電灯や避難器具等の確認もしておきましょう。
2 たばこの処理
寝たばこや吸い殻の投げ捨てなどの宿泊客のたばこの不始末によって多くの火災が発生しています。寝たばこは絶対にしないのはもちろんのこと、たばこは所定の喫煙場所で吸うよう心がけるとともに、吸い殻の始末をきちんと行い、マナーを守った喫煙を心がけましょう。
3 「適マーク」について
旅館・ホテル等で玄関やフロントに表示してある「適マーク」は、その施設が防火管理等、消防用設備等及び建築構造等において一定の防火基準に適合していることを表示するマークです。もちろん、「適マーク」が表示された施設では絶対火災などが発生しないということではありませんが、建物、施設の防火安全の目安となるマークですので、旅館・ホテル等を選ぶときには「適マーク」を目安の一つとして下さい。
これらのことを守り、レジャーを楽しむ人が各自で防火に関する正しい知識を持ち、火災のない行楽期にしましょう。
〜春の行楽期を火災のない楽しいものにするために〜
@たき火をする際は近くに水のはいったバケツなどを用意し、万一、火が拡大した際にすぐに消火できるようにしておく。
Aたばこは灰皿などがあるところで吸うか、携帯灰皿を携行し、投げ捨てなどは絶対にしない。
B紙屑などのゴミ類は火災発生の原因、延焼拡大の原因となるため各自のゴミはきちんと持ち帰る。
消防庁
火災を予防し災害から身を守るためには、家庭、職場を問わず、住民一人ひとりが、日頃から、出火防止や、火災や災害が発生した場合の初期消火、消防機関への通報、早期避難など正しい防火・防災についての知識を身につけておくことが大切です。
少年消防クラブは、学校や家庭などにおいて防火・防災意識を高めることを目的とする組織です。クラブ員は、十歳から十五歳までの少年少女により構成されていて、日本全国で約六千百八団体、約四十八万人が活発に活動しています(平成十三年五月一日現在)。
クラブの活動内容は、地域によって多少異なっていますが、その主な活動内容は次のとおりです。
@ 講習会等への参加
防火・防災講習会や救急教室などに参加し、火災のメカニズム、火災予防や初期消火の方法、けがをしたときの応急手当を体験したり学習したりしています。
また、消防学校等に体験入校して、ロープを使った救助訓練、消防車への試乗、炊飯訓練を行っています。
A 研究会記録等の配布
防火・防災に関する研究発表会等を行い、その記録を印刷して、その都度、各家庭に配布し、火災予防や防火思想の普及に効果をあげています。
B 弁論大会
クラブ員による防火・防災弁論大会を行い、防火・防災思想の啓発に効果をあげています。
C 火災予防運動への参加
火災予防運動期間中に、クラブ員が分担して各種の資料を集め、これらに基づき図表や図画を作り「こども防災展」を開催したり、クラブ員の作ったポスター等を町の商店街に展示し、火災予防運動に参加しています。
D 防火パトロールの実施
年末を中心に地域の住民の方々に火災予防を呼びかけるための夜間防火パトロールを行っています。
このような活動を通じて、体験したことや学習したことが、家庭での火災予防、ひいては地域における防火・防災思想の普及に大きな成果をあげています。
平成十二年中は、全国で一日平均百七十一件の火災が発生し、一年間に二千三十四人もの方々が亡くなっています。
また、我が国は台風をはじめとする自然災害により、毎年大きな被害がもたらされています。このような火災や自然災害から身を守るためには、地域の一人ひとりの「自分で守る、みんなで守る」という普段からの心構えが何よりも大切です。
内閣府
内閣府では、日本と諸外国の青年の交流を通して、相互の友好と理解を深め、広い国際的視野と国際協力の精神を身に付けた時代を担うにふさわしい青年を育成するため、青年国際交流事業を実施しています。
◇平成十四年度青年国際交流事業の主な活動内容
@国際青年育成交流
世界六か国にそれぞれ約十人の日本青年を派遣します。
・実施時期…平成十四年九月〜十月(二十三日間程度)
・募集人員…各国約十人(十八〜三十歳)
A日本・中国青年親善交流
中国に約二十七人(渉外団員を含む)の日本青年を派遣します。
・実施時期…平成十四年九月〜十月(十九日間程度)
・募集人員…一般団員約二十五人(十八〜三十歳)、渉外団員二人(二十五〜三十五歳程度)
B日本・韓国青年親善交流
韓国に約二十七人(渉外団員含む)の日本青年を派遣します。
・実施時期…平成十四年九月〜十月(十五日間程度)
・募集人員…一般団員約二十五人(十八〜三十歳)、渉外団員二人(二十五〜三十五歳程度)
※訪問国では、その国の青年たちとお互いの文化の紹介、スポーツ交流等を通じた交流、ボランティア活動(国際青年育成交流のみ)、ホームステイ、産業・文化・教育・社会福祉など各種施設の見学などを行います。
C世界青年の船
日本青年約百二十人と外国青年約百五十人が、船内で共同生活をしながら約三か国を訪問します。
・実施時期…平成十四年十月〜十二月(四十五日間程度)
・募集人員…約百二十人(十八〜三十歳)
D東南アジア青年の船
日本青年約四十人と東南アジア十か国の青年約三百人が、船内で共同生活をしながら、東南アジア諸国を訪問します。
・実施時期…平成十四年九月〜十月(五十日間程度)
・募集人員…約四十人(十八〜三十歳)
※船内では、各種の講義、討論、各国事情の紹介、クラブ活動、スポーツ交流などを行います。また、訪問国では、その国の青年たちとの交流、各種施設の見学、ホームステイ(東南アジア青年の船のみ)などを行います(日程などは変更になる場合があります)。
【問い合わせ先】
応募方法などの詳細については、在住都道府県の青少年対策主管課(室)または内閣府(青年国際交流担当=左記)までお問い合わせください。
〒100―8970
東京都千代田区霞が関3―1―1
рO3―3581―1181
(月〜金 午前九時半〜午後五時四十五分)
http://www8.cao.go.jp/youth/bosyu.html
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