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第15回 イラク人質事件


平成16年4月17日放送

小泉総理ラジオで語る(第15回)の写真


 こんにちは、小泉純一郎です。


 総理、今日もよろしくお願いいたします。イラクで人質になった日本人3人が解放されました。よかったですね。
 よかったですね。ほっとしました。

 3人とも元気で無事に解放されたのは、何よりだと思います。御家族の方も御心配で気が気でなかったと思います。御家族の皆さんも、まずは一安心というところじゃないでしょうか。


 そうですね。

 事件発生以来、3人の無事救出のために政府として全力を挙げてきました。関係者の御尽力、そしてイラクの聖職者の方々を始め、世界各国からの御支援と御協力にまず心から感謝を申し上げたいと思います。


 難しい選択を迫られたんではないでしょうか。
 そうですね。卑劣な犯人グループの要求には屈しないこと、しかし、3人を無事救出しなければならないという、極めて難しい仕事でした。


 3人の人質事件が発生して以来、関係者の御努力は大変だったのではないでしょうか。
 想像以上にみんな疲れたと思いますね。事件発生後、直ちに政府として対策本部を設置しました。まず3人が無事に解放されるように、外務省を始め関係省庁が一致協力して取り組まなければならないということです。

 官邸の地下に危機管理センターがあるんですが、そこで多くのスタッフが24時間体制で情報収集や対応に当たってきました。

 外務省では、事件直後川口外務大臣が各国の外務大臣に電話して、人質解放の協力を求めました。逢沢副大臣は、隣国ヨルダンのアンマンに飛んで、現地の緊急対策本部の指揮をとりました。外務省の地下にオペレーションルームがあるんですが、常時約100人ぐらいが、昼夜兼行で努力してきたんです。


 随分たくさんの方が人質解放に努力されたんですね。
 いかに善意でイラクに行っても、人質にされたらどれほど多くの人に迷惑をかけるかということも、皆さん考えていただきたいですね。


 イラクでは、新たに2人の日本人が拘束されたというニュースもありますけれども。
 今回は3人が無事解放されましたが、また日本人ジャーナリスト2人が拘束されているという情報があるんです。

 この2人についてもまだはっきりした情報はありません。2人の無事救出のために、引き続き努力していきます。


 よろしくお願いいたします。
 退避勧告を出しているんですけどね。政府は、昨年2月以来、今年に入ってからは既に14回も、危険ですからイラクには入らないでくださいと退避勧告を出してきました。政府の退避勧告をすべての日本人が真剣に受け止めていただければいいんですけどね。

 これに従わないでイラクに入る人や、まだ残っている人がいるようなんですが、是非ともそういうことのないようにしていただきたいと思います。


 政府は、そういうことを禁止するということはできないんでしょうか。
 これができないんです。

 日本国民がどこに住むのか、どこに行くのか、憲法で保障された自由があるんです。現在、イラクに入ることを禁止したり、退避命令を出したりすることはできません。政府は、イラクのような危険な地域には行かないでくださいという勧告しかできないんです。


 そういうことなんですか。ところで、今回の事件は日本のイラク復興支援活動に影響を及ぼすんでしょうか。
 この事件で、復興支援活動をやめることは考えておりません。

 日本は、一日も早くイラク人が希望を持って、自らの手によってイラクを再建できるように、国連を始め国際社会と協力して支援しているんです。

 確かに、イラク情勢は不安定な状況であると思います。一般民間人には、危険だと思います。だからこそ、自衛隊の諸君がイラクの人道復興支援のために行っているんです。イラクの人たちと手を携えて、人道復興支援を進めていくという考えに変わりはありません。


 イラクにいる自衛隊の皆さんは、どうしていらっしゃるんでしょうか。
 今週号のメールマガジンに、女性自衛官がレポートを送ってくれました。3週間ほど前からイラクのサマーワに入っているんですけどね、そこで衛生隊の看護班長をしている女性自衛官、川上さんからの寄稿がありました。一部を読んでみましょうか。


 お願いします。
 川上さん曰く、「復興支援活動は医療支援、給水活動、中学校の補修、道路補修と開始され、私自身も市内にある母子病院に行って参りました。日本のODAにより供与された保育器はさっそく病室で使用されていましたが、他にはベッドしかなく、がらんとした雰囲気でした。・・・お母さんが付き添っていて赤ちゃんの世話をしている様子は世界共通で、何かお手伝いをしなければと思いました。・・・イラクの人々に喜ばれる支援をして・・・イラクの子供たちの笑顔が町中にあふれるよう微力ながら頑張ります。」、こう書かれています。是非頑張ってほしいと思いますね。


 そうですね。
 イラク復興の主役は、アメリカでもない、国連でもないんです。イラク人自身なんです。親米だ、反米だといって対立してほしくないんですね。何よりもまずイラク人自らが自分たちの国を再建していくという、そういう強い意思が必要だと思います。そして一致協力していかなければならないと思ってるんです。世界各国はイラクの復興に進んで協力しようとしているのでありますから、イラク自身がこのチャンスを活かして、イラク復興につなげていってほしいと思います。

 これからもイラクにおいて、イラク人自らの手で安定した民主的な国が再建されるように、日本もできるだけの協力をしていきたいと思っております。


 ところで総理、4月になりまして、入学あるいは進学した学生や、新しく社会人になった人など多いと思うんですけれども、こういう人たちに何かメッセージをいただけますでしょうか。
 そうですね。昔から「初心忘るべからず」という言葉があります。皆さんも御存じでしょう。この「初心」という言葉、実は二つの意味があるんですね。

 一つは、物事を始めたときの最初の気持ち、いわゆる「志」ですね。そしてもう一つは、「やり始めの未熟さ」という意味です。よく「初心者」というでしょう。

 何事も初めてのときは、だれでも未熟です。わからないことを聞くのは、ちっとも恥ずかしいことではありません。皆さん、それぞれの場で謙虚な気持ちで先輩から教えてもらいながら頑張っていただきたいと思います。


 どうもありがとうございます。総理、今週もそろそろお時間ですけれども。
 早いですね。

 次回は、5月第3土曜日の15日にまたお目にかかりましょう。さようなら。

※このメッセ−ジは、全国38局のラジオで4月17日(土)に放送されたものです。



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