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第17回 通常国会の閉幕とサミット平成16年6月19日放送
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| こんにちは、小泉純一郎です。 |
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総理、今日もよろしくお願いいたします。
先日の水曜日で通常国会が閉幕しました。この国会では、いろいろな法案が審議されましたけれども、振り返ってみていかがでしたでしょうか。 |
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そうですね。今回の国会には政府から道路四公団の民営化法案などの法案を提出しましたが、与党議員の協力を得てかなりたくさんの重要法案を成立させることができました。
また、有事関連の法案、有事のときに国民の保護をどうするかという、こういう大事な法案は、野党議員の協力もいただいて成立させることができてよかったな、と思っております。 |
| ─ | 年金改革法案につきましては、国民の間でも賛成、反対いろいろな意見がありましたけれども。 |
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そうですね、この年金については不安を抱いている方も多いと思います。年金というのは、受け取る方にとってみれば多い方がいいと、保険料を負担する人は少ない方がいいというのは、これは当然だと思っています。しかし、現実はそういうことはできないんですね。
戦後の一時期、一番日本人が赤ちゃんを多く産んでいたときは、一年間で大体270万人ぐらい赤ちゃんが産まれてたんです。それが今、現在120万人を切りましたね。そうなりますと、人生50年から、今人生80年でしょう、そういう長生きできる時代になっていいんですけれども、年金を受け取る世代はどんどん増えると、逆に年金、保険料を負担する世代が減っていくということから、今の制度がそのまま続くと年金財政は破綻して、公的年金が維持できなくなってしまうんです。 そういうことから、今回、将来もこの年金は大事だということで、高齢者と若い世代が支え合いながら、この年金制度を維持していくという、そういう改革だったんですね。 |
| ─ | はい。 |
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今回の法律によって、年金改革は大きな一歩を踏み出したと思います。しかし、一方、厳しい批判、国会で指摘を受けました。これを真摯に受け止めて、保険料を無駄遣いしていないのかと、あるいは年金の未納、未加入、払い忘れ、これを防ぐためにも、もっと工夫できないかなど、改善策を講じていかなければならないと思っています。
将来、もっとわかりやすく安心できる年金制度にするように、野党も含めて年金一元化に向けた検討をしなければならないなと思っております。 |
| ─ | はい。 |
| 今回の年金の議論で、社会保障制度というのは年金だけにとどまりません、医療、介護、年金、生活保護と、社会保障全体を一体的に考えて改革を進めていきたいと考えています。 |
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そうですね。是非、私たちが安心できる年金制度にできるよう、お願いしたいと思います。
ところで総理、テレビで拝見しておりますと、この間のサミットでは、総理がほかの首脳ととても楽しそうにお話をしながら記念写真に写っていらっしゃいましたけれども、あのようなときは、どのようなお話をなさっていらっしゃるんでしょうか。 |
| 世界に関する政治経済、重要な問題のほかに、面白い話をしているんですよ。例えば、カナダの首相、初めてのサミット参加ですけれども、私に会うなり、「小泉、あんた本当にプレスリー好きなのか」と聞かれたり。シュレーダー首相は、サッカーで、カナナスキスのサミットの後、日本の政府専用機で私と一緒に決勝戦見に来たでしょう。会談の後、政府専用機、飛行機にも一緒に乗ったんだから、カートがあるんですよ各会場ごとに、「カートに一緒に乗ろうか」と言うから、シュレーダー首相とカートで一緒に会場に移動したり。あるいはブッシュ大統領は、「『真昼の決闘』のポスターをあげたけれども、あれ今でも持っているか」と、「ちゃんと持っています」という話をしたり。ベルルスコーニ、イタリアの首相、私オペラの作曲のヴェルディとかバイオリンのパガニーニ好きでしょう、ああいう話をしたり、映画でソフィア・ローレンとかそういう女優の話をしたり、面白いんですよ。シラク大統領は、「自分は焼酎持っているんだ。相撲も好きだ。また日本に行きたい」とか。プーチン大統領は、「娘たちも日本が大好きだ」と。ブレア、イギリス首相は、私が、会議のときに、明治時代に日本でベストセラーになった『セルフヘルプ』という本があるんです、これはイギリスのスマイルズという作家、というような話をしたり。面白いいろいろ話をするんです。 |
| ─ | 何かとても仲がよさそうですね。サミットでは、イラクの話に時間を割いたようでしたけれども、サマーワの自衛隊は今後も活動を続けるんでしょうか。 |
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はい。ちょうど国連の安全保障理事会でイラク人への主権移譲と復興支援について全会一致の決議が採択されたときに、サミットが開かれたんですね。タイミングがよかったと思います。
このサミットでは、イラク暫定政府のヤーウェル大統領と話す機会がありましてね。ヤーウェル大統領は、「サマーワの自衛隊の活動はすばらしい」と。「イラクでは皆歓迎して感謝している。これからも是非、日本の自衛隊の支援活動を継続してほしい」という感謝の言葉がありましたね。 私は、イラクに安定した民主国家ができるということは、これは非常に大事なことだと、イラクが復興するということは日本にとっても世界にとっても必要なことだと思いますので、自衛隊のイラクでの支援活動を今後も続けていきたいと思っています。 ただ、そのとき大切なのは、日本がアメリカやイギリスと同じようなことはできない。第一に、自衛隊の活動は日本の指揮下に入ること。第二は、この自衛隊の活動は非戦闘地域に限ること。そして、第三には、武力行使と一体にならないこと。そして、第四には、現在のイラク支援特別措置法の枠内で自衛隊の活動がされております、これを守っていくこと。この四点を大事に守りながら、イラクの暫定政府が国連に支援を要請しましたね、日本も国連の加盟国として日本にふさわしい責任ある活動をしていかなければならないと思っております。 |
| ─ | わかりました。総理、もう少しお話を伺いたいんですけれども、時間が来てしまいました。 |
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そうですね。もう来月は7月、夏休みに入りますね。
第3土曜日の17日にまたお会いしましょう。 |
| ※このメッセ−ジは、全国38局のラジオで6月19日(土)に放送されたものです。 |
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